九州大学学術情報リポジトリ
Kyushu University Institutional Repository
スウェーデンの司法
萩原, 金美
https://doi.org/10.11501/3092849
出版情報:Kyushu University, 1993, 博士(法学), 論文博士 バージョン:
権利関係:
270
川研究のフォーラムとして桁M的な川動を続けていることが注目される(同会は機関誌『陪詐裁判』を刊行している。第一章注(
必
)に引
用した
論説の執筆者、
伊佐千目
的氏はこの会の有力メンバ ー
のては
す
いつに罪る犯 い筆者自身は、
職例えば
死刑たる事
件や汚にあ、 人
関せつに
わ、侵害権よるに民務公お、す な こ
こに詳論怖る会はな
いが、
をややわれる。思だと大切はにみる視点ルーク待雄氏(弁護士)部への期畔柳達、阿遁氏(山大助教授)の、陪詐制 陀陪審談会『誤判との「正義掲白由と)る』」における諸氏の発語を言いずれも有益であるが、とくにはの(4こ意味では、前 。頁八一掲前沢登)3(・ る)であ。一人
(てい浅、にらさる。え前考とだ
き
べす野掲書導入道』るれえら変は報お罪犯『同び
よをー ー
の形
い近に陪たは)参審制帯
無(制んら隅の態決形
かの罪評対にの拘束力は絶必要であるま審制、な
一九
八し
かにて ら五年 、
日本評論社
)が
明 いる よう
なマスコ ミ に
よる犯罪報道の犯罪性とこ
れに
関す
るマスコミ
関係者(と〈
に上 府
部)の意識を考えると、こ
の桶報道を理由とする名汗殴損の煩害賠償請求訴訟など
にも陪審制ないし参審制を導入して市
民の声を反映させ
る必要が
あ
るかも知
れを内性罪犯の道報罪犯らか部
ミ コ
スとも書、
。マ 両 に
みなち ない
きび
し
く
告発・
断罪す
る良心
の書であり、必読に
値する(ただ、『犯罪報道は変えられる』一一一一七頁における、集者の名を引用してのスウェーデンの裁判制度に関する記述は必ずし
も正確でない。軍将は
同氏に対して拙稿 『 ス
ウェー デン
の陪詐制度
」{
本誌の前身
、 一
政」
参照〕
をお送りし
たが、
おそ
ら
く
氏はそ
の円以部分の記述を即断されたの
では
あるまいか)。
司法に対する国民参加 第皿部
第MN部
法曹
元論の形成と展開
スウェーデ
ンにおける政川刊行任命・養成
州民
の改本とそれをめぐる論議の動向を
、いわゆる法曹 一元論||スウェーデンで一般に用いら
れている表現では「聞かれた裁判汁歴」ーーという問題に主として焦点を
あ
てて紹介、検討するo「閃かれた
裁判行陪」という詰は一九七二年の政判汁制限調官官会(巴芯白「日
(2)
正OB『CZL己コ白∞)が 促山した報告書『閃かれた裁判竹庵』(ωO己HSTSF83白『ぬ仏OS白円gE)に由来するものであるが(もっ
とも同組の この第N部では、
いいい代現は、すでに向調査会に対する法
務大臣の指示のなかにみられる)
、この報作Aにおける最
も市要な提案は
、裁判官隔地(職)
を弁巡士、検察行
その他の外
部のふれ
に対してひとしく
聞かれたもの
にすること
、すなわちわが
同でいう法曹
一元の
尖引にある
といって仁川oそこで同報
化nAをこの
部の巾心部にすえ、まず、第一市
においてはそれこいたる前史
から
報告Aの内容まで、
すなわちスウェーデンにおける法曹一元論の形成をみ
、ついで第二
、三 誌でそれをめぐる論議等 その後の展開過程をフォローしたいと思う。
(1)
「任命」と「長成」との問係については
、「本乃の目的と構成」注
(1)参照。(2)ひ℃宮山門巾はσ℃宮コの比較級であるから「より閃かれた」が 正確なわけであるが
、心述の使宜上
、以下たんに「聞かれた」
と訳する
。英
一品ではヨO可。
。刀gcEEPミgBg
)といい点現されている。
ωCCHS仏υ包∞
・8・ 271
272
(3
) 参照(臼)注行←一第部I部、点については定法作家の がるわ医の用法とは見、ス吉なるが大学法学部を卒業した者H法律家(コ己ウ)と同一のおけンにデ意味で用いる。ェー
。し
かし実際上、さらに司法実務修習まで終えた者のみが少なくとも法曹 一元との関係では同組とされることは後述
のとおりである。(4)近年「聞かれた裁判官肢」を表現するのに「統合された法曹腔」(5zm「雪山門一三ユ印戸gg)という活を用いる者がいる。玄巳NZ百円5p」Cω巴ハミ∞C凶・5・これはわが国の法曹一元にそのまま相当する語といえよう。ちなみに、法曹一元は5rDgzoD O『予ω
一括巳胃ぇ230ロと英訳されているobszoヨ日pyumロ〆」cEnE一ω35220『巳ぬロ可『命的印のgZ円wロ・ι・)
刀・ω・
法白一元論の形成と肢開 第N部
第一章 法曹一元論の形成
四 一 一
法曹一元論の前史||『聞かれた裁判官喧』(ωocs三一京)の出現まで||一九七二年の裁判官制度調査会の発足と法務大臣の指示向調査会の報告書『聞かれた裁判官歴』
地和 証一山
法曹
一
元論
の前史
||『開かれた裁判官歴』(ωocs早川忠)の出現まで||(l)
「法曹一元」という話のわが国における用法はやや多義的であるが、以下では「裁判官は裁判官以外の法律に関す(2)
る職務に従事した法曹のなかから任命することを原則とする制度」の意味で用いることにする。
スウェーデン
における法曹一元論の特色は
、それが政府の立法関係委
員会の報告書や同委員会に対す
る法務大臣の
(3)
・ ( 4)
指示のなかに現われ、
弁護士階層の側から主張されたものではないということである。
このスウェーデン型法曹一元 論は一九七四年に発表された前記の『開かれた裁判官歴
』をもって頂点に達するわけであるが、まず、
それにいたる 前史を瞥見しておこう。
最高成以外の国の裁判所について、弁護士等裁判所外の法律家からも裁判官を任命すべきだ、との主張が初めて公
的な見解として現われたのは、管
見のかぎりでは一九二六
年に発表された『高等裁判所の組織、執務方式および給与
(5)
関係等の変更に関する報告書』(印OCS民心C)においてである。
同報竹苫は、
高裁の裁判機能の強化の問題にふれ
て、高裁判事の給与の改善
によって「大学の法学教師
、弁護
士およびその他
の有能な法律家」も高裁判事職に就くこ
(6)
とが可能になる旨指摘している。法官一元論の形成
(7)
同じ年に発表された訴訟手続法制定委員会(U32mmγgEEg)の報告書(ωocs良一ωω)も、裁判官養成教育を論(8)
ずる箇所において「検察官、弁護士または法学者」等の裁判所外の法曹も裁判官に任命されるべき
ことを主張してい
(9)
る。また、
立法顧問院は
、訴訟法制定準備調査会守52回目FmZ5E5胃コ)の報告330CSω∞一色|
食)に対する意見の 表明のなかにおいて、裁判官同と
弁護士居との問の
人事交流を容易にするための措抗を
とることの重要性を指摘し、
(ω)
弁必土その他のすぐれた法仰を裁判官職に招くために給与の改普を求めている。
凱一章
しかし、こ
の間姐と正面から取り組んで検討したのは
、「一九岡三年
の法判竹制度調査会」
(巴お帥BLOBR三ZE5ぬ)
(日)
が一九四六年に発十い点した報竹古(ωOCS怠ふ吋)を附矢とするo同報告Aは、弁 護士および検察官の詐における判事
一般的に裁判官が弁護士および検察甘いの職務経験を獲得することが有益
であるこ
273
制候補生の執務の問題を取り上げ
、
274
とを指摘する。そして、そのようなものとしてとくに、
弁護士事務所における助言的活動を通じて得られる経験を挙
げる。しかし他方、報告沓は、弁護士および検祭官の許における全候補生の執務の導入は、その養成教育の期間を長
法曹一元論の形成と展開
くし、
正規の裁判官職への任命を遅らせる結果となり、
ひいて裁判官歴の給源の確保に悪影響をもたらす、という現尖的配屈をめぐらした。それゆえ、
弁護士および検察官の許における候補生の必要的執務という構想は将来
の課題と
するにとどめ、裁判官歴の過程において判事補が最高一年の期間、希望により休職して検察官または弁護士の許で執
,M
できる機
会が与
えら
れるべ
き旨||
それは
裁
判官歴 に
おける期間として
算
入されるーー
を提案
した(この
提
案は一
九(ロ)
四八年に高裁執務細則六一条により実現された)0 第N部また、弁護士から裁判官への任命については、すぐれた弁護士が裁判官に任命されることの有用性を承認し、とく
に最尚裁判事についてそれを望ましいとしながらも、その他の裁判官職については裁判官歴のなかにある者との関係
(日)
にかんがみ例外的にのみ問題とされるのが相当だと結論した。ひき続いて、この問題を取り上げたのは「一九五九年の裁判官制度調査会」(呂町印帥日号BR55含Em)の最終報告書
(M)
(印OC58HH叶)であった。」の報告書についてとくに注目すべきことは、すでに右調査会に対する指示のなかで法務大臣が、裁判官に就く者がその養成過程において検察官および弁護士の職務経験を獲得することの価値を明言し、調査会に対していかなる
(日)
条件のもとに検察官、弁護士または法学教師が裁判官職を保持しうるかを検討すべき旨を命じている点である。
調査会は右の最終報告書において、まず、
スウェーデンの現行裁判官任命・養成制度が顕著な長所を有することを
指摘し、
それが裁判官たるべき者に対する全面的かつ精細な審
査を可能ならしめ、その慎重な選択の可能性を高める、という。しかし他方、この制度に結合する短所として、裁判官は通常、弁護士活動においてーーまたはある程度まで
検察官職においても||得られる当事者個々人およびかれらの問題との直接的な接触をもつことができない点を指摘
する。このような接触は、裁判官の職務遂行にあたって疑いもなく有誌なものだ、というのが調査会の見解であった。
さらに調査会は、当初裁判官歴を志さなかったが、後日にいたり裁判行峨に移ろうとする他の職域の法曹にとって、事実上ほとんど裁判官職に就く可能性が欠けているという難点なども指摘する。
そこで調査会は、他の若干の国々のように、裁判官はひろく他の職域における法曹で、裁判官職への適格性を有す る者ーーとくに検察官、弁護士および法学教師ーーのあいだから任命されるべきではないか、という問題を提起する。
しかし同時に、このような聞かれた方式の採用により現行方式以上により良き裁判官の選択が可能になるか否かを問
題にする。なぜなら、聞かれた方式の結果、若干の上級の裁判官職や立地条件のよい地の裁判官職には多くの希望者
があるかも知れないが、裁判官職全体としてみた場合、とくに魅力にとぼしい地の裁判官職の人事について困難が生
ずるおそれがあるからである。
このようにして調査会は、開かれた方式を否定し、他の法曹職域からの経験を裁判所に加えるという目原は現行裁
判官歴の枠内において達成されるべきだ、との結論に達する。(調査会は、一九四八年に導入された高裁代理判事任命の要
件として判事補が若干の期間検察官または弁護士の許で執務できる可能性が、きわめて限られた範囲内でしか所用されていないこ
法自一元論の形成
とを指摘し、その理由の一つは、広範四に右のための休職を認めると、日裁白身の裁判事務に必要とされる判事捕の数が不足して
しまう点にあったという。また、弁護士事務所における執務については、一知期間の一院用では、少し仕事に馴れたと思ったら、もう
仕事から離れるということになり、いわば足手まといにすぎず、事務所の戦力として則待しえない
た については、適する検察行または弁護士から裁判命汁を任場合その職防と有能であり、かつ裁判官職への、そして 一とされた。)、虫点を泣くことになろう,Mの円。「)に執∞Eロ(られず、きな協力は得公共法作扶助所『rzZ巴宮白
(時)
側から開業弁護士の、め大の 格性をもつことが証明された者のみが問姐とされるべきだとし、また、裁判山口峨への移行を容易ならしめるために、(口)
枚察官または介護士が山裁のバ外此判行として執務する機会を与えられるべきことを提案した(この抗案はその後実現275 混一草
276
されている。高裁規則六二条)0
法曹一元論の形成と展開
他方、
個人として法曹一元を提唱する||あるいはそれに関心を示す||見解も現われるようになった。
しかし管見のかぎりでは弁護士のものはみられない。
(日目)
とくに、高裁代理判事(その後高裁部長判事)のルlネ(のFER河口ロ内)は、次のように主張した。裁判官凶ll少なくとも上級裁判所の
ーーー
は卓越する法曹であることが実証された者のみによって構成されること
が望ましい。裁判官職には、一部は現在裁判官歴にある者、一部は検察官、弁護士、法学者その他裁判所に多面的な
�H'部
経験と知見を供給しうる法曹が、
かれの経歴の頂点のポストとして任命される
べきである。そのためには、裁判官歴の在り方として、候補生としての基礎
的裁判官教育を受けた者が判事補の認可を取得
した後、裁判所にとどまることは自由であるが、大部分の者は弁護士事務所、
検察庁その他公私の職場を求めるようになる
ことを提案する、と。かれの提案主、
後述する『聞かれた裁判官位』における新しい裁判官歴の椛怨と驚くほど基本的に合致している、
とい
うことができる。
一九七二年の裁判官制度調査会の発足と法務大臣の指示
一九七二年四月一四日の政府決定による段権に基づき、法筋大医ゲェイェル(「3コ白「円。。一m
m一)
は同年八月一一一一日、①現行の裁判官養成制皮および裁判抗陸、②}川川等裁判所における裁判のための定足数および部の構成ならびに③向等 裁判所および行政高等裁判所の司法運営における
素人の関与に附して検討するために、地裁所長判事スパーク(Pュー
(初 )
〉コ円。ロ印℃呉)を長とする三人の調究会の構成良(ZECココ雪)を任命
し、
この調査会は二九七二年の裁判官制度調査 会」(]ミωP3牛Oヨ白「己門『包弓ぬ)と命名された。なお、調査会を補佐するために専門員(ヨ克之官)六人と幹事(凹与三雪印足)二人が任命された(いずれも最終時点の
お
o専門員および幹事については、さらに後述するo(忽)
法務大臣の調究会に対する折示は、調托会の報告書を理解する前提として重要なものであるから、次にやや詳しく(幻)
その内容を紹介する。法務大臣は、裁判所制度に関する多くの問題について近年改革が次々に実施されているのに、通常裁判所および行政裁判所を通じて裁判官の養成教育および裁判官歴の在り方という問題は、まだ手がつけられていない重要なテーマであることを冒頭に指摘する。
(また、前述②および③の問題を合わせて取り上げるべき必要があることを述べる。)そしてその上で、現行の閉じられた裁判官歴すなわちキャリア裁判官制の長所と短所とを列挙する。まず、争いのない長所として、キャリア制。かスウェーデンの裁判官の優秀さ、独立性および職務への忠誠に対する高い評価をもたらしていることが挙げられる。
法�li-元論の形成
キャリア制は、
通常、しかし他方、正規の裁判官職への任命のためには裁判所制度内部における長期間の執務が決定的条件であり、そして事実上、岩年の時期に裁判官服に入ることを認められた者は、
疋規の裁判行職への適格性に
川附するより以上の者査にさらされることなく、その職まで昇進できる、
という短所を伴っている。
キャリア裁判官が長年にわたる執務を通じて獲得した裁判所下統に関する詳制かつ広汎な知識は、もちろん大きな
加-Ll
価他をもっ。しかし裁判活動にとっては、社会生活の他の
まざまな而におけるより深い経験が少なくともそれと同
277
係に重要である。
現行システムは政判官肘がその他の社会出動ならびに社会の各層に妥当する価値判
いずれにせよ、断および凡解から孤立する危険を包脱している。裁判竹に任命
れる4hは通常その前に法制度の他の領域でも働いた
278
ことがある、というシステムは、疑いもなく裁判所に貴重な経験をもたらすであろう。
上述の点は、
裁判 所の役割が現在、一回困難なものになっているという背長からも眺める必要がある。現在の立法
法曹一元論の形成と展開
においては公共の利益が若しく強調され、立法者は裁判所に広汎な裁量的決定の余地を与えるにいたっている。立法理由主に示されている価値判断はしばしばかなり急速に時代遅れになってしまう。同じことが判例その他の法源資料 についても妥当する。それゆえ、裁判官は尚皮に複雑かつ微妙な法政策的判断を迫られることになる。このような状況のもとで「発展の要請に対応し、同時に市民の法的保障の要求を充足する法適用を維持するという任務の達成は、私見によれば、裁判所法曹が現状よりも広範囲に他の社会的活動からも経験を獲得するときに明進されるに違いな(別)
、O L
」
部N部
裁判所が社会の他の分貯の経験を獲得する結果をもたらすシステムを作山するという課題は、さまざまな基本的見地から
アプ
ロー
チすることができる。
育への可能性を聞くこと、 一般的教育改革の円探としては、経済的条件にかかわらず社会の各層に高等教(お)および、向学教育に入るための朱件として実際の職業経験を考慮することが含まれる。こ のことを通じて多様な職業グループ内における社会的志向の拡大というn標が達成される。
とりわけ法学教育に関しては、右の観点から専門志向的教育と一般社会(的)志向的教育との聞の街宣に留志することがとくに重要である。法学教育の再検討は現在進行中であり、裁判ん日照および裁判行の持成教育に関する一般的調脊検討にあたっては、法(お)学教育に閃する調究委此会の活動に注目し、かっ、これと街岐に段触を保つことが大切である。しかし、裁判汁府における社会的志向の拡大という目標は、たんなる教育改午的措行によっては達成することができない。裁判竹府が実際の活動において社会生活の他の領成から経験を吸収することが最も肝要である。それにはさまざまな方法がありう
一つは、現行システムを維持しつつ裁判所法的が裁判所制度外の臨時的職務を任意に引き受ける、というものるが、
である。立法闘係委員会、省、国会における峨務については、すでに現在でも広範囲に裁判所法曹が活用されている。
だが
、そ
れ以外の方面では、
現行システムのもとで右のような方策を実現するための大幅な改革は不可能であろう。
このようにして、裁判官服に他の社会領域からの経験を供給するという目標は、私見によれば裁判官歴の再検討を 要求する。そしてその再検討にあたっては、正規の裁判官のポストが法制度に関連するさまざまな職業グループから 自由に補給される、全く閃かれた裁判行歴(g}MorsBコ仏05白岳山口広「)のシステムへの移行が問題となることは明ら
かである。このようなシステムは例えばノルウェーの採用するところである。聞かれた裁判官歴はたぶんわが国でも
有長だと忠われる。しかし他方、直ちにそのようなシステムに移行すべきではないとする強力な理由もまた存在する
のである。
いうまでもなく最大の課題は、正規の裁判官職に高度の素質、能力をもっ志望者を確保し続けるということである。 現行の裁判官歴の在り方は一般にそれを可能ならしめている。もし、裁判廿庇が変革されるならばそれは、移行段階
においてもすぐれた裁判官の補給を保障するような方法で実施されなければならない。閃かれた裁判官歴への直接的
第一市 法W一元論の形成
移行は、この面において困難を生ずるかもしれぬ危険が存在するのである。 司法実務修習を終了した裁判咋陛の志望者に与えられる、現行の基礎的裁判官接成教育は、疑いもなく価値あるも のである。たとい裁判官の養成教育を改革する理由があるとし
て も(この点については後に詳述するであろう)、私はわ
の基礎的養成教育は将来とも維持されるべきだと考える。
さらに、裁判所における非正鋭の裁判官の必要性も考応しなければ
なら
ない。非正却の裁判行は、調査・報告
(【ひ門広『白雪足。
)の
職務に当り、正規の裁判官の休職など系支えのあると
きに その職務代行として執務し、また、諸般 の即位山から正規の裁判官によって行
なうことができない裁判事務を処却-するために必要である。
このような人的必要
性は閉じられた裁判訂慌のなかではきわめてよく充足されうるのである。
279
上述した山弘行システムの長所は改平された裁判符庇の形成にあたっても故大限に確保されるべきである。聞かれた
280
裁判
官歴への直接的移行ではこれができない。
しかし、 裁判官層に他の社会領域からの経験
を保障するという吾大な改革は、現行システムの長所を犠牲に供することを要せずに実現されうると私は確信するo以下において、私は、ぃ
法曹一元論の形成と展開
かにしてそれが可能だと考えるかを簡単に述べたい。
そこに存在する諮問題点をより精細に分析することは、
当調査会(
の構成μ)の職務に属するo
そのさい調究会は、以下に述べられ
る観点から離れた他の捉築を行な
うこ
もと
自由であるべきである。
調査会は、
司法実務修習の終了に直後に接続する現行の裁判官養成教育のシステムは、
なんらかの形態において維
持される
べきだという原点から出発すべきである。
しかし、
裁判官歴におけるこの段階は恨木的に短縮されるべきこ
館W部
とを支持する強力な型由が存在する。
この養成教育は裁判官歴への編入の認可にまで導くものであって
はならない。このような認可は、正規の裁判
官職への任命にあたって始めて判断されるべ
き問題である。以上の見地からみて、現行の裁判官養成教育の必要的一環としての、高裁における只外裁判官の執務は将米存続すべきではない、ということは当然だと考える。
さらに将米においては、
通常裁判所と行政裁判所とで
異なる裁判廿監のシステムは廃止されるべきである
oそ
れに 代って、高裁、行政尚裁のいずれにお
いて養成教育が行なわれるにせよ、
統一的な裁判官歴への道を聞くシ
ステムが追求されるべきであるo現在、多かれ少なかれ裁判官職への適格性の一層の審査とみられている、高裁こおける只外裁判官および最尚裁または行政故山裁における調査・報告者(上告調査官)としての執務は他の職における執務のメリットと同格祝されるべきである。
右の基木的観点からみた
とき、裁判官の養
成教育は二つの段階に分けられるo
m一段階は司法実務修刊であり、こ
れは法制度における他の法曹職のための基慌的養成教育も包含するo
司法突務修刊の在り方については、
法務省内にお
いて他の関係で検討がなされているが、
当調査会の調査の結果によっては、
さらにこの点に関する改革が問題と
(幻)
なるかも
知れな いo第二の段
階は尚
裁または行政高裁における若干の期間の執務を含む。
この段階に
ついて
は、現在
の判事
補候補生の審査の制度の改
革、
例えば候補生の執務期間を延長
し、養
成教育が候補生期間の満
了をも
って終る
ように変えるべきかどうか検討される必要があるo
なお
、候補生期間の
満了後に若干の期
間、
裁判所における執務
を
要求することにも開山があるといえよう。
私のけん解によれば
、正規の裁判官職に就こうとする者が保持
しているべき、
法制度に関連する
他の社会活動からの 経験は、通常、裁判官の養
成教育の終了に接続して獲得される
べきであるo早期段附における
他の領域での所動は、 一般的にいって最も有益で
あり、しかも尖際的かつ現代的な観点からのメリットを伴う。 この関辿において、
まず、
裁判所制度内においては日放および最尚裁ならびに行政品政および行政円以高裁における 事件の調査・報告のために、裁判官の長
成教育を受けたスタッフが存花する必要が
あることが冊立されなければなら ない。また、裁判んHの休峨や心身の故障による差
支えの場合に備えて
、職務代行者として裁判甘
養成教育を受けた者
が留
保されていなければならない。
もっともこの場合
、長期にわたる代行は別論である。なぜなら、そのような代行
は第一に、
正組の裁判行峨に航する者によってなされるべきだと思われるからであるo
i1ょ山一元論の形成
れの人的必史性
を充足するた
めの一つの方策は
、法判寸先成教育
を終了した者のうち
、若干を一定の則問
、裁判守
股に浅間させ、上ぷの各峨務に就かせる
ことであろう。
この選
択肢が合目的的か否か
、そうだとしてもどの程度の
人
はが適切か、
そしてそのた
めにいか
なる行峨が設抗されるべきかの検討は
、調査会の任務に属する。
が山発点は、裁
判官
の長成教育を受
けた者の大部分は、
その終了後に裁判
所制度と結びついていてはならな
い、ということであるべ
きであるo
そして調査会は、
政判所制度における右の人的必要性に
よる非正規の裁判官の数をできる
だけ減少させ
る
第-J';t 281 めた
の各種の方策を考はすべきである。
私HAによれば、裁判行
山ぃ先成教行を受けた
者は、右の裁判
所に 残印する#引を除いては、他の職域に活動の場を求める
282
"""
である。
小火
・地方
レベルの公
的ま
たは私的な
峨務 であって、法限的裁判官養成教育が有用なもそのためには、
のが問題となりうる。同家的活動の分野に関していえば、かれらはまず、
検察一行
、警察および執行制度、
行刑
制度、
法曹一元t;15の形成と民開
ならびに
巾央行政げ
に関心 をもつであろう。川川中火行政庁、
なお、
」の
関係
において
最近
、国会に提案された法律扶助制度の改革(匂『8・5吋NHA)のなかに、各県に公共弁護上事務所を設立すべきことが包合されているのが注円きれ(お)なければならない。裁判 官教育 を受けた者、がこの組織で
執務
することはきわめて
有益 であろう。地方自治体、々什種の私的組織・団体、銀行、保険会社等における執務も有益である。とくに、開業弁護士の経験は、裁判官になる前段階 の活動として価値に満ちたものである。
i:HN部
弘がいま京拙したシステムは刈i然のこととして正規の裁判宵峨への任命の問題に影響を及ます。それゆえ、調査会 はこの任命の問題も取り上げるべきである。
その終了後は、
大多数の裁判官志望者が裁判事務以外の職務に従事する
」とになる
改革 された裁判官長成教育と
両立 させて、現行の裁判官職への任命の原則を維持すべきではないし、また、
そうすることは不可能である。
裁判官の養成教育を終えた者はもちろん、裁判官職への任命を求めるにあたって、このことを特別のメリットとして考応されるべきである。しかし、そうでないすぐれた法律家も裁判官職への任命について問題とされうべきである。このような任命方式においては、いわゆる先任主義(年功序列主義)はきわめて限られた範聞でのみ働くのは自明のこ
とである。調査会はこのような新しい任命方式への移行が、どのようなベlスでなされるべきかを詳細に検討しなけ
ればならない。
裁判官の養成教育および裁判官歴に関して調査会に与えられた任務は、約言すれば、基礎的な裁判官養成教育の在
り方の分析を意味する。養成教育の志向および範囲ならびに裁判所制度およびその他の法制度内の組織との調整につとりわけ
留意 されるべきである。また
、調
査会は裁判
所にお
ける 非正規の裁判
官の 必要性が
いかにして
充足 されるべきかを考量しなければならない。 いては、
さらに、
成判官の養成教育を受けた者が裁判所制度外の活動から経験を獲 得することができるた
めの組織的
かつ実際的
条件を調査し、
合わせて
、問題と
されるべき
各種の活動領域につ
いて概
説することが肝要である。
なお、
調査会は、正規の裁判
官職 への任命
方式
の問題
についても検討しなけ
ればならない。
調査会は、
その提案が、
現在裁判官監におレて執務している非正規
の裁判官に対していかな
る影響を及ぼすことに なるかを顧慮すべきである。
(以下は、
高裁の組織ならびに高裁および行政高裁における素人の関与の問題に関するので省略する。)
同調査会の報告書『開かれた裁判官歴』
(→
概 説
ぢミ明一元論の形成
調査会を補佐
するために
、当初四人の専門
員が任命されたが
、その後二回にわ
たり
一人
ずつ追加され
、合計六人に
なった(
全日比が裁判官
、検察官〔
山身者〕で
、弁護士 は一人も 含まれて いない)O幹
事は当
初二人
、後に一人追加されたが
、
うち一」は専門
員に任命されて幹
事臓から退
いた(
二人は 高裁代理判事
、
一人
は行政高裁代理判事)0
以上の人 的構成で、調査会は
最尚裁
その 他の 通常政判所
および
行政
裁判
所の
見学調査
、スウェーデン裁判官協会お よびスウェ
ーデン弁護
士会その他の関係する公私の機関
・団体との政触など
、その作 業を進めた上
、
一九七四年一O 第一章
月二日に法務大臣に対して『聞かれた裁判官歴(副題)裁判官の養成教育
および裁判官歴/高等裁判所
および 行政高 等裁判所における素人/尚等裁判所の防成』(ωOCHSTSF83白『内乱0352ω\ロ03「C【EEE高Rr号ヨω司宮三官\
「与gE二5〈『ぎ。の7zd戸三倍「『宮\二C〈円以コ印O「m2520コ)と題する報告書を捉山した。
なお、
調査会の作業にあたっては
283
284
(mm)
全専
門久が
す
べ
ての問題
に関与するという
方式が 採
られた。
法曹一元論の形成と展開 報告書は附録を含め
、A5判八ポ活字(但し、
法務大臣指示の部分は六ポ活字)で全文二三九頁で
かd
oも
っともそのうち、
四十数頁は高裁における裁判のための定足数および部の構成ならびに高裁および行政高裁における素人の関与 の問題を取り扱っており、
この部分については、
以下、一言及を宵略する。報告書の全
体的構成を知るために、
まず日次の大見山しを示し、
つ
で い
そ
の中核
を成す
(宜的 にも 全体
の約 三
分
の 一 を占め
る
)「
五調査会の検討」の部分の細目次を掲げてみよう。
節r'U部
目
次(大見出しのみ)立法に関する提案
(訴訟手続法ほか三つの法律の改正および一つの法律の制定に関する)
要約(スウェーデン文と英文)
調査会の任務等
現行
の裁判官
教育および裁
判官歴
」日同等裁判所における裁判機関の定足数および部の構成に関する現行法規整 四
司法運蛍における素人の関与の現状 五調査会の検討
ー.L..
ノ\
立
法上
の捉笑
のための特加理由
七調査会の専門員による特別意見
添付資料一ないし一O
「五
調査会の検討」の細目次 五
調査会の検討 五
序
五
将来における裁判守養成教育および裁判官歴 五・二・一一般的観点
五・二・二
法曲目養成教育および司法実務修習
五・二・二・一法曹養成教育
五・二・二・二司法実務修習
五・二・三調査会の提案の骨子
裁判日長成教育の現状 五・二・三・一 法也一元論の形成
五・二・三・二
川弘行システムの枠内における改革か、それとも裁判竹歴の再枚討か?
五・二・三・三指示における詳細な論及 五・二・三・四
閃かれた裁判官歴の各種の変数
五・二・四裁判vt究成教育に閃する詳説
第一章 五・二・四・一
養成教育の一般的性質
〕い川裁および行政向裁における只外裁判官の問題
285 五・二・四・二 五・二・
四・
三長成教育の期間、長成教育のための配置
286
五・二
・問
・四
五・二・四・五
法山一元論の形成と民開
五・二・五
五・二・五・一
五・二・五・二
五・
二・五・三
五・二・五・四
第W部
五・二・五・五
五・二・五・六 五・二・六 五・ 二
・六 五・二・六
五・二・六
五
・二
・六・四 五・ 二・ 七
五・二・七
五・二・七・二
五・二・七・三
五・二・七・四
五・二・七・五
五・二・七・六
五・二・七・七
五・二・七・八
五・二・七・九
五・二・八
五・三
五・四
五・五 養成教育課程等養成教育終了後の事査等非正規の裁判官職等、その必要、形成および配置
地方裁判所における非正規の裁判官N職 序
向裁および行政高裁における非正規の裁判官級
円以LHM裁における調査・報作者としての官職行政最尚裁における調査・報告者としての官職非正規の裁判官職からの休職裁判所制度外の活動領域
検察守、執行官、警察長の職歴 序
弁護士活動
立法関係活動等
業績評価と官職への任命
裁判官什臓への任命のための現行の理由
指示における観点等
裁判官主成教育の業紙評価における価値 裁判所執務の業績評価の際の優先性 栄一日制評価のための一般的法準
故判行峨等への任命に関する現行手続 わが国およびノルウェーにおける若干の改革の提案 裁判官職推せん委員会の必要性、
委員会の任務
委円以会の椛成等 裁判官養成教育および裁判行歴に関する結論的見解
高裁における裁判機関の定足数および部の構成リ同裁および行政高裁における素人の関与
(五・三l五・五は、それ以上の細目次を省略) 経過規定
(お)さて、右のような報告3の内容を詳細に紹介することは紙幅の都合上困難なので、
その要旨を示すにとど
めるoも
っとも少数立見については、
報告書をめぐるその後の論議との関係からやや詳しくふれる必要があるo 報告書の内容(その二||多数意見||
報告書
はまず指示と同様に
、現行のキャリア裁判官制の長所
として、それがスウェーデンの裁判官層に対する高い 評価をもたらし
ていることを承認した上で、
裁判所にその外部における法曹の活動領域から経験
が供給されるこ
との
重要性を強調するo
すなわち||
裁判官という職業
はたし かにそれ肉体、社会生活、現に妥当している価値判断およ び人間関係に関する高度の洞察を与えるが、
裁判官という役割はやはり一般的にいっ
て、
弁護士や検察官がその職務
法智一元論の形成 に)
第一1,'t 287
288
活動において得るような、当引者との密接な後触、およびかれらの例人的関係に閃する洞察を得るのに障碍を附く、
と考えられる。法判行となる者が裁判所の活動だけでなく、多くの場合弁護士や検察官のような活動についても経験というシステムは裁判所制度を強化するのに役立つ。さらにその他の法制度の分野における活動の経
法山一元論の形成と民Ilfl
を有している、
験も、裁判官となる者にとって裁判活動を行なう上で有益だと忠われる。このことはとくに立法関係の活動について妥当する。裁判所外における執務は、裁判官となる者をして裁判所の活動を裁判所とは兵なる視角からも眺めさせ、
それによってかれが裁判官として判断せねばならぬ多様な問題の理解を明進する。このような背対と指示の基本郎総
から調査会は、裁判官回が全体として||必ずしも例々の裁判官についてではない||現状よりも一層高度に裁判所
抗N部
外の法的活動領域からの経験を供給されるような方式で、裁判官歴が形成される道を探るのである。「われわれとし
ては、現状よりも一層聞かれた裁判官歴によって、裁判所がそれに課せられている重要にして微妙な判断を要する任
務を果すために、よりふさわしいものになることを確信する」(一二九頁〔頁数は報告書のそれである。以下同じ〕)と調
査会はいう。(五・二・一〔数字は主として関連する目次を示す。以下同じ〕)
(辺)所に共通な裁判官養成教育および裁判官歴の新しいシステムを提案する。それはおおむね以下のようなものである。 そして報告書は、通常裁判所と一般行政裁判
瓜在の基礎的裁判官養成教育すなわち判事補候補生の養成教育は維持され、かつ現在とほぼ同様の方式で形成され
るが、現在よりも期間が延長され、一年六月とされる。この基礎的養成教育は高裁判事補候補生については約六月の
(幻)地裁における執務を包含する。行政尚裁候補生については県相税裁判所および県裁判所における六月の執務を包含す
べきである||それが可能になるようになれば||。しかし現在のところ、すべての行政市裁候補生が県租税裁判所 および県裁判所において執務できる現尖的可能性は欠けている。(五・二四・一、五・二・囚・ご一)
なお、
司法実務修習に関しては次のようにいう。
地裁の訴訟手続は
、現代スウェーデン
訴訟の茶木原別で
ある口頭、集中お
よび直接性が支配している点において
、
原則として
書面審理主義
を採る県裁判
所や県租税裁判所のそれと全
く異なる。
したがって
、地裁での修科はすべての 成判所の活動にとって基礎である
べき、常一要な訴訟
上の諸原則に対する十分な閣内解を与える。
そこで、
現状では
行政
高裁の判事補候補
生になるために地裁での修
習が必要とされて
いないが、調夜会は、
若干の期間の地裁
での修習
が行 政高肢の候補生になるため
にも要件とされ
るよう提案するo
加えて、新しい裁判官養
成教育の期間の知縮に伴い
、地 裁修習の重要性が明大
するのにかんがみ
、裁判官養成教育
の志望者に対しては地裁での修
習期間を一
年半に 延長する ことを 提案する。(五
・二・二・二)
右の養成教育終
了後は、原則として
裁判所における執務
は終るべきである。
この点は現在候補生は判事補に採
用さ
れるのと見なり
、司法実務修刊の終了により修
需生が政判所を離
れるのと同様になるo
ひき続き裁判所に
おける雇用
法山一元論の形成
を望む者は改めて非正
規の裁判官職への採用を出願すべきであ
る。もっとも、こ
れは 比較的一
般的になると考
えられ
る。
右の非正規の裁
判行職とは、地裁判事補、古川政代用判事、行政高裁代田一判事、最
高裁 上告調査官および行政最高 裁上告調査官である。
現在と見なりこれらの汁職は中前に基
づき任命さ
れるものになる
。し
たがって、正規の裁判官
峨と同様に公募され
、弁護士および検察
廿その他の法曹からも巾請できる。
とく
に明示的な花任期間の制限
は医く必
第一章
一般的にいえば、なるべく多くの法留にこ
れらの執務の機会を与える
べきこと、および、これら の峨はいずれも裁判官肢における終日
段階のポスト
ではない
ことにかんが
み、
数年間(例えば地域判事捕につ
いては現在
と日係に一一一!四年)の時限的な執務が唱ましい。
mMm税政判所および
県民判所における地政川ポ怖に相刈ーする
ポストの
創設の問題については別に
詳しく検討されるべきであるo
現在の地裁判事補のポストの数は
、新たな本礎的裁判官養
要はないけれども、
289
290
成教育の一応として地裁における執務が包合される結果、減少することになる。日必代理判官および行政高裁代理判事は、」日川裁および行政高践における峨務代行裁判官のグループを椛成することになる。最高裁と特調托官および行政
法曹一元論の形成と展開
松山裁上告調査官は、現在と
じ同 く最山裁
または行
政円以 日裁における調査・報告の職務を行なう。(五・二・四・三、五・二・五・一|五)
その他の基礎的裁判官養成教育の終了者は、
上記以外の法的活動領域に峨を求めることになる。この
ような活動領域とは、検察庁、公共弁護土事務所、開業弁議士事務所、執行宵川、県中火行政庁、国家行政機関、地方自治体、企業、各種の組織・
団体および銀行などである。政府各省および
国会はこれまでと同様に、多数の裁判官養成教育を受けた法曹を必要とすることが前提とされる(もっとも報告書は、この砲の人れの補給は、通常、基礎的長嘆教育の終了後数年
却If部
間裁判所において執務した上で行なわれるべきものと考えている)。調査会は、裁判官は原則としてその木米の一職務を担うべきで、現在のように多くの裁判官が休職して政府各省や国会等で執務している状況は望ましくない、という見解であり、政府各省に法務関係の専門職
および立法関係委只会の幹事職のための特別のポストが設問されることを前提に している。すなわち、右のようなポストの
設置 によって、裁判所外の公的職務のために裁判官に休職を認める
現状 の方式は廃止されるべきである。(五・二・六・
)-ーー四
新しい裁判官長成教育がなんらかの審先をも
って終了すべきか否かは一つの問題である。正規の政判官職への適格
性の有無は、後日その任命の際に判断される.べきで、養成教育の終了時に問題とされることではない。しかし、裁判官養成教育が望まれる水準を保持し、かつ優秀な若い法曹にとって魅力的であるためには、かれが養成教育を満足しうる結果で終了し
たか否かに関する審査は必要である。この審査はおおむね現在と同様になされうる。この段階です
でに裁判咋峨に不適格と認められた候補生は選別・除外されるo審査の結果認可された者は、裁判官職への任命にあ
たってそ
れを事実
上一つの
重要なメリ
ットとして
考忠されねばならな
い。なお
、終局的な審査は養成教育の終
了時に 行なわれ
るべきであるが、
その中途段附において
も梓査がなされるべきは当然である。
このようにして
、基
礎的裁判官養成教育終了の認可は、
現在と異なり組織された裁判官歴への編入を伴わ
ない。調 査会は、
現行制度の枠内にお
いて 裁判所制度内に各
種の法的活動領域から得られる経験を拡大する要
請を充足する
こ
との可
能性について
も検討してみた。しかし「任意的な方法で、
裁判所制度外の活動領域における裁判官と
な
者る
の執
務の問題について実質的な変革||現状では一部の者のみが限られた期間につ
いてそれを求めるに過ぎない||
をもた
らすこと
、または
事実上、
他の活動領域が裁判官となる者のための限定された執務のために
聞かれるこ
とはあ まり 現実性がないと判断
したo他方、こ
のような方法が実現可能
となれば、
調査会の見解による
と、
その結果休戦
と
なる判
事補や代理判事の数がさらに明加することになるo
そうなると、
失際上、
裁判官歴の
なかにある
者はもはやE
規の裁判
官職にまで到達することを期待しえなくなるであろう||たとい多少、
正規の裁判官職をふやし
たとしても
||。このことによっ
て、裁判官歴は事実上空洞
化するように
な ろ うo」(一三五頁
)そ
れゆえ、
閉ざされた裁判官歴 の現行システムは
、新しい裁
判官歴の形成により放楽されな
ければならな
い、 というのが調査会の見解である。(五
法曹一元論の形成
二・三・二、五・二・四・五) 現行の高裁における員外裁判官としての必要的執務は、
裁判官陛が開放さ
れたあかつきには
これを保持するこ
とは
凶雑
である。すなわち、
長期にわた
る養成教育の則間は閉ざされた裁判官雌を作山する傾向がある
。裁判
行養成教
育
を受けた者が他の活動領域
を求めることが吋能になるためには
、その長
成教 育は比較的
短期間でなけ
ればならな
い。
基礎的裁判官
養成教育に
直ちに接続
するハ外
裁判
行としての
必要
的執務は
、他の経歴
への刺入を
あまりにも遅
らせて
しまうoと
いってその代りに
、只外裁判行の
執務をより遅い段附
に附くなら
ま、難 点はさらに明一附さ
れるのであるo
出-r,t 291
また、
中間段階つまり他の飢城における活
動の
途中にこれ
を州人することも可能と
は考えられない
。員外裁判官の執
292
務のために当面たずさわっている職務を中断しなければならないからである
。 そ
れゆえ、門以外裁判官としての必要的
執務の要求は、より広汎で、より聞かれた裁判官職の給源を確保するためには妨げになる、と考えられる。したがっ
てこの制度は廃止するよう提案される。もっとも、任な的な員外裁判官としての執務の可能性は存位されるべきであ
る。このような執務は、とりわけ裁判所外で活動しているが、裁判官峨を志望し、自分がそれに適しているか否かを
第W部 法曹一元論の形成と民間
裁判所の現場で試してみたいと欲する法曹にとって適切だと思われる。(五・二・四・二、五・二・五・一ニ)
調査会の提案は、多くの高裁判事補候補生が地裁判事補の職を得ることを可能にするけれども、この可能性は共通
の裁判官陛の結果として、行政高裁判事補候補生こも与えられる。高裁および行政臼裁における裁判官養成教育を受 けた法曹で、右の職を求めない者および得られない者は通例、裁判官養成教育を通じて公私の職場においてしかるべ き峨を得る十分な日比込みを有する、
と考えられる。候補生の採用にあたっては、毎年、経験の示すと
ころ
により裁判
所制度の内外において必要とされる数の者を採用するように努めるべきことが強調される。このことによって、通常、
裁判官官質成教育を受けた者が偶然による場合は別として養成教育終了後に職を得られない、という状況を避けること が可能になるはずである。しかしながら、裁判官養成教育から裁判所外の職への移行はときに困難を惹起すると考え
られる。新しい職があらかじめ確保され、川刈筋は雨後に開始されるようにできるとよい。だが、雇用が養成教育の終
了時に提供されない事態も生じうる。
したがっ
て調査会は、養成教育を受けた者がさしあたり高裁または行政高裁に
とどまりうる可能性が作出されることを提案する。じかし山発点は、尚裁または行政官川裁との結び付きは、原則とし
て長成教育の終了と北ハに切断される、
ということであるべきである。裁判所への残昭は、長成教育を受けた者にとっ
て全くの一時的解決策として存在すべきである。右の需要に応ずるため、高裁および行政高裁は必要な場合、養成教
育を終了した者の一時的雇用のための特別の予算を配分される必要がある
。 こ
のように養成教育を受けた者が高裁ま
たは行政高裁にとどまるときは、新たな候補生の採用はこれに相当する数が減少されるべきである。
」のようにし
て、 候補生の採用
が、
調査・報告者および養成教育終了者に対する現実の必要に適応する
ことがはかられる。(五・二・凹
五)正規の裁判官職を求める者は、
新たなシス
テムのもとでは原則として裁判所の内外
において活動してきた者にな
る。
裁判所における執務則聞の長さはさまざまであろう。
調査会によれば、裁判官職の中訪者はおおむね次の三つに分類
される。すなわち、第一は養成教育期間のみを裁判所において過ごした者、第二はその後に数年間非在規の裁判官と して執務した者||主に地裁判事補としてlー、第三にそれ以上の裁判所における執務経験を有する者ーーとくに代 理判事や上告調査官として執務した者ーーである。
一部の申請者については義成教育を全く受
けさらに第四として、
ていない
者もありうる。捉案によるシステムでは、裁判官となる者は実際上つねに裁判官養成教育を受けているとい う結果を招米する。期間の長短は別として非正規の裁判官として執務したことのある者にしかもかれらの大部分は、
なろう。
法官一元論の形成
裁判官峨への任命にあたっては、申請人が高裁または行政高裁における基礎的裁判官義成教育を受けているか否か
がとくに重視されるべきである。
も っ とも、
」の点が任命のための必要的要件であってはならない。任命の時におけ
裁判所、、,a目、JA、三、新いダ江口
執行ん日目または弁護士事務所に 立法関係委員会、同会、る業縦評価の問題については、政府各省、
一般にその他の領域における活動よりも大きな価値が認められるべきである。
他方同時に
、
任命問題
おける執務は、
招一章
における例別的事情は著しく異なることがあり、
私的領域におけるその他の活動が裁判所の観点からとくに価値があ
293
るとみられる内容のものでもありうることが強調される
。 そ して、「業杭評仰にあたっては原則として、司法の傾峨 における一つの部川、
例えは裁判所における
、または弁必
士も しくは検察官としての執務を
担え
た複数の職務活動を
29.1
援川
できる
中訪
者に対
しては、同
一の期 間 務
執としし検み
のて官察
は裁もしく士 弁護
はた
まにおいて、所
判を
た
りも
者
よ優先順位
が
与え
られるべきである。
」
(一
六五頁)
法曹一元治の形慌とIl�Dll
ちなみに、公共弁護士慌務所の弁護士はともかく、開業弁謎土から裁判官になる者は、とくに給与の関係から比較
的少ないのではないかと予想される。事実ノルウェーにおいては弁護士から裁判山口になる者の数が激減しているので
ある(一九二O年から一九六九年までの問に、弁護士から裁判官になった者の数は裁判官全体の三分の一ーー四分の一の問であっ
たが、現在では一O分の一以下になっている)0
Zl1 rr部
業績 評価
におい
でほ
ぼ 同 等
である巾 清
A/
任
に
ついては先
主義
を
適
用 す
るほ
かない。これは
すでに 閃
かれた裁判
官歴
を採用しているノルウェーにおける同極の経験に徴しても是認される。
なお、顧問官レベルを超える上級の裁判官峨とくに申訪に基づかないそれへの任命にあたっては、原則として現在より
臼由
な
任
命方式
が
適
い
用
され
てよ。し
かし上
級
官職における任
命政策
は結果
的に
み
て通過段階
その
他
の裁判 官
峨へ
の補給
に
影響
をおよ
ぼ
すのであ
って、ここに衡泣
すべき
問題
が
生
ずる。上級の裁
判官職
は
卓越
した
弁護
と同 様
に
、土および検察官にとってとくに関心を惹くポストである。他方、それへの任命の原則は裁判官屑が全体として将来と もいけ川口肢の水準を保持しうるような方向で辺泊されることが肝要であ
る。ヒ級官職が一般に裁判所外の活動領域の法曹と
く
に有能
な法曹
にとってはその他の裁判官
職はいささか 魅
力
を失う
こ
とになろ う
。から白援に任命されるならば、
(五・二・七・三、五・二・七・五)
調査会は裁判行峨惟せん委員会(CE5E「mgmguヨコ仏)の設置を提案する。
それは地裁判事補以外のすべての公募を要する裁判官職について、
空附の巾請者に関する任命問題に
ついて政府立立見を述べる機関であ
る。その構成只とし
(お)
ては、裁判所制度のための
新しい中央行政庁の
長、最高
裁判事一人または行政最向
裁判事一人、高裁長官一人、行政
(お)
高裁長官一人、検事総長、ならびに弁護士会
、スウェーデン
裁判官協会および
JUSH法学士・
社会学士組合の各
代
表
を包含
すべきである
。(五
・ 二 ・
七・
八、同
九〉
最終的見解の章下に、
調究会は以上において取り扱った提案の実施のための条件について再説する。
決定的な条件は、政府各省、
政府の立法関係委只会、
国会または中央行政庁において執務している非正規の裁判官
のために、
それぞれの分野において特別の官職が設置される
ことである。
さらに
捉築の実現は高度に
、裁判官養成教
育を受けた者が現実
に法制度におけるその他の職歴に移行で
きる可能性いかんに関
わっている。それは、国家部門に おける法曹の職歴につ
いてとくに重要であるo
高裁の養成教育を受けた者にとっては
、とりわけ検察官
、執行官およ
び公共弁護士事務所への移行の可能性が問題となる。
行政高裁の養成教育を受けた者にとっては県中央行政庁および 公
共
弁護
士事 務 所 へ
の移行が前 面
に出
てくる。国家部
門 に
おける法曹
の職歴
の強度
の
閉鎖性
が、
閃
かれた裁判官 歴 を 目 ざ
す改革
を
困難
にしていることが
強
調されるo
調
査
会は裁判 行 歴 以 外
の法仰
の峨
歴につ
いて検討
する任
務を与え
ら
第一章 法曹一元論の形成
れていないが
、裁判官歴における改革の日的を
達成するためには
、れの問題の再検討が
なされることが緊急に
何百
で あることを力説するo最後に調主会は、行政裁判所の組織におい
ては地裁判事柿の職に相当するも
のが存在せず、そ
のことが行政尚裁の養成教育を
受ける者にとって下
級裁における執務を凶難に
し、かっ、行政最高裁における高水準
の
調査
・
報告右
の
確保
を
凶
難に
していることに 注
意
を喚起
するoこの
問題
も
再検討
されなけれ
ば
ならない。裁判官養
成教育を受
けた者のための行
職||地裁判事制に相当するものーーが
、県中央行政庁とくに県租税裁判所および県裁 判所に設医されるべきである。(五・二・八)
295