川越天文同好会
機関紙 2014 年(平成 26 年)
9 月 6 日
発行
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ No/71 ☆☆☆☆☆☆小江戸の星
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ KOEDO’s STAR ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ホームページ
http://kawaten.kagennotuki.com/
<M82 の超新星> 堅木 令治 撮影日:2014 年 1 月 31 日 20 時 30 分 カメラ:キヤノン X3 望遠鏡:31cm 反射、f=1800mm 撮影場所:秩父星の里 露出:ISO1600 にて 3 分間 ステライメージにて4枚合成CONTENTS
☆【天文ギャラリー】イラスト (浅井八一) 1-2 ☆天文放浪記 No.16「星の村天文台メシエマラソンに参加して」 (齋藤 裕志) 3 No.17「火星の小接近に思う」 4 ☆重星を案内しよう∼親子星空観察会の時に∼ (谷川 政敏) 5-9 ☆RAP2 の使い方(ダーク編) 画像処理勉強会テキスト 10-24 (行木 充弘) 10-24 月の簡単撮影法 (山内 拓 ) 25-28 ☆ 【イベント報告】 ( 〃 ) 29-37 ☆編集後記 ( 〃 ) 38 【連絡先】 谷川 政敏【天文ギャラリー】
浅井 八一 撮影した天体写真にCAD で上書きしてイラストにしました。ご覧ください。
宇宙船内の眺め
【天文ギャラリー】
南斗六星
天文放浪記(No.17)
「星の村天文台メシエマラソンに参加して」
天文放浪人こと齋藤 裕志 4/26(土)∼4/27(日)に福島県田村市の「星の村天文台」にて行われたメシエマラソンに参加しました。2011 年 の東日本大震災で中断してから2 回目の開催となります。昨年から川天のメンバーが数名参加しています。こ の催しには前々から参加したいと思っていましたので開催を楽しみにしていました。川天からは私を含め行木、 松井氏の3 名で参加しました。全体では 30 名位の参加者でしょうか。私の天文歴は長いのですがメシエ天体 をまともに観ていないのは恥ずかしいばかりで、最近は観望に力を入れておりますので多くのメシエ天体を観 たいと思い参加しました。当日は朝から天気も良く期待が膨らむ。GW 初日ではあるが渋滞も無く順調に 3 時半過ぎには天文台に到着した。すでに南側駐車場には7 台程の車が有り既に望遠鏡をセッテイングしていた。 天文台2 階で受付を済ませて駐車場に戻ると松井氏がちょうど来たところであった。今回の機材は 20cm シュ ミカセ(セレストロン C-8)+GN-170 赤道儀+ XL-40(x50)で手動導入部門での参戦である。手動でも暗い天体は 基本的に赤道儀の目盛環を利用した導入とし、そのために効率良く導入するため赤径順に並べたメシエ天体の 赤径・赤緯を書いたリストを事前に用意しました。日没前には行木親子も到着した。19 時からのスタートだ が陽が延びたせいかまだ々明るい。北極星が見えないので極軸が合わせられない。双眼鏡で位置を確認して急 いでセットする。西の空から沈むM 天体から観てゆく。おうし座 M1、M45 からオリオン座 M42、43 おお いぬ座M41 へと進めるが薄明のため、また低空に靄があり淡く確認が難しい。焦りを感じ始める。薄明が終 わる頃には気温が下がり寒かったのがいつのまにか汗まみれになっている自分がいた。M 天体を導入するの に霧中になっていたためである。(この前半の頑張りが勝敗の鍵となる。)その後は順調に導入し、21 時には 夜食時間となり天文台内にておにぎりや豚汁、差入れのタラの芽のおひたし、総菜等を頂いた。食後再開して 銀河が見えるようになるが、淡く寝ぼけた感じの空だ。暖かい夜で少し水蒸気が多いのか。でも、川越と比べ たら暗く誠にうらやましい限りの空である。おとめ座、かみのけ座の系外銀河は目盛環を頼りに導入して行く。 午前1 時過ぎに南天の星座が山の端から昇る頃が一番苦労した。低空の靄のせいか、目盛環導入でも中々確認 出来ない。何度も導入を試み、周辺を探しても見えないのである。特にM55、54、72 にはてこずってしまっ た。確実に視野の中に入っているはずなのに?時間をおいて再挑戦するとやっと淡く見えてくる。ほんの少し、 そこの空の状態が悪いためなのだろうか?良く解らない。今回初めて観るM 天体も多く、ゆっくりと観望し たかったが余裕が無かった。しかし、前半は少し雲もあったが一晩中晴天に恵まれて十分に福島の星空を堪能 出来たのは幸運であった。トータルで97 個の M 天体を確認できた。(以前から確認しているM 天体を含めて もいまだ4 個ほど未確認である。)午前 4 時前に終了し、天文台内の休憩室で仮眠を取り、7 時過ぎに閉会式 となった。帰りに星の村の温泉施設で疲れを取り、行きの高速(小野IC 手前)から見えていた川沿いの見事 な桜を見て帰ることにした。調べてみると有名な「夏井の千本桜」だと解った。ちょうど満開で桜祭りが開催さ れていて日曜日のため少し混雑していた。川越では既に終わっている桜も遅い春の東北福島では今が盛りで星 と桜を十二分に堪能し得をした気分で帰路についた。しかし、帰宅後さすがに運動不足の躰には一晩中、中腰 の姿勢で望遠鏡を覗いたせいか筋肉痛で特に腰が痛くまともに動けなかったのは誠に情けない話である。 参加の皆さん、天文台スタッフ方等大変お疲れ様でした。復興支援のためにも来年も参加したいと思います。天文放浪記(No.18)
「火星の小接近に思う」
天文放浪人こと齋藤 裕志 小接近の火星も少しずつ遠ざかり夜半過ぎには夏の星座が昇る今日この頃。川・天会員の皆さんは火星を観 望されたでしょうか?私は惑星観測者ではありませんが 2 年ごとの接近時には観望の合間に数枚のスケッチ (1999 年から)をしています。(今時、古い奴だと思うかもしれませんが。)いつも観望のたびに思うのです が火星は不思議と他の惑星(木星、土星)と比べてシーイングが悪いと思うのです。今年は同時に土星と比較 出来るのだが土星は気流が良いのに火星は何故か悪いのです。木星とは異なり視直径の小さい火星(今年の視 直径 15″台)はシーイングの影響を受け易いためでもあるのだが。惑星としては見難くい対象ではあるのだ が、それでもやはり魅力的な惑星である。4 月に入り気流もだいぶ落着く日が多くなり、大シルチスが見える 時にはヘラス盆地が南極冠と見間違える程白く輝いているのが実に美しい。5 月に入ると肉眼で解るほど火星 の西側が欠けて見える様になってきました。ところで火星接近は天文に興味を抱くきっかけになったひとつで す。1971 年の大接近が始まりで恐らく、多くの天文少年少女が誕生した記念すべき出来事のひとつだったと 思います。故 村山定男先生がメデイアに数多く出演されていて、私も上野の科学博物館まで火星の大接近につ いての講演を聞きに行き、夜間公開天文台にも参加していました。天文ガイドも立派な火星特集の別冊(既に 手元には残っていないが後に「惑星ガイドブック」が発刊される)を発行するほどの力の入れようでした。そ して、多くの著名なアマチュア天文家が活躍し、スケッチを数多く取っていたのがつい昨日のように思い出し ます。当時のアマチュアレベルでは現在(CCD 撮像+画像処理)の様に写真で惑星面を撮影することは難しく 観測にはスケッチが有効な手段であったからです。当時中学生の私も 8cm の反射経緯台を自作(鏡面は既製 品)して観望しましたがただの煙草の遠火の様で満足に模様は見えませんでした。また、誌面で見るような熟 練の惑星観測者のスケッチの様にも見えない。私の様に接近の度にたまに観望する者に微妙な惑星面の模様が 見えるはずもないのです。しかし、それでもスケッチをするようになってからはシーイングの良い時には主要 な模様が見られるようになりました。全ては大気の状態によります。惑星観望はいかにシーイングの良い時を 数多く捕らえられるかです。しかし、今日では老化現象のせいか飛蚊症が目立つ様になった眼でのスケッチに は苦労させられます。また、私も徐々にデジタル化の占める割合が多くなってきていますが机上でPC 画面を 通して見る惑星画像だけでなく、同時に生の姿も見続けたいと思っています。これから2 年ごとに大きくなる 火星(2018 年に大接近)を待ちつつ、観測ではないが義務的にならない程のお気軽観望と下手な怪しいスケ ッチを私的天文ライフスタイルのひとつとして、これからも惑星観望を楽しみたい。 4 2014 年 04 月 14 日 23h58m 20cm シュミカセ(F10) 赤道儀 XL-7m/m (x285) CM:245.8 2014 年 05 月 13 日 21h45m 20cm シュミカセ(F10) 赤道儀 XL-7m/m (x285) CM:316.8重星を案内しよう
∼親子星空観察会の時に∼ 谷川 政敏 各地で開催される星空観察会(川・天では親子星空観察会と呼ぶ)の時のハイライトは月とか 惑星なんですが、天体望遠鏡の傍で解説している会員の皆さんは案外に重星の案内をしません。 私自信が重星のある位置を知らなかったり、有名な重星しか知らないので困ったものなんですが、 例えば雲や地物に阻まれてメインの天体が見えなかったり、もう少し他の星も見たいと思っている 参加者が居たりすると何を見せたら良いのか困らないでしょうか? 星雲・星団さえあまり出ていない時期とか、観測会などで初心者に解説する時などもネタ切れに なるような気がいつもしており、僅かの時間と言えどもやること無いのは勿体無い気がします。 そんな時にはいつもだと恒星など見て頂くのですが、これでは芸が無く、面白味に欠けるので、今回 は少しの努力で更なる興味に繋げる事の出来る重星の案内をします。 親子星空観察会のレジメの内、月を見て、惑星を見て、星雲星団を順番に見たら、最後に載せてる 望遠鏡を重星に向けます。 天体望遠鏡は会員の持っている器材なら何でも良いと思うので、まずは倍率を下げます。 30 倍以下にしたら自動導入のある望遠鏡は恒星の見えている方向のどこでも良いので、知っている 重星をコントローラから呼び出して目指す重星とおぼしき恒星を導入します。次に倍率を100 倍程 度にしてほんとうに重星なのかを確認し、参加者に見て貰います。 自動導入であっても案外に確認は手間取るもので、ここに紹介する著名な重星でも無い限り、知らな いような重星は避ける必要があります。 自動導入ではない望遠鏡では星座が目標となり、冬ならオリオン、春なら大熊、夏なら白鳥、秋な らペガサスを間違いなく認識しておく必要があります。曇っても場所を指せる必要があります。 現在ではスマホのアプリで星座の方向を知る事も出来ますが、重星までは案内もむずかしいです。 離角の大きい重星は参加者にも良く判 る天体であり、色の対比の美しい重星は結 構な感動を呼びます。 知名度の大きい順番に紹介すると、代表格 は大熊座のミザールとアルコアでしょう か。 北斗七星は方向と時間を知る代表的な星 座として小学校では必ず習いますが、そこ にある重星は初耳であると思われ、是非に 見せてあげたい天体です。古代エジプトの 徴兵検査に使われた重星であるとか、視力 1.0 以上で見えるとか解説もし易い筈で す。厳密には4個の恒星が見られるので多次に目立つ重星として、オリオン座のト ラペジウムがあります。 この重星はM42 オリオン大星雲中にある ので、星雲なら必ず見る代表格です。 それを見たら星雲の中に輝いている4重 星として紹介します。大きな望遠鏡なら5 番目の恒星も判る筈ですが、参加者には確 認出来ないとも思われ、もっと大きい望遠 鏡ならこれ以上に見える事を伝えます。 また、視野中にある恒星がこのガス星雲を 輝かせている事を伝えます。 オリオン大星雲はハイライトとも言え る天体ですが、空の明るい所では星雲自体 が見えないので、見えない時にはこのトラ ペジウムを見て貰うと良いでしょう。 また、天文雑誌等で見る天体は実際に見える天体とはかなり違って見え、特に星雲などは違いが良く 分かるので、どうしてそうなるのか?と言った解説もします。 余談ですが、オリオン大星雲は写真で良く目にしますが、トラペジウムを見たままに同時に表現出来 ている写真は滅多に目にしません。眼視ではトラペジウムの方が良く見えている筈です。 オリオン座が見える時期と言うのは双子座も近くにある筈なので、こちらの重星も案内します。 対象は二つある1等星の内、西側のカストルです。双子の内の兄貴にはなりますが、α星ではあって もβ星ポルックスより少し暗く、また、重星と言っても実際は6 連星だと言われています。
見えるのは3 個までですが、カスト ルC は 9 等級なので確認が難しいか もしれません。 カストルA、カストル B、カストル C となりますが、それぞれがまた 2 重 星となり、お互いが共通重心を回り合 っている事実を伝えます。 散開星団M35 が見難いとかならこち らを入れる事をお勧めします。 季節が進んで春となり、しし座が台 頭して来ると是非に見ておきたい重 星があります。 りょうけん座のコールカロリで、あま り目立たない星座の領域に3 等級で 存在しています。 コルカロリと発音しても良いそうですが、どこぞ の“王様の心臓“とハレーが命名したそうです。 実視連星ですが、離角が20 秒もあるので、ファイ ンダーで分かるかもしれません。 夏の星座では代表格は白鳥座となり、その中には 色の対比の美しい重星があります。アルビレオで、 位置は白鳥の頭になります。光度は3等級ですが、 天の川の中にあり、白鳥座の頭でもあるので位置 は直ぐに分かります。 はくちょう座β星A は金色(又はオレンジ)、はく ちょう座β星B は青色(又は空色)で離 角が35 秒程度あります。サファイヤとト パーズと表現する人もおり、正に“北天の 宝石“と呼ばれるにふさわしい輝きを放っ ています。 もう一つこの星域で見逃せないのがこ と座ε(イプシロン)です。 ご存じの如く、ダブルダブルスターと言わ れているように二重星が更に2つの恒星
こと座のベガからもさほど遠くなく、多分、ファ インダーでも丸い形に見えないと思うので、直ぐに 分かります。肉眼で存在が分かる限界に近い5 等級 で、ε1 とε2 は約 3.5 分離れています。 秋に是非見て欲しい重星があり、それはアンドロ メダ座γ(ガンマ)です。ペガサス座から辿って行 くと分かり易いのですが、M31 アンドロメダ星雲の 近くにあり、この星雲を探す目標ともなります。 2 等級の主星と 10 秒離れて 5 等級の恒星があり、連 星系と言う証拠は無く、色の対比はオレンジと青の 美しい重星です。別名アルマクと言う名称があり、 ご存じの方も多いのではないでしょうか? 最後に是非挑戦して貰いたい重星があり、そ れはうしかい座のε(イプシロン)です。 場所はアークチュルスにも近く、かんむり座に も近い2 等級なので、晴れてさえいれば見える 筈です。 離角3 秒程度なので、かなり分離は苦労するかもしれ ません。別名ミラクの名があり、やはり、赤と青の対 比の美しい重星です。 今回使用した挿絵の背景はWikipedia とフリー素 材から流用し、使った写真は私のSE200N/CR(Φ200 ×FL1002 ㎜)を使って実際に撮影した物です。主に Or25 ㎜で拡大し、カメラは NikonD80 で ISO 感度は 200∼400 とし、露出時間は 5 秒程度にしました。 Photoshop7.0 で仕上げてありますが、原稿の拡大率 とか方向はマチマチです。大まかな状況を伝える物と 思って下さい。
こうして見て行くと、全天に渡り見栄えのする重星が存在するのが分かります。
RAP2
の使い方(ダーク編)
素材 ライト画像 RAW 1 枚 ダーク画像 RAW 4 枚
ISO.露光時間ライト画像ダーク画像ともに同じデーターとする。 ダウンロードは、下記URL Windows 版 DNG Converter
http://www.adobe.com/jp/support/downloads/dngwin.html
1.DNG を立ち上げ「環境設定変更」をクリック
3.「DNG 互換性のカスタマイズ」のタグで1DNG1.3 2非圧縮 3OK
4.上記と同じ設定になっている事を確認
5.フォルダー選択
7.新しいフォルダーに保存を選択
DNG 変換画像が分かりやすいように別にフォルダーを作成すると良い
9.変換を選択
10.上記のタグが出るので OK を選択
これでRAW ファイルと同じ DNG ファイルが完成 ライト画像も変換しておく
11.RAP2 を立ち上げます。
ここでライト画像からダークを引くためのダークを作成します。
13.ダーク作成を選択
15.(例) 1 ダーク画像 DNG 変換ワンクリック 2DNG を選択 3開くを選択
16.1 先ほど変換した DNG ファイル 8 枚を選択 2 ファイルを DNG 3 開くを選択
17.作成を選択 18.分かりやすいようにデスクトップ保存します。 1 デスクトップ 2 保存 その後ダークライブラリーファイルを作りそのフォルダ -へ保存しましょう。 これでダーク減算画像が完成しました。 ポイント 撮影対象・撮影場所・撮影温度によってダークノイズの出かたが ことなるのでダークライブラリーを作っておくと便利です。
ダーク減算処理無し
19.ライト画像を読み込みます。
RAP2 のタグから 1 ファイル 2 開く
※複数枚処理をする時は、2 で開く代わりに DNG 一括処理を選択
21.DNG 変換した画像を読み込みました。
23.ダークライブラリーから 1 ダークライブラリーファイル 2 DNG 3 開く
25.ライト画像からダーク減算した画像を保存します。分かりやすいように今回はデスクト ップへ保存します。1 デスクトップ 2 ライト画像とします。(好きな名前で OK) 3 DNG 4 保存 これでフォトショップ RAW 現像するための処理は完了しました。 次回RAP2 によるフラット処理 ベイヤーフラット処理(高精度)について説明いたします。 下記にライト画像のダーク減算無し・有りを記載いたします。
月の簡単撮影法 山内 拓 月の撮影、特に半月から満月の撮影を行った結果を報告します。 月は光量が十分なので天体写真の中では易しい被写体ですが撮影の奥が深く、天体写真家の先生方を もってしても、「たかが月されど月」「天体写真は月に始まり月に終わる」と仰られます。撮影方法は、 簡単にはアイピースの見口から携帯電話のデジカメ機能やコンパクトデジカメで撮影でき、高精細には 大口径の反射望遠鏡やアポクロマート望遠鏡を用い CCD カメラで部分撮影した後でコラボ合成しレタッ チするなどの手法があります。 私流の簡単に高精細の月を撮影する方法をご紹介することにしました。 ことの始まりは昨年中古でスコープテック製 MURAMASA(6cm 径屈折、焦点距離 1000mm)入手したこと に始まります。それまでは 13cm 径、焦点距離 650mm の反射望遠鏡に 1.5 倍バローレンズ、50%ND フィルタ ーを入れて EOS50D で直焦点撮影、または短焦点アクロマート屈折(12cm 径、焦点距離 600mm)で撮影し ていました。反射望遠鏡は 13cm 径といえども、EOSKISS X2 で連写すると鏡筒が共振し撮像が振れます (接眼部が薄い金属板についているので当たり前ですが)。この不具合は EOS50D カメラの高速連写で解 決しました。接眼部がプラスチックなので EOS50D をつけると接眼部の強度不足でピントノブの動きが スムーズでなくなり、今度はピント合わせし難く苦労していました。反射鏡筒で撮影するためには小口 径の 13cm と言えども、鏡筒の強化や接眼部の交換が必要なのだと改めて思いました。また、口径 13cm 反射も口径 12cm 短焦点屈折もそのままでは露出オーバーになるので ND フィルターを使用し、焦点距離 が短くライブビューで見る月が小さく拡大のためバローレンズを使用していました。 ところが、焦点距離 1000mm の MURAMASA を月撮影に使用し始めたところ、以上の不具合は解決し、バロ ーレンズや ND フィルターを使うことなく、直焦点撮影できます。ライブビューで見る月は程よい明るさ 大きさでピント合わせもスムーズです。連写で画像が振れることもありません。また、F 値が大きいので アクロマート鏡筒でありながら色収差も感じられません。購入から半年間、MURAMASA をポルタ経緯台に つけて EOS50D 直焦点撮影で M サイズ 30 枚連写ご Registax 合成し PhotoShop Element でレタッチしつ つ、月を撮り続けました。 ところが、月を撮る際、MURAMASA で観望時期となった木星も見るようになりました。MURAMASA で観る 木星は 6cm 径と思えない程にしっかりした像なのですが、ビクセン LV5 アイピースで 200 倍の木星を見 ると流石に像が暗く見難くなります。そこで、スコープテックの上級機 80MAXI(8cm 径屈折、焦点距離 1200mm)を新規購入しました。同口径の短焦点アポロマートの半額以下の価格で、望遠鏡メーカーのフ ラッグシップモデルが買えるとは嬉しいし、MURAMASA より、もっとよい月の写真を撮りたいという思い がありました。 80MAXI、眼視の月は MURAMASA と同等ですが、ビクセンのアイピース LV6、200 倍でしっかりした木星像 が観られ、シーイングのよい時は LV5、240 倍で、しっかりとした像が見えます。青ハロは全く感じません。 MURAMASA は月撮影で光量を落としたくなかったのですが、80MAXI は、12cm 屈折の高倍率での青ハロ除去 用に買ったフリンジキラーフィルターが使えそうです。12cm 屈折の高倍率眼視では、青ハロは除去され るものの像が黄色くなってしまい、それをさらに青フィルターで調整していました。人間の目と異なり、 CCD や CMOS は青色の光の感度が高いので、フリンジキラーフィルターを使うことで、より高精細に撮れる かもしれません。80MAXI は、付属のアリ型プレートが鏡筒に対し短く振動が収まりにくく風に弱いので、 33 センチの長いプレートを購入し交換しました。ファインダーの取り外しがファインダー足の台座部で 簡単にできるとよかったです。口径 6cm 焦点距離 1000mm の MURAMASA は片手で持てましたが、流石に口 径 8cm 焦点距離 1200mm の 80MAXI は大きく長く、ルーフバルコニーに出る時、ぶつけないよう注意が必要 です。
それでは、本題に入ります。
以下の月の全体像は EOS50D で直焦点撮影、M サイズ、AE−2 アンダーで 30 枚連写し、Registax で合成後、 ウェーブレット処理を同様の値(40)でしたものです。
以下は、MURAMASA と 60MAXI、口径 70mm 焦点距離 700mm アクロマート屈折鏡筒、および MURAMASA 購入以 前の口径 130mm 焦点距離 650mm 反射鏡筒(1.5 倍バローレンズ、ND50 フィルター使用)の像の比較です。 80MAXI(2014 年 6 月 15 日撮影) MURAMASA(2014 年 6 月 15 日撮影) 口径 70mm 屈折鏡筒(2014 年 6 月 15 日撮影) 口径 130mm 反射鏡筒(2013 年 5 月 26 日撮影) 80MAXI は長いので取り扱いが大変ですがピント合わせが楽で、他の鏡筒よりに細かいところまで撮 れます。MURAMASA も 6cm 径の鏡筒とは思えないほど、シャープに撮れます。最も高精細な像と言われれ ば 80MAXI ですが、鏡筒の取り扱いまで考えると、簡単にシャープに撮れる鏡筒はどれかと問われれば MURAMASA です。手軽さは短い鏡筒に譲りますが、f 値の大きい屈折鏡筒は月撮影によい鏡筒です。 次いで、同じ日(2014 年 5 月 9 日)に、80MAXI で種々のフィルターを試してみた像です。以下は、サイ ズを落とした小さな画像ですが、元の大きな画像で見るとフリンジキラーフィルターとレッド 23A フィ ルターがよりシャープです。
フィルターなし フリンジキラーフィルター使用
現在は、80MAXI にフリンジキラーフィルターとレッド 23A フィルターで月の撮影を楽しんでいますと 言いたいところですが、6 月は大変シーイングが悪く、7 月は梅雨で満月前後の月は曇りか雨で全滅でし た。尚、フリンジキラーフィルターは連写時の露出補正が−2アンダーですが、レッド 23A フィルターは 連写時の露出補正がなしになります。
2014 年 6 月 15 日
80MAXI フリンジキラーフィルター使用 80MAXI レッド 80A フィルター使用
STL80A-MAXI (アリ型プレートと鏡筒バンドと 6 倍 30mm ファインダー付き)が税込 34,766 円、 MURAMASA−60MAXI(アリ型プレートと鏡筒バンド付き、ファインダーなし) が税込 24,171 円です。 安価な鏡筒ですが、F 値が大きく色収差が気にならず、月を高精細に撮ることができました。80MAXI は木 星、土星、火星の眼視もできるので、80MAXI の方がコストパーフォーマンスは高いと思えます。但し、 80MAXI は鏡筒が長く風に弱いので風の強い日は、MURAMASA や短焦点のアポクロマートがよいと思えます。 短焦点の同口径アポクロマート鏡筒をお持ちの方でも、観望場所で長い鏡筒を使う余裕があるのであれ ば、月の撮影に焦点距離が程よい鏡筒を持っておいてもよいのではと思います。 10cm 径かそれ以上の口径のアポクロマート屈折を買ったとしても、いつまでも宝物として持っておき たい 2 本です。この 2 本の鏡筒をマネージメントされたスコープタウン社長、大沼さんとは実際にお話 したこともあり、月撮影の結果をメールで報告しお返事いただけることも嬉しく、2 本の鏡筒を大変気に 入っている次第です。 以上 STL80A-MAXI MURAMASA−60MAXI (スコープタウン HP、http://www.scopetown.co.jp/ 2014.7.21 より引用)
【イベント報告】
報告者 山内 拓 以下、件のイベントに参加しました。次頁以降、時系列で報告します。 貴重な御講演いただいたことを、この場をかりて先生方にお礼申し上げます。私の聞き違い、 理解力の不足で至らない箇所がございましたら、ご容赦願います。 その 1.2014 年 2 月 14 日(金曜日)11:00∼17:20 パシフィッコ横浜 「カメラと写真の総合展示会CP+セミナー」 「月からはじめよう!天体写真入門∼10 月の皆既月食にむけて∼皆既月食」島田敏弘先生 「オーロラと星々の動画撮影法」大野裕明先生 「2014 年、楽しみな天体現象をどう捕らえる!?」大西浩次先生 その 2. 2014 年 3 月 15 日(土曜日)18:30∼20:30 三鷹ネットワーク大学 国立天文台 企画サロン「アストロノミー・パブ」 動き出した TMT∼超大型望遠鏡のしくみ∼ ゲスト 国立天文台 TMT 推進室教授 臼田知史先生 ホスト 国立天文台天文情報センター専門研究職員 臼田−佐藤 功美子先生 その 3. 2014 年 3 月 23 日 (日曜日)12:30∼-16:50 国際基督教大学 日本天文学会公開講演会 「人は宇宙に何をみてきたのか」 講演「古の人々の眼差し―天文学史にみる人間の宇宙観の変遷 (東京大学名誉教授、村上陽一郎先生) 講演「現代の私たちの眼差し―最先端の宇宙論研究から考える宇宙における私たちの存在 」 (東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構 機構長 村山斉先生) 講演「未来へ向けての眼差し ―次世代の観測装置は宇宙に何を求めているのか 」 (国立天文台 TMT 推進室准教授 青木和光先生) その 4. 2014 年 5 月 10 日(土曜日)15:00∼16:30 工学院大学 「ダークマター・ダークエネルギーの謎に迫る」KEK キャラバン講座 高エネルギー加速器研究機構素粒子原子核研究所准教授 郡和範(こおりかずのり)先生 その 5. 2014 年 6 月 19 日(木曜日)19:00∼20:30 三鷹ネットワーク大学 国立天文台 企画サロン「アストロノミー・パブ」 VERA(ベラ)が見つめる宇宙∼紡ぎゆく網とともに∼ ゲスト 国立天文台水沢 VLBI 観測所 松本尚子先生 ホスト 天文ライター 梅本真由美先生 その 6. 2014 年 6 月 19 日(木曜日)13:30∼17:00 三鷹ネットワーク大学 科学宅配塾企画講座“もっと科学に楽しもう” 「“ヒッグス粒子”その後、 ∼リニアコライダーが拓く世界∼」 東京大学・高エネルギー加速器研究機構・総合研究大学院大学名誉教授 山田作衛先生 その 7. 2014 年 6 月 21 日(土曜日)14:00∼16:00 国立科学博物館 「超巨大望遠鏡 TMT プロジェクト∼いよいよスタート∼」 国立天文台 TMT 推進室教授 臼田知史先生【イベント報告】
その 1
「
カメラと写真の総合展示会
CP+セミナー」
2014 年 2 月 14 日(金曜日)11:00∼17:20 パシフィコ横浜 「月からはじめよう!天体写真入門∼10 月の皆既月食にむけて∼皆既月食」島田敏弘先生 「オーロラと星々の動画撮影法」大野裕明先生 「2014 年、楽しみな天体現象をどう捕らえる!?」大西浩次先生 カメラと写真の総合展示会 CP+に行きました。会場パシフィッコ横浜です。行きは雪が降って いなかったので、自宅最寄りのみずほ台駅まで自転車で行けました。昼から大雪となり、帰りは電 車止まらないかヒヤヒヤでしたが、かろうじてダイヤ乱れで済みました。みずほ台駅からは駐輪場 に自転車を残し歩いていると傘に積もる雪が重くなり、時々落としました。夜遅くの雪のためブレ ーキが凍りつき効かなくなったことが原因の東横線の衝突事故のため、次の日、CP+は開催中止と なりました。(年休とって、金曜日行ってよかった!) 講演は開場から終わりまで全て聴きました。 ビクセンテクニカルコンサルタントの島田敏弘先生は「「月」からはじめよう!天体写真入門∼ 10 月の皆既月食にむけて∼皆既月食」の講演をされました。 月の天文学的説明の後、撮影の話になりました。“月・惑星の撮影は、選択した機材に合う画像 処理のパターンを自分なりに決めることが重要”ということでした。先生自身は、33 センチカセ グレン鏡で分割して撮り、モザイク合成しておられるそうです。 講演後、先生に「スコープテックの径 6cmf1200mm 屈折鏡筒 MURAMASA で一枚撮りか、連写 Registax 合成し、その後レタッチして画像を得ています。」と言ったところ、 先生は「f値の大きな屈折鏡筒は見え味よいですが、ベランダ観望のユーザーさんが多いので鏡 筒は短いのが主流です(ベランダで使うと当たっちゃうでしょ)。短焦点で色収差をなくすために アポクロマート鏡筒が人気です。使うスペースがあるのでしたらf値の大きい鏡筒はよいです よ。」と答えられました。 星の村天文台長大野裕明先生は「オーロラと星々の動画撮影法」の講演をされました。(先生に は、昨年 12 月同好会の 30 周年記念イベントで講演いただきました。) 先生の語り口に、同好会の講演会同様、またまた引き込まれました。先生の講演聴いて“一度は この目でオーロラを見てみたい”と思いました。大野先生は、「川越天文同好会の皆さんに『また 会えることを楽しみにしています。星の村天文台にいらして下さい。』と伝えて下さい。」と言わ れ、著書にサイン戴きました。(私、稀に見る方向音痴の上、ここのところ殆ど運転することがなく 一人で星の村まで運転して行く自信がないので、会員のどなたか星の村に行かれる時は同乗のお 誘い願います。 大西浩次先生は、「2014 年、楽しみな天体現象をどう捕らえる!?」で、おおぐま座のスターバ ースト銀河 M82 における 1a 型超新星の話、銀河系中心ブラックホールであるサジタリウス A*に 今年ガス雲が落ち込み増光が観察される話をされました。M82 は 1300 光年と銀河としては比較的 近い位置にあり、セファイド型変光星で測った距離測定等の観測結果と照らし合わせることで、1a 型超新星についてかなり解明される可能性があり、世界の大型望遠鏡が向けられているそうです。 サジタリウス A*へ落ち込むガスの挙動が分かれば、ブラックホールの回転と磁場が解明される可 能性があるそうです。大雪となり皆帰りを心配し人が少なかったので、先生に 1a 型超新星爆発、 セファイド型変光星、地球照におけるダンジョンの尺度など質問し教えていただき、名刺交換しま した。いつも星景写真の話が中心ですが、本日は平日なので天文学的な話でした。天文学者で星景 写真家ある先生は、「観て撮って、勉強することが天文では大事。撮るだけ、勉強するだけでなく両 方やると面白いですよ。」と言われました。M82 超新星、表紙の堅木さんの写真です。【イベント報告】
その 2.
国立天文台 企画サロン「アストロノミー・パブ」「動き出したTMT∼超大型望遠鏡のしくみ∼」
2014 年 3 月 15 日(土曜日)18:30∼20:30 三鷹ネットワーク大学 ゲスト 国立天文台 TMT 推進室教授 臼田知史先生 ホスト 国立天文台天文情報センター専門研究職員 臼田−佐藤 功美子先生 ハワイのマウナケア山頂に建設が予定される 30m 望遠鏡 TMT についての臼田先生ご夫妻の講演 を聴きました。 TMT は、日本、米国、カナダ、中国、インドで共同建設される有効径 30m の地上望遠鏡です 最初にすばる望遠鏡のあるハワイの説明がありました。ハワイの正装はムームーだそうです。 ハワイ行きたいですね。行くとすれば、勿論、すばるの見学がメインです。TMT ができてから行け ば二つ見れるかな?TMT の中の見学は、TMT は米加中印との共同建設運営だそうで無理ですかね? TMT の主鏡は 1.5m 径ヘキサミラー492 枚によるセグメント鏡で有口径は 30m です。建設費のみ で 1500 億円。主鏡主焦点、カセグレン焦点、ナスミス焦点を持つすばると比べて、大きいですから 焦点はナスミスのみとなりますが、副鏡(第 3 鏡)を回して観測装置を選べます。ドームはすばるよ り一回り大きい程度に抑え、素速く動くことを優先させるそうです。 人間の目のいい人の視力を 2.0 6 等星として、すばるの視力は 100 28 等星、補償光学よる補正 を行えば、1000∼3000 だそうです。TMT の視力はすばるの 3 倍 33 等星、地球から月面の蛍が見え る。系外惑星の観測や最遠の銀河の実写記録更新などが期待されています。また、系外惑星の大気 成分も分かる可能性があります。地球型惑星に酸素大気があれば植物の存在が示唆されます。楽 しみですね。(大西先生の講演でも触れられた)銀河中心の銀河系中心ブラックホールであるサジ タリウス A*の周りの恒星の動き、またクェーサーを観測すれば宇宙の膨張速度がさらに正確にわ かるし、楽しみです。 時代は、宇宙望遠鏡 HST とすばるなどの地上 10m 鏡の時代から、ジェームス・ウェッブと TMT など の地上 30m 鏡の時代へ移って行きます。10m 鏡で調べてから、さらに 30m 鏡で詳細に観測する時代 になるとのことです。 先生はお話の中で「米国は寄付金で望遠鏡が建設される。ヤーキス望遠鏡、ケック望遠鏡も出資 者の名前」と言われました。すばる、TMT 望遠鏡も寄付金が募られています。 赤外線天文学が専門の臼田知史先生は、講演後の懇親会で、「天文学者は大きく分けて、観測派と 理論派(計算派)の二つに分かれます。僕ら観測派から観ると、(望遠鏡覗かないで)パソコンの前に 座っている観測派の人は?です。実際観て研究するのは楽しいですよ。」と言われました。 以下、国立天文台 TMT 推進室 HP より TMT の完成イメージを引用します。 『 』【イベント報告】
その 3.
「日本天文学会公開講演会「人は宇宙に何をみてきたのか」
2014 年 3 月 23 日 (日曜日)12:30∼-16:50 国際基督教大学 講演 1「古の人々の眼差し―天文学史にみる人間の宇宙観の変遷」 村上陽一郎先生(東京大学名誉教授) 講演 2「現代の私たちの眼差し―最先端の宇宙論研究から考える宇宙における私たちの存在 」 村山斉先生(東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構 機構長 ) 講演 3「未来へ向けての眼差し ―次世代の観測装置は宇宙に何を求めているのか 」 青木和光先生(国立天文台 TMT 推進室准教授) 講演 1「古の人々の眼差し―天文学史にみる人間の宇宙観の変遷」村上陽一郎先生の講演は、天 文学の歴史についてでした。古代の人は空を眺め、星から季節、暦を知り、農業などに役立てたとの ことで最古の学問の一つです。エジプト、バビロニア、中国、日本における天文学の推移について語 られました。 古代ギリシャにおいては、ヒッパルコス、プトレマイオスについて説明され、プトレマイオスが 「アルマノゲスト」で記載した地球中心のプトレマイオスモデルは周転円の考え方は、太陽中心の コペルニクスとは、地球から水星を観たときを題材にとり、現象的には同じとなることをスライド を用いて説明され、新鮮でした。 古代ギリシャでは、知ること自体が学問とされ、知的好奇心による知の営みによる自由な学問が 発達し、大航海時代には天文学は実に役に立つ学問だったと説明されました。締めくくりに科研費 などの知ることのための費用が少なくなっているが、科学的関心を社会的にサポートする事は重 要と思えると語られました。 講演 2「現代の私たちの眼差し―最先端の宇宙論研究から考える宇宙における私たちの存在 」 村山斉先生の講演は、飾り気のない語り口で楽しく拝聴しました。会場である国際基督教大学付属 高校出身とのことで学生時代の思い出を語られ、「皆様、天文学者というと髪はぼさぼさ、身なりは 気にしないという印象をお持ちと思います。すいません、まんまで。T シャツで失礼します。僕の ことを天才天文学者といってくださる人もいますが、実態は、こんなおじさんです。」と楽しい挨拶 で始まりました。 始め宇宙のスケールを語られました。「ISS の高度は地上 375km で、地球の半径 6378km に比べる と実は非常に低い。月まで 38 万 km、光で 1.3 秒、太陽までは 1 億 5 千万 km で 8.5 分、海王星冥王 星までは 4 時間、ボイジャーまで 16 時間、プロキシマケンタウリまでは 4.2 年、銀河中心から太陽 まで 2 万 8 千光年、HST で 133 億年前の銀河が観測され、ああ、なんと宇宙は広いんでしょう、国立 天文台のソフト Mitaka で体験して下さい。」とざっくばらんに説明されました。 それから、現代宇宙論について語られ、“宇宙背景放射のジョージ・スムート博士はバークレー 校のノーベル賞受賞者の専用駐車場に正式なノーベル賞授与前、受賞が決まった段階で車を止め て罰金とられ、未だ根にもっておられる、アインシュタイン博士の E=mc2によれば、太陽は毎秒 40 億キログラム軽くなっている。こんなで無くならないんですから太陽偉大ですね。小柴博士は 1987 年 2 月 23 日、カミオカンデで 1987A からの 11 個のニュートリノをとらえたが、雑音多く 1 ヶ月前 メンテしたばっかりだった。1 ヵ月後は定年退官だった。実に運がいい。最初の星ができる前は 水素とヘリウムだけで、重元素の多い太陽はおそらく 3 代は経過した超新星爆発でできた重元素 いっぱいの種族 0 の星”などのエピソードを語られました。その後、暗黒物質、インフレーション 理論について語られました。 講演 3「未来へ向けての眼差し ―次世代の観測装置は宇宙に何を求めているのか 」青木和光 先生の講演は「新たな宇宙像を切り拓く天文観測−超大型望遠鏡 TMT の挑戦」のサブタイトルで、【イベント報告】
最初に研究テーマの紹介をされました。研究テーマは「星を観測して宇宙の成り立ちを知る。」恒 星の動き、物質の創生、一番星、銀河系の形成なので、TMT での観測に期待しているとのこと。 TMT は臼田先生の講演報告で紹介したように、日本、米国、カナダ、中国、インドで共同建設される 有効径 30m の地上望遠鏡です。2014 年建設開始、2018 年ドーム完成、2022 年ファーストライトを 目指しています。 TMT を使えば、高速度星バーナード星、銀河系ハロー部の星の動きの観測で銀河系の基となった 小さな銀河が観測できるのではないか。同じような動きをしている星の集団を観察することで過 去の銀河系の姿を探る、言ってみれば、銀河考古学とも言うべき分野だそうです。 系外惑星については、ハビタブルゾーン(水が液体で存在する生命の居住可能区域?)内のグリ ーゼ 581C などの地球型岩石惑星についても直接分析し、生命由来の酸素大気のありなしを調査す るとのこと。スペクトル観測については、クェーサーの精密測定ができるということでした。 それから望遠鏡の歴史を語られ、岡山 188cm、群馬天文台 150cm、すばる 8.2mの流れ、補償光学の 発達を紹介され、現在、世界では TMT 以外に 30m超の地上望遠鏡が 2 台建設予定されている、さら に、ヨーロッパでは有効径 100mの望遠鏡も予定されているとのことでした。2018 年にはジェーム ス・ウェッブ宇宙望遠鏡が打ち上げです。これら望遠鏡が揃えば、小さな望遠鏡(2m 級)で宇宙を探 り、大きな望遠鏡(10m 級)で解析する時代から、大きな望遠鏡(10m 級)で宇宙を探り、巨大な望遠鏡 (30m 超級)で解析する時代となります。 講演が終わり質問タイムとなり、青木先生に「ハビタブルゾーンで生命が発生するか話題になっ ていますが、天文学者と生物学者で連携して考えているような体制でしょうか?生物学的には、高 等生物までは難しいような気がしますが?」と質問しました。 先生の答えは「今は別々に考えています。一概に、天文学者は楽観的、生物学者は悲観的。生物 学者の中には DNA にとらわれないで別の形態、および発生を考えている人もます。(1995 年ペガスス 座 51 番星のベレロフォーンが見つかり)ハビタブルゾーンにある惑星の生命発生および進化の議 論は始まったところです。」でした。 村山先生には、ビックバンとインフレーションの関係などの質問がありました。「佐藤勝彦先生 は、“インフレーション → ビッグバン”と定義しておられるが、“インフレーションはビッグ バンに含まれる”と定義する人もいる。米国では、“宇宙の始まりがビッグバンでインフレーショ ンはその後”と考える人が多く、すいません、混乱しております。」との答えでした。また、マルチ ユニバース、宇宙は本当に複数存在するのかという質問に対しては、本当にあるのかはわからない あの世みたいなものです。あの世に行ったとしても戻って来られないように、他の宇宙に行けない し、行ったとしても戻って来られないので、考えてもいいけど証明はできない。すいません、(証明 できないけれど)考えさせて下さい。」とお答えでした。 主催者側からの高校時代の先生方の夢はという興味深い質問に対しては、 青木先生:高校時代は受験勉強と部活動に明け暮れていました。大学に入って物理を学び、天文学 者になりました。大学院時代はすばる望遠鏡も使って研究し、その流れで国立天文台の TMT の担当者になりました。高校時代は、天文学者になることが夢であったわけではあ りません。 村山先生:国際基督教高校で勉強とラグビーに明け暮れていました。何も考えていませんでした。 村上先生:15、16、17 と私の人生暗かった。60 年前のことを急に訊かれても、どう答えましょうね。 戦後が終わったかな?という時代で、お腹一杯食べたら幸せという時代でした。しいて いえば、そのころの夢は“お腹一杯食べる”ことですかね。 国際基督教大学、家からはなかなか遠いですが、楽しい一日でした。【イベント報告】
その 4.
KEK キャラバン講座「ダークマター・ダークエネルギーの謎に迫る」
2014 年 5 月 10 日(土曜日)15:00∼16:30 工学院大学 高エネルギー加速器研究機構素粒子原子核研究所准教授 郡和範(こおりかずのり)先生 先生は最初に『(宇宙に関して)現在の時点で人類がわかっていることとわかっていないことが 正確にわかるのがプロの研究者。』と言われました。 宇宙に関して“人類がわかっていることがわかる”のは勉強が要りますし、わかっているのかわ かっていないのかわからない状態で人に説明することは、できないはずです。特に宇宙論、素粒子 論に関しては勉強が要ります。 先生は、『宇宙の観測でわかっていることには、“宇宙原理:宇宙はどこでも同じに見える”、 “宇宙の地平線:138 億光年先には電磁波で見えない果てがある”などがある。その先は観測で きないのだから、物理学的にはその先に何があるかを考えることはできない。』と説明されました。 先生は宇宙のサイズと構成を説明された後、『プトレマイオス → ニコラス・コペルニクス → ガリレオ・ガリレイ → ヨハネス・ケプラー へと続く宇宙観の説明』をされました。その後、 『アイザック・ニュートンの宇宙モデル(1686 年)→ アルベート・アインシュタイン博士の特殊相 対性理論(1905 年)、一般相対性理論(1916 年)、→アインシュタイン方程式のフリードマン解 → エドウィン・ハッブル博士の赤方偏移の発見、膨張する宇宙、ハッブルの法則(1929)年 → ペン ジアス博士とウィルソン博士の宇宙マイクロ波背景放射の発見(1964 年)』について説明されまし た。白黒テレビのころの雑音画面の 1/10 は宇宙マイクロ波背景放射によるものだそうです。 いよいよ本題に入り、『現在宇宙の構成でわかっていることは、重力の影響から、物質が 4%、ダ ークマターが 23%、ダークエネルギーが 73%で、ダークマターとダークエネルギーの正体は不明。 また、反物質が少ないこと(南部陽一郎博士、小林誠博士、益川敏英博士)。』の説明をされ、『ダーク マターの証拠、重力レンズ、観測結果』を示されました。次いで、現代宇宙論『アレクサンダー・ビ レンキン博士の宇宙の無からの創生、ホーキング博士・ペンローズ博士の特異点定理、ホーキング 博士の無境界仮説、量子重力場理論、スーパーストリング理論、インフレーション理論(1981 年、佐 藤勝彦博士、アラングース博士)、マルチ、ユニバース、膜宇宙論(リサ・ランドール博士、ラマン・サ ンドラム博士)、サイクリック宇宙論(スタインハート博士)』の説明をされました。解明には素粒 子の発見およびその挙動の研究が不可欠です。 最後に、『宇宙の始まりにビックバンがあったことは宇宙背景放射の発見が証拠とされ、その後、 COBE 衛星、WMAP 衛星、プランク衛星へと感度を上げつつ観測されている。プランク衛星の銀河北天 南天の非対称性の発見は、最初にインフレーションがあったことに繋がる。また、最近宇宙背景放 射の偏光解析から宇宙誕生の重力波が発見されたというニュースがあった。』と最新のニュースに 触れられました。 講演の締めくくりの言葉は「“デカルトの人間原理:思うゆえに我あり。あなたのいないところ では疑問は生まれない。”ですが、科学的な疑問に最初から人間原理を持ち込むべきではない。」 1 月 10 日佐藤勝彦先生の講演を聴いたこともあり、インフレーション理論の検証について、郡先 生に質問したら、「インフレーションの検証においては北天、南天の非対称性よりも、宇宙誕生の重 力波の発見が遥かに重要です。宇宙誕生の重力波の検出が真実であると確かめられたなら、インフ レーションは揺らぎないものとなる。真実であるか現在確かめている状態です。詳しくはジオグ ラフィック HP などで確認して下さい。」との回答でした。【イベント報告】
そこで、ジオグラフィック HP の小松先生の報告を見てみましたが、理解するには、ちょっと勉強 が必要そうです。 時間がなくて訊けませんでしたが、他にも質問したかったことに、 ・ニュートリノに質量があることが何故ニュートリノ振動でわかるのか? ・ニュートリノに質量があるのならば、1987A では何故、光学望遠鏡の超新星観測とカミオカンデ の検出が同時期なのか(質量があるのならニュートリノは光速より遅くなるのでは)? があり、わからないことだらけです。天文学って、本当に面白いですねぇ。その 5.
国立天文台 企画サロン「アストロノミー・パブ」「VERA(ベラ)が見つめる宇宙∼紡ぎゆく網とともに∼」
2014 年 5 月 17 日(土曜日)18:30∼20:30 三鷹ネットワーク大学 ゲスト 国立天文台水沢 VLBI 観測所 松本尚子先生 ホスト 天文ライター 梅本真由美様 VERA プロジェクトは、石垣島、鹿児島、水沢および小笠原に設置した 20m 級の電波望遠鏡を用い て、メーザー観測をするプロジェクトです。脈動型変光星などが放出した水、一酸化炭素、一酸化珪 素、メタノールに、中心星が赤外線でエネルギーを与ることで、固有の分子振動により増幅したマ イクロ波(メーザー波)が放出される。4 台の電波望遠鏡を干渉計に用い、マイクロ波を測定するこ とにより、変光星までの正確な距離、および変光星の質量放出の様子がわかる、また、変光星のマッ ピングにより銀河系の棒状構造などの研究成果についての講演でした。 レーザーは知っていますが、メーザーという語句を初めて知りました。会社の同僚に手当たりし だい尋ねたところ、2 名が知っていました。レーザー(Laser)が Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation の略で、誘導放出による光増幅なのに対し、Maser(メーザー)は、Microwave Amplification by Stimulated Emission of Radiation の略で、誘導放出によるマイクロ波(0.2GHz ∼100GHz、サブミリ波、センチ波)増幅のことです。可視光レーザーは波長 380nm∼780nm で発光原 理は物理や光学、化学の本でも必ず出てくるし、生活で LED は実際使いまくりです。メーザーも、 電子レンジの加熱の逆の原理なので、お世話になっています。 石垣島、鹿児島、水沢、小笠原に設置した 20m 級の電波望遠鏡を干渉計に用いることで、変光星ま での距離測定の精度は、はるか〇〇億光年彼方のクェーサーを基準にすることで 3 億 6 千万分の 1 秒角、水メーザー(波長 1.3cm)一酸化珪素メーザーで星形成領域、晩期型星(脈動変光星)の様子が わかり、メタノールメーザーで大質量星形成領域の様子がわかるそうです。 例えば、星形成の場合、ハービックハロー天体等の原始性の形成円盤の回転方向がわかるとのこ と。他に銀河系の形状の解明など期待されるプロジェクトです。 聴講により、電波天文学に少し明るくなりました。聴講後、ネットでメーザー波による観測の情 報を調べ、さらに勉強しました。今や観測は全ての電磁波の波長領域で行われていることを実感し ました。【イベント報告】
その 6.
科学宅配塾企画講座“もっと科学に楽しもう”「“ヒッグス粒子”その後、 ∼リニアコライダーが拓く世界∼」
2014 年 6 月 19 日(木曜日)13:30∼17:00 三鷹ネットワーク大学 東京大学・高エネルギー加速器研究機構・総合研究大学院大学名誉教授 山田作衛先生 講演を受ける前、ヒッグス粒子について予習したのですが、勉強してもピント来ませんでした。 山田先生はヒッグス粒子の発見からリニアコライダーに至るまで講義され、一番前の席に座り先 生の熱意を感じながら受講しました。 講義内容は、素粒子は物質をつくる素粒子(レプトン、クォーク)と力の源の粒子(グルーオン、光 子、弱中間子、重力子)に分けられ、ヒッグス粒子は、ゲージ粒子に質量を合えるヒッグス場を証明 するものとの説明でした。 先生に「電磁波は電場・磁場、重力は時空があります。このことは、高校、大学で習いました。こ こにきてヒッグス粒子が話題になっています。そこで、予習したのですが、今までの重力および質 量とヒッグス粒子の関係がわからないのですが、どの様な関係あるのでしょうか?」と質問したと ころ、 先生は、「いい質問ですね。質量には慣性質量と重力質量があり、重力係数を持って両者は比例 関係にあり等価と言えることが、ガリレオおよびニュートンの時代からわかっていますよね。ヒッ グス場による質量は、素粒子の質量を決めるもので物質の質量である重力質量と慣性質量と因果 関係があるかと言われれば、あることを期待したいのですが、殆どわかってないのですよ。いまの ところ、ないが答えです。実は、重力質量と慣性質量が等価であることも、厳密には、証明されてい ないのです。」と答えられました。 続く別の方の質問で、「ヒッグス粒子とヒッグス場の関係は」の質問に、 先生は「ヒッグス機構において、ヒッグス場は波をヒッグス粒子は粒子を、即ち、量子的には同じ ものを波と粒子で見ています。ヒッグス粒子が見つかったら、それが波で表されるヒッグス場も存 在することになり、ヒッグス機構が間接的に証明されることになるという、量子論的な答えにしか ならないのですが宜しいでしょうか?」と答えられました。 聴講して、ヒッグス粒子に関する理解が一歩すすんだかな?という感じです。素粒子物理学は本 を読むだけでは身近に感じられないので、このような機会を利用しつつ、専門家の先生の講義を聴 いて勉強して行きたいと思っています。その 7.
「超巨大望遠鏡 TMT プロジェクト∼いよいよスタート∼」
2014 年 6 月 21 日(土曜日)14:00∼16:00 国立科学博物館 国立天文台 TMT 推進室教授 臼田知史先生 3 月 14 日の、「動き出した TMT∼超大型望遠鏡のしくみ∼」(その 2)で臼田先生の TMT に関する ご講演を聴き、TMT に興味を持ちました。国立科学博物館での先生の講演会をネットで見つけ、リ ピーターパスを持っていることもあり、出かけて聴講しました。 講演内容は先回の講演と重なる部分はありましたが、それ故、わかりやすく、いつものようにノ ートをとりながら、一番前の席で聴講しました。【イベント報告】
先生に、「ハワイですばる望遠鏡が建設され、ご講演のように 30m 望遠鏡 TMT の計画が進んでい ます。ところが、国内は 1960 年に 2m のなゆた望遠鏡を作ってから、ぐんま天文台にすばる望遠鏡 を小さくしたようなデザインの 150cm 望遠鏡ができただけです。アマチュアで 50cm∼1m 級の望遠 鏡を持っておられる方がいらっしゃる中で寂しい気がします。小平先生、海部先生のすばる望遠鏡 開設に係る本を読んで、特に小平先生の本の中で”ハワイに 8m級建設でもっていかないといけな い”と繰り返し書かれていますが、日本って、研究できないほど空の状態が悪いのでしょうか?」 と質問しました。 先生は、「先ず、第一の答えです。只今、岡山県の美星町に京都大学の 4m望遠鏡が建設中です。 次に第二の答えです。1960 年のなゆた望遠鏡から国内の望遠鏡の大口径化は大きく空いてしまい ました。日本は 4∼5m級の望遠鏡の建設は世界から大きく遅れました。研究的な遅れを取り戻す ためにも、小平先生達は、観測に最高の条件マウナケアに 8m 級望遠鏡建設ということで尽力をつ くされました。それがスバル望遠鏡の成果に繋がりました。観測は標高が高く水蒸気および大気 の揺らぎの影響なく、豪雨台風などなく天候が安定し快晴が多いところの方が有利です。ですが、 すばる望遠鏡の成功などに伴い、国内の施設も見直される可能性は大いにあると思います。」と答 えられました。 観測において高度が高く空気が薄く澄んでおり揺らぎが少なく安定した晴天が得られ荒れた天 気のないことが重要で、日本は天候の変化が激しく季節風の影響も大きく観測は難しいのですが、 天文学の普及のためにも、国内においても大口径の望遠鏡を有する施設の普及を望みます。 以上、最後まで読んでいただきまして有難うございました。 8 月 15 日、野辺山天文台を見学しました。45m 電波望遠鏡、ミリ波干渉計 10m電波望遠鏡群の 画像をご覧ください。45m 上を向いていて、おおっと思いました。 45m 電波望遠鏡 ミリ波干渉計 以上編集後記 小江戸の星 71 号は、表紙写真は M82 超新星(堅木さん)、記事は最初【天文ギャラリー】 浅井さんの楽しいイラストで、自分で撮られた天体写真を材料にイラストにされたもので す。天文放浪記 No.17「星の村天文台メシエマラソンに参加して」No.18「火星の小接近に思う」 齋藤さん、次いで「重星を案内しよう∼親子星空観察会の時に∼」谷川さんです。 次いで、最近、同好会で行っている、有志の方々が先生の画像処理勉強会、行木さんが作られ たテキスト、「RAP2の使い方(ダーク編)」です。画像処理勉強会、盛況で会員の皆様の天体写真 への関心の高さが窺えます。最後に、私の「月の簡単撮影法」「イベント紹介」に続きます。 私、月と太陽は一応撮れるのですが、惑星、星団、星雲および銀河にもレパートリーを広げた く、画像処理勉強会を楽しみにしています。しかし、赤道儀の操作やパソコンソフトによる画像 処理は難しい。「天文学は、実際、天体写真を撮って勉強すると一層楽しいよ。」と天文学者の先 生方は言われますが、パソコンなかなかの不得意、しかし、天体写真は天文では避けて通れない 道でもあり・・・ 普通にアンドロメダ銀河、球状星団とわかる位には何とかしようと思っていま す。ご教授宜しくお願いします。 天文学は、星空検定1級、天文検定2級取得しました。10月に(1回目、2回目ともに合格率1%台 の超難関の)天文検定1級が迫ってきました。2級と1級の間に、準1級が欲しい難しさです。参考 書の「超宇宙を解く」、「新宇宙を解く」を勉強していますが、数式ばかりでこれがなかなか大変 難しい。世間の評価は、郡山金魚検定上級に続き2番目の難しさだったのですが、郡山金魚検定 上級は合格者なしのままに終了したそうで、今や天文検定1級がダントツ1位とか、何もこんなに 難しくしないでもと思いますが、1級問題集、2冊目が発売されるたので、買って勉強しています。 2回目から受けて前回は受験者平均点だったので、今度は合格に、かするぐらいは行きたいので すが。噂では合格者述べ3名で、皆プロの方とか。1回目の合格者の方とお話できたのですが、プ ロの方でした。 私、理系には、理学部、工学部と同じように天文学部が必要で、天文を専門とする人が、 もっと増えることが、人類としてのレベル向上に必要と思います。物心ついて、最初に関 心を持つのが、天文学、生物学です。 天文学者の先生方の講演を聴いて思うに、「専門は?」と訊かれれば、できれば胸を張っ て「天文学で、・・・を得意分野としています。」と答えたい。末長く天文学が勉強できるよ う、健康のために、最近、クロスバイクに乗り始め、ロードバイクを購入しました。今更 ながら、“天文学者になりたい”と願う今日この頃です。子供達の教育が先ですが、親父 も天文学に頑張りたい! 2014年9月6日 会報係 山内