ニガナの種子の流体力學的研究
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(2) . 藍. 挙. 第1 巻 第 1鱗. 2月 昭和24年1. 83 0巻, 3 4 1 物理賛験撃、 第1 { . i t s 5 t s ( } A,Tr o . .f ,Phys , ,399 , Ze ,105(19罰). 6 ) 内藤質, 台北帝大理寧部紀要、 第1巻 第11貌 、 { r i t ) J c. Monzon, Rev・sc ( 7 . ・1ns . ,争67 ,7(1937). ′ . ・ : l l i紅n s C n phys {8 } Wynh‐Wi s . 一254 ,3〔1936) , , Rep。“s 。n progressi 1936) lv {9 t ) H,S t s a aub ,84, ,Ac ,Phy , He ,9( ・ {期 物 理 質 験 蝉、 第10巻,397 . i B S C d s e a r ch,25(1940) s nP L.F. uns r . an.Jour .of Re ,369 . t , u. ニガナの種子の流体力学的研究 爆. ・田. 孝. 土. ・lnve t i f Co叩 餌l a e f【he se so t on 。 h iSawada: The Ae t ga s ed Ta態s c r odyna中j , l ‐ k i 如 d ! ″ ル 1 ね ず n ノ m Lα o a 礎 む o a の き r α c v , 秘α .. 1, 研 究 の 目 的 ′. ス・キなきの様に種子の上部に多数の羽毛を持っていて、 天気のよい日に 風 に吹かれて遠くに とんでいって、 繁殖する植物がある。 これを物理的に考えると、 あの羽毛が流体・ . 力撃的に非常に都合よく出来ていて、 -旦飛出すと仲々地面に落ちない。 即ち空気の抗力 が大であ ゞ るに違いない。,これが何れ程の ものであるか、 叉羽毛の効能如何等を明らかにする事は面白い事だ タ ン ポ ポ、 ア ザミ. と 思 われ る。. ・が樫山見つかったので 丁度 ごの賓験を思い立つた頃、 周囲にニガナの種了 た:。. ‐. 2. 賓 験 の 方 法 と 結 果 ‐. ‘ -. -. - ,. これを調べ る事に し. 二. 、. もっている。 天気 がよいと羽毛を バッと漉けて 飛出す 二 ニ ガナの種子は大体 第]圏のような構 造を・ l cm 羽毛の数は正確に数える事は一寸難 しい がその 時は全体が略々球形に近い÷ 羽毛の長さは約 , 0 . が大凡 200 本位と思われる。 羽毛の直径は根元太く、 先の方は段々細くなって いるが、 大体,0 3~o 15mm 位 であ る。 羽 毛 の 周 り に は 所 た 小 さ な刺 の 様 な もの が つい て居 る。 .. .. ・・. 志よくくっ付く現象がある ● 。 即ち羽毛同志で軽くか ら . この種子の 非常に面白 い性質と して種子同 2 ら、 この集圏の 流体力蝉的 紡 1 1 個でも集 園とな老 0 ‐ 0 個でも る 徒つて , み合って容易に一 国とな, 。 』 性質を調べる事ができる。 5雫 程度であ り、 叉空気の燥度によっても影響をうけるが、 大体 64~o . 種子の目方は一ッ宛異な‐ る。. G則定 の方法 は後 文 参 照). \. ●-. ,. .. .. /. -. , ,. . ‘/. r. .測り度いと思った。 何 しろ非常に軽い 物体で , これを空中で自由落下させてその落下速度を正確に ・ 第 L圏 こ撹 観 が あっ て も横 の 方 に 飛 ばさ れて 了 ぅ か ら あ るか ら空 中 に ホ ンの 一 寸 しナ .. .. . 2に〆 伽 . 「 ト. 湯 郷 雫. .. 濃簡Lのない、 気流の起 らない様な装置が必要である。 そこで 第2圏のような. 簡単な装置を用いたo. o .. 5cm る。 この 高 さは91 もっ と も有 りふ れずこ直径3寸5分 の 家 庭用 煙 突,を 立 て・ . i07.
(3) . v07 .. .’ , NO. 第2圃. GAKUGEI. December 1949 ,. ′ .. である。 気流を防 ぐ篤に下端は閉じなくてはならない。 その筋にガラスの容 器を置きその上に煙突を立てる。 そこで 上端から種子 を落と し下端に達 した 時、{ガ ラス を 通 して 認 める事が出来, る。 ー イ 4 1 妙. 種子の中には充分成熟 したものや、 小さいものもあるか ら、 一様な試料を 集める必 要がある。 そこで最初一ッ宛落とt 落下の時間を測定Lて見る。 すると早いもの は る。 この様に個性の異つた試料を用いたので は正確な結果を うる事 ができな・ 7~7 2 秒のもの丈 3 いか ら、 まず 5 0ィ間集め . . た。 その全体の質量を測った所 12 3叩g となったから、 1 個の平均質量と ,し . て 0.41mg をえた。 - 次に非常に面白い事費が判った 前にも逸べたようにニガ ナの種子は羽毛 。 つつ がか らみ合ってく 3 く性質があるから、 この つ 個 の 試 料 を ビ ー カ ーの 中 ,. き -- !. 5 7秒、 お そい もの は 90秒か . .. 1 l i ” r i. に 入 れて く るく る 廻 すと 球 形刀 -園 と なっ て了 う - 。 そ こで こ れ を そ の ま. 落. して見る。 すると一個宛おとした場合と落下速度が非常に襲って来る』 後 で ・るが、 一 個宛の場合よりも遥かに速くなる 正確な数値をあげ 。 そこで何遍も落下させて、 もっとも確から しい値を求めた。 今 度 は 10 個まとめて落下させ る この場合は 3個の試料が出来 るが 各集 圏毎に平均落下速度 。 、. を決定する。 そ して 3 f 固の試料の速度の平均値を求める。 ヒの値 は 3 0 ・個全部 まとめ た場 合の速度 よりも小さくな る。 “叉 20 個の集圏の場合も適鴬な組合せを行っ 3 て 個の試料をつくり、 その速度を測定 した。 更に 5個の集園のものは6個の試料が出来るから それらの平均から落下速 度を決定 したo・ 、 各試料について一同毎の誤差は 5%程度であり 試料相互の偏 差も同程度で あったb 、 1個の落下速 脱ま全試料を 1回宛ぉと Lて その平均値か ら求めたのである このょぅに して弟・表 ‐ 。 をうる事が出来た。 この表から種子の質量と個数と落下速度との間に- -定の開係を見出す事が出来るが、 その闘 係 を 更に正 -確に知る鴬に次の 様なことを行った。 之等の 試料の種子 をメスで切り取つて 卿毛のみ残す ′ 2mg、で あ つ た か . 、 。・粥毛の全体の質量は 5 1 ら・ 個の 平均は 0 7 1 3 m とな つか 7 3 4 0 2 平 る 量 g 取 種 ÷ o ・ 子の 均質 は . 二 . mg であった。艮ばち、 。切 全体の略 63% が種子、残りの 4つ%,が鷲毛の質量で ある 。 筒羽毛の質量は、 空中の湯気の鴬に、 日によって相富饗化するらしいので 第2表の値の中には ・ 、 、 別の 日 に測 定 した、 上 記 と 少 しこ と な る値 を掲 げた 所‐ もめ る。. 第′ 1 個‐. 数 i. .. I .. 種 子. を. 6 3s . .. つ. ,10 20 30. ′. 4 7 . 3 4 . 4 ワ ・. 表. け て 14 5cm/s .. 5 19 5 . ・ 21 5 . 22 8 .. ‘ 、. i. 羽. 毛. 11 ls . 8 2 . .」4 8 . , 6 6 5 .. の. み. ′. 8 2cm/ s . =」 、 12 4, . 13 45 ‐ 07 ‐ ・三 14. かくて羽毛のみを落 下させ るのであるが まず 1個宛おとした所 試料の均 ー睦が非常に悪く な 、 - 、 108.
(4) . . 第1巻 第1披. 挙. 4年12月 昭和2. . 整. 8 秒の間にあったものの平均値を採用 つ た。 そ こ で 1侠0-12 ・した。 余りかけはなれた もの 即ち. . 、. 秒以上 要 した・ ものは 4個あったが、 これは平均値をとる際に除く事に した。 r表 ついで前と大体同様D方法で 5 0 個の集 圏の落下速度を決定 した。 その結果は 第1 , ,10 ,20 ,3. 12 8 ・. ・. に 示 す通 りで あ る。. 3.. ,. ′. 結 果 に 謝 す る 考 察. ラを理論的に 求める ごとは仲々難 しい 羽毛を有する物体が空中を落下する際に空気から受 ける抗ブ ‐. 問 題 で あ るo. ‐例えば球形の物体なら理論的に St s の法則が成立っ。 即ち物体の質量を m, 重力 の加 速度を oke ; 速度を 物体の牛樫を と α v g , , 空気の粘性係数をr多 とする- rラαv …---・…. ・(1 mg ; 6 7 ) と な る。 但 し醤験 の 結 果 に よ る と こ の 式 も 常 に成 立 ? 謬 で は な く、 Reyno l d s 数の 余 り -大 き な 所. では成立たな ” 球形の場合 R 数は 琴 (但しし は空気の粘畦係数 牝 塞気の密度 で 割っ ′ たもの ; ン二? k て S 2 R し 事である そ 迄は t o s 成立つ 数が e の式 それ が 位 以上になる が 。 、 /′)の. と贋際の 抗力は、 この 式の示す以上の値となる。 ニガナの種子は外形は球形をな してい るが、 剃毛の 内 部を空気が通抜けてv ・るから、.球形の物体 と見 る評 にはゆ か な い。. 一般の物体の抗力は Dqc. L S v2 ...…,,.,,.… (2) 2・. . ,. ‘. ・. で示されるo ′ は空気の密度、S は適常にとった物体の面積二 C は 抗ヵ係数と構するもので・物 体の形状に特有の値をとり、 叉 R 数の函数冬ある。 2 ) を採用 したとしても、S と して如何なる値を用うれば かりにニガナの種子の場合{ 、よいかが間 \ - 題 と な るd. 2 { )の D と 等 しい か ら 2 )を球 形の物体に適用すると Sキ 卿2 と な るつ 叉 {1} の 1ng は { 乙 〆 2 67 汀 v r?αv = c ‐ 2・ 、. よ っ てr●. -. -. ・. t s の法則の成立つ様な場合には抗力係数は R 数に逆比例する。 前にも逸べた とな る。 即ち S ok e ように この 事 は R・数が R く 2 の範囲内で・ よく資駿値とr致する。. 2 ) を採用すれば S の採り方に困難があ 要するに掴毛ある物体の 抗力を理論的にまとめ る鴬に{ ′ る。 勿論 Sに適富な技巧をほどこ してまとめる事も可能であるが、 私は一つの考え方 1 )が- ,と して ( IHまその妻 では無意味である。 物体が納毛である鴬に ? ら出要 して式をまとめて見た。 勿論( f i t ec ve な饗化を生 じたと考え る。 に あ る 種 の ef ’ ・が 〕 ラの ディ メ ン ショ メは 〔M・T- え る。. ・. /. i で あ る か ら、 駕 毛 の場 合 今 は e f f t ec ve. T 4 ?; C b nN j v … … … … …( ) ′. こ. に次の値と考. .n は1 個り種 目二ついてい る納毛の数,N は集 圏 せ」 で b は羽毛の直径、 ′ はr峯 気の密度、 109. ‐ 、.
(5) . 、 載 、 GAKUG賦1. Vol .! .1 , No. Decembe r il949. る種子の数、 C・は比例因子であるb C,n, N は ディ メ ンショ ンの な い 数 で あ るd々 ・いう必然性はない 若 し 雑 の如く置いて賞験結果が正 4 1の如く置かねばな らないと 敷撃的に { 。 Lく説明しうるならそれで満足するのであるo 4 ) の如く置いた時、 C はある範園内 数撃的には C′ は R 数のある函数と考えられるが、 李を( では常数と考えてもい1様に思われる。 質験の結果か ら結論された事であるが、 私の測定の範園で は G は常数で あったo 更に C4; 1 の 零である事が判れば一層面白いo‐この事も後に遊 べるよ ・ 1 } に 代 入す る と ) を′( 牲 う た責際そうなるのであるゐ r c αb N ーng : 6 7 ′. 巧2 む. ーの 集 圏 の 牢 裡 α は α=α。 N と な る。・今 綱 毛 の 長 さ を α。と す る と、 種テ .. mg = CO V2 … … … 山 甲 { ) .- 6. -. % と るか な ら、 上 式 は. ,. こよく質隣値と 致する。 この事は第2表 印 は非常々 となる。 賓験値からC。=o .帆船8と為くと、ー 及 び 第8圏を参照 して頂き度い。 238 と して( 6 1式から計算 した V の値であるb 叉 - OC 第2表で V(理論値) と記 したものは Co半0 . , 1 V の値は全体の平均値は少 し理論値と合わな この表で 、種子をつけて落下 したもののうち、 個宛の に測っ て V の理論値を計算 3 sの もののみ 4個集めて その 質量を精密- い。 そこで丁度落下時 間が 6 . ;Lた所 賓験値と非常によく合った。 表中 精密値と ′記 したものがこれである。 、 、 } 式が成立ク筈であ 6 ‐若 し今迄のべた所が正しいなら・ 種子の下部を少 し〈 人工的に重くしても{. ● 93mg と な っ た。 . る。 そ こで シ ェ ラ ックを ァ ルュ r ルで 溶か した もの を一 寸 塗 付 けた 所・ 、 目坊 は,0 55 cm/ 8 cm/ s で大体合う事が‐ 6 }か,ら計 算 した 値 は 19 s と な る。( . . そ して速下時間は 44s で V=20 9 mg-と し 方を 5 る 例えば目 6 ) . 判 る。 しかL 多量 にシェラツク を塗付けると( 式は成立たなくな 。 , - 493cm/ sで あ る。 n/ s で あっ た が、 計 算 値 は l た場合、 宮湖速度は 94 ( , . 2. 第 a :. .. 個. 1‐. 1畷 瞥堰 .. . ‐. lo ・ , 20. 種 子 を つ け て 藩、下 量 1 速. r 質. 数. 表. ー 0 41mg . 0 ,. .o ‐. 14 ぢcm/s .. ‐. 1. 凡4. 1 f (理論値). V. 、度 1 ・. 13 O . 5 14 .. 14 5 .. 耀4. d ‐ 38 . ’ 595 . . , 2 . 71 .. 量 言 1 11誓 一三” ≧. ) 3 i. . ●. .. ・. ′ b● :朋 毛 の み 落 下. ′数. 個. う ・ ・ ,. 、 、. .. 10 ず ) 2. .. 夕 q. 8. 2 ‐ =・ I. 0 17mg . 0 85 . 、1 7 ・. I ・ ‐ ・. 度 1. 量 1 速. . 質. ヱ2 4 .. 3 う .. 13 45 . 1 4 07 .. I ~ ・. = ,0. ・. V. f V (理論値) 35 8 . 18 7 .. 8 2 ‐ 1 0 ・‘ 9 ‐ . 26 7 .. 26 85 . 37 7 、 .. 364 43 7 .. 、、. 4 誓‐.
(6) . . 第1 巻 第 1撚 ‐第. ’ 」o . 圏. iず 1 ト1 \. \. 1ず. …\\. ゆ. …. 3. . ‐ i. …. …. 理論. \. j. R=. r. b;0 002 . ,nム2)0 等 を用 い ると. .. ‐. C′=Q 286と な る。 .. 今かりにニガナの種. 子を半径 ・cm d ー. -. 球と考えた場合、 本 営の ・球と比べて抗 力は どのような開係にあるだろうか ? cm′『 4 表に示す如く落下速度は vゴ14 .. \ .. ÷ノ . ,, . , ▲▲, 二 6 ‐一 ヱ0タ文 J 0 ヱザ 。 R. で あ る。 そ こ で 球 と 考 え れ ば R数は. 卓 」 。ム ゆ. 2X1xl lxlo 2a . .ピ ー. 4 x14 .. 181xlo-G. . ‐. ,. 翼弱日逗. ‐ … 二 ‘÷.1 . ,,. ,..・, ,, , JOG j0; 102 61. 昭 和24年12月. 前述の如: く C Fe冗C Fob nで ある。 っ C以外の数は凡て判 ているか ら、C′を 求める事が出来 るo′=1 03 ≠×1 c=l . ’a. ・. 5een 理 ¥0. 5 電 力鞭. ・. 萎.. 挙. . :; 175. 29 頁に球形の物体の 双 数と抗力係数との賓険的な開陳 である。 藤本武助著 「悪用流 体力駆」3 4 7位 で あ る。 は0 照 これによると抗力係数 っている 圏 ) ( 第 参 がの . 。 。 l S rで あ るか ら 即ち { 2 }式を牛樫 cm の球に営てはめる ,と =7 了 冗ザ. D:C. 7 1 … … … …,.(. 2. .直すと 1 は 1個の種子の場合に書き 6 で、 C = 0 .7 で あ る。 叉 { r ng =. 字”. ) .”. 8 00238 v . . ‐ ‐ ‐{ ○ .. ) より 1上 { 8 7 とな る。‘ -mg C -o ,醐. =. D と為くと. ず 一4 第4 圃. となる。 即ちニガナの種子は、 同大の球 にく らべ て抗力係数が約 2倍である。 従って空中を飛散す. 必 ア;~ ず. T. 「. 以上のべた考察は 未だ未だ不充分であると思う が、 一意善隣の結果を説明しうるのでまとめた次 第であ る。 羽毛の如 く峯気が中を通り抜けうる物体の 抗力′. = ″‘ク 勾 U ’. ー . .. J. /. 灰三. //. 」 ‘ .・. / ′/ . /. ・. ー. ・. ’ - .. は筒多くの興味ある問題をふくんでいる。 それら の 更に深い研 究は将来に期t 度 い。‘ (1949 .9 .23). 1 - 、. るに富って球より 更に一層能率的なる事を知るの で あ る。. ー r 畳. /、 .. メ. ′ク. F ,. .. ‐ ′. ′. ・ ー ノ . ’ / ○. ・. ・. . / ィ 貴 ヂ. .
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