国立国語研究所学術情報リポジトリ
地理的分布と文法体系の接点
著者
沢木 幹栄
雑誌名
方言文法全国地図
ページ
10-13
発行年
1989-03
シリーズ
国立国語研究所研究発表会 ; 昭和63年度
URL
http://doi.org/10.15084/00002885
地理的分布と文法体系の接点 沢木幹栄 1.文法項目に見られる体系にはどんなものがあるか 1.1 動詞の活用のように立体的な広がりを持つもの。 1.2 副助詞的な語形(「皮ごと」、「皮まで」)の意味の分担に よる体系。語彙体系と呼ばれているものに近い。 2.いままでの言語地理学における語彙体系の研究 3.r方言文法全国地図』の調査で文法体系をとらえるためにどのような 調査をしたか。 翻訳形式による限定された文脈での調査。体系全体をとらえることは 難しい。 4.格助詞「ガ」 「ノ」の使い分けの体系。 言語地図にあらわれた分布から、中国地方・九州の一部、琉球に使い 分けがあることが分かる。琉球は使い分けの仕方が異なる。 中国地方・九州の使い分けは尊卑によるものといわれている。琉球に ついては、そのなかの宮古方言についてつぎのような報告がある。 −10一
一普通名詞 ヌゥ 無生物一 一固有名詞、 ヌゥ 、 ー固有名詞 ガ (柴田武r語彙論の方法』) 何を基準にして使い分けているかを地理的分布からのみで知ることは 不可能に近い。しかし、記述的調査だけでは、広い地域に使い分けが あるかどうかは知り得ない。両者は補完しあう関係にある。
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