大学ジャーナル
1 vol.103
2012年(平成24年)12月27日京 都 大 学 新 大 学 院特 集 号
103
発行所:くらむぽん出版
〒531-0071 大阪市北区中津1-14-2 TEL06(6372)5372 FAX06(6372)5374
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Daigaku Journal
12月号
vol.
F R E E 大学ジャーナル
(第17巻6号・通巻103号)次 世 代 型 リ ー ダ ー を 養 成 す る 新 し い タ イ プ の 大 学 院 ・ 京 都 大 学 総 合 生 存 学 館( 通 称 : 思 修 館 )が 来 春 始 動
❶
開設趣旨 思修館
現在日本の多くの大学では、学部で専門科目を学び、大学院(研究科)では研究室に入り、さらに狭い範囲の専門分野を研究します。京都大学をはじめ、このような大学院(研究科)が、今日までの学問研究の発展を担い、今後もそのために大きな役割を果たしていくことは間違いありません。
しかし現在の世界には、専門分野の知識だけでは解決できない大きな社会課題が山積しています。資源・エネルギー問題、人口・食糧問題しかりで、しかもどれも対応が急がれるものばかりです。東日本大震災や原子力発電所事故を受けて、多くの科学者が沈黙してしまったことは記憶に新しいことと思います。専門家として一流で、自分の専門については意見を述べることができても、専門外のこと、あるいは多くの分野にまたがる複合的な問題になると途端に寡黙になってしまう。このことは狭い専門分野を深く掘り下げることの、ある意味での限界を示しています。
かつては総合文化人とでもいうべき人々がいました。とくに京都には、 哲学科を中心に、京都学派と呼ばれる人たちがいて、首都東京からは距離を置き、様々な分野に亘って、時流に抗し、ときには政府に対しても適切な知識、考え方をもって、頂門の一針となるような提言を行うことさえありました。彼らは社会に大きな影響を与えたという意味で時代のリーダーだったといえます。 グローバル化の進む今、日本や世界で新たなリーダー像が模索される中、高度な学識に裏打ちされ、自らの専門の範疇ではない問題についても、その解決に向けてリーダーシップを発揮できる人材の養成は急務です。国の大学院改革の一貫である博士課程教育リーディングプログラム、中でもオールラウンド型リーディング大学院はこうした危機意識から生まれ、新たな大学院思修館は、それに形を与え永続させるための新しいタイプの大学院として構想されました。 京都から世界へ、世界から京都へ。志ある若者が集い世界へ羽ばたく。そのための拠点、《学び考え実践する》思修館に期待して下さい。
学長
松本 紘
(京都大学総長)
こ の 道 は 世界 へつ な が っ て い る
京 都 大 学 が 、大 学 院に新たな一 ページを刻む
京都学、世界で羽ばたく
京都大学 新大学院 特 集 号
メンター・複数 指導教員制度
専任教員のほか、学内の科目 担当教員、研究指導協力教 員、メンターがテーラーメイ ド型教育をバックアップ。
熟 議
共通基盤科目
(八思)
インターンシップ 国内外
テーラーメイド型 教育
海外武者修行
プロジェクト ベースリサーチ
研修施設 合宿型
5年一貫制
産官連携特別セミナー。財 界・官界のトップリーダーや その経験者を特任教員とし て招聘。専門的な課題につ いて討論などの双方向型の 講義が行われる。
医学・薬学・生命、情報・環境、
理工学、哲学などの人文科 学、経済・経営、法律・政治、語 学、芸術の8分野からなる高 度な教養科目群。専門分野 を除く7分野からそれぞれ2 科目を選択必修として学ぶ。
サービスラーニング型 現地実践教育。
一人ひとりの夢・志の実現へ 向けてカリキュラムを編成。
国 際 実 践 教 育 。特 任 研 究員として海外の国際 機関や企業に派遣され、
フィールドワークを行う。
自らプロジェクトを立 案、資金と人も集める。
合宿型研修施設で、24時間、
異分野を学んできた仲間、海 外からの仲間と切磋琢磨。
日本ではまだ数少ない博 士課程の形態。博士課程 教育の実質化を目指す。
5年一貫であるために求 められる2~3年次と3~
4年次での進級審査及び 学位審査。
Qualifying Examination
現 代 社 会 が 抱 え る 課 題 解 決 を 目 指 し 、 世 界 で 活 躍 す る グ ロ ー バ ル リ ー ダ ー を 養 成 す る 「 リ ー デ ィ ン グ 大 学 院 」
※と し て 2 0 1 3 年
4月 の 開 設 を 目 指 す
キ ュ ラ ム で あ る こ と か ら「 思 修 館 」と 名 付 け ら れ た 。 「 修 慧 」と 呼 ん で い る が 、 新 し い 大 学 院 は 思 索 と 実 践 を 重 視 す る カ リ 思 索 に よ っ て 得 ら れ る 智 慧 を 「 思 慧 」、 実 践 に よ っ て 得 ら れ る 智 慧 を 館 」、 通 称「 思 修 館 」。 日 本 で は 古 来 か ら 聞 い て 得 ら れ る 智 慧 を「 聞 慧 」、 5年 一 貫 制 の 大 学 院 「 総 合 生 存 学 社 会 の 進 展 に 伴 い 複 雑 化 ・ 複 合 化 す る 社 会 的 課 題 の 解 決 に は 、 限 ら れ た 狭 い 範 囲の 専 門 的 知 識 や 知 見 だ け で は 十 分 対 応で き な い 。そ こ に 他 の 専 門 分 野 の 知 識 や 知 見 を 加 え て 統 合 し 、 さ ら に そ れ を 現 実 に 適 用 で き る よ う に す るこ と が 必 要 と な る 。こ の よ う な 学 術 の 総 体 が 総 合 生 存 学 だ 。
思 修 館 は 、 現 在 、 世 界 や 日 本 で 求 め ら れ て い る 、 幅 広 い 知 識 と 深 く 確 か な 専 門 性 、柔 軟 な 思 考 力 に 加 え て 、強 い 意 志 と 実 行 力 を 併 せ 持 っ た 次 世 代 型 リ ー ダ ー 、 国 際 社 会 で 活 躍 す る グ ロ ー バ ル リ ー ダ ー の 輩 出 を 目 指 す 。具 体 的 に は 企 業 、 官 公 庁 、国 際 機 関 な どに お い てリ ー ダ ー シ ッ プ を 発 揮 し 、 改 革 の 担 い 手 と し て 期 待 さ れ る 人 材 だ 。あ わ せ て 総 合 生 存 学 の 研 究 者 養 成 も 行 う 。
そ の た め に 、 複 合 的 な 社 会 課 題 を 克 服 す る た め の 思 想 ・ 政 策 や 方 法 を 広 く 探 求 す る 総 合 生 存 学 の 専 門 性 に 加 え て 、 幅 広 い 教 養 を 身 に つ け 俯 瞰 力 を 強 化 す る 。ま た 、 国 内 外 で の サ ー ビ ス ラ ー ニ ン グ や
1年
間 の 国 際 実 践 教 育 を 通 じ た 実 践 活 動 、産 官 連 携 特 別 セ ミ ナ ー ( 熟 議 ) な ど 産 官 連 携 に よ る 教 育 も 取 り 入 れ る 。
思 修 館 で は こ の よ う な カ リ キ ュ ラ ム を 実施 す る た め に 、 複 数 の 教 員 に よ る 指 導 体 制 を 導 入 す る と と も に 、 個 々 の 学 生 に 適 し た テ ー ラ ー メ イ ド 型 教 育 カ リ キ ュ ラ ム を 用 意 す る 。ま た 、 研 究 に 没 頭 で き る よ う 、合 宿 型 研 修 施 設 や 奨 励 金 な ど も 用 意 さ れ る 。
他 の リ ー デ ィ ン グ 大 学 院 が 既 設 大 学 院 の 協 力 に よ る プ ロ グ ラ ム 形 態 で 対 応 し て い る 中 、 国 か ら 認 可 を 受 け た 独 立 し た 大 学 院 で あ る リ ー デ ィ ン グ 大 学 院 、 思 修館 。い よ い よ 第
細 を 特 集 し た 。 1期 生 の 募 集 が 始 ま る 。詳
※リーディング大学院産業界等との連携を強化し、学位プログラムとして一貫した世界に通用する博士課程教育を行い、広く産学官にわたって国際社会で活躍し世界を牽引するリーダーを養成する世界的な大学院教育拠点。
大学ジャーナル 2012年(平成24年)12月27日
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《思》 、
《修
》、 思索と実践
私は、人間にとって究極の問いとは、「我々は何者か。どこから来て、どこへ行くのか」、「我々は何の為に生きているのだろうか」に尽きると思っています。そして、答は一人ひとり違っても、この問いに向き合うことが高い志を持つにあたっては避けて通れないことだとも思っています。時に忙しい日常から離れ、人生や物事の本質・根本について考える。それが、何事においても自信を持って行動できるための最低条件なのです。思修館の「思」は思う、つまり考え学ぶこと。「修」は修める、つまり実践です。よく考え実践することで、社会に役立つ知恵を身に付けてほしいという思いがこの名称には込められています。深く考えられないままに行われた実践は表面上のものになりやすい。変革のスピードがとても速い中、それではただ流されていくだけです。ですから今はなおさら深く考える必要があるのです。ただ、深く考えれば考 と変化しています。そんな中でわれわれはどう考え、行動すべきなのでしょうか。一方で、みなさんがこれらについて考える際の基礎となる学問、大学における研究では専門分化が著しく、一人ひとりが対象とする範囲はきわめて狭くなっています。そのため、大学院で専門を深めるだけでは、現代の様々な問題や課題について大所、高所から俯瞰し、それに基づいて判断し、実践できるような人材はなかなか育ちにくい。まして社会のリーダーとなるとなおさらです。そこで、特定分野の学問の原理や実験を究めることを課題としてきたこれまでの大学院とは異なる趣旨で、総合生存学の専門を極めながらも、幅広い分野について、文理融合、異分野融合によるアプローチで、全体を俯瞰的に見渡しかつ物の本質を究めるための大学院が構想されました。まさに論語に言う「本 もとを務 つとむる」の学、すなわち「務本」の学であり、これを体現していくのがリー ディング大学院です。その形ある最初のモデルを大学院として京都大学が開設することになったのです。科学、非科学、未科学大学院の学問とは
あらためてここで大学院での学問について考えてみると、それは高校までの《強いて勉める》勉強をベースに学部で学んできたものを、再度問い直すことだといえます。ではその際、何が一番重要なのでしょうか。一般的に研究者は「科学」の範疇に入るものだけを研究します。科学で理解できないことについては、非科学、非科学的なこととして排除します。しかし実際の世の中には科学・非科学の他に、未科学という大きな領域が存在します。今は科学ではないが、研究次第では科学になりうる領域のことで、対象は自然科学だけでなく、人間の心や社会制度などにも及びます。伊 いざなぎのみこと弉諾命と伊 いざなみのみこと弉冉命が濁った水を矛で掬い上げると日本ができたという『古事記』で有名な国生み伝説、あるいは、アダムの肋骨からイブが生まれたという『旧約聖書』のエピソードをご存知かもしれませんが、これらは近代以降、人間の空想が生んだもので科学的な根拠はないと考えられてきました。しかし えるほど人は思索の世界に閉じ籠るようにもなりやすい。それではせっかく思索したことを真に社会に貢献できるものにすることはできません。やはり思索すると同時に実践することが必要です。実践によって思索を検証し改善していくプロセスの中で、思索は社会に貢献できるものになっていくのです。現在は、情報が光のスピードで世界を駆け巡る高度情報化社会。多くの人はそこへ開かれた《小窓》を持ち、常にチェックに余念がありませんが、かつてよりもずっと孤独になっているのではないでしょうか。経済発展が叫ばれますが、本当にそれは人々に幸せをもたらしているのでしょうか。あるいは人間はどこまで豊かになれば満足するのか。これらはみなさんがこれから向き合っていかなければならない大きな問いだと思います。景気の波に一喜一憂するのもいかがなものでしょうか。地球は有限で、人口爆発はとてつもなく速いスピードで進行しています。このままで地球は一体どうなるのか。現在の金融資本主義は、この問題を本当に解決できるのだろうか。公共や平和についての考え方も刻々
❷
京 都 大 学 新 大 学 院特 集 号
一面に続いて、松本総長に思修館についてさらに深く解説していただきました。
思修館とは何か
思修館とは、京都大学の新たな大学院「総合生存学館」の通称。なお、総合生存学館は5年一貫の博士課程である※。名称中の《思修》は、学びについての伝統的な表現である《聞思修》(《聞》は聞くこと《思》は考えること、《修》は実践すること)に由来する。
※ 思修館は、平成
ての大学院が開設される点。既に も継続できるように、受け皿とし ディングプログラムが終了した後 最大の特徴は、博士課程教育リー 士課程教育プログラム。思修館の 門の枠を超えて学ぶ5年一貫の博 を目的に、産、官の協力を得て、専 ローバルに活躍するリーダー養成 タイプで、広く産学官にわたりグ 野融合がカリキュラムの柱となる ルラウンド型とは文理融合、異分 ラウンド型としてスタート。オー リーディングプログラムのオール 部科学省事業である博士課程教育 23年度から、文
目標
る。 では唯一《形》を備えたものとな ムがスタートしているが、その中 44のリーディング大学院プログラ今日の社会が直面する様々な問題に対して学問分野を横断して取り組み、それを解決できるような国際的に通用するスキルと実践能力を身につ 異なる専門をバックグランドに持つ学生が、生活を共にする中で、一緒に講義を受けたり、討論や議論をしたりすることでお互いに切磋琢磨し交流する環境作り。生活を共にすることは、膨大で厳しいカリキュラムをこなす際の支えにもなる。③メンター・複数指導教員制度 専任教員の他に、メンター及び研究指導教員や科目担当教員が指導することによって、より幅広い学識や多様な方法論を習得することができる。
カリキュラム
特別研究Ⅰ、Ⅱ及び特殊研究Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ
いずれも研究指導科目であるが、最初の2年間は特別研究Ⅰ、Ⅱとして基礎的な分野研究を行い、後半の3年間は特殊研究Ⅰ、Ⅱ、Ⅲとして社会実装研究を行う。専門科目(1~3年次)
総合生存学に関わる様々な科目が用意されており、各科目は学問分野の け、リーダーシップを発揮できるグローバル人材を育てること。専攻名は総合生存学専攻。 卒業後のキャリアパスとしては国際機関、行政、産業界、国際的なNGOやNPO、あるいは新産業創出を目指しての国内外での起業などを想定している。どんな職業に就くかではなく、志を具体化すること、高い志のもとに国際社会に貢献できる人材の輩出を目標としている。
3つの特色
①テーラーメイド型教育
入学してくる学生の出身学部はさまざまであり、卒業後の進路も多様だが、一人ひとりの専門研究やキャリアパスに基づいてそれぞれのカリキュラムを設計する。②研修施設の利用による対話とディベートによる教育カリキュラム 思修館に入学した学生は、合宿型研修施設を利用することになる。狙いは、
京都から 新しい一歩を 踏み出そう
広さや深さに応じて、専門コア科目・専門科目・共通基盤科目の3種類に分かれている。幅広い分野にわたる履修の実施には予習・復習・補習等が必要になるが、メンターに加えて専門分野のTAが支援し、自学自習を支える学習環境を整備する。産官連携特別セミナー(熟議)(1、2年次)産業界、官界や国際機関等から各界のリーダーを学外講師(特任教員)に招いて行う。学生を
八思 学ぶことが期待される。 精神やリーダーマインドを のリーダーからチャレンジ ポートにもまとめる。各界 論を行い、各回ごとにレ 程度の少人数で問答・討 10名
幅広く高度な知識と語学力及び幅広い専門学術の知識と視野を獲得するため、医薬・生命、情報・環境、理工学、人文・哲学、経済・経営、法律・政治、語学、芸術の8分野から、学生一人ひとりの専門性等に応じて選択履修させる科目である。英語によ る講義も充実させる。幅広い分野にわたる履修の実施には予習・復習・補習等が必要になるが、メンターに加えて専門分野のTAが支援し、自学自習を支える学習環境を整備する。インターンシップ(1、2年次) 特別研究Ⅰ、Ⅱにおいて、それぞれ国内サービスラーニング、国外サービスラーニングとして実施される。国内サービスラーニングは休日を中心に実施し、国外サービスラーニングは夏季休業期間中を中心に行う。研修先は、国内では京都府・京都市の福祉施設、国外では
JI 特殊研究Ⅰ(3年次) 機関を予定している。 CAなどの国際 特殊研究では、特別研究の成果を社会的課題の解決に応用する。2年次修了時に学位論文(博士)草稿を提出し、予備審査を通過した者が3年次に進学する。また、4年進級時には学位論文の草稿の審査があるが、3年間の科目履修状況や語学力もチェックされる。
現代の専門分野の細分化の様子。務本之学は イメージとしては黄色の部分を対象にする
思 修 館 用 語 と カ リ キ ュ ラ ム 解 説
大学ジャーナル
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2012年(平成24年)12月27日た。また外部の講師も社会で大家を成した人ですから、単に知識を学ぶだけでなく、対話を通じて自分を鍛えるのにこれほど相応しい相手はいないと思います。リーダーには覚悟と信念、加えて他者への共感が必要です。自分だけよければいいとの考えでは困ります。他の人への責任もあります。思修館では、教養と専門をさらに広げ深め、語学をしっかり身に付けるだけでなく、日本語で自分の考えを伝える力も高めてください。学問、研究に加えて思いやりを育て、一方で気迫も養ってほしいと思います。そしてたとえ厳しい環境に出会っても、それさえ楽しめる人を目指してほしい。孔子も『子曰、知之者不如好之者、好之者不如樂之者。』(『論語』)と、何事も楽しんでこなす人間が一番魅力的である、と言っています。そこに人間力が現われるのです。「全てのことは天と地の間のことである」(空海)と言われるように、昔から人間は天を仰いで人間とは何かを考えてきました。人間について、人と人の関係、また社会についてしっかり考える。そしてこの優れた環境を活かして、自らを鍛え、すべてを自らの責任で行い、他の全ての人のために責任を果たせるリーダーを目指して下さい。 ある意味で閉ざされた学問の世界から、常に実社会に目を向けておくこともできると思います。思修館の「修」は実践です。いくら知識があっても頭でっかちなだけで何かあったら足がすくむようではリーダーとして不適格です。《知》は現場で試されてこそ、下に「日」がつき、《智》となるのです。そのためのプログラムも思修館にはたくさんあります。例えば4年次での、ユネスコのような国際機関での「海外武者修行」と呼ぶフィールドワークを含む「特殊研究Ⅱ」【用語】、1年次と2年次で行うインターンシップを含む「特別研究Ⅰ、Ⅱ」、それに最終学年で行うプロジェクトベースリサーチを含む「特殊研究Ⅲ」などです。思修館の5年間はきわめて野心的なものですが、同時にたいへん厳しいものかもしれません。しかしその厳しさに耐え自分を鍛えれば、社会の各方面で、あるいは世界的な組織から、間違いなく将来のリーダーとして迎えられるに違いありません。私はすでに、産業界、官界等との話し合いの中でその手応えを十分に掴んでいます。もちろん研究者になる道、起業する道も開かれています。新大学院の講師陣には京都大学の中でも選りすぐりの教員が揃いまし 今、iPS細胞が大きな話題になる中、神話や伝説と、科学的真実との線引きは、再び曖昧になってきたのではないでしょうか。まさに未科学が科学の領域に引き入れられたわけで、このことが学問研究の人間社会へのもっとも大きな貢献なのです。アインシュタインが偉大なのも、質量や時間について、当時の科学的な常識をひっくり返して、時間や質量というものも変わりうるという非科学的なことに科学的な根拠を与え、新しい科学の領域を切り拓いたことにあります。これらの研究成果は、大学院で専門の殻に閉じこもっていてはなかなか得られません。そのための第一歩は、科学の外の世界に新しいものを見つけ、それを本当ではないかと考えることから始まります。今の社会システムは経済一辺倒のままでいいのか、というのもその一つでしょう。大事なことは、どんな問いをも受け止めて、非科学的なものとして済まさないことです。そのためにも、大学院へ進んでからも、幅広い分野に亘って学ぶ必要があるのです。思修 館では、自分の専門を学位論文としてまとめると同時に、大学院でも基盤となる教養については学んでおくべきという趣旨から、「共通基盤科目」という教養科目群、通称「八思」【用語】を提供します。教養と専門とは、本来分けて考えられるものではありません。両者の根本には《人間とは何か》、《われわれはどう生きるべきか》の問いがあり、人間というものを介してつながっているものだからです。昔から「君子不器」〈論語〉とも言われます。《君子》、つまり徳を備えたリーダーは、一つの器のように、決まった大きさで特定の用途にしか使えないものであってはならないのです。
知は現場で 実践されてこそ 《智》
》に 最高の環境で 自分を鍛える
思修館には合宿型研修施設【用語】を整備し、異なる分野を学んできた者同士が
「熟議」【用語】では、 携特別セミナー」、通称 ダーを招いての「産官連 界、産業界のトップリー 磨かれます。加えて官 り合いによって人間性も な量の人と人とのぶつか られるとともに、圧倒的 ための十分な時間が与え す。ここでは自問自答の できる環境を用意しま 24時間切磋琢磨
❸
京 都 大 学 新 大 学 院特 集 号
専任教員一覧
京都から 新しい一歩を 踏み出そう
特殊研究Ⅱ(含フィールドワーク)(4年次)
4年次のフィールドワークは、通称、海外武者修業とも言い、研究指導科目である特殊研究Ⅱの中で実施される。大学が定めた派遣先において学生の志望等を勘案し、海外の行政・国際機関や企業等に派遣される。自らのテーマを海外で展開し、課題解決策や実効的推進策の策定に向けて、実戦的経験を理論化する。特殊研究Ⅲ(含PBR(発展的PBL))(5年次)
5年次のPBR(発展型PBL)は、研究指導科目である特殊研究Ⅲの中で実施される。PBRは、グローバル社会におい て自立して社会活動を行う人間力や、社会課題を深く理解しバランス感覚を持って対応する能力、並びに公共的な使命を果たすのに相応しい強い倫理的責任感等、ディプロマポリシーで謳う大学院総合生存学館の博士学位論文審査で要求されるレベルにまで学生の能力を高めるための重要なコースワークとなる。
Qualifying Examination 博士課程学生が本格的に博士論文作成に着手するまでに、博士論文研究を主体的に遂行できる基礎力を包括的に審査する仕組みで、アメリカの大学院教育で広く行われている。我が国でも、大学院 設置基準第
正後の大学院設置基準第 課程の修了要件とし、改 定めることにより、前期の においては、それを学則に 分(コース、プログラム等) 目的を有する履修上の区 じて一貫した人材養成上の 前期及び後期の課程を通 定に基づき、「博士課程の 16条の2の規 ととされている。 に代えることができる」こ 成果の審査と試験の合格 文または特定課題の研究 及び審査の合格を修士論 16条の2に規定する試験
大学院総合生存学館(思修館)では、2年次から3年次への進級及び3年次から4年次への進級に際して審査を実施する。2年次から3年次に進級 する際には、中間審査(第1次QE)として、総合的な課題解決の基礎となる研究と知識に関する学位論文草稿の予備審査を行う。中間審査の合格者のみが3年次へ進級できる。3年次から4年次に進級する際には、進学審査(第2次QE)として、総合的な課題解決の専門軸となる研究成果(学術論文草稿)の審査、専門科目及び共通基盤科目の単位修得、語学審査及び口頭諮問を行い、進学審査に合格した者だけが4年次に進級できる。■学生数:一学年
加え専門科目を担当): ■専任教員(研究指導に 全学年100名 20名
所属教員): 科目担当教員(他研究科 ■研究指導協力教員及び 25名
『熟議』担当講師): ■学外講師(特任教員: 56名
■その他 19名
総合生存学館(思修館)では、時間的にも厳しいカリキュラムが組まれており、学生の経済負担を軽減するため、博士課程教育リーディングプログラム(オールラウンド型)の『大学院思修館プログラム』の履修を前提として、成績優秀者には毎月
予定されている。 のための研究活動経費が 励金や独創的な研究推進 20万円の奨
目指すのは、文理融合、異分野融合の知識と俯瞰力、
それらを社会実装できる思考力と実践力だ
泉 拓良教授
史学(考古学)文化財学、
博物館学を基礎とした専門 分野を軸に、国際的な文 化遺産や文化財論へ展開 する。
稲垣 暢也教授
糖尿病学、代謝学、栄養 学を基礎とした専門分野を 軸に生活習慣病などの疾 患へ展開する。
大垣 英明教授
加速器、放射線計測、量 子ビーム工学を基礎とした 専門分野を基にエネルギー 科学へ展開。
大嶌 幸一郎 教授
有機化学、触媒化学を基 礎とした専門分野を軸に広 範な化学工業を俯瞰。
垣塚 彰 教授
神経変性疾患に代表される 難治性疾患の発症機構の 解明と新たな治療法の開 発。
勝見 武 教授
地盤工学、地盤環境工学、
地球環境学を軸とする専門 分野を基にした学際領域へ の展開。
川井 秀一 教授
森林学、木質科学、環境 農学、文化財科学を軸とす る専門分野を基にした学際 領域への展開。
川上 浩司 教授
社会医学、臨床医学を軸 に、医療、医薬品、医療 機 器などの 政 策、 福 祉、
産業化、臨床での評価と 適正使用、費用対効果に ついて研究する。
小山 哲 教授
西洋史、ヨーロッパ近世史、
とくにポーランド・リトアニア 共 和 国(16 ~ 18 世 紀 ) の政治思想・政治文化。
阪井 康能 教授
分子細胞生物学を基盤と する応用微生物学への展 開。有用タンパク質生産、
資源・環境問題解決のた めの技術開発とそれを支え る細胞機能の探求など。
櫻井 繁樹 教授
資源、エネルギー等に係る 政策、産業構造、企業の 事業展開等全般を俯瞰。
塩田 浩平 教授
ヒトの正常および異常発生 メカニズムの研 究を中 心 に、健康と病態における遺 伝と環境要因の相互関係 を追究する。
竹本 佳司 教授
化学系薬学、有機合成化 学、医薬品化学を基盤とし て創薬研究に関わる学問 領域・基盤技術を開拓す る。
田村 正行 教授
リモートセンシング、地理空 間情報解析、環境動態解 析、自然災害科学、土木 環境システム。
時任 宣博 教授
有機化学、無機化学、合 成化学、配位化学を軸に、
幅広い物質創製化学へ展 開する。
中村 佳正 教授
応用数学、とりわけ、大規 模データの統計処理のため の計算数学・計算アルゴリ ズム。
縄田 栄治 教授
環境農学、農業生態学を 軸として、地球規模の食料、
環境問題を学際的に探究 する。
西田 豊明 教授
人とコミュニケーションする 会話ロボットのデザインな ど、人工知能の研究を行う。
林 信夫 教授
ローマ法や西洋各国の法 の歴史を素材にして各国の 法の存在態様を比較検討 する。
藤田 正勝 教授
哲学、倫理学、宗教学分 野の根本問題について考 察。あわせて日本の思想史、
哲学史の特質と意義につ いて研究。
前 一廣 教授
化学工学、環境プロセス 工学、バイオマス転換工学、
マイクロ化学を軸に資源・
エネルギー・環境の学際領 域へ展開。
溝端 佐登史 教授
国際比較の経済学、経済 システム論から見た経済政 策、制度と組織の経済学。
光山 正雄 教授
微生物感染症学、免疫学 の専門を軸に、生命活動と 疾患病態、疾患と社会環 境についての理解と考察を 深める。
NAZOV, Dimiter Savov教授
市場経済・資本主義諸類 型の比較。 制度論・進化 論の視点からみた旧社会主 義国の体制転換。
山敷 庸亮 准教授
水資源工学・水環境工学・
沿岸海洋学をベースに、地 球規模の環境問題や大規 模災害への対応策を展開。
(掲載はあいうえお順)
大学ジャーナル 2012年(平成24年)12月27日
vol.103 ❹ 4
京 都 大 学 新 大 学 院特 集 号
思 修 館 で プ ロ グ ラ ム コ ー デ ィ ネ ー タ ー を 担 当 さ れ る 川 井 先 生 に 、 さ ら に 詳 し く お 話 を 伺 い ま し た 。
Q3
は。 総合生存学と
われわれは、総合生存学を《「人類と地球社会の生存」を基軸に、関係する諸々の学問体系の「知」を結びつけ、編み直し、駆使することで複合的な社会課題の発掘・分析と定式化・構造化を行い、社会実装までの解決を探求する学術の総体であり、「生存知の構造化と公共化」を対象とする総合学術》と定義しています。これまで必ずしも体系的ではなかった学問分野であり、限りある地球という枠組みの中で、人口爆発など様々な問題を抱える人類が今後どう生き延びていくのかをテーマに、既存の学術を総合し、具体的な課題解決に向けた方法論を見つけるために構想されたものです。また、これまで、これほどの幅広い分野横断型の専攻が認められることはまれであり、大学院教育課程としては、画期的なものでもあります。
Q4 海外には思修館
のモデルとなるような教育機関があるのでしょうか?
思修館を設計するにあたって、先例となるような教育機関を探しましたが多くを見つけることができませんでした。大学院レベルでこれほどの広い学術分
Q1 プログラムと新
大学院との関係は?
博士課程教育リーディングプログラムは国による大学院改革のための助成事業で、7年間の期限付きです。京都大学ではこのプログラムの助成を受ける一方で、助成期間終了後もこの理念に基づいた教育が続けられるよう、独立した大学院として「総合生存学館」、通称「思修館」を開設します。今回の学生募集は新大学院受験のためのものです。
Q2 リーダー養成を
大学院教育で実施する理由は?
これまで日本では、伝統的にリーダー養成は個々人の努力に負っ てきました。しかしグローバル化が進展し様々な課題が複雑化する中では、リーダーが出てくるのを待つだけでなく、積極的に育成する仕組みも必要になってきていると思います。個人の努力の積み上げだけでは限界があります。様々なステップで試行錯誤しているうちに芽が出ないまま埋もれてしまう可能性があるからです。もちろんリーダー養成は学部レベルでも可能かもしれませんが、思修館では、ある程度専門を学んだ異分野の学生が集まり、より高いレベルで切磋琢磨する方が効果的だと考えたのです。 野を対象にした試みは世界で例がないと思います。 コンセプトは、ENAとよばれるフランス国立行政学院の「特殊コース」に近いと思いますが、あくまでもあちらは文系を中心に官僚養成に特化したもので、卒業後に公務員以外の進路を選ぶと学費を返還しなければなりません。 Q5
様々な進路を目
指す志の高い若者が共同生活を送る、という点ではイギリスの寄宿制のパブリックスクールが思い出されます。
志の高い学生が生活を共にし、刺激しあい切磋琢磨していくという点では似ているかもしれません。ただ、パブリックスクールは日本ではほぼ高校にあたるのに対し、思修館では幅広い学識と高度な専門知識の獲得を目指す大学院レベルの学生を対象にしています。
か。 が可能なのでしょう 育でもそのようなこと という意味ですが、教 て服を仕立ててもらう く、自分の体に合わせ ド」とは既成品ではな Q6「テーラーメイ 私たちの体形が一人ひとり違っているように、学生が教育機関に対して求めている教育のあり方も様々です。思修館では、入学した学生と担当教員とで、
京都大学生存圏研究所教授 プログラムコーディネーター
川井 秀一 先生
P r o f i l e
京都府出身、1980年京都大学農学研究科 博士課程修了、現在、京都大学大学院思 修館設置準備室長、同生存圏研究所教授、
日本学術会議会員。専門は森林学、木質科 学、(社)日本木材学会主催の「日本の森を育 てる木づかい円卓会議」議長を経て、2006 年に認定NPO法人才の木を設立、理事長 に就任。現在、木材利用と森づくりを通した 環境教育の普及・啓発事業と調査活動を 行っている。平成24年度日本農学賞、第49 回読売農学賞受賞、編著書に、「熱帯バイオ マス社会の再生-インドネシアの泥炭湿地 から-」京都大学学術出版会(2012)、「地球 圏・生命圏・人間圏-持続的な生存基盤を 求めて-」京都大学学術出版会(2010)、「炭 素貯留源としての木材の役割と持続的・循 環的な国産材利用」(日本農学会編:地球温 暖化問題への農学の挑戦2009)ほか、専門 分野の木質材料学に関する編著書多数。
思修館で学ぶ5年間をどのように過ごすのかを話し合うところから始めます。将来の目標を聞かせてもらい、それぞれのバックグラウンドや適性などから本人に合ったカリキュラムを組み、様々な専門分野の教員と協力してサポートしていきます。しかも学寮制ですから、日常的にきめ細かな対応もできます。またメンターを含め、複数の教員を配置しますし、実社会で豊富な経験を積み、社会的にも一定の評価を得た講師陣との熟議もこれを後押しするのに一役買うと思います。
Q7 学年の定員を
20
名にしたわけは。
入りたい人を教育するのが、教育としては最も効果が高い。思修館の教育方式は小人数での教育環境で大きな効果を期待していますので、
考えました。半分の 20人が適当だと
10
人では、もっと手厚い教育ができるかもしれませんが、少し寂しくなるのではないでしょうか。
Q8 思修館は「夢を
かなえる手助けをする場」といった言い方もできるのでしょうか。
夢と言っても社会性を帯びた「夢」です。それを実現することが社会に役立ち、社会からも強く求められているものでなければなり ません。また夢を実現していくという中で、奉仕の精神や自己犠牲の精神も養ってほしいと思います。 既存の教育システムではなかなか用意できないようなプログラムを使って、「自分はこんなことがやりたい!」という強い希望を持つ学生をサポートしていきたい。目標に向かっていく学生にとっての羅針盤のような存在と言えるかもしれません。このような仕組みは企業などからも期待を寄せられています。 Q9
国際機関でも世
界で活躍できる日本の人材が求められているのですね。
日本は国連をはじめ様々な国際機関に多額の出資をしています。にもかかわらず、国際機関では日本人職員がとても少ない。このことは国内でも問題になっていますが、世界銀行などからは、「ぜひ、もっと多くの日本人に働いてもらいたい」という声が聞かれます。問題はこれに応えようとする日本人がなかなか現れないということです。実際にはその道筋がわからないというのもネックに なっているのかもしれません。 思修館では、たとえば経済学をまったく学んでこなかった理系の学生が世界銀行に勤めたいという場合、教員がまず学生と話し合って、世界銀行で活躍するという目標のためにはどれぐらいのレベルの経済学的知識や語学力が必要かを考え、本人の適性も睨みながらそれを学べるようなカリキュラムを準備するところから始めます。 テーラーメイドカリキュラムには様々な国際機関がすでに注目していて、ユネスコとは
「複数指導体制」に裏付けられた
「テーラーメイド型教育」 が思修館教育の強み
既に、インターンシップなどに関する協定を結んでいます。
いますが。 ロジェクトになると思 とってもたいへんなプ ですから、先生方に 10Q 日本初の試み
先例のないことをやろうとしているわけですから、既存の教育システムと整合性をとっていくだけでも大変です。加えて国の助成が終わった後の運営についても工夫しなければならないなど、われわれとしても中途半端な気持ちでは臨めません。
京都大学 大学院 総合生存学館(思修館)博士課程[5年一貫性] 募集要項 募 集 人 員
総合生存学専攻 20名
出 願 期 間
平成25年1月21日(月)~平成25年1月24日(木)
午後5時まで。(必着)
※出願書類(願書等の他に小論文とTOEFL-iBTのスコア(80点を標準とします)が必要です)をそろえて、所 定封筒を用いて書留速達郵便として発送してください。平成25年1月22日消印有効。直接持参は不可。
試 験 日
第1次試験【書類審査】
小論文、学部の成績及びTOEFL-iBT等の英語スコアにより、書類審査を行います。
第2次試験【筆答試験(専門基礎科目)、模擬授業考査、口頭試問】
平成25年2月16日(土)
京都大学近衛館9時〜11時30分 筆答試験(専門基礎科目)
13時〜16時 模擬授業考査
平成25年2月17日(日)
芝蘭会館9時〜 口頭試問
合 格 発 表
第1次試験合格者発表 平成25年2月6日(水)
第2次試験合格者発表 平成25年3月5日(火)
両日とも午後3時に京都大学大学院思修館設置準備室前(近衛館2階)に掲示するとともに、
合格者に合格通知書を送付します。
入 学 料
入学料 282,000円
※入学時に改定されることがあります。
授 業 料
前期分授業料 267,900円(年額535,800円)
※入学時及び在学中に改定されることがあります。
学生募集要項 の 請 求 方 法
住所・氏名・郵便番号を明記の上、240円切手を貼付した返信用封筒(角形2号(332mm×
240mm)を同封の上、「学生募集要項請求」と往信封筒に朱書きして下記宛てに請求くださ い。
〒606-8501 京都府京都市左京区吉田近衛町69 近衛館2階 京都大学大学院思修館設置準備室 教務担当
TEL 075-753-5122