1.はじめに
本日の演題はご覧のとおり形態論の派生がテーマなのですが,私はこれま で主として英語史のなかでも,英語の統語論の歴史を中心に研究をしてきま した。4年くらい前でしょうか,この形態論のテーマに興味をもつようになっ たきっかけがございました。そのきっかけについて,簡単に触れたいと思い ます。
2010年に『言語変容の基礎的研究:英語準法助動詞 be able to をめぐって』
が出版されました。この著者である寺田正義先生は,私が大学4年生の時に 教育実習(東京教育大学附属高等学校)でご指導をいただいた方で,この寺 田先生から,思いがけなく著書を贈っていただき,それを拝読したことが,
本日の講演のきっかけとなりました。この本は,中英語の be able to, can, may などの助動詞を扱ったもので,そのなかで,ウイクリフとチョーサーの able 派生語を扱った箇所(4章)がございまして,派生接辞 -able の歴史を調べ てみたいと思ったわけです。昨年の7月に開催されました近代英語協会の30 周年記念シンポジウムでは,「派生接辞 -able の史的発達における特異性」と いう題目で発表させていただきました。そこでは,現代英語において非常に 生産的な -able が,歴史的にどのようにその生産性を獲得したのかという問 題を提起し,その問題を追及するときに,-able のどのような特徴を歴史的に 調査すべきか,という点についてお話ししました。その発表の後も,史的な
派生接辞の生産性*
― -able の歴史―
児 馬 修
事実調査を少しずつ進めている途中でして,まだ結論というようなものには 至っておりませんが,今後の調査研究の指針みたいなことをお話しできれば と思っております。
1.1 -able の歴史的(語源的)特異性
最初に,現代英語できわめて生産性の高い派生接辞といわれている -ing, -ness, -er, -able をご覧ください。
(1) -ing -ness -er -able
現代英語を勉強している人なら,これらの接辞の生産性が高いことは容易に 認識します。さらに,英語史を勉強した人であれば,このなかで,-able だけ が他の3接辞と異なることを認識します。そうです,-able だけが外来語,ロ マンス語(ラテン語 ・ フランス語)由来の接辞なのです。あとの -ing, -er, -ness はゲルマン語(古英語(Old English,以下 OE))由来の接辞です(1)。つまり,
これだけみても,-able が特異であることがわかります。生産性の高い接辞が 外来語であるような例はそれほどありませんから。
1.2 さらに,-able と -ful を比較してみてください。
(2) -ful -able
-ful も -able ほどではないにしても,かなり生産性の高い形容詞派生接辞の 一つです。現代英語を勉強している人ならば,両者の類似点を容易に認識し ます。いずれも,形容詞を派生する接辞であること,さらに,いずれも接辞 と関連する形容詞(自由形態素)full と able が存在していることが共通して います。しかし,英語史を勉強した人であれば,両者の違いも認識します。
full と -ful は,自由形態素としても,接辞としても,すでに OE から存在した
のに対し,形容詞の able も,派生接辞の -able もともにロマンス語由来です。
さらに,複雑なことがひとつあります。これは英語史を勉強した人でも,
それほど知られてはいないかもしれませんが,形容詞の able と接辞の -able は語源的に異なるもの,本来は別物なのです。この点は今日の話ではそれほ ど重要ではないのですが,一応触れておきますと 形容詞の able はラテン語 の habilem(動詞から派生された形容詞)に由来し,接辞の -able はラテン語 の形容詞派生の接辞に –bilis という形があって,それが語基の動詞によって,
-ibilis, -abilis と具現されていたのが由来とされています。
以上のことを踏まえますと,現代英語でとらえられている -able の「像」
というのはそれほど長い歴史を経て築かれたものではなくて,中英語(Middle English, 以下 ME)になって,外国語から入ってきて,比較的短い間に英語 の生産的な接辞として発達した,きわめてユニークな接辞であるといえます。
-able が特異であることは,上で見たように,歴史的由来,つまり出発点に おいて,すでに見られることがわかったわけですが,ME 以降,現代にいた るまでに,その特異性は他にも,形態,音韻,統語,意味のあらゆる部門で も見られます。その特異性を以下に見ていくことにしますが,それを見る前 に,さきほど,現代英語における -able の「像」と言いましたが,その「像」
とは何か,これをまず簡単に確認しておきたいと思います。
2.現代英語の形容詞派生接辞 -able の基本的特徴
現代英語における -able の基本的特徴として,次の4点があげられるかと 思います。
まず,第1の特徴として,派生の基(入力)となる語基は基本的にVで,
さらに他動詞 Vt であることです。(peaceable, marriageable, knowledgeable など名詞(N)が語基となる例や,changeable, perishable など自動詞(Vi)
も語基となる例もありますが,数が少ないといわれています。)
第2の特徴として,派生の結果(出力)が形容詞(A)となることです。
(variable, valuable, drinkables のように名詞になる例もありますが,これら は形容詞(A)からの転換(ゼロ派生)と考えることができます。)
第3の特徴として,派生語の意味は基本的に「~されうる」の意であるこ と(avoidable=can be avoided)。(他にも「~されるべき(punishable=ought to be punished」と「~に適した(~する価値がある)(readable=worthy of reading」の意もありますし,また,「~しやすい(changeable=liable to change)」もありますが,それらの例はわずかです(竝木(1987:50))。
最後に第4の特徴として,上記3特徴を持つ -able 派生の「生産性(新造 力)」がかなり高いことが挙げられます。
以上,まとめますと,現代英語における –able は「他動詞に付いて,「~さ れうる」の意味を持つ形容詞を新たに造ることのできる,新造力(生産性)
の強い派生接辞である」と言えるかと思います(2)。
上記のような生産性の極めて高い –able の性質が歴史的にどのように獲得 されていったのかという点が,私にはとても興味深く思われます。その生産 性を獲得する過程で見られる,さまざまな特異性について,以下に見ていき たいと思います。
3.-able の形態 ・ 音韻的特異性
3.1 2種類の –able(強勢の移動の有無)
現代英語の中にその音韻的特異性が反映されている興味深い事象が指摘さ れています。Aronoff(1974)は2種類の -able が存在するという議論をしてい ます。その議論は,接辞には基体の第一強勢の位置を変える接辞(第Ⅰ類)
と,その位置を変えない接辞(第Ⅱ類)とがあるという,Siegel(1974)以来 の形態論で受け入れられてきた主張に基づくものですが,Aronoff は興味深い ことに -able が第Ⅰ類の接辞であると同時に,第Ⅱ類の接辞でもあると主張 しています。根拠となる証拠の一例をあげますと,
(3) a. comparable[kάmpərəbl] (Class I –able)
b. comparable[kəmpέərəbl] (Class II –able)
(3a)comparable[kάmpərəbl]の -able はⅠ類で動詞 compare の第一強勢 を変えるのに対し,(3b)comparable[kəmpέərəbl]の -able はⅡ類であるた め,強勢を変えないということになります。このような現代英語における -able の二重性(duality)はいったい何を意味するのでしょうか。特に,歴史 的な意味はないのでしょうか。もちろん,このⅠ類Ⅱ類の区別は,派生によっ て語基の強勢や,あとで触れる分節的な変化を引き起こすかどうかという理 論的な基準に基づいたものであって,歴史的な語源などと関連付けられたも のではありませんが,大まかに言えることは,生産性の高い英語本来の接辞,
たとえば,-er, -ing, -ness, -ful, un- のような接辞はⅡ類に多く属し,生産性の 高くないロマンス接辞,たとえば,-ation, -ee, -ity, などのような接辞はⅠ類 に多いといえると思います。ですので,-able は最初,第Ⅰ類の接辞として機 能していたのが,その機能を維持したまま,さらに,第Ⅱ類の接辞として発 達(その意味で「英語化」)したのではないかという推測ができます。通時的 な過程はさておき,-able がもともとロマンス系接辞であるという性質と同時 に,英語の中に取り入れられた(いわば「英語化」された)接辞としての性 質をも獲得しているという事実は,起源が外来語であるゆえの二重性を備え ているという点で実に興味深く思われます。このような二重性を備えたロマ ンス接辞は他に例を知りません。comparable にみられるような二種の発音
(特に[kəmpέərəbl] Ⅱ類の -able)がいつ頃生じたのかについても知りた いところです(3)。その音韻上の変化を知る手掛かりは乏しいのかもしれません が,皆無ではありません。たとえば,preferrable という綴りは初出が1611年 で,その頃にⅡ類の -able が使われていることの証拠になるかもしれません。
綴りに加えて,詩の韻律などから証拠が得られる可能性もあり,今後の課題 となるかと思います。
comparable と同様の強勢の有無に対応する二つの強勢パタンをもつ例は
(4)に示されるように少なくありません。
(4) réparable-repáirable réfutable-refútable préferable-preférrable dísputable-dispútable ádmirable-admírable(Aronoff(1976: 123);磯崎
(2013))
なお,Aronoff(1976)は理論的な分析として,Ⅰ類の -able は+able,Ⅱ類 は #able のように,弱境界と強境界をそれぞれ仮定して(強境界の場合は#を またがって音韻規則が適用されないので),両者の強勢の違いを説明していま す。
3.2 任意的な異形態(allomorphy)
上で見た,2種類の -able は第一強勢に関してみましたが,異形態の存在 についても,二種類の -able が関与します。ふつう -ion, -ive, -ory のようなロ マンス接辞には語基の一部の音が交替する,つまり異形態が出現します。例 えば,(5)のように deride-derisive, perceive-perceptive となります。この場 合,異形態は義務的に生じ,*deridive *perceivive になりません。
(5) deride ‐ derisive, perceive ‐ perceptive,
(6) *deridive *perceivive
ところが,-able の場合,ロマンス起源でありながら,(7)のように,
(7) derisible1657 deridable 1804 defensible1600 defendable 1611 divisible 1552 dividable 1587 extensible 1611 extendable 1654
circumscriptible 1550 circumscribable 1878
perceptible 1603 perceivable 1450
異形態は任意的に(optional)起こります。この点も,普通ではなく,-able の特異性の一つ,言い換えれば,生産的な接辞として英語化されたことの証 拠といえます。ちなみに,-able は derider, deridingly などと並行して,異 形態が起こらない -er, -ing と性格を同じにしているといえます。
deridable, perceivable のような,やはり形態 ・ 音韻的に透明な形の方が,
歴史的には不透明な形より遅めに出現しているように思われます。この点は,
今後のさらなる調査が必要と思われます。(なお,Aronoff はこの点に関して も deridable は deride #abl , derisive は deride+abl と分析し,異形態規則が 前者にかからないという説明をしています。)
3.3 切除(Truncation)
現代英語の中には,さらに,ラテン語源の -able 派生語を「英語化」した のではないかと思わせる音韻的事象があります。それは,ラテン語源の –ate で終わる動詞の –able 派生語の変化で,例えば,
(8) demonstrate --- demonstrable c1400 educate --- educable 1845
cultivate --- cultivable 1682
(8)のように –ate で終わる動詞とともに,その動詞語基に分節的変化 trun- cation がみられる -able 語が英語の中に外来語として入ってきて,その後で,
英語の中で(9)のように
(9) demonstratable 1865 educatable 1868 cultivatable 1847
より「透明な」派生語を新たに形成する変化がみられます(OED の初出を見
る限り,その逆,ないしは,ほぼ同時期であることもないことはないのです が)。この変化は Kastovsky(2006)で指摘している,いわゆる stem-based
> word-based へのタイポロジーの変化の一つであるといえます。
もちろん,これらの切除を伴う例のすべてが,形態 ・ 音韻的に透明な Xat(e)-able に変化したわけではありませんが,-atable の多くが trucated-type を借入した後に発達していることは注目に値します。(なお,Aronoff(1976)
では,先ほど述べたように educable の場合は educ+able として,educatable の場合は educate #able のように分析していますが,後者では語基に切除(音 韻規則の適用)が起こらないということになります。)
4.-able の統語的特異性
現代英語の -able 派生語には統語的特異性がみられることもいくつか指摘 されています。
4.1 後置修飾
現代英語で -able(-ible)派生形容詞が名詞を後置修飾することがあるとい われています。Quirk et al.(1985:§7.21)によると,(10)のように,特に,
名詞が別の形容詞の最上級や,only, last, next などによって修飾されている 場合に –able 形容詞の後置修飾が起こります。
(10) a)the best use possible
b)the greatest insult imaginable c)the only actor suitable
さらに,(11)のような後置修飾と前置修飾の微妙な意味の違いも指摘され ています。
(11) the stars visible (=stars that are visible at a time specified or implied)
the visible stars (=a category of stars that can(at appropriate times)be seen)
すなわち,Temporal/Permanent の違いがあると指摘されています。この意 味の違いの記述は形容詞一般に言えることかもしれませんが,Quirk 達は「特 に -able, -ible の形容詞について」,とわざわざ断っています(Quirk et al.(1985:
419))。これらの特異性はいったいどのように考えたらよいのでしょうか。
ここで,後期中英語(Late ME)の例を少し見てみます。-able 語の後置修 飾については,前置修飾と並んで,(12-13)の例のようにパストン家書簡集 にも見られます。-able 派生語がまだ外国語として意識されていたことを示し ているのでしょうか。それとも先ほど述べた意味的な違いがあるのでしょう か。(下記の例に関する限り,そのような意味の違いがあるようには思えませ ん。)
(12) arable
a. ...occupyeth the maner of Tychewelle ... , pastures aswell as herable londz;
‘ ... occupies the manor of Titchwell ... , pastures as well as arable lands’
(Paston Letters 913/9-10)
b. as for the ferme that Cheseman had in Boyton, that is to sey xl acre lond erable,
‘as for the farm that C. had in B., that is to say 40 acre land arable’
(Paston Letters 649/1-2)
(13) semblable:
a. as ye wold I shuld and were my deute to do for yow in semblabyll wyse.
‘as you wished I should and it were my duty to do for you in like manner’
(Paston Letters 514/11)
b. as I shal in case semblable do my labour vnto youre pleasaunce;
‘as I shall in the same way do my labor for your pleasure’
(Paston Letters 533/12-13)
このような後置修飾は,歴史的には –able 形容詞が古フランス語(Old French, 以下 OF)借入語に由来することと関係があるのではないかと推察されます。
中尾(1972:398)では,ME ではフランス語の模倣によると考えられる後置 修飾構造の例が起こると指摘されています。後置修飾と前置修飾に temporal
(stage-level)/permanent(individual-level) の意味の違いが今の英語にある とすると,その事実は歴史的にどのように確立されたのでしょうか,また -able 派生語がその事実に関与したのでしょうか。関与したのであれば,どの ように関与したのでしょうか。これらの問題も興味深いと思います。
Cinque(2010)は(14)に示すように,タイポロジー的にはゲルマン語系 は,前置修飾は多義で,後置修飾は概して(例外はあるものの)temporal の 意味であるのに対し,ロマンス語系は,正反対で,前置修飾は permanent の みの解釈で,後置修飾は多義であると指摘しています。
(14) Typology of Interpretation of Post- and Pre-nominal Adjectives:
Prenominal Adj. Postnominal Adj.
Germanic: stage-level or individual-level (typically)stage-level reading Romance: individual-level reading individual-level or stage-level reading
このように類型論的に異なる英語と仏語が混ざり合った時にどういうことが 起こるのか,これらの問題については今のところ答えがありません。今後の 課題となるかと思います。
4.2 下位範疇化枠の保持
現代英語でよく知られているように,生産性の高い派生接辞は,語基の動
詞や形容詞の下位範疇化の枠(項構造)が保持されることがあります(島村
(1990))。たとえば,-ing, -er, -ness 等の派生名詞には(15)のように下位範 疇化枠が継承されています。
(15) a. The scribbling of this foul message should be punishable.
b. The scribbler of this foul message should be punished.
(V-NP: scribble this message)
c. John’s weariness of Bill (A-PP: weary of Bill)
d. Mary’s eagerness to leave (A-to-VP: eager to leave)
-able 形容詞に関しても同様で,(16)のように PP の継承がみられます。
(16) a) This paragraph will be recognizable as a distillation of many dis- cussions on this topic by Chomsky, ... (V...PP: recognize... as ) b) This marker will be applicable to an animate actor such as
“John”, (V-PP apply to).
c) While this is probably translatable into Japanese, I am not sure that the proposition would be true.(V ...PP: translate... into)
[竝木(1990:343)]
また,Agent を表す by 句との共起も -able 語に見られます。
(17) a) Mary is trustable by a ten-year-old.
b) The comet was observable by anyone owning a powerful telescope. [同上]
しかしながら,このような,下位範疇化枠の保持や Agent の by 句などの 共起はおそらく歴史的には,-able がⅡ類の接辞として,英語化されてからの ことだと推測されます。というのも,現在でも,不透明な able 語と透明な
able 語とで by 句との共起に違いがみられるからです。(18)をご覧ください。
(18) a. *The old TV was portable by six wrestlers.
b. The old TV was carriable by six wrestlers. [Miller 2006: 231]
ここで portable はⅠ類,carriable はⅡ類で(4),このように異なります。Miller は portable には Event の意味はなく,Agent と共起しないのに対し,carri- able は受動文の意味に近い,Event の意味を持っていると指摘しています。
Jespersen も MEG の第1巻で同じようなことを示唆しています。
(19) a. [ac'cept]able by a manV b. ['acceptable]to him)A
ここで,(19b)'acceptable は古い発音(借入時の発音)で,Ⅰ類の -able,
他方,(19a)ac'ceptable は先ほど触れたⅡ類の発音なので by 句と共起する ことになります。なお,注3でも触れましたが,OED には,acceptable の強 勢が歴史的に'acceptable から ac'ceptable に変化したという記述があります が,それがいつごろ起こったかについては言及がありません。
以上のような下位範疇化枠の継承や Agent との共起例が,-able 派生の「英 語化」,すなわち,生産性の出現を示す証拠の一つとなるのであれば,それら が歴史的にいつごろ出現したのかについても,興味深く,今後の調査が待た れます。
先ほど取り上げた後置修飾では,統語的特異性といいながら,意味の問題 も絡んでいましたが,最後に able 語の意味の特異性について取り上げます。
5.-able の意味的特異性
5.1 意味の合成性(semantic compositionality)
非常に大雑把な印象を申し上げますと,歴史的に初期にみつかる able 語ほ ど意味的に不透明である(広範な意味を持つ)ものが多いということがいえ ると思います。前に異形態,切除(truncation)について触れましたが,そ こでは形式上の派生の透明性について触れましたが,ここではそれと並行し て意味的な透明性も増していくという史的変化について触れたいと思います。
意味的な透明性というのは,言い換えれば,意味の合成性(semantic compo- sitionarity)が順守されるように変化する,あるいは合成性が順守されるよう な意味が新たに加わる,といえると思います。例えば,
(20) a. comparable [kάmpərəbl] “equal, similar” or “able to be compared” → comparable [kəmpέərəbl] “able to be compared”
b. proportionable “proportional (Chaucer)” →“able to be proportioned”
c. importable “unbearable (Chaucer)” → “capable of being brought in” 1533 d. tolerable “moderate” or “able to be endured” → toleratable “capable of being tolerated”)。
e. imperceptible “insignificant”→ unperceivable ≠ insignificant)
f. appreciable “substantial” appreciatable ≠”substantial”) g. perceptible “substantial” perceivable ≠”substantial”
(20a)のようにcomparable[kəmpέərəbl]「匹敵する,類似した」とい う不透明な意味からcomparable[kάmpərəbl]「比較されうる」という,
より透明な意味に変わるということです。後者に equal の意はありません
(Aronoff)。同様に,(20b)のようにproportionable「均整のとれた,同等 の」の意から「釣り合わせられる able to be proportioned」に,また,(20c)
のように,importable「耐えられない unbearable」廃語→「輸入可能」の意 に変わります。今は後者の意味しかありません。(20d)のようにtolerable
「許される,まあまあの」意味ですがtoleratableにはその意味はなく,「耐 えられる」の意味しかありません。
(20e)imperceptible「取るに足らない」の意ですが,unperceivable「感 知されない」の意味しかありません。他にも,(20f)appreciable と appre- ciatableで,後者に substantial の意味がありません。(20g)perceptible perceivable後者には,前者が持つ「かなり大きい(多い)」の意味があり ません。(Aronoff)
このように古くからある不透明な able 語は,多様な意味を持つのに対し
(長期間存在するため,ポリセミーが発達するのかもしれません),透明な新 しい able 語は透明な意味のみを持つ傾向があります。こうした例が数多くあ るかどうか,これも興味深いところです。
6.その他の形態論的特異性
特異性の最後として,少し細かい話になりますが,他にも見られる -able の 形態論的特異性について,3点を簡単に取り上げたいと思います。
6.1 in- と un- との競合
まず,able 形容詞に否定接頭辞が付くときに見られる,ロマンス接頭辞 in- と,ゲルマン接頭辞 un- の競合についてです。たとえば,ヘルシンキコーパ ス(以下,HC)の中に,immovable が8例,unmovable が2例みられます。
ただ,ここで un-movable がみられることがⅡ類の –able が出現したことの積 極的な証拠とはならないように思います。なぜなら,拡大順序付け仮説から みれば,-able がⅠ類にせよ,Ⅱ類にせよ,その -able 形容詞の上の階層にⅡ
類の un- が付きうるからです。(もちろん,immovable は理論的には in- も – able もⅠ類となります。)
unmovable のような派生が -able が英語化したことの証拠とみる研究者も 一部見られますが,私はそうは考えていません。able 語全体がもはや外来語 と感じられなくなっていることの証拠にはなるかもしれませんが,V-able 全 体に派生規則がかかっているかどうかは別の話と考えています(なお,
immovable の初例は1385年,unmovable は Wyclif 1382年でほぼ同時期で す)。
6.2 -ness と -ity との競合
同様に,-able 語にさらなる派生規則がかかっている例で -ness と –ity の競 合がみられます。HC では profitableness が2例検出されていますが,profit- ability も(HC では検出されていませんが)OED によると14世紀から今日ま で使われています。この競合についても,先ほどと同様で profitableness(初 例1398)の出現自体はⅡ類の -able が出現したことの積極的証拠とはならな いように思います。なぜなら,profitable の -able がⅠ類にせよⅡ類にせよ,
Ⅱ類の –ness が付きうるからです(もちろんのこと,profitability(初例1340)
は -able も -ity もⅠ類ということになります)(5)。
なお,接辞の競合という点について,今,2つの例を取り上げましたが,
それとは別に,競合について一言触れておきたいと思います。ロマンス接辞 は概して,既存のゲルマン接辞と競合したり,あるいは,ロマンス接辞同士 の競合が多くみられます。-ity と -ness の競合とか,動詞から名詞を派生する ロマンス接辞 -ment, -ance, -ence, -ation, -age, -al に見られる競合などがその例 です(Lloyd(2011))。しかし,-able の場合,そのような競合相手がほとん どありません。これも注目に値する -able の特異性の一つといえるかもしれ ません。
6.3 転換に関する長野(2008)の指摘
最後に,転換に関する –able の特異性についてですが,長野(2008:17-18)
によると,ふつう転換で生じた形に派生接辞は付かないとされています。例 えば,
(21) a. *[[[experiment]N]V –ive]A
b.[[[envy]N]V –albe]A (cf. bottler, bottling)
(21a)のように experiment の転換形に –ive をつけることができないので すが,ところが –able は例外で,(21b)のように enviable(1602)が可能で あると指摘しています。ちなみに,この種の例外は,他に名詞派生辞である –er, -ing にも bottler, bottling のように見られるようです。-er, と -ing が英語 本来の接辞で,しかも,生産性の高い接辞であることと,本来,歴史的には ロマンス接辞として借入され,のちに,いわば英語化されて,生産的な接辞 となったことを合わせて考えますと,この3接辞が例外的な特異な振る舞い をしているのは単なる偶然ではないような気がします。
さて,-able の特異性という観点から,そのさまざまな共時的および通時的 特徴を見てきたわけですが,歴史的にはただ漠然と,-able をロマンス語から 英語の中に取り入れて,その生産性を拡大してきたというおおまかな流れは 把握いただけたのではないかと思います。次に,その -able が英語のシステ ムに取り入れたことの強い証拠の一つとされているハイブリッドという事象 について,そのデータ調査も含めて,お話ししたいと思います。
7.hybrid の研究
7.1 –able 派生の生産性の確立(-able の「英語化」)の時期とその証拠 Hybrid というのはゲルマン語基に –able がついた形のことです。これにつ いては伝統文法家達も以前から注目していたことで,すでに Chaucer や
Wycliffe などにも unknowable understandable(ただし,Active の意味で)や unbelievable などの例がみられることはすでに知られています。ただ,こ の Hybrid が Type Frequency として頻度が高くなる,つまり,多くの英語 本来語の動詞に -able が付くようになるのが,いつごろなのかという点が気 になります。
7.1 Dalton-Puffer 1994の研究
この Hybrid に関するコーパス調査にいち早く取り組んだ史的研究に Dalton- Puffer(1994)があります。彼女の研究は HC の ME 部分における派生接辞
(ゲルマン接辞とロマンス接辞)の頻度を調べたもので,彼女は -able を含め たロマンス派生接辞が ME において生産的とは言い難いという結論を出して います。彼女はゲルマン ・ ロマンス両派生接辞の頻度の調査を行いましたが,
その結果の一部分を ful と able に関して(22)に示します。
(22) -ful 7位 タイプ78 トークン465 -able 10位 タイプ48 トークン187
Hybrid –able : タイプ2 トークン2(speakable, knowable)
特に注目されるのは -able に限らず,-tion, -ance, -ment, -ity, -ery, -age, -our, -ard, -esse, など全般的にゲルマン語基+ロマンス接辞の例(Hybrid)が著し く少ないという事実を彼女の結論の証拠として挙げていることです。-able に 関しても speakable, knowable の例など,派生規則の「芽」らしきものは見 られるものの,生産的とは言い難いという結論に至っています。
なお,Hybrid とは逆のタイプ,すなわち,外来(ロマンス)語語基+本来 語接辞の例は比較的多く,Yonekura(2014)などにおいても Agent を表す接 辞 -er がロマンス語動詞とつく Chaucer の例として,labourere(=laborer),
praiser, pronouncer 等の多くの例を挙げています。しかし,hybrid のタイプ はそれとは異なり通言語的にまれであるといわれていますので(Gadde[Miller
3章]),その意味でも -able の発達は特異であるといえます。
7.2 Miller(1997)の Dalton-Puffer 1994への反論
次に,今紹介した Dalton-Puffer 1994の結論に異議を唱えた研究があります ので,それを簡単に取り上げます。Miller(1997)ですが,彼は -able は ME 期に(しかも口語的な ME に)すでに生産的接辞であったという結論を出し ています。その結論の証拠として,①1400年以前で Hybrid が21タイプみつ かり,1450年以前で計算すると59(21+38)タイプと十分に多く見つかる。
さらに,②他のロマンス接辞 -ess, -ery, -age, -ment, -ard, -ity(多い順番に並 べています)などの Hybrid を含めると100以上になるという観察結果を報告 しています。
確かに,Dalton-Puffer 1994によるコーパス研究では見つけられなかった,
より多くの -able 語の Hybrid のデータを発見して,Miller が –able は ME 期 にすでに十分に「英語化」されていたという議論をしているのはそれなりに 説得力を持ちます。Miller 自身は手作業でデータを集めたのですが,彼が批 判している電子コーパス調査がどの程度,この生産性の検証に役立つのか,
私自身も関心がありましたので,LME の,15世紀のパストン書簡集と HC の EModE 期(1500-1700)部分の調査を行いました。
7.3 Paston 書簡集の調査
調査結果をまとめて Appendix I に示しました。表の説明を簡単に致しま すと,-able を含む最短語を太字で示し,それより長い派生語が見つかる場合 は,括弧の中に細字で示してあります。太字の最短語のみタイプ数として計 算して,59タイプ検出されたということになります。トークン数は把握して おりますが,特に,表には示しておりません(詳細は児馬(2013)参照)。
詳細は表が示す通りで,細かく取り上げることはいたしませんが,先ほど 英語化の証拠としてとりあげた Hybrid だけは確認しておきたいと思います。
Hybrid はわずか一語だけで forbearable のみです。
7.4 Helsinki Corpus(EModE 1500-1700)の調査
HC の方も Appendix II に調査結果を示してあります。表については先ほ どのパストンと同様です。Hybrid だけを確認すると,answerable, eatable, unquenchable, unspeakable の4語が検出されました。
Paston は1語,HC は4語のみの Hybrid でした。いったいこの少なさは どう考えたらよいのでしょうか。DaltonPuffer 流にいえば,Hybrid に関する 限り ME どころか初期近代英語(EModE)期でさえ,-able 派生規則は十分 に確立していなかったということになってしまうのでしょうか。それとも,
Miller 流にいえば,コーパス調査には限界があって,もっと地道な資料収集 が必要ということになるのでしょうか。いずれにせよ,Hybrid の調査は今後 もさらに行う必要があるのかと思います。
以上,二つのコーパスにみられる Hybrid についてみましたが,次にそこ で見出されたデータに関して,もう一点,別の所見を述べたいと思います。
7.5 Hybrid の広がり― semantic network(analogical extension)
今回調査した Paston,や HC で検出された -able 語のリスト(Appendix I-II)を見ていると意味的にいくつか特徴があることに気づきます。まずひと つは,OF 借入であることがわかっている語のリストにまず,意味の似通っ た語群がたくさんあることに気づきます。例えば,(23i)のように「変わり やすい」という同じ意味を持った語が changeable, mutable, alterable, variable のように多く見つかります。(23ii)以下も要点は同様です。なお,このグルー ピングについては,2009年に出版された Historical Thesaurus of the Oxford English Dictionary を活用してみました。ブラキットで示した箇所がシソー ラスの entry の箇所で,大文字で示したのが意味範疇の見出しになります。
(23) i) changeable, mutable, alterable, variable [01.05.06.11.01 (adj.) CHANGEABLE]
ii) conable, covenable, available, priofitable, serviceable, practicable
[01.05.05.14. (adj.) ADVANTAGEOUS/BENEFICIAL] or [01.05.05.14.03 (adj) CONVENIENT]
iii) agreeable, favourable, affable, amiable, comfortable, delectable [02.02.19.1 (adj.) PLEASANT]
iv) warrantable, acceptable, allowable, tolerable, eligible, favorable,
passable
[02.1.17.04.01. (adj.) APPROVABLE/ACCEPTABLE]
v) importable, intolerable, impassable
[02.02.20.01.02. (adj.) UNENDURABLE/INTOLERABLE]
vi) abominable, execrable, horrible, terrible vii) conformable, semblable, comparable
viii) audible, visible, perceptible, observable, discernible ix) accopmtable, accountable, responsible, chargeable
[03.05.01.01. (adj.) INVOLVING RESPONSIBILITY]
x) implacable, irresistible xi) (un)expressible,
その他にも,notable remarkable considerable(顕著性),forcible defensible impregnable(強固)等のグループがあります。このように意味の似通った語 群が多々みつかるという現象は何を意味するのでしょうか。単なる偶然なの でしょうか。ここで,先ほど 7.3-7.4で確認された Hybrid をご覧ください。
パストンの forbearable,HC の answerable, unquenchable, unspeakable, eat- able を(24)でご覧ください。
(24) a)forbearable < (23-iv)
b)answerable < (23-ix)
c)unquenchable < (23-x)(or (23v))
indissoluble [01.05.02.02.(adj.) DESTROYING/DESTRUC-
TIVE 10,01];
durable [01.05.06.11.05.03(adj.) PERMANENT];
unsatiable [02.05.03.03.07 (adj.)HAVING UNEASY DESIRE]
d) unspeakable < (23-xi) unexpressible cf. unutterable 1586 e)(cf. eatable 1483; edible 1611)
まず,(24a)forbearable, については(23-iv)の「許容」の意味を持って います。(24b)answerableについては(23-ix)の「責任」の意味を持って います。(24c)unquenchableについてはやや複雑ですが,これもシソーラ スを活用しますと,原義は「火を消すことができない」でindisoluble (解消 できない)と同義,比ゆ的には「長く続く」durableと同義,さらに,「欲 望など抑制が効かない弱まることがない」unsatiableなどとも同義であるこ とを確認できます。これら3語とも HC や Paston の中に検出されているロマ ンス借入語です。(24d)unspeakableはこれも HC に検出されているunex- pressibleと同じ意味を持っています。(ただし,(24d)eatable 1483につい てはedibleの初出が1611で遅いので何とも言えません。)
そうしますと,Hybrid というのは,すでに借入されているロマンス系 -able 語の意味(semantic network)に従って造語された可能性もあるように思え ます。tolerable に似たような外来語がいくつかあって,それを英語本来語で ある forbear-able を造語したのではないかということです。もちろん今後の 調査がさらに必要ですが,おそらく15-16世紀の頃には,-able が派生接辞と して多くのVと結びつくという,派生規則を獲得していたのかもしれません が,その規則の運用に際しては,意味ネットワークを頼りに,いわば,既存 の –able 借入語の意味に近いものから,Hybrid が作られていった可能性もあ る の か も し れ ま せ ん。 い わ ば 類 推 で,arable15C → ploughable1570, legible1375→ readable1570のように Hybrid の造語の拡大が徐々に進んでい た時期なのかもしれません。
最後に,まとめとして,今までお話しした -able の歴史についての研究の
意義みたいなものについて一言述べたいと思います。
8.終わりに―-able 研究の意義
言語習得の観点からすると,子供が触れるデータについては母語 ・ 外国語 の区別に関する情報がないと考えるのが普通ですから,大人の文法の中に結 果的に母語 ・ 外国語の区別が反映されている事象があった場合に,それがな ぜなのかという経験的な問題が起こります。そのような事象は今日お話しし た –able だけでなく他にもあります。例えば,既存の構文に外来語の動詞が 適合されない例として,①二重目的語構文に外来語の donate, contribute が 使えない現象がありますし,②既存の動詞の項構造(argument structure)
が外来語の動詞に適合されない例として,外来語の動詞 destroy/devour が break/eat とそれぞれ意味が似ているのにもかかわらず,項構造が異なる事 象があります。つまり,destroy, devour には他動詞用法しかなく,Theme が必ず具現されるのに対し,eat, break はそれぞれ,Theme, Agent が任意的 であります。また,日本語でも同様に,③連濁と呼ばれる現象があって(か さ(傘)→ ひがさ(日傘)あまがさ(雨傘))に外来語が適合しない(タン ク→*ガスダンク;ケース→*ガラスゲース)ことがあります。
今日,お話ししたことは一見 –able という一つの派生接辞の小さな歴史の ように見えますが,実は,外国語との接触による母語の文法システムの編入 ・ 改変とでも呼ぶべき現象の一つなのでしょうか。外国語のシステムを母語の システムに取り込む際に起こるさまざまな現象の問題ともいえるかと思いま す。-able もまさに外来語から英語の中に生産性の高い接辞として取り込まれ た一例なので興味深く,その受容 ・ 発達のメカニズムの解明について今後さ らなる研究 ・ 調査が期待されるかと思います。ご清聴ありがとうございまし た。
* 本稿は平成26年4月19日に開催された名古屋大学英文学会(SELN)第53回大 会[英語学部門]の特別講演の発表原稿に一部修正を加えたものである。また,
本研究は立正大学地域連携研究支援費(第3種)の援助を受けて行われた研究 の成果の一部である。
注
(1) Yonekura(2014)によれば,–er にも,2種類あって,ロマンス起源のも のもある。
(2) なお,comprehensible, soluble などにみられる -ible, -uble も -able に比べる とずっと少ないが,本稿では -able の異綴りと考えている。
(3) なお,OED には acceptable の強勢が歴史的に'acceptable から ac'ceptable に変化したという記述があるが,それがいつごろ起こったかについては言及 がない。
(4) しかし,実際は carry も OF 起源であるが,Miller は生産的な able 語と一 言付言している。
(5) なお,接辞の連結に関しては ungrammaticality のような拡大順序付け仮説 の反例を説明するために「線状性」という概念(複数の接辞の連結)が関連 するという議論(森田(1985))もある。
【Appendix I】: Paston Letters (427,300 words)における -able 語 abominable, acceptable, agreeable, arable, available, charitable,
changeable (changeably), chargeable (unchargeable), comfortable
( comfortably), commendable, companable, credible ( credibly, incredible), conformable, corrigible, *covenable, *conable, customable
( customably), defensible ( defensibly), demandable, doubtable, excusable, favorable (favorably), forbearable, forcible (forcibly), formable, *greeable, honourable (honorably), horrible (horribly), importable, impossible (impossibility), importunable, incessable, measurably, interchangeably, intolerable, lamentable, laudably, levyable, inheritable, miserable, movable (unmovable), mutable, notable ( notably), opinable, payable, peaceable ( peaceably), personable, possible (possibility, impossible, impossibility), presentable, profitable ( unprofitably), reasonable ( reasonably, unreasonable, unreasonably), semblable, unrecurable, returnable, seasonable,
vengeable, treatable, *vailable, variable (59 types)
【Appendix II】: EModE (Helsinki Corpus 1500-1700; approximately, 551,000 words)における -able 語
abominable, acceptable, accomptable, accountable (unaccountable), accustomable, admirable, advisable, affable, agreeable (disagreeable, agreeably), allowable, amiable (amiably), answerable, arable, audible, available (unavailable), capable (uncapable, incapable), changeable (unc hangeable,unchangeableness), chargeable, charitable, colorable, com- bustible, comfortable, (comfortably, uncomfortable), commendable (com- mendably), comparable (incomparable), conformably, considerable
(inconsiderable, considerably), comtemptible, credible (incredible, uncredi- ble), customable (customably), damnably, deceivable (deceivably), delectable, desirable, detestable, discernible (undiscernible), dis- pensable (indispensable), disputable, durable, eatable, effluviable, eligi- ble, execrable, fashionable, favorable (favorably), feasible, forcible
(forcibly), friability, honorable (honorably, dishonorable) horrible, imagin- able, imitable, implacable, impregnable, inaccessible, inclinable, indefatigable (indefatigably), indissoluble, inestimable, infailable, infal- lible, inflexible, innumerable (unnumerable, innumerably), inseperable
(inseparably), intelligible, interchaungeable, inviolable (inviolably), invincible (unvincible), irrecuperable, irrefragably, irresistible, lamen- table (lamentably), laudable, liable, malleable, measurable (unmeasur- able, measurably, unmeasurably), medicinable, memorable, miserable
(miserably), movable (unmovable, immovable), mutable (immutable, immu- tability), navigable, notable (notably), observable, passable (impass- able), payable, peaceable (peaceably), perdurable, plausible, pliable, plicable, portable, possible (impossible), practicable, profitable (improf- itable, unprofitable, profitableness, profitably), proportionable (proportion- ably), punishable, ratably, reasonable (reasonably, unreasonable, unreasonably, reasonableness), recoverable, remarkable, responsible, seasonable (unseasonable), semblable (semblably), sensible (insensible), serviceable, sizeable, spectable, strainable (strainably), sufferable
(insufferable), suitable (suitably), terrible, tolerable (intolerable), tracta-
ble, treasonable, triable, unalterable (inalterably), unapproachable, unavoidable (unavoidably), unblameable, unconfinable, unconquer- able, undeniable, unexpressible, unhabitable, unmatchable, unpene- trable, unquenchable, unquestionably, unsatiable, unsearchable, unspeakable, variable, visible, vocable, warrantable, (136 types)
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