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第10回白梅介護福祉セミナー : 「生活支援と医療的ケア」

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第 10 回 白梅介護福祉セミナー

「生活支援と医療的ケア」

2012 年 2 月 5 日(日)13:00 ∼ 16:30

主 催:白梅学園大学教育福祉研究センター 共 催:NPO法人東京都介護福祉士会 参加者 106 名 <特別講義> 平林勝政氏(国学院大学法科大学院教授) テーマ:「医療的行為の法的解釈と介護」 社会福祉士および介護福祉士法改正の検 討経過 「医療的行為の法的解釈と介護」 <要旨> 医行為は保健衛生上危害を生ずる恐れがある行為  介護福祉士が医行為を行うことはできないとされ てきた。法的解釈はかわっていない。 では,口腔内の吸引は危険がないのか?数%の危 険性はある。 ・ これまでの医行為に関する規制緩和は以下の通 り。 平成 11 年 9 月 24 日総務庁 厚生労働省への勧 告:規制緩和(傷口のガーゼ交換 浣腸 軟膏塗 布 座薬の注入,目薬の点眼等)の実施について。 ・ 平成 15 年 7 月 17 日医政局長通知 ALS 患者 の吸引を条件付きで承認。 ・ 平成 17 年 7 月 26 日医政局長通知 医行為外 とする 11 項目を指定。 体温測定 自動血圧測定器による血圧測定 新 生児以外パルスオキシメーターの装着 褥瘡の 処置以外の軟膏塗布 湿布 点眼薬 内服薬  座薬 デイスポーザブルグリセリン浣腸 自己 導尿カテーテルの準備など。 当該する利用者の症状は専門的管理が必要と判 断する際には医師や看護職に確認すること。判 断を求めるかいなかは介護福祉士が決断する。 ・ 平成 22 年 4 月 1 日医政局長通知 医師や看護 職との連携のもと経管栄養や喀痰の吸引をおこ なうことができる。 ・ 平成 22 年 6 月 15 日 行政刷新会議にて医行 為の明確化を行う。 医療安全が確保される一定の条件のもと知識技 術を習得した介護職員に医行為を解禁する。 胃瘻の処置:1日1回看護師が確認すれば介護 職員が胃瘻の処置をしてよい。喀痰吸引も可。 ・ 平成 23 年 10 月から喀痰吸引は各事業所等で 試行し評価と検証を行う。 介護職がどの行為を,責任を持って行いうるか 判断しなければならない。 ・ 介護職員等による痰の吸引の実施のための法的 制度 社会福祉士および介護福祉士法第 2 条 2 心身 の状況に応じた介護(喀痰吸引その他日常生活 を営むのに必要な行為であって医師の指示のも とに行われるものを含む。)( )部分が追加さ れたため,介護概念が変更された。 喀痰吸引等とは痰の吸引(口腔内 鼻腔内  気管カニューレ内部) 経管栄養(胃瘻 腸瘻 経鼻経管栄養) ・ 医行為を業とする介護サービス事業者の責任者 は都道府県に登録する。 ・ 事業所は都道府県知事の登録を受けることによ り医行為をすることができる。 ・ 医師・看護師との連携のもとでなら吸引などの 医行為を行うことができる。 ・ 看護師が不在なら,連携がないところでは医行 為を積極的にする必要はない。とする考え方が 報   告

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98 ある。 介護職員の不安や法的不安定を解消する。 ・ 介護福祉士養成校のカリキュラム 介護福祉士養成カリキュラムは平成 24 年 4 月 入学生から適用。最初の試験は 28 年 1 月の試 験から実施される。現在の介護福祉士は平成 37 年 3 月 31 日までに研修を受ける。 <シンポジウム> ☆在宅における医療的行為とケアマネジメント 鈴木博之氏(東村山市北部地域包括支援セン ター センター長) ・ 医療的ケアが必要な場合,主治医との連 携が必要である。主治医の指示責任は必 要である。 ・ 医療状況の把握が必要であるが,医療と の連携が弱い。 ・ 在宅ケアでも重度化のスピードが速いの で,チームケアでやっていかなければな らない。 ・ 形式的な会議でなく,日常的な関係性が あることが重要である。 ・ 緊急時の入院探しや終末ケアなど普段か らの主治医や訪問看護事業所との連携が 大切。 ・ 最近のケアマネジャー試験の受験者は介 護福祉士が多くなっている。介護福祉士 にも医療との連携役割が期待される。 ☆医療的ケアにおける介護職の役割 加藤直英氏(目白大学短期大学部 生活科学 科 准教授) 医療的行為に関するうけとめ ・ ホームヘルパ−協会としては医行為に対 して不安が強い。どこまでが介護の責任 か。 ・ 現在の介護福祉士のカリキュラムでは医 療について力量不足である。 ・ トレーニングを受ければやってもよいと の声も。 ・ 肯定的な受け止め方もある。利用者に とっては良かった。 ・ これまで医療的なケアを恐る恐る行って きたが,今後は誰かが引き受けるべきだ。 ・ 介護の専門性が発揮出来ないとの意見 も。 ・ 介護とは何をするべきか。あらためて原 点に返って考えてみたい。 ☆訪問看護・医療の立場から 医療的ケアの必 要な利用者の地域連携の仕組み 間淵由紀子氏 (国家公務員共済連合会 立 川病院 地域医療連携センター長) ・ 看護と介護の違い 介護は人として普通に暮らせるよう支援 する。 看護はあらゆるヘルスケア,病気の予防 から終末ケアまであらゆる年齢のための 包括ケアを行う。 ・ 在宅療養とは患者の自宅が病室に替わり 多職種の連携でその人らしい生活ができ る。 ・ 在宅介護を応援する多様な施設がある。 保健所 警察署 市役所 地域包括支援 センター 消防署 介護支援事業所 社会福祉協議会 かか りつけ医 近隣商店街 ・ 在宅生活を支援する多様な職種 訪問介 護 訪問薬剤管理 訪問診療 訪問歯科 診療 訪問看護 訪問入浴 訪問リハビ リ 摂食・嚥下リハビリ 医療機器のレ ンタル 住宅改修 民生委員  これら を有効活用するケアマネジメント ・ 医療的行為を行うに当たり問題があれば 責任も伴う。 ・ できないことはできないという勇気も必 要である。 ・ わからないことは何でも医師や看護師に 聞いてほしい。 ・ スライドによる医行為の紹介 報   告

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99 ・ 痰とはなにか吸引とは  咽頭の吸引は 不許可 ・ カニューレの内部の吸引 カニューレの 内部の吸引は無菌的に行う ・ 吸引時の合併症 医療のコントロールが 必要。酸素濃度をモニター ・ 口腔ケアにより痰の除去ができる場合も ある。モアブラシなどで痰をからめ取る ・ 胃瘻の器具 ケア方法を紹介 ・ 経鼻経管栄養の種類とケア方法を紹介 以上(文責 関谷栄子) 参加者の感想から抜粋。 ・ 「医行為」の法律的根拠から,今回の介護福祉 士の医療的行為への移行プロセスが良くわかっ た。平林先生の私案に大賛成ですが…。 ・ 医療行為について,たんの吸引,その他の行為 について,介護の方に入ってきているが,責任 ということになると少し自信がもてないのが本 音だと思います。 ・ 私はグループホームで働いています。医療行為 として軟膏の湿布,バイタル測定などです。高 齢者の方がいつ体調を崩すかわかりませんの で,痰吸引など,介護福祉士にできる医療行為 を取得していきたいと思います。また,法律に 関して考えた事がなかったです。しかし,法律 があるのだから,法律にしたがい介護しなけれ ばならない。現場で働く者として,よりよい法 律になってもらえたらと願います。でないと, 今後,介護職が人手不足になるのではないかと 思う。 ・ 医行為について,法律が変わり研修が入るが, 仕事の合間で行う事が難しい。特に訪問介護の 中では,特にできない人が増えてくる事も予想 される。もっと,現場の声をふまえて,法改正 を行って頂きたい…と感じました。 ・ 単純に「介護福祉士が吸引や胃ろうの処理を出 来るようになる」と思っていたが,法の改正か ら,研修に至るまで,処理をするにあたっての さまざまなルールが変わっていることをかみく だいて説明して頂き,理解し易かったです。法 的に処理が認められると,今後の「責任」につ いて心配になります。 ・ 「出来ないことは出来ない」と言うことは,恥 ずかしくないと,良い話を頂いた。 ・ 介護福祉の論理と医の論理とは,明らかに矛盾 するものでしょうか。また,相当の急激なモー ド・チェンジを要するものなのでしょうか。 ・ 間渕さんのお話を聞き,改めて医療との連携が 必要だと感じました。介護を受けるということ は,体のどこかに不調があるということで,ヘ ルパーにも医療の知識が必要だと思い参加しま した。 ・ 間渕さんの報告資料と説明がとても明確でわか りやすかった。看護がますます医行為に移行 し,介護がますます看護業務に移行すること は,時代のニーズなのか,単なる財源問題なの か難しい問題と思います。 ・ 医行為を行うことについて,覚悟のいること, 知識がたくさん必要と改めて思いました。介護 職だけの問題ではなく,医療職の理解や他のた くさんの職種から協力を得ないと円滑に私達の ステップアップはできないと感じました。ま た,ケアマネジャーとして,利用者さんの生活 を支えているにあたり,中心になって連携を濃 くしていくことが求められると思いました。私 も今は介護福祉士だけれど,知識や技術はいろ んなことがこれから増えていきますが,一人一 人に安心して暮らしてもらえるような支援がで きるケアマネジャーになりたいです。 ・ 確かに早く退院してくる人が多く,在宅での医 療ニーズが増えています。在宅医療を支えてく れる Dr. がもっと増えてほしいと思います。 ・ 医療と介護は,切り離せないと思います。また, 地域との連携もそうだと思います。介護福祉士 は,介護だけではなりたたなくなっていると思 います。やはり,医療行為も必要なのも,現状 だと思うので⃝医と⃝の連携を図っていければ良 いのでは?と思います。 報   告

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