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〈論 説〉
カ ンボ ジ ア都 市 周 辺 部 の 集 落 に お け る共 同 関 係
プ レ ッ ク ・ トア ラ集 落 第9組 を 事 例 と して
谷 川
目 次
問題 の所在
1調 査地 の概 況
n世 帯 間 の共 同 関係 とそ の特 徴
皿 都 市周辺 部集 落 と農村 集落 にお け る共同関係 の比較 考察 結 びと今後 の展望
茂
問題 の所 在
虐 殺 や 飢 餓 で 百 万 単位 の 国 民 を 死 に 至 ら しめ た ポ ルeポ トらの 率 い る ク メ ー ル'ル ー ジ ュ(以 下・ポ ト派 とい う)が ,な ぜ3年8ヶ 月 もの 期 間 に わ た っ て カ ン ボ ジ ァ を 支 配 す る こ と に な っ た の で あ ろ うか。 そ の 原 因 を 明 らか に す る た め に は,カ ン ボ ジ ア が ポ ト派 に よ る 支 配 に い た っ た 政 治 的 な 要 因 を 探 る の み な ら ず,そ の 政 治 的 な要 因 の 土壌 と な っ た社 会 的 ・経 済 的 な 要 因 を探 る必 要 が あ ろ
う。 問 題 の 核 心 へ 接 近 す る方 法 の 第 一 は,カ ン ボ ジ ア の 各 地 域 に お け る事 例 研 究 を 積 み 重 ね,そ れ らを 比 較 考 察 す る こ と に よ って ク メ ー ル人 の一 般 的 な 社 会 関 係 の 現 状 を 理 解 す る こ とで あ る。 そ の 第 二 は,各 地 域 に お け る ロ ンeノ ル 時 代,ポ ル=ポ ト時 代(以 下,ポ ト時代 とい う),ヘ ン;サ ム リ ン時 代 とい う1970年 か ら現 在 に 至 る社 会 経 済 構 造 の 変 容 過 程 を確 認 しっ っ,そ れ らを 調 査 の 時 点 で の 各 地 域 の 社 会 的 性 格 の 特 徴 と照 ら し合 わ せ る作 業 を とお して
,カ ン ボ ジ ア が ポ ト時 代 に 突 入 した 要 因 を社 会 的 ・経 済 的 な ア プ ロ ー チ に よ って 明 らか に す る
こ と で あ る。 本 稿 は,上 記 の 研 究 手 法 の 第 一 段 階 の試 み の ひ とっ と して
,特 定 地 域 に お け る社 会 調 査 を も と に,調 査 地 に お け る世 帯 間 共 同 関 係 の 社 会 的 性 格
の現 状 を把 握 しよ う とす る もの で あ る。
調 査 を 実 施 す る に あ た り筆 者 が 注 目 した の は,過 酷 な 時 代 を 乗 り越 え て き た ク メ ー ル 人 の 社 会 関 係,す な わ ち 人 間 関 係 の 形 態 お よ び そ の結 合 原 理 の現 状 で あ る。 人 間 関 係 の結 合 の 様 態 は共 同 関 係(ま た は共 同組 織)と な って あ らわ れ, さ ら に共 同 関 係 と は 主 に 生 産 に関 わ る労 働 組 織 と な って 表 れ よ う。 ポ ト時 代 ま で の 人 々 の 結 合 の 契 機 とな って い た 要 素(地 域 的範囲,小 規 模 な 自作農家 宗教 冠 婚 葬祭,日 常 的な人聞 関係 な ど)は,ポ ト時 代 に入 る と ほ とん ど否 定 さ れ た 。 そ れ ま で に築 い て き た 人 間 関 係 は,度 重 な る強 制 移 動 な ど に よ り事 実 上 崩 壊 した の で は な か ろ うか 。
東 南 ア ジ ア の 国 々 に お け る人 々 の 社 会 関 係 に 関 す る研 究 に は,す で に 数 多 く の成 果 が み られ る。 世 帯 間 も し くは個 人 間 の 相 互 扶 助 関 係 や 共 同 関 係 に注 目 し た 場 合,自 然 村 の慣 習 で あ る イ ン ドネ シ ア の ゴ トン ・ロ ヨ ンや,儀 礼 を契 機 に して 擬 制 的 親 子 関 係 を 成 立 させ る フ ィ リ ピ ンの コ ンパ ドラ ス ゴ制 ・ タ イ に お け る屋 敷 地 共 住 結 合 な どが あ げ られ よ う。 そ して,こ れ ら の 関 係 の基 礎 と な って い る の は,主 に家 族 が 共 住 す る 世 帯 と い う牛 活 共 同 単 位 で あ り,世 帯 と は そ の 成 員 の個 々 の二 者 間 関 係 の 累 積 体 で あ る,と 一 般 的 に理 解 され て い る。
で は カ ン ボ ジ ア に お け る 世 帯 間 も し く は個 人 間 の 共 同 関 係 の 現 状 に は,い か な る特 徴 が み られ る の で あ ろ うか 。 そ して,そ の特 徴 は,ポ ト派 に よ る カ ン ボ ジ ア の 掌 握 や,当 時 の 集 団 組 織 化 と い か な る連 関 を も っ て い る の で あ ろ うか。
本 稿 で は,ポ ト時 代 か ら19年 を 経 た カ ン ボ ジ ア の一 集 落 に お け る世 帯 間 共 同 関 係 の 社 会 的 性 格 の 現 状 とそ の 特 徴 を 明 らか に した い 。 さ らに,都 市 周 辺 部 に 位 置 す る今 回 の 調 査 集 落 と,筆 者 が す で に調 査 を 実 施 した 農 村 部 の 集 落 とを, 世 帯 間 共 同 関 係 を 軸 に して 比 較 考 察 して,両 集 落 に 共 通 す る社 会 的 性 格 の 特 徴 を 抽 出 す る。 これ らの 作 業 を とお して,両 集 落 に お け る一 般 的 な社 会 関 係 の 特 徴 を 考 察 し て み る 。
筆 者 は プ ノ ンペ ン郊 外 の 廃 棄 物 処 理 場 が 隣 接 す る プ ノ ンペ ン市 ミン チ ェ イ 郡 ス ト ゥ ン ・ ミン チ ェ イ村 プ レ ッ ク ・ トア ラ集 落 第9組(Kromti9,PhumPrek
Thal,SangkatStungMeanchey,KhanMeancheyKaronPhnomPenh)を 調 査 地 と
カ ンボ ジ ア都市 周 辺 部 の集 落 に お け る共 同 関 係233 の
して選 ん だ。 選 定 の理 由 の第一 は,廃 棄物 処 理 場 周辺 の集 落 に は廃 棄物 回収 業 を生 業 とす る稲 作農 村 か ら移 住 した元 農 家 の世 帯 が多 く定住 す る ことで あ る
。 調 査地 で は,移 住 前 の よ うな親族 関係 や土地 所 有関 係 ・農業 生 産 と い った農村 で 見 られ る一般 的 な世帯 間 の結合 の契 機 が乏 しい。 よ って 世帯 間 の結 合 の様 態 が農 村 よ り も鋭 敏 に観 察 で き るの で は な いか と予 見 され た。 第 二は3ポ ト時 代 の社 会 の実 態 は各地 域 に よ って異 な り,ま た カ ンボ ジア に は農 民 の み な らず 漁 民 や 商人 ら も存 在 す るの で あ るか ら,研 究 テ ーマが 第二 段 階(各 地域 の社会変容 の歴史を確認する作業)へ 移行 す る際 の こ とを考慮 す る と,農 村 だ け で な く都 市 や漁 村 も調 査 対 象 と して選 択 す る必要 が あ る と筆 者 は考 え た。調 査期 間 は1998 年4月 初 旬 か ら5月 ド旬 まで の60日 間 で あ(2)。
以 ド,第1章 で は居住 形 態 ・世帯 類 型 ・生 業 な どを 中心 に,調 査 地 の概 況 を 述 べ る。第n章 で は,集 落(ま たは組)の 社 会組 織 に お け る世帯 間 の共 同 と,各
世帯 の 日常 の共 同関 係 につ いて 考察 し,そ の特 徴 を明 らか にす る。 っつ いて第 皿章 で は,1995年 に筆 者 が調 査 した農 村部 の 集落 と今 回調 査の 対象 と した都 市 部 の集 落 とを,世 帯 間 の 共 同 関 係 に見 られ る特 徴 に注 目 しな が ら比 較 考 察 す る。 さ らに両 集 落 に共通 す る社 会的 性格 の特 徴 を抽 出す る こ とに よ って,カ ン ボ ジア にお け る一般 的 な社 会 関 係 の特 徴 の 解 明 ,と い う課 題 に接 近 して み た
い 。
1調 査 地 の 概 況 一一 一プ レ ッ ク ・ トア ラ集 落 第9組 一一
調 査 地 プ ノ ンペ ン市 ミ ンチ ェ イ郡 ス トゥ ン ・ ミ ンチ ェ イ 村 プ レ ッ ク ・ トア ラ 集 落 は,南 北 に 細 長 い地 域 で あ る(図1参 照,な お調 査地 の行政 ・自治組 織 にっ いて は,第 皿章で詳述)。 同 集 落 南 西 部 に は ス ト ゥ ン ・ ミ ンチ ェ イ廃 棄 物 処 理 場 が 隣 接 す る。 同 集 落 の 世 帯 数 は487世 帯,人 口 は3,052人 で あ り,う ち行 政 上 成 人 で あ る と 見 な さ れ る18歳 以 上 の 者 は1 ,512人 で,こ の 数 字 は 集 落 人 口 の 約 50%に あ た る。 集 落 は9つ の組 に分 か れ て い る。ゆ
今 回,筆 者 は同集 落 の中 で最 も資 源 ゴ ミ回 収 業 に従 事 す る世帯 が 多 く,か っ 処 理場 に近 い第9組 を調 査地 に選 定 した。同組 の世帯 数 は43世 帯 ,人 口は299
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カ ンボ ジア都 市 周 辺 部 の 集 落 に お け る共 同 関 係235
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出所 筆者作成
人 で あ る。 多 くの 世 帯 が 農 地 を 宅 地 と して 利 用 し,家 屋 を 建 て て い る。 こ の 組 で は 車 が 入 れ る よ う な道 は な く,水 田 の あ ぜ 道 が そ の ま ま人 や 自転 車 ・バ イ ク な どの 通 行 に使 わ れ て い る(図2参 照)。 同集 落 の 第1組 か ら第8組 に比 べ る と, 第9組 に は低 質 な 建 材(屋 根,壁,高 床 な どが基準)を 利 用 して 建 て られ た 家 屋 が 建 ち 並 ん で い る。 以 下,第9組 の 世 帯 に お け る居 住 形 態 世 帯 類 型,生 業 を と
(4)
りあ げ,調 査 地 の概 要 を描 写 す る。
1.居 住 形 態
ま ず 第9組 の 居 住 形 態 に つ い て み る と,同 組 の 家 々 を結 ぶ 小 道 が 畦 の跡 で あ る こ とか ら,各 世 帯 の 屋 敷 地 は ご く最 近 ま で 稲 作 用 地 と して 使 わ れ て い た こ と が 一 目 で わ か る。 ま た カ ンボ ジ ア で は 高 床 式 の 家 屋 が 一 般 的 で あ るが,同 組 で は全 世 帯 の41%が,あ り合 わ せ の 建 材 で 造 っ た 土 間 の 家 屋 に 暮 らす 。条 件 の よ い土 地 に家 屋 を 建 て られ な い 地 方 か ら流 入 す る 世 帯 と,高 床 式 の 家 屋 を 建 て ら れ な い よ うな 低 所 得 層 の 世帯 とが,同 組 に は混 在 して い る の で あ る。
第9組 の各 家 屋 で は,基 本 的 に 世帯 が 居 住 の 単位 と な っ て い る。 世 帯 基 本 表 (表1参 照)に よ る と,同 組 の 一 世 帯 あ た りの 成 員 数 の 平 均 は6.95人 で あ る。核 家 族 世 帯 が 多 い と い う特 徴 か ら,夫 婦 と4〜5人 の 子 ど もで 構 成 さ れ る世 帯 が 同 組 の平 均 的 世 帯 像 で あ る と い え よ う(世 帯類 型 の詳 細 につ いて は後 述 す る)。 母 子 世 帯 は全 世 帯 数 の16%に の ぼ る。他 の 地 域 か ら移 住 した 世 帯 や,資 源 ゴ ミの 回 収 を 生 業 す る世 帯 が 多 い こ とな ど も,同 表 か ら読 み と れ る。 ま た屋 敷 地 の所 有 状 況 に つ い て み る と,全 世帯 数 の63%が 購 入 した 屋 敷 地 に 家 屋 を建 て て 住 ん で お り,屋 敷 地 を 地 主 か ら借 りて い る 世帯 は26%に と ど ま る。 さ ら に11%の 世 帯 は非 政 府 組 織(NGO)に よ って 無 償 提 供 さ れ た 土 地 に 暮 ら して い る。 な お 農 地 を所 有 す る 世帯 は皆 無 で あ る。
他 の 地 域 か ら の 移 住 世 帯 に っ い て は,も う少 し ふ れ て お こ う。 移 住 前 の 居 住 地 を 表2に ま とめ て み た が,ポ ト時 代 を 除 き,ロ ン ー ノ ル 時 代 か ら現 在 ま で 継 続 して この 組 で 暮 ら して い る の は わ ず か2世 帯 の み で,他 の 地 域 か ら移 住 して き た 世 帯 は全 世帯 の95%に の ぼ る。プ ノ ンペ ン市 内 ・郊 外 を 除 く移 住 前 の 居 住
カ ンボ ジア都 市 周 辺 部 の 集 落 にお け る共 同関 係 237
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地 は,タ ケ ウ 州 や プ ー サ ッ ト州 な ど10 の 州 と,ベ トナ ム や 難 民 キ ャ ン プ な ど2 っ の 地 域 に わ た って い る 俵2参 照)。 一 方,プ ノ ンペ ン市 内 ま た は郊 外 の 他 の 集 落 か ら第9組 に移 住 して き た10世 帯 は す べ て,他 の 州 か ら プ ノ ンペ ンの 他 の 集 落 に 一 度 移 住 した 後 に,第9組 へ 再 移 住 した 世 帯 で あ る。 組 の 移 住 世 帯 が プ レ ッ ク ・ トア ラ集 落 に 転 入 した 年 に注 目 して み る と,(表1の 転入 した年 の 項 を参照),ポ ト時 代 が 終 わ った1979年
か ら現 在 ま で 継 続 して 住 ん で い る の は わ ず か6世 帯 の み で あ り,う ち2世 帯 は ロ ン ニ ノ ル 時 代 に も こ の 集 落 に 住 ん で い た こ とが わ か る。1980年 か ら1984 年 に 転 入 した の は4世 帯,1985年 か ら
1989年 が3世 帯,1990年 か ら1994年 が10世 帯,1995年 以 降 に 転 入 した の は 20世 帯 に も の ぼ る。
表2移 住前の居住地
地 域 名 世帯数
プ ノ ン ペ ン市 内 8
タ ケ ウ州 7
プ ー サ ッ ト州 5
コ ン ポ ン チ ャ ム 州 4
カ ン ダ ー ル 州 3
ス バ イ リ エ ン 州 2
プ レ イ ベ ー ン 州 2
プ ノ ン ペ ン郊 外 2
カ ン ポ ー ト州 2
ベ ト ナ ム 2
コ ン ポ ン ス プ ー 州 1
コ ン ポ ン ト ム 州 1
i
コ ン ポ ン チ ナ ン 州 1
難 民 キ ャ ン プ(サ イ ト2) 1
昔 か らの住人 2
43
プ レ ッ ク ・ トア ラ集 落 第9組 は,全 世 帯 数 の70%が1990 年 以 降 に 転 入 した 世 帯 に よ って 構 成 さ れ る新 興 移 住 地 域 な の で あ る。
2.世 帯 類 型
次 に世 帯 類 型 に っ い て 考 察 す る。 聞 き取 り調 査 の 結 果 は,表3の とお りで あ る。調 査 対 象43世 帯 の う ち,夫 婦 の み で 構 成 さ れ る夫 婦 世 帯(CF型)は,皆 無 で あ った 。核 家 族 世 帯(NF型)は21事 例 あ り,そ の う ち子 ど も全 員 が 未 婚 で 両 親 と同 居 して い る核 家 族 世 帯(NF1型)は16事 例 で あ る。 子 ど もの 一 人 が 婚 出 し,他 の 子 と両 親 が 同 居 して い る核 家 族 世 帯(NF2型)は5事 例 で あ る。両 親 と 娘 夫 婦 ま た は息 子 夫 婦 が 同 居 す る ス テ ム家 族 的 世 帯(ST型)は4事 例 あ り,そ
カ ンボ ジア都 市 周 辺 部 の 集 落 に お け る共 同 関 係239
衷3世 帯 類 型 表
世帯類型
特 徴
事例数CF型 夫婦世帯 0
NF型 NF1 核家族 。 子 ど も全員 が未婚。 かっ両 親 と同居 16 NF2 核家 族。 子 ど も一 人 が婚 出。他 の子 と両親 が 同居 」
ST型
ST1 ス テ ム 家 族 。 親 夫 婦+子 ど も数 人+子 ど も 夫 婦 一 組 と そ の 子
が 同 居 1
ST2 ステ ム家族。 親夫婦+子 ど も夫婦 一組 とその子 が同居 0 ST3 ステム家族。 片親+子 ど も夫婦 一組 とその子 が同居 3
S型
sl 母子世帯 5
S2 核 家 族 と オ ジ,オ バ,イ ト コ,フ タ イ ト コ の い ず れ か が 同 居 3
s3 その他 の複 雑 な構成 の 世帯 10
43
の うち親 夫 婦 と子 ど も数 人 お よ び子 ど も夫 婦 一 組 と そ の 子 ど もが 同 居 す る世 帯 (ST1型)は1事 例 で あ る。 親 夫 婦 と子 ど も夫 婦 一 組 お よ び そ の 子 が 同 居 す る世 帯(ST2型)は な か っ た。 片 親 と子 ど も夫 婦 一 組 お よ び そ の 子 が 同 居 す る世 帯 (ST3型)は3事 例 で あ る。 そ の 他 の世 帯(S型)は18事 例 あ り,う ち 母 子 家 庭 世 帯(Sl型)が5事 例,核 家 族 と オ ジ や オ バ,イ トコ,フ タイ トコ の い ず れ か が 同 居 す る 世帯(S2型)は3事 例,そ れ 以 外 の複 雑 な 構 成 の 世 帯(S3型)は10事 例 で あ る。
こ の よ うに 第9組 の 世 帯 を 類 型 化 して み た 結 果,以 下 の よ うな い くつ か の傾 向 が 見 られ る こ とが わ か っ た。 ま ず 核 家 族 で あ るNF型 の事 例 が 多 い と い う こ と で あ る。 全 世 帯数 の43%を 占 め る。核 家 族 世 帯 が 多 い こ と に っ い て は,筆 者 が1995年 に調 査 を実 施 した カ ンボ ジア北 西部 の稲 膿 村 も全 く同様 で あ 喫 。
しか し核 家 族化 の過 程 が 異 な る。農 村 で は,親 は娘 夫 婦一 組 のみ を 同居 させ る こ とが多 く,他 の子 ど もは結 婚 す る と他 出 して しま う。 よ って親 と娘 夫婦 一 組 の世帯 につ いて は ステ ム家 族 型 へ,親 の子 ど もの世帯 は核 家 族 とな って 分化 す る。 一 方,第9組 の核家 族 世 帯 は,農 村 にお い て親 の世 帯 か ら分 化 した核 家 族 が,単 独 で,世 帯 主 の判 断 に基 づ き,地 方 で の生 業 や人 間 関係 を な げ うって移
住 した 世 帯 で あ る点 が 特 徴 で あ る と い え よ う。
っ ぎ に 母 子 家 庭 で あ るS1型 の 内 訳 は,夫 が 兵 士 で,派 遣 さ れ た土 地 で戦 死 して しま っ た世 帯 が3事 例 あ り,夫 が 別 の 女性 と結 婚 して しま った た め に,離 婚 せ ざ る を え な くな っ た世 帯 が4事 例 あ る。S1型 の7事 例 の う ち4事 例 は,移 住 の 前 に夫 と死 別 ま た は離 婚 して い る。聞 き取 り調 査 に よ る と,移 住 の 理 由 は, 水 害 や 干 ば っ で 稲 の 収 穫 が1分 に得 られ な い こ と に加 え,女 性 と子 ど もだ け で は労 働 力 が 足 りず に稲 作 を続 け て い け な くな り,都 市 に 可能 性 を求 め て や っ て き た,と い う もの で あ る。S2型 とS3型 の 合 計11事 例 の うち,世 帯 成 員 が10 人 を 超 え る もの が9事 例 も あ る。 世帯 成 員 の数 が 増 え る の は,地 方 か ら移 住 し
た核 家 族 世 帯 の も とへ,世 帯 主 も し く は配 偶 者 の キ ョウ ダ イ や イ トコ が 後 か ら や って きて 住 み 着 い て し ま うか らで あ る。 都 市 に夢 を抱 い て 地 方 か らや って く る者 は増 加 傾 向 に あ る こ とか ら,地 方 に住 む親 族 が 調 査 地 の 世 帯 を 頼 っ て 都 市 へ 出稼 ぎ に 来 る こ とが 多 くな る と思 わ れ,現 在 は核 家 族 で あ って も,こ れ か ら S2型 やS3型 に変 容 して い く世帯 が 増 え て い く こ と が 予 想 さ れ る。S2型 やS3 型 の よ うな 世 帯 類 型 は,移 住 世帯 の 集 ま っ た 都 市周 辺 部 の 組(ま た は集 落)に 固 有 の 特 徴 を 示 して い る と い え よ う。
3.生 業
っ つ い て 組 の 各 世帯 の 生 業 につ い て ふ れ て お こ う。
戸 別 訪 問 の 結 果 は表4の とお りで あ る。 組 の 世 帯 別 職 業 構 成 か ら うか が え る 傾 向 の 第 一 は,1っ の 世帯 で2つ 以 上 の生 業 を持 つ ケ ー ス が 目 立っ こ と。 第 二 は,資 源 ゴ ミ回 収 業 に従 事 す る 世 帯 が か な り多 い こ と。 第 三 は,資 源 ゴ ミ回 収 業 以 外 の 生 業 と して あ げ られ た仕 事 が,バ イ ク ・タ ク シ ー や シ ク ロの 運 転 ・肉 体 労 働 な ど,い ず れ も都 市 部 で は低 収 入 か っ 不 安 定 な仕 事 で あ る こ と,で あ る。
参 考 ま で に 世帯 票 に 記 述 さ れ て い た 「職 業 」 も紹 介 して お く(表5参 照)。表4と 表5を 比 較 す る と,ど の よ うな 「職 業 」 が 役 所 に 「収 入 不 安 定 」 で あ る と判 断
され る の か が理 解 で き る。 表4に は あ って,表5に な い 「職 業 」 と は,い う ま で も な く資 源 ゴ ミ回 収 業 で あ る。要 す る に,組 の 世 帯 の ほ とん ど が,役 所 に 「収
カ ンボ ジア都 市周辺 部 の集 落 に お け る共 同関 係241
表4世 帯別職業構成
主 た る生 業 副 生 業 世帯別
資 源 ゴ ミ回収
一下… ¶旧㎜ 一一 一一一 一 … 田』 ̲̲
雑貨小売
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な し 4
日雇 い労 働 12
バ イ ク ・ タ ク シ ー 5
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バ イ ク ・ タ ク シ ー ,雑 貨 小 売 1
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教師 1
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縫製 卵 一 一 一 一 一1
シ ク ロ
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バ イ ク 修 理 一 縫製
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1
資源 ゴ ミ回収
訟 1
一
一 皿
大L[飲 料水販売
一}一 ㎝ 一 一
1 43
表5住 民台帳 に基 づ く世 帯別職業 構成
主た る生業 副 生 業 世帯数
日雇 い労働
な し 14
雑貨小売 s
縫製 1
㎜ 家 事
な し 6
バ イ ク ・ タ ク シ ー な し 6
雑貨小売
一 ̲̲㎜
1
雑貨小売 な し 3
バ イ ク修 理 な し 3
雑餅 売 十 …L
一一教師 な し1
寺 男(ア チ ャ ー) な し 1
43
入 不 安 定 」 と して転 入 を 断 られ る で あ ろ う資 源 ゴ ミ回 収 業 を,実 際 に は生 業 と して い る の で あ っ た。
そ れ ぞ れ の生 業 の概 要 は以 下 の 通 りで あ る。 資 源 ゴ ミ回 収 業 に つ い て は 同 組 の43世 帯 中,30世 帯 が 資 源 ゴ ミを拾 って 生 計 を た て て い る。 な お30世 帯 の う ち5世 帯 は,廃 棄 物 処 理 場 で は な く プ ノ ンペ ン市 内 で 資 源 ゴ ミを 回 収 して い る。 日雇 い労 働 と は,プ ノ ンペ ン港 で の 荷 下 ろ しや 市 内 の 建 設 現 場 で 力 仕 事 に 従 事 す る 肉 体 労 働 で あ る。 バ イ ク ・タ ク シ ー の 運 転 手 と は,自 己資 金 で 購 入 し た バ イ ク に乗 っ て市 内 を 走 り,客 を 後 部 座 席 に乗 せ て 目 的 地 ま で 運 ぶ の が 仕 事 で あ る。1日 の 収 入 は3,000〜1万 リエ ル(Riel,1998年5月 の円換算 レー トは,1円 一30リ エル)。 シ ク ロ の 運 転 手 の 仕 事 内 容 は,乗 り物 が シ ク ロに な るだ けで,バ イ ク ・タ ク シ ー と変 わ らな い 。収 入 は 日額2,000〜8,000リ エ ル 。使 う シ ク ロ が 賃 貸 の 場 合 は,借 り主 に1日2,000リ エ ル の 賃 貸 料 を 支 払 う。 雑 貨 小 売 と は,
自宅 の 前 に机 や 台 を だ して 菓 子 や 小 物 を 売 る仕 事 を い う。 さ らに,夫 が 市 内 で 物 乞 い を して い る傷 疲 軍 人 の 世 帯 も あ っ た。
全 世 帯 主 へ の 聞 き 取 り に よ っ て 得 られ た 各 世 帯 の 収 入 の 日額 の 平 均 は, fi,500リ エ ル で あ っ た 。月 収 に す る と19万5,000リ エ ル で あ り,こ の額 は都 市 部 で 一 般 的 に い わ れ る 「夫 婦2人 と子 ど も2人 の 核 家 族 世帯 が,1ヶ 月 に必 要
とす る生 活 費 」 で あ る40万 リエ ル の 半 分 に も満 た な い。
組 の 世 帯 の 中 で,1つ の生 業 の み で 生 計 を た て て い る の は11世 帯 の み で あ る。残 りの32世 帯 は 主 た る生 業 と副 業 と い う,複 数 の 仕 事 に就 き な が ら生 活 し て い る。特 に 資 源 ゴ ミ回 収 業 を 主 た る生 業 とす る世 帯 の うち,29世 帯 が2っ 以 上 の仕 事 に 就 い て い る こ と は,資 源 ゴ ミ回 収 に よ って 得 られ た 収 入 が 世 帯 の 生 活 を 支 え て い くの に 十 分 で な い こ とを 示 して い る。 こ う した世 帯 の 多 くは,夫
も し くは年 長 の男 子 が 日雇 い労 働 も し くは バ イ ク ・タ ク シ ー な ど に従 事 して, 妻 と子 ど も と が ゴ ミ拾 い を担 当 して い る。 縫 製 工 場 や 教 師 な ど の 月 給 が 支 給 さ
れ る職 場 で 働 く者 が い る世 帯 は わ ず か3世 帯 の み(世 帯 番 号3,35,37)で あ り, そ の他 の 世 帯 の 従 事 す る生 業 は ど れ も,収 入 が 不 安 定 な もの で あ る。
こ こ で 調 査 地 の 概 況 を ま と め て お こ う。 ま ず 居 住 形 態 を み て み る と,第9組
カ ンボ ジア都 市周 辺 部 の集 落 に お け る共 同 関 係243
は1990年 以 降 に地 方 か ら移 住 した低 所 得 者 層 の世 帯 が 多 い,新 興 移 住 地 で あ る こ とが わ か った。 っ ぎに世 帯 類型 を検 討 して み た結果,第9組 に は地 方 で の 生 活 苦 を動 機 に移 住 した核 家 族 世帯 が多 い とい う傾 向 が明 らか に な った。 今 後 の傾 向 と して は,核 家族 世 帯 が,出 稼 ぎや移 住 の 目的 で同世 帯 を頼 って来 る親 族 や知 人が 加 わ った,S2型 やS3型 とい う形 態 に変 容 して い くことが予 想 され る。 調 査 対 象 とな った世 帯 の多 くは,資 源 ゴ ミ回収 な どの個 人 単位 で営 む,低 所 得 かつ 不安 定 な生 業 に従事 して お り,2つ 以 上 の生 業 を兼業 して い る。
皿 世帯間 の共 同関係 とその特徴
本章 で は,ま ず集 落(ま たは組)の 行 政,自 治,職 業,宗 教 とい った 主 な社 会 組織 を取 りあ げ,そ れ ぞ れ の組織 の機 能 を検 討 す る こ とに よ って,地 域 と して の 世帯 間 の共 同性 にっ い て考察 す る。 つ ぎに第9組 に お け る各世 帯 の共 同 世帯 の選 択 基準 と,世 帯 間 の共 同 の契 機 を分 析 して,調 査地 にお け る世帯 間 の 日常 の 共同 関係 に見 られ る特 徴 を 明 らか に した い。
1.社 会 組 織 に お け る 共 同 (1)行 政 お よ び 自治 組 織
調 査 地 の 行 政 組 織 へ の 考 察 を お こ な う前 に,カ ンボ ジ ア に お け る行 政 区 分 に つ い て 簡 単 にふ れ て お こ う。 ま ず 最 も大 きな 行 政 区 分 は 州(Khet ,カ ェ ッ)お よ
Cs)
び特 別 市(Karon,ク ロ ン)で あ る。 州 は さ らに 郡(Srok,ス ロ ック)と 村(Khum, クム)と 集 落(Phum,プ ム)と に 区 分 され る。 同 様 に 特 別 市 は,中 心 部 は地 区 (Khan,カ ー ン)も し くは郡 に 区 分 さ れ,さ らに村 と集 落 と に 区 分 さ れ る。 こ う
した 集 落 を 末 端 とす る行 政 区 分 は,当 時 の 宗 主 国 で あ っ た フ ラ ン ス が1908年 に 制 定 し た 地 方 行 政 法 に 基 づ く も の で あ る。 区 分 の 基 準 は 各 地 の 人 口 密 度 で あ った 。 ポ ト時 代 の 大 規 模 な 人 口移 動 や}そ の 後 も継 続 した 内 戦 に よ る難 民 の 移 動 な どが あ っ た に もか か わ らず,ポ ト時 代 を 除 い て は フ ラ ンス植 民 地 時 代 か ら現 在 に い た る ま で,行 政 区 分 の 変 更 は な され て い な い。 要 す る に 当 時 も現 在 も,行 政 区 分 に お い て 住 民 の 地 縁 的 な っ な が り は,ほ とん ど考 慮 さ れ て い な い
の で あ る。
内 務 省 が 直 接 管 理 して い る の は村 レベ ル ま で で あ り,よ って 集 落 長 の 身 分 は 公 務 員 で は な く村 長 の 補 佐 と い うか た ち に な っ て い る。 つ ま り行 政 に お け る集
(7)
落 は,村 に所 属 す る 自治 組 織 の よ うな 位 置 づ け な の で あ る。 境 界 は あ い ま い で あ り,行 政 村 と は い え ず,ま た い わ ゆ る 自然 村 で あ る と も い い き れ な い の が,
C8)
カ ンボ ジ ア の 集 落 と い う地 域 的 範 囲 で あ る。
プ レ ッ ク ・ トア ラ の 場 合,現 在 の 集 落 長 は1980年10月27日 に 人 民 革 命 党 に よ り任 命 さ れ て 以 来,継 続 して 職 務 を 続 け て い る。 集 落 長 の 選 抜 は選 挙 で は
(g)
な く,1991年 ま で は人 民 革 命 党,そ れ以 降 は 村 に よ って お こ な わ れ て い る。 集 落 長 は 毎 週 火 曜 日 に お こ な わ れ る村 役 場 で の 会 議 に参 加 し,必 要 に応 じて 翌 日 に各 組 長 の 自宅 を 訪 問 して,情 報 を 伝 達 す る。 集 落 長 の 下 に は2人 の 副 集 落 長 が,そ れ ぞ れ の組 に は組 長 が 存 在 す る。
前 述 の よ う に,プ レ ッ ク ・ トア ラ集 落 は9つ の組 に分 か れ て い る。 組 長 は, 集 落 長 に よ っ て 選 ば れ るが,無 給 で あ る こ と か ら本 人 の 承 諾 が 必 要 とな る。 職 務 の 内 容 は,集 落 長 か ら伝 え られ た連 絡 事 項 を,各 世帯 に 伝 達 す る こ とが 主 と
な る。 道 普 請 や 井 戸 掘 りi家 屋 の 建 築 な ど の 人 手 が必 要 な 事 業 の 際 に,組 の 中 の 各 世帯 に協 力 を 呼 び か け る の も 重 要 な 役 割 で あ る。 ま た 組 の 世帯 か ら死 者 が で た 場 合,葬 式 の手 伝 い を 自 ら率 先 して お こ な い,近 隣 の 世 帯 に協 力 を求 め る の も組 長 の っ と め で あ る と い う。 プ レ ッ ク ・ トア ラ の よ うな 大 きな 集 落 で は, 行 政 組 織 の最 末 端 と して 住 民 との 対 話 を お こ な って い るの は組 長 な の で あ り, 集 落 長 で は な い。
調 査 時 期 が総 選 挙 の3ヶ 月 前 で あ っ た こ とか ら,村 一 集 落 一 組 と い う情 報 伝 達 の 仕 組 み が機 能 して い る場 面 を,筆 者 は数 多 く見 か け た 。 た とえ ば 有 権 者 登 録 の 日時 や 場 所 ・方 法 な ど は,上 記 の仕 組 み に よ って 末 端 の 住 民 ま で 伝 え られ る こ と に な る。 興 味 深 か った の は,人 民 党 の 党 員 募 集 に こ う した 仕 組 み が 利 用 さ れ て い た こ とで あ る。 要 す る に組 長 が 住 民 に 入 党 の 勧 誘 を か け る の で あ る。
集 落 は,こ の よ うに 党 の組 織 と して は機 能 して い る もの の,実 際 に は集 落 長 や 組 長 の 呼 び か け に応 じて 各 世 帯 が 集 ま る契 機 は保 健 に関 す る もの だ け で あ り,
カ ンボ ジア都 市 周 辺 部 の集 落 にお け る共 同関 係245
その他 の契機 の場 合 は呼 び か けて も集 ま る世 帯 は少 数 に と どま る。
プ レッ ク ・トア ラ集 落 の職 業構 成 を振 り返 ってみ る と,農 業生 産 を生 業 とす る世 帯 がな い こ とに気 づ く(表4参 照)。 調 査地 で は,集 落 や組 とい う地 理 的 範 囲 に お いて,集 落 長 や組 長 ら行 政 側 の呼 びか け に よ り住民 が集 ま る契 機 も,ま
た農 業 生産 に関 す る共 同作 業 や儀 礼 な ど,一一定 の地 理 的範 囲 に お いて住 民 が 自 発 的 に参 加 す るよ うな共 同 の契 機 や作業 もな い。
以 上 の ことか ら,プ レック ・トア ラ集 落 にお け る行政 ・自治組 織 の性格 につ い て ま とめ てみ る と,っ ぎの3点 が 指摘 で きよ う。 第一 に,現 在 の行 政 区分 は フ ラ ンス植 民 地 時代 に制定 され た,当 時 の人 口密 度 を基 に した もの を い まだ に 引 き継 いで い る点 で,住 民 の生 活 レベ ルで 見 た場 合 の集 団 の区分 とはか け離 れ た もので あ る。 第 二 に,共 同 の重要 な契 機 で あ る農業 生 産 を営 まな い人 々 の住 む 都 市周 辺 部 で は,集 落 を単 位 と した住 民 の結 合 は農 村 よ り も弱 い。 第 三 に, 複 数政 党 制 とな り,比 較 的 自由な選 挙 運 動 が 口∫能 に な った現 状 か らい うと,一 党 独裁 で あ った時 期 と比 較 した場 合,集 落 の政 治 的 な機 能 は弱 くな って い る。
② 職 業 お よび宗 教 組織
資源 ゴ ミ回収 業 や バ イ ク ・タク シー な ど,共 通 す る職 業 に従 事 す る世 帯 また は個 人が所 属 す るよ うな組織 や職 業 集 団 は,プ レ ック ・トア ラ集落 に は な い。
同集 落 第9組 に は,資 源 ゴ ミ回収 業 を営 む世帯 が 多 いが,聞 き取 り調 査 に よれ ば世帯 間 で共 同 して働 く機 会 は ほ とん どな い よ うで あ る。 別 の 集落 の世帯 の一 部 は,廃 棄 物 運搬 用 の トラ ックか ら直接,ゴ ミを買 い取 って い るが,第9組 の 資 源 ゴ ミ回 収 を営 む世帯 の す べ て は,ト ラ ックの ゴ ミを買 い取 った別 の 集落 の 世帯 が 資源 ゴ ミを回 収 し終 わ った後 に,残 りの ゴ ミの 中 か ら資源 ゴ ミを探 して 回収 す る。 資 源 ゴ ミ回収 業 の み な らず,他 の生 業 を営 む 世帯 につ い て もいえ る
こ とだ が,就 業 時 間 や仕 事 場 は各世 帯 ご とで ま とま りが な い。 この よ うに,第 9組 に は職 業 集 団 の よ うな組織 はな く,ま た職 業 を契機 とす る 世帯 間 の共 同関 係 もみ られ な い。
住 民 台 帳 に よれ ば,同 組 のす べ て の世帯 の成 員 の信 仰 す る宗 教 は 「仏 教 」 で
(10)
あ る。 聞 き取 り調 査 で は,第 一 に正 月 とお盆 に別 の世 帯 と連 れ だ って寺 へ い く か ど うか,第 二 に どの寺 へ い くのか,第 三 に世 帯 成 員 の中 に在 家信 者 集 団 へ所 属 して い る者 が い るのか ど うか,と い う3点 を各 世帯 主 にたず ねて み た。 寺 へ の参 詣 に つ いて は,地 縁 を 契 機 に した 世帯 間 の結 合 が わ ず か な が ら認 め られ た。 参 詣先 の寺 につ い て は,近 隣 で あ るの に ま った く異 な る方 向 の寺 へ参 詣 す る な ど,各 世 帯 が好 きな 寺 を任 意 に選 ん で,戸 別 に参 詣 す る とい うこ とが わ か った。 さ らに在 家信 者 集 団 に所 属 す る世 帯成 員 につ いて は,す べ ての世 帯 か
(11)
ら 「い な い」 とい う答 え が返 って きた。 第9組 長 に よれ ば,葬 送 儀 礼 につ いて は,組 長 が中心 とな って組 の全 世 帯 の協 力 の下 で お こなわ れ る。 筆 者 が調 査 中 に確認 で きた,組 とい う地 域 的範 囲 を 単位 とす る世帯 間 の共 同 は,こ の葬 送 儀 礼 のみ で あ った。
以 上 の とお り,プ レック ・トア ラ集 落 に は職 業組 織 や職 業 集 団 は存 在 せ ず, 職 業 を契 機 と した世 帯 間 の結 合 はみ られ な い。 戸 々 の世帯 が従 事 す る職業 の多
くは,自 己完 結 的で 他 の世 帯 との共 同 を必 要 と しな い ものが多 い。 一 方,宗 教 組 織 を み て み ると,同 集 落 付 近 にあ る寺 院 に は,主 に年輩 者 が 中心 とな って運 営 され る寺 委 員会 とい う在 家 信 者集 団 が あ るが,調 査 対 象 とな った同集 落 第9 組 の43世 帯 の各 世 帯 成 員 で寺 委 員 会 に加 入 して い る者 は1人 もい なか った。
要 す るに,調 査地 にお いて は,職 業 も宗教 も世 帯 間 の結 合 の契 機 に はな って い な い ので あ った。
(3)社 会 組 織 の 特 徴 と世 帯 間 の 共 同 性
調 査 地 の 社 会 組 織 を 行 政,自 治,職 業,宗 教 の順 で 概 観 して み た が,こ れ ら の 組 織 の機 能 に お け る特 徴 は,第 一 に組 織 を 形 成 す る の に必 要 な規 制 や 規 範 と い っ た も の が な い こ とで あ り,第 二 に組 織 の 中 心 とな る リー ダ ー が 存 在 しな い こ とで あ る。 い ず れ の 組 織 に せ よ,規 制 や規 範 が な い こ とか ら,参 加 しな くて も制 裁 が な い。 ま た,組 織 を 運 営 す る た め の リー ダ ー シ ッ プ を と る よ う な 人 物 が い な い た め,組 織 を っ く っ て も人 々 を 統 合 す る こ と が で き な い の で あ る。
1993年 の 総 選 挙 ま で は,一 党 独 裁 の 影 響 が 残 り,投 票 す る政 党 の 強 制 な ど の制
カ ンポ ジ ア都 市周 辺 部 の集 落 にお け る共 同 関係247
裁 を伴 った政 治 的 な強制 が あ った が,住 民 が秘 密選 挙 を経 験 してか らは,そ う した強制 は力 を弱 め て い る。 他 方 で,NGOや 保 健 省 に よ る薬 の配布 や保 健 指 導 な どの保 健 医療 に関 す る集 ま り,ま た動 員 の対 価 と して金 銭 や モ ノが 配布 さ れ る政 党 集 会 な どへ,調 査 地 の人 々 は頻 繁 に足 を運 ぶ。
この よ うに各 世帯 の 人 々が 集 ま る機 会 はあ るが ,集 ま って各 世 帯 が何 らか の 作業 を共 同 で お こな うわ けで はな い。 す な わ ち人 々が 集 ま る こ とと,地 縁 を契 機 とす る世帯 間 の ヨコの関係 とは無 関係 な ので あ り,い ず れ の集会 も主 催者 と 各 世帯 との 二者 間 の利 害 関係 が契機 とな って成 立 して い るので あ る。
調査 地 を集 落(ま たは組)と い う単位 の地 域 的範 囲 と して考 察 した場 合,地 域 内 にお け る 世帯 間 の結 合 の契機 とな るよ うな社会 組 織 は存 在 しな い こ とが 明 ら か にな った。 そ の理 由 は,各 世帯 を組 織 して 共 同 で作 業 をお こなわ な けれ ば な
らな い よ うな契機 が な い,と い う ことで あ る。 た とえ組 織 が あ った と して も, 組 織 を秩 序 だて る リー ダ ーが不在 で あ り,規 範 や規 則 が な いた め に,組 織 へ 参 加 しな くて も制 裁 が な く,よ って各 世帯 は 自 ら利 害 に照 ら し合 わせ た一Lで,有 益 な集 ま りの み を選 択 して参加 す ると い うこ とにな る。 この よ うに調 査 地 の社 会 組織 が機 能 して いな い とい うこ とは,集 落(ま たは組)と い う地 域 的 範 囲 に お け る世帯 間 の結 合 が脆 弱 で あ る こ とを意 味 して い る。
2.日 常 に お け る世 帯 間 の 共 同
プ レ ック ・ トア ラ集 落 に お け る行 政,自 治 ,職 業,宗 教 な ど の社 会 組 織 の 機 能 に つ い て 考 察 して み た結 果,集 落 ま た は組 と い う地 域 的 単 位 を 基 準 と した 世 帯 間 の 結 合 も し く は共 同 の 契 機 が ほ と ん ど な い こ とが 明 らか に な っ た。 以 下 で は,同 集 落 第9組 の43世 帯 に 対 して 実 施 した戸 別 訪 問 調 査 の結 果 に 基 づ きs仲 の よ い 人 間 関 係 や 世 帯 間 の 関 係 を 示 す 場 合 に ク メ ー ル 人 が 使 う 「ニ ヨ ム ・ク ニ ヤ 」(Ny・mkhnea,仲 よ し,ま たは親 密 な関係 の意)と い う関 係 を 巾 心 に ,同 組 の 世帯 間 の共 同 関係 につ いて考 窮 留.こ こで い う詔 ム.ク ニ 欄 係 とは,他 人 世帯 で あ って も近 隣 の近 親世 帯 以 上 の共 同関 係 を もち,場 合 によ って は近 親 世 帯 よ り も親 密 に な る よ うな関係 を意 味 す る社 会 関係 で あ る。
調 査 の 方 法 は以 下 の と お りで あ る。 各 世 帯 の 世帯 主 に対 して,① オ ヤ世 帯,
② キ ョ ウ ダ イ世 帯,③ オ ヤ と キ ョ ウ ダ イ を 除 く親 族 の 世 帯(イ トコや フ タイ トコ の世帯 な ど),④ 親 族 で は な い 世 帯 の4つ の タ イ プ の 世帯 を選 択 肢 と して 提 示 す
る。 くわ え て 「該 当 す る世 帯 な し」 と い う選 択 も可 能 で あ る こ と を 説 明 す る。
そ して 第 一 に,ど の タ イ プ の 世 帯 と の付 き合 い が 多 く,仲 が よ い の か を た ず ね る。 さ らに,選 ん だ タイ プ の 世 帯 が な ぜ 大 切 な の か,ま た な ぜ 大 切 で は な い(も
しくは重要 で な い)の か を あ げ て も ら う。 この よ う な作 業 を通 して,各 世 帯 が 付 き合 う世 帯 を 選 択 す る際 の 基 準 を 明 らか に す る。 第 二 に,付 き合 い の 多 い世 帯 と は,ど ん な 時 に 付 き合 い,何 を 契 機 に して 世帯 間 が 関 係 を と り もっ の か を 聞 く。 こ れ らの 回 答 に基 づ き,同 組 に お い て 世帯 間 の ニ ヨ ム ・クニ ヤ 関 係 が 見 ら れ るの か ど うか を 確 認 し,世 帯 間 の 日常 に お け る共 同 関 係 に っ い て 考 察 して み
る。
(1)共 同 世 帯 の 選 択13
ま ず オ ヤ 世 帯 と の付 き合 い が 多 い と い う回 答 数 は11で あ る(う ち6っ は複 数 回答)。 キ ョウ ダ イ世 帯 との 付 き合 い が 多 い と い う回 答 数 は10(う ち3っ は複数回 答)で,オ ヤ と キ ョウ ダ イ を 除 く親 族 の 世 帯 と い う回 答 数 は10(う ち5っ は複数 回答)で あ っ た。 親 族 で な い 世帯 と の 付 き 合 い が 多 い と い う回 答 数 は最 も多 い 35(う ち9つ は複数回答)で あ る。整 理 して み る と,付 き合 い が 多 い世 帯 が親 族 の 世 帯 で あ る と い う回 答 数 は,オ ヤ 世 帯 と キ ョウ ダ イ 世帯 を 合 わ せ て21で あ る の に対 し,親 族 で な い 近 所 の 世 帯 で あ る と い う回 答 数 は35に 上 って い る。 さ ら に 親 族 以 外 の世 帯 を選 択 した 世帯 主 の す べ て が,選 択 対 象 世 帯 と は 「近 所 」 の 世 帯 で あ る こ とを 回 答 に付 け加 え た 。 この 調 査 結 果 は第 一 に,組 の 世 帯 の 多 く が 日常 的 に付 き合 い の 多 い 世 帯 と して,親 族 以 外 の 他 人 の 世 帯 を 選 ん で い る こ と を 示 して い る。 第 二 に,そ の 親 族 以 外 の 世 帯 が 近 所 に 存 在 す る と い う 結 果 か ら は,組 の世 帯 の 多 くが 血 縁 よ り も地 縁 を 優 先 して付 き合 う世 帯 を選 ぶ 傾 向 に あ る こ と を 示 して い る。
次 に,付 き 合 い の 多 い 世 帯 と して 親 族 で な い 近 所 の 世 帯 を あ げ た35人 の世
カ ンボ ジア都 市 周 辺 部 の集 落 に お け る共 同 関 係249
帯 主 に対 して,な ぜ 選 択 した 世 帯 が 大 切 な の か を 聞 い て み た 。 最 も多 い 回 答 は
「助 け 合 え る関 係 だ か ら」 と い う もの で,回 答 数 は14で あ る。 つ づ い て 「気 が 合 うか ら」 の 回 答 数 は8,「 モ ノ の 貸 し借 りが で き るか ら」 はz,「 近 所 だ か ら.」
も し く は 「キ ョウ ダ イ の よ う な 関 係 だ か ら」 は そ れ ぞ れ 回 答 数 が3で あ っ た 。 全 回 答 数 の60%を 占 め る 「助 け合 え る関 係 」と 「モ ノ の 貸 し借 りが で き る か ら」
と い う回 答 か ら は,目 常 生 活 の 中 で お 互 い に 助 け合 え る よ うな 関 係 が 築 け る か ど うか,い い か え れ ば 日常 の 互 助 性 が 世 帯 間 の 結 合 の要 因 に な って い る と い う こ とが 理 解 で き よ う。 ま た 回 答 数 の31%で あ る 「気 が 合 うか ら」 と 「キ ョ ウ ダ イ の よ うな 関 係 」 と い う回 答 は,情 緒 的 な 要 因 も世 帯 間 の結 合 の 要 因 に な っ て い る こ と を示 して い る。 回 答 数 は少 な い もの の,「 近 所 だ か ら」 と い う回 答 か ら は・ 地 縁 も世 帯 間 の結 合 要 因 に な っ て い る こ とを 示 して い る と い え る。 地 縁 に 関 す る回 答 が 少 な か った の は,地 方 か ら出 て きた 世 帯 に は,新 しい土 地 に近 親 世 帯 が い な い と い う前 提 が あ る か らで あ ろ う。
一 方,調 査 対 象 の 全 世 帯 主 に 対 して,自 分 の 世 帯 に と って 大 切 で な い 世帯 を あ げ て も ら い,そ の 理 由 を 聞 い て み た 。 大 切 で な い 世 帯 に つ い て は,オ ヤ 世 帯 と の 回 答 数 が1,キ ョウ ダ イ 世帯 が4,オ ヤ ・キ ョウ ダ イ 以 外 の 親 族 世 帯 が8 で あ った。 さ ら に親 族 で な い世 帯 が 大 切 で な い 世 帯 と の 回 答 数 が27,無 回 答 が 9で あ った 。 な お 親 族 世 帯 が 大 切 で な い 理 由 は,「 遠 く に い るか ら」 が 回 答 数8 ,
「モ ノ の 貸 し借 りを しな い か ら」が5で あ る。親 族 で な い 世帯 が 大 切 で な い理 由 は,「 付 き合 い が な い か ら」 が 回 答 数12,「 モ ノ の 貸 し借 り を し な い か ら」 が 8,「 喧 嘩 を した か ら」 が7で あ る。 以 上 の 結 果 か ら,各 世帯 が 大 切 で な い と考 え る 世 帯 は,親 族 で な い世 帯 で あ る と い う傾 向 が わ か る。 しか しな が ら全 回 答 者 数 の30%と な る13人 も の 世帯 セが,親 族 世帯 は 大 切 で な い と回 答 して い る
こ と に も注 目す べ きで あ る。
す で に述 べ た とお り組 の 各 世 帯 は,親 族 と と もに 住 ん で い た 地 方 か ら,核 家 族 と な って 移 住 して き て い る ケ ー ス が 多 い。 した が って,組 の 世帯 が 日常 の 共 同 関 係 を 持 っ 対 象 に な る 世帯 は,否 応 な しに親 族 以 外 の 世 帯 か ら選 択 す る ケ ー ス が 多 くな る。 さ らに 以 上 の 調 査 結 果 か ら,世 帯 間 の結 合 の 契 機 で 最 も甫 要 な
もの は互 助 性 で あ り,次 に大 切 な ものが 情 緒 的 な要 因 で あ る こ とが明 らか に な った。遠 方 に住 ん で い る とい う理 由で,親 族 世帯 を大 切 で な い世 帯 と して取
り上 げた世 帯 主 が13人 もい る こ とにっ いて も,組 の 世帯 間 の共 同 関 係 の特 徴 を探 る手 が か りとな る。
② 世 帯 間 の共 同 の契 機 とニ ヨム ・クニ ヤ関係
第9組 の各世 帯 が 日常 の共 同 の相 手 と して の世帯 を選 ぶ場 合 に,互 助 性 と情 緒 的 な好 み が重要 な選 択 の要 因 にな って い る こ とが わ か った。 で は,そ の よ う
な 世帯 選 択 の 際 の要 因 は,具 体 的 に どの よ うな契 機 に よ って導 き出 され て い る の で あ ろ うか。 以 下,同 組 にお け る 世帯 間 のff,同の契機 を考察 す る。
聞 き取 り調 査 に お け る世帯 主 か らの 回答 を集計 して みた と ころ,世 帯 間 の共
(14)
同 の 契 機 は8っ の 項 目 に 集 中 して い る こ と が 明 らか に な っ た 。 最 も数 値 が 高 か っ た項nは 「調 味 料 な ど の 貸 し借 り」 の90%で あ る。 以 下,「 コ メ の 貸 し借 (15)1」 の76%
,ギ 金 銭 の貸 し借 り」の73%,「 問 題 が起 きた と き,最 初 に 相 談 す る」
の71%と つ づ く。 この デ ー タ は,同 組 の 全 世帯 の う ち の70%の 世帯 が,こ の4 項 目 に あ げ た よ う な 契 機 で 他 の 世帯 と付 き合 って い る と い う こ と を 示 して お
り,さ らに調 味 料 や コ メ ・金 銭 の 貸 し借 りが 共 同 の 契 機 と な って い る こ と は, 世 帯 間 の結 合 の 要 因 と して 互 助 性 が 重 要 な 位 置 を 占 め て い る こ と を 裏 付 け る こ
と に な ろ う。 ま た 相 談 相 手 に な る こ とが 共 同 の 契 機 と な って い る こ と は,世 帯 間 の 結 合 の 要 因 と して 情 緒 的 な好 み が,互 助 性 に次 い で 重 要 で あ る こ と を示 し
て い る。
同 組 の世 帯 主 が 世 帯 間 の共 同 の 契 機 と して あ げ た項 目 は,以 上 の4項 目 の 他 に 「忙 しい 時 に子 ど もを 預 か って も ら う」(57%)や 「い っ し ょに 仕 事 へ い く」
(55%),「 正 月 と盆 に な る と一 緒 に寺 へ い く」(45%),「 い っ し ょに 食 事 を す る」
く の
(37%)な ど で あ っ た 。 生 業 に お け る 共 同 が 見 ら れ な い こ と は す で に 述 べ た こ と か ら,こ れ ら の世 帯 問 の共 同 の 契 機 は す べ て,互 助 性 が 問 題 に な って い る の だ
と い って よ い。
こ こで 第9組 に お け る世 帯 間 の 関 係 に,ニ ヨ ム ・ク ニ ヤ 関 係 が 見 られ る の か