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学校教育における価値教育の可能性の検討 ―行為判断過程における価値の働きに焦点をあてて― [ PDF

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Academic year: 2021

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(1)学校教育における価値教育の可能性の検討 ―行為判断過程における価値の働きに焦点をあてて― キーワード:価値教育,行為判断,判断基準,価値意識,価値体系 教育システム専攻 井上 心 目次. 本研究では,価値教育を,江原(2003)が提示した「価. 序章. 値教育とは,行動の一般的な指針として,または意思決. 第 1 節 研究の背景と目的. 定をしたり信念や行為を評価する際の判断基準として使. 第 2 節 研究の方法. われる原則や基本的確信,理想,基準,生き方(ライフ. 第 3 節 研究の意義. スタンス)を教授したり学習することを意味する言葉で. 第 4 節 本論文の構成. ある」と定義する。これに従えば,今日求められている. 第 1 章 行為判断の過程. 価値教育で教えられるべき価値は,行動や意思決定の妥. 第 1 節 価値の捉え方とその機能. 当な選択・判断の基準となる価値である。これらの価値. 第 2 節 行為判断の過程. は,学校教育において明確に提示され,意図的に教えら. 第 3 節 価値意識の形成. れる必要がある。それは,その価値教育の立場を明確に. 第 4 節 本章のまとめ. するためであり,今日の状況を顧みれば価値は意図的に. 第 2 章 行為判断過程に基づく価値教育の検討 第 1 節〈価値〉を中心とする価値体系の形成と内面化 第 2 節〈価値〉を反映した行為判断 第 3 章 価値教育の実践事例の検討. 教えられる必要があるからである。これ以降,本文にお いて価値教育で教える価値を〈価値〉と表記する。 価値教育は, 主として次の 2 つの課題を抱える。 まず, 判断の基準としてどのような 〈価値〉 が求められるのか。. 第 1 節 教室における実践. そして,その〈価値〉が自律的な選択・判断の基準とし. 第 2 節 公立小学校における実践. て機能し,行為に反映されるにはどうすればよいかであ. 第 3 節 タイの私立 T スクールの実践. る。本研究はこの 2 つ目の課題に焦点をあて,今日の価. 終章. 値多様化社会が求める価値教育が,学校教育においてど. 第 1 節 本研究のまとめ. のように実践され得るか,その可能性への示唆を得るこ. 第 2 節 今後の課題. とを目的とする。 本研究の意義は,価値教育を,価値を教授・学習する. 序章. 教育活動の総称としてではなく,今日の価値多様化社会. 今日価値教育が要請されている背景には,科学・技術. の「行動指針や意思決定の判断基準となる望ましい価値. の急速な発展や社会のグローバル化,情報化に伴い過剰. 観を育てる」という要請に直接応える価値教育のあり方. する選択肢,そして何を以て善とするか,それを評価す. を探究した点にある。そのために, 〈価値〉が行為に表れ. る基準や価値観の揺らぎがある。それと同時に,未だ経. るにはどうしたらよいかに焦点をしぼり,事物の認識か. 験されたことがない出来事が引き起こされていく状況に. ら選択・判断を経て行為に到るまでの行為判断の過程を. おいて,適切な行為の主体的な選択・判断が求められて. 根拠にして,その理論的検討を試みた。. いる。すなわち,今日の価値教育に期待されているのは 「行動指針や意思決定の選択・判断基準となる望ましい. 尚,本研究は学校教育を対象としているが,本文にお いて児童,生徒はすべて子どもと表した。. 価値観を育てること」である。その一方で,価値を教授・ 学習するという観点から, 価値教育という語は一般的に,. 第 1 章 行為判断の過程. 道徳教育,宗教教育,市民性教育などに加え,学校の校. 第 1 章では,主体が事物を認識してから行為に到るま. 風,潜在的カリキュラムなど類似した教育活動を包括す. での判断過程を見田宗介『価値意識の理論』(1976)を. る総称として使われる傾向にある。しかし,実際には価. 主な手がかりとして諸理論を併せて検討し,それに続く. 値観の入らない教育はあり得ない。価値教育の境界線は. 章において,その行為判断過程のどこに〈価値〉を反映. 非常に不明瞭である。. できるのかについて考察する。.

(2) 見田(1976)は,価値を「主体の欲求をみたす,客体. 尊敬や信頼,愛などがあげられている。. の性能」と定義し,その一般的機能を「意識的行為にお. 価値空間の重要な要因である価値基準は,発生的には. ける選択の基準となること」とする。そして,価値は客. 準拠が語るコミュニケーションの内容で構成される。見. 体の側にあるとし,価値に対応する主体側の要因は「価. 田によれば,不特定多数の準拠によって語られるコミュ. 値意識」として概念上区別する。定義における「欲求」. ニケーション内容は,特定の準拠者との個々の絡みつき. は,好みに対する欲求と規範に従うことへの欲求も含ん. が薄れることで,自律化し,価値基準として内面化され. でいるため,見田の「価値意識」は欲求性向と規範意識. やすくなる。こうして同調によって形成された価値意識. を含む概念として用いられている 。. は,繰り返し経験され,反省・調整され,価値が序列化. 行為判断の過程は, まず主体が外在する客体(a)を認識. されていくことで一定のまとまりをもって価値観となる。. する事実判断から始まる(図①) 。事実判断は「何を認識 するか」 「いかに認識するか」 のレベルで価値意識の影響. (a)客体. (d’)行為として 表れない. を受ける(見田:71)。この認識された客体に対して, 常に行為への価値判断がおこなわれるとは限らない。主. ①認識. 主体. 体が客体から衝動や強制的, 習慣的影響を受けた場合は, 価値判断なく行為される(図⑤)(見田:55-56)。主体 の関心が生じない場合も特に行為はなされない(図⑤’) 。 価値判断がおこなわれる場合には,まず認識された客 体は,主体の信念や価値観などの「価値基準」 ,あるいは. (d)行為. ⑤’ (a’)認識さ れた客体 ②. ⑤ 価値基準 準拠. (b)価値空間. 価値意識 客体の属性 状況的要因. ③価値判断. 価値判断を信託した「準拠」によって測られる(図②) 。. ④’. ④. (c)決定. 図 行為判断過程. 例えば,何かを選ぶときに,質や値段,自分の好みや目 的などに照らし合わせる。そのさまざまな角度が価値基 準である。また判断を専門家の評価等に委ねる場合もあ る。この委ねた主体が準拠である。この価値基準や準拠. 第 2 章 行為判断過程に基づく価値教育の検討 第 2 章では,前章で検討した行為判断過程において,. によって客体を測ったデータの総体は「価値空間(b)」を. 〈価値〉が考慮され,行為に反映するための手立てを理. 形成し,この価値空間を判断材料として価値判断がおこ. 論的に考察する。. なわれ(図③) ,為すべき行為の方向性が決定する(c)。. その手立てとして,まず,〈価値〉を尊ぶ価値意識の. この価値判断は,判断する主体の価値意識や,客体の属. 形成があげられる。行為判断の過程において主要な働き. 性,状況的要因によって左右される(見田:60-67) 。. をするのは価値意識であり,それは外在する価値体系が. 事実判断や価値判断に影響する価値意識はどのよう. 同調によって主体の内に取り入れられたものである。し. に形成されるのだろうか。価値意識は主に外在する価値. たがって, 〈価値〉が望ましいものとして重んじられる,. 体系が,同調により主体の内に取り入れられて内面化し. 〈価値〉を中心とする価値体系を学校集団に形成する必. たものである。一般には,既存の集団においてその集団. 要がある。それは,集団成員である子どもと教職員が〈価. の規範や標準に同調しなければならないという圧力を感. 値〉について共通認識の下, 〈価値〉を尊ぶ価値意識を共. じることから成員は似た態度をとることになる。ケルマ. 有し,学校におけるあらゆる活動が〈価値〉に従うこと. ンは,同調の動機を服従,同一化,内在化に分類した。. を意味する。特に,価値の名称が同じでも,例えば「や. 服従的な同調は外面的な同調であり,同一化による同調. さしさ」が人それぞれであるように,その意味内容も人. は,魅力的な他者や集団がもつ考え方などを自身のもの. によって異なる。よって, 〈価値〉の意味内容の共通認識. のように考え,取り入れることで生じる。しかし,その. は特に重要である。. 魅力が失われた場合にはこの同調も消失する。内在化に. つぎに,価値体系が同調によって子どもの内に取り入. よる同調は,他の意見や判断に納得した上で,それを自. れられ, 内面化するための手立てが必要である。 しかし,. 分の価値体系の中に取り入れることによって生じる。こ. 実際,子どもは学校生活のほとんどを教室で同年齢の仲. の同調のうち価値意識に強く影響するのは同一化と内在. 間と数人の教師との関わりの中で過ごす。つまり,学校. 化による同調であり,同一化の場合の対象が準拠になり. に〈価値〉を中心とする価値体系が存在していても,そ. 得る。準拠となる要因として,主体と生活の多様な場面. の価値体系が先輩成員である上級生や教職員等との関わ. で関わり合うものであること,主体がそれに対して抱く. りを通して取り入れられる機会は少なく,教師を通して.

(3) のみ取り入れられることになる。これは,同調が集団内. ない」 「嘘をつかない」 「約束を破らない」などの 3 つの. の多数派に合わせる方向で起こりやすいことを考えれば,. ルールを提示し,これに従った学級づくりを行うもので. 非常に効率が悪い。さらに,10 歳を過ぎる頃から教師の. ある。これは価値教育として実践されてはいないが,ク. 影響力は低下し,仲間への同調が高まってくる。このこ. ラスのルールを子どもと教師が共有し,ともに従ってい. とを併せれば,生活の中に学年を超えた仲間とともに過. る点において,3 つのルールを〈価値〉とする価値教育. ごす機会を多く設けることが価値体系の内面化には効果. と捉えることができる。学級は数十人からなる小集団で. 的である。このような方法として,縦割り活動や異年齢. あるため価値体系の形成は容易い。しかし,この実践に. 交流などが考えられるだろう。. おいて〈価値〉を内面化させるツールは少ない。まず,. 価値意識の形成以外に, 〈価値〉 は行為判断過程のどこ. 教室外には異なる価値体系が存在するために,学校にい. で考慮され得るだろうか。1 つに,客体の認識のひろが. ても学級内外で態度を使い分ける状況を作り出してしま. りが考えられる。 〈価値〉は,それが必要とされる場面を. う。また, 〈価値〉は複数の準拠によって語られることで. 認識できなければ出番はない。 「やさしさ」 の重要性は理. 内面化するが,この場合準拠となり得るのはひとりの教. 解されていても,それが必要な場面が認識されなければ. 師のみである。このクラスのルールとしての〈価値〉は. 「やさしさ」は実践され得ないのである。それは子ども. 学級経営のために設定されており,子どもの将来におい. に直接教えることもできるが,日常において,教師自ら. て判断基準として機能することは必ずしも考慮されてい. が範例として, 〈価値〉に根拠をおいて行為を選択・判断. ない。さらに,ルールは「いじめをしない」のような行. する様を子どもに示していくことが大切である。. 為を禁じる表現であることが多く,これから「思いやる」. 2 つに,教師が準拠として子どもの〈価値〉の内面化 を促すことが考えられる。第 1 章で触れたように,準拠. のようなポジティブな行為は生じにくい。 ある小学校教師は,学級経営の試行錯誤の経験の中で,. である不特定多数の教師によって〈価値〉が語られるこ. 次第にルールによる実践をおこなうようになったと語っ. とで, 〈価値〉 は公的なものとなり内面化されやすくなる。. ている。このように,価値教育は必ずしも価値教育とし. 3 つに, 〈価値〉を基準に自主的に行為判断できるよう な機会をつくりだすことである。内面化された〈価値〉. て実践されているとは限らないのである。 2 つ目に,標語に沿った学校づくりに取り組んでいる. は判断基準として自律的に機能するようになる。 しかし,. 市立 S 小学校の実践を取り上げる。S 小学校は,学校規. 何事も実際の場でいきなり実践することは無理である。. 模(児童数約 700 人) ,全国学力調査においても標準的. 水泳も,最初は浅いプールから始め,深いプールでの練. な学校である。近年のベッドタウン化により校区への転. 習を経て波のある海での実践へと到るように, 〈価値〉 の. 入世帯が増加し,地域意識の育成などの課題はあるもの. 実践も最初は行為しやすい場から始めるべきだろう。. の,学校において際立った問題は見られない。S 小学校. 〈価値〉を中心とする価値体系を備えた学校は,価値の. は現任の校長が就任した 2012 年度より,学校名に因ん. 混乱がなく, 〈価値〉 を基準とする判断を実習する場とし. だ標語を中心とする学校づくりに取り組んでおり,学. て適している。その中で子どもの自律的な判断を促すこ. 校・学年の教育目標・行事・校内研究などすべてがこの. とで,学校は「 〈価値〉が判断の基準となり,それを実行. 標語に従う形でおこなわれている。これは標語を〈価値〉. すること」に慣れる場を提供することになる。. とした価値教育と捉えることができる。この取り組みの. 4 つに,価値判断を経ずに行為へと到る場合に対して,. 特徴は, 〈価値〉 である標語の共通認識を映像によって形. 子どもを価値判断に導くための「問いかけ」も有効であ. 成している点である。それまでおこなわれていなかった. る。その例として,次章で取り上げる T スクールの「こ. 毎月の全校集会を再開し,毎回校長が子どもの日常を撮. れからしようとしていることは,私にとって/みんなに. った写真を提示しながら, それを標語に結びつけて話す。. とって,いいことだろうか」などがあげられる。. 子どもたちは写真の中の自分たちの姿に大喜びしながら 標語が意味していることを視覚的に理解し,その写真を. 第 3 章 価値教育の実践事例の検討 第 2 章で考察した理論的手立てが具体的にどのように 実践され得るのか,その課題も含めて 3 つの実践事例を 通して検討を行う。. てがかりに,学期や行事の目標を標語に沿って自分で決 めて実践していくのである。このような映像を用いた価 値体系の形成は効果的で即効性がある。 この S 小学校の実践は,公立学校において価値体系を. 1 つ目は,学級経営に広く取り入れられている実践で. 形成し価値教育をおこなう際の課題を明らかにする。そ. ある。新学期初日にクラスのルールとして「いじめをし. の最も重要なものが,価値体系をどう維持していくかで.

(4) ある。公立学校では,教職員,特に校長の異動による経. し,〈価値〉が分かりやすい表現であるほど,その意味. 営方針の変更により,中心である〈価値〉が変わること. 内容には注意が払われなくなり,〈価値〉の共通認識を. もある。そして,次々変わる学校の価値体系に,判断基. どう形成するかは重要な課題となる。. 準としての特定の〈価値〉は結局,内面化されないこと になる。学校のどこが価値体系を相承していくのかは, 考えられるべき課題である。. 終章 行為判断過程に焦点をあてて検討された価値教育は,. 3 つ目に,タイの私立 T スクールを取り上げる。幼稚. 結果を見れば, 「学校集団に〈価値〉を共有する価値体系. 園から高校までを有するこの学校 (生徒数約 400 人) は,. を形成し, 〈価値〉 を行為することに躊躇しない場を学校. 創 立 時 か ら Truth, Right Conduct, Peace, Love,. につくること」と捉えることができる。すなわち,今日. Non-violence の 5 つから成る Human Values を〈価値〉. 求められている学校における価値教育は,少なくとも次. とする価値教育を取り入れている。この実践事例は背景. の 3 点を備えていなければならない。. 的にも文化的にも特殊であるが,創立から 20 年が経過. (1)〈価値〉を中心とする価値体系. しており,価値教育の実践が十分定着していると考えら. (2) 価値体系を内面化するための仕組み. れる。ゆえに,この実践事例の主な特徴は, 〈価値〉を中. (3)〈価値〉を基準とする行為判断の実習の機会. 心とした価値体系が既に存在していることである。 その〈価値〉は,子ども像ではなく,先天的な理想の 人間の性質として設定されている。これは最初にあげた 学級における事例での〈価値〉が, 「いま,ここ」視点で 設定されていたことと対照的である。この〈価値〉 Human Values は, 将来において判断基準となり得るが, 一方で, 〈価値〉が未来志向であるゆえに現時点での評価 を困難にしている。さらに〈価値〉を先天的と捉えてい ることが,評価の必要性を弱めているようにもみえる。 仏教の教えを中心とする強力な価値体系が学校の背景に あることもその特徴である。タイの教育カリキュラム自 体も仏教と深く結びついており,学校の Human Values を中心とする価値体系は,タイ社会に浸透している仏教 的価値体系をより普遍にする形で形成されていると捉え られる。そのことが, 〈価値〉が子どもや保護者,教職員 にすんなりと受け入れられるのを助けている。 学校は全寮制である。全寮制の私立学校はタイでは珍 しくはないが,これにより子どもは学校生活も日常生活 も同じ価値体系の中で過ごすことになり,〈価値〉の内 面化を促している。また,寮生活および授業以外のすべ ての活動が,小学生から高校生までの全生徒で一斉にお こなわれていることが同調を生み,価値意識が年長から 年少の子どもへと浸透する機会となっている。しかし, 休暇中に家庭で暴力的な映画やゲームに触れ続けるなど, 学校と反対の価値体系の中で過ごすこともあるため,家 庭の〈価値〉への理解は不可欠である。 価値教育において〈価値〉の定義の共通認識は非常に. 〈価値〉が自律的な選択・判断の基準として機能し, 行為に反映されるためには,上の 3 つはともに備わって いなければ意味がない。そしてこれにより,価値教育は 自ずと学校全体における取り組みになる。 〈価値〉 を教え る授業のみでは〈価値〉が行為に表れるのは難しく,今 日求められている価値教育にはなり得ないのである。こ こに, 曖昧であった価値教育の輪郭を見ることができる。 (1)-(3)のための手立てに加えて,特に公立学校にお いて価値体系をどう維持していくのか,また〈価値〉を 子どものどの時点に焦点をあてて設定し,その場合のフ ィードバックはどうするのかは今後の課題として,更な る実践事例を通して検討される必要がある。このような 課題の解決は価値教育をより実践可能なものにするだろ う。しかし,今日求められている価値教育について重要 なのは,それが新たに何かを始めることを求めているの ではないということである。それは,学校において既に 教えられている価値を 〈価値〉 として学校の中心に据え, その〈価値〉が普遍的に尊重されるような価値体系を学 校に徹底してつくりあげることである。このように学校 における価値教育を「学校を〈価値〉に徹底した社会と して形成すること」と捉えることで,その方法は学校の 規模や環境などによって多種多様に見つかるだろう。そ れにより価値教育の可能性も見えてくるのではないだろ うか。 主要引用・参考文献 江原武一編著(2003) 『世界の公教育と宗教』東信堂.. 重要であるが,S 小学校,T スクールともに〈価値〉の. 見田宗介(1976) 『価値意識の理論』弘文堂.. 定義を明文化したものは子どもに提示されていない。両. 武藤孝典(1969) 『集団思考と価値形成』明治図書.. 校とも映像を用いたり,日常の対話を通して〈価値〉の. 武藤孝典編著(2002)『人格・価値教育の新しい発展』. 共通認識が図られていることは興味深い点である。しか. 学文社..

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