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博士学位論文

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Academic year: 2022

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全文

(1)

博士学位論文

内容の要旨

および

審査結果の要旨

平成 26年3月

近畿大学大学院

医学研究科

(2)

大学院医学研究科博士課程修了者

(3)

氏名(生年月日) 籍 本

博士の専攻分野の名称

博士学位論文審査結果の報告書

学位授与の日付 学位授与の要件

論 文題目

学イ立

木村浩基 佃召55.フ.27生) 大阪府

医学 医第Ⅱ53号 平成26年3月20日

学位規程第5条第1項該当

ラツト敗血症モデルにおける CitrUⅡine・No cycle

とシトルリン補充療法の有用性の検討

むら こう

t生 論文審査委員 主査=竹

副主査=中 副主査=宗

‑ 133‑

宜 典 教授

教授 教授

号番

三一口官六

山尾像

(4)

佃的】

一酸化窒素(NO)は endotheli址 nitricoxidesynthase (eNOS)を触媒としてアルギニンからシトルリ

ンとともに産生され,血管内皮の保護し微小循環保持に関与する.シトルリンは CitrUⅡine、No cycle

(citNocycle)を経由して N0 産生に関わっている.敗血症時には血管内皮障害による臓器濯流障害が 惹起されるが,その機序は現段階で明らかではない点が多い.そこで敗血症モデルラットにシトルリンを 投与することで N0 産生による臓器濯流障害の改善があると仮説を立て C辻、Nocycle に関連した酵素を

中心に検討した

【方法】

雄性Sprague・Dawley ラツトフ 8週齢200 260g に中心静脈カテーテルを留置し,盲腸結禦穿刺を 行った.維持輸液30omvkg/day を投与し,輸液に添加するアミノ酸により,①Cit群(シトルリン添加),

②Arg群(アルギニン添加),③Ala群(アラニン添加)の 3群に分けた.実験1では処置後5日問の生 存率を検討し,実験Ⅱでは処置後2日目の血策アミノ酸分析と,肝,腎,回腸でのシトルリン代謝関連酵 素の発現および組織学的検討を行った

【結果】

実験1:生存率はC此群と Ala群間では3日目以降, C辻群と Arg群間では4日目以降において有意に Cit 群が高かった.実験Ⅱ:血策シトルリン値は Cit 群において他群と比較し有意に高値であり,血奬ア ルギニン値,アラニン値は 3群問に差を認めなかった.肝組織において, cit群は Arg群, Ala群に比ベ て eNOS の mRNA の発現が有意に高値を示し,アルギニノコハク酸シンターゼ(ASS)とアルギニノコ ハク酸りアーゼ(ASL)では高い傾向を示した.腎組織では 3 群に差はなかった.回腸における Phospho・eNOS の免疫染色では, cit群は Ala群に比ベ回腸粘膜固有層の血管での陽性細胞数が増加した 回腸の iNOS タンパク質合成は Cit群で抑制され,また Cit群は Ala群に比ベアポトーシス陽性細胞が有 意に減少した

【考察】

実験1において,敗血症時のシトルリン投与は死亡率を低下させたが,その一因として,実験Ⅱの結果 より血管内皮などの eNOS 系における Cit・No cycle にシトルリンが作用することで,敗血症時の微小循 環障害の改善をもたらした可能性が考えられた.同じく Cit、Nowcle に関連するアルギニンの投与では, 敗血症におけるアルギナーゼ活性や内因性NOS 阻害物質の影響で十分なN0産生がなされなかったと考

えられた

【結論】

CLP ラツトモデルへのシトルリン投与は死亡率を低下させた.その一因として, cit、No cycle の酵素, 特に eNOS の活性化の関与が考えられた.本研究の結果からシトルリンが敗血症の治療に有用であるこ

とが示唆された

(5)

博士論文の印刷公表

平成26年 公表予定

出版物の種類及び名称

出版物名 近畿大学医学誌

第39巻第1号 平成26年月

‑ 136 ‑

発行予定 公表年

公表

(6)

論文審査委員

主査

博士学位論文審査結果の要旨

副主査 副主査

教授

副査

教授

副査

教授

学位申請者

教授

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教授

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匝画^

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ビ七

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博士の専攻分野 の名称

学位授与の要件

(医学研究科医学系臓器病態制御外科学Ⅱ) 木村浩基

学位論文題目

ラット敗血症モデノレにおける C北rulHne‑No cycle とシトノレリン補充療法

の有用性の検討

学位規程第5条第 1 項該当

才、 tく

1J貪'乢,一T

(7)

一直浚イヒ窒素(NO)は endothelial nitric oxide synthase(eNOS)を 触媒としてアルギニンからシトルリンとともに産生され、血管内皮

の保護し微小循環保持に関与する。シトルリンはCitrUⅡino‑NO

Cycle(C北一No cycle)を経由して N0産生に関わっている。敗血症時

には血管内皮障害による臓器濯流障害が惹起されるが、その機序は 現段階で明らかではない点が多い。本論文では、敗血症モデルラッ トにシトルリンを投与すれば、N0産生が誘導・維持され、敗血症に よる臓器濯流障害の改善するとの仮説を立て、それを検証するとと もに、 cit‑No cycle に関連した酵素の状態を角羣析した。

方法

フ 8 週齢200 260g の雄性Sprague‑Dawley ラットに中心静脈力 テーテルを留置し,盲腸結紫穿刺を行った。維持輸液30omν蚫/day を投与し、輸液に添加するアミノ酸により、①Cit群(シトルリン添 力山、②A玲群(アルギニン添力の、③A仏群(アラニン添加)の 3群 を作成した。実験1では処置後5日間の生存率を検討し、実験Ⅱで は処置後 2日目の血奬アミノ酸分析と、肝,腎,回腸でのシトルリ ン代謝関連酵素の発現および組織学的検討を行った。

結果

実験 1:生存率はC北群と Ala群間では3日目以降、C北群と Arg 審査結果の要旨

‑ 138‑

(8)

群間では4日目以降において有意にCit群が高かった。実験Ⅱ:血 奬シトルリン値はC北群において他群と比較し有意に高値であり

、、

血柴アルギニン値,アラニン値は3群間に差を認めなかった。肝組 織において, cit 群はArg群, Ala群に比ベて.NOS の mRNA の発現が 有意に高値を示し、アルギニノコハク酸シンターゼ(ASS)とアノレギニ ノコハク酸りアーゼ(ASDでは高い傾向を示した。腎組織では3群に 差はなかった。回腸における Phospho‑eNOS の免疫染色では、 cit群

はAla群に比ベ回腸粘膜固有層の血管での陽性細胞数が増加した。

回腸の iNOS タンパク質合成はC北群で抑制され、またCit群はAla 群に比ベアポトーシス陽性細胞が有意に減少した。

考察

実験1において,敗血症時のシトルリン投与は死亡率を低下させ たが、その一因として,実験Ⅱの結果より血管内皮などのeNOS系に おける Cit‑Nocycle にシトルリンが作用することで、敗血症時の微 小循環障害の改善をもたらした可ヨ獣生が考えられた。同じくCit‑NO Cycle に関連するアルギニンの投与では、敗血症におけるアルギナ

ーゼ活性や内因性NOS阻害物質の影響で十分なN0産生がなされなか

つたと考えられた。

本研究によって、シトルリン投与が腹膜炎に起因する敗血症の有

(9)

効な治療法となり得る可能性が示された。さらに、その作用機序と

してCit‑Nocycle の酵素発現誘導を介したeNOSの活性化の関与が 考えられ、敗血症治療における微小循環維持の有用性を示唆する結 果を得た。以上のことより本論文は医学博士の学位に値する論文と

判定した。

‑ 140‑

参照

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