2012. 1. 24
平成23年度知財群活用事業
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二層カーボンナノチューブ電界効果トランジスター
二層カーボンナノチューブ電界効果トランジスター
による超高感度バイオセンシング
による超高感度バイオセンシング
東京理科大学理学部第一部
応用化学科
矢島
博文
http://www.rs.kagu.tus.ac.jp/yajilab/
[email protected]
専門分野: 生物物理化学、天然物化学、光化学、
界面科学、環境科学、計算科学
Outline
1.はじめに:
FET型バイオセンサ、カーボンナノチューブ
について
2.DWNT-FETバイオセンサの作製法
3.DWNT-FETの電気特性
4.今後の課題
微生物センサ
酵素センサ
免疫センサ
癌マーカセンサ
DNAセン
サ
・ DNAのSNP検出
・
テーラーメード創薬
・ 癌マーカ検出
・
癌の早期治療
・
細菌、ウィルスの検出
・
環境ホルモンの測定
・
血糖値の検出、糖尿病予防
・
酵素検出
・
河川汚染度測定
・
環境保全
今後のバイオセンサの求められる課題
感度
目的物質
Substrate Insulator Drain Source分子識別素子
Ex) トップゲートFET型バイオセンサ
DNAセンサ
信号変換素子
channel
バイオセンサの種類と推移
バイオセンサの種類と推移
電界効果トランジスタ
(FET)型バイオセンサ
信号変換素子
目的物質
分子識別素子
目的物質に対して、分子識別素子が 一義的に決まる検出特異検出
相互作用バイオセンサの高感度化
→
信号変換素子の高性能化
電気信号
バイオセンサの動作原理
バイオセンサの動作原理
制御入力 信号 出 力 電 流 一般的なトランジスタ
ゲート電圧によって
ドレイン電流を制御で
きる
電気特性が安定、
低ノイズ
ゲート(G) チャネルが 閉じている ソース(S) ドレイン(D) 電流は 流れない チャネルが 開いている ソース(S) ドレイン(D) ゲート (G) 電流が 流れる Gate SiO2 Drain Source 増幅・制御
電界効果トランジスタ
(Field Effect Transistor)
外部からの電圧印加による、
電界の効果で信号を増幅する
タイプのトランジスタ
わずかな電圧で微量な検出・制御が可能
→
高性能な信号変換素子として最適
FETの特徴電界効果トランジスタ(FET)の原理
電界効果トランジスタ(FET)の原理
トップからゲート電圧(Gv)を印加 Si SiO2 Drain Source Pt 電極 (Top Gate) Si SiO2 Drain Source Pt 電極 (参照電極) バックからゲート電圧(Gv)を印加 Source Drain Pt 電極 水槽 FET
Top Gating
Back Gating
ナノチューブに直接電界がかかるので、 より高感度なセンシングが可能 ノイズの影響を非常に受けやすく、 低濃度測定時にシグナルが検出できない ノイズの影響を受けにくく、ある程度 安定したセンシングが可能 酸化膜がある分、直接電界をかけるよりは センシング時の感度が低下する
FETに対するゲート電圧の印加方法
FETに対するゲート電圧の印加方法
g
dV
sddI
(特にバイオセンサ)FETの高性能化
FETの高性能化
Gate Voltage [V]
Drain Current [nA]
チャネル材料
電界効果移動度(μ)
有機半導体
~100
Si, ZnO
(nanowire)
~1,000
InAs (nanowire)
~6,000
SWCNT
~10,000
DWCNT
~30000前後
FETバイオセンサーの感度
相互コンダクタンス
(g
m
)
)
1
ln(
2
0
a
d
L
V
dV
dI
g
ox D ox FE g sd m
感度:
電界効果移動度
(外部電界への敏感さ)
ゲート電圧の印加による 電流の変化の割合チャネル材料に依存
感度を上げるには?
デバイス構造に依存
a
:
チャネル幅
(直径)
d
OX:
酸化膜厚
L
: チャネル長
電界効果移動度
と
デバイス構造
に起因している
チャネル材料として
二層カーボンナノチューブ
(DWNT)
を使用
電界効果移動度の良いチャネル材料を使用する
FETの高性能化と相互コンダクタンス(g
m
)
FETの高性能化と相互コンダクタンス(g
m
)
カーボンナノチューブについて
カーボンナノチューブとは
カーボンナノチューブとは
カーボンナノチューブ(CNT)はグラファイトを巻いて筒状にしたフラーレ
ン分子と同程度から数nmの直径をもつ円筒形状の物質で、ダイアモ
ンド、グラファイト、フラーレンに続く新しい炭素の第4の同素体である。
単層カーボンナノチューブ
SWNT
Multiwall carbon nanotubes (MWNTs) S. Iijima, Nature, 354, 56 (1991) カップスタック型の カーボンナノチューブ (GSIクレオス) カーボンナノホーン (NEC)
DWNT
MWNT
数珠状のナノチューブ http://endomoribu.shinshu-u.ac.jp/Electrical
conductivity
High strength
Heat conductance
Optical
characteristics
(9,4)
SWNT multifunctionalities
& high performances
Low density
Flexibility
Gas adsorption
Biocompatibility
エレクトロニクス
電子放出
エネルギー
ナノテクノロジー
トランジスタ
、配線
センサー
、スピン素子
フラットディスプレイ
(FED)
AFM,STM
ナノマニピュレーション
複合材料
導電性プラスチック
強化材料、帯電防止剤
燃料電池
ガス吸蔵
ドラックデリバリー
再生医用材料
バイオ
化学
触媒担体、吸着剤
水処理
応用
SWNTs
カーボンナノチューブ実用化の問題点
カーボンナノチューブ実用化の問題点
TEM○
合成時に混入する不純物
○
カイラル構造の広域分布
○
水にも有機溶媒にも不溶
バンドル構造
:
van der
Walls力による凝集
●
●
可溶化、精製、選択合成・分離、構造特性解析
SWNT
は、
グラフェンシートを筒状に丸めた構造をとり、その丸め方の方向は
roll-up vector
で定義される。そして、SWNTの電気特性は、roll-up vectorの成分であ
る基本格子ベクトルの係数
カイラリティーあるいはカイラル指数
(n, m)
に依存し、
(n-m)の値が3の倍数であるときは金属性
を、
それ以外のときは半導体性
を示す。
NOTE : SWNT (roll-up vector or charality)
(10, 5)
(10, 10)
SWNTの構造
と
カイラリティー
(n,m)
SWNTの構造
と
カイラリティー
(n,m)
a1
a2
a1
a2
Metallic & Semc. CNTのバンドギャップとエネルギーダイヤグラム
S.M. Bachilo et al., Science, 298, 2361-
2366 (2002).
R. Saito et al., Phys. Rev., B61, 2981 (2000).
Fermi Level
http://kccn.konan-u.ac.jp/physics/semiconductor/basic/2_2.html http://www.geocities.jp/hiroyuki0620785/k0dennsikotai/51d46gennri.htmVB
CB
van Hove 特異点
http://www.tagen.tohoku.ac.jp/labo/arima/lecture/spectroscopy/exciton.html金属・半導体SWNTの電子状態と光学特性
金属・半導体SWNTの電子状態と光学特性
Z. Luo et al., Phys. Rev. B, 70 (2004) 245429-1 - 245429-8
FIG. 4. Chirality map for HiPco SWNT. Shaded cells indicate the sem-SWNTs observed by photoluminescence measurements. Deep and light shaded cells represent strong and weak resonance, respectively, under 785 nm (1.579 eV) laser excitation. The hatched triangular section depicts the sem-SWNTs with tight binding model calculated Eii (n,m) values having considerable error, due to small diameter and high chiral angle.
Kataura plot
S,M
E
ii
= 2na
c-c
0/d
SWNTBrian J. Landi et al., J. Phys. Chem. B, 108, 17089-17095 (2004).
carbon-carbon overlap integral
http://flex.ee.uec.ac.jp/~rsaito/nanotube/index-j.html
Chirality map
H.Kataura et al., Synth.Met. 103 (1999) 2555-2558.
532nm (Raman)
-4 -2 0 2 4 100 200 300 0 Gate Voltage (V) Cu rr en t( n A ) -4 -2 0 2 4 100 200 300 0 Gate Voltage (V) Cu rr en t( n A )
K. Liu et al., J. Am. Chem. Soc. 131 (2009), 62–63.
S
/
M
S
/
S
M
/
M
orM
/
S
Back Gate Insulator Source Drain Channel (DWCNT) DWNT-FET作成したFETのチャネルが
一本のDWNTである
ことが示唆
(外層)/(内層)
DWNT-FET の電気特性
DWNT-FET の電気特性
DWNT-FETバイオセンサ作製法
Phase 1
Phase 1
Phase 2
Phase 2
Phase 4
Phase 4
・フォトリソグラフィによる、 電極パッド形成
Phase 3
Phase 3
・EBリソグラフィによる、 アライメントマーク形成 ・DWNTの基板への散布 (スピンコート) ・AFMで解析、電極回路設計 ・DWNTの室温での 電気特性の測定 ・水槽の接着と バイオセンシング ・レジストによる表面保護と センシング部位の穴空けバイオセンサの作製プロセス
バイオセンサの作製プロセス
紫外線の露光 完成したデバイス基板 15mm 水槽(テフロン製) デバイス基板 電極(Au) Si 基板 SiO2酸化膜 (200nm) 中心部のSEM像 EBレジスト (絶縁・保護) 電極 (Pd) フォトマスク フォト レジスト 穴 (1μm前後) DWNT DWNTをスピンコートし、電 極を設計・蒸着してある 先端 完成したバイオセンサ *この部分にのみ溶液が接触 ここに測定物質を滴下DWNT-FETの電気特性
' g
C
= 2.2pF/300nm DWCNT-SET 作製時の値を使用 DWCNT-SET 作製時の値を使用 10 8 6 4 2 0 Drai n Current( A) -10 -5 0 5 10 Gate Voltage(V) VD=0.1V VD=1.1V 相互コンダクタンス =ゲート電圧に対する 電流値の変化の割合 =傾きln(
1
)
2
0
a
d
L
V
dV
dI
g
ox D ox FE g sd m
電界効果移動度 デバイス構造に依存するパラメータ DWNTを用いた単電子トランジスタの 測定によるクーロンダイヤモンド特性 相互コンダクタンス ' gC
= Capacitance / Lengthデバイス構造に依存しない式を使用
電界効果移動度L
V
V
C
R
g
g g g t t
0 '1
g
m実測値を用いることで、より正確な
電界効果移動度を求めることが可能
e/Cg 1.5KDWNT
の電界効果移動度
DWNT
の電界効果移動度
Si (Back Gate) SiO2 Drain Source BSA溶液 Pt 電極 (参照電極) 保護レジスト (ZEP520A) DWNT(CNI社製)(purity : about 30%) ↓ 熱酸化法による精製 (525℃, 大気中) ↓ カルボキシル基を導入 : H2SO4/HNO3 混酸 12h ↓ 分散媒と混合:DMF (N,N-dimethylformamide) ↓ 超音波分散
カルボキシル化 DWCNT懸濁液
デバイス作製条件 (DWCNT-FETバイオセンサ)
バイオセンシング
BSA(ウシ血清アルブミン)による
非特異バイオセンシング
水槽 (Teflon) Si (Back Gate) SiO2 Pd Pd 電極と基板をレジストで絶縁・保護 チャネル部のみが溶液に接触するようにする 0.5~2μm Pd : 30nm SiO2: 200nm 純度99%以上 EBリソグラフィ で穴を空ける 【BSA:等電点(4.7~5.1)→ 純水中で負電荷】BSA溶液を用いた非特異バイオセンシング
BSA溶液を用いた非特異バイオセンシング
DWCNT-FET
→
高い電界効果移動度の検出
S/S
の移動度は
M/S
のものより高移動度の可能性
1 2 3 0 10000 20000 30000 4Field Effect Mobility (cm2/Vs)