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消 費者 物 価 と卸 売 物 価 の乖 離 分 析, 昭和63年 平 成2年

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(1)

85

消 費者 物 価 と卸 売 物 価 の乖 離 分 析, 昭和63年 平 成2年

StatisticalAnalysisoftheGapbetweenConsumerand WholesalePriceMovementinJapan,1988‑1990

水 野 裕 正

YasumasaIVIIZUN●

1.は

前 回 は,1985年 を基 準 と して.1990年 ま で の 消 費 者 物 価 指 数 と卸 売 物 価 指 数 の 年 平 均 指 数 の 各年 毎 の乖 離 を 分 析 対 象 と した.今 回 は 1988年 を 基 準 と して,1989年 と1990年 の2年 間 の 消 費 者 物 価 指 数 と卸 売 物 価 指 数 の 年 平 均 指 数 の 乖 離 を 分 析 対 象 と した1).1988年 は 卸 売 物 価 が 下 降 か ら上 昇 に 転 じ,消 費 者 物 価 が 上 昇 率 を 加 速 し始 め た 年 で あ り,こ の2年 間

の乖 離 は極 め て 小 さ な 値 とな っ て い る(図1 (ロ)及び 表6参 照).

基 準 を1985年 か ら1988年 に 代 え る こ とに よ り,乖 離 の 各 説 明要 因 に どの 様 な 変 化 ・特 徴 が 現 れ る か を 観 察 す る こ とが 今 回 の 分 析 の 主 た る 目的 で あ る.

1)通 常,わ が 国 の卸 売 物 価 水 準 の変 動 を 測 定 ・ 分 析 す る統 計 資 料 と して利 用 さ れ る の は,日 本 銀 行 調 査 統 計 局 調 べ のr物 価 指 数 年 報 』 で あ り,消 費 者 物 価 水 準 の変 動 を 測 定 ・分 析 す る資 料 と し て利 用 され るの は,総 務 庁 統 計 局 の 『 費 者 物 価 指 数 年 報 』 で あ る.こ の 分 析 に お い て も,こ の両 者 の統 計 資 料 に 全 面 的 に 負 う と ころ と な って い る,

卸 売 物 価 に つ い て は,「 国 内 卸 売 物 価 」 「輸 入 物 価 」 お よ び 生 鮮 食 品 物 価 」 の 加 重 平 均 を 採 用 した.こ こ で は 「輸 出 物 価 」 は 国 内 物 価 に は 関 係 が な い の で 省 い た.従 っ て,1989 年 と1990年 の 総 合 卸 売 物 価 指 数 は103.5と 105.1で は な く,加 重 平 均 した 指 数(以 下,

こ れ を 卸 売 物 価 指 数 と 呼 ぶ)102.5と105.1 (た ま た ま 総 合 卸 売 物 価 指 数 と 同 じ値 に な っ た)と し た 。2)1989年 と1990年 の 消 費 者 物 価 指i数(東 京 都)は102.7と105.9で あ る か ら,

そ の 乖 離 は そ れ ぞ れ0.2と0.8パ ー セ ソ テ ジ ・ ポ イ ソ ト と な っ た 。

周 知 の よ うに,1960年(昭 和35年)以 降 の わ が 国 の 物 価 上 昇 過 程 の1つ の 大 き な 特 徴 は,卸 売 物 価 の 水 準 が(い わ ゆ る 石 油 危 機 と 言 わ れ る 時 期 を 除 け ば)比 較 的 安 定 的 で あ っ た の に 対 し て,消 費 者 物 価 の 水 準 が 常 に 上 昇 傾 向 を 示 し 続 け,こ れ ら2つ の 物 価 指 数 の 水

2)1988年 基 準 の1989年 と1990年 の 「卸 売 物 価 指 数 」 の 算 出,

区 分 ウ エ イ ト'89年 指 数'90年 指i数 国 内 卸 売 物 価766.82101.8103.4

価98.14107.6116.9 品23.00105.3113.1 均887.96102.5105.1

(2)

86 季刊 Vol.XXII,No.2・3:

図1α)消 費 者 物 価 指 数 と 卸 売 物 価 指 数 の 推 移(1960年=100,0)

500

400

300

200

goo

'60 '65 '70 75 '80 '85 '88'89'90

注)消 費 者 物 価 指 数 は 「帰 属 家 賃 を 除 く総 合 、 東 京 都 」 を 、 卸 売 物 価 指 数 は

総 合 卸 売 物 価 指 数、総 平 均 」 を採 用 した 。

(口)消 費者 物 価 指 数 と卸 売物 価 指 数の 推 移

1:

107.0 106.0 105.0 104.0 103.0

ユ02.0

141.0

100.0 指99.0

数98・0 97.0 96.0 95.0 94.0 93.0 92.0 91.0 '1!

:・!

88.0 1 86.0

/

CPI(東 京 都) ('85=100)

CPI>東 京 都 (sg=ioo>

WFI*('88=100)

、VPI('88=100)

(国 内 卸 売 物 価+輸 入 物 価) 指 数(WPI*)('85=100)

数('85=100)

(3)

March1993

準 の 間 に,大 き な 乖 離 を 発 生 さ せ て き た 点 で あ る(図1参 照).1960年 を100.0と し た 総 合 卸 売 物 価 指 数 の1989年 と1990年 の 指 数 は そ れ ぞ れ207.5と211.7(年 平 均 上 昇 率 は2.55%と 2.53%)で あ り,消 費 者 物 価 指 数(東 京 都 区 部,帰 属 家 賃 を 除 く総 合)の そ れ は そ れ ぞ れ 501.9と517.8(同5.72%と5.63%)で あ る か

ら,後 者 の 上 昇 率 は 前 者 の そ れ の 約2.4倍(両 者 の 乖 離 は 年 平 均 約3.8パ ー セ ン テ ー ジ ・ポ イ ン ト)で あ る.

1985‑一一88年 の3年 問 の 特 徴 の1つ は,加 平 均 し た 卸 売 物 価 指 数 が1986年,1987年,

1988年 と9.1%,3.6%,1.0%と 引 続 き 下 が っ て い る に も 拘 ら ず,消 費 者 物 価 指 数 は プ ラ ス1.0%,0.4%,1.o/と 上 昇 傾 向 を 示 し て い る こ と で あ る.理 屈 で は,卸 売 物 価 が 大 き く下 が れ ば,消 費 者 物 価 も適 当 に 下 が る は ず で あ る。 下 が る べ き 消 費 者 物 価 が 下 が ら な い と 言 う こ と は,そ の 下 が る べ き 部 分 が 商 品 の 流 通 過 程 で 消 え て し ま っ て い る こ と に な る.

こ の 点 に つ い て は 前 回 の 分 析 で 流 通 費 用 の 拡 大(1.9,2.9,3。3パ ー セ ン テ イ ジ ・ポ イ ソ

ト と 拡 大)が 認 め られ た.し か し,今 回 分 析 対 象 と し て い る1989年 と1990年 に か け て は, 卸 売 物 価 は,両 年 と も 年 率2.5%の 上 昇 に 転

じ た.当 然,流 通 費 用 は 圧 縮 さ れ る は ず で あ る が,1985年 基 準 の 分 析 で は,こ の2年 間 の 変 化 は 平 均 化 さ れ て,特 に"圧 縮"の 痕 跡 は 摘 出 で き な か っ た(表6参 照,'86年 以 降 流 通 費 用 の 説 明 要 因 に 占 め る 割 合 は21%か ら23

%程 度 で あ っ た).し か し,卸 売 物 価 の 上 昇 を 受 け て,消 費 老 物 価 指 数 は2.7%,3.1%と そ の 上 昇 率 を 着 実 に 加 速 さ せ た.

こ の あ た り の 事 情 を 検 証 す る た め の 準 備 と し て,1960年 以 降 の 毎 年 の 両 物 価 指 数 の 対 前

水 野 裕 正:消 費 者 物 価 と卸 売 物 価 の乖 離 分 析,昭 和63年 一 平 成2年 87 年 上 昇 率 とマ ネ ー ・サ プ ライ(図2(イ)),乖 の大 き さ と流 通 費 用 の大 き さ(図2(ロ))を 2に 描 い て お い た.図2か ら,1972‑74年 は,卸 売 物 価 指 数 と消 費 者 物 価 指 数 の 上 昇 率 の順 位 は逆 転 して い る に も拘 らず,流 通 費 用 は拡 大 して い る こ とが わ か る,す な わ ち,こ の期 間 で は,卸 売 物 価 の 急 激 な 上 昇 に か な り 密 着 して 消 費 老 物 価 も上 昇 させ る こ とが で き た の で(必 要 以 上 に 品 不 足 を 煽 って),流 費 用 を拡 大 す る こ とが で きた もの と推 測 され る.し か し,1978‑80年(第2次 オ イ ル シ ョ ッ ク)に は,変 化 率 に は か な りの 差 は あ る も の の,両 指 数 の 動 きの 型 は1972‑74年(第1 次 オ イ ル シ ョ ッ ク)と 同 じで あ る に も 拘 ら ず,流 通 費 用 は 縮 小 して い る.こ れ は 一 般 に 言 わ れ て い る よ うに,消 費 者 が 価 格 上 昇 率 の 高 い 商 品 の 購 入 を 敬 遠 した 結 果(消 費 行 動 の 学 習 効 果)で あ る と推 測 され る.

上 記2つ の期 間 で は 消 費 者 物 価 指 数 は 卸 売 物 価 指 数 の大 幅 な 上 昇 に 追 随 して,大 き く上 昇 して い るが,後 者 の 追 随 の 程 度 は 前 者 程 で は な い.前 回 の 分 析 結 果 で は1985‑90年 の 期 間 に は,卸 売 物 価 の 急 落 に も拘 らず,消 費 者 物 価 は,2回 の オ イ ル シ ョ ッ クの 期 間 の よ う

に は 追 随 せ ず,安 定 的 な 推 移 か ら,'89年,'90 年 に か け て,む しろ 上 昇 傾 向 を示 した 。 そ し

て,卸 売 物 価 が 上 昇 に 転 じる とす ぐ消 費 者 物 価 は そ の 上 昇 率 を 加 速 させ た.こ の 消 費 者 物 価 の 下 方 硬 直 的 傾 向 に つ い て 日本 銀 行 調 査 統 計 局 は 「わ が 国 の 場 合 製 品 輸 入 の ウエ イ トが 低 い た め,輸 入 物 価 の 低 下 が 消 費 者 物 価 に 直 接 波 及 す る程 度 が 小 さい こ とに も よ る もの で あ るが,い ま一 つ の大 き な要 因 と して,上 記 輸 出 価 格 の 低 下 に よ り,輸 入 物 価 の 下 落 に も とつ く当 初 の 交 易 条 件 改 善 効 果 が 相 当程 度 減

(4)

88 季刊 Vo1.XXII,No,2・3

図2.消 費 者物価 指 数(帰 属 家賃 を除 く総 合)と 総 合 卸 売物 価 指 数 の上 昇 率 の動 向

30‑

25一

イ)20

15

10 5

0 ぴ メ ∫

β〈 ぐ 讐 ゲ

/卸 売 物 価 指/f̀+L合)

一5

Q',X

\て)

u♂ ・、

MZ+CD

/

'C覧慧

ン'"欺 、Q

㌔,(ア

'60 '65 '70 '75 'SO '85'88'90'91

10

ロ) 5一 離2・98 T

5

‐zo

'88=100と し ナ 流 通 費 用

注1)乖 離 の ポ イ ン ト=消 費 者 物 価 指 数 の 対 前 年 上 昇 率 一 卸 売 物 価 指 数 の 対 前 年 上 昇 率 注2)点 線C88年 基 準 は 実 線)の 勾 配 は 各 分 析 期 間 に発 生 した 流 通 費 用 の 大 きさ を 示 して い る(表

⑥ よ り作 成)

注3)卸 売 物 価 指 数 の1960年 の 対 前 年 上 昇 率 は 『明 治 以 降 、 卸 売 物 価 指 数 統 計 一100周 年 記 念 資 料 』 日本 銀 行 調 査 統 計 局'87.9P.249よ り作 成 。

注4)1974年 まで はM,,1975年 以 降 はM、+CD。 日本 銀 行 調 査 統 計 局 『経 済 統 計 年 報 』(平成3年) よ り作 成 。

殺 され る た め,企 業 と し て は 国 内販 売 価 格 の 引 き下 げ 幅 を 抑 制 せ ざ る を 得 な い とい う事 情 を 指 摘 で き る.こ う した 輸 出 価 格 の 低 下 を 前

提 と す れ ば,マ ク ロ的 に み て 円 高 ・原 油 安 の メ リ ッ トが 企 業 部 門 に 滞 留 し て い る と の 証 左 は 特 に 製 造 業 に つ い て は 見 あ た らず,む し ろ

(5)

March1993水 野 裕 正:

川 下 の 家 計 段 階 ま で 比 較 的 円 滑 に 波 及 し て い る と の 評 価 が 可 能 で あ る 」3>と 解 説 し て い る.

し か し,輸 入 価 格 と輸 出 価 格 の 低 下 の 程 度 を 比 較 し て み る と 輸 入 価 格 の 方 が 遙 か に 大 幅 で あ る4).ま た,「 製 品 輸 入 の ウ エ イ ト」 は1989

‑90年 よ り も1978‑80年

,1972‑74年 の 方 が 20パ ー セ ン ト以 上5)も 低 い に も 拘 ら ず,オ ル シ ョ ッ ク の 時 期 に は 消 費 者 物 価 は 卸 売 物 価 に か な り密 接 に 追 随 し て 上 昇 し た 。 追 随 の 程 度 の 大 き か っ た1972‑74年 の 期 間 で は 流 通 費 用 は 拡 大 した が,追 随 の 程 度 が 比 較 的 小 さ か っ た1979‑80年 の 期 間 で は,流 通 費 用 は 縮 小

し て い る.

図2か ら 明 ら か な よ う に,1960‑一 一一90年の 間 で1985‑86年 の よ う な(石 油 危 機 の 時 の よ う な 急 激 な 上 昇 の 反 動 と し て の 下 落 で は な く) 卸 売 物 価 の 大 幅 な 下 落 は 初 め て の 経 験 で あ

る.し か し,卸 売 物 価 の 小 幅 な 下 落 は,62年, 71年,78年,83年,84年 等 の 期 間 が あ る,こ

こ で は,乖 離 が 大 き い と い う点 で1974‑75年

消 費 者 物 価 と卸 売 物 価 の 乖 離 分 析,昭 和63年 一 平 成2年

3)日 本 銀 行 調 査 統 計 局 「円 高,原 油 安 の 物 価 安 定 効 果 と そ の 企 業,家 計 へ の 影 響 に っ い て 」, r調 査 市 報 』,昭 和61年11月 号,

4)'85年 を100と し た 輸 入 物 価 と 輸 出 物 価 の 推 移 年'85'86'87'88'89'90

輸 入 物 価100.064.258.956.260.565.7 出 物 価100.084.9×0.678.882.384.0 輸 入/輸 出1.000.760.730.710,730.78

(日 本 銀 行 調 査 統 計 局r昭 和63年 物 価 指 数 年 報 』 PP。22‑23よ り 作 成)

5)計 算 期 間(輸 入 総 額 一 原 燃 料)÷ 輸 入 総 額

=製 品 輸 入 比 率 1972‑1974(123,895‑72,766)=123,895

=0 .43 1978‑1980(330,543‑207,950)=一 一330,543

=0 .371 1985‑1988(592>8!6‑255,709)ニ592,816

=0 .569 1989‑1990(445>646‑158>751)=445,646

=0 .644 (日 本 銀 行 調 査 統 計 局r経 済 統 計 年 報 』1982,p.

241及 び1990,p.245の 「商 品 特 殊 分 類 別 輸 出 入 通 関 額 」 よ り 作 成)

89 の 分 析 結 果(『 創 価 経 済 論 集 』,7巻,3号)を, 卸 売 物 価 が マ イ ナ ス の 上 昇 率 で あ る と い う点

で,1977‑78年(創 価 大 学 『創 立10周 年 記 念 論 文 集 』 昭 和55年),1982‑85年(r創 価 経 済 論 集 』,17巻,4号)の 分 析 結 果 を も 参 照 し な が ら,今 回 の 分 析 を 進 め て 行 く こ と に し た い.

2.1988嗜990年 の 乖 離 の 分 析 結 果

さ て,前 記 の よ うに,'88年 基 準 の 激 費 者 物 価 指 数(東 京 都)の'89年 と'90年 の 値 は 102.7と105.9で あ り,'88年 基 準 の 卸 売 物 価 指 数(輸 出 物 価 を 除 く)の'89年 と'90年 値 は102.5と105,1で あ る.従 っ て,こ こ で 分 析 の 対 象 と な る の は,こ の1年 間 と2年 間 に 生 じ た 両 物 価 指 数 の 乖 離0.2と0.8パ ー セ ン テ イ ジ ・ポ イ ン トで あ る.

最 初 に,消 費 者 物 価 指 数 の 構成 内 容 を サ ー ビ ス と 財 貨=消 費 財 に 分 け,そ の 品 目数 と ウ エ イ トを 示 す と ,表1の 通 りで あ る.サ ー ビ ス 品 目 グ ル ー プ と 財 貨=消 費 財 グ ル ー プ の '89年 と'90年 の 消 費 者 物 価 指 数 を 計 算 す る

と,そ れ ぞ れ,サ ー ビ ス 品 目 は103.1と106.4 (付 表4)で あ り,財 貨=消 費 財 品 目 は102.3

と105。46)と な る.

次 に,卸 売 物 価 指 数 の 構 成 内 容 を 生 産 財 と 消 費 財 に 分 け,各hの 品 目数 と ウ ニ イ トを 示

6)区 分'薩 響'll穣

藷 一 畷Wi(5・ ・…3)P・(・ ・3・・) 財 貨 指 数W2(4,989,7)P2(X1)

譲W(・0,・ ㈹P(・ ・2.7)

Pz(X1)=(PW‑P1レ 「1)÷Wz

=4,989.7=102.30

÷4,・;・7=工05.40

'90年

(106.4) (X2) (105.9)

=(102 .7*10,000‑103.5*5,010.3) Pz(Xz)=(105.910,000‑106.45.010.3)

(6)

go 季 刊 表1消 費者物 価指数 に含 また る品 目の分類

Vol.XXII,No.2・3

品 目数 ウ ェ イ ト

207 24 7 58 85 20 36 13 64 29

3,048.4 1,812.0 529.0 394.0 844.3 295.S 943.5 575.6 1,117.6

439.8

財 貨=消 費 財 品 目 品 目 数 ウ エ イ ト

07661683800PO8湘⊥﹂421

2,258.4 30.4

×79.2 369.6 767.1 112.1 211.5 14.0 458.3 289.1

サ ー ビ ス 品 目 品 目 数 ウ エ イ ト

7712448069■⊥9

790.0 1,781.G

,,

24.4 77.2 183.7 732.a 561.6 659.3 150.7

543 io,000.al4354,989.7 1・815,・10.3

「消 費 者 物 価 指 数 年 報,昭 和62年1987」 総 務 庁 統 計 局

「昭 和60年 基 準,消 費 者 物 価 指 数 の 解 説 」 総 務 庁 統 計 局

① の 「第4表 一1東 京 都 区 部 特 殊 分 類 指 数 」 で は,サ ー ビス 品 目数 は108,そ の ウ エ イ ト合 計 は4,827 とな っ て い るが,「 第7表 全 国 ・東 京 都 区 部 品 目別 価 格 指 数 」 か らの 計 算 で は,そ の ウエ イ ト合 計 は, 4,825に な る.サ ー ビス 品 目の 中 の 「公 共 サ ー ビス 料 金」37品 目の ウ エ イ ト合 計 が ① の 「第4表̲1」

と② の 「資 料9特 殊 分 類 別 品 目数 及 び ウエ イ ト」 で は,1>107と な っ て い るが,「 第7表 」 か らの 計 算 で は,1,105に な る.

す と,表2の 通 りで あ る.'88年 基 準 の 生 産 財 グ ル ー一プ と 消 費 財 グ ル ー プ の'89年 と'90 年 の 卸 売 物 価 指 数 を 計 算 す る と,そ れ ぞ れ 生 産 財 は103.3と106.37)と な り,消 費 財 は100.7

と102.4(付 表1と 付 表3か ら 計 算7))に な る.

次 に,消 費 者 物 価 指 数 と卸 売 物 価 指 数 の 消 費 財 品 目 を 共 通 品 目 と 非 共 通 品 目 に そ れ ぞ れ 分 類 し,品 目数 と ウ エ イ トを 示 す と,表3の

7) 消 費 財 生 産 財 卸 売物価

分 讐 鮮 讐噸

隅(259・72)A(100・7)

数Wz(606・31)PZ(X1) W(866.03)P(102.5)

P2(Xi)=(PW‑P1研1)÷

'90年

(log.4)

(Xz)

(105.1)

̲(102 .5x866.03‑100.7x259.72) :一一606.31=103.27

Pz(Xz)̲(105.1=866.03‑102.4×259 .72)

ニ606.31=106.27

卸 売物価'薩 ・89年指数 ・9・年撒

非 共 通 品 目44.49100.199.1 目215.23100.8103.1 消 費 財 品 目259.72100.7102.4

通 りで あ る.

こ こ で,共 通 品 目 の'89年 と'90年 の 消 費 者 物 価 指 数 と 卸 売 物 価 指 数('88年 基 準)を 算 す る と,そ れ ぞ れ,消 費 者 物 価 指 数 は101.7 と105.4,卸 売 物 価 指 数 は100.8と103.1(付

1参 照)に な る.更 に,消 費 者 物 価 指 数 の 品 目 別 ウ エ イ トを 用 い て,共 通 品 目 の 卸 売 物 価 指 数 を 計 算 し て み る と,102.1と105.9(付

1のCPIウ エ イ ト とWPIか ら 算 出,表7 参 照)に な る.

以 上 の 計 算 か ら 求 め た 各 種 の 物 価 指 数 を 表 5に ま と め,そ の 結 果 を 図3に 示 した.表5, よ り,そ れ ぞ れ の 指 数 値 の 差 を 計 算 し て,ま と め た の が,表6で あ る.表6に は'85‑89' 年 の4年 間 と'85‑90年 の5年 間('85年 準)お よ び'88‑89年 の1年 間 と'88‑90年 の2年 間('88年 基 準)に 発 生 し た 消 費 者 物 価 指 数 と 卸 売 物 価 指 数 の そ れ ぞ れ の 乖 離 を6 つ の 要 因 に 分 解 し て 示 し て あ る.

(7)

March1993水 野 裕 正:消 費 者 物 価 と卸 売 物 価 の 乖 離 分 析,昭 和63年 一 平 成2年 表2卸 売 物 価 指 数 に含 ま れ る生 産 財 と消 費 財 の 品 目数 と ウ エ イ ト

9r

共 通 ・非 共 通 区 分 全 品 目 輸 出 則 生 産 財 消費財計 消 費 財 生鮮食 品

共 通 品 目

非共通 品 目

品 目 数 1,327 188 682 457 383 74

ウ エ イ ト1,000.00 133.97 606.31 259.72 235.57124.・5

品 目 数 337 281 56

ウ エ イ 215.23 195.04 20.19

品 目 数 120 lag 18

ウ エ イ ト 44.49 40.53 3.96

「昭 和62年,物 価 指 数 年 報1987」 日 本 銀 行 調 査 統 計 局 よ り作 成

ウ ニ イ トは 生 鮮 食 品 を 含 め て,1,023.00を1,000.00に 換 算 し た 値 で あ る.

表3消 費者物価指 数 と卸 売物価 指数に含 まれる消費財 の大分類別 区分

品 目 数 ウ エ イ ト 190

7 6 56 81 16 8 3 48 as

2,258.4 30.4 479.2 369.6 767.1 112.1 211.5 14.0 458.3 289.1

非 共 通 品 目

品 目数 ウ エ イ ト

054484009401

303.8 5.0 436.1

59.3 267.7 28.3 0.O o.0 193.1

33.2

品 目数 ウ エ イ ト ウ エ イ ト

160 2 2 42 53 12 8 3 29 16

1,954.6 25.4 43.1 310.3 499.4 83.8 211.5 14.0 265.2 255.9

5,335.9 .・

117.7 847,0 1,363.4

228.?

577.4 38.2 723.7

.・:.

= 435 4,989.7 108 1,326.5 327 3,663.2110,000.0

184 4 3 63 50 25

2 42 20

117.92 0.46 2.26 37.48 ユ8.34 15.81 22.06 0.76 31.45 13.18

6205585162Q湘⊥

7.78 0.29

!11 11.37 2.62 10.50 61.8 0.32 5.17 0.26

148 2 3 38 35 7 6 Y 26 18

110.14 0.17 2.26 26.11 15.72 5.31 15.88 0.44 26.28

12.92

5,i17.2 7.9 x.05.2 7,213.1

730,4 246.6 737.8 20.5 1,221.1

600.2

= 404 259.72 120 ...・ ., 215,2310,000.0

表6の 内 容 は 以 下 の 点 を 示 し て い る.

生 産 財 に つ い て … …'85年 基 準 で は,こ の 期 間 の 乖 離 の 最 大 の 拡 大 要 因 は 生 産 財(ウ エ イ ト624.02,表2参 照)で あ る.卸 売 物 価

指 数 は'85年 以 降'88年 ま で 低 下 し 続 け た.

しか し,'88年 の 段 階 ま で は 全 体 の 乖 離 の 約 6‑7ポ イ ン ト(約44%‑66%)を 説 明 した 生 産 財 も,'89年,'90年 と 生 産 財 の 物 価 指 数

(8)

g2季 集Vol.XXII,No.2・3

表41989年 と1990年 の 共 通 品 目 の 大 分 類 別 ・ウ エ イ ト別 物 価 指 数 と そ の 乖 離 率(1988年=100 .0)

大 分類

WPI ウ エ イ ト

5,11.7.2 7.9 105.2 1,213.1 730.41 246.61 737.8

20.5 1,221.1 600.2

CPI ウ エ イ ト

5,335.9 69.4 117.7 847.0 1,3G3.4

228.7 577.4 38.2 723.7

×98.61

'89W1 '89C1

102.OI101.6 102.21103.1 107.898.2

99.1100.3 103・9「104・9

101.OI102.6 96.998.8 102.3102.31

97.71102.0 99.7,100.91

'89W2 '89 乖 離 率

102.8198.8i 102.5i100.6 101.4196.8 100.3!100.o 103.1101.7

101.71100.9

98.61100.2 102.3100.0 102.5199.5 100.1100.8

'90W1

!・

104.1 134.6 98.8 103.S

11

・・i 104.7

96.5 97.5

'90C1 '90W2 '9a 乖 離 率

107.11108.5198.7 106.41103.7102.6 109.8128,085.8

100・01100.gi99.1

108

100:1け1劉111:1

10α5‑8・9旨101・6 104.31104.7」99.6 102.61103.0199.6 101.898.71103.11 lI

計10,000.Olo,000.a 1…8r・ ・1.71・2・ ・ 「99.6・ ・3 ・・1・5・41ユ ・5.999.5

注)①WPI(WPIウ エ イ ト)=W1,WPI(CPIウ エ イ ト);W2,CPI(CPIウ エ イ ト)=C1で 示 す.

表6と 付 表1よ り作 成

乖 離 率={CPI÷WPI(CPIウ エ イ ト)}×100

表5各

1988=100 1985=100

1989 1990 1989

*'111'PPPPPPPPPP

サ ー ビ ス 品 目 のCPI

のCPI

財 貨=消 費 財 品 目 のCPI

共 通 品 目 のCPI(CPIウ エ イ ト) 共 通 品 目 のWPI(CPIウ ェ イ ト) 共 通 品 目 のWPI(WPIウ エ イ ト)

のWPI

のWPI

のWPI

103.1 102.7 工02.3 101.7 102.1

!1 100.7 102.5 103.3

106.4 105.9 105,4 105.4 105.9 103.1 102.4

×05.1 106.3

1a9.s 105.1 100.9 101.6 98.4 94.6 94.0 90.2 88.7

1990

112.9 108.3 104.0 105.0 101.5

96.5 92.2 90.5

表6乖 離 分 析 の 結 果

説 明 要 因 1985‑89

全 体iP‑P'

以 下 の 合 計

*'1ce

PPPPPP

14.9(100.0) 4.2(28.2) 00 .7(04.7) 3.2(21.5) 3.8(25.5) 0.6(4.0) 3.8(25.5)

1985‑90 1988‑90

・6・・(1・… ・・2(・ ・…)1・ ・8(・ ・…)

4.3(26.7)

△1.0(△6 .2) 3.5(21.7) 3.7(23.0) 1.3(8.1.) 4.3(2G.7}

0.4(200.0)iO。5(62.5) 0.6(300.0)10.0(0。0)

△0 ・4(・200・0)1・0・5(・62.5)

1.3(650.0)12.8(350 .0)

0.1(50.0)「0.7(87 .5)

△1 .8(△900.0)△2.7(△337.5)

が 上 昇 に 転 ず る と 共 に,説 明 要 因 に 占 め る ウ エ イ トは 約26%(約4ポ イ ン ト)に 減 少 した (前 回 の 分 析 結 果 よ り).

'88年 基 準 で は(ウ エ イ ト606

.31),こ の 減 少 が 大 き く作 用 し て,最 大 の 縮 小 要 因 に な っ た.す な わ ち,'89年 は マ イ ナ ス1.8ポ イ ン ト

(9)

March1993水 野 裕 正:消 費者 物 価 と卸 売物 価 の乖 離 分 析 ,昭 和63年 一平成2年 93

図3.1986年 〜iggO年 のGPiとWPIの 品 目 と ウ ェ イ トの 調 整

全 品 目 のCPI

財 貨=消 費 財 品 目 のCPI

共 通 品 目 のCPI

共 通 品 目 のWPI (CPIウ エ イ ト)

共 通 品 目 のWPI (WPIウ エ イ ト〉

消 費 財 のWPI

全 品 目 のWPI

90 95 100 105 110

T

1990年

[=]は

'85 =100 .a

'88=100

1 1 1

!986年 11987年

1

1989年 i

i1988年

⑦H

トー →o

ト →・。

レ●

s

i 1

i

l i

続●

i

睡 ●

i i l

1 レ●

i

コ・

レ●

i i

i i

1

レ●

E 1

i i

1

i

i i

i i

)●

,●

① 表5よ り作 成

(マ イ ナ ス900.0%),'90年 は マ イ ナ ス2.7ポ イ ン ト(マ イ ナ ス337.5%)で あ る,こ れ は '65年 以 降 の 分 析 で 初 め て の 結 果 で あ り

,こ の 期 間 の 生 産 財 の 価 格 上 昇 が 急 激 で あ っ た こ と を 示 し て い る.

流 通 費 用 に つ い て … … 共 通 品 目の 商 品1

単 位 当 りの 流 通 費 用 も,'85年 基 準 で は,'88 年 に か け て,相 対 的 に 増 加 し,'88年 に は3.3

ポ イ ソ ト(23.2%)ま で 増 加 し た が,'88年 以 降'90年 に か け て 僅 か で は あ る が 減 少 を し た.

'88年 基 準 で は

,こ の 僅 か な 減 少 が 大 き く

(10)

94季 作 用 し て,'89年 は マ イ ナ ス0.4ポ イ ン ト(マ

イ ナ ス200.0%),'90年 は マ イ ナ ス0.5ポ イ ソ ト(マ イ ナ ス62.5%)と 乖 離 を 縮 小 さ せ た, これ は'90年 は マ イ ナ ス0,5ポ イ ン ト(マ ナ ス62.5%)と 乖 離 を 縮 小 さ せ た.こ れ は '65年 以 降 の 分 析 で 初 め て の 結 果 で あ り

,こ の 期 間 の 共 通 品 目の 卸 売 物 価 の 急 激 な 上 昇 に 消 費 者 物 価 が 追 い つ け な か っ た こ と を 示 し て い る.

サ ー ビ ス 品 目 に つ い て … …'85年 基 準 で は,消 費 者 物 価 指 数 に 占 め る ウ エ イ トが4,825

(表1参 照)と 大 き い サ ー ビ ス 品 目 の 消 費 者 物 価 指 数 は'85年 か ら'89年 ま で の4年 間 で 9.6%(年 平 均 上 昇 率 は 約2.3%)上 昇 し た,

こ の 間,調 明 要 因 に 占 め る ウ エ イ ト も14.4%

か ら28.2%ま で 上 昇 し た.し か し,'89年 ら'90年 に か け て,説 明 要 因 の ウ ニ イ トが, 28.2%か ら26.7%に 減 少 し て い る(但 し,'90 年 の 対 前 年 上 昇 は 率3.0%で あ る).

'88年 基 準(ウ エ イ ト5

,010.3)で は,前 の 流 通 費 用 と 全 く対 象 的 に,'89年 は0.2ポ ン ト(200.0%),'90年 は0.5ポ イ ン ト(62.5

%)と 乖 離 を 拡 大 さ せ た.こ れ は'65年 以 降 の 分 析 で 初 め て の 結 果 で あ り,こ の 期 間 の サ ー ビ ス 品 目 の 価 格 が 今 ま で に な く急 激 に 上 昇

した こ と を 示 し て い る.

非 共 通 消 費 財 品 目 に つ い て … …'85年 準 で は,卸 売 物 価 に 含 ま れ て い る,消 費 財 品 目 の うち 非 共 通 消 費 財 品 目 の 物 価 指 数 は'85 年 か ら'88年 に か け て,急 激 に 下 降 し た の ち,'88年 か ら'90年 に か け て,そ の 下 げ 幅 を 縮 小 して い る(図4参 照).し か し,'90年 共 通 品 目 の 上 昇 率 が 大 き く,説 明 要 因 に 占 め る 割 合 も8.1%(1.3ポ イ ソ ト)と'89年 の2 倍 強 に な っ て い る.

集Vol.XXII,No.2・3 '88年 基 準 で は

,'89年 は0.1° イ ン ト(50.0

%),'90年 は0.7ポ イ ソ ト(87.5%)と 乖 離 を 拡 大 し た.こ れ は'65年 以 降 の 分 析 で 初 め て の 結 果 で あ り,こ の 期 間 の 非 共 通 消 費 財 品 目 の 大 き な 値 下 が りが,乖 離 を 大 き く し た 原 因 と な っ て い る.

ウ エ イ トの 相 違 に つ い て … …'85年 基 準 で は,'89年 ま で 年 々 大 き くな っ て い る.'86 年 の 段 階 で は0で あ っ た も の が,'89年 で は 3.8ポ イ ソ ト(25.5%)に ま で 拡 大 し た.こ れ は,ウ エ イ トを'85年 に 固 定 し た 結 果 で あ

る.'90年 の 説 明 要 因 に 占 め る 割 合 は3.7ポ ソ ト(23.0%)と 少 し低 下 し た.

'88年 基 準 で は

,'89年 は1.3° イ ソ ト(650.0 0),'90年 は2.8ポ イ ン ト(350。0%)と 乖 離 を 拡 大 し た.こ れ は'65年 以 降 の 分 析 で 初 め て の 結 果 で あ り,こ の 期 間 の ウ エ イ トの 違 い が 乖 離 拡 大 の 大 き な 原 因 に な っ た こ と を 示 し

て い る.

非 共 通 財 貨 品 目 に つ い て … …'85年 基 準 で は,消 費 者 物 価 指 数 の 財 貨=消 費 財 品 目 に 含 ま れ る 非 共 通 財 貨=消 費 財 品 目の 物 価 指 数 は 消 費 者 物 価 指 数 に 含 ま れ る 共 通 品 目 の そ れ に 比 べ て,'85年 以 降 で は,相 対 的 に 上 昇 率 が 小 さ い 傾 向 に あ り(図4参 照),こ の 説 明 要 因 は,'85年 以 降,乖 離 の 縮 小 に 寄 与 す る 結 果 と な っ て い た.

'88年 基 準 で は

,'89年 は0.6ポ イ ソ ト(300.0

%),'90年 は0,0ポ イ ソ ト(0.0%)で あ る.

こ れ は 消 費 者 物 価 指 数 の 共 通 品 目 と 非 共 通 品 目 の'89年 と'90年 の 対 前 年 の 上 昇 率 が 入 れ 替 わ っ た こ と に よ る 結 果 で あ る.こ れ は'65 年 以 降 の 分 析 で 初 め て の 結 果 で あ り,物 価 の 動 き が 乖 離 へ の 影 響 の 複 雑 ・微 妙 な こ と を 示

し て い る.

(11)

March1993水 野 裕 正:消 費 者 物 価 と卸 売 物 価 の 乖 離 分 析,昭 和63年 一 平 成2年 95

図4.グ ル ー プ 別 物 価 変 動 の 推 移

115

110

105

ユ00

95

90一

86\

A

87

、o"

(生劇)\ 動

・rCPI(嫡 品目)

CPI

(非 共 通 消 費 財 品 目)

WPI

(非 共 通 消 費 財 品 目)

注)表5、 付 表2及 び 付 表3よ り作 成

'85年 以 降 の5年 間 の 消 費 者 物 価 と 卸 売 物 価 の動 向 が 後 半 の2年 間('89年,'90年)で 正 常 な 状 態 に 復 帰 した こ とを 前 回 の分 析 結 果 の 特 微 の1つ と した が,'88年 基 準 で 分 析 す る こ とに よっ て,正 常 化 へ の 復 帰 が'65年 降 の分 析 で1度 も現 れ なか った よ うな大 き な 各 説 明 要 素 間 の 相 殺 関 係 に 依 存 して い る こ と

が 明 ら か に な っ た.

3.基 準 時 を変 換 した 場 合 の 当 該 期 間 の比 較

前 掲 の 表6に は,今 回 の 分 析結 果 と1985年 を 基 準 と した場 合(前 回 の 分 析)の 分 析 結 果 を

(12)

g6季 掲 載 し た.以 下 説 明 要 因 別 に 検 討 を 加 え る.

① 生 産 財 と サ ー ビ ス 表6の 観 察 か ら,今 回 の 分 析 結 果 は,生 産 財 の 相 対 的 値 上 が りが 乖 離 の 縮 小 に 大 き く寄 与 し た(過 去 の 分 析 結 果 で 縮 小 に 寄 与 した の は 初 め て で あ る).'85 年 基 準 の 分 析 結 果 と は 異 な り,大 幅 な マ イ ナ

ス に な っ た.こ れ に 対 し,サ ー ビ ス の 相 対 価 格 上 昇 は 乖 離 の 拡 大 に 大 き く寄 与 した8).

生 産 財 の 価 格 の 変 化 が 乖 離 を 大 き く拡 大 し た 期 間 は 昭 和40年 以 降2回 あ っ た.そ れ ら は, 昭 和47‑49年(▲14.2ポ イ ソ ト,106.8%)と 昭 和53‑55年(昭 和53‑54年 は ▲4.5ポ イ ン

ト,125.0%;昭 和54‑55年 は ▲9.2ポ イ ソ ト, 95.8%)で あ る.こ れ ら2つ の 期 間 の 生 産 財 価 格 の 効 果 は,今 回 と は 比 べ も の に な ら な い ほ ど,生 産 財 の 価 格 が 相 対 的 に 大 き く上 昇 し た(昭 和47年=100と し た 昭 和49年 の 生 産 財 の 指 数 は157.1,昭 和53年=100と した 昭 和54 年 の 生 産 財 の 指 数 は109.2,昭 和54年=100と

した 昭 和55年 の 生 産 財 の 指 数 は120.9)結 で あ っ た.こ れ ら の 異 常 な 期 間 を 除 け ば,生 産 財 の 乖 離 へ の 影 響 度 は 平 均 し て ほ ぼ41.5%

±13.4%程 度 の 範 囲 に 納 ま っ て い る.'85年 基 準 の 分 析 結 果 は25.5%と26.7%は こ の 範 囲 か ら 下 方 に は み 出 し て お り,'88年 基 準 の そ れ は マ イ ナ ス900.0%と マ イ ナ ス337.5%と き く こ の 範 囲 を は み 出 し て い る.し か し,共 に こ の 結 果 は,卸 売 物 価 指 数 の 中 の 消 費 財 の 値 動 き に 比 べ て,生 産 財 が 大 幅 に 値 上 が り し

8)表6の サ ー ビ ス 品 目 及 び 生 産 財 の 寄 与 率 の う ち,昭 和47‑49年 と 昭 和53‑55年 を 除 い た 各 期 間 の 値 の 単 純 算 術 平 均

平 均 値 標 準 健 差 サ ー ビ ス 品 目22.846.453

財41.4913.386

サ ー ビ ス ・生 産 財64.3313.699 用17.274.999

集Vol,XXII,No.2・3

た こ と を 示 す も の と な っ て い る.こ れ は1985 年 か ら の 急 激 な 生 産 財 価 格 の 下 降 か ら,'88 年 以 降,正 常 な 状 態 に 戻 る 過 程 を 描 写 し て い

る.

生 産 財 の 大 幅 な 値 下 が りは 生 産 者(企 業 者, 製 造 業 者)に と っ て は 極 め て 有 利 で あ り,こ

の 利 益 は 消 費 財 の 値 下 が りを 通 し て 消 費 者 に 還 元 さ れ る は ず で あ る.

図3か ら,'85年 基 準 で は,卸 売 物 価 を 構 成 す る 消 費 財 の 指 数 と 生 産 財 の 指 数 の 差 は, '90年 ま で の ど の 期 間 を と

っ て も 大 き い.こ れ る 「マ ク ロ的 に み て,円 高 ・原 油 安 の メ リ

ッ トが 企 見 部 門 に 滞 留 し て い る と の 証 左 は 特 に 製 造 業 に つ い て は 見 あ た ら ず 」 と の 日 銀 の 見 解 を 否 定 し て い る 、 しか し,'88年 基 準 で 観 察 す る と矢 印 で 示 した よ う に な り,こ の2 年 間 の み を 考}れ ば 日銀 の 見 解(生 産 財 の 相 対 的 に 急 激 な 物 価 上 昇 と い う 別 の 理 由 で)を 肯 定 す る こ と に な る(但 し,こ の 日 銀 の 見 解

は'86年11月 に 発 表 さ れ た も の で あ る).

次 に,'85年 基 準 で み る サ ー ビ ス 品 目 は 年 々乖 離 拡 大 へ の 寄 与 を 大 き く し て お り,'87 年 か ら は 正 常 な 値(過 去 の 実 績 値 は 石 油 危 機

と い う異 常 な 期 間 を 除 け ぽ,サ ー ビ ス 品 目 の 乖 離 へ の 影 響 度 は,ほ ぼ22.8%±6.4%程 の 範 囲 に 納 ま っ て い る)に 回 復 し て い る.

'88年 基 準 の 分 析 結 果 は こ の 範 囲 を 大 き く 逸 脱 し て い る.

サ ー ビ ス 品 目 の 当 期 間 に お け る 相 対 的 上 昇 率 は 他 期 間 の そ れ と比 較 し て,特 に 大 き い と い う程 で は な い が,他 の グ ル ー プ 品 目 に 比 較 し て 着 実 に 拡 大 し て い る.し か し,'88年 準 で 観 察 す る と,WPI(非 共 通 消 費 財 品 目) を 除 く全 て の グ ル ー プ 品 目 で,同 じ様 な 動 き を し て い る こ と が わ か る.(図3,4参 照).

(13)

March1993水 野 裕 正:

ま た,過 去 の 期 間 で は,こ れ ら2つ の 要 因 を 合 計 した 平 均 的 影 響 度 は,ほ ぼ54.3±13.7

%8)で あ る.今 回 の 分 析 結 果 は こ の 範 囲 を 大 き く逸 脱 し て い る.

一 般 に

,消 費 者 物 価 指 数 と 卸 売 物 価 指 数 の 乖 離 の 原 因 と し て,そ れ ぞ れ の 指 数 作 成 に 際 し て 「採 用 さ れ る 品 目 の 違 い 」 が そ の 理 由 と し て 取 り上 げ ら れ て い る が,平 均 的 に は,こ の 意 見 は 全 く正 当 な も の で あ る と 判 断 で き

る.し か し,今 回 の 分 析 結 果 は,ウ エ イ トの 相 違 が 説 明 要 因 の650.0%程 度 を 占 め て い る し,ま た,昭 和55‑57年 の 期 間 の 分 析 結 果 で は,80%近 くが,生 産 財 と サ ー ビ ス 品 目 以 外 の 理 由(と りわ け ウ エ イ トの 相 違,29.3%) で 乖 離 が 生 じ て い る 場 合 も あ る 点 を 指 摘 し て

お き た い.

② 流 通 費 用 流 通 費 用 に つ い て は,石 油 危 機 の 期 問 を 除 け ば,各 期 間 の 乖 離 へ の 影 響 度 は ほ ぼ17.3%±5.0%9)の 範 囲 内 に,納 ま っ て い る.従 っ て,流 通 費 用 の マ イ ナ ス200.0

0,マ イ ナ ス62.5%は,こ の 範 囲 か ら 大 き く 逸 脱 し て い る.こ の 分 析 結 果 の 値 か ら 乖 離 を 異 常 に 縮 小 し た と 判 断 で き る か ら,「 共 通 品 目 に 関 し て は,特 に 流 通 費 用 が 特 段 に 拡 大 し た と 言 う事 実 は な い 」 と 言 え る.す な わ ち,

こ の 期 間 に つ い て 一 般 に 言 わ れ て い る,「 円 高 メ リ ッ トが 流 通 過 程 に 吸 収 さ れ て し ま っ て,家 計 の 段 階 に ーま で 波 及 し て い な い 」 と 言 う推 測 は 支 持 で き ず,日 銀 の 「む し ろ 川 下 の 家 計 段 階 ま で 比 較 的 円 滑 に 波 及 し て い る と の 評 価 が 可 能 と な る 」 と の 見 解 が 支 持 で き る

消費者 物価 と卸売物 価 の乖離 分析,昭 和63年 一平成2年

9)表6の 流 通 費 用 の ポ イ ン トの う ち,昭 和47‑

49年 と 昭 和53‑55年 を 除 い た 各 期 間 の 平 均 年 ポ イ ン トの 単 純 算 術 平 均 値(1970‑'88年)

平 均 値 標 準 健 差 流 通 費 用(ポ イ ン ト)0,95910.4353

97 (但 し,日 銀 の 見 解 は'88年11月).

こ のX985‑90年 の5年 間 の 流 通 費 用 の 拡 大 は,異 常 な 状 態 か ら 正 常 な 状 態(マ イ ナ ス 異 常 の 状 態 の 過 程 を 通 じ て)へ の 復 帰 の 過 程 で あ っ た と 言 え る.

③ 非 共 通 財 貨 図4よ り,CPI(非 共 通 消 費 財 品 目)が'87年 か ら 上 昇 に 転 じ て い る こ

と が わ か る.'85年 基 準 で は,こ の 期 間 の 乖 離 へ の 寄 与 度 は マ イ ナ ス で あ っ た.こ の 要 因 で の マ イ ナ ス は,昭 和40‑45年 の 期 間(▲2.a

ポ イ ン ト)以 来 で あ る.'88年 基 準 で は'89年 が300.0%,'90年 がo.o%と な り,通 常 の 形 に 戻 っ た 。 非 共 通 財 貨 の 指 数 は 消 費 者 物 価 指 数 の ウ エ イ トの13,27%を 占 め(付 表2参 照)r

こ の2年 間 に4.7ポ イ ソ ト上 昇 し て,x .04.7と な っ た(図4参 照).こ れ は,非 共 通 財 貨 の

ウ エ イ トの 約32.9%を 占 め る 光 熱 ・水 道 費 の 1.5ポ イ ン ト の 値 下 が りに 対 し,そ の 他 の 品 目,衣 料 費 は12.6ポ イ ン ト,教 養 娯 楽 費 は 6.6ポ イ ン ト,食 料 は6.3ポ イ ソ ト,住 居 は

5.4ポ イ ソ ト等 の 上 昇 の 結 果 で あ る 、

④ 非 共 通 消 費 財WPI(非 共 通 消 費 財 品 目)は1985‑90年 の5年 間 を 通 し て 低 下 し 続 け て い る.従 っ て,'85年 基 準 の 結 果 も,'88 年 基 準 の 結 果 も,同 じ方 向 を 示 し て お り,特

に 取 り上 げ る ほ ど の こ と は な い(図4参 照),

⑤ ウ エ イ ト効 果'85年 基 準 で 観 察 す る と, 1985‑90年 の5年 間 で は,全 乖 離16.1ポ イ ソ

トの うち,消 費 者 物 価 指 数 と 卸 売 物 価 指 数 の ウ エ イ トの 違 い に よ っ て 説 明 で き る 部 分 は 3.7ポ イ ン ト(23.0%)で あ っ た.'86年 以 降 徐 々 に 拡 大 し,'89年 に 急 拡 大 し た.も ち ろ ん,個 々 の 共 通 品 目 に つ け ら れ て い る 両 者 の ウ エ イ トに は か な りの 違 い が あ る こ と は 言 う ま で も な い.

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他方、今後も政策要因が物価の上昇を抑制する。2022 年 10 月期の輸入小麦の政府売渡価格 は、物価高対策の一環として、2022 年 4 月期から価格が据え置かれることとなった。また岸田

平成 22 年基準排出ガス窒素酸化物 10 %以上低減、及び、粒子状物質 30 %以上低減

平成 26 年度 東田端地区 平成 26 年6月~令和元年6月 平成 26 年度 昭和町地区 平成 26 年6月~令和元年6月 平成 28 年度 東十条1丁目地区 平成 29 年3月~令和4年3月

営業使用開始年月 昭和 ・ 平成 ●●年 ●●月. 運 転 年 数 ●●年

税関手続にとどまらず、輸出入手続の一層の迅速化・簡素化を図ることを目的

いっ娘」 店長 平成 29 年8月 18 日(金) JA