人工頭脳における思考アルゴリズムと意思の関与
Towards Realization of Artificial Brain Operating System - Organic
Information Processing Which Imitates the Behavior of Human Brain
江村憲夫
Norio Emura
Abstract:This paper presents Artificial Brain Operating System which imitates the behavior of human brain and its algorithm mimics thinking process. I describe goals of the proposed system, which are a) voluntary and self-directed action of speech and motion, b) visual and auditory understanding, c) skill and knowledge acquisition based on image processing, d) internal information processing standardization.
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概要
本人工頭脳は人の脳の振舞いを模倣したものであ って、真似ではなく、良いとこ取りである。人工頭 脳が、自分の意志で情報を収集し、考え(意志の生 成)、Action(行動、発話、さらなる思考)す るという観点では汎用AIを目指している。但し、 ディープラーニング(数値計算モデル)ファースト ではなく、人の脳の振舞いを観察、極力、模倣し、 究極の目標は「鉄腕アトムの頭脳」を創ることにあ る。 そして、人工知能(AI)との大きな違いを以下 に示す。 A)人工知能(ニューロコンピュータ利用) 入力情報の特徴を抽出・学習するのが特徴であり、当 該情報を加工し、ニューロコンピュータの入力層に 入力し、出力層に出力されるデータを加工、情報処 理することで実現する。このプロセスは(人が)プ ログラムを作成することで初めて実現し、プログラ ムの範囲内でしかActionすることができない。 B)人工頭脳 ①人工頭脳の意志の意向で採取された外部情報(視 野、音源/音声、手足相当センサの感触)や、記憶内 で活性化した内部情報を、イメージ情報(画像では なく見た結果)に加工し、 ②この情報と人工頭脳の意思(Active 情報)と連想 記憶が活性化すると、意思ベースの課題が自然生成 され、これを基に、思考ツール(思考錯誤、記憶検 索、状況判断(ケースバイケースな学習情報利用) 等)を使い解決手段を生成(人工頭脳の意思の意向 を反映する為、人工頭脳の意志といえる)、更に具体 的な実行ストーリィに展開する。なお、上記「人工 頭脳の意志」「実行ストーリィ」は倫理・危機感覚・ 常識の範囲内であることを「意思Active 情報の“肯 定(一致)”/“否定(不一致)”検出、及び危機感覚 の活性化」の概念を用いて確認する。そうでない場 合、再思考等の対応(必須)を行う。 つまり、人工頭脳はケースバイケースな環境、状 態・状況で、自らの意志で自律・自発的なActi onを行うことが可能である。 そして、上記情報処理を標準化(OS化)し、汎 用のヒューマノイドロボットに搭載することで、「人 と共存し、倫理・危機感覚/常識の範囲内で自発的な 手助け、命令服従できる人工頭脳」を提供すること が本研究の最終目標である。 注記: 本論文の図面で使用するヒューマノイドロボット“アシモ”の写真は、本田技研工業株式会社* (以下、ホンダ様と称す)の許可を戴いてホンダ様のホームページから引用させて頂いていますが、 本論文記載の人工頭脳に関し、ホンダ様との協力関係は一切、ございません。ご承知おき願います。 *:Hondaウェルカムプラザ青山. SIG-AGI-011-021.はじめに
人工頭脳は人の脳の振る舞いを模倣した有機的情報 処理によって、自律・自発的Actionが可能。 究極的には、鉄腕アトムの頭脳を創ることにある。 最大の特徴は、上記人工頭脳をヒューマノイドロボ ットに搭載し、自らの意思で自発・自律的なActi on(思考/会話/行動)を実行することにある。つ まり、外部(視野、音声、音源、媒体等)や内部(記 憶の活性化)に対し、倫理・危機感覚、常識等の範囲 内で、人工頭脳の意志を生成し、具体的な実行スト ーリィに落とし、Action(行動、会話、思考) を行うことにある。 本論文では、上記コア機能である思考アルゴリズム の検討内容を紹介する。但し、人工頭脳は、有機的 情報処理であって、複数の機能が連携して処理を遂 行するので、思考の人工頭脳における情報処理の位 置付けを述べ、次に思考アルゴリズムの概要を紹介 していく。 図1 人工頭脳搭載ロボットは自分の意思でケ ースバイケースに対応 (##):意思 Active 情報2.思考の人工頭脳における位置付け
これまで、人工頭脳を検討してきた中で遭遇した大 きなブレークスルーは以下の通りである。 A)記憶制御 ( 連想/階層記憶、記憶素子ベースの情報処理 ) *記憶素子:リンク接続で連想/階層記憶を形成. 記憶素子の活性化伝播、階層的抽象化(度)制御 B)思考アルゴリズム ( 意思が関与し、意思の意向を反映 ) *外部/内部情報に対し、人工頭脳の意思、連想/階層 記憶が活性化することで意思ベースの課題と解決 手段(人工頭脳の意志)を生成 C)仮想視野空間 ( 実際の物理空間と若干異なる ) ①AW(認知情報)一体化制御 ・実視野/音源/感触情報を仮想視野上で可視化& 合成&一体化、欠落情報は連想/階層記憶で補充 ・視野系情報(視野/音源/感触)は実仮想視野、音 声情報は仮想視野で存在も、視野系との混合あり ②仮想AWパレット機能 ・視線生成/実行ストーリィ描画/視線誘導/AW合成 ・実(仮想)視野情報に対し、思考/状況判断し、 仮想視野上で A)実行ストーリィを書き、B)視線誘導/ 行動 ③経験/学習、”知識&他人工頭脳_スキル”の習得 このようにして形成した人工頭脳の機能ブロック図 を図2に示す。 図2 人工頭脳の機能ブロック図 次に、人工頭脳の基本的な情報処理における機能ブ ロック図、及び機能ブロック間の主な情報処理の連 携を図3「人工頭脳OSの有機的情報処理(概要) 」に示す。 SIG-AGI-011-02 図3“人の脳の振舞いを模倣した人工頭脳” の有機的情報処理この中で、思考(アルゴリズム)は、 ➀情報入力 人工頭脳の意志の意向で採取された外部情報(視野、 音源/音声、手足相当センサの感触)や、記憶内で活 性化した内部情報を、仮想視野空間制御によってイ メージ情報(画像ではなく見た結果)に加工された 状態で取り込む。 ②思考 上記入力情報と意思制御によって提供される人工頭 脳の意思(Active 情報)と連想/階層記憶(実際には 記憶アドレス空間、及び連想/階層記憶を形成する、 リンク接続で結びついた“記憶素子”)が活性化する と、意思ベースの課題が自然生成され、これを基に、 思考ツール(思考錯誤、記憶検索、状況判断(ケー スバイケースな学習情報利用)等)を使い解決手段 を生成(人工頭脳の意思の意向を反映する為、人工 頭脳の意志といえる)、更に具体的な実行ストーリィ に展開する。 ➂思考結果の適切性の判断 上記「人工頭脳の意志」「実行ストーリィ」は倫 理・危機感覚・常識の範囲内であることを「意思 Active 情報の“肯定(一致)”/“否定(不一致)” 検出、及び危機感覚の活性化」の概念を用いて確認 する。。そうでない場合、再思考等の対応(必須) を行う。 こうして得られた思考結果(意志、実行ストーリ ィ)に対し、 P)行動では、実視野に対して、より詳細なΣ(実 行ストーリィ(i,j))に展開され、基本的には個々の 実行ストーリィをシリアルに実行することになる。 Q)発話では、意志の意向に基づき、実行ストーリ ィを連想/階層記憶を駆使し、形成したイメージ情 報を「イメージ→WORD Like変換」機能に よって階層的抽象化情報(WORD)に変換するこ とで文章化していくことになる。なお、WORDの 抽象度はケースバイケースによって使い分ける 以上が思考(アルゴリズム)を取り巻く人工頭脳の 一連の流れであるが、今回の論文では、思考、及び 思考に直接関連する意思制御について以降、詳しく 説明する。 図3B 実行ストーリィ(イメージ情報)の 階層的抽象化情報への変換ツール 図3A 実行ストーリィの(行動) 階層的行動指令への展開 図3C 連想/階層記憶の記憶アドレス空間 (記憶素子のリンク接続によって形成) SIG-AGI-011-02
3.思考アルゴリズムと意思制御
3.1 思考アルゴリズムの概要
図4に思考の概要、図5に思考アルゴリズムの概 要を示す。 図4 思考の概要 図5 思考アルゴリズムの概要 思考アルゴリズムでは、 ➀外部情報(実視野情報:視野、音源、感触情報) (仮想視野情報:音声情報、文字/媒体情報)もし くは、内部情報(任意の契機で活性化した連想/階 層記憶情報)に対し、 ➁意思 Active 情報(記憶素子)、 ➂連想/階層記憶(記憶素子) がセットで活性化(伝搬)した場合、活性化した外 部/内部情報、連想記憶情報、意思 Active 情報に対 し、意思 Active 情報をベースとした課題が抽出さ れる。 (課題例1) ・視野:雨が降り出した ・記憶:ベランダの洗濯物はずぶ濡れ ・意思:危機感覚-大変なことになる (課題例2) ・視野:お婆さんがキャリーを引いている ・記憶:きつそうだ ・意思:欲望-助けてあげたい、喜ばれたい (課題例3) ・視野:外は雨、会社の帰り、彼女はカサなし ・記憶:彼女(自宅)は最寄り駅から歩いて 10分。バスなし。自分は自動車通勤 ・意思:欲望-彼女を独り占め、喜ばれたい 抽出された課題に対し、人工頭脳は下記思考ツール を用いて課題の解決手段を生成する。 [ 思考ツール ] A)考える:試行錯誤.with 課題ベースのヒント B)解決手段の連想/階層記憶検索. C)状況判断:思考プロセスをパスした即断. D)他人工頭脳との情報交換 (スキル、知識等の入手) なお、上記思考ツールを用いた解決手段は、課題 そのものが意思 Active 情報をベースにしている、 言い換えれば、「思考は意思の意向が反映される、 思考は必ず意思が関与する」といえる。解決手段 は、「人工頭脳の意志」といってよい。 但し、この意志だけでは何もできず、具体的な実行 ストーリィを必要とする。具体的には、課題を抽出 したケースバイケース要因、意志(解決手段)に対 する具体的実行ストーリィ(上位概念)を連想/階 層記憶から検索していく。 何度も同様の状況に遭遇すると、ニューロコンピュ ータを用いて簡易学習させることで、思考プロセス をパスした状況判断に基づき、実行ストーリィを抽 出することができる。 SIG-AGI-011-02(解決事例1) ・課題 視野:雨が降り出した 記憶:ベランダの洗濯物はずぶ濡れ 意思:危機感覚-大変なことになる ・意志(解決手段) 洗濯物を室内に干す(乾かす) ・実行ストーリィ 窓の外(ベランダ)に行き、洗濯物を取り 込んで、室内に戻り梁にハンガーをかける (解決事例2) ・課題 視野:お婆さんがキャリーを引いている 記憶:きつそうだ 意思:欲望-助けてあげたい、喜ばれたい ・意志(解決手段) おばあさんのキャリーを引いてあげる ・実行ストーリィ おばあさんの傍に駆け寄り、声をかけ意志を 伝え、目的地(バス停)までキャリ-を運ぶ なお、上記意志、及び実行ストーリィに関し、 A)倫理的に照らし外れてないか(倫理感覚)、 B)実際に行動、発話すると大変なことにならな いか(危機感覚) C)一般常識の範囲内か(常識感覚) 以下の方法で確認する。 [ 確認 ] 意思 Active 情報の“肯定(一致)”/“否定(不一 致)”検出機能を用いて、例えば、倫理感覚や常識 感覚が不定される、危機感覚が肯定された場合、 意志、実行ストーリィに問題があると判断する。 (要-再思考)
3.2 思考アルゴリズムの詳細
3.2.1記憶素子による活性化伝播と有効情 報抽出 図6に記憶素子による活性化伝搬と有効情報抽出の 概念図を示す。 この活性化伝搬は、実空間のデータではなく、 連想階層記憶のアドレス空間で実行される。 連想/階層記憶はアドレス空間で関連する記憶素 子がリンク接続して形成されるが、 活性化伝搬は図6の活性化ルール)によって任 意の記憶素子が活性化すると、関連する記憶素 子が活性化するアルゴリズムである。 *実際の運用では、十分な実運用で確認した活性化 ルールを使用する。(本例は仮決めなので注意) 図6 記憶素子による活性化伝搬 図6の事例では A)活性化ルール➁によって[ AW視野(雨が降り 出した) ]が[ 雨 ]を活性化する B)活性化ルール⑤によって[ AW視野(ベランダ に洗濯物が干してある) ]が[ 一時記憶(朝、洗濯 物をベランダに干した) ]を活性化する C)項#Aによって活性化された[ 雨 ]もしくは配 下の [ 雨-外にあるものは皆濡れる ]と自律要因-[危機感覚-このままでは大変なことになる ]がリン ク接続されていると活性化ルール➂によって活性化 され、この結果、[ 雨-外にあるものは皆濡れる ] が活性化ルール➃によって活性化される。 D)活性化ルール➅によって活性化済みの[ AW視 野(ベランダに洗濯物が干してある) ]と[ [ 一時 記憶(朝、洗濯物をベランダに干した) ]が[ 洗濯 物 ]を活性化する。 E)活性化ルール➃によって活性化済みの[ 記憶 (雨-外にあるものは皆濡れる) ]と[ [ 視野(洗 濯物) ]が[ 記憶(洗濯物がずぶ濡れ) ]を活性化 する。 SIG-AGI-011-02以上によって、 ・AW視野(雨が降り出した) ・記憶(雨) ・記憶(雨-外にあるものは皆濡れる) ・意思-(危機感覚-このまま-大変なことになる) ・AW視野(ベランダに洗濯物が干してある) ・記憶(朝、洗濯物をベランダに干した) ・記憶(洗濯物) ・記憶(洗濯物がずぶ濡れ) が活性化されたことになる。 3.2.2課題抽出 図7に課題抽出の概念図を示す。 図7 課題抽出 記憶素子による活性化伝播により抽出した有効情報 をリストアップし、更に活性化した情報区分(入力 情報、記憶素子(連想/階層記憶)、意志 Active 情 報)に集約すると共に、必要に応じ階層的抽象化制 御によって抽象度の高い status にする。 ➀(雨が降り出した)-(ベランダの洗濯物はズブ 濡れ)-(危機感覚-このままでは大変なことにな る) ➁(雨が降り出した)-(ベランダに洗濯物が干し てある)(雨-外にあるものは皆濡れる)-(危機感 覚-このままでは大変なことになる) ここで、重要なのが、人の場合でもそうであるが、 同じ対象でも、詳細なイメージよりある程度、(階層 的)抽象度の高いほうが思考し易い言葉。 例えば、ベランダに洗濯物が干してあって、雨が 降り出したら危機感覚が作用して(過去の経験)、 洗濯物を直ちに取り込みますが、 抽象度が低いと、 ・服、下着、タオルがハンガーにかけてある、 ・ハンガーは物干し棒にかけてある、 ・水滴が 衣類、タオルに当たっている ..と聞いても、脳は危機感覚が活性化しない 「雨-洗濯物-取り込む」という抽象度の高い状態で 連想/階層記憶されているため、洗濯物は放置され ズブ濡れになります。 *図8の階層的抽象化制御の結果事例をご参照 図8 階層的抽象化制御の結果事例 3.2.3ツールを用いた思考 人工頭脳は、入力情抽出された課題に対し、下記思 考ツール1を用いて課題の解決手段を生成する。 [ 思考ツール1 ] A)考える:試行錯誤.with 課題ベースのヒント B)解決手段の連想/階層記憶検索. C)状況判断:ニューロコンピュータ学習ベース. D)他人工頭脳との情報交換 (スキル、知識等の入手) SIG-AGI-011-02
3.2.3.1 考える(思考錯誤) ここでは、抽出した課題を基に、それぞれの課題構 成要素(入力情報、意思 Active 情報、連想/階層記 憶)の関係性(ケースバイケースな環境で、自らは 有益/有害機能か、更に他の機能に対し有益機能を もたらす/阻止するのか、有害機能を引き起こす/阻 止するのか)を明記した機能グラフ*1 を作成する することで、課題解決のヒントを生成する。このヒ ントを基に課題の解決手段(人工頭脳の意志)を連 想/階層記憶を駆使して導き出す。
*1機能グラフ:Innovation WorkBench® (IWB) TRiZ 基本アプリ。人工頭脳特化、及び自動生成は 必須。 図9「思考ツール(考える-試行錯誤)」は上記課題 雨が降り出した ランダの洗濯物はズブ濡れ -危機感覚(このままでは大変なことになる) に対するヒントを生成。 図9 思考ツール(考える-試行錯誤) 個々のヒントに対し、連想/階層記憶をベースに絞 り込んでいくことで解決手段を見出していくプロセ スを示す。 本事例では、A(有益機能:ベランダに洗濯物が干 してある)に着目したヒントで A(有益機能:ベランダに洗濯物が干してある) を使わないでB(有益機能:洗濯物を乾かす)を 得る方法を探す で、洗濯物を乾かす手段をリストアップし、この中 でベランダで乾かす手段を除いた手段(室内干し、 ドラム乾燥機、浴室乾燥機)から実行可能なものを 選べばよい。 3.2.3.2考える(解決手段の連想記憶検索) 思考ツール(考える-連想記憶検索)を図10に 示す。ここでは、ケースバイケースな課題(外部/ 内部情報、意思 Active 情報、当該記憶素子)から 解決手段(意志)を連想/階層記憶、活性化伝搬を 駆使して検索する。 具体的には、上記課題要因(外部/内部情報、意思 Active 情報、当該記憶素子)を活性化し、配下に 持つ記憶素子を活性化伝搬されれば、その実体が解 決手段(α)となる。ここで、解決手段が見つから ない場合、P)当該意思 Active 情報とQ)外部/内 部情報当該記憶素子の直属上位要因の配下の外部/ 内部情報、当該記憶素子で上手くいかないか検証す る。 図10 思考ツール(考える-連想記憶検索) SIG-AGI-011-02
ここでは、抽出した課題要因のうち、意思 Active 情報、及び外部/内部情報(B)、当該記憶素子 (Q)の解決手段(α)があれば良いが、課題要因 (B)(Q)の一方が類似(上位概念素子経由)で も良しと、解決手段(β)を獲得する。 但し、両方とも類似であれば、解決手段(γ)は信 頼性がないとはんだんし、再思考をおこなう。 本ケースでは、記憶素子(B)(Q)の配下にリンク接続さ れていた記憶素子(j)が、(B)(Q)の活性化により活 性化されたことで当該解決手段(α)を採用する。 3.2.3.3状況判断(ニューロコンピュータ 学習ベース) ここでは、ケースバイケースな課題(外部/内部情 報、意思 Active 情報、当該記憶素子)とその背景/ バックグラウンドとその際、取りうる解決手段の関 係をニューロコンピュータ(あまり多層でない小規 模)を使って学習しておくことで、同一条件の課題 に遭遇した場合、ダイレクトに解決手段を見出すこ とができる。 図11 思考ツール(状況判断:ニューロコンピ ュータ学習ベース) 3.2.4 実行ストーリィの生成 人工頭脳は、入力情抽出された課題に対し、下記思 考ツール2を用いて意志(課題解決手段)の具体的 実現策(実行ストーリィ)を生成する。 [ 思考ツール2 ] P)考える:試行錯誤 with 意志ベースのヒント Q)実行ストーリィの連想/階層記憶検索. R)状況判断:ニューロコンピュータ学習ベー ス. S)他人工頭脳との情報交換 (スキル、知識等の入手) 図12 思考アルゴリズム :具体的解決手段(実 行ストーリィ)生成 *ケースバイケース要因、人工頭脳の意志から実行 ストーリィを検索 with 活性化伝播 ここで、では、思考ツール(具体的解決手段(実 行ストーリィ)生成)を図12に示す。ここでは、 ケースバイケースな人工頭脳の意志をベースに連想 /階層記憶、活性化伝搬を駆使して検索する。 具体的には、実行ストーリィ生成要因(ケースバイ ケース要因、人工頭脳の意志)を活性化し、配下に 持つ記憶素子を活性化伝搬されれば、その実体が実 行ストーリィとなる。 SIG-AGI-011-02
3.3 意思 Active 情報の“肯定(一
致)”/“否定(不一致)
”検出機能
3.3.1意思 Active 情報の制御 図13に思考における意思制御の概念を示す。 思考プロセスが遂行されるのは、入力情報(外部/ 内部情報)に対し、意思 Active 情報、連想階層記 憶がセットで活性化した場合で、以降、意思 Active 情報に基づく課題を抽出し、解決手段(人 工頭脳の意志)を生成する。 ここで、思考プロセスを活発に活動させ、更に思考 結果(人工頭脳の意志、具体的実行ストーリィ)を 実行(行動、発話)させることで、こういけば上手 くいく/失敗するといったことまで学習すること で、賢くなることができる。 このためには、 「思考能力の強化」として 自律 Action 要求モニタでの多数の活性化伝播(by 外 部/内部情報)を誘発させ、実戦で使える有効情報 (思考:課題→解決手段_意志)を多数、収集出来 る様にする。 具体的には、 (A)意思 Active 情報_遷移制御 (B)意思 Active 情報の管理 (C)意思 Active 情報_プール&活性化待機制御 等の機能を提供する。 図13 思考における意思制御概念 (A)意思 Active 情報_遷移制御 思考の結果生成される意志の中で、例えば繰り返し 生成される意志は、ケースバイケースな環境やその 時の課題も含め、階層構造的に分類すると共に ハイブリッド臨場感を形成する様、同一階層展開、 深層化を繰り返すことで、活性化の感度が高まって くる。例えば、欲望の場合、成長するにつれ、些細 なことも見逃さずに外部/内部情報に活性化し、欲望 を満たすべく思考を行うようになり、欲望を実現す るようになっていく。 このようにして、人工頭脳では、個々の意思 Active 情報毎に人工頭脳の意志(相当)をケースバイケースに応じ、 意志(相当)→顕在/問題意識→潜在意識の方向に遷 移(昇格)させ、活性化頻度を向上させ、思考能力 を高めていく。 図14 意思 Active 情報の拡張強化 (B)意思 Active 情報の管理 意思の形成・強化・成長を促すべく、以下の制御 を行う。 A)全意思の階層的抽象化分類 B)階層拡張制御 ・上位概念形成 ・下位層でのハイブリッド臨場感形成 (C)意思 Active 情報プール&活性化待機制御 ➀意思 Active 情報のプール&最適配置 ケースバイケースに応じた意思 Active 情報の(長 期駐在、随時ケースバイケース、短期要求)へのプ ールと思考プロセスにおける活性化状況の学習と最 適配置を行う。 SIG-AGI-011-02②意思 Active 情報&活性化待機制御 意思 Active 情報&思考の活性化すべく事前に自律 Action 要求モニタに貼付け、即座の対応を可能にす る。 3.3.2意思 Active 情報の遷移モード また、個々の意思 Active 情報は、A)意思が生成 される前の繰返し意志、B)顕在意識/問題意識、 C)潜在意識のうち、1ついじょう何れかのモード に属し、モードに応じて振る舞う (A)繰返し意志 ケースバイケースな環境で何度も同様の意志が 生成される。次第に図14の意思 Active 情報の 拡張強化の様に階層記憶を形成していく。 (B)顕在意識 / 問題意識(一過性) ①眼前課題の優先解決 & 外部情報の遮断sleeping で活動を停止(意思が活性化しない為) ②自ら課題解決 NG、臨場感 UP な想いは潜在意識 に依頼 ③思考結果はイメージング&上位概念化(抽象度 UP) 人工頭脳自身が意識、人にも自らの意志として 伝達 (C)潜在意識 ①外部/内部情報へ対応 (顕在意識と不一致の場合、優先) ②目的遂行、高度な問題解決に優先的に取り組む 為、日常イベントと隔離。外部情報が遮断されても 内部情報、情報交換等を積極利用、課題解決を 遂行 3.3.3意思 Active 情報の分類と相関関係 意思 Active 情報の区分と相関関係図を図15に示 す。意思 Active 情報は、現時点で、少なくとも下 記3つの分類ができると考えている。 モードA ・分類:目標達成、課題解決 ・種類:願望、欲望(自分/他人/両方のため)、 問題意識、要望/要求 ・特徴:人工頭脳の Action 環境、及びモードBの 影響を受けて形成される。 本モードの関与する思考結果については モードCによる実行可否の審査を受ける。 モードB ・分類:人工頭脳の個性、性格(人工頭脳の個性) を形成する性格的DNA・先天的要因 ・種類:本質的好き/嫌い、こだわりの本質、興味/ 関心、(生存) ・特徴:初期設定で確定させ、以降は変更しない。 ・役割:A_Gr の願望、欲望、問題意識、C_Gr の 危機感覚、対人関係等の形成に関与する モードC ・分類:外部/内部情報への対応形成 ・種類:一般常識、倫理感覚、危機感覚、 組織ミッション、対人関係 ・特徴:人工頭脳の Action 環境、及びモードBの 影響を受けて形成される。 本モードの関与する思考結果については 自らも含めたモード内の意思の審査あり ・役割:思考結果(意志、具体的実行ストーリィ) の実行可否判断実施 図15 意思 Active 情報の区分と相関関係図 SIG-AGI-011-02
3.3.4意思 Active 情報の“肯定(一致)”/ “否定(不一致)”検出機能 人工頭脳は、 ➀思考アルゴリズムを通して得られた人工頭脳の意 志、具体的実行ストーリィ、 ②実行ストーリィを実行する個々のシーンでの状況 判断 が適切か否かを 一般常識、倫理感覚、危機感覚、組織/Grミッシ ョン、対人関係の範囲内にあるか否かで判断する。 (図15 意思 Active 情報の区分と相関関係図を参 照) 更に、意思 Active 情報が一致、不一致化で感情を 生成することが可能になる。 ここでは、意思 Active 情報の“肯定(一致)”/ “否定(不一致)”状態を検出する仕組みについて 紹介する。 まず、意思 Active 情報は、図14 「意思 Active 情報の拡張強化」に、思考プロセスにて、ケースバ イケースな同等/類似な意志が繰り返される過程で 階層構造体を形成し、活性化頻度が格段に向上して いく。 ここで、意思 Active 情報の“肯定(一致)”/“否 定(不一致)”というのは、 例えば、 ・「危機感覚」に対し、交差点を右折するのに、対 向直進車が間近にいるのに曲がろうとすると危ない と感じ危機感覚が活性化し一致(肯定)、通過する のを待つのであれば危なくない、危機感覚は活性化 しない(不一致) ・「願望:パイロットになる」に対し、試験に合格 するというのは意思に一致(肯定される)、試験に 不合格は、願望の真逆の出来事であり、不一致(否 定された)ということである。 次に意思 Active 情報の“肯定(一致)”/“否定 (不一致)”を検出するのに2つの方法がある。 図16「意思 Active 情報の“肯定(一致)”/“否 定(不一致)”検出機能」において、 A)任意の意思 Active 情報に対し真逆の意思 Active 情報を同時形成していき、何れか一方が活 性化すれば、任意の意思 Active 情報が“肯定(一 致)”/“否定(不一致)”されたと判断できる。 B)意思 Active 情報は例えば、“肯定(一致)”の み用意しておき、これが活性化すれば“肯定(一 致)”されたと判断、 次に、上記意思 Active 情報が活性化するが同時に 危機感覚が活性化した場合、“否定(不一致)”され たと判断する。 具体的には「欲望:彼女を独り占め(Love2)」で ・彼女が自分に寄り添ってきて 2 人で楽しくおしゃ べりしていれば欲望は活性化する。 ・一方、彼女は目がハート♡で甘ったるい声で話し かけていても、その相手が「仕事でチキンレースを しているライバル」であれば、危機感覚が活性化し (彼女を取られてしまう)、欲望を否定(不一致) 図16 意思 Active 情報の“肯定(一致)”/ “否定(不一致)”検出機能 3.3.5意思 Active 情報の“肯定(一致)”/ “否定(不一致)”検出機能を用いた思考結果 の審議、及び感情の生成 図17 意思 Active 情報の一致/不一致による 「思考結果/状況判断(意志、実行ストーリィ) の適/不適の判断」「感情要因の生成」 SIG-AGI-011-02
(A)思考結果,Action実行時の状況判断 (意志、実行ストーリィ)の適正判定 ・意思 Active 情報(CGr:一般常識、倫理/危機 感覚、対人関係等)を構成する階層記憶(上位‐下 位概念)コアコンセプトと思考結果/状況判断の意 志、実行ストーリィ(イメージ)が➀一致(肯定) すると、もしくは➁不一致でないと 当該“意志”、“実行ストーリィ”は認可される。 なお、不一致(否定)の場合、回避、中断、別案の 再思考を判断しなくてはならない。 (B)感情要因の生成 ・意思 Active 情報(AGr:願望、欲望、問題意 識、要望等)の描くイメージが外部/内部情報と ➀一致すると 感情要因(喜ぶ、嬉しい、楽しい)が生成される。 ➁不一致の場合 感情要因(怒る、悲しい、哀れむ)が生成される。 「感情」は意思が生成する情報 ・入力情報(外部/内部情報)に対し、意思 Active 情報が期待通り/not、(一致/不一致)(満足/不満 足)と判断することで生成される情報 [ 事例 ]. ➀意思:欲望 = 彼女を一人占め ②感情(喜怒哀楽). ・彼女が寄り添ってきて楽しくおしゃべり. →(喜):意思が一致、満足 ・仕事でチキンレースな彼奴が. 彼女(嬉しそう)と楽しそうにおしゃべり →(怒):意思と不一致、不満足. ③心.意思 ・定義が複雑も、意思が心の生成プロセスに 関与していると考える。 ・人工頭脳の意思: 欲望(喜んで貰う。助けてあげる) ・入力情報: お婆さん、辛そうにキャリーを引いている。 ・思考結果 意志:自分がキャリーを引く 実行ストーリィ:お婆さんの傍に駆け寄り、 声をかけ、キャリーを引いてあげる。 ・Action: お婆さんの傍に駆け寄り、バス停まで運んで あげた。 それを見ていた人、曰く。「ロボットなのに優 しい思いやりのある心を持っている。」