第5学年 国語科学習指導案
平成28年11月2日(火) 第5校時 5年1組(男子12名 女子11名 計23名) 本時 8/13 授業者 才市 美奈 葛西 祐介 1 単元名 説明会を開こう「和の文化○○」 教材名 和の文化を受けつぐ (東京書籍5年) 2 単元の目標 ○和の文化について調べて説明するという目的を意識して進んで本や資料を読み、資料の提 示の仕方を工夫して説明することができる。 (関心・意欲・態度) ○自分の興味がある和の文化について、伝えたい内容や目的に応じて説明の構成を考え、適 切な言葉遣いで話すことができる。 (A 話すこと・聞くこと イ) ○和の文化を伝えるという目的を意識して、複数の本や資料から必要な情報を読むことがで きる。 (C 読むこと カ) ○文や文章にはいろいろな構成があることについて理解することができる。 (言(1)イ(ア)) 3 単元について (1)単元観 ①本単元で取り上げる主な指導事項 本単元は、小学校学習指導要領国語の第5学年及び第6学年「A 話すこと・聞くこと」 の指導事項「イ 目的や意図に応じて、事柄が明確に伝わるように話の構成を工夫しなが ら、場に応じた適切な言葉遣いで話すこと」と「C 読むこと」指導事項「カ 目的に応 じて、複数の本や文章などを選んで比べて読むこと」を取り上げて指導する。 ②付けたい力へ向けての言語活動とその特徴 「A 話すこと・聞くこと」の言語活動例「ア 資料を提示しながら説明や報告をした り、それらを聞いて助言や提案をしたりすること」を具体化した、「資料を活用して『和 の文化○○』説明会で伝えよう」という言語活動を位置付ける。 ここで取り上げる「和の文化○○」説明会は、自分が興味を持った和のものについて調 べたことを伝えるものである。グループで観点に沿って、言葉を選びながら説明の文章を 考え、適切な資料を活用し聞き手を意識して伝える説明会は、「伝えたい内容や目的に応 じて説明の構成を考え適切な言葉遣いで話す力」(A 話すこと・聞くこと イ)と「目 的を意識して、複数の本や資料から必要な情報を読む力」(C 読むこと カ)の実現に ふさわしいと考えている。この単元は、読む領域の情報活用の系統と話すこと・聞くこと の領域の資料などを提示しながら説明・報告する系統の複合的な単元ととらえて進めてい く。 (2)児童観 児童は、6月の説明文「動物の体と気候」で、文章構成図にまとめながら、書かれてい る内容を読み取り、筆者の述べたいことがどの部分に強く表れているか考え、要旨をとら える学習を行っている。その際、キーワードを使って要旨をまとめたが、正しく文章にま とめ表現することは個人差が見られた。9月の「資料を生かして考えたことを書こう」と いう学習では、図表や写真などの資料から必要な情報を読み取り、読み取ったことを活用 して、環境を守ることをよびかける文章やポスターに表すという学習を行っている。 今年度4月の標準学力調査の読むことの領域「説明文の内容を読み取る」問題では、全 国正答率 61.7 のところ、46.7 と低い結果となっていて、説明文全体の内容を読み取ることに弱さが見られた。また、話すこと・聞くことの領域「パンフレットをもとに話し合う」 問題では、全国正答率を若干上回っていた。資料を正しく読み取り自分の考えを伝える力 はついていると考えられるが、実生活において聞き手を意識して明確に話すという点では 課題があると感じている。 本単元では、「資料を活用して説明する」という活動を通して、伝えたい目的に合わせて、 いろいろな本や資料(パンフレットなども含む)などを読み進め、必要な情報を選ぶこと を体感することで、資料を提示しながら分かりやすく説明することを学んでいく。さらに、 この学習は6学年11月の「町の幸福論―コミュニティデザインを考える」学習へとつな がっていくため、目的を意識しながら必要な情報を読み、聞き手を意識して自分達が伝え たいことを分かりやすく話す力を身につけさせたい。 (3)指導観 第一次の単元の導入では、教師の「和の文化 ゆかた」説明会の様子を見て、本教材へ の興味・関心を高め、「和の文化○○」についてグループで説明するというゴールイメー ジを持たせる。相手意識を持って意欲的に活動するため、伝える相手は、「くらしの中の 和と洋」について学習している4年生に設定する。また、並行読書として常時読むことが できるよう、和の文化の本コーナーを設ける。 第二次は、「和の文化」説明会に向けてという目的を意識しながら教材文を読み進めて いく。序論・本論・結論という文章構成をとらえさせ、本論に書かれている観点と対応し ている資料を照らし合わせて読んでいく。また、筆者の書きぶり(表現上の工夫)に注目 して読んだり、筆者の伝えたいことの要旨をまとめたりすることで、児童の中に和の文化 に対する深まりや広がりが増していくと思われる。さらに、発表原稿例を見て、資料の示 し方や発表の時の適切な文末表現などを確かめ、実際に自分たちの説明に生かすようにさ せる。教材文で学ぶこの一連の読みが、自分の伝えたいことを意識して言葉を選びながら 適切な言葉遣いで話す説明会につながっていく。 第三次では、各グループで「和の○○」について、並行読書してきたことなども参考に しながら情報(カード)を集めていく。それらを観点ごとに整理し、構成を話し合い、一 人ひとり発表原稿を仕上げる。自分達の説明を聞いてもらいたい、このような話し方で伝 わるだろうかという思いから必然的に関わり合いが生まれ、グループでの交流が自信を持 って話すことにつながると思われる。説明会では、話し手は、用意した発表原稿を読むの ではなく、聞き手の反応を確かめながら適切な速度で間を取って伝わるように話すことを 意識させ、聞き手は、それぞれのグループの「和の○○」について構成や内容、資料の活 用について分かりやすい説明になっているか考えながら聞くようにさせる。聞き手である 4年生を意識して、資料を活用しながら適切な言葉遣いで説明し、率直な感想や質問を言 ってもらうことで、話す能力が高まってくると考えられる。これらの学習は、総合的な学 習「人にやさしい町」というテーマで、資料を活用しながら説明する活動へとつながって いく。 本時は、集めた情報を精選し有効に活用しながら、観点に沿って内容や順序など説明の 構成をグループで考えていく活動である。教材文での文章構成図を参考にしながら、自分 たちの選んだ「和の○○」をより分かりやすく伝えることを意識して積極的に話し合うこ とができるようにしたい。その際、友達の話を共感的に聞いたり、建設的に話し合いを進 めたりしている児童の姿をとらえ適宜評価していきたい。また、学習活動はグループでの 話し合い→全体で交流(取材タイム)→グループでの再考とし、何度も関わり合って交流 を活発化させる。他のグループの良さを見つけながらメモをしたり、そのアイディアを参 考にして再度話し合ったりする活動において、児童が進んで学習に向かう姿と友達と考え たから出来上がった、1回目よりも良くなったと、友との学びを実感できる姿を目指した い。 聞き手を意識して説明会に向かうこれらの学習を通して、文化として受け継がれている 「和」のものを調べ、和(日本)のものっていい!という思いを持ち、自分達の日本につ いても再認識していければと考えている。
(4)研究テーマとの関連「主体的な学びで共に高まり合う児童の育成」 主体的に児童が学ぶためには、児童自身が学ぶ目的と見通しをもって言語活動を進めて いく展開にする必要がある。そこで、導入では教師の「和の文化ゆかた」の説明会を聞く ことで、単元のゴールイメージを具体的に示し、4年生への説明という相手を意識しなが ら児童の調べたい、やってみたいという意欲を高める。 また、グループや学級全体で話し合ったりして友達同士関わり合うことで、自分の考え が整理され、よりはっきりとしたものになっていく。さらに、新たな発想が広がって、グ ループで一つのものを作り上げていく達成感も味わうことができると考えている。このよ うに、相手意識を持って学び、できるようになったことを児童自身が自覚し、共に学ぶこ とのよさを実感し高まり合う姿を目指したい。 4 単元の評価規準 国語への 関心・意欲・態度 ・和の文化について調べて説明するという目的を意識して、進んで本 や資料を読み資料の提示の仕方を工夫して説明しようとしている。 話す・聞く能力 ・自分の興味がある和の文化について、伝えたい内容や目的に応じて 説明の構成を考え適切な言葉遣いで話している。 (イ) 読む能力 ・和の文化を伝えるという目的を意識して、複数の本や資料から必要 な情報を読んでいる。 (カ) 言語についての 知識・理解・技能 ・文や文章にはいろいろな構成があることについて理解している。 イ(ア) <言語活動のモデル> ①説明の発表原稿 ②提示する資料 観点2 (支える人々) 観点1 (歴史) 観点ごとにグループで 分担して書く。 話題提示 (始めの言葉)
◇学習の流れ 学習の流れ ◇学習の流れ ○学習への意欲と見通しをもつ。 ・教師の「和の文化ゆかた」の説明を聞い て、感想を交流する。 ・単元のねらいと流れを確かめる。 ○説明会を見通して、教材文の内容を読 む。 ・文章構成図にまとめながら、観点と用 いている資料について読む。 ・筆者の表現上の工夫を読む。 ・文章の要旨をまとめ、自分の考えを書 く。 ・発表例を読み、説明の話し方を確かめ る。 ○説明会「和の文化○○」について調べ まとめる。 ・どんな和の文化を説明するのかグルー プで話し合い、本や資料などから情報 を集める。 ・集めた情報を精選し、説明の構成を話 し合う。 ・説明の発表原稿を書き、必要な資料を 用意する。 ・聞き手を意識して説明の練習をする。 ○資料を活用して説明会を開く。 ○学習のふり返りをする。 5 単元構想図 習の流れ ・4年生の時に「くらしの中の和と洋」 で調べたことをリーフレットで紹介 したなあ。 ・どんな和のものがあるか並行読書で見 つけてみよう。 ・文章構成図にまとめると、文章の組み 立てが分かりやすいな。 ・3つの観点と資料が一致している。 ・和の文化を受けついでいくことを強く 言いたいんだな。 ・資料を示す時の言い方を使ってみよ う。 第一次 第二次 第二次 第三次 第三次 ・職人のすごさを伝えるために工夫を していることを説明したいな。 ・どの順で説明すると聞き手をひきつ けることができるかなあ。 ・原稿は、話しかける言葉遣いで書く といいね。 ・ぼくたちと比べて季節との関わりの 観点で説明しているなあ。 ・今度、家にある和の物について調べ てみよう。 【児童の実態】 説 明 文の 内 容を 大 まか にとら え るこ と、自分の考えを積極的に話すことが 弱い。 ◇意識の流れ 単元で付けたい力 ・伝えたい内容や目的に応じて説明の構成を考え、適切な言葉遣いで話すことができる力 【A 話すこと・聞くこと イ】 ・複数の本や資料を、目的を意識して読むことができる力 【C 読むこと カ】 付 け た い 力 に 向 け た 言 語 活 動 【 資 料 を 活 用 し て 「 和 の 文 化 ○ ○ 」 説 明 会 で 伝 え よ う 】 他教科への広がり ○総合的な学習「人にやさしい町 中村」 ・校区の公共施設や道路などについて、工夫点や問題点など気づいたことを資料を活用しながら 説明する。 並行読書 第二次
6 指導計画及び評価計画(全13時間) 時 学習活動 主な評価規準 第 一 次 1 ・教師の「和の文化 ゆかた」説明を聞いて、感 想を交流する。 ・単元のねらいと活動の流れをつかむ。 【関】和の文化について説明会 を開くことに関心をもち、こ れからの学習に意欲的に取り 組もうとしている。 (ノート、発言) 第 二 次 第 二 次 第 二 次 2 ・文章構成図にまとめながら、序論、本論、結論 を確かめる。 ・本論の3つの観点と用いている資料について確 かめる。 【読】文章構成図にまとめ、観 点と用いた資料に着目して文 章を読んでいる。 (ワークシート、ノート) 3 ・本論が観点に沿って説明されていることや資料 との関係を読む。 ・筆者の表現上の工夫を読む。 【読】分かりやすく説明するた め の 筆 者 の 工 夫 を 読 ん で い る。 【言】文章のいろいろな構成に ついて理解している。 (発言、ノート) 4 ・文章の要旨をまとめる。 ・筆者の伝えたい和に対する自分の考えを書く。 【読】筆者の伝えたいことを考 え要旨をまとめている。 (ノート) 5 ・発表例を読んで説明するときの話し方を知る。 ・資料を示す時の言葉を確かめる。 【読】説明の適切な話し方を読 んでいる。 (発言、ノート) 第 三 次 6 ・ 7 ・グループでどんな和の文化について説明するか 話し合う。 ・決めた和のものについて情報を集める観点を考 える。 ・目的に沿って、必要な情報を集める。 【読】目的に応じて本や資料を 読んでいる。 【読】複数の本や文章を比べて 読み、必要な情報を選んでい る。 (行動観察、ノート) 学習のめあてと流れをつかもう。 分かりやすく伝えるための表現の工夫を 見つけよう。 文章構成図にまとめよう。 「和の文化」説明会に向けて 筆者の伝えたいことをまとめよう。 説明する「和の文化○○」を決めて、本や 資料で調べよう。 「和の文化」説明会に向けて 「和の文化」説明会に向けて 「和の文化」説明会に向けて 「和の文化」説明会に向けて 説明の仕方を考えよう。
第 三 次 8 ・グループで集めた情報を整理する。 ・観点を確認し、説明する内容と構成を考える。 【話聞】集めた情報を整理し、 聞き手を意識して構成を考え 話し合っている。 (行動観察、ワークシート) 9 ・ 10 ・説明に必要な資料の作成をする。 ・説明の発表原稿を書く。 【話聞】資料の使い方を意識し て、発表原稿を書き、説明し ている。 (原稿、資料) 11 ・資料を使って説明の練習をする。 ・気づいたことを交流する。 【話聞】資料を用いながら、よ り よ い 発 表 の 方 法 を 考 え て い る。 (行動観察、ノート) 12 ・グループで資料を活用して説明をする。 ・説明の構成や内容、資料に注目して聞く。 【話聞】資料を活用しながら適 切な言葉遣いで話している。 (行動観察、ノート) 13 ・単元の振り返りをする。 ・感想を交流する。 【話聞】資料を活用して説明が できたか単元をふり返り、次 の 学 習 に 生 か そ う と し て い る。 (ノート、発言) 情報カードを使って、聞き手をひきつける 説明の構成を考えよう。 発表原稿を仕上げ、資料の準備をしよう。 「和の文化」説明会に向けて 「和の文化」説明会に向けて ( 本 時 ) 聞き手を意識して説明の練習をしよう。 「和の文化○○」説明会を開こう。 「和の文化○○」学習をふり返ろう。 「和の文化」説明会に向けて
7 学習の展開(全13時間) 第一次 1時間目(1/13) (1)目標 学習のめあてと流れをつかみ、意欲的に取り組もうとすることができる。 (2)展開 主な学習活動と予想される児童の反応 指導上の留意点(○) 評価(☆)支援(※) 1 本時の課題をつかむ。 2 課題を解決する。 (1)教師のモデルの説明を聞く。 (2)「和の文化ゆかた」を聞いての感想を 出し合う。 ・ゆかたの実物を見せていて分かりやすいな。 ・グループで説明するんだな。 (3)学習の流れを知る。 3 ふり返りをする。 ・今日の学習のどんなことを書いたらいいのか なあ。 ・4年生に説明するために和のものを調べてい きたいな。 ・楽しみ。並行読書で見つけてみよう。 4 並行読書をする。 ○ゴールのイメージがつかめるように、T1 とT2で「和の文化 ゆかた」について説 明する。 ○内容や表現など思ったことを自由に出させ る。 ○「和の文化」について説明会をするという 目的、4年生に伝えるという相手意識を持 たせる。 ※説明会の感想やこれから取り組んでみたい ことなど書くとよいことを伝える。 ☆和の文化について説明会を開くことに関心 をもち、これからの学習に意欲的に取り組 もうとしている。 【関】(発言、ノート) 5 次時の学習について知る。 ○次時は、序論・本論・結論を確かめ、文章 構成図にまとめていくことを知らせる。 学習のめあてと流れをつかもう。 家庭学習 「和の文化を受けつぐ」説明文の 序論・本論・結論はどこにあたるの か教科書に書きこみをしてくる。 かかわり合う授業 家庭学習のサイクル化
第二次 1時間目(2/13) (1)目標 文章構成図にまとめ、本論の観点と資料を結びつけて読むことができる。 (2)展開 主な学習活動と予想される児童の反応 指導上の留意点(○) 評価(☆)支援(※) 1 本時の課題をつかむ。 ○言語活動を確認し、ゴールイメージを共有す る。 ○国語日記を紹介し、意欲をもたせる。 2 課題を解決する。 (1)教材文の序論・本論・結論について 確かめる。 ・どこまでが序論でどこからが本論か分からな かったなあ。 ・内容で考えると3つのことを書いているから 本論は3つに分けられるね。 (2)文章構成図にまとめながら、本論の 観点と用いている資料について話し合 う。 ・本論の1つ目は②~⑥までで、和菓子の歴史 について書いている。 ・観点ごとに写真や年表で表している。 3 ふり返りをする。 ・本論は3つの観点で書かれている。 ・文章構成図にまとめると組み立てが分かり やすいことが分かった。 4 並行読書をする。 ○家庭学習で考えてきた序論・本論・結論を確 認していく。 ※教材文の本論を3つに色分けして囲むこと ではっきりさせる。 ○本論に書かれている観点①和菓子の歴史、② ほかの文化との関わり、③支える人々をとら えさせる。 ○文章と図(年表)や写真を関係づけながら確 かめていくようにさせる。 ☆文章構成図にまとめ、観点と用いた資料に着 目して文章を読んでいる。 【読】(ワークシート、ノート) ○「和の○○」について①②③などを見つけな がら読み、付箋を貼っておくようにさせる。 5 次時の学習について知る。 ○次時は、筆者の表現の工夫について読んでい くことを知らせる。 家庭学習 分かりやすく伝えるための表 現の工夫を見つけ、線を引いて くる。 文章構成図にまとめよう。 「和の文化」説明会に向けて 家庭学習のサイクル化 かかわり合う授業 思考したくなる課題設定
第二次 2時間目(3/13) (1)目標 分かりやすく説明するための筆者の工夫を読むことができる。 (2)展開 主な学習活動と予想される児童の反応 指導上の留意点(○) 評価(☆)支援(※) 1 本時の課題をつかむ。 ○言語活動を確認し、ゴールイメージを共有す る。 ○国語日記を紹介し、意欲をもたせる。 2 課題を解決する。 文章を分かりやすく伝えるための筆者の 工夫を話し合う。 二人組 全体 ・筆者の工夫ってどんなところだろう。 ・「~でしょうか。」という言い方で読んでいる 人も考えてみようという気持ちになる。 ・「一つ目は」「二つ目は」という言い方で順番 に考えていくことができる。 ・「例えば」と具体的に行事や季節のことをあげ ていて、イメージしやすい。 3 ふり返りをする。 ・例をあげて説明すると、読み手が分かりやす い。 ・呼びかけるような言い方で読む人の興味を引 いている。 4 並行読書をする。 ○家庭学習で見つけてきた表現の工夫につい て二人組で交流させる。 ※悩んでいる児童には、段落の始めの部分に着 目させ、接続語に気づかせる。 ○読み手に対する呼びかけや例をあげる述べ 方、接続語などについて確認していく。 ☆分かりやすく説明するための筆者の工夫を 読んでいる。 ☆文章のいろいろな構成について理解してい る。 【言】(発言、ノート) ○表現の工夫についてふり返りを書かせる。 5 次時の学習について知る。 ○次時は、筆者の伝えたいこと(要旨)をまと めることを知らせる。 分かりやすく伝えるための表現の工夫を見つけよう。 家庭学習 筆者の伝えたいことはどの部分 に書かれているか印をしてくる。 家庭学習のサイクル化 かかわり合う授業 思考したくなる課題設定 「和の文化」説明会に向けて
第二次 3時間目(4/13) (1)目標 筆者の伝えたいことを考え、要旨をまとめることができる。 (2)展開 主な学習活動と予想される児童の反応 指導上の留意点(○) 評価(☆)支援(※) 1 本時の課題をつかむ。 ○国語日記を紹介し、本時の学習のめあてをも たせる。 2 課題を解決する。 (1)筆者の伝えたいことをノートに書く。 ・伝えたいことって、どの部分になるのか見つ けられないなあ。 ・受けつがれた文化はたくさんあり、歴史や文 化との関わり、支えている人々などを考える ことで、わたしたちも日本の文化を受けつい でいくことができる。 (2)全体で交流する。 3 ふり返りをする。 ・筆者は和の文化を受けついでいくことを強く 言いたいと感じた。 ・和の文化を考えることが受けついでいくこと につながっている。 4 並行読書をする。 ○筆者の伝えたいことを 100 字程度になるよ うに、言葉を選んでまとめさせる。 ※題名に着目させたり、まとめになる部分を聞 いたりしてキーワードになる言葉を見つけ させる。 ○キーワードになる言葉を確認する。 ・和の文化 ・考えること ・わたしたちも受けついでいく ☆筆者の伝えたいことを考え、要旨をまとめて いる。 【読】(ノート) ○筆者の伝えたいことに対する自分の思いを 書くようにさせる。 5 次時の学習について知る。 ○次時は、説明をするときの話し方について学 習することを伝える。 筆者の伝えたいことをまとめよう。 家庭学習 グループの発表(P156~158)を イメージしながら音読してくる。 家庭学習のサイクル化 自力解決の場 思考したくなる課題設定 かかわり合う授業 「和の文化」説明会に向けて
第二次 4時間目(5/13) (1)目標 発表例から説明の適切な話し方を読むことができる。 (2)展開 主な学習活動と予想される児童の反応 指導上の留意点(○) 評価(☆)支援(※) 1 本時の課題をつかむ。 ○国語日記を紹介し、本時の学習のめあてをも たせる。 2 課題を解決する。 (1)P156~ グループの発表例を読 んで説明する時の話し方について話し 合う。 ・「現在国内で最も多く~」今、現在のことを伝 えると分かりやすい。 ・「これから、歴史と支える人々という2つの観 点で説明していきます。」これから何について 話すかを先に言うと聞いている人がイメージ しやすいなあ。 ・説明の仕方が分からないなあ。 (2)資料を示す時に使う言葉を確かめる。 3 ふり返りをする。 ・最初に興味をひきつけるような情報を出すと いいな。 ・原稿は話しかける言葉遣いで書くようにする といいね。 ・示す時に「この図で~」「この写真を~」 と言うと分かりやすい。 ○いくつの観点で説明しているか、序論・結論 にあたる所はどこかという点について確か める。 ※説明する時に気をつけることを確認し、見つ けた所に線を引かせる。 ○説明と関連させて資料を示す時に使う言葉 を使えるようにさせる。 ☆説明の適切な話し方を読んでいる。 【読】(発言、ノート) 4 次時の学習について知る。 ○次時は、2~3人グループでどんな「和のも の」について説明するか決めて、調べていく ことを伝える。 説明の仕方を考えよう。 家庭学習 いろいろな資料の活用ができるよ うにP160.161 を音読してくる。 家庭学習のサイクル化 かかわり合う授業 思考したくなる課題設定 「和の文化」説明会に向けて
第三次 1・2時間目(6・7/13) (1)目標 自分たちが説明する和のものについて、本や資料を比べながら読み、必要な情報を 選ぶことができる。 (2)展開 主な学習活動と予想される児童の反応 指導上の留意点(○) 評価(☆)支援(※) 1 本時の課題をつかむ。 ○言語活動を確認し、ゴールイメージを共有 する。 2 課題を解決する。 (1)グループで調べる和のものを決め、説 明する観点を話し合う。 ・和紙のことが出ていた。 ・花火のことも伝統的なものでいいんじゃないか な。 ・歴史については説明したいね。 ・作っている職人さんのことは聞いてほしいな。 (2)情報をカードに書いて集めていく。 ・どんな写真を見つけたらいいのか分からないな あ。 ・分かりやすい写真が出ていた本があったよ。 ・歴史については、どっちの本が分かりやすいか な。 3 ふり返りをする。 ○これまで並行読書をしてきたものを参考 にさせる。 ○さまざまな資料が活用できるようにパン フレットやリーフレットなども紹介する。 ☆目的に応じて本や資料を読んでいる。 【読】(行動観察、ノート) ※写真と文章で載っている部分や関連して 書いてある部分を見つけ、書くようにさせ る。 ☆複数の本や文章を比べて読み、必要な情報 を選んでいる。 【読】(行動観察、ノート) 4 次時の学習について知る。 ○次時は、集めた情報を使って説明の構成を 考えていくことを伝える。 説明する「和の文化○○」を決めて、本や資料で調べよう。 家庭学習 集めた情報が観点に沿っている か確かめてくる。 家庭学習のサイクル化 思考したくなる課題設定 自力解決の場 かかわり合う授業 「和の文化」説明会に向けて
第三次 3時間目(8/13) 本時 (1)目標 集めた情報を整理して、聞き手を意識して説明の構成を考えることができる。 (2)展開 主な学習活動と予想される児童の反応 指導上の留意点(○) 評価(☆)支援(※) 1 本時の課題をつかむ。 ○国語日記を紹介し、本時への意欲をもたせ る。 2 課題を解決する。 (1)グループで話し合いながら、集めた情 報を整理し、どのように説明するか構成を 考える。 グループ ・聞く人が分かりやすいように観点の内容を考えよ う。 ・どんな構成で説明すると聞く人をひきつけること ができるかな。 交流(取材タイム) ・カードの内容を書き加えるといいな。 グループ ・職人のすごさを伝えるために、工夫していること を言うといいな。 (2)ふり返りをする。 ・グループで選んだカードを動かしながらすると、 内容を考えやすかった。 ・グループで考えたから聞いている人が分かりやす い構成を考えることができた。 ・他のグループのアイディアを参考にしてもっとい い構成シートに仕上がった。 ○集めた情報について気づいたことや考え たことを話し合わせる。 ○「和の文化を受けつぐ」の文章構成図を参 考にさせる。 ※どんな観点にするか、どの資料を使うか、 付箋をもとに考えるようにさせる。 ○他のグループのシートを見ながら気づき をメモさせる。 ○よりよい構成になるようにグループで再 考させる。 ☆集めた情報を整理し、聞き手を意識して構 成を考え話し合っている。 【話聞】(行動観察、ワークシート) ○学習をふり返り全体で共有する。 3 次時の学習について知る。 ○次時は、資料の準備と発表原稿を作成して いくことを知らせる。 情報カードを使って、聞き手をひきつける説明の構成を考えよう。 家庭学習 自分の観点の発表原稿が書けるよ うに、文章の構成を考えてくる。 家庭学習のサイクル化 思考したくなる課題設定 かかわり合う授業 「和の文化」説明会に向けて
(3)評価規準 B 概ね満足できる状況 ◆伝えたい観点について、内容を整理し、構成を考えて話し合っている。 A 十分満足できる状況 ◆伝えたい観点について、聞き手をひきつける工夫を入れた内容や構成を考えて話し合って いる。 (4)板書計画 (5)準備物 ・ワークシートの拡大版 ・ワークシート ・「和の文化を受けつぐ」の文章をもとに、ゆかたの「歴史」と「支える人々」という2 つの観点で構成して、4年生にも分かりやすく説明しよう。 ・「和の文化を受けつぐ」の文章構成を参考にして、まず、ゆかたの「歴史」について説 明した後で、「ゆかた作りを支える人々」について説明すると、4年生にも分かりやす いと思うよ。 ・「ゆかたの歴史」は、4年生に分かりにくいと思うから、ゆかたの実物や写真を使いな がら説明する文章にすると、聞き手をひきつけることができると思うよ。 ・「ゆかたの歴史」「支えている人々」の2つの観点で説明する文章に、クイズも入れて説 明すると、聞き手の4年生をひきつけることができそう。 め あ て ( グ ル ー プ ) ( 交 流 ) 取 材 タ イ ム ( グ ル ー プ ) 情 報 カ ー ド を 使 っ て 、 聞 き 手 を ひ き つ け る 説 明 の 構 成 を 考 え よ う 。 情 報 の 整 理 ・ 構 成 メ モ 見 直 し て み よ う ポ イ ン ト を 示す 学 習 活 動 を示す グ ル ー プ で 使 う ワークシート 構成シートの拡大 ・ 観 点 ( 内 容 ) ・ 順 序 ・ 新 し い 情 報 教材文の文章構成図
第三次 4・5時間目(9・10/13) (1)目標 資料の使い方を考えて、発表原稿を書き説明することができる。 (2)展開 主な学習活動と予想される児童の反応 指導上の留意点(○) 評価(☆)支援(※) 1 本時の課題をつかむ。 ○単元のゴールイメージを共有し、本時へ向け て目的意識をもたせる。 2 課題を解決する。 (1)発表原稿を書く。 ・お茶の歴史 ・お茶の入れ方 ・お茶づくりを支えている人 ・どんな書き始めにしたらいいんだろう。 (2)グループで推敲する。 (3)必要な資料を用意する。 3 ふり返りをする。 ・説明が分かりやすい資料を選べてよかった。 ・友達がすいこうしてくれ、上手に説明でき そう。 ○情報カードをもとに、本や資料、パンフレッ トなどを活用して発表原稿を書くようにさ せる。 ※書き方に困っている児童には、P156~発 表例を見ながら、書き始めを一緒に考える。 ☆資料の使い方を意識して、発表原稿を書き、 説明している。 【話聞】(原稿、資料) ○グループで説明を聞き合い、分かりにくい表 現はないか資料の提示のタイミングはどう かなど推敲をさせる。 ○資料を効果的に活用できるように発表に応 じた資料(図、写真、実物、模型など)を用 意させる。 4 次時の学習について知る。 ○次時は、説明会に向けて練習をすることを伝 える。 発表原稿を仕上げ、資料の準備をしよう。 家庭学習 発表原稿の音読練習をしてく る。 家庭学習のサイクル化 かかわり合う授業 思考したくなる課題設定 「和の文化」説明会に向けて 自力解決の場
第三次 6時間目(11/13) (1)目標 資料を用いながら、よりよい発表の仕方を考えることができる。 (2)展開 主な学習活動と予想される児童の反応 指導上の留意点(○) 評価(☆)支援(※) 1 本時の課題をつかむ。 ○単元のゴールイメージを共有し、本時へ向け て目的意識をもたせる。 2 課題を解決する。 (1)資料を使って説明の練習をし、グ ループで気づいたことを話し合う。 ・目線を相手の向けたほうが伝わるんじゃな いかな。 ・早口になっているので、もうちょっとゆっ くりはっきり話した方がいいな。 ・どこをどう読むように直したらいいか分か らないなあ。 3 ふり返りをする。 ・説明と合った資料を選んでいて分かりやす かった。 ・グループで気づいたことを出し合って聞き やすい話し方になった。 ○書いたことを読むのではなく、適切な速度や 間をとることなど気づいたことをグループ で出し合い、よりよい説明を意識させる。 ○資料を見せたり下ろしたりするタイミング や話し手が入れ替わる所についても確認さ せる。 ※動画を見せ、速度や間・目線など、聞いてい る人の立場になって自分の姿を気づかせる。 ☆用意した資料を用いながら、よりよい発表の 方法を考えている。 【話聞】(行動観察、ノート) 4 次時の学習を知る。 ○次時は、「和の文化」説明会をすることを伝 える。 聞き手を意識して、説明の練習をしよう。 家庭学習 説明会に向けて原稿を読み返し、 練習をしてくる。 家庭学習のサイクル化 かかわり合う授業 思考したくなる課題設定 「和の文化」説明会に向けて
第三次 7時間目(12/13) (1)目標 資料を活用しながら適切な言葉遣いで話すことができる。 (2)展開 主な学習活動と予想される児童の反応 指導上の留意点(○) 評価(☆)支援(※) 1 本時の課題をつかむ。 ○国語日記を紹介し、本時への意欲をもたせ る。 2 課題を解決する。 (1)説明会の進行について確認する。 (2)「和の文化○○」説明会を開く。 〈話し手〉 適切な速度、間 聞き手の反応を確かめながら伝える 〈聞き手〉 説明の構成や内容、資料の活用 分かりやすい説明になっているか意識 しながら聞く 3 ふり返りをする。 ・4年生にも分かるように速さや資料を出す タイミングに気をつけて説明することがで きた。 ・ぼくたちと比べて、季節とのかかわりにつ いての説明もよかった。 ○前半・後半に分かれて聞き合うこと、質問タ イムを設けて答えられる範囲で言えるよう にすることなど、交流の仕方について説明す る。 ☆資料を活用しながら適切な言葉遣いで話し ている。 【話聞】(行動観察、ノート) ○4年生にも質問や感想を言ってもらう。 4 次時の学習について知る。 ○次時は、学習のまとめをすることを伝える。 「和の文化○○」説明会を開こう。 家庭学習 説明会で話し手としてできたこ と、聞き手として心に残っているこ とをノートに書いてくる。 家庭学習のサイクル化 かかわり合う授業 思考したくなる課題設定
第三次 8時間目(13/13) (1)目標 学習をふり返り、次の学習に生かそうとすることができる。 (2)展開 主な学習活動と予想される児童の反応 指導上の留意点(○) 評価(☆)支援(※) 1 本時の課題をつかむ。 ○国語日記を紹介し、本時へ向けて目的意識を もたせる。 2 課題を解決する。 (1)説明会をふり返り、感想を話し合 う。 (2)単元の学習をふり返り、視点に沿 ってノートに書く。 ・和のものを調べるために○○という本から 情報を見つけ、分かりやすい資料で説明す ることができた。 ・和紙作りについてグループで観点を考えて つけ足したらいい言葉を言ってもらって説 明することができた。 ・和の文化の学習でどんなことをふり返って 書けばいいのかなあ。 (3)ふり返りを発表し合う。 ○家庭学習でのノートに書いた感想を発表さ せる。 ○目的を意識して読むこと、資料を活用して説 明することについて、①自分に身についた 力、②グループでできたこと、③これから活 用できそうなことを具体的に書くようにさ せる。 ※資料を使って分かりやすく説明することに ついてどんなことができたか聞きながら書 くようにさせる。 ☆資料を活用して説明ができたか単元をふり 返り、次の学習に生かそうとしている。 【話聞】(ノート、発言) 3 学習を生かすことについて知る。 ○学習したことを生かして、家庭でも説明し聞 いてもらうようにさせる。 「和の文化○○」学習をふり返ろう。 家庭学習 「和の○○」について家の人に説 明し、感想を付箋に書いてもらう。 家庭学習のサイクル化 かかわり合う授業