ろう学校小学部の国語科における手話と日本語のかかわり-小学2年の手話ビデオ教材を活用した授業分析-
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(2) 子を詳しく読み取り,気持ちを想像させていた。. れは,手話のr二次的語しごとば」と考えられた。. また動作化したり,意見や感想を話し合ったりし. これらは,岡本(1985)が聴児の言語習得過程で. て読みを深めていた。第三次では,各場面の文章. 述べていた「一次的語しごとば」から「二次的語. を語句の意味をつかみ,人物の様子や気持ちを想. しごとば」への移行と同様であると考えられた。. 像しながら読んでいた。第四次では,全体を通し. したがってr手話での深まり」では,手話での一. て,がまくんとかえるくんにビデオレターを作っ. 次的話しことばから二次的話しことぱへと移行. ていた。今回の分析では,物語が読み深まり,手. していることが考えられた。. 話と日本語の相互関係が多く見られた第二次と. 「手話の語りから日本語」の傾向では,手話の. 第三次を分析することとした。. 単語と日本語の単語を対比させながら,日本語の. 授業の全体の流れを分析した結果,お手紙の単. 単語や文法を指導していた。これは,鳥越(1999). 元では,r手話でお手紙の読みを深めることを通. が述べていたr手話での二次的語しごとば」から. して,日本語の書きことばの理解を促進させるこ. 「書きことば(日本語)」への移行段階にあたる. と」を指導目標としていたと推測された。. と考えられた。手話での二次的話しことばを身に. 2.エピソードから見た措む方略. つけていることが日本語のスムーズな獲得に働. 一連の指導のまとまりをエピソードとして抽. いた考えられた。. 出した。1場面から5場面ごとにエピソード数を. 「物語の読み深め」では,日本語を用いた教科. 抽出し,116エピソードを抽出することができた。. 書指導がされていた。この指導は,「お手紙」の. 抽出した116エピソードの指導方略をコード化し. 内容を日本語でも理解させており,健聴児に対す. たものをカテゴリーに分けたところ,上位コード. る国語科指導と共通した指導方略が多く見られ. 「手話ビデオを使った指導方略」と下位コード. た。. 「具体的な指導方略」に分けることができた。「手. 「お手紙」を読解させるためには,これらの指. 話ビデオを使った指導方略」は,①手話での読解. 導方略があるからこそ,子どもたちは,お手紙の. 方略②手話言語の指導方略③日本語への橋渡し. 学習を進めることができたと考えられた。. の指導方略④指文字の指導方略⑤日本語での読. 2.今像の課口. 解方略⑥日本語の指導方略⑦音声指導方略⑧文. 今後の課題として,今回の指導方略は,「お手. 脈に応じた手話の使い方の指導方略⑨語彙を増. 紙」の授業分析のみであり,授業者が特定の教師. やす指導方略⑩授業全体としての指導方略の1. であったため,他の手話ビデオを使った国語の授. 0種類の指導方略であった。. 業にも同様の指導法略が見られるかについての. π.組合着業. 検討が必要であることが考えられた。また,物語. 1.措美方議の標向. 文や説明文等の指導方略との違いを検討するこ. 全体の指導方略の傾向を見てみると,「手話で. とも必要であると考えられた。. の深まり」「手話の語りから日本語」「物語の読み. 今後,他の手話ビデオ教材を使った国語科指導. 深め」の3つに分けることができた。. での指導方略を明らかにして,手話ビデオの有効. 「手話での深まり」の傾向では,子どもたちと. な活用方法をさらに検討してきたい。. の対話を通して,言葉の背景にある状況がクラス で共有できるように対話がされていた。これは, 手話の「一次的語しごとば」と考えられた。授業 の振り返りの時は,子どもたちがクラスの友達に も理解できるような言い方で話しをしていた。こ. 一191一. 主任指導教員 鳥越 隆士. 指導教員鳥越隆士.
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