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日本環境教育フォーラム (JEEF) は Vision JEEF は 自然体験を通した環境教育 をベースにした多様なアプローチによって 自ら課題を見つけ 学び 考えて行動することができる人を育てることで持続可能な社会の実現を目指します そのために 環境教育を実践する団体や個人と協働しながら 環境教育

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(1)

【ロゴについて】

黒く太いのは樹木の幹であり、人類の意思を表しています。

活動報告書

2016

ACTIVITY REPORT 2016

(本報告書は原則として2015 年4月1日より2016年3月31日までの活動について報告しています)

(2)

沿革

1987 年 各分野の環境教育実践者が集まり「第 1 回清里フォーラム」を開催 1992 年 日本環境教育フォーラム発足 1997 年 環境省所管 社団法人となる 2010 年 公益社団法人に認定される

日本環境教育フォーラム(JEEF)は

Vision

JEEF は『自然体験を通した環境教育』をベー スにした多様なアプローチによって、自ら課題 を見つけ、学び、考えて行動することができる 人を育てることで持続可能な社会の実現を目指 します。そのために、環境教育を実践する団体 や個人と協働しながら「環境教育の普及・啓発」 「環境教育を推進する指導者の養成」「途上国へ の環境教育支援」を行います。

Mission

1 環境教育の普及啓発

2 環境教育を推進する指導者の養成

3 途上国への環境教育支援

JEEF 憲章

 私たちが大切にしている『自然体験を通した環境教育』は、「人と自然」「人と人」「人と社会」を つなぎ、地域に根ざした生き方、暮らし方を深め、新しい社会のライフスタイルやビジョンを描き、 創造します。私たちは、より広い分野との交流や協力を進め、広範な環境教育の実践や推進のため に仕組みづくりを通して世界の課題である持続可能な社会づくりに貢献します。

(3)

 公益社団法人日本環境教育フォーラム(Japan Environmental Education Forum)へのご支援をいただいている皆様に心より感謝申し上げます。  またJEEFに関心をお寄せいただいた皆様ありがとうございます。  JEEFへの理解をさらに深めていただくために、2015年度の活動をまとめた 報告書をお届けいたします。  今回の活動報告はJEEFの活動を「人づくり」「ネットワークづくり」「自然環境 の保全・再生」「自然体験」「地域づくり」「その他(調査・研究)(普及・啓発)」という 6つのカテゴリーに分けて整理いたしました。JEEFは日本国内やアジアなどの 国々で様々な主体と協働しながら、これら6つの活動を繰り広げております。 詳しくはこの報告書本文をお読みください。  2016年5月に私共は従来の新宿の事務所から西日暮里に事務所を移転いた しました。移転先の西日暮里のビルにはすでに「日本エコツーリズムセンター」 「持続可能な開発のための教育推進会議」「RQ災害教育センター」などのNPO が入っており、今年からはこうした諸団体との協働事業を一層進めていこうと 考えております。  2016年度は「企業の社会貢献プログラムの評価連続セミナー」や「シゴト café」などの新しい自主事業へのチャレンジも始めます。従来から実施してい る「清里ミーティング」「GEMS」「シニア自然大学」「企業懇談会」「ナチュフェス」 なども含め、自主事業のさらなる充実はJEEFの重要な活動の柱です。  また今年は10月30日に開催される第6回大阪マラソンのオフィシャル寄付 先団体にJEEFが選ばれました。JEEFの職員からも寄付金を背負って走る3人 のチャリティランナーが出場します。様々なかたちでJEEFを応援して頂ける仕 組みをこれからも模索していきます。  1987年から開催を続けている環境教育のネットワーク集会「清里ミーティ ング」はこの11月5日〜7日の開催で通算30回目(30年目)を迎えます。様々な セクターの協働による活動のための出会いが今年も多く生まれることと期待 しています。ぜひ参加をご検討ください。  今後とも皆様とご一緒に「持続可能な未来をつくる協働作業」を進めて行き ましょう。どうぞ、よろしくお願いいたします。 2016年6月 公益社団法人日本環境教育フォーラム 理事長 川嶋直

理事長ご挨拶

公益社団法人 日本環境教育フォーラム 理事長

川嶋 直

目 次 日本環境教育フォーラムは 1 理事長ご挨拶 2

活動の広がり 3

2015 年度活動ハイライト 5

2020 年に実現したいこと 7

人づくり 8

ネットワークづくり 12

自然環境の保全・再生 14

自然体験 15

地域づくり 17

(調査・研究)その他 (普及・啓発) 20

情報提供 21

役員一覧 22

会員制度について 24

沿革概要 25

(4)

活動の広がり

国内での取り組み

行政 企業・団体 地域住民 社会人 シニア 一般 青年 学生・生徒・児童 大学院 大学 高校 中学校 小学校 高学年 中学年 低学年 幼児 ファミリー 教員 対象(受益者)

海外での取り組み

松栄堂 西ジャワ研修 G E M S 環 境 省 自 然 大 好 き ク ラ ブ 事 業 環 境 省 み ど り フ ェ ス タ E S D 環 境 教 育   人 づ く り 基 盤 強 化 損 保 ジ ャ パ ン 日 本 興 亜   市 民 の た め の 環 境 公 開 講 座 ア サ ヒ ビ ー ル   環 境 文 化 講 座 王 子 の 森 自 然 学 校 清 里 ミ ー テ ィ ン グ 愛 ・ 地 球 ミ ー テ ィ ン グ ( イ ン タ ー プ リ タ ー 世 界 大 会 ) 清 里 ミ ー テ ィ ン グ 東京シニア 自然大学 ナチュフェス チャレンジデーグリーン 非 木 材 林 産 物 を 活 用 し た 製 品 の 生 産 ・ 販 売 体 制 強 化 に 向 け た 研 究 会 の 実 施 バ ン グ ラ デ シ ュ ・ ス ン ダ ル バ ン ス 地 域 に お け る 漁 師 の 持 続 的 な マ ン グ ロ ー ブ 林 の 利 用 と 生 物 多 様 性 保 全 を 通 じ た 生 計 向 上 プ ロ ジ ェ ク ト グ ヌ ン ・ ハ リ ム ン ・ サ ラ ッ ク 国 立 公 園 に お け る 環 境 教 育 機 能 強 化 プ ロ ジ ェ ク ト ト ヨ タ 車 体 イ ン ド ネ シ ア ・ マ ン グ ロ ー ブ 植 林 事 業 ヤ シ 砂 糖 生 産 体 制 確 立 を 通 し た ジ ャ ワ 島 西 部 の 里 山 保 全 プ ロ ジ ェ ク ト ジ ャ ワ 島 西 部 国 立 公 園 に お け る 自 然 資 源 利 用 を 通 し た 環 境 保 全 プ ロ ジ ェ ク ト バングラデシュの小学生とその父兄 を対象とした生物多様性保全の 教材普及実証事業 NEC 世界子ども 自然クラブ バングラデシュの 小学生とその父兄を 対象とした 生物多様性保全の 教材普及実証事業 日 中 韓 環 境 教 育 ネ ッ ト ワ ー ク ( T E E N ) 平成 27 年度課題別研修 「生物多様性保全のための 環境教育技能向上」 アジアにおける 国立公園の協働型管理 平成 27 年度マレーシア国別研修 「自然共生社会に向けた環境 コミュニケーション強化研修」 ベ ト ナ ム 社 会 主 義 共 和 国 ハ イ フ ォ ン 市 都 市 環 境 整 備 に か か る 環 境 教 育 ・ 普 及 啓 発 プ ロ ジ ェ ク ト バ ン グ ラ デ シ ュ ・ ス ン ダ ル バ ン ス 地 域 に お け る 漁 師 を 対 象 と し た イ ル カ と カ メ の 保 全 の た め の 普 及 啓 発 活 動 ブ ー タ ン ・ ハ 地 域 に お け る 住 民 主 体 の エ コ ツ ー リ ズ ム 促 進 事 業 バ ン グ ラ デ シ ュ 国 ス ン ダ ル バ ン ス の 沿 岸 流 域 保 全 を 通 じ た 零 細 蜂 蜜 収 集 人 の 生 計 向 上 プ ロ ジ ェ ク ト バ ン グ ラ デ シ ュ ・ ク ル ナ 市 の ウ エ イ ス ト ・ ピ ッ カ ー ( 廃 棄 物 回 収 人 ) を 対 象 と し た 地 域 社 会 内 廃 棄 物 管 理 改 善 プ ロ ジ ェ ク ト グ ヌ ン ・ ハ リ ム ン ・ サ ラ ッ ク 国 立 公 園 に お け る 持 続 可 能 な 観 光 開 発 を 軸 と し た 住 民 参 加 型 環 境 保 全 活 動 プ ロ ジ ェ ク ト 社員研修 日本水産 J-POWER CSR 評価検討会 社員研修トヨタ 明治 きのこ・たけのこ里山学校 家庭環境教育強化及び 体験の機会の場 認定促進調査 環境教育×ESD カリキュラムデザイン研修 SAVE JAPAN 損保ジャパン 日本興亜 アサヒビール・J-POWER 風の子塾 アサヒビール 若武者育成塾 自主事業 企業コラボ 行政 ※ 1 ※2 タ イ 生 物 多 様 性 教 材 開 発 ・ 教 員 育 成 事 業 カ ン ボ ジ ア ・ オ オ ヅ ル 生 息 地 保 全   環 境 教 育 教 材 開 発 ※1 タイ生物多様性教員育成事業 トヨタ ※2 オオヅル生育地保全カンボジア 三井物産環境基金

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国内での取り組み

行政 企業・団体 地域住民 社会人 シニア 一般 青年 学生・生徒・児童 大学院 大学 高校 中学校 小学校 高学年 中学年 低学年 幼児 ファミリー 教員 対象(受益者)

海外での取り組み

松栄堂 西ジャワ研修 G E M S 環 境 省 自 然 大 好 き ク ラ ブ 事 業 環 境 省 み ど り フ ェ ス タ E S D 環 境 教 育   人 づ く り 基 盤 強 化 損 保 ジ ャ パ ン 日 本 興 亜   市 民 の た め の 環 境 公 開 講 座 ア サ ヒ ビ ー ル   環 境 文 化 講 座 王 子 の 森 自 然 学 校 清 里 ミ ー テ ィ ン グ 愛 ・ 地 球 ミ ー テ ィ ン グ ( イ ン タ ー プ リ タ ー 世 界 大 会 ) 清 里 ミ ー テ ィ ン グ 東京シニア 自然大学 ナチュフェス チャレンジデーグリーン 非 木 材 林 産 物 を 活 用 し た 製 品 の 生 産 ・ 販 売 体 制 強 化 に 向 け た 研 究 会 の 実 施 バ ン グ ラ デ シ ュ ・ ス ン ダ ル バ ン ス 地 域 に お け る 漁 師 の 持 続 的 な マ ン グ ロ ー ブ 林 の 利 用 と 生 物 多 様 性 保 全 を 通 じ た 生 計 向 上 プ ロ ジ ェ ク ト グ ヌ ン ・ ハ リ ム ン ・ サ ラ ッ ク 国 立 公 園 に お け る 環 境 教 育 機 能 強 化 プ ロ ジ ェ ク ト ト ヨ タ 車 体 イ ン ド ネ シ ア ・ マ ン グ ロ ー ブ 植 林 事 業 ヤ シ 砂 糖 生 産 体 制 確 立 を 通 し た ジ ャ ワ 島 西 部 の 里 山 保 全 プ ロ ジ ェ ク ト ジ ャ ワ 島 西 部 国 立 公 園 に お け る 自 然 資 源 利 用 を 通 し た 環 境 保 全 プ ロ ジ ェ ク ト バングラデシュの小学生とその父兄 を対象とした生物多様性保全の 教材普及実証事業 NEC 世界子ども 自然クラブ バングラデシュの 小学生とその父兄を 対象とした 生物多様性保全の 教材普及実証事業 日 中 韓 環 境 教 育 ネ ッ ト ワ ー ク ( T E E N ) 平成 27 年度課題別研修 「生物多様性保全のための 環境教育技能向上」 アジアにおける 国立公園の協働型管理 平成 27 年度マレーシア国別研修 「自然共生社会に向けた環境 コミュニケーション強化研修」 ベ ト ナ ム 社 会 主 義 共 和 国 ハ イ フ ォ ン 市 都 市 環 境 整 備 に か か る 環 境 教 育 ・ 普 及 啓 発 プ ロ ジ ェ ク ト バ ン グ ラ デ シ ュ ・ ス ン ダ ル バ ン ス 地 域 に お け る 漁 師 を 対 象 と し た イ ル カ と カ メ の 保 全 の た め の 普 及 啓 発 活 動 ブ ー タ ン ・ ハ 地 域 に お け る 住 民 主 体 の エ コ ツ ー リ ズ ム 促 進 事 業 バ ン グ ラ デ シ ュ 国 ス ン ダ ル バ ン ス の 沿 岸 流 域 保 全 を 通 じ た 零 細 蜂 蜜 収 集 人 の 生 計 向 上 プ ロ ジ ェ ク ト バ ン グ ラ デ シ ュ ・ ク ル ナ 市 の ウ エ イ ス ト ・ ピ ッ カ ー ( 廃 棄 物 回 収 人 ) を 対 象 と し た 地 域 社 会 内 廃 棄 物 管 理 改 善 プ ロ ジ ェ ク ト グ ヌ ン ・ ハ リ ム ン ・ サ ラ ッ ク 国 立 公 園 に お け る 持 続 可 能 な 観 光 開 発 を 軸 と し た 住 民 参 加 型 環 境 保 全 活 動 プ ロ ジ ェ ク ト 社員研修 日本水産 J-POWER CSR 評価検討会 社員研修トヨタ 明治 きのこ・たけのこ里山学校 家庭環境教育強化及び 体験の機会の場 認定促進調査 環境教育×ESD カリキュラムデザイン研修 SAVE JAPAN 損保ジャパン 日本興亜 アサヒビール・J-POWER 風の子塾 アサヒビール 若武者育成塾 自主事業 企業コラボ 行政 ※ 1 ※2 タ イ 生 物 多 様 性 教 材 開 発 ・ 教 員 育 成 事 業 カ ン ボ ジ ア ・ オ オ ヅ ル 生 息 地 保 全   環 境 教 育 教 材 開 発 ※1 タイ生物多様性教員育成事業 トヨタ ※2 オオヅル生育地保全カンボジア 三井物産環境基金

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2015 年度 活動ハイライト

 日本環境教育フォーラム(以下、JEEFと言います)にとっ て、平成27年度は、平成28年度に迎える第30回目の清里 ミーティングおよび平成29年度に到来する団体設立25周 年を控えて、ここ数年の不振からの脱却を図る転換点の年 度とするべく取り組みました。  その結果、収入は前年度比20%を超える増収を確保し、 久しぶりに2億円を超えることができました。増収の結果、 事業費も増え、残念ながら黒字化はできませんでしたが、 将来に希望を感じることができた1年となりました。 【中期経営計画案策定】  中でも、JICAの専門家派遣制度による外部有識者の 助言を得ながら、事務局全員が参加して本年3月には「5 か年計画」のたたき台とも言える「中期経営計画案」を策 定することができました。  JEEFの持続的な成長を目指して、改めて、JEEFがこの四 半世紀でどのような実績を挙げてきたのか、それらを踏ま えて、今後JEEFはどういう組織であるべきか、何をやって 行くべきなのかについて議論を深めることができた意義 は大きいと考えています。  平成28年度はこの「中期経営計画案」の具現化に向け て、事務局内の議論をさらに深めるとともに、理事会との 協議も進めて参ります。特に、自主事業の拡大と広報戦略 見直しによるファンドレイジングの新たな仕組みづくりに 徹底的に取り組んで行く所存です。 【自主事業】  自主事業としては、29回目となる「清里ミーティング」を 「地域をつくる環境教育」をテーマに11月に実施しました。  また、平成25年度にスタートした「東京シニア自然大 学」は第3期目を修了し、本年4月には第4期生を迎え、順 調に進展しています。修了生を対象にした「専科」も3年目 に入っています。  さらに、ジャパンGEMSセンターの事務局として、GEMS の参考書の出版、テキストの販売やインストラクター育成 などの事業にも引き続き精力的に取り組みました。  こうした自主事業により、JEEFに直接関わる方の数が 増加し、JEEFの「ファン」が増えることによって、JEEFの会 員数も久しぶりに増加傾向に転じたこともうれしいこと です。  なお、環境教育とフェスの融合を目指して様々な試行 錯誤が開始されたことも注目されます。昨年4月のアース デー東京のイベントにブース出展するとともに、同時期に 近隣のオリンピックセンターでワークショップを行ったほ か、ナチュフェスcaféとして3回にわたりさまざまな分野で 活躍するゲストを迎えてトークショーを行い、日頃環境教 育とは縁遠い人たちに向けたアプローチを試みました。 【国内事業】  国内事業については、環境省入札案件の競争は引き 続き厳しかったものの、ESD教員研修事業の復活受託や ESD人づくり基盤強化事業などの新規事業を受託するこ とができました。環境省関係の案件では、「新宿御苑みど りフェスタ運営」、「自然ふれあい全国ネットワーク事業」、 「家庭環境教育強化事業」などを引き続き受託することが できました。

(7)

 また、愛知万博10周年を記念して、愛知県から当時のプ ログラムの復活実施を受託し、地元でインタープリタ― が活躍していることが確認できたことは特筆に値します。  企業との協働では、「市民のための環境公開講座」(損害 保険ジャパン日本興亜、損保ジャパン日本興亜環境財団)、 「王子の森自然学校」(王子ホールディングス)「きのこ・た けのこ里山学校」(明治)、「日本の環境を守る若武者育成 塾」(アサヒビール)、「SAVE JAPANプロジェクト」(損害保 険ジャパン日本興亜、日本NPOセンター)などの事業を引 き続き実施したほか、トヨタ自動車の新入社員を対象にし た環境研修で講師を務める新任基幹職に対するファシリ テーション研修を昨年度に引き続き受託しましたが、残念 ながら、「NEC森の人づくり講座」は継続できませんでした。  また、J-POWER社の支援で企業の社会貢献プログ ラムの評価に関する検討会を開催しました。検討会では J-POWER社の他、損害保険ジャパン日本興亜、サントリー、 NEC、トヨタ自動車、東京ガスの各社の担当者に有識者を 交えて検討を重ね、議論を整理することができました。 【国際事業】  国際事業については、バングラデシュのスンダルバンス 地方のハチミツ収集人の環境教育による生計向上と環境 保全の両立を図る提案を行い外務省のNGO連携資金協 力からはじめて資金提供を受けることができました。  また、環境省よりアジアの国立公園などの保護地域にお ける協働型管理の推進に関するワークショップの運営を 受託し、石垣島でアジア8か国の関係者が集い、研修と情 報交換が行われたことも特筆されます。なお、環境省から は「日中韓環境教育ネットワーク(TEEN)事業」を引き続き 受託しました。  さらに、JICA関係では、インドネシア、ブータンにおける エコツーリズム事業、ベトナム、ハイフォン市のごみ減量の ための環境教育事業、途上国の環境関係人材の育成を目 的とした研修事業を昨年度に引き続き受託しました。  企業関係では、イオン財団によるイルカとカメの保全事 業が新規に開始されたほか、インドネシア・マングローブ 植林事業(トヨタ車体)、経団連自然保護基金の助成による インドネシアにおける環境教育事業、トヨタ自動車の助成 によるタイとバングラデシュの生物多様性教材開発プロ ジェクト、三井物産の助成によるカンボジアのオオヅル保 全プロジェクトなどが昨年度に引き続き実施されました。  新規事業としては、トヨタ自動車の助成でインドネシア のジャワ島におけるヤシ砂糖の生産体制確立を通した住 民の生計向上と里山保全の両立を図るプロジェクトが行 われたほか、NECの世界自然子どもクラブ事業の中のイ ンドネシア事業にはじめて参画しました。 【平成28年度に向けて】  JEEFは本年5月23日より事務所を西日暮里に移転しま した。JEEFを取り巻く内外の環境は依然として厳しいもの がありますが、西日暮里への移転をあらたな発展の契機と 捉え、基本を大切にしつつ、事業の着実な進展を図って参 ります。  ご支援をいただいているみなさまには、引き続き、ご支 援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。 理事・事務局長 瀬尾隆史

(8)

すべての人が

環境教育を受ける

ことができる

途上国において

持続可能な社会を

構築する仕組みが

生まれている

すべての人が

環境教育を受ける

ことができるための

指導者が育成

されている

環境教育の普及

「市民のための環境公開講座」、「王子の森 自然学校」や「きのこ・たけのこ里山学校」 などのさまざまな自然体験プログラム、自主 事業である「東京シニア自然大学」などを 通じて子どもからシニアまでの幅広い層を対 象に環境教育の普及に努めてきました。

4

環境教育のための

コンテンツづくり

第1回から第5回までの「清里環境教育フォー ラム」の成果である『日本型自然学校の提案』 を皮切りに、アクティブラーニングのモデルと もなり得るGEMS関係のテキスト等の出版さ らに生物多様性まんだらカードゲームなどさ まざまな形のコンテンツを作成してきました。

5

環境教育先進国

としての国際貢献

長年にわたる「日中韓環境教育ネットワー ク」の運営やインドネシアをはじめとしたア ジア各国における住民の生計向上と環境保 全の両立を図るプロジェクト運営などによ り、アジアにおける環境教育の普及に貢献 してきました。

6

「清里ミーティング」

の連続開催

1987 年の「第1回清里フォーラム」以来、 毎年環境教育の実践者が山梨県清里に集 い、情報交換・交流を行ってきました。今年 は第30回目の記念すべき年となります。

1

環境教育を通じた

人材育成

「こどもパークレンジャー」、「若武者育成塾」、 「森の人づくり講座」、「自然学校指導者養成講 座」、「エコツーリズムガイド育成研修」、「教職 員ESD研修」、「JICA国別課題別研修」「ERCA 海外研修」などを通じて、国内外の子ども、 学生、若手を環境人材として育成してきました。

2

環境教育の国内

ネットワーク構築

JEEFの全国の会員をつなぐネットワークを 構築しただけでなく、環境教育地域ミーティ ングを支援したり、企業の環境・CSR担当 者のネットワークづくりも行ってきました。

3

この四半世紀で積み上げてきた

つのこと

この四半世紀で積み上げてきた

つのこと

JEEF の

3

つのミッション

JEEF の

3

つのミッション

5

年後に実現したい状態

5

年後に実現したい状態

環境教育の

普及啓発

1

環境教育を

推進する

指導者の養成

2

途上国への

環境教育支援

3

2020 年に実現したいこと

下図は中期経営計画案から一部を抜き出してまとめたものです。今年1年かけて更に検討を深めていきます。

(9)

GEMSはじめての算数 GEMSリーダー資格取得ワークショップ

人づくり

ジャパンGEMS(ジェムズ)センター

 GEMS(Great Explorations in Math and Science) は、カリフォルニア大学バークレー校で開発されている、 子どもを対象とした科学と数学の参加体験型プログラ ムです。GEMSでは、子どもたちが自分の想像力と創造 力を使って、自ら実験をデザインし、話し合い、結論を導 き出していきます。その姿は好奇心と探究心をたっぷり 持った科学者そのもの。五感を使って実際に体験するこ とで、子どもたちの豊かな学びへとつなげていきます。  日本においては、JEEFがライセンスを取得し、ジャパ ンGEMS センターとして普及を行っています。環境問 題にアプローチするために必要な「疑問を持つチカラ」 や「課題を設定するチカラ」を育て、将来の持続可能な社 会に貢献できる人材をつくります。(JEEF自主事業) 子ども・親子講座  小学生の親子を対象とした「はじめてのサイエン ス」、絵本の読み聞かせを取り入れた「おはなしサイエ ンス」といった親子講座を開催し、およそ60組の親子に GEMSを提供しました。また、夏休みには3日間連続の 科学教室(助成:日能研)を開催し、80名の小学生が参加 しました。  関東圏外の学習施設(釧路市こども遊学館@北海 道釧路市)や、教育機関(かなや幼稚園@福島県いわき 市)でもその地域の自然環境や生きものを盛り込んだ GEMSワークショップを行いました。 指導者養成  GEMSリーダー資格取得ワークショップを3回(主 催2回/共催1回)行い、合計66名のGEMSリーダーを 養成しました。また、上級資格であるGEMSアソシエイ トを6名養成しました。GEMS指導者どうしの交流会 GEMS NIGHT 2016を行い、親睦を深めました。 GEMSを使った研修  昨年に引き続き、ベトナムからの研修生を対象とし てGEMSプログラムを使った環境教育研修を行ったほ か、大学での講義(早稲田大学/東京学芸大学/はこだ て未来大学)、シンポジウムへの出展(清里ミーティン グ/森のようちえん全国交流フォーラム)などを行い ました。アクティブラーニングの流れを受けて、各地か らGEMSを使った研修の依頼が増えています。 GEMSティーチャーズガイドの出版  通算36冊目となる新しいティーチャーズガイド『太 陽光とその利用』を出版しました。また、人気プログラ ム『テラリウム〜土と生き物のすみか』の改訂・増刷を 行いました。どちらも屋外で実施できる、環境教育とし ても活用できるプログラムです。(助成:日本児童教育 振興財団)

(10)

人づくり

環境教育×ESD カリキュラム研修 日本の環境を守る 若武者育成塾

ESD環境教育人づくり基盤強化

 地域においてESDの視点を取り入れた環境教育を 行う実践者を育成する際の、統一的な指針となるガイ ドライン(素案)の策定を目的に、専門家や実践者から なる検討委員会を開催してガイドラインを策定しまし た。3月には各地でのESDや人材育成の実践事例の報 告とともに、ガイドラインを踏まえた人材育成のあり 方を学びあうワークショップ「環境教育フェスタ」を、 全国の自治体担当者や環境教育実践者などを対象に 3月に開催しました。(受託:環境省 環境教育推進室)

家庭環境教育強化及び体験の機会の場

認定促進調査

 本業務は、主に2つの柱で構成をされていました。ま ずは家庭の環境教育の取り組みを促進させるために、 各地の教育機関等で提供されている環境教育プログ ラムを検証し、教育効果を検証すること。次にシンポ ジウムを開催して、来場者にその成果を発信し共有す ることです。そこで全国5か所でヒアリングを行い、プ ログラム参加者にインタビューやアンケート調査を行 い分析しました。そして3月4日にシンポジウム「環境 教育フェスタ」を開催しました。「環境教育フェスタ」で は、3団体の事例発表に続きパネルディスカッション が行われ、JEEFは事務局を担いました。(受託:環境省 環境教育推進室)

環境教育×ESD カリキュラムデザイン研修

 環境教育を担う小・中・高等学校の教職員や地域で 環境に関する活動を実践している方を対象に、おもに 学校現場においてESDの視点を取り入れた環境教育 を実践するための力「カリキュラムデザイン力」を磨 くことを目的とした研修です。2015年度は、従来の東 京会場、兵庫会場に加え、新たに愛知会場でも開催し、 計158名(うち、教職員78名)が受講しました。また、あ らたな試みとして、過去3年に同研修を受講した学校 教育の関係者のみを対象とした「カリキュラムデザイ ン フォローアップ研修」を実施し、前回研修受講後の 実践について、再度ESDの視点からふり返る機会を設 けました。(受託:環境省 環境教育推進室)

日本の環境を守る 若武者育成塾

 地元の環境問題を何とかしたい!そんな想いを抱 く全国の高校生を対象に、3泊4日の夏合宿での体験 学習や企業訪問、活動計画づくりなどを通じて、自ら 考え、行動する“志の高い高校生=若武者”を育成しま す。夏合宿で作った活動計画をそれぞれの地元で実 践し、12月の成果発表会で報告する、約5ヶ月にわた る長期実践型の環境教育プログラムです。  2015年度(第10期)は、愛知県・庄内川流域を舞台 に「自然の恩恵」と「地域に根差した環境保全の知恵」 を学び、自然と人の暮らしのバランスについて考えて

(11)

平成27年度マレーシア国別研修 ニッスイ社員研修 いきました。(共催:アサヒビール)

アサヒ・J-POWER 風の子塾

 熊本県阿蘇外輪山西側に位置する“阿蘇にしはら ウィンドファーム”を舞台に、地元の小学校(4校)を対 象に実施する環境教育プログラムです。オリジナルの 絵や環境メッセージ入りの凧を作り、阿蘇の風を体感 し、地域と連携・密着した身近な自然エネルギー「風力 発電」への理解を通じて、豊かな自然環境と地球温暖 化問題について学習します。  2015年度は、西原村立山西小学校・河原小学校お よび大津町立大津南小学校・大津東小学校の小学5 〜6年生107名に体験型環境学習会を実施しました。 (受託:アサヒビール、電源開発)

ニッスイ社員研修

 日本水産環境基礎教育は、年に一回、社員と親子向 けに開催される研修です。取り扱うテーマは生物多 様性。フィールドワークと座学を組み合わせ、体験を 通して学ぶのが特徴です。JEEFは、本研修を2012年 度からお引き受けしています。2015年度は9月26日 (土)に、葛西海浜公園、葛西臨海公園をフィールドに 開催しました。内容は、午前は干潟の生きもの観察、牡 蠣の水質浄化実験、午後は干潟の役割と生物多様性 についての座学でした。本研修を通して、日本水産の 皆様に、水産業を支える生物多様性の理解が高まっ ていくことが期待されています。(主催:日本水産)

トヨタ社員研修

 2016年4月にトヨタ自動車に入社する約700名の 新入社員に対する集合研修の一つとして環境研修が 行われますが、2016年度にその講師を務める同社の 現場の「新任基幹職」24名に対する研修を同社の環境 部と連携して実施しました。  JEEFはグループディスカッションの手法等を含め たファシリテーション研修を担当しました。(受託:ト ヨタ自動車)

平成27年度マレーシア国別研修

「自然共生社会に向けた環境コミュニケーション

強化研修」

 JICAから受託した、マレーシアで実施中の「生物多 様性・生態系保全のための持続可能な開発プロジェ クト」の関係者を対象とした研修事業です。平成27年 度は10名が参加し、11月8日から3週間、ホールアー ス自然学校や金沢大学能登学舎等で、日本における エコツーリズムや有機農業の事例について学びまし た。(受託:JICA東京国際センター)

(12)

平成27年度課題別研修

「生物多様性保全のための環境教育技能向上」

 JICAから受託した、途上国の自然環境保全行政関 係者を対象とした研修事業です。マレーシア、パプア・ ニューギニア、チュニジア、ケニア、コスタリカから7名 が参加し、8月31日から1ヶ月間、釧路市や大崎市等で、 風蓮湖鳥獣保護区や蕪栗沼の事例を通じ、インタープ リテーションやファシリテーション等の環境教育の手 法の活用や、地域住民との合意形成の図りかたについ て学びました。(受託:JICA北海道国際センター)

タイ生物多様性教材開発・教員育成事業

 タイ西部は世界自然遺産に指定された西部森林 群地域等、豊かな生物多様性が認められている一方、 キャッサバやサトウキビのプランテーションが拡大す る等、社会環境問題も深刻な地域です。トヨタ環境活動 助成プログラムの支援により、2012年1月から2015年 12月まで、チェンマイ大学と共同で、タイ・カンチャナブ リ省において、学校の先生が授業で使う生物多様性保 全を主なテーマとした教材の作成を行いました。2015 年度は既に作成した小学校の用の教材の普及に努める とともに、中学校向け教材を作成し、ネットを通じて配 布をしました。(助成:トヨタ環境活動助成プログラム)

バングラデシュの小学生とその父兄を対象

とした生物多様性保全の教材普及実証事業

 本助成事業は2015年1月から2年間にわたり、バン グラデシュ全国の小学校(82校)にてスンダルバンス (世界自然遺産)の生物多様性保全を学ぶための教材 普及実証が実施されています。本年度は、教材の効果 等を測定すると共に、必要に応じて教材の修正を行い ました。また、教材内容の精査やその効果的な活用方 法について検討する教員研修会がスンダルバンスへ のスタディツアーを含めて開催されました。将来的に は、開発された教材が政府の補助教材として認可され るように、本活動を進めていきます。(助成:トヨタ自動 車環境活動助成プログラム)

カンボジア・オオヅル生息地保全 環境教育教材開発

 オオヅルはIUCNのレッドデータブックで絶滅危 惧II類に指定されています。本事業は、三井物産環境 基金の支援を受け、2013年10月から、本種の重要な 生息地の一つ、カンボジアのカンポット州コンポント ラッチ地域の湿地を活動対象地とし、オオヅルの保護 及び生息地の保全を推進するため、対象地域内にあ る3つの小学校で環境教育・普及啓発活動を推進し ています。2015年度は生徒用教材1,100部、教員用ガ イドブック200部、写真付きカードゲーム13,250枚、 グループディスカッション用のパンフレット1,350 枚等を作成、配布しました。(助成:三井物産環境基金)

松栄堂 西ジャワ研修

 京都に本部を置くお香の老舗である松栄堂主催の 社員研修に際し、企画・実施を担当しています。  製品原料の一部の輸入元であるインドネシアの自 然環境や地域住民の暮らしについて理解を深めるべ く、豊かな生物多様性を有する原生林体験や、丁子生 産者との対話などを通じて、社員の意識向上に繋がる 体験を提供しています。(受託:松栄堂)

NEC世界子ども自然クラブ

 NECとキープ協会による人材育成プログラム。 2008年よりアジア5地域で開催されてきた環境教育 事業に、本年から対象地域として加わったインドネシ アでのプログラムをJEEFが担当することになりまし た。首都圏の小学生に自然豊かな農村での体験を提 供し、子どもたちの環境意識を啓発するプログラムで す。(受託:キープ協会)

人づくり

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ナチュフェス東京ミーティング 清里ミーティング2015

ネットワークづくり

清里ミーティング2015

 参加者同士のネットワークの構築と、参加者自身の環 境教育活動を再確認し、お互いの理念や意識をわかち あうことを目的とした環境教育全国ミーティングです。  1987年にJEEFの母体となった「清里フォーラム」を 開催、その後名称を「清里ミーティング」に変更し、毎年 11月にキープ協会 清泉寮を主会場に、2泊3日で開催し ています。  通算29回目の集いとなった今年は、ESDの10年後 の環境教育として地域にスポットを当て、「地域をつ くる環境教育」をテーマに、全国から174人が参加し ました。  開会式後の全体会1では、「『農的生活学校』の学び 方」というテーマで3人の実践者よりキーノートスピー チが行われ、全員参加型のワールドカフェ方式でディ スカッションが行われました。少人数毎のテーブルで 自由に対話を行い、何度かメンバーをシャッフルしな がら話し合いを発展させていく方法で、テーブルには JEEF理事長考案の“えんたくん”(段ボールの円形テー ブル)を使用します。  2日目の全体会2では「環境教育」×「音楽」の可能性 を探り、「世代を超えて一緒にうたおう自然の詩」と題 して、ミニミニフェスに挑戦しました。  もうひとつの目玉である3時間ワークショップでは、 様々な視点や切り口で環境教育、地域、ESDに関する 内容のワークショップが午前9本・午後9本実施されま した。このほか、10分プレゼンテーションでは31本も の取り組みが紹介され、4本の早朝ワークショップ、13 本の当日募集ワークショップが、参加者を主体に活発 に行われました。(JEEF自主事業)

ナチュフェス東京ミーティング

 ESDをテーマとした清里ミーティング2014のワー クショップから生まれた、「野外フェスティバル×環境 教育」の新たなフィールドの可能性を探るナチュフェ ス東京ミーティング。フェスや音楽の力を通して、自然 に優しい生き方や考え方、ライフスタイルが自然と伝 わるような環境教育的なメッセージを伝えていきたい という思いの人たちが実行委員として、企画運営して います。  アースデイ東京2015でのブース出展をスタート点 として、持続的な社会の実現を目指し、多彩なゲストを 迎えた音楽ありトークありの「ナチュフェスcafé」を3 回開催しました。(JEEF自主事業)

自然ふれあい全国ネットワーク

(自然大好きクラブ)事業

 「自然大好きクラブ(NATS)」は、自然とのふれあい を推進するため、1997年7月に環境省が設立した自 然とふれあう機会と場を提供するための情報ネット

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ネットワークづくり

ワークです。NATS(ナッツ)とは、「NATURES=自然 がいっぱい」を意味する同クラブの愛称です。2015 年は、2016年からスタートする国民の祝日「山の日」 を周知するため、新しいコンテンツとして「山の日特 設ページ」を作成し、公開しました。山で開催されるイ ベント、国立公園の山を紹介するなど、閲覧者が山に 親しみ自然にふれあうきっかけとしてもらうための ページ構成としました。  http://www.env.go.jp/nature/nats/ (受託:環境省 国立公園利用推進室)

愛・地球ミーティング

「世界のインタープリターとのトーク・セッション」

 愛知万博10周年を記念して開催された「インター プリター 愛・地球ミーティング」の第1部が「世界の インタープリターとのトーク・セッション」。コスタリ カ、ドイツ、ケニア、スリランカ、アメリカ、日本を代表 してインタープリター6名が登壇し、活動や自然の魅 力を紹介。アウトドアタレントの鉄崎幹人さんが総合 司会、JEEFの川嶋理事長がコーディネーターを務め、 各国のユニークな活動に焦点をあてながらも、自然の 素晴らしさをいろんな人に広めたいという、インター プリターの世界共通の思いをアピールしました。(受 託:愛知県環境部)

山の利用ルール等広報資料作成

 平成28年から施行される新たな国民の祝日「山の 日」の周知と、山を安全に楽しんでもらう事を目的と し「山を利用する際のルール」を掲載したクリアファ イルとチラシを作成しました。クリアファイルには、 中部山岳国立公園の景勝地「上高地」のイラストをデ ザインし、全国の国立公園の情報についても利用推進 を目的として掲載しました。(受託:環境省 国立公園 利用推進室)

平成27年度 グリーンチャレンジデーにおける

ESD協働取組事業の企画・運営支援業務

 10月3・4日の2日間、“GTFグリーンチャレンジデー 2015in新宿御苑”(主催:GTFグレータートウキョウ フェスティバル実行委員会)において、環境省ESDプロ グラムのブース内でのワークショップとステージイベ ントの企画運営を行いました。  2日間の入れ替え制で、協働取組団体の協力を得て、 以下の体験プログラムを実施しました。  ステージイベントでは、森のシンガーソングライ ター山田証氏と森の歌会による環音ライブを実施し ました。(受託:環境省 環境教育推進室)

日中韓環境教育ネットワーク(TEEN)

 昨年のTEENシンポジウム及びワークショップは 「世界と地域を結ぶ(グローカルの視点で)〜岡山市に おけるポストDESD」をテーマに行いました。  シンポジウムでは、日中韓3カ国の代表者から各国 における環境教育/ESDについての取り組みの発表 が行われました。ワークショップでは、ESDに先進的に 取組んでいる岡山市北区京山地区の「緑と水の道」の 視察や京山公民館を訪問し、伝統芸能の伝承や外国人 との交流等の京山公民館の取り組みについて学びま した。また、韓国側が作成した子ども向け環境教育読 本「伝統的な知恵」を用いて、小学6年生に対して授業 を行いました。(受託:環境省 環境教育推進室) 10/3(土) 10/4(日) GEMS「最強の動物をつくろう」 楽器を作ろう 自然体感ことはじめ 森のおんがくたい タブレット型顕微鏡を使って 観察しよう! 鳴き声からはじめよう!身近な野鳥ガイドウォーク どんぐりクラフト ペットボトル生まれ変わり大作戦!

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SAVE JAPANプロジェクト アジアの保護地域における協働型管理の推進に関するワークショップの運営業務

自然環境の保全・再生

SAVE JAPANプロジェクト

 全国各地で「いきものが住みやすい環境づくり」を 行うプロジェクトです。地域に住む皆さんが環境保 全活動に参加するきっかけを提供することを目的に、 47都道府県で展開しています。日本NPOセンターが 全国事務局を担い、JEEFは各地域の環境団体との間 を調整する役割で、山梨・東京・島根・香川・佐賀・長崎 の6地域を担当。地元の団体の協力を得て、各地域で 約100名の未就学児から元気な高齢の方まで、多様 な年代の方にご参加いただき、地元地域の生き物た ちのために活動しました。(受託:損保ジャパン日本興 亜、日本NPOセンター)

バングラデシュ・スンダルバンス地域における

漁師を対象としたイルカとカメの保全のための

普及啓発活動

 本助成事業は、スンダルバンス地域周辺のイルカ 保護区に流れ込む漁場で漁業を営む漁師、地域住民 のリーダー、教師や政府森林局等の関係者250人を 対象に、イルカ/カメの保全を促すことを目的とし て実施されました。8つのコミュニティでイルカ/カ メの保全委員会を設立し、研修会を開催して漁師が 漁場でイルカやカメを保全するための技能向上を図 ると共に、行政と地域による連携意識の向上や、地域 ベースでイルカ/カメを保護するためのモニタリン グシステムの構築およびその強化につなげることが できました。(助成:イオン環境財団)

トヨタ車体インドネシア・マングローブ植林事業

 トヨタ車体及び同社インドネシア関連企業からの 寄付金を活用し、ジャカルタ郊外の海岸においてマン グローブの森の回復を実施しています。地域住民に よる植林活動・植林地の維持管理を通じて、2011年 から5年間をかけて100Haのマングローブ回復を実 現し、回復したマングローブ林での漁業収入の向上 にも貢献しました。(寄付:トヨタ車体、PT.SUGUTY CREATIVES)

アジアの保護地域における協働型管理の推進に

関するワークショップの運営業務

 11月17日から20日まで、石垣島においてアジア8 か国(バングラデシュ、ブータン、日本、韓国、モンゴ ル、ネパール、パキスタン、ベトナム)の国立公園等の 保護地域の関係者が集まり、協働型管理(地域住民と 協働しながら意思決定や業務執行を行う管理のしく み)の推進をテーマにワークショップが開催されまし た。JEEFはその事務局業務を受託しました。出席者は 石垣市で行われている協働型管理の具体的事例を学 ぶとともに各国の実態について情報共有を行い、交流 を深めました。(受託:環境省 国立公園課)

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自然体験

東京シニア自然大学専科コース 王子の森自然学校

東京シニア自然大学(本科)

 シニアを対象とした、自然や環境のことを改めて学 んでみたいという方向けの入門講座です。2015年度 (第3期)は、年間を通じて36講座(52コマ)を行いまし た。この他、オプション企画で7月に浅間山と12月に高 尾山でのフィールド学習も実施しました。本講座の特 長は、何と言っても一流の講師陣による、幅広い視点・ 切り口からの充実した講義です。  3期生は29人(この他、平成26年度後期のみ受講し た2人が、前期のみ受講)。共に笑い学んだ仲間たちは、 修了後も4班企画交代制で自主活動を楽しんでいます。 (JEEF自主事業)

東京シニア自然大学(専科)

 JEEFが東京シニア自然大学を開校して3年。専科 コースは、本科コースを修了した受講生を対象に、アド バンスコースとして開校しました。内容は山登りや自 然観察を楽しむ、環境問題を学ぶ、里山や田んぼの作 業を体験する、工場を見学して企業の環境対策を知る などです。アクティブシニアを対象に、新しい体験と学 午前(10 時~ 12 時) ※ エコギャラリー新宿では 10:15 ~ 12:15 ※ エコギャラリー新宿では 13:15 ~ 15:15午後(13 時~ 15 時) 月 日 講座 講師名 場所 講座 講師名 場所 4 月 10 開校式・ガイダンス (事務局) エコギャラリー新宿 自然と社会 上遠恵子 エコギャラリー新宿 24 昆虫学入門 北野日出男 新宿御苑 昆虫学入門 北野日出男 新宿御苑 5 月 15 植物学入門 片山舒康 新宿御苑 植物学入門 片山舒康 新宿御苑 22 里山歩き 山口章 高尾山 里山歩き 山口章 高尾山 29 キャンプの基礎知識 野口透 川崎市黒川青少年野外活動センター キャンプの基礎知識 野口透 川崎市黒川青少年野外活動センター 6 月 5 都心に息づく命の再発見① 安西英明 林試の森公園・日本野鳥の会事務所 都心に息づく命の再発見① 安西英明 林試の森公園・日本野鳥の会事務所 12 自然保護の歴史と事例 横山隆一 エコギャラリー新宿 19 自然とのふれあい推進施策 中尾文子 エコギャラリー新宿 26 自然体験活動における応急救護 佐藤繁一 エコギャラリー新宿 自然体験活動における応急救護 佐藤繁一 エコギャラリー新宿 7 月 3 日本の山はなぜ美しいのか 小泉武栄 エコギャラリー新宿 10 トレッキング時の危機管理 武川俊二 エコギャラリー新宿 日本の火山概論 荒牧重雄 エコギャラリー新宿 17 東京湾の海辺体験 海野義明 葛西海浜公園 西なぎさ葛西臨海公園 鳥類園 東京湾の海辺体験 海野義明 葛西海浜公園 西なぎさ葛西臨海公園 鳥類園 23 24 オプション合宿①(小諸) 「古い火山と新しい火山を体感する山旅」 8 月 28 日本人と里山の野生動物 鹿熊勤 エコギャラリー新宿 今、山へ -56 歳から山歩きを愉しむ - 中道宏 エコギャラリー新宿 9 月 4 ラップアップ・セッション① 川嶋直 エコギャラリー新宿 トムラウシ山遭難とツアー登山 節田重節 エコギャラリー新宿 17 水族館の楽しみ方 - 海の世界へようこそ - 佐山義則 葛西臨海水族園 水族館の楽しみ方 - 海の世界へようこそ - 佐山義則 葛西臨海水族園 午前(10 時~ 12 時) ※ エコギャラリー新宿では 10:15 ~ 12:15 ※ エコギャラリー新宿では 13:15 ~ 15:15午後(13 時~ 15 時) 月 日 講座 講師名 場所 講座 講師名 場所 10 月 9 ニューエルダー元気塾/スマートスポーツ 河原塚達樹 小金井公園 ニューエルダー元気塾/スマートスポーツ 河原塚達樹 小金井公園 16 インタープリテーション技術 川嶋直 新宿御苑 インタープリテーション技術 川嶋直 新宿御苑 30 ネイチャーゲームで感じる自然 田川裕則 川崎市黒川青少年野外活動センター ネイチャーゲームで感じる自然 田川裕則 川崎市黒川青少年野外活動センター 11 月 6 日本人の原風景 進士五十八 エコギャラリー新宿 20 地球史の調べ方入門 内野哲 生田緑地、かわさき宙と緑の科学館 地球史の調べ方入門 内野哲 生田緑地、かわさき宙と緑の科学館 27 宇宙のなぞ・天体入門 国司真 かわさき宙と緑の科学館(15:00 ~) 12 月 4 アウトドア・クッキング 野口透 川崎市黒川青少年野外活動センター アウトドア・クッキング 野口透 川崎市黒川青少年野外活動センター 18 気象入門 近野好文 エコギャラリー新宿 震災復興と環境教育 佐々木豊志 エコギャラリー新宿 21 オプション日帰りフィールド学習(高尾山) 「高尾山の地形・地質と植生を読む」 25 大学の里山管理の取組 平井純子 駿河台大学(飯能市) 大学の里山管理の取組 平井純子 駿河台大学(飯能市) 1 月 8 放射線防護について 飯本武志 エコギャラリー新宿 宇宙への夢 ・「 はやぶさ 」から 「 はやぶさ 2」 へ 的川泰宣 エコギャラリー新宿 29 人と動物の関係論 林良博 エコギャラリー新宿 ラップアップ・セッション② 川嶋直 エコギャラリー新宿 2 月 5 自然資源と温暖化防止策 加藤尚武 エコギャラリー新宿 日本の自然環境政策 渡辺綱男 エコギャラリー新宿 26 都心に息づく命の再発見② 安西英明 東京港野鳥公園 都心に息づく命の再発見② 安西英明 東京港野鳥公園 3 月 4 自然体験活動の企画に挑戦 佐藤初雄 川崎市黒川青少年野外活動センター 自然体験活動の企画に挑戦 佐藤初雄 川崎市黒川青少年野外活動センター 11 修了式 (事務局) エコギャラリー新宿 ※オプションとして、小諸にある安藤百福センターでの合宿を7月23日(水)~24日(木)1泊2日で実施しました。 平成27年度 東京シニア自然大学(本科) 日程表

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びができる構成です。受講生は35名。座学・フィールド ワーク・合宿で、年間25日の講座を開催しました。JEEF は講師陣と打ち合わせを重ね、アクティブシニアが無 理なくプログラムに参加できるよう、運営事務局を担 いました。(JEEF自主事業)

2015新宿御苑みどりフェスタの事務局運営

 毎年4月29日に開催される「新宿御苑みどりフェス タ」(主唱:環境省、主催:同実行委員会)の事務局運営業 務を担当。自然とふれあう体験プログラム、国立公園の 情報発信や関連する物産の販売、生物多様性を学べる 体験プログラムや展示など、親子で楽しめるプログラ ムを全国から参加した出展団体により多数実施されま した。当日はみどりフェスタとしては過去最高の約2万 5千人が新宿御苑を訪れて賑わいをみせました。また4 月22日には自然環境功労者環境大臣表彰の式典運営 も行いました。(受託:環境省 国立公園利用推進室)

愛・地球ミーティング

(インタープリター世界大会特別プログラム)

 2005年に愛知県で開催された愛・地球博の長久手 会場で、JEEFは野外パビリオン「森の自然学校」を運 営しました。全国から集まったインタープリターが、 自然体感プログラムを提供しました。JEEFは10月12 日、全国各地、愛知県内で活躍するインタープリター と一緒に「インタープリター世界大会特別プログラ ム」の運営を担いました。オーダーは「愛・地球博を彷 彿させるプログラム」の提供。1日のイベントで7,000 人の来場者をお迎えしました。JEEFは、当日のイベン トの運営に加え、インタープリターの研修、自然体感 プログラムの開発を担いました。(主催:愛知県)

自然ふれあい活動における安全管理マニュアル

作成準備

 環境省が平成17年度に「自然とのふれあい活動にお ける安全対策マニュアル」を作成してから、10年が経 過して、社会情勢や利用形態の変化が見られることか ら、マニュアルの見直しを図る必要が生じました。その ためマニュアルの改訂に向けた準備業務として、プロ グラム実施時におけるヒヤリハットや事故事例につい ての情報を収集し、既存の安全対策マニュアル等を比 較検討した上で、改訂版に盛り込む項目や体裁などを 検討しました。(受託:環境省 国立公園利用推進室)

王子の森自然学校

 王子の森自然学校は、全国4か所5校で開催してい る、2泊3日の夏休み自然体験活動です。夏休み期間に、 北海道校1回、日光校1回、富士校2回、広島校1回の、全 国4か所で5校が開催。定員は各校20名、合計で100名 の子ども達が参加しました。子ども達は体験をしなが ら学びます。社有林では森の恵みを、紙漉き体験では 紙作りを、工場見学ではモノづくり現場を見学し、人・ 森・産業のつながりが分かるプログラムです。現地の プログラムコーディネートや運営は、JEEF正会員が担 いました。(共催:王子ホールディングス)

明治きのこ・たけのこ里山学校

 明治が実施している「チョコレートで応援します」 活動の一環として、子どもたちに「笑顔の思い出」をつ くるために実施する、親子対象の日帰り自然体験プロ グラムです。  本年度は9月に福島県郡山市にある猪苗代湖で開 催。ホールアース自然学校福島校の協力のもと、お昼 のカレーとデザートのピザを焼く調理体験、明治のお 菓子を使ったデザートトッピング、自然体験プログラ ムを実施しました。(共催:明治)

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ブータン・ハ地域における住民主体のエコツーリズム促進事業 ベトナム・ハイフォン市都市環境整備にかかる環境教育・普及啓発プロジェクト

地域づくり

箱根ビジターセンター情報発信強化検討業務

 富士箱根伊豆国立公園の箱根地域の拠点である箱 根ビジターセンターの利用促進を目的に、箱根ビジ ターセンターの情報発信拠点としての役割を強化す るため、関係者が協力してモニタリング調査やヒアリ ング調査、ワークショップを実施し、それをもとにビ ジョンを作成して、展示・情報発信・活動プログラムな どのあり方を検討しました。(受託:環境省 関東地方 環境事務所)

長距離自然歩道の管理活用現状調査

 長距離自然歩道はこれまでに全国で10路線が環境 省の計画のもと、整備が進められ、日本の自然環境や 歴史・文化を紹介する資源としての活用が期待されて います。  本業務は長距離自然歩道の活用・管理の強化を図る ために、全国の都道府県においての広報環境の調査を 行い、また、インバウンドも考慮した長距離自然歩道の 利用推進を図る上での検討事項を把握するため、旅行 商品を企画する国内エージェント、自然学校、有識者へ のヒアリングを行い、今後支援が必要とされる課題に ついても整理しました。(受託:環境省 国立公園利用推 進室)

ブータン・ハ地域における住民主体の

エコツーリズム促進事業

 ポブジカの事業の成功をもとに、ブータン王立自然 保護協会と共同で、2015年1月から3年間の予定で開 始した地域住民主体のエコツーリズム開発事業第2弾 です。ハ県はパロ国際空港から車で2時間半の距離に あるにも関わらず、観光客のほとんど訪れない地で、森 林資源に依存する地域住民の代替収入源として、エコ ツーリズム開発が期待されています。2015年度はハ 県の住民の観光に対する意識調査、収入や生活状況を 把握するための社会経済調査を実施し、2016年度に はガイドの育成、ホームステイ研修などを実施する予 定です。また本事業は、ブータンに関心を持つ日本の 方々にもワークショップを通じて、ハ県の観光キャッ チコピーを一緒に考える等、参加型で実施しています。 (受託:JICA東京国際センター)

ベトナム・ハイフォン市都市環境整備にかかる

環境教育・普及啓発プロジェクト

 本事業は2013年1月から3年間にわたり、ベトナ ム・ハイフォン市の家庭ごみ削減と不法投棄の減少を 図ることを目的に実施されました。3年間の活動成果 は、プロジェクト・チームメンバーを対象として本邦 研修(3回、計20名)やダナン市へのスタディツアー (1回、計20名)の開催により、彼らの環境教育・普及啓

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発活動の企画・立案力の向上が図られました。また、本 邦研修等での学びを活かし、市内に設定した2つのモ デル地区にて、小学生を対象としたごみ最終処分場 への視察、小学校でごみ減量を学ぶ教材開発や地域 住民を対象とした清掃活動等、合計8本の環境教育・ 普及啓発活動が企画・実施されました。そして、事業終 了後の活動計画・提案書を作成してハイフォン市人民 委員会へ提出・説明を行い、環境教育・普及啓発活動 を継続していくことの重要性が認められました。(受 託:JICA草の根技術協力事業)

バングラデシュ・クルナ市のウエイスト・ピッカー

(廃棄物回収人)を対象とした地域社会内廃棄物

管理改善プロジェクト 南アジアにおける

社会配慮的視点から環境共生型社会の

構築を目指して

 本助成事業は、2015年10月から3年間にわたり、ク ルナ市のウエイスト・ピッカー(有価廃棄物回収人)の 社会的偏見・差別の緩和、彼らを含めた地域社会内廃 棄物管理への地域住民の積極的な参加、地域内にお ける廃棄物管理に関わる環境教育の推進や有価廃棄 物実証事業等を通して、行政、ウエイスト・ピッカーや 住民の協働により、地域社会内の廃棄物管理を改善 するためのモデルケース構築を目指して実施してい ます。(助成:三井物産環境基金)

バングラデシュ・スンダルバンスの

沿岸流域保全を通じた零細蜂蜜収集人の

生計向上プロジェクト

 本事業は、2016年2月から1年間にわたり、スンダ ルバンス地域周辺の零細蜂蜜収集人(50世帯)を対象 として、同地域沿岸流域の森や生物多様性を守りな がら天然蜂蜜収集量を増加させ、蜂蜜の保存、加工技 術の習得や蜂蜜製品の販売促進のための流通網の開 発を行い、蜂蜜収集人の持続的な生計の向上を目的 として実施されています。具体的な活動としては、「天 然蜂蜜収集人の協同組合の設立とその強化」、「適正 な蜂蜜収集や商品開発の技能向上」、「住民参加型の 植林と環境教育の実施」が行われています。(外務省: 日本NGO連携無償資金協力)

バングラデシュ・スンダルバンス地域における

漁師の持続的なマングローブ林の利用と

生物多様性保全を通じた生計向上プロジェクト

(フェーズ2)

 本助成事業は、漁師がスンダルバンス地域におけ る自然資源の適切な利用を図りながら生活改善へ向 けた取組みを促進することを目的とし、2014年4月 から継続して実施されました。JEEFは実施主体団体 であるバングラデシュ環境開発協会(ローカルNGO) に専門家として協力しました。本年度は、スンダルバ バングラデシュ・クルナ市のウエイスト・ピッカー(廃棄物回収人)を 対象とした地域社会内廃棄物管理改善プロジェクト バングラデシュ・スンダルバンスの沿岸流域保全を通じた零細蜂蜜収集人の生計向上プロジェクト

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地域づくり

ンスと対岸に位置するMothurapur Jellay Pally 村 の75世帯(漁師家族)を対象に、「マングローブ植林」、 「家庭菜園」、「カニ養殖」等の活動が行われました。今 後、同地域の自然と共生しながら漁師の生計向上を図 るための一つのモデルを示すことができました。(助 成:経団連自然保護基金)

インドネシア・グヌン・ハリムン・サラック国立

公園における持続可能な観光開発を軸とした

住民参加型環境保全活動プロジェクト

 首都ジャカルタ近郊に位置するグヌン・ハリムン・サ ラック国立公園において、ジャワ島に残存する希少な 熱帯雨林と地域の伝統文化とを生かした、住民実施に よるエコツーリズム事業の運営体制確立を支援して います。これまでに事業経験のない住民からの要望に 応じ、ホームステイ運営やインタープリテーション、ツ アーパッケージ開発などのノウハウについて、専門家 を派遣してのトレーニングやスタディツアーの実施 を通じて、地域住民が主体となって持続可能な観光事 業を実施していくための体勢作りをサポートしていま す。(受託:JICA東京国際センター)

ヤシ砂糖生産体制確立を通したインドネシア・

ジャワ島西部の里山保全プロジェクト

 ジャワ島西部の里山地域を対象に、林産物のヤシ砂 糖生産を支援することで森林保全と地域住民の生計 向上の両立を目的とした事業です。ヤシ砂糖生産工程 の技術トレーニングや魅力的な商品開発、販売促進の ためのプロモーション等を実施し、持続可能な林産物 生産体制の構築を目指しています。(助成:トヨタ環境 活動助成プログラム)

インドネシア・グヌン・ハリムン・サラック国立

公園における環境教育機能強化プロジェクト

 首都ジャカルタに最も近い国立公園のひとつであ るグヌン・ハリムン・サラック国立公園において、豊か な生物多様性や国立公園が有する環境サービス機能 の重要性の理解促進を目的に、ビジターセンターの設 立や青少年に対する環境教育授業を実施しました。 (助成:経団連自然保護基金)

非木材林産物を活用した製品の生産・販売体制

強化に向けた研究会の実施

 非木材林産物を取り扱うNPO/NGOや企業関係者 にお集まりいただき、8月から12月に計5回の研究会 を実施しました。研究会では、参加NPO/NGOや企業 から非木材林産物を活用した製品の生産・販売に関す る事例紹介を行った他、事例紹介を踏まえて生産・販 売体制強化に向けた意見交換を行いました。  また、研究会でとりまとめた成果を、非木材林産物 を活用した製品の生産・販売に興味のある他のNGO や企業関係者に共有することを目的としたセミナーを 2月23日に新宿で開催しました。(助成:環境再生保全 機構地球環境基金)

インドネシア・ジャワ島西部国立公園における

自然資源利用を通した環境保全プロジェクト

 2015年1月より、インドネシア・ジャワ島西部に位置 するウジュン・クーロン国立公園におけるオオミツバチ の生息環境を含む生物多様性の保全と地域住民によ る持続的な天然ハチミツの採取と販売を通じた収入向 上を目的に実施しました。生産能力の強化に向けて地 域住民を対象とした技術トレーニングを行い、共同作 業を行うための作業小屋の建設、商品価値の差異化を 図るためにパンフレット等の販売促進ツールの開発を 実施しました。(寄付:三井住友銀行ボランティア基金)

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その他(調査・研究)(普及・啓発)

「社会を変えるシゴト」ワークショップ “かとうさんち”で「在来の枝豆を食べる」野外講座

J-POWER 社会貢献活動の評価に関する検討会

 企業の社会貢献プログラムの評価に関する検討会 を開催しました。  検討会ではJ-POWERの他、損害保険ジャパン日本 興亜、サントリー、NEC、トヨタ自動車、東京ガスの各 社の担当者に有識者を交えて検討を重ね、議論を整 理することができました。(受託:電源開発)

市民のための環境公開講座

 市民が環境問題を理解し、それぞれの立場で行動 できるようにと、損害保険ジャパン日本興亜、損保 ジャパン日本興亜環境財団と共催で1993年より実 施している連続講座です。本年度は「自然の魅力」「食・ 農・暮らし」「持続可能な社会の実現に向けて」の3つ のテーマで全9回の連続講座を実施しました。また、 特別講座として若手社会人・学生向けの「社会を変え るシゴト」ワークショップ、野外講座として山梨県都 留市にある“かとうさんち”で「在来の枝豆を食べる」 を実施しました。(共催:損保ジャパン日本興亜、損保 ジャパン日本興亜環境財団)

アサヒビール環境文化講座

 豊かな自然や文化を未来に引き継ぐために、環境 意識を育む活動の一環として開催している環境講座 です。2015年度は、ISAS/JAXAに所属し、小惑星探 査機「はやぶさ」のプロジェクトマネージャを務めた 川口淳一郎さんをお招きし、『やれる理由こそが着想 を生む』(7月・東京)および、発酵学の権威であり有 用微生物を応用したFT革命によって「地球と人にや さしい社会の構築」を提唱する小泉武夫さんをお招 きし、『FT(発酵)革命を提唱する』(10月・福島)の2つ の文化講座を開催しました。(共催:アサヒビール)

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機関誌『地球のこども』

 JEEF会員向けに年6回発行している機関誌です。 活動報告を中心に、各号のテーマによる特集、環境分 野で活躍されている方のエッセイやインタビュー、 自然学校や教育現場からのレポート、海外の環境教 育事情など、環境教育に関する幅広い情報を紹介し ています。

メールマガジン

 JEEFでは、無料で登録できるメールマガジン「身近 メール」を発行しています。環境教育のイベント情報、 自然学校の職員募集情報など、JEEF、JEEF会員及び 環境省などからの環境教育に関する耳寄りな情報を お届けしています。月3回定期的に発行しています。

公式ウェブサイト

http://www.jeef.or.jp/

 JEEFウェブサイトでは団体概要や各事業紹介、各 種参加申し込み受付けを行っています。また、機関誌 「地球のこども」の記事を一部ご覧いただけます。ど なたでも無料で登録・検索できる「全国自然体験イベ ントデータベース」や助成金で作成した教材を公開 しています。

公式Facebookページ

http://www.facebook.com/NGO.JEEF

JEEFの関わるイベント情報や、会員団体の活動情報 を発信しています。

情報提供

▲機関誌『地球のこども』

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役員一覧

会長

岡田 康彦

弁護士・(弁)北浜法律事務所代表社員/元環境事務次官

副会長

岡島 成行

学校法人青森山田学園理事長

理事長

川嶋 直

専務理事

阿部 治

立教大学社会学部教授

理事

安西 英明

公益財団法人日本野鳥の会理事 主席研究員

香川 佳之

トヨタ自動車株式会社常勤監査役

河原塚 達樹

公益財団法人日本レクリエーション協会生涯スポーツ推進部部長

北野 日出男

東京学芸大学名誉教授

草野 孝久

元 JICA 東京国際センター所長

小澤 紀美子

東京学芸大学名誉教授

瀬尾 隆史

事務局長

高木 幹夫

株式会社日能研代表取締役

高野 孝子

特定非営利法人ECOPLUS代表理事

中野 民夫

東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授

西村 仁志

広島修道大学人間環境学部教授

監事

渡邉 綱男

一般財団法人自然環境研究センター上席研究員

堀之内 建二

税理士/元日本橋税務署長

2016 年 6 月 23 日現在

参照

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