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2. 中小企業のための主な優遇制度 注 : 各項目に付記している番号は 関連する参考資料です 番号に対応する資料名などは 5~6 ページに掲載していますのでご参照ください [1] 中小法人等 に適用される主な優遇制度 紙面の都合により ここでは制度の種類と それに関連する参考資料の番号を紹介していま

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Academic year: 2021

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中小企業のための法人税の優遇制度

久住 透

相談部 東京相談室 中小企業支援策の一環として、法人税においては中小企業を対象とした優遇制度が設 けられています。しかし、ひと口に優遇制度といっても、中小企業のみを対象とする 制度と、中小企業以外でも対象となるものの中小企業であれば要件が緩和される、あ るいはより大きな優遇が受けられる制度があります。また、適用対象となる中小企業 の範囲は、制度により異なることがあります。 今回は、中小企業のために設けられている法人税の優遇制度について、主なものを整 理して解説します。

1. 優遇制度の対象となる中小企業

優遇制度の対象となる中小企業は、「中小法人等」と「中小企業者等」に区分され、適用される主な 制度が異なります。 中小法人等 資本金の額または出資金の額が1億円以下の普通法人(資本金の額または出資金の 額が5億円以上の法人などによる完全支配関係〔発行済株式等の 100%保有〕があ るものなどを除く)など 中小企業者等 資本金の額または出資金の額が1億円以下の法人(①発行済株式総数等の2分の1 以上が同一の大規模法人[資本金の額もしくは出資金の額が1億円超など一定の法 人]に所有されている法人、②発行済株式総数等の3分の2以上が複数の大規模法 人に所有されている法人――を除く)などで、青色申告書を提出するもの 「中小法人等」のうち、一定のもののみが「中小企業者等」に該当します。「普通法人」については、 「中小企業者等」に該当すれば、「中小法人等」にも該当することになります。したがって、「中小企業 者等」に該当する「普通法人」は、「中小企業者等」に適用される制度だけでなく、「中小法人等」が対 象となる制度も適用されます。 紙面の都合により、各制度の内容や適用要件などは、その概要のみを簡潔に解説しています。 制度の適用を検討する際は、官公庁のパンフレットを参照したり、税務署や税理士などの専 門家に問い合わせたりするなどの方法により、制度の内容や適用要件などの詳細を確認して ください。 2016.6.1

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2. 中小企業のための主な優遇制度

注:各項目に付記している番号は、関連する参考資料です。番号に対応する資料名などは、5~6 ページに掲載していますのでご参照ください。

[1]「中小法人等」に適用される主な優遇制度

※紙面の都合により、ここでは制度の種類と、それに関連する参考資料の番号を紹介しています。 (a) 法人税の軽減税率の適用【①、②(No.5800)】 (b) 特定同族会社の特別税率の不適用【③(第9章第2節)、②(No.5800)】 (c) 貸倒引当金制度の適用【④(Ⅳ 貸倒引当金の見直し)、②(No.5500/No.5800)】 (d) 一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の繰入限度額を法定繰入率で算出できる【②(No.5501 /No.5800)】 (e) 支出する交際費等の額のうち定額控除限度額(年 800 万円)までの金額の損金算入ができる (接待飲食費の額の 50%の損金算入との選択適用)【①、②(No.5265/No.5800)】 (f) 欠損金の繰越控除において欠損金額を各事業年度の所得金額の全額まで損金算入がで きる【①、②(No.5762/No.5800)】 (g) 欠損金の繰戻しによる還付制度の適用【①、②(No.5763/No.5800)】

[2]「中小企業者等」に適用される主な優遇制度

※いずれの制度も、青色申告法人(「中小企業者等」は青色申告法人)が対象となります。 (1)一定の設備等の取得等や試験研究費がある場合の優遇制度 A.中小企業投資促進税制【①、②(No.5433)、⑤】 制度の概要 (a)中小企業者等が特定機械装置等のうち一定のものを取得等して国内の指定事 業の用に供した場合に取得価額の30%の特別償却が適用できます。 (b)中小企業者等のうち資本金の額または出資金の額が3,000万円以下などの一定 の法人の場合は、上記(a)に代えて取得価額の7%の法人税額の特別控除 の選択適用ができます。 (c)特定生産性向上設備等の場合は、上記(a)(b)に代えて即時償却(特別 償却)または法人税額の特別控除(中小企業者等は取得価額の7%、中小企 業者等のうち資本金の額または出資金の額が3,000万円以下などの一定の法 人は取得価額の10%)が適用できます。 他の主な要 件や留意点 など (イ)法人税額の特別控除は、その事業年度の法人税額の20%が限度。 (ロ)適用期限は平成29年3月31日。 (ハ)対象となる機械装置等(特定機械装置等)、事業(指定事業)の範囲が限定 されています。 (ニ)中古の機械装置等の取得等、機械装置等を貸付用とした場合は(一部を除 く)対象外。 (ホ)生産性向上設備投資促進税制(次項B)との選択適用。

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B.生産性向上設備投資促進税制【①、②(No.5455)、⑥】 制度の概要 青色申告法人が指定期間内に特定生産性向上設備等のうち一定のものを取得等して 国内の一定の事業の用に供した場合は、取得価額の50%の特別償却または取得価額 の4%の法人税額の特別控除が適用できます。 ただし、特定期間内の取得等の場合は、即時償却または取得価額の5%の法人税額 の特別控除の適用ができます。 他の主な要 件や留意点 など (イ)生産性向上設備等には「先端設備」と「生産ラインやオペレーションの改善 に資する設備」があります。中小企業者等の場合は、一部の要件(投資利益 率や対象設備)が緩和されます。 (ロ)建物および構築物の場合は、上記の指定期間内の取得等における適用は取得 価額の25%の特別償却または取得価額の2%の法人税額の特別控除、上記の 特定期間内の取得等における適用は即時償却または取得価額の3%の法人税 額の特別控除となります。 (ハ)法人税額の特別控除は、その事業年度の法人税額の20%が限度。 (ニ)指定期間は平成29年3月31日まで、特定期間は平成28年3月31日まで。 (ホ)中古の設備等の取得等、設備等を貸付用とした場合は対象外。 (ヘ)中小企業投資促進税制(前項A)との選択適用。 C.中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例【①、②(No.5408)】 制度の概要 中小企業者等が少額減価償却資産(取得価額30万円未満の減価償却資産)を取得等 して事業の用に供した場合は、当該事業年度にその取得価額の全額を損金算入でき ます。 他の主な要 件や留意点 など (イ)その事業年度の少額減価償却資産の取得価額の合計額は300万円が限度。 (ロ)適用期限は平成28年3月31日。 D.環境関連投資促進税制[グリーン投資減税]【①、②(No.5454)、⑦】 制度の概要 青色申告法人がエネルギー環境負荷低減推進設備等のうち、一定のものを取得等し て1年以内に国内の一定の事業の用に供した場合は、取得価額の30%の特別償却が 適用できます。中小企業者等は、この特別償却と取得価額の7%の法人税額の特別 控除との選択適用ができます。 他の主な要 件や留意点 など (イ)一定の風力発電設備の場合は、上記の特別償却に代えて即時償却が適用され ます。 (ロ)法人税額の特別控除は、その事業年度の法人税額の20%が限度。 (ハ)適用期限は平成28年3月31日。 (ニ)中古の設備等の取得等や、設備等のうち一定のものを貸付用にした場合など は対象外。 (ホ)国または地方公共団体の補助金等をもって取得等したものは対象外。

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E.商業・サービス業・農林水産業活性化税制【①、⑧】 制度の概要 (a)認定経営革新等支援機関等から経営改善指導・助言を受けた旨を明らかにす る書類の交付を受けた中小企業者等(他の制度と一部対象法人等が異なりま す)が、その書類に記載された器具、備品、建物附属設備(経営改善設備) のうち一定のものを取得等して国内の一定の商業・サービス業・農林水産業 の事業の用に供した場合に、取得価額の30%の特別償却が適用できます。 (b)上記(a)の適用対象となる中小企業者等のうち、資本金の額または出資金 の額が3,000万円以下などの一定の法人の場合は、(a)に代えて取得価額の 7%の法人税額の特別控除の選択適用ができます。 他の主な要 件や留意点 など (イ)法人税額の特別控除は、その事業年度の法人税額の20%が限度。 (ロ)適用期限は平成29年3月31日。 (ハ)中古の設備の取得等、設備を貸付用にした場合は対象外。 F.中小企業技術基盤強化税制[研究開発税制(総額型)]【①、②(No.5441/No.5442/No.5443 /No.5444)、⑨】 制度の概要 中小企業者等の各事業年度において損金算入される試験研究費の額がある場合は、 その試験研究費の総額の12%の法人税額の特別控除が適用できます。 他の主な要 件や留意点 など (イ)中小企業者等が、「青色申告法人に適用される試験研究費の総額の一定割合 (8~10%)の法人税額の特別控除」の制度に代えて適用できる制度です。 (ロ)特別控除の額は、その事業年度の法人税額の25%が限度。 (ハ)適用期限なし(恒久措置) [参考]上記のほかに、特別試験研究費の額がある場合、試験研究費が一定水準を 超えて増加した場合は、試験研究費が平均売上高の一定割合を超える場合 の税額控除制度があります。 (2)雇用者の数や給与等の増加がある場合の優遇制度 A.中小企業雇用促進税制……【①、②(No.5926)、⑩】 制度の概要 一定の適用事業を営む青色申告法人が、雇用者数を増加させた一定の場合に適用が ある制度。 中小企業者等の場合は、雇用者を前事業年度末比2人以上かつ10%以上増加させ、 かつ給与等支給額を前事業年度比一定以上増加させるなど一定の要件を満たした場 合は、40万円に雇用者増加数を乗じた額の法人税額の特別控除が適用できます。 他の主な要 件や留意点 など (イ)中小企業者等の場合、特別控除の額はその事業年度の法人税額の20%が限度。 (ロ)適用期限は平成28年3月31日までに開始する各事業年度。 (ハ)あらかじめ雇用促進計画をハローワークに提出することなどが必要。 (ニ)所得拡大促進税制(次項B)との選択適用。 (ホ)平成27年度税制改正で、本制度を拡充する内容の特例(地域拠点強化税制) が創設されました。この特例を本制度と併用すると、本制度の適用について 一定の調整があります。

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B.所得拡大促進税制……【①、②(No.5927)】 制度の概要 青色申告法人が国内雇用者に対して支給する給与等について、本事業年度の給与等 支給額が基準事業年度の給与等支給額に比べて一定割合以上増加していることなど の要件を満たす場合は、雇用者給与等支給増加額の10%の法人税額の特別控除が適 用できます。 中小企業者等は、中小企業者等以外の法人に比べ、この一定割合の要件が緩和され ています(中小企業者等の場合、平成27年4月以後開始事業年度は3%)。 他の主な要 件や留意点 など (イ)中小企業者等の場合は、特別控除の額はその事業年度の法人税額の20%が限度。 (ロ)適用期限は平成30年3月31日までに開始する各事業年度。 (ハ)雇用促進税制(前項A)との選択適用。

3. 参考資料一覧

① 中小企業庁「中小企業税制<平成 27 年度版>」 http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/pamphlet/2015/150702zeisei.pdf ② 国税庁タックスアンサー http://www.nta.go.jp/taxanswer/index2.htm (4ケタの番号をキーワードにして検索可能です) ◆No.5265「交際費等の範囲と損金不算入額の計算」 ◆No.5408「中小企業者等の少額減価償却 資産の取得価額の損金算入の特例」 ◆No.5433「中小企業等投資促進税制」 ◆No.5441「研究開 発税制について(概要)」 ◆No.5442「試験研究費の総額に係る税額控除制度」 ◆No.5443「特 別試験研究に係る税額控除制度」 ◆No.5444「中小企業技術基盤強化税制」 ◆No.5454「環境関 連投資促進税制」 ◆No.5455「生産性向上設備投資促進税制」 ◆No.5500「一括評価金銭債権に 係る貸倒引当金の対象となる金銭債権の範囲」 ◆No.5501「一括評価金銭債権に係る貸倒引当金 の設定」 ◆No.5762「青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越控除」 ◆No.5763「欠損 金の繰戻しによる還付」 ◆No.5800「資本金等が5億円以上の法人等の 100%子法人等における 中小企業向け特例措置の不適用について」 ◆No.5926 雇用促進税制 ◆No.5927 所得拡大税制 ③ 税務大学校「税大講本 法人税法(平成 27 年度版)」 https://www.nta.go.jp/ntc/kouhon/houjin/mokuji.htm ④ 国税庁「平成 23 年度 法人税関係法令の改正の概要(経済社会の構造の変化に対応した税制の 構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律関係)」 https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/hojin/kaisei_gaiyo2011_1/01.htm ⑤ 中小企業庁「中小企業投資促進税制」 http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/2014/tyuusyoukigyoutousisokusinzeisei.htm ⑥ 経済産業省「生産性向上設備投資促進税制」 http://www.meti.go.jp/policy/jigyou_saisei/kyousouryoku_kyouka/seisanseikojo.html ⑦ 資源エネルギー庁「グリーン投資減税」 http://www.enecho.meti.go.jp/category/others/green_tax/greensite/green/

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⑧ 中小企業庁「商業・サービス業の設備投資を応援します(商業・サービス業・農林水産業活性化 税制)」 http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/2015/150401zeisei.htm ⑨ 経済産業省「研究開発税制」 http://www.meti.go.jp/policy/tech_promotion/tax.html ⑩ 厚生労働省「雇用促進税制」 http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/roudouseisaku/koyo usokushinzei.html みずほ総合研究所 相談部東京相談室 03-3591-7077 / 大阪相談室 06-6226-1701 http://www.mizuho-ri.co.jp/service/membership/advice/ 本情報は、法律、会計、税務などの一般的な説明です。個別具体的な法律上、会計上、税務上等の判断や対策などについては専門家 (弁護士、公認会計士、税理士など)にご相談ください。また、本情報の全部または一部を無断で複写・複製(コピー)することは著作権法 上での例外を除き、禁じられています。 内容は2015年12月24日時点の情報に基づいて作成されたものです。

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