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再振動締固めがコンクリートの強度・耐久性に与える影響

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Academic year: 2021

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Ⅴ− 20 第38回土木学会関東支部技術研究発表会

キーワード 再振動締固め 圧縮強度 中性化深さ 塩分浸漬深さ

連絡先 〒 135-8548 東京都江東区豊洲 3-7-5 芝浦工業大学 TEL 03-5859-8356 E-mail: [email protected]

再振動締固めがコンクリートの強度・耐久性に与える影響

芝浦工業大学 学生会員 ○田畑 壮典 西武建設株式会社 正会員 成島 誠一

西武建設株式会社 二村 憲太郎

芝浦工業大学 正会員 伊代田 岳史

1.目的

コンクリートの締め固め作業で,最初に振動を与え てから一定時間おいて,再び振動を与える再振動締固 めという工法が提案されている.これはコンクリート 標準示方書においても,適切な時期におこなうと空隙 や余剰水が少なくなり,強度,鉄筋との付着強度,沈下 ひび割れに効果があると記載されている.

しかしながら,実際には再振動の効果や,再振動の タイミングが明確にされておらず,工法として確立さ れていないため,再振動締固めの効果の認識は高いも のの,実施工は感覚の域にあるのが現状である.

そこで本研究では,通常の締固めと再振動締固めを 行った供試体からコア試料を採取して各種試験を行い,

再振動締固めの有効性を定量的に評価した.

2.実験概要

2.1 再振動締固めの方法

供試体作製に際し,表-1 に示す配合で 5 体の試験体

(800×410×500mm)を作製した.

締固め方法は,コンクリート高さ 500mm を打設後,

内部振動機φ28mm×186mm で 1 箇所当たり 20 秒の振 動を与えた.なお再振動締固めは,打設後 1,2,3,4 時間経過後に上述した手順で再び振動を与えた.図 -1 に試験体寸法と打設風景を示す.

養生条件として屋外暴露環境下で 7 日間型枠を存置 し,初期養生とした.その後,図-2 に示す位置におい てコア(φ100×400mm)を採取し,供試体サイズ(φ 100×200mm)に切断して試験に供した.

2.2 試験項目

本研究では圧縮強度試験,割裂引張強度試験,促進 中性化試験,真空吸水試験,塩分浸漬実験の各試験を おこなった.表-2 に試験項目と,使用した供試体番号 を示す.

3.実験結果

3.1 圧縮強度及び割裂引張強度試験結果

圧縮強度及び割裂引張の試験結果を図-3 に示す.圧 縮強度では再振動をおこなうことで,最大で 19%強度 増加することを確認した.一方,割裂引張強度におい

て最大で 0.2%の増加にとどまった.

表-1 コンクリート配合

図-1 試験体寸法と打設風景

図-2 コア抜き位置の関係 表-2 試験項目

W/C s/a W C S G Air(%)

55.3 48 165 310 888 968 12 4.5

スランプ(cm)

5 6 7 8 1 2 3 4

410mm

500mm 800mm

試験項目 使用供試

体番号 参考

圧縮強度試験 No.1,4 JIS A 1107 割裂引張強度試験 No.5.8 JIS A 1113 促進中性化試験 No.7 JIS A 1153

真空吸水試験 No.6 -

塩分浸漬試験 No.6 -

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Ⅴ− 20 第38回土木学会関東支部技術研究発表会

3.2 塩分浸漬試験結果

塩分浸漬試験の結果を図-4 に示す.浸漬 7 日目にお いて,再振動無しに対し再振動 2,3,4 時間は浸透深 さが低い結果を示した.浸漬 56 日では再振動をおこな うことで最大 1.82mm 小さくなった.

3.3 促進中性化試験結果

促進中性化試験の結果を図-5 に示す.中性化深さは,

再振動無しに比べ再振動をかけると小さくなる傾向を 示した.図-6 に実験より算出した中性化速度係数と,

示方書より算出した速度係数を比較した.再振動によ り,速度係数は示方書の値よりも小さくなるため,再 振動は中性化に対し有効だと考えられる.

4.考察

表 -2 の各種試験をおこなった結果を元にそれぞれ順 位付けをおこない,0~4 点で点数化し評価した.表-3 に評価結果を示す.これにより打設 3 時間後に再振動 締固めをおこなうことで,コンクリートの性能を最も 向上させることができた.

5 .まとめ

再振動締固めの有無において各種試験をおこなった.

その結果得られた試験結果を表-4 に示す.再振動締固 めをおこなうことで,割裂引張強度以外の評価指標に おいてコンクリートの性能が向上することが定量的に 把握できた.

セメント種類や水セメント比によって硬化時間が異 なることが予想されるため,今後異なる配合において も検証する必要がある.

参考文献

1 ) 秋山哲治,壹岐直之,福島賢治,清宮理:コンクリート の耐久性向上のための再振動締固めによる有効性の定量 評価,土木学会第 64 回年次学術講演会, V-685 2 ) 鈴木肇,伊代田岳史:コア試験体を用いた表層コンクリ

ートの耐久性簡易評価システムの構築,第 37 回土木学会 関東支部技術研究発表会 ,V-57

表-3 再振動締固め最適時間の評価

図-3 圧縮強度と引張強度の関係

図-4 塩分浸漬実験結果

図-5 促進中性化試験結果

図-6 実験と示方書より算出した速度係数関係図

表-4 本実験での再振動締固めによる改善効果(最大値)

0 1 2 3 4

圧縮強度試験 0 2 1 3 4

割裂引張試験 1 3 0 4 2

促進中性化試験 0 1 3 4 2

真空吸水試験 0 1 4 3 2

塩分浸漬試験 1 4 4 2 0

計 2 10 12 16 10

再振動時間(h)

0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5

0 5 10 15 20 25 30

0 1 2 3 4

引張強度(N/mm²)

圧縮強度(N/mm²)

再振動締固め時間(h) 平均圧縮強度 割裂引張強度平均

0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20

0 1 2 3 4

塩分浸透深さ(mm)

再振動締固め時間(h)

浸漬7日目 浸漬56日目

0 2 4 6 8 10 12 14

0 1 2 3 4

中性化深さ(mm)

再振動締固め時間(h)

浸漬16日 浸漬28日 浸漬42日

0 0.5 1 1.5 2

0 1 2 3 4

計算より求めた中性化 速度係数(mm/√週)

再振動締固め時間(h)

計算より求めた中性化速度係数

試験項目 圧縮強度 引張強度 中性化 塩分浸漬 試験結果 19%増 0.2%増 4.05mm減 1.82mm減

⇑示方書より算出した中性化速度係

参照

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