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大英博物館蔵敦煌漢簡調査記

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Title

大英博物館蔵敦煌漢簡調査記

Author(s)

舘野, 和己

Citation

中国タリム盆地におけるシルクロード時代の遺跡の立地条件からみ

た類型化‐衛星写真CORONAの活用を通して‐, pp.81-99

Issue Date

2007-03

Description

URL

http://hdl.handle.net/10935/977

Textversion

publisher

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大英図書館蔵点語漢簡調査記

舘野和己

1 はじめに オーレル・スタイン(Aurel Stein)は3度にわたって中央アジアを探検したが、そのうち 1906年から1908年にかけての第2次中央アジア探検の途中、1907年3.月25日から翠煙北 方の疏勒河南流域において、漢代の長城の跡と多数の狼煙台である峰燧の遺跡を見つけた。 その時、峰燧遺跡などからは総計704点の木簡が出土した。また第3次中央アジア探検 (1913∼1916年)でも、照焼付近の、第2年半りは東の地域で漢簡167点を発見した。そ れらの漢簡は、漢代の岬山遺跡で作られ、用いられ、廃棄されたものであり、敦煙付近に おける漢の辺境警備の実態を示すものとして、貴重なものである。さらには野饗の近辺か らは、スタイン以後においても、馬手湾や懸泉置などから木簡が出土しており、それらは 上院漢簡と総称されている。 敦煙漢簡には、十一都燧・獲虜燧・美水燧・服甲州・厭胡燧をはじめとする多数の峰燧 や、大寺都候官・厭胡候官・広階層官などの候官、それ宜禾都尉・玉門都尉などの名も記 されているが、当時は5∼10の峰燧からなる部という組織、部の上に位置する候官、さら に酉町を統括する都尉府が、当該地域を治める敦煙郡の下に置かれていた。都尉府として は疏勒河に沿って東から西へ、宜禾・中部・玉門都尉府の3つが置かれていた。 木簡に名が見える警官や堅甲が、どの遺跡に比定できるかということについては、まだ ごく一部しかわかっていない。そうした作業は当該地域の遺跡の解明に必要かつ有用であ ることは間違いないが、まだ筆者は自分でそれを行うまでには進んでいない。そこで今回 は、それへの前提として、大英図書館で行った木簡調査の成果を報告することとする。 スタインコレクションの敦焼漢簡は現在、大英図書館に所蔵されている。筆者は2005 年10月26日から11月5日まで、英国ロンドンを訪れ、大英図書館所蔵の敦爆薬簡を調査 した。この調査には、漢簡管理の責任者である同図書館東洋部門のフランセス・ウッド (Frances Wood)博士の協力を得、調査第1日目の10,月27日には、漢簡が保管されている 収蔵庫にいれていただき、木製のキャビネット(cabinet)の引き出し(drawer)に整理保管さ れている木簡全体を概観し、丁寧に観察すべきものの見当を付けた。そして翌日からは、 一般の人たちも利用する閲覧室において、調査を希望する引き出しを請求し、それを収蔵 庫から出してきてもらい、実見することにした。 漢簡は自然乾燥状態で、引き出しの中に、エドワルド・シャバンヌ(Edouard Chavannes)、 アンリ・マスペロ(Henri Maspero)、夏煎によって整理された際の第1次編号順に整理され ている。引き出しの中にはウレタン様の物が敷かれているが、それは木簡の形にくりぬか れ、木簡は動かないようにその中に納められている。引き出しには透明アクリルの蓋がは まっていた。蓋をはずして裏面を見たい場合は、申し出るようにと言われたが、担当の係 員が常にいるわけではなく、希望する時にすぐに依頼できる状況にはなかった。そのため 係員の都合に合わせれば、いつ裏面を見ることができるかわからず、非能率的であるので、 今回は裏面を見るのはあきらめ、上になっている面だけだが、できるだけ多くの点数を見 一81一

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ることにした。

ところで第2次探検の際に発見したスタインコレクションの敦身障簡については、初め

シャバンヌによって釈読がなされ、その成果である”Les documents Chinios decouverts par

Aurel Stein dans les sables du Turkestan Orienta1,” (Oxford,1913)が刊行され、次

いで羅小玉・王国維により『流沙即断』(京都東山学舎 1914年、中華書局影印再版 1993

年)がまとめられ、さらには林梅村・李均掌編の『砂胆河流域出土漢;簡』(文物出版社 1984

年)などで報告されている。またスタインは第3次中央アジア探検(1913∼1916年)でも、 敦燈付近で漢簡167点を発見した。それらはアンリ・マスペロ(Henri Maspero)によって

釈読作業が行われ、大英博物館から”Les documents Chinios de la Troisieme Expedition de Sir Aurel Stein en Asie Centrale”(1953年)として刊行された。大英図書館には第

3次発見の敦煙漢簡も収蔵されている。そこで筆者はそれらについても調査を行った。 両次の理工漢簡については、これまでの報告書の、写真が揃っていないという点を補う ものとして、大庭雪叩により図録『大英図書館蔵敦煙漢簡』 (同朋舎出版 1990年)が 刊行されている。そこで木簡を実見するにあたっては、この図録と対校し、そこに気づい たことを書き込むことにした。こうして閲覧室に通った6日間で、引き出し(drawer)番号 で言うと、1・2・4・6・10・11・15−19・21・22・24・26・28・30・37−39(以上、第 2次探検)、115−120(第3次探検)の計26を見ることができた。木簡番号で言うと、第 2次はC1 一36、54−70、90−106、16H94、253−367、391−430、454−478、505−535、554−579、 602−628、807−893の計455点、第3次はMl−166の計166点で、総計は621点である。 なお、オーレル・スタイン自身の第2次踏査の正式報告書は”Serindia, Detailed Report

of Explorations in Central Asia and Westernmost China, ” (5vols, Oxford, the Clarendon

Press,1921)である。また3次にわたる探査の記録としては、”On Ancient Central−Asian

Tracks, brief narrative of three expedition in innermost Asia and North一一western

China,”(Macmillan and Co., Ltd, London,1933) (和訳は、澤崎順之助訳『中央アジ

ア踏査記』白水社 2000年)がある。ここで述べた敦万町簡の発見の経緯と研究史、及び そこから知られる辺境警備の状況などについては、大庭脩『木簡』(学生社 1979年)、同 『大英図書館蔵敦:焼漢簡』 (同朋舎出版 1990年)、同編著『木簡[古代からのメッセ ー・… W]』 (大修館書店 1998年)、籾山明『漢帝国と辺境社会』(中央公論新社 1999年) などを参照した。 2 野望漢簡調査所見 ここではスタインコレクション敦焼漢簡を実見して気づいた点のうち、大庭脩『敦煙漢 簡』 (以下、図録とする)には指摘されていないもの、あるいは訂正すべきものを記す。 ただし筆者は漢代の文字に対する知識があまりないので、形状の観察が中心となった。形 状については、図録の写真ではわかりにくい点があるので、細かく書くことにする。ただ し先ほど書いたように、アクリル蓋を隔て、かつ上面しか見えないので、形態的特徴につ いて確実なことがわからないものも多い。そのため「折れか」 「二次的整形か」などと、 断定的でない表現が多くなったが、ご寛恕をお願いしたい。また引き出し番号37−39の木 簡(C807−893)は図録には収録されていないので、その分は今回は省略する。

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なおここで用いる木簡番号は、大庭図録のものである。上端・下端は単に上・下と記す。 また左・右辺という場合は、文字のある面の左・右であり、2面以上に文宇のある場合は、 基本的に図録でA面としている面を基準にする。ただし実見できたのは片面だけであるの で、必要がある場合は図録に従ってA面・B面などと記す。 「二次的整形」などの「二次 的」という表現は、木簡としての用が済んだ後に加えられた加工を示す。 「切り折り」は 刃を入れた上で折ることである。また釈文には、林梅村・李岱明編『疏勒河流域出土牛堀』 (文物出版社 1984年 『疏』と略記する)を参考にした。 13 上折れ、下二次的切断か。 14図録では「中央右辺を削り取っている」とするが、上も二次的切断。 18表面の下端から8cmほどの所に段差があり、そこから下は一段薄くなる。 20 下折れか。触のB面の「身」と「予」の間にもう1字あり。『疏』は「臨」とする。 25 上折れ。下端から約2cmの左辺に切り込みあり。 29 上折れ。下は左上から右下に切断。左右両辺とも二次的切断か。文字は横材の木簡に 書かれ、図録釈文より多く、次のようになる。 「静劇五/庚辰□/肝腎七/壬午ロ/癸未□/甲申十/乙酉□/丙戌十/平野十/戊子 十/己丑十□/庚寅/辛幾十/壬辰十/□巳□/□午廿/ロ未廿一/□申/□口/ロ/ 口」 「己卯」の下は「五」であるから、図録の「己卯を朔日とする一カ月のカレンダーで あると推定できる」は誤り。 33 2カ所の「建」の字の上に黒点がある。また左辺には上中下3カ所に、編綴のための 切り込みがある。ただし下のものは、切り込みというより填り。 38 下折れ。 44右筆下端にさらに2文字ありそう。

45左割れか切りか。B面1行目の第1字は「買」か。2字目と3字目の間の位置に、右

側面へと続く甲線あり。 「謹」と「平」の間に読めない2字を置くが、もう1文字あり。 中央行の「之」は疑問。3行日野1字「大」は疑問。 「房」の下に、中央行の「之」の 位 置までの間に読めない2字を置くが、もう1文字あり。 「以」の下に読めない6字を 置 くが、もう1文宇あり。 47右辺に2カ所、編綴のための切り込みあり。 56 下折れ。 「一丈」の下にもう1字あり。 「一」か。 58右辺に2カ所、編綴のための切り込みあり。 68 下折れ。 「廿五日」の下の左辺に切り込みあり。 69左右両辺の上下、二次的削り。A面下端、読めない文字を3字とするが、5文字あり。 71左辺には上中下3カ所には、編綴のための切り込みがある。ただし下のものは、切り 込みというより挟り。 「建」の字の上に墨点あり。 74右辺と左辺の下部3 cmほどは二次的整形。下端には焼け焦げの跡が残る。 B面の下部、 「須」と「官」の間に「□」を置く。『疏』は「移」とする。また2行目にも文字があ る。 f□丁酉ロロロロ〔]ロロロ三管」。 78 2片分離。左辺の下端近くに切り込みあり。 一83一

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79左右辺とも二次的削り。B面2行目は早筆。 81右辺に2カ所の切り込みあり。また左辺の下7.5 cmほどの部分は、二次的に削られた か。 86干割れ。 87右辺に2カ所、編綴のための切り込みあり。 88 下折れ。 97右辺に2カ所、編綴のための切り込みあり。 99右辺に2カ所、編綴のための切り込みあり。 102下折れ。図録では「上部は欠けている」とするが、 「下部」の誤り。 106左辺に2カ所、編綴のための切り込みあり。ただし中・下は、切り込みというより挟 り。 109左辺に3カ所、編綴のための切り込みあり。ただし下は、切り込みというより挟り。 114上折れ。右辺に1カ所、編綴のための切り込みあり。 120上・下とも折れ。上端「元年」の上にもう1字あり。 127右辺上端割れ。A面の2行目「罷軍」の下に「一一」あり、またその文字群の位置は 図録釈文より上にすべし。B面は「拝請」の左下に4文字あり。習書であろう。 128左辺に3カ所、編綴のための切り込みあり。ただし下のものは、切り込みというより 搾り。 「建」の上に墨点あり。 131図録釈文が「四百」とする文字、あるいは「還」か。 132右辺に2カ所、編綴のための切り込みあり。左辺の下端3cmほど、あるいは削られて いるか。 134上折れ。左辺下端近くに下りあり。 137上切り折りか、左割れ、下折れ。 138上切り折りか。 140下折れ。 146A面「丈」は、153では「支」と読まれている宇である。宇形からすれば、 「支」で あろう。B面「至」と「廣」の間に横方向の墨泉あり。 148上の大半と左辺の大半、割れ。釈文中の7カ所の「出」は異筆。また下端近くにも「ロ ー」などの文字あり。 150下折れ、左割れ。 152図録は「上部に文字があるのかどうかよく見えない」とするが、ありそう。 153右辺の上から1/3ほどの所に切り込みあり。 161下折れ。 162図録釈文、下から6字目の「難」はない。 164右辺の上半分ほど、割れ。 166干割れ、下折れ。A面の1字目は「廣」、2行目はさらに下に数文字あり。 167左辺に2カ所、編綴のための切り込みあり。ただし下のものは、切り込みというより 挟り。2カ所の「建」のうち、上の「建」の下にも墨点あり。そのすぐ下の左側の文字 は 「未」。 170図録釈文、B面下から5字目に「ロ」を置くが、それにあたる文字はない。

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171下折れ。 175この木簡は断面が三角形を呈する触。 178下から1/3ほどの所にも文字がありそう。 179図録では「裏の写真はない」とするが、ケースの中では裏面が上を向いており、そこ には文字はない。 182左辺の上から2cmほどの所に切り込みあり。また下部の左辺は割れており、図録釈文 末尾の「未」は、ほとんど欠失している。 185上下折れ。左辺、 「丙午」文字の直上に挟りあり。 「乙亥」と「乙巳」の間に縦に2 つ の墨点あり。最下の「甲西」の「甲」はほとんど欠失。その下に墨点あり。 194左右両辺は、樹色の茶色が濃い。これは樹皮に近いためであり、もともと細い樹枝を 木簡に仕上げていることがわかる。 196下折れ。左辺に2カ所、編綴のための切り込みあり。ただし下のものは、切り込みと レ、うより挾り。 197図録釈文は「有方」の下に読めない1文字を置くが、2文字か。また最下の「召府」 は、その上の「胡」から離れた所に書かれる。 206右辺に2カ所、編綴のための切り込みあり。 210左辺に2カ所、編綴のための切り込みあり。 212上折れ。左辺に2カ所、編綴のための切り込みあり。 213下折れ。上端に墨点あり。 218上折れ、下切り折り。 219下から5字目「奉」の下に「銭」あり。 222下から7字目「率」の下に「人」あり。また下から4字目「計」は「冊」か。 230左辺の下端近くに編綴のための切り込みあり。おそらくあと2カ所あるのだろうが、 上部はケースの端にあたり見えず、中間は木簡が欠失している。 238図録釈文、割書部の左端「三完」の下の読めない文字を5宇とするが、8字ある。 240下折れ。 241図録釈文5字目の「子」はない。 242右辺下端に小さい挟りあり。また左辺は二次的に削り、中央に挟りを作る。図録釈文 は末尾の「望母」の下に読めない文字を置くが、「望」の左側である。また釈文はない が、 写真にあるように、裏面にも4文字あり。表面とは異筆で、習書か。 249下折れ。 251下から3字目の「[コ」は「二」。また末尾の「□」は横方向の墨線。 254写真からもわかるように、2つの楊が紐で繋がれたものである。写真、上のものは下 折れ、下のものは右割れ。いずれも上部木口に朱が付く。 259図録のB面の写真は上下逆。またB面の下2文字は削り残りであり、他にも削り残り の墨痕あり。 261下切り折りか。 2644字:目の「吏」は「史」。 267右辺中央に切り込みあり。左辺は二次的切断で、図録釈文は最上の文字を「壬寅」と するが、「寅」の字は欠けている。 一一一@85 一

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268左辺の下から9∼6cmの所に、5カ所、きわめて細い刻線がある。 269上二次的切断。 「戊戌」などの各段の文字は、横に引かれたごく浅い刻子に頭を揃え て書かれている。また最下段の「丙寅」の少し上の右辺に切り込みあり、そこの刻線は よ く見えず。 271下二次的整形。 「武爲」横の左辺に2カ所、 「行」横の左辺に1カ所、細かい刻線あ り。 272右辺に2カ所、左辺に1カ所、墨線あるか。また下端近くにも文字あり。 273上は二次的に切断するとともに、潤ったようになっている。下端にも墨痕あり。 274五角柱か。左辺上部は二次的整形で面取りする。 276下折れ。 280下折れ。末尾の「言府」の下に「ロロ」を加える。 282削屑か。 284下端は折れか、また一部に焼け焦げがある。 299十字目「鋤」の下にもう1字あり。また12・13宇目に同じ文宇を置くが、1字しか な い。 308上は二次的切り折りか、右辺下端二次的整形か割れか。 309左辺の上半部を欠損するが、割れか二次的切断か、判断できず。図録釈文は冒頭に2 字の読めない文字を置くが、もう2字ある。また「飢」と「地」の下の「口」は文字で は なく、紐をかけるための空白。 310上二次的切断。図録釈文は冒頭に「[コ」を置くが、墨痕はない。 311下二次的切り折り。右辺上から1,5cmほどの所に切り込みあり。 313上二次的切り折りか、右辺下端割れ。上から6cmほどまでと、下から4cmほどまでは 表面が削られている。 314削屑。図録釈文1行目の「勢」の右側とその下方、及び2行目冒頭「司馬」の上、さ らに2行目の左側の下方にも読めない文字あり。 316左辺上端は二次的整形か、下は切り折り。上から1cmほどまで表面削られている。 321左右両辺は割れか割り。右辺下から7cmほどの所は切り込みか。 328上折れ。冒頭にもう1つ読めない文字あり。 329下は二次的整形で尖らせ、焼け焦げている。釈文冒頭の「入」から「少」までの句は 少し左に寄せ、下の2行が割り書きになる。また最下の「正月丁未」は下に「□」を加 え、 少し右に寄せ、冒頭の句の真下の位置にする。 330下端は二次的切断で、封泥が残る。厚さ5㎜ほど。 331上端の左半部は二次的整形、右三部は二次的切り折りか。 333下折れ。右辺の下半部に6カ所の刻歯あり。 「延壽」の下に数不詳の読めない文字が 続き、「二」は見えない。また2行目に2つの「ロ」を置くが、文字はない。あるいは左 側面か。右辺に6カ所の刻歯あり。 334図録に載せる写真は608と入れ替わっている。 337上下折れ。 「毎」と「歳」の間の左端に墨痕あり。 338上切り折りか、下は二次的整形で尖らせる。B面は裏ではなく、A面の左側面。 339下折れ。

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340上二次的整形で尖らせ、下は二次的切断。図録釈文冒頭に読めない2字を置くが、も う3字あり。また「即時」の下にも「ロ」を加える。 341上二次的切断。釈文A面末尾に「□」を加える。 342現状の形態は二次的整形。中央部の左右両側は原形を残す。厚さは5㎜ほど。図録釈 文1行目の末尾に「□□□」を加える。 343上二次的切断、下は二次的切断か折れか。 345文字面が下を向いていたので見ることができなかったが、下端を尖らすのは二次的整 形か。 352左右割れ。左辺上から1cmほどの所に孔あり。 357厚さは5mmほどある。 372図録写真は上下逆。上は切断、下は折れで、L字状になっている部分は二次的切断。 文字は5段にわたり7行ずつ、 「○○一」とか「××二」のように列記する。 373削屑だが、上辺と右辺は原形を残す。1行目「長」の下の読めない文字は3字。2行 目「衣輩」の左側にも「□□」あり。 374左右両辺の上端は割れ、下は折れ。 376下は二次的切り折りか。 377削屑。 378削屑。釈文「荒力」とする文宇は「茶」の「ホ」の部分が「示」という文字。 379右割れ、下折れ。 380図録では「右の断片のほかに四断片が同じ番号で登録されているので、もとは一簡で あったのだろう」とするが、その4断片(図録写真で380”とするもの)のうち、一番 右 側は木簡の断片、他の3点は削屑である。木簡は写真が上下逆で、上下とも折れ。ま た 図録に釈文を載せる2片(380’)も、木目の幅と書風から見て、もともと別の木簡で あっ たろう。さらに右側の釈文の冒頭と、左側の釈文の「菓」の左側に「〔]」を加える。 381多角柱だが何角柱かは見えず。下は周囲から斜めに刃を入れて二次的に切断。図録釈 文の末尾に「□」を加える。 383下は折れか二次的切り折りか。右辺の上から2cmほどの所に切り込みあり。 「建」の 下に墨点あり。上端木口、赤く塗る。 384下が細くなっているのは、二次的整形か。 385下折れ、右割れか。釈文「過」は疑問。 386A面左端に墨痕が多くあり、もとはもっと幅の広い木簡であった。 387上二次的切り折りの所で割れたか、下折れ。釈文末尾「□」の下にも字数不明だが文 字あり。 389左上部の欠損は丸みがあるので、二次的整形か。厚さは5㎜ほど。 390399とつながるが、両片の間は斜めに切ったように見える。また399の末尾の文字の 下の左辺部に2カ所の墨痕あり。 391下折れ。 392下折れ。上から1cmほどの所の中央部に小さい孔あり。 393下切り折りか。 395上折れ、左辺下端割れ。 一87一

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397上二次的切り折りか、下折れ。 398左二次的切断か。下から2cmほどまでの所、左端に墨痕あり。 400上折れ。 401上二次的整形、下切断。 402上折れ。 403下折れ、下端部は焼け焦げている。左辺上半部、二次的整形か。 404上折れ、右辺の上部は割れ。 405上折れ、下切り折りか。 406下切り折りか。 407左は二次的に割りか切り。 408図録では「写真なし」とずるが、現物もない。 409触で、その2面に文字を書く。上は二次的整形。左行の「諭」の次に「候」あり。 410下折れ。1行目「從」の次に「ロ」を、2行目末尾に「開口ニロ[]古□」を加える。 411上折れ、左割れか。 412下折れ。 413上下折れ。厚さは6㎜ほどある。 414上端左側が一部欠損しながら丸みを帯びているのは二次的整形。 415下二次的切断。 416右は二次的切断か割れ、下二次的切り折り。 417削屑。 「庚子」の上に横方向に一線あり。また「廿四日」の下にrP」あり。左行の、 上部にも「日」と読める墨痕あり。 「興野」の下に「廿五日P」あり。 419上下とも二次的切り折りか。右辺下端近くに墨痕あり。 420上二次的切断、下折れか。文字は図録釈文のように見えず。 「[コ五匹胞花□」のよう に見える。 421上折れか、下二次的切断。 422削屑。末尾の「□」は「二」か。 423上二次的切り折り、左割れ。 425上右端切断。 「二」と「斜」の間の位置の左側面に刻歯あり。 426下折れ。 428下はささくれ立つが、切り折り。 430左二次的切断、下切り折りか。 431左右割れ、下二次的切り折りか。 4323片に分かれた削屑。2片目の1字目は「人」か。また末尾に「口」を加える。3片 目は3行目に読めない5文字あり。 446上二次的切断。 451左割れ、右下端が焼け焦げる。左辺上端近くに孔の痕跡あり。 455 「三」の次に「ロ」を加える。 457下折れ。冒頭の「□」は、あるいは「夫」か。また「教」の下に「ロロロjを加える。 458上折れ、B面の右二次的切断か、下二次的切り折り。B面の右側にもう1行あり。「見」 と高さを揃えて「ロ 〔]ロ」。

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460上下折れ。3字目は下半部が削られている。またその右下にも墨痕あり。下端は焼け 焦げている。 「矢」は下形としては「夫」。 462干割れ、下折れ。右辺上端は二次的整形。裏面にも文字あり、 「ロロ[コ ロ」。 463上下とも二次的整形か。 464下折れ。図録では「簡面がうすれて不明。シャバンヌの釈文に従う」とするが、「建」 の宇見える。 465下二次的整形で尖らせ、焼け焦げている。墨点と「治」の間の右辺に切り込みあり。 末尾に「□□」加える。 466右辺の上下2カ所と左辺の中央の1カ所に切り込みあり。 467左割れ。左辺上方にある2カ所の切り込みは、もとは深い切り込みかあるいは孔か。 468左右とも下半部は二次的に整形し下を尖らせる。 469下折れ、左下方部割れ。冒頭の墨点の下と、 「桔」の下には若干の空白があり、前者 は右辺に、後者は左辺に編綴のための切り込みあり。 470上は二次的整形で焼け焦げあり。下端から1cmほど上の右辺に切り込みあり。 472下二次的切断。下半部は表面が削られ、下にいくほど薄くなる。 473下は二次的切断で、焼け焦げあり。 474右上二次的切断、下二次的切り折り。 475上二次的切り折りか。A面の右側にも字数不明だが、文字がある。 4762片からなるが、その間は二次的切り折り。また右辺の上下に切り込みが、中央に挟 りあり。中央部の右辺が割れたように見えるのは二次的整形。図録釈文の右行は上片で、 「人」の次の「□」は「黎」か。左行は下層で、冒頭にも字数不明だが文字あり。 477上折れ、下二次的整形で、焼け焦げあり。冒頭に墨点あり、その下の右辺に切り込み あり。 478上下折れ。 「息」の右側に「ロロロ」、下に「□」を加える。 481上折れ。中央の空白部の左辺と、下端の右辺に切り込みあり。 482冒頭部と下端の右辺と中央の空白部の左辺に切り込みあり。 487上折れ、下二次的切り折り。 488下折れか。2字目の下に「□」を、末尾に「□□」を加える。 490下折れ。 「半天」の下に、上下逆に書かれた2字あり。 「□命」か。 491右二次的削り、下二次的に切った所が折れたか。 492下折れ。 494上焼け焦げる。 495下折れ。 496上折れ。 498上二次的切断。 499上折れ。 500削屑。 502右辺上端整形、下二次的切断か。 503右辺の上下2カ所と左辺の中央に切り込みあり。 507上切り折り。 一89一

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508右辺上部に切り込みあり。 「P」は「望」のすぐ下にあり。 509上端焼け焦げあり。 510上折れか、左辺下端は削って細くする。下折れ、 5112片分離。下折れ。1行目「士人」と2回目「關候」以下と、その上との問に空白部 あり。 512下二次的整形で細くし、焼け焦げあり。釈文末尾に「ロ」を加える。 513上下折れ。 514下折れ、右は若干割れている。図録103頁下段1行目までがA面の文字。 516上二次的整形、下二次的切断。図録釈文の上の「□□□[コ」は墨痕見えず。 517現状は写真下端部の細くなった所で折れている。図録釈文右側の行は「宜秋…」の右 側面に書かれたもの。ただしその面の幅はごくわずかしかないので、本来の形ではない。 519下二次的切断か、焼け焦げあり。下端の「八月辛酉」はもう少し左で、 「出書四封」 の下の位置。 520下は二次的整形で、焼け焦げあり。 521上折れ。2片分離だが接続する。図録釈文、中央の空白部は字を詰め、 「□」を1つ にすべし。 523下二次的切り折りか。 526触。左辺上端欠損するが、二次的削りか割れか不明。 「如律令」は別の面に書かれた もの。 528下折れか。 529上下とも二次的切り折りか。 532下切り折り。図録に載せているのは、図書館の整理番号ではC473aであり、もう1 点 C473bがある。それも「十斤」と書かれ、76×8㎜ほどの大きさで、上部に切り 込みが ある。 533上折れ。 535 「率」と「三」の間に空白部あり。 536下折れ。図録釈文、1行目下方の「四月」以下はもう少し左で、 「出書三封」の下の 位置。 537下二次的切り折りか折れか。 538右上割れ、下折れ。冒頭の墨点と次の「黄」の間は1cmほどの空白あり。「無」は「母」。 末尾の読めない文字は2つ。 539上下折れ。末尾に「□」を加える。 540下折れ。 544下折れ。 547上折れか二次的切り折りか、右下端は二次的整形、左下端は二次的切断か。釈文A面 1行目末尾に「口」を加える。またその左にも文字数不明の墨痕あり。 549上二次的切断、下二次的切り折り。釈文B面末尾に「ロロ」を加える。 550上下折れ。 551上折れか二次的切り折りか。 553五角柱である。

(12)

560A面末尾に一筆の「□二」あり。 562図録釈文、A面2行目の「郭」 「雷」 「李」 「都」で始まる文字の書き出しの位置は、 左右の行と同じ。 563左辺中央に切り込みあり。 564左二次的切断、下二次的切り折りか。 565上二次的整形か。下折れか、あるいは二次的切り折りの一部が折れたか。 566上折れか、下二次的切り折りか。 567下二次的切り折りか。 606下二次的切り折りか。 607上二次的切り折りか折れか。図録釈文以外にも多数の文字あり。 608図録写真は334のもの。 609上切り折りで右端割れ、干割暗部は二次的整形か割れか。右辺の上から3.5cmほどの 所に弄りあり。B面「碑奴」は異筆。 610上折れで、表面剥離。釈文冒頭に「□[:]」を加える。 611厚さ1cmほどで、中央部が一段低くなる。6字目の「□」は「二」か。 612上二次的切り折りか、下二次的整形か折れか。「休」は「沐」のように、「頓」は「揚」 のように見える。 613図録に写真がないが、これは布(麻か)を折りたたんだもの。 614上折れ。釈文2行目冒頭に「□」を加える。 615 「粟野五十六」の下に「石」あり。 616上折れ、下折れか。 617上二次的切り折り、下折れ。 619下折れ。右辺の上から2.5cmほど、左辺の下から5cmほどに欠けている所があるが、 切り込みか。 620上二次的切断、下二次的整形で尖らせる。現在ほぼ中央で2片に分離しているが、浅 く刃を入れ、切り折りしたよう。 637上折れ。左行の末尾「堂」の下に「小」字が小さく書かれているか。 643下折れ。 644削屑。釈文冒頭に「□」を加える。 645左と下は二次的切断。 646上の木口、赤く塗る。 647左右割れ。 648 「〔]ロ」部分は、文字面を削っている。 649上下折れ。 650上二次的整形で焼け焦げが残る。下折れ。下から15cmほどの右辺に切り込みあり。 651釈文下から14宇目の「燧」は削除。 652上下折れ、左は二次的切断か割れか。釈文A面2行目はもう1字「□」を加え、下か ら2字目は「粟」。 653下折れ。 654A面末尾の「簿」から少し離れて削り残りの「ロロ臼」あり。 一91一

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655下二次的切断。 656下折れ。 657下折れ。削屑か。 658右辺上端は二次的整i形で細くするか、下折れ。 659削屑か。 660上二次的切り折りか。厚さ5㎜ほどある。 661上折れ、下二次的切断か、左上二次的整形。中央部は文字面を削ってある。 662下折れか切り折りか。 663上から8.5cmほどの右端に墨痕あり。削り残りか。 664上から5.5cmの右より、7.5cmの左端、16 cmの左よりに墨痕あり。削り残りか。 665上二次的切断、下切り折り。 666下端から上6cmほどの間にも墨痕あり。削り残りか。 667下端は二次的整形で尖らせる。 668上折れ。 669下折れか二次的切り折りか。 670下の木口、赤く塗る。上から9.5cmの右端と下から1.5cmの左端に墨点あり。削り残 りか。 671上下二次的切断。2行目の6字目と7字目の空白部に墨点あり。 672削屑だが、上は原形を残す。右もか。 675上下二次的切り折り。釈文は次のように訂正。 其二人命ロ [ ]人作□

旧ロロ其二人以□□〔 ]」

676上二次的整形。釈文末尾の「日」は「口」か。 677上二次的切り折り。 678左と下は二次的整形。1行目冒頭に「□」、 「少年」の下に「□□」あり。 679削屑。 680左二次的切断、左辺上端二次的整形、下折れ。釈文B面2行目「公金」は疑問。 681上二次的切断か。 682上下折れ、左二次的切断。 683竹簡か。右辺下端は二次的整形か。 684下折れ。厚さ7mほどある。 689左二次的切断か、下二次的切り折りか。A面1行目「憲叩頭言」の左側にも文字あり。 また「言」の下の空白部に墨点あり。 690下二次的整形で丸みを付ける。 691左辺下端二次的整形か。 692上は二次的切り折りで右半部折れか、左は割れか割りか。下二次的切り折りか。 693図録では「AB同文jとするが、 B面では「*(巾+盾)」まで1行目に書く。 695墨点下の左右両側に切り込みあり。 696削屑。 697釈文最上段2行目の「寅朔大」の上に「口□□」を加える。

(14)

698上折れ、下二次的整形か。 7002片分離。下二次的切り折りか。「戌卒」から離れて「□」あり。 701上は二次的整形で細く尖らせる。B面1行目「甚」と「叩」の間の空白部に「□」あ り。また「頭」の下に「[コロ」を、「來」の下に「□」を、「願」の下に「□」を加え る。 2行目冒頭に字数不明だが文字あり。 「言」と「翁」の間の空白部に「□」を加え る。 702右中央部から下方は二次的整形か割れ。下端右側の細くなっている所は二次的整形。 釈文下方の「斗升復円」の下、間隔を置いて「ロ」を加える。また「官皐復□」の左右 両 側にも字数不明だが文字あり。 703末尾に字数不明だが文字が続く。 704 「□」は「賢聖〔六甲ヵ〕」か。 705下二次的切り折りか。

706左は二次的切断。釈文B面1行目はA面3行目に移す。

7073片からなる。1片目の下は切り折りか。2片目の下は折れ。 708上折れ、下二次的切り折り。 709下二次的切り折り。 719左辺中央に冠りあり。左辺のそれより上の部分は二次的切断、左辺の下8.5cm部分と 下は二次的整形。 720上二次的整形で尖らせる。釈文C面冒頭に「□」を加える。 721削屑か。 723下折れか。釈文1行目の「四年」以下は、2行目の文字より下の位置にあり。 728下二次的切断か。 729上折れ。 731下二次的切り折り。 735下折れ。 736上二次的切り折り。 737 「月」の横の左辺に切り込みあり。またその下に19個の刻歯あり。 7382片分離。1片目が2片目と重なる。上折れ、下二次的切断。 740右上半部と左二次的切断か、下二次的切り折り。釈文2行目「ロ ロ病ロ」と、「ロ」 を2字加える。 741右上二次的整形か、下折れ。左辺下部に切り込みあり。 743全体二次的整形か。釈文6字目と9字目の「七」はない。 745下折れ。釈文B面1行目下から4宇目「入」はなし、2行目は冒頭「夫人」の上にも 字数不詳だが文字あり。 746裏面にも5文字ほどあり。 748上折れか、左二次的切断か、下二次的整形。釈文B面「何言□」の右にも字数不詳だ が文字あり。 749上下折れ。 750右割れか二次的切断か、下折れ。 752下折れか。 757下折れ。 一93一

(15)

758左割れ。上から5 cmの左辺に切り込みか。釈文下から2文字目の「□」は「走」か。 759右辺下端は整形。 760右辺下端二次的整形。 761下二次的整形で焼け焦げあり。釈文上から6字目の「四」横の左側面に細い2本の刻 削ありか。 762下二次的切り折り。 764上二次的切断か、下折れか。左辺上端は削り。 765上二次的切り折りか。 766削屑。 767 「麦八餅」の「八」のすぐ下の右側面に細い刻線ありか。 769B面もA面と同文のよう。 770左右割れ、下折れ。 771右上部割れ、下二次的切断。釈文末尾に「□」を加える。 772上二次的切断。 773削屑。 「願」の右側にも「□」あり。 774上折れか二次的切り折りか。 775上折れ。 778厚さは8㎜ほどある。 779削屑か。上部の表面削られる。 780干割れか割りで、上部に孔の痕跡あり。 786左右の上部二次的整形、下端も二次的整形で焼け焦げあり。 789上二次的切り折りか、下折れ。 798下折れ。 799厚さ1.・5・cmほどの八角柱か。下二次的切断。 800左辺上端割れ、下二次的切り折り。 804下二次的整形で尖らせる。 805上二次的切り折り。 816上二次的切断。 817上二次的切り折り。 821厚さ1cmほどの角柱。下二次的切断。 827数片の削屑。 828上二次的切断か、左辺上部割れか。 831上二次的切断。冒頭に2字ほどあり。 「一歳」と「刑」との間に空白あり。 832下折れ。 8392辺分離だが、二次的切り折りか。下は二次的整形で尖らせる。 840上折れか。 841左辺上端二次的整形、下折れか。 842上二次的切り折りか、下二次的切断か。1行目の「負」より上方に「ロ」あり。 843干割れか二次的切断か、左辺上端二次的切断か、右辺下端二次的整形、左辺下端割れ。 釈文末尾に「□」を加える。また右側の行にも字数不明の文字あり。

(16)

844下二次的切り折り。 845上二次的切り折り。 846右割れか二次的切断か。 847削屑。 849左割れか二次的切断か、下折れ。 850上二次的整形で尖らせる。釈文A面冒頭に「□」を加える。 851上折れ。釈文A面2・3行目冒頭に「□」を加える。 854上二次的切断。 「一」の下にも墨痕あり。 8552片の削屑。 856上下二次的切り折りか。 857厚さ1cmほど。図録釈文の墨点は見えず。 858図録に写真はないが、2片の削屑。 860上と右辺上半部二次的切り折り。 「史禺」の右側に字数不明の文字あり。 862下二次的切り折りで折れたか。文字は2行見えず。釈文の2行目は裏面か。1行目末 尾に「□」を加える。 863上二次的整形、下二次的切り折りか。全体に焼け焦げるが、上部が特に濃い。 864上二次的切り折り、下二次的切り折りか。 865上二次的切り折り、下二次的整形。全体に焼け焦げるが、下端が特に濃い。 866図録に写真ないが、2つの小片。 868左二次的切断。釈文の他にも文字あり、習書もあり。 8693片分離。上部に横方向の孔あり。図録写真は、次のように釈文と合っていない。 写真

A面

B面

釈文

上段 中断

右側 A

左側 B

右側 B

左側 C

C

A

A

B

下段

C

A

B

C

したがって掲示されている範囲では、上中下段をつなぐ正しい組み合わせの写真はない。 870上折れか。 871骨折れか、下二次的切り折りか。 8722片分離。上二次的整形か、下二次的切り折り。2片問は二次的切り折り。上部焼け 焦げている。A面各文字の上に横方向の細い刻線あり。 873上下二次的切り折り。上から0.5cmと2.5cmの所に横方向の細い刻線あり(文字の上 の位置だろうが、裏面のため見えず)。 874上下二次的切り折り。 875上二次的切り折り、下折れか。各文字の上に横方向の細い刻線あり。上は刻線の所で 切り折り、下も刻線の所で折れ。 876上下二次的切り折り。 「輿」と「七」の上に横方向の細い刻線あり。 877上折れか、下二次的切り折りか。右辺下部に切り込みあり。 878上下二次的切断。各文字の上に横方向の細い刻線あり。 一95一

(17)

879上下二次的整形。全体焼け焦げるが、特に上下両端が濃い。 880上折れ、下二次的整形。下端が焼け焦げている。 881下二次的切断。上端焼け焦げる。A面各文字:の上に横方向の細い刻線あり。 882下二次的整形で、焼け焦げる。 884下二次的切り折り。 885上二次的切り折り。 886下二次的整形で尖らせる。 888図録釈文、中程に読めない文字を5個置き、また「陽」との間に空白あるが、空白部 はなく、その間の文字数は不明。また末尾にも字数不明だが文宇が続く。 889上二次的切断。 890上二次的切り折り、下二次的切断。 8932片分離i。2片の間と下、二次的切断。 894上端表面剥離、右辺下端二次的整形か。 895右二次的切断、左辺は上部二次的切断か、その下中央部まで割れ、下端割れ。下二次 的切り折りか。 897干割れか。 898下二次的切り折り。 899上折れ、左右両辺上端二次的整形か。左辺下端二次的整形。 900上二次的切り折り、左辺下端割れ。 903右辺下端部二次的整形か、左辺下端部割れ。 904左右二次的切断、下端部右割れ。右辺上端近くに切り込みあり。 905上端近くに孔。 「言」の少し下に墨痕あり。 9062片分離。左辺下端二次的整形か。 907上二次的切り折り。 910左辺上端二次的整形か割れか、下二次的整形。釈文2行目「日」の下と末尾に「□」 を加える。 911上二次的切り折り、下折れか。 913上二次的切り折り、右下半押割れか、左割れか二次的切断か。 914左辺下端二次的切断か。 915上二次的切断、左二次的切断か。B面の上半部表面剥離。釈文B面1行目「□」は1 つにし、2行目「日」の上に「口」を加える。 916上下二次的切り折り。 919下二次的切断。釈文A面2つの「爾」の間に「口」を加える。C面冒頭に「□」。 921削屑か。2行目に字数不明の文字あり。 922上折れ、下二次的整形で尖らせる。 924下二次的整形で尖らせる。釈文A面「萬」は「万」、その下の空白部に「□」、末尾 に 字数不明の文字が続く。 926図録に写真はないが、上二次的切断。165×9㎜ほどの大きさ。 927右割れか、左二次的切断。上端に焼け焦げあり。釈文B面2行目「遣」は1行目の文 字の下の位置で、他にも多数の文字あり。

(18)

928上折れか、右辺中央二次的整形、左二次的整形か、左辺下端二次的整形。 929左辺下端割れ、下右端二次的切り折りか。釈文「前」は「箭」か。 930左割れ。4字目の「候」の左に「□」あり。 931図録がABとするものは別物。写真上Aは、左右両辺の上端二次的整形、下折れ。写 真下Bは2片分離で、下折れか。 932図録に写真ないが、2片分離。下端右割れか、下端左二次的整形か。 9352片分離で、その間は切り折り。下二次的切断。上端薄く焼け焦げる。 9372片分離。左二次的切断か割れか。 940厚さ1.5cmほどの角柱。下二次的切断か。 941図録写真、右がB面、左がA面。左辺上端二次的整形、下二次的切断か。釈文A面3 行目に字数不明の文字あり、他にも下の方に薄い墨痕あり。 942下二次的切り折り。厚さ7㎜ほど。 944下折れ。 945下二次的切断。 946下二次的切り折りか。 947上二次的切断。 951上の右端二次的切断か、左端割れ。釈文冒頭に「ロ」を加える。 なお大庭図録の「敦煙漢簡出土地点および漢簡著録編号対照表」のうち、 「簡番号」に 対する「第一次編号」の誤りを若干見つけたので、ここに記す。 464 : C 512一一〉 C511 472 : C 511一) C 512 748 : M81一一>M73 750 : M74一.M81 942 : M160一一>M159 944 : M159.M160 3 終わりに 以上各木簡について、気づいた点を記してきた。そこからとりあえず窺える特徴として、 次のようなことがあげられる。 ①削り残りの墨痕のある木簡が多くあること、左右が割れていないのに、ごく一部しか 見えない文字があることなどから、木簡は一度のみ用いられるのではなく、何度か再利用 されたことわかる。後者は本来もっと大きかった木簡を小さくして、再利用しているので ある。 ②左右が割れていたり、切断されていたり、あるいは上下を切り折りしている木簡が多 い。これは不要になった木簡を廃棄する際の手法であろう。今回は直接手にとって見るこ とができなかったので、切り折りか折れか、明確に判断できないものも多かったが、それ にしても手を入れて本来の形をとどめなくしているものが多いことは注目される。 ③二次的整形によって端部を、丸みのついた刃先のようにしたり、尖らせているものが いくっかある。前者の場合、その「刃先」部分が焼け焦げているものもある(329・470・ 512・650・761・786・863・879・882など)。実はこうした二次的整形は、マザールター・・…b クやミー..一.ラーンなどの中央アジアで、やはりスタインが発見したチベット語の木簡(大英図 一97一

(19)

書館蔵)にも、よく見ることができる。かつてスタインコレクションのチベット語木簡を、 神戸市外国語大学の武内紹人氏と調査した筆者は、そうした木簡はトイレットペーパーに あたる簿木として用いられたのではないかと推測したが(舘野和己・武内紹人「中央アジア 出土のチベット語木簡一その特徴と再利用一」『木簡研究』26 2004年)、チベット語木 簡は8、9世紀頃のものであるから、漢簡とは700∼800年、あるいはそれ以上の時間差が あるにもかかわらず、同じような形態的特徴をもつものが見えることは、きわめて興味深 いところである。ただし形態が似ていても、用途が同じとは限らないから、より探求する 必要があることは勿論である。 以上、漢簡を実見して気づいた点を紹介した。しかし今回は、ほぼ形態的調査にとどま った。まだ押さえるべき特徴は多いはずである。今後は、この調査結果を踏まえて、チベ ット語木簡や日本木簡などとの比較も行いながら、より詳細に検討するとともに、記載さ れた内容の検討にも進んでいきたい。さらには大庭図録に収録されていない、37から39 番の引き出しに収められている木簡(C807−893)についても、紹介できなかった。これに ついても他日を期したい。

(20)

N ’i i 収蔵庫内のキャビネット

曝雛.

,, 忌 鱗

E矯

引き出しに収納された敦煙漢簡 一99一

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