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中項目 2-2. ケモインフォマティックス 小項目 2-2-1. 構造活性相関

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Academic year: 2021

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ディビジョン番号 ディビジョン名

理論化学・情報化学・計算化学

大項目 2. 情報化学

中項目 2-2. ケモインフォマティックス 小項目 2-2-1. 構造活性相関

概要(200字以内)

分子の構造記述子の開発については CoMFA 以降 注目すべき展開は余り見られない。構造記述子と その分子の生理活性との関係を示すモデルの開 発については、新たに開発された Kohonen ネット ワークや SVM などのパターン認識手法の導入が積 極的に行われ、その評価が盛んに行われている。

今後は、CoMFA に代わる 3D-QSAR のための構造 記述子の開発と、パターン認識手法の特徴の整理 が望まれる。

現状と最前線

構造活性相関(SAR)は分子の構造(Structure)と生理活性(Activity)との関係

(Relationships)を明らかにする研究領域である。生理活性に対して物性(Property)との 関係を研究する構造物性相関(SPR)も方法論を共有する関連領域として、近年定着し始めて いる。さらに、それらの定量的(Quantitative)関係を研究する領域を定量的構造活性相関

(QSAR) 、定量的構造物性相関(QSPR)と呼ぶ。

方法論的には、1)分子の構造情報を構造記述子によって表記する、2)生理活性や物性と 構造記述子を関係づけるモデルを構築する、3)そのモデルを検証する、という流れを繰り返 す事により、生理活性や物性を最もうまく予測できる構造記述子のサブセットを求めるという ものである。従ってこの領域の研究は、どのような構造記述子を用いるかと、どのような方法 でモデルを作るのかという視点で見る事ができる。

構造記述子としては、分子の部分構造群をビット表現したフィンガープリント、分子をグラ フと見なしてそのグラフ不変量を用いるトポロジカル記述子、分子の三次元構造、さらに分子 を配置した三次元格子の格子点における相互作用エネルギーによる CoMFA(Comparative Molecular Field Analysis)などがある。SAR 用の記述子は多様な分子を表現する必要がある が、QSAR の場合は類似した分子群を扱えれば良い。そのため、CoMFA は分子群の重ね合わせ処 理を行わなければならないが、QSAR において広く用いられている。

分 子

生理 活性

構造記述子 記述子の開発と利用

関係モデルの開発と利用

(2)

また、構造記述子の代わりに活性以外の物理的性質(例えば pKa など)を用いる研究も、モ デル化の方法論を共有できるため構造活性相関研究として取り扱われている。

モデルを作る方法は、SAR と QSAR で共通に使われるものと独自 のものがある。SAR はリード化合 物の探索(バーチャルスクリーニ ング)等のように、分子が活性を 持つか否かを識別する事が目的で ある。そのため、単純な K-最近隣 法や判別分析に加えて、バックプ ロパゲーション学習アルゴリズム を用いたニューラルネットワー ク、Kohonen の自己組織化マップ や SVM(Support Vector Machine)

などの最近開発されたパターン認識手法、さらに類似度係数のランキングを複数の係数で融合

(Fusion)させる方法等が検討されている。

QSAR は複数の要素からなる構造記述子に対して、それぞれの要素の加重係数を求めることが 目的である。そのため回帰分析を始めとする様々な統計解析手法が使われている。さらに近年 は、ニューラルネットワークや SVM などの手法の導入についても検討されている。なお、CoMFA などの大量の要素からなる構造記述子を用いた場合は PLS(Partial Least Square)法が一般 に用いられている。

活性の発現メカニズムが生体高分子のレベルで分かって来ると、構造の類似性からではな く、ドッキング問題として構造活性相関を扱えるようになる。最近はそのようなアプローチの 研究も進んでいる。

J.Gasteiger, T Engel (Eds), Chemoinformatics – a textbook. Wiley-VCH, Weinheim. 680p (2003)

P.Willett, Drug Discovery Today, 11(23/24), 1046-1053(2006).

将来予測と方向性

・5年後までに解決・実現が望まれる課題

CoMFA に代わる 3D-QSAR のための構造記述子の開発 多様なモデル化手法に対する整理と特徴のまとめ

・10年後までに解決・実現が望まれる課題 高精度なドッキング問題の解法の開発

キーワード

構造記述子、バーチャルスクリーニング、パターン認識、CoMFA、PLS (執筆者:中山 伸一)

SAR

フィンガープリント トポロジカル記述子

Kohonen マップ

Fusion

QSAR

CoMFA

回帰分析

PLS 構 造 記

述子

モ デ ル 構築法

ニューラルネットワーク

SVM

参照

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