仮想マイコン(バーチャルECU)活用に関する
現状事例(ユースケース)の調査および分析
Rev 1.0
2012年6月1日
仮想マイコン応用推進協議会/vECU-MBD WG/モデル流通TF
<一般公開用>
目次
第1章 はじめに
第2章 現状事例(ユースケース)
2.1 事例1:仮想車一台分シミュレーション <ホンダ>
2.2 事例2:バーチャルHILS (vHILS) <日立>
2.3 事例3:CPU負荷計測 <カルソニックカンセイ>
2.4 事例4:故障注入・故障解析 <デンソー>
2.5 事例5:vECUによる網羅的検証 <富士通テン>
2.6 事例6:ソフトウェア機能検証 <アイシン精機>
第3章 分析
第4章 まとめ
3
10
11
18
30
39
48
58
65
74
第1章 はじめに
第2章 現状事例(ユースケース)
第3章 分析
1.1 目的
仮想マイコン(バーチャルECU)活用に関する啓蒙活動の一環として、自動車分
野での現状事例(ユースケース)を整理し、利用目的、必要要件などを明確化す
る。
1.2 経緯
本調査の実施時期、参加メンバは以下である。
(1)調査実施時期 2011年10月~2012年4月 (含む報告書作成およびレビュー)
(2)参加メンバ
・アイシン精機株式会社
・ガイオ・テクノロジー株式会社
・カルソニックカンセイ株式会社
・株式会社 デンソー
・日本アイ・ビー・エム株式会社
・日本シノプシス合同会社
・日立オートモティブシステムズ株式会社
・株式会社 日立製作所 (中央研究所)
・株式会社 半導体理工学研究センター
・富士通セミコンダクター株式会社
・富士通テン株式会社
・株式会社 本田技術研究所
・マツダ株式会社
・ルネサス エレクトロニクス株式会社
備考: 本書では事例提供いただいた会社名を以下のように略記させていただく。
正式会社名 略記 アイシン精機株式会社 アイシン精機 カルソニックカンセイ株式会社 カルソニックカンセイ 株式会社デンソー デンソー 日立オートモティブシステムズ株式会社 および 株式会社日立製作所 日立 富士通テン株式会社 富士通テン 株式会社本田技術研究所 ホンダ1.3 用語
用語、略号
説明
ECU
電子制御ユニット
MBD
モデルベース開発手法
MILS
Model-in-the-loop simulation
モデルを用いたシミュレーション
SILS
Software-in-the-loop simulation
ソースコードを用いたシミュレーション
SPILS
注1Simulated-processor-in-the-loop simulation
実装対象プロセッサのモデル(仮想マイコン)を用いたシミュレーション
PILS
Processor-in-the-loop simulation
実装対象プロセッサ(マイコン)を用いたシミュレーション
HILS
Hardware-in-the-loop simulation
実装対象ECUを用いたシミュレーション
vECU
注1バーチャルECU
実装対象ECUのモデル(仮想ECU)(実装対象プロセッサのモデル(仮想マイコン)
を含む)
シミュレー
ション形態
制御ソフト
(アプリソフト)
基盤ソフト
スケジューラ、割り
込み、ドライバなど
マイコン
ECU
(周辺回路含む)
制御対象(プラント)
車両、センサ、アク
チュエータなど
MILS
モデル
ツールの実行制御
機能で代行
なし
なし
モデル
SILS
ソースコード
(実物を加工し
Simullinkに変換)
ツールの実行制御
機能で代行
なし
なし
モデル
SPILS
実物(バイナリ)
(オブジェクトコード)
実物
モデル
モデル
モデル
PILS
実物(バイナリ)
(オブジェクトコード)
ツールの実行制御
機能で代行
実物
モデル
モデル
HILS
実物(バイナリ)
(オブジェクトコード)
実物
実物
実物
モデル
参考: 各シミュレーション形態の概要説明
1.4 調査事例(ユースケース)
目的の視点
機能安全対応
検証作業効率アップ
作業項目
検証カバレッジ向上
検証期間短縮
ソフト機能検証
HILSの補間
オブジェクトレベルの
テスト
事例情報提供:アイシン精機、富士通テン
オブジェクトレベルでのテストカバレッジ向上
事例情報提供:日立
HILSの補間
クラウド活用して回帰テストを短期間に終わらせる
(例:3日→1晩)
ソフト性能評価
事例情報提供:カルソニックカンセイ
負荷率測定作業の容易化
複数ECUの
実機レス統合試験
事例情報提供:ホンダ
実ECUを揃えてHILSシステム構築しなくとも検証可
能
vECU/vHILS利用目的整理表と個別事例情報提供担当
現状の事例(ユースケース)を利用目的ごとに分類したものを以下の表に示す。今回調査では、そ
の代表事例について、各社にて分担して自社事例を中心に調査し、報告資料に纏めた。
1.5 調査項目
1.ユースケース名称
2.概要
3.作業項目
4.目的
5.内容説明
フリーフォーマットで内容紹介
6.用途
7.主要要件
時間精度、処理スピード、ユーザインタフェース(UI)
などに関する要件
8.現状の実現状況(あるいは見通し)
9.想定効果
10.今後の課題
11.参考文献
現状事例(ユースケース)の調査にあたっては、以下の目次に従って、調査し
報告資料に纏めた。
第1章 はじめに
第2章 現状事例(ユースケース)
2.1 事例1:仮想車一台分シミュレーション <ホンダ>
2.2 事例2:バーチャルHILS (vHILS) <日立>
2.3 事例3:CPU負荷計測 <カルソニックカンセイ>
2.4 事例4:故障注入・故障解析 <デンソー>
2.5 事例5:vECUによる網羅的検証 <富士通テン>
2.6 事例6:ソフトウェア機能検証 <アイシン精機>
第3章 分析
第4章 まとめ
3
10
11
18
30
39
48
58
65
74
2.1 仮想車一台分シミュレーション
(1).ユースケース名称 仮想車一台分シミュレーション
(3).作業項目
複数ECUの実機レス統合試験
(4).目的
検証作業効率アップ
検証期間短縮
(2).概要
実ECUを揃えてHILSシステム構築しなくとも検証可能
ソフトはオブジェクトさえあれば検証可能(ソースコードやモデルは不要)
UIはHILSモニター画面ライク
情報提供:本田技術研究所
2.1 仮想車一台分シミュレーション
<続>
(5).内容説明
HILS
B-CAN F-CAN