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XMLとは、eXtensible Markup Languageの略で、拡張可能なマーク付け言語である

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業 研 究 報 告

題 目

XML を使用した大学教員検索システムの研究

指 導 教 員 高村 禎二 報 告 者 学籍番号: 1040229 氏名: 二宮 幸四郎

平成 16年 2月 9日

高知工科大学 電子・光システム工学科

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目次 1章 序論... 2 1.1 研究の目的... 2 1.2 システム概要... 2 1.3 本論文の構成... 3 2章 XML... 4 2.1 XML の概要... 4 2.2 XML の歴史... 5 2.3 XML の特徴... 6 2.3.1 インターネット標準... 6 2.3.2 新しい言語を生み出す拡張性(メタ言語)... 6 2.3.3 階層構造による高度なデータ記述力... 7 2.3.4 個々のインスタンスによる構造の記述... 8 2.3.5 コンテキスト追加が可能な柔軟性... 8 2.3.6 プラットフォームを選ばない... 9 2.4 XML データを操作する二つの API... 9 3章 DOM... 12 3.1 DOM とは何か... 12 3.2 DOM の構造... 14 4章 JavaScript... 15 4.1 JavaScript とは... 15 4.2 JavaScript の特徴... 15 4.2.1 作成・変更がしやすい... 15 4.2.2 実行環境が広い... 15 4.2.3 動作が軽快である... 16 4.2.4 応用範囲が広い... 16 5章 研究内容... 17 5.1 システムの構成... 17 5.2 XML で作成したタグ... 18 5.3 JavaScript からの DOM 操作... 19 5.4 教授検索システムの説明... 20 5.5 システムの動作説明... 21 5.6 システムの動作例... 22 6章 まとめ... 28 参考文献... 29 謝辞... 30

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1章 序論

1.1 研究の目的

高知工科大学にはいろいろな企業と強力なつながりを持った先生方がたくさ んおられる。しかし、その先生方の情報は十分学生たちには伝わっていないと 思われる。3年後半から就職活動を行う際に、先生方の力をフルに使うことが できれば、企業の行っている内容などを詳しく教えてもらうことや、推薦状を 書いてもらうことが可能かも知れない。そこで、大学の先生方のプロフィール、 親しく付き合っている企業、今までにその大学教員の研究室が出してきた就職 者、その際の学校推薦や教授推薦の有無など詳しく知ることができれば、先の 就職活動にも役立てることができると考え、そのような情報を簡単に検索でき るシステムがあれば便利だと考えた。また、企業の声として大学で何を行って いるのかわからないという事を聞くことがあった。こういう分野について協力 してもらえる先生を探したいと企業が考えたときに、分野をキーワードで検索 すると該当する教授を表示するシステムがあれば、企業が探している人材がよ り見つけやすくなり、企業から教授へのアプローチが容易になると考え、教員 を学生の立場、及び、企業の立場から検索するシステムを作成することにした。

1.2 システム概要

システムの概要として、まず大学教員のプロフィール、専門分野などをまと めたものをXML データに起こす。次に JavaScript で DOM を操作し XML デ ータを読み込む。その後、DOM により入力されたデータと XML データの照ら し合わせを行い、該当する教員データを抽出する。最後にJavaScript を使用し てHTML としてブラウザに表示する。

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1.3 本論文の構成

本論文は全6章からなる。第1章では研究の目的、作成したシステムの概要 について述べる。第2章では、XML について XML の歴史から現在ではどのよ うに使用されているかを説明する。第3章では、XML データにアクセスすると きに用いるDOM について概要、構造について述べる。第4章では、今回 DOM を動かすために用いたJavaScript について特徴を述べる。第5章では、研究内 容についてシステムの動作などタグを用いて説明する。第6章では、本論文の まとめとして、本研究の成果と今後の課題について述べる。

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2章 XML

2.1 XML の概要

XML とは、eXtensible Markup Language の略で、拡張可能なマーク付け言 語のことである。HTML が固定的なタグセットしか持たないのに対し、XML では自分でタグを定めることができる。これにより、データがどのようなもの なのか人間だけでなく、コンピュータにも認識できるようになっている[1]。 近年、XML は、Web 上でデータ交換の標準フォーマットとして欠かせない 存在となり、電子商取引やマルチメディアコンテンツなど幅広い分野で利用さ れている。図2−1で示したように、例えば、インターネットを利用した映画 や音楽の配信に利用されるなど、XML は非常に高い注目を浴びている[2]。 図2−1 インターネット上でのXML の仕様図

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2.2 XML の歴史

SGML(Standard Generalized Markup Language)は、1986年に ISO (International Organization for Standardization:国際標準化機構)により標 準化された文書の論理や意味構造を記述するための言語である。従来、文書フ ァイルは、文書ファイルを作成するアプリケーションの種類により、文書の論 理や意味構造が異なっていた。そのため、アプリケーション間での文書ファイ ルの共有は、非常に困難であった。そこで、SGML は、文書の論理や意味構造 を定義し、異なるアプリケーション間でも共有することができる文書の記述を 可能にした。

HTML ( HyperText Markup Language ) は 、 W3C ( World Wide Web Consortium)により SGML アプリケーションとして標準化されたマークアッ プ言語である。HTML は、WWW(World Wide Web)により、急速に普及し た。しかし、HTML の普及は、さらに高度な文書処理や文書の共有、データベ ース化などの要求を生み出し、HTML の拡張が必要となった。 そして、SGML のように文書構造を自由に定義でき、HTML のように Web 上で手軽に使用できるXML が誕生した。XML は、1998年に W3C により SGML のサブセットとして標準化された文書の論理や意味構造を記述するため の言語である。XML は、Web 上で交換可能なデータで意識として様々な場面で 利用されている[3]。図2−2に SGML,HTML,XML の関係を示す[4]。 図2−2 SGML、HTML、XML の関係図

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2.3 XML の特徴

2.3.1 インターネット標準

XML は1998年、W3C から勧告された国際標準である。元々は ISO 国際標準の文書フォーマット・SGML のサブセットで、同じく SGML の サブセットだったHTML の長所(読みやすく簡単なデータ形式、ハイパ ーリンク、web 技術に対応、プログラムからの操作が容易)を取り入れ、 その限界を打ち破ることで、HTML の後継としての地位を獲得しつつあ る。標準web ブラウザ Internet Explorer5.0 以降、XML 対応により、 インターネット上でのXML の普及が進んでいる。

2.3.2 新しい言語を生み出す拡張性(メタ言語)

SGML ではラベルのついたタグ(マークアップ)により情報構造が表 現される。図2−3に示しているようにHTML ではタグの種類が固定さ れ、web ブラウザの標準サポートもその固定タグに限られている。その ため、多層アーキテクチャーのネットワークシステムでは、ビジネスロ ジックの要請に合わせた情報の表示や入力を効果的・効率的に行えない。 しかし、タグの種類を自由に定義できるメタ言語のXML は、タグの種類 と利用方法を規定することで新たな役割を担うフォーマットを定義でき る。現在この方法で、各業界・システム・目的ごとに標準規格を定義す る活動が多数進んでいる。特に重要なのはやはりW3C で標準化が進めら れているXML のファミリー標準群で、たとえば XSLT は、XML のレイ アウト情報をHTML や他形式の XML に変換するのに必要な記述を行う、 XML で記述された規格である。 HTMLではタグが固定されている XMLではタグは固定されず、データが人間にも コンピュータにも理解しやすいものになっている。 図2−3 HTMLとXMLのタグの違い <HTML> <HEAD> <TITLE> </TITLE> </HEAD> <BODY> </BODY> </HTML> <データ> <教授> <苗字>畠中</苗字> <名前>兼司</名前> </教授> </データ>

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2.3.3 階層構造による高度なデータ記述力

XML の親にあたる SGML は、マークアップと呼ぶタグの入れ子構造 により、ドキュメントの論理的な構造を自然な形で表現することができ る。改装構造はドキュメントの構造に限らず様々な場面でみられ、たと えばファイルディレクトリに代表される分類もそうである。また、部品 を組み合わせて作る構造物は、部分体の関係で形作られた階層構造と例 えることができ、これはオブジェクト指向によるデータ表現との親和性 の高さに直結する。事実、XML の構造を表現するため、オブジェクトに よるモデルやそれに対するオブジェクト指向言語によるAPI が規定され ている。扱いたい対象が持っている構造に近い形で記述できることは、 システムの開発効率を高める役割を果たしている。 XML HTML 等 →情報のブロックが明確 →情報のブロックが不明確 図2−4 XML と HTML の情報ブロックの違い <大見出し> <中見出し> <小見出し> <導入文> </導入文> <操作手順文> </操作手順文> </小見出し> </中見出し> </大見出し> <大見出し> </大見出し> <中見出し> </中見出し> <小見出し> </小見出し> <導入文> </導入文> <操作手順文> </操作手順文>

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2.3.4 個々のインスタンスによる構造の記述

XML はスキーマに強く依存しないデータ表現である。タグにより個々 のインスタンスであるXML ドキュメント自体に構造が記述されているた め、それだけでひとつの構造を表現できるようになっている。データ単体 での構造的な情報を表現できる点において、スキーマなしではデータの集 合に対して意味付けできない関係データベースの表現とは本質的に異な る。DTD は、アプリケーションによる処理の前段階で XML ドキュメント が一定の規則範囲に収まっているか、という適合検証に使えるが、DTD の規定のない製形式XML の流通も許されており、適応用途によっては補 助的な役割しか果たさない。

2.3.5 コンテキスト追加が可能な柔軟性

XML は、タグの追加により様々なコンテキストの情報を追加できる柔 軟性をもっている。さらに名前空間の機構により、出処の異なるタグを 追加する体系的手段も適応されている。こうした柔軟性により、想定し ていなかった機能に必要な情報構造の追加や、同じXML プログラムの中 に、複数の利用者が異なる用途に使うための情報を埋め込むことも簡単 に行うことができる[4]。

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2.3.6 プラットフォームを選ばない

XML はテキスト形式で記述されるため、どのパソコンや OS でも大丈 夫である。そのためマルチプラットフォーム環境でのデータ交換に適し ている。 例を用いて説明する。A 社製のワープロソフトで作成した文章は、その まま B 社製のワープロで開けない。それはワープロ文書が各社独自のバ イナリ形式で保存されているからである。異なるベンダのワープロ間で 文書を交換するためには、いったんテキストファイルにする必要がある。 テキスト形式のデータなら異なるプラットフォームでも読み込みが可能 である。 同様に、XML 文書もテキスト形式で記述されるため、プラットフォー ムの壁を越えてデータを交換することが可能である(図2−5)[2]。 図2−5 プラットフォームの違う場合のデータ交換

2.4 XML データを操作する二つの API

XML データを操作するアプリケーションを作る場合、XML を操作する API が標準化されていると便利である。XML プロセッサ(パーサ)を使ってさまざ まなアプリケーションを開発する場合でも、常に同じ API で XML データを操 作することができ、開発効率が向上し、プログラミングノウハウの蓄積するこ とができる。XML データを操作する API として、現在下記の 2 つがデファクト スタンダードとして利用されている。

●DOM (DOCUMENT OBJECT MODEL) ツリー・ベースの API ●SAX (Simple API for XML) イベント・ベースのAPI

これら2 つの API は異なる考え方を持って開発されたもので、それぞれ特徴 がある。それぞれの特徴を図2−6に表した。

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DOM SAX 卒業研究発表日 発表∼日です イベントが発生するたびに ツリーに アプリケーションに通知 ランダムにアクセス 図2−6 DOM と SAX の処理の違い <?xml version=”1.0”?> <memo> <title>卒業研究発表日</title> <p>発表日は2月17日です</p> </memo> XML プロセッサ ツリーを生成 イベントの連続 ルート ①要素の開始 memo ②要素の開始 title ③文字列 “卒業研究発表日” ④要素の終わり /title ⑤要素の開始 p ⑥文字列 “発表∼日です” ⑦要素の終わり /p ⑧要素の終わり /memo memo title p アプリケーション アプリケーション 図2−6のように、XML プロセッサが XML データ中の要素を認識すると、 DOM の場合はそれを基に DOM ツリーを生成するが、SAX の場合はイベント を順次生成していく。

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D OM の場合、プロセッサは XML データを一気に読み込んで構文解析し、メ モリ上にツリーを展開する(このツリーを「DOM ツリー」と呼ぶ)。DOM で は、このメモリ上に展開された DOM ツリーにアクセスや、要素を追加・削除 することでXML データの構造を変更することができる。このツリー上の各要素 にランダムにアクセスするためのインターフェイスを定義したものが DOM の API である。DOM ツリーのオブジェクトは、プログラミング言語や OS にかか わらず同じ構造であるので、プログラミング言語やプラットフォームに依存し ないアプリケーション開発が可能である。とりわけ、ツリーにランダムにアク セスすることができるので、XML データの構造を大きく変更したい場合には DOM が有効である[2]。 今回は、検索システムのベースになるデータをXML に置くため多々、変更や データを増やすことがあった。そのため、自由にアクセスをすることのできる DOM を使用した。DOM の説明は次の第3章で述べる。

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3章 DOM

3.1 DOM とは何か

DOM(Document Object Model)とは文書オブジェクトモデルと言われ、 HTML や XML 文書を汎用的に操作するための API(Application Program Interface)である。これは、文書の論理的構造や、文書へのアクセスや操作の 方法を定義するものであり、HTML や XML 文書内の要素を読み込み、要素の 追加、削除、編集などを行うものである。近年、XML は数多くの異なる種類の 情報を表現する方法として用いられつつある。これらのXML データは多様なシ ステムに使用されており、この多くは文書をデータに変換し保存したものであ る。そのためXML は単体としては機能を果たすことはできない。そこで DOM を使用してXML データを文書に再変換する。

DOM は W3C で標準化作業が進められ、DOM Level1 が 1998 年 10 月に、 Level2 が 2000 年 11 月に勧告になった。DOM Level3 は現在、勧告こそされて いないが開発作業が進められている。DOM の Level(レベル)とは、規格のバ ージョンを表すのではなく、サポートする機能の程度を表している。レベルが 上がれば上がるほど高機能ということになる。しかし、高機能になればそれだ け仕様や実装が重くなるため、必要に応じたレベルを選択することが大切であ る。それぞれのレベルでどんな機能がサポートされているのかを表3−1に表 示した[2]。

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サポートする機能 LEVEL1 LEVEL2 LEVEL3 ツリーの基本操作

HTML 操作

名前空間

×

XML Schema

×

スタイルシート

×

イベント

×

ツリーの探索

×

妥当性検証

×

×

DOM の埋め込み

×

×

XPath

×

×

XML Information Set と XML Base

×

×

XML 文書のロードと保管

×

×

表3−1 DOM の Level 別サポート表 プログラマーは、DOM を用いて文書を構築し、その構造をナビゲートし、エレ メントや内容を追加、修正、削除することができる。HTML 文書や XML 文書 の中で見つかるものは何でも DOM を使ってアクセスし、変更、削除、追加す ることができるが、例外も二、三ある。特に、XML 内部・外部サブセット用の DOM インターフェイスはまだ仕様化されていない。 W3C が勧告した DOM にとって最も重要な目標は、広く多用な環境やアプリ ケーションで使うことができる標準的なプログラミング・インターフェイスを 提供することである。DOM は現在、任意のプログラミング言語で使われるよう に設計されている。DOM は、どのようなコンピューティング環境でも実装でき る。

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3.2 DOM の構造

DOM は HTML や XML 文書のための API である。これは、それがモデル化 する文書の構造によく似ている。例えば、次のXML 文書から取られたこのテー ブルを考えてみる。 上記のテーブルの場合、DOM は次のように表現する。 図3−1 DOM のツリー構造 DOM において、文書はツリー型のような論理的構造をもつ。厳密には、ツリー 型の文書がたくさんあるプログラムが多い。しかしながら、DOM はツリー型の 文書がたくさんあることにより実装されなければならないと規定するわけでも なく、オブジェクト間の関係の実装方法を規定するわけでもない。DOM は、任 意の都合のいい方法で実装することができる理論的モデルである[5]。 <データ> <教授> <苗字>畠中</苗字> <名前>兼司</名前> </教授> <教授> <苗字>高村</苗字> <名前>禎二</名前> </教授> </データ>

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4章 JavaScript

4.1 JavaScript とは

JavaScript は、Netscape 社が開発した HTML 内に記述することができるオ ブジェクト指向型言語である。初めてのWeb スクリプト言語であり、Netscape Navigator2.0 以降および Internet Explorer3.0 以降のバージョンで実行するこ とができる。また、JavaScript は、基本的な部分は Sun Microsystems 社が開 発した Java 言語をモデルとして作られているが、Java 言語とは別のものであ る。1995年12月5日にSun Microsystems 社と合意し、JavaScript と言 う正式名称が決定された。

4.2 JavaScript の特徴

4.2.1 作成・変更がしやすい

JavaScript のプログラムを拡張子(.js)のついたファイル名で保存し、 これをサーバ上においてHTML からリンクすることにより呼び出される仕 組みになっている。特別な作成ソフトもいらなければJava プログラムのよ うにコンパイルする必要もない。 JavaScript は基本的にクライアントサイドプログラムなのでローカル上 でテストやデバックができる。プログラムを書いたその場でテストができる ので、すぐにメンテナンスできるなどの利点がある。

4.2.2 実行環境が広い

JavaScript は、Netscape Navigator をはじめ、Internet Explorer、Opera、 Mozilla など、主要ブラウザのほとんどがデフォルトでサポートをしている。 これらのweb ブラウザには JavaScript を解釈するスクリプト・エンジンが 搭載されているので、特別なプラグインをインストールするまでもなく、 JavaScript が実行できる。

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4.2.3 動作が軽快である

JavaScript は Java などの他の言語に比べて、本格的なプログラムを組ん でも10KB を超えることはめったになく、画像や MIDI などのバイナリフ ァイルを呼び出さない限りはページの読み込みにかかる時間は僅かである。 それにより、動作がCPU に負担をかける程度も少ない。

4.2.4 応用範囲が広い

JavaScript と言うと Web ページを動きのあるものにする見せかけのプロ グラムのイメージが強いが、他にもFlash の起動を JavaScript で制御した り、逆にFlash から JavaScript を呼び出して Web ページ上に表示すること が可能である。またPDF 上でも JavaScript プログラムが実行することがで きる等、縁の下の力持ち的な役割もはたしている。

様々な Web ベースのプログラムと HTML との仲介的機能を JavaScript が果たしている[6]。

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5章 研究内容

5.1 システムの構成

システムの構成は、教授データを打ち込んだXML データベースと、XML デ ータを読み込む時に使用するDOM を動かすために用いた JavaScript、検索シ ステムを表示するHTML、XML データをから取り出したデータを HTML 表示 に直すスタイルシートcss から成り立っている。

Srch.html

Blank.html

DOM

コマンド

教授データ

①srch.html のボタンを押 すと、JavaScript が動く。

Index.html

JavaScript

②JavaScript が 動 く と XML データを読み込む。 ③結果をblank.html のあ る下フレームに返す。

data.xml

図5−1 システムの構成図

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5.2 XML で作成したタグ

本研究で作成した検索システムに対してXML で作成しタグを以下に示す。 図5−2 教授情報を入力したXML データ まず Professors と指定したタグ内に一人の情報を入力するようにした。学科 と指定したタグからキーワード10までのタグは検索が行われた時、そのいず れかの値と合致する条件ならば、学科、役職、フルネーム、専門、研究、関連 企業に入力されている情報を表示するシステムを作成している。 <Professors> <学科>電子・光システム工学科</学科> <苗字>高村</苗字> <名前>禎二</名前> <呼び方>たかむら ていじ</呼び方> <キーワード 1>3D</キーワード 1> <キーワード 2>画像処理</キーワード 2> <キーワード 3>3d</キーワード 3> <キーワード 4>ヒワサキコンピュータ</キーワード 4> <キーワード 5>web</キーワード 5> <キーワード 6>クボタ</キーワード 6> <キーワード 7>自由曲面</キーワード 7> <キーワード 8>リコー</キーワード 8> <キーワード 9>モデリング</キーワード 9> <キーワード 10>クイックソフト</キーワード 10> <性別>男</性別> <役職>客員教授</役職> <フルネーム>高村 禎二</フルネーム> <専門>画像処理、3D</専門> <研究>「超軽量3次元ネットワーク技術」「360 度 PAN 技術」 「精密 3 次元立体地図」</研究> <関連企業>リコー、クボタ、ヒワサキコンピュータ、 クイックソフト</関連企業> </Professors>

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5.3 JavaScript からの DOM 操作

JavaScript プログラムの中に DOM のコードを組み込むことによって、DOM を操作することができる。以下に今回使用したコマンドを記述しその働きを説 明する。 図5−3 今回使用したDOM コマンド (1)ではDOM の宣言をしている。 (2)ではXML 文章の非同期呼び出しを可能にするかどうかの設定で、今回はで きないようにしている。 (3)ではXML データベースである data.xml の読み込みをしている。 (4)ではstrFlt はこの行の selectNodes メソッドの引数とし、「data.xml」から 該当する<Professors>要素を含む XMLDOMNodeList オブジェクトの取得をし ている。 仮に次のようなstrFlt になっている場合、XMLDOMNodeList オブジェクト は、学科がstrGakka と合致しているかつ、キーワード1またはキーワード2が strKey と合致している<Professors>要素を読み込む。

strFlt="/data/Professors[(学科 = '" + strGakka + "')and((キーワード 1 = '" + strKey + "')or(キーワード 2 = '" + strKey + "'))]"

(1)Var objDoc=new ActiveXObject("Msxml2.DOMDocument")

(2)objDoc.async=false (3)objDoc.load("data.xml") (4)var clnNod=objDoc.selectNodes(strFlt) (5)for(i=0;i<clnNod.length;i++){ objNod=clnNod.item(i) } (6)objFull=objNod.selectSingleNode("要素名")

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例文

var clnNod=objDoc.selectNodes("data/Professors[名前='山田'])

clnNod に Professors 階層の名前要素の内容が山田となっている Professors 要 素を読み込む。 (5)ではこれまでに取得したノード数すべてに { } 内に指定された処理を行う。 (6)では要素名からひとつのノードを取り出しobjFull に格納した。

5.4 教授検索システムの説明

教授検索システムの開発にあたり、主となるデータベースの作成にはXML を 用いた。第2章でも述べた通り、XML はメタ言語により、タグに情報を持たせ ることができ、階層構造によりたくさんのデータであっても整理しておくこと ができ作業効率がとてもよいからである。また、テキスト形式によりプラット フォームを選ばない、インターネット標準であり、とても普及していると言う こともXML を用いた理由である。 検索する方法は、学科名、教授の苗字、教授の名前、また教授が取り込んで いる研究や専門分野などをキーワード欄に打ち込むことで検索できるようにな っている。この様に絞込み検索用いることにより、利用者の欲しがっている情 報により近い検索結果を出せるようになっている。よって、大学の事を知って いる学生などの関係者以外にも、大学の事を知らない企業の人などでも検索を 行い易いようになっている。

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5.5 システムの動作説明

システムの動作を図解で説明する。

PC

サーバ

①検索ページの表示要求 ②index.htmlほ か srch.html,blank.html をPCに送信しブラウザに表示させる。 ③表示された画面にキーワードを入 力し、検索ボタンを押す。 ④検索ボタンが押されると、サーバ側に あ るJavaScript と そ の 関 連 し て い る data.xmlを送ってもらうよう、要求する。

⑥JavaScriptが DOMを 操作し data.xml からキーワードと合致するProfessors要 素を取り出し、HTMLとしてブラウザに 表示する。 ⑤JavaScriptとdata.xmlをクライアント側 に送信する。 図5−4 システムの動作説明 Index.html・・・フレームを上下に分け、上フレームを「up」、下フレームを、 「down」とした。上フレームには srch.html を、下フレーム にはblank.html を表示。 Srch.html・・・この html に JavaScript を関連付けし、セレクトボックス 「学科」、テキストボックス「苗字」、「名前」、「キーワード」を 設置。その後、「srch」というボタンを設置。 RESULT.JS・・・srch.html の「srch」ボタンが押されると実行される JavaScript

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5.6 システムの動作例

実際にシステムを動かしたときの動作例を表示する。 下図は検索システムを立ち上げたときの画像である。

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さらに、条件を学科に電子・光システム工学科、教授に高村禎二教授を入力 した検索結果を表示する。 このように、学科さらには教授名を入力することによって絞込み検索ができ るようになっており、知りたい情報を得ることを助けている。 上の動作例では検索入力に学科、名前を記入した。これは大学のことを知っ ている人でないと入力できない。下に表したのは大学のことを知らない企業等 の人がキーワードだけ入力し検索したときの結果画像である。 (キーワード欄に半導体と入力したこととする。)

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このようにキーワードだけ入力しても検索できるようになっている。さらに はキーワード欄に企業名を入力することによって該当する教授を検索すること もできる。

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また、検索結果の他関連企業に他の教授も関連してないかキーワードに入力 し情報を得ることができる。

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このように、大学の事を知っている学生等からの検索、また、大学の事をあ まり知らない企業等からの検索、双方にとっても学科、名前、専門や企業名な どのキーワードを入力し絞りこんで検索することができ知りたい情報をより早 く引き出せるようになっている。

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6章 まとめ

本研究では、検索システムの仕組みの理解から始まり、サンプルプログラム や既存の検索システムの動作確認をし、それを参考にして検索システムを作成 した。より詳しく検索できるように絞込み検索を実現し、いくつかのキーワー ドでも検索できるようになった。これにより、所属学科や、名前などの条件で 検索できるようになった。 しかし、先生方の情報を学校のホームページ等からしか入手してなく表示さ れる情報が余り無かったので、実際に利用するには、先生方から必要な情報を 何らかの方法で収集する必要があると思った。 また、今回はクライアントサイドで検索システムを作成した。従ってXML の 情報量が増えるとクライアントにダウンロードしてくる情報も増えるため検索 するパソコンに負担が多くかかることになる。それを解消するためにサーバ側 ですべての処理を行い、結果だけを送信してくれるサーバーサイドでの検索シ ステムの開発をすることができればよりよい物ができたのではないかと思った。 今後の課題としては、先生方の情報を入手しXML データを作成する。キーワ ード検索を実現しているものの一つのキーワードに対しひとつのタグを使って いるのでどうしてもソースが長くなる、XML の理解をより深め機能をもっとう まく使うようにしていきたい。

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参考文献 1. 山田祥寛:10 日でおぼえる XML 入門教室, 翔泳社, 2001. 2. @IT: 技術者のための XML 再入門 http://www.atmarkit.co.jp/fxml/rensai/rexml01/rexml01.html 2004 年 2 月9日アクセス 3. Microsoft: Visual C#による XML チュートリアル第 1 回:XML 概要 http://www.microsoft.com/japan/msdn/academic/Articles/xml/01/xml1.asp 2004 年 2 月9日アクセス 4. XML 情報: XML の特徴と eXcelon のアプローチ http://www.prgs.co.jp/xmlinfo/pick_up01/pick_up01.html 2004 年 2 月9日アクセス 5. どら猫本舗: DOM とは何か http://www.doraneko.org/misc/dom10/19981001/introduction.html 2004 年 2 月9日アクセス

6. WEST MiRa JavaScript: JavaScript 講座

http://homepage3.nifty.com/west-mira/javascript/kiso_basis.html#gaiyou 2004 年 2 月9日アクセス

7. スタジオ・シュヴェーダ:10 日でおぼえる JavaScript 入門教室, 翔泳社, 2002. 8. 山田祥寛:今日から使える XML サンプル集, 秀和システム, 2001.

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謝辞 本研究を行うにあたり、毎晩遅くまで、また休日返上でご指導、ご助言を頂 きました高知工科大学工学部電子・光システム工学科の高村禎二助教授には深 く感謝いたします。 また、学生生活のなかでたくさんのご指導、ご助言を頂きました高知工科大 学 電子・光システム工学科の教授、助教授の皆様に心から感謝の意を申し上 げます。 高知工科大学工学部電子・光システム工学科の島田卓実氏には本研究を進め るにあたってご協力をいただきました。 最後に、共に研究をがんばってきた同研究室の同僚に心から感謝いたします。

参照

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