コンストラクショニズムに基づく学習の過程の検討
著者 平野 由貴, 紅林 秀治
雑誌名 静岡大学教育実践総合センター紀要
巻 22
ページ 29‑37
発行年 2014‑03‑31
出版者 静岡大学教育学部附属教育実践総合センター
URL http://doi.org/10.14945/00007796
静 岡大学教育学部附属教育実践総合セ ンター紀要 No22 p 29〜
37(2014)
〈論文〉
コンス トラクシ ョニズムに基づ く学習の過程の検討
平野
由貴拿
紅林
秀治
A Consideration of the Leaming Process Based on Constructionism
Y」は HIRANO ShuJi KUREBAYASHI
Abstraこ
Wc can lluratethelαmmg pmcess画ng consm●Onlst whl●h was dcve19ped by S̲Our Papは
AFer ex― g the
fcaarcs of脚面 bascd oll collsmC価 w、 wc ldentFled four feaucs of a■"
∝:(1) 山iies lnvolvcd h ass動
,
2)a pOSItlVc appro L(3)w∝腱ng"geぬor,祠 (O SeleCtiV,and d"… of leanlmg contents Bv"pり
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●res By comptt thls proccss■■th th0 1eamng prOcess ofPSL OrOblelll∞ lvng learnhD and LBD(earnlng by dcslg.l), fOund tt the Larrung process based on consuctlomsm lncluded a rater vanゥ ofI― g methOdSキー ワー ド: コ ンス トラ クシ ョニ ズ ム 構 成 主義 問題 解 決 学 習 技術 ・ 家 庭
1
は じめに中学校技術・家庭
,技
術分野(以
後技術科 とよぶ)
の学習内容のひ とつである「情報 に関す る技術」の中 で用い られる教材のひ とつに レゴマイ ン ドス トームが ある °か。 レゴマイ ン ドス トームには 「RCXJ「NITJ と呼ばれ るマイクロプロセ ッサやセンサ
,モ
ー タを内 蔵 した レゴプロックがある。それ らを組み合わせ,マ
イクロプ ロセ ッサにプ ログラ ミングす ることで組み立 てたものを制御す る。 レゴマイン ドス トー ムの特徴 と して
,物
理的に構築する部分 とプログラ ミングのよ う な論理的に構築す る部分の設計の 自由度が高いことが 挙げ られ る 。。現在,「
教育用 LE∞ マイ ン ドス トー ム」は技術科だけに限 らず,小学校か ら大学,企業に おける社員 のスキル育成プログラムにいたるまで広 く,多 くの教育機関で教材 として使 われている °〜つ。
この教材は レゴ社 とMIT(マサチューセ ッツエ科大 学
)に
よって共同開発 された。その開発 に携 わつた研 究者の一人にシーモア・パパー ト(Seymour Papert) がいる。パパー トはMITメ
デ ィアラボの研 究者 であり,プログラミング言語 lo80を開発 した ゛。パパー トは子 どもの考 え方や学び方 を研究 し,子どもの学び を手助 けす るツール開発の基礎 となる理論を確立 した。
その学習理論がコンス トラクシ ョニズム (COnstruct
ionism)で
ある り。コンス トラクシ ョニズムは構成主義か ら派生 した学 習理論 であ り,ものづ くり活動 を学習 の 中心にお く
101。
ものづ くり活動に関わる学習理論 は,教授の学習 理論・方法の研究の中でこれまでもな され てきた。新 教育運動の理論的指導者であるデューイは 「問題解決 学習」 を提唱 したll・
。著書『 学校 と社会2)』
におい*
静岡大学大学院 (院生)
絆
静岡大学
て,教育 とは 「経験の再構成」であ り
,子
どもの生活 経験に基づいた自発的活動 を中心に しなければな らな い と主張 し,そ
の著書の中で実験学校 であるデ ュー イ・ スクールにおいて布 を織 る作業 を通 して衣服の歴 史や文化 を学ぶ学習者 の様子を報告 している。また d「プ ロジェク ト・ メソッ ド」を提唱する・ )。 キルバ トリックは 「なす ことによって学ぶ」 とい う経験主義 の学署原理に基づき
,子
どもが 自己計画を し,身体を 使 つた実践的・ 実際的な活動 を通 して自主的に問題解 決 に取 り組むカ リキュラムを提唱 した。19011年前後,コロンピア大学教授の リチャーズが初めて教育の世界 で用いた 「プ ロジェク ト」 とい う言葉が
,子
どもの自 己表現 としての手仕事 lhand work)を 意味す るよ うに,プロジェク ト・ メンッ ドに基づ く実践は外的な身体活 動である作業場面を含 んでい る・ )。
このよ うなものづ くり活動にかかわる学習理論の一 つに コンス トラクシ ョニズムがある。 コンス トラク シ ョニズムが派生す るもととなった構成主義の学習理 論は,情報通信技術の発展に伴い,注目を集めるよ う になつた ■)。 そのため,構成主義 に関す る論文や実 践報告はある
10。
コンス トラクシ ョニズムに関しても
,米
国ではヤス ミン・カファイ(Yasmin Kafai),
ミッチェル・ レズ ニ ック (Mitchel Resnick)ら が レゴ教 材を用いた作 品製作の実践報告 を している。また 日本においても山 菅 らが技術科の授業において レゴマイン ドス トームを 用いた トレースロボ ッ トの製作 を行 つている。 コンス トラクシ ョニズムはものづ くり活動を学習の中心にお いてお り,教科 目標に 「ものづ くりな ど実践的・体験 的な活動 を通 してr)」
とあ るよ うに, ものづ くり活 動を中心に授業を構成 している技術科 との親和性は高 い。 しか し,米
国における実践報告の中にはコンス ト ラクシ ョ■ズムの学習理論に基づいていることが明記29
平野由貴
紅 林秀治
されているものの, 日本の実PHl告においては レゴマ イ ン ドス トームを用いた実践であつてもコンス トラク シ ョニズムについて言及 した論文や実践報告は数少な い。 レゴマイ ン ドス トームを用いていた としても課題 が画一的で,実
llE主
義の授業を行 つている実践報告 も み られ る"。
日本国内に レゴマイン ドス トームの実践者が多いに もかかわ らず,コンス トラクシ ョ‐ズムの学習理論を 適用 した実践が少ない理 由として,コンス トラクシ ョ ニズムの学習理論に基づ く学晋 の過程が具体的に示 さ れた報告がない ことが原因 として考えられ る°
18・
。そこで本研究ではヨンス トラクシ ョニズムにおける 学習の過程 を明確 にす ることを目的 とした。学習の過 程 を明確 にす るために,コンス トラクシ ョニズムの学 習理論の特徴 を整理 した。次にその特徴 を生かす学摺 の過程 を明確化 し
,問
題解決学習における学習の過程と比較 し,考察 した。
なお,教育社会学にお いて 「Constructionism」 を
「構築主義」 として
JI
キツセが提唱 しているアプ ローチが存在す る p)が,本研究ではパパー トの提唱 す るコンス トラクシ ヨニズムについてとりあげる。2
コンス トラクシ ヨニズム21
コンス トラクシ ヨニズムの構要コンス トラクシ ョニズムは,MITの教授 であるパ パー トに よつて体系化 された学びの理論 である。パ パー トは子 どもの考え方や学び方の研究お よび,新し い教育的なアプ ローチ と子 どもたちが新 しい方法で新 しい ものを学ぶ手助けとなる技術的なツールの開発に 打ち込んだ。その成果にプログラミング言語
Log。
や レゴマイン ドス トームがある。それ らツール開発の根 底 におかれ た理 論が コンス トラクシ ヨ子 ズムである101
コンス トラクショニズムは学習者が具体的にものづ くりを行 う中で学習者 自身の中にも知識 を構築 してい くとい う
,二
重構築構造をもつている。一つは学習者 が実際につ くりあげる具体物であ り,も う一つは具体 物をつ くる活動過程の中でそれ と同時に学習者 自身の 中に構築 され る知識である。パパー トが 「学習者は と りわけ様々なタイプの外的な人工物に積極的に没頭 し てい る時 に新 しい考 えをつ くるよ うであ る1・ Jと
言 つ て い る よ うに,コンス トラ ク シ ョニ ズ ム は
「
Learning brmaking(つ
くることによつて学ぶ)」に特化 して説明することができる。つま リコンス トラ クシ ョニズムの学習理論では,ものづ くり活動を通 し て 学習者が積極的に世界での経験か ら知識 を構築 し た り
,再
構築 した りす る学び"を
行 うことを主張 して いるのである。 また 「ものづ くり」について,パ
パー人 と共有することのできる外的な人工物 をつ くること である
1°
と説明 している。22
構成主義 とコンス トラクシ ヨニズム構成主義にはピアジエによる構成主義 と,ヴィゴツ キーによる社会的構成主義がある
2●
が,どち らの構 成主義 もコンス トラクシ ョ‐ズム同様,学習者の能動 的な学びに重点をお くa)。
教 え手か ら一方的に知識 を注ぎ込まれ るのではな く,学習者は能動的に学びに 取 り組む ことによつて知識 を獲得 してい く。 また,構
成 主義 において学習者は 自らの知識 を
'構成 してい く」 と考え られている
2"。
この学習者 自身が知識 を「構成するJとい う考えは,構成主義特有の理論であ る。また コンス トラクシ ョニズムにおいても
,知
識の 獲得は主体的な学習者が 自らの知識 を構築することで 可能になると考えられている。構成主義 とコンス トラクシ ョニズムの原語は 「Co‐
stmctivism」 , にmstructionisIB」 であ り
,ど
ちらも「Construct」 の語を含んでいる。 「Constnlct」 が
「つ くる・組み立てる」 とい う意味を表すように
,構
成主義 とコンス トラクシ ヨニズムは,「知識は学習者 によつて築き上げられるものである」 とい う理論 を表 す。 これ らのことからもコンス トラクシ ョニズムは構 成主義か ら派生 していることがわかる。
構成主義 とコンス トラクシ ヨニズムの理論を比較 し た結果
,共
通点 と相違点は以下のよ うにまとめ られ ることがわかつた。
く共通点>
・学習者 を自らの知識の構築者であるとみなす。
・学習者の能動的な学びに重点をお く。
・ 教え手か らの一方的な知識の教授ではない く相違点>
・ コンス トラクシ ヨニズムにお ける学びはすべて
「ものづ くり」活動を通 して行われる。
・構成主義における学びは活動の場 を限定 していな
い 。
構 成 主義 とコンス トラ クシ ョニ ズムは,学習者 の能 動的 な学び を重視 し,学習者 を 自らの知識 を築 き上 げ てい く主体 と してみ なす点 では共通 してい る。 しか し 構成 主義 が学びの場 につ いて言 及 していないの に対 し, コンス トラクシ ョニズムは ものづ く り活動 を通 して学 び を行 うことを主張 している。 ものづ くりを活動の中 心にお い て学 び をすす めてい こ うとす る点 に コンス ト ラクシ ヨニ ズムの独 自性 が ある。
3 コンス トラクシ ヨニズムの学習理綸
コンス トラクシ ヨニズムに基づ く学習の過程の検討
明する。 コンス トラクシ ョニズムの学摺 理論に関 して,
パパー トや フ レッ ド・ マーテ ィン (Fred Martin)ら の論文があるが,教育実践においてその学習理論に基 づ く特徴や学習の過程が未だ明確 に示 されていない。
そ こで コ ン ス トラ クシ ョニ ズム の学摺 理 論 にお け る 特 徴 を 明 らか に す る た め に,『CONSTRUCT10NItt IN PRACTICP』 と『 CONSTRllCT10NISMID』 で 紹 介 され て い る実 践 事 例 を 中心 に調 査 を行 つた。
実践事例の一つにカファイが行 つたゲームデザイン プロジェク トがある
20。
その実践において,小学 4 年生の学習者はゲーム設計者 とな り,下級生が分数を 学ぶための学習教材を制作 した。 このプロジェク トに おいて,学習者 は自分の考えや,学習教材の使用者で ある下級生の考え,共同設計者の考えを対話的に議論 しなが ら制作 を進 めていった。また,ゲ
ーム設計にお けるアイデアは設計者 である学習者 に任 されてお り,学習者は 自分の興味・ 関心に沿つた作品の制作を行 つ た。制作 されたゲームには,クモの巣を描いたものや 水面下の場面を描いた もの,プレーヤー と先生を主人 公 とす るものな ど様々な種類の作品がみ られた。
またポー ラ・ フーパー (Paula Hooper)は,クラス の皆で創造 した Elephantbirdと い うキャラクタを用 いたプ ログラムを作成す る実践を行 つた
2)。
そのク ラスの一人であ るシャ ミア(Shamia)は
,Elephant―birdが飛ぶ背景に虹 を作 るために,直径 の異なる半 円を重ねて描 くプ ログラムを作成 し
,虹
を表現 した。シヤ ミアは担任教師のジ ョー
(」
oe)との対話 を通 し てプログラムを完成 させていった。 シャ ミアはこの虹 を表現す る活動 を通 して,数学やプログラミングの考 え方についての知識 を獲得 した。他 に もマーテ ィンの行 つた MITの大学院生が参加 す るロボ ッ トコンテス ト る)や,ランデ ィ・ サージェ ン ト (Randy Sargent)ら の行 つた PrOgranmlable Br―
ickを 用 いて ロボ ッ トを製作す るワークショップ
261な
どもある。これ らの実践事例におけるコンス トラクシ ョニズム に関す る記述 と
,各
実践事例 に共通する項 目を抽出 し た。その結果,コンス トラクシ ョニズムの学習理論に は以下の四つの特徴 があることが明 らか となつた。(1)具
体的なものづ くり活動(2)学
習者の積極的な姿勢(3)共
同作業者の存在(4)選
択性や多様性 を兼ね備 えた学習対象「(1)具体的なものづ くり活動」に関 しては,学習 者が活発にものづ くりを行 う過程の中で
,試
行錯誤を 繰 り返 しなが ら自らの中に知識 を形成 してい くとい う 考えを基礎 においているとい う特徴である。また この 特徴は,も
のづ くり活動が第二者 のために行われるものであるとき,学びが促進 されるとい う効果を生む。
なお,本論文 では向坊の提唱す る 「設計の過程
2つ
」 を含む ものを 「ものづ くり」の範囲とす る。 向坊はも のづ くりの過程 を(a)目 的,(b)日
標の設定,(c)要素の選択,(の 要素の組合せ,(e)成果,(f)性質・
性能のテス ト,と定義 してお り,本論文では(a)〜
(f)
の過程 を含む ものを 「ものづ くり」 として扱 うことと す る。 「(2)学習者の積極的な姿勢」に関 しては,学
習者 自身が知識の構築者であるとみな され るとい う特 徴である。従来の教師や授業者などの教 え手か ら学び 手ヘー方的に知識が享受 され るとい う授業形態に対 し,
学習者が学習対象に積極的に取 り組んでい く姿勢 に重 点 をお くものである。 「(3)共同作業者 の存在」に関 しては,学習者同士の教えあいや意見の交流 を推奨 し てい るとい う特徴である。共同作業者 との交流 を通 し て経験の少ない学習者は経験の豊富な学習者か ら学ぶ ことができ,経験の豊富な学習者は 「教 える」 とい う 行為 を通 じて,自 らの知識 を深めることができると考 えている。 「(4)選択性や多様性 を兼ね備 えた学習対 象」に関 しては
,学
摺 対象そのものが選択性や多様性 を兼ね備 えることにより,学習者の興味・ 関心に沿つ た製作 を実現す ることができ,学
習者の学習意欲 向上 につながるとい う特徴である。 コンス トラクシ ョニズ ムに基づ く学習はこれ ら四つの特徴全てを包含 してい ることもまた,この学習理論の独 自性 である。本節の冒頭 に示 した実践事例の中で も,カファイの 実践における学習教材 としてのゲーム制作
,マ
ーテ ィ ンの実践におけるロボ ッ ト製作など,具体的なものづ くり活動 を行 ってい る (特徴 1)。 カ ファイや フー パーの実践事例に示 され るよ うに,課題は教え手か ら 一方的に与えられるのではな く,学習者のアイデアに 沿つて製作が行われ るため,学
習者が 自らの意思で活 動に取 り組んでい く (特徴 2)。 また,カファイの実 践において設計者である学習者は下級生や共同作業者 との論議 を頻繁に行 つてお り,フ
ーパーの実践においてシャ ミアは担任教師 との対話 を繰 り返 している。ア イデアを創作するところか ら作品の完成までを一人で 行 うのではな く,作業の途 中に共同作業者や作業にか かわる人々との論議や会話 を通 して作品製作を進めて いる (特徴 3)。 そ して
,い
ずれの実践においても学 習者 の多様なアイデアに対応す ることのできる柔軟性 のある教材が準備 されている(特
徴4)。『 CllNSTRUCT10NISM IN PRACTI∝9』
,
『CllN
STRUCT10NISMお)』
の中でパパー トはコンス トラクシ ョ ニズムの概要 を説明 しているものの,コ
ンス トラク シ ョニズムの学習理論 を明確 に定義づけ した記述は見 当た らない。そのためこれ ら四つの特徴は,パ
パー ト がコンス トラクシ ョニズムの学習理論に基づいた教育 実践 を行つてい く中で生 じたものである と考えられ る。31
平野由貴 ・紅林秀治
3.2
コ ンス トラクシ ヨニズムに基 づ く学習構成 主義 とコンス トラクシ ョニ ズムの学習理論 にお い て
,知
識 を構築 してい く主体は学習者 であるた め,
学習者 の学び に対す る積極 的な姿勢 に重点がおかれ る。また社会的構成 主義 とコンス トラクシ ョニズムの理論 におい ては
,社
会的集 団の 中で活動 し,盛んに学習者 同士が交流す るこ とに よ り,互
いの学習 の質 を高めて 活動 を充実 させ る ことができる と考 え られ てい る。そ して コンス トラクシ ョニズムではそれ ら共通点 に 加 え
,具
体的 な 「ものづ く り」 をす る学習活動 を強調 してい る こ とを第 2章で述 べ た。 コンス トラクシ ョ ニ ズムは 「Learning―by― making」
に特化 して説明 され てい る よ うに,ものづ くり活動 を通 して,最
終 的 に作 品が完成す るの と同時 に学習者 の中に知識 が構築 され る と考 え られ てい る。そのため,学
習 の 中での ものづ く り活動 は必須 である (特徴1)。そ してその知識 の構 築 を可能 にす る ものづ く りを行 うために
,学
習対象 に選択性や 多様性 を もたせ る こと が意図的に設定 されている。前節 で も引用 した よ うに,「学習者は とりわけ様 々な タイプの外的な人工物 に積 極 的 に没頭 してい る時 に新 しい考 えをつ くる
1°
」 と 考 え られ てい る。 学習者 が ものづ く り活動 に没頭す る た めには,学
習者 の興味・ 関心 を引 き起 こす必要 があ る。そのため,ものづ くり活動の学習対象 に選択性や 多様性 を もたせ ることを重視 してい る。 それ は学習対 象 が選択性・ 多様性 をもつ ことに よ り (特徴 4),学習者 は 自分 の興味・ 関心 に沿 つた活動 を行 うこ とがで きるか らであ る (特徴 2)。 また この こ とは
,画
一的な課題 を与 えた場合 に,その課題 に対 してあま り興味 を抱かない学習者 が意欲 を失い
,学
び に対 して消極的になつて しま うとい う欠点 を補 うことができる と考 え られ る。
さらに,コンス トラクシ ョニズムにおいては ものづ く り活動 を通 して作品 を完成 させ るこ とを 目的 と して い るが,その学習 の評価 は作品の完成度や質 ばか りで な く
,作
品が完成す るまでの学習プ ロセ スに重点 をお いて行 う。そのため,学
習者 の作 品が完成す るまでの 過程 の 中で次 々に生 じて くる問題 に対 して試行錯誤 し, 積極的 に活動 に取 り組 む努力 を評価す る。つま リコンス トラクシ ヨニズムの学習理論 が主張 し てい るのは
,切
磋琢磨 し合 える集 団 (特徴 3)の中で 学習者 自身が積極的に試行錯誤 を繰 り返 しなが らもの づ くりを行 い,その過程の 中で知識 を習得 し,概
念 を 形成 してい くこ とと言 える。3.3 学 びに対す るア プロー チ
コンス トラクシ ョニズムにおいて学習者 の学びに対 す るアプ ロー チ は二つ に分類 され る 郎)。 それ が プ ラ ンニ ン グ (Plannning)型 とブ リカ レッジ (Bricola―
ge)型であ る。プランニ ング型 は,ものづ くりを行 う
中で問題 に遭遇 した ときに,まず 計画 を立ててか ら行 動す る分析 的な手法 であ る。 それ に対 しも う一方のブ リカ レッジ型 は
,問
題 にぶつ かつた ときに計画 を立て る前 に と りあ えず行動 し,手
探 りで問題 を解決 してい く方法 である。 コンス トラクシ ョニズムにお ける学習 者 の 中には,二
つ の学びに対す るアプ ローチの 中間 を 選択 す る学習者 もい る20。
っ ま リコンス トラクシ ョ ニ ズムでは,設
計や計画の段階か らものづ く り活動 を は じめ る場合,と りあえず 手探 りで ものづ くり活動 に 取 りかか る場合,あ
る程度設計図 を作 つた段階で実際 の作業段階に移行す る場合,い
ずれ で も良い こ とにな る。 コンス トラクシ ョニズムにお ける学びに対す るア プ ロー チ を図式化 した もの を図1に示す。学習者の学びの スタンスを分類す る研 究の一つ に松 浦 らの研 究がある。松浦 らは
,技
術科 の技能学習 にお ける学習者 の技能習得過程 の タイプ を分類 してい る。./´
…
…f ‐ tO●
碑 薔: 1‑――一――ヽ、.コンストラクシヨニズム
図1 学びに対す るアプ ロー チ
そ して学習者 の技能習得過程 の タイプは
,認
知型,パ
フォーマ ンス型
,バ
ランス型 に類別 され る と指摘 してい る
")。
松浦 らの研 究 では,知
識 か ら行 為 を制御 しよ うとす る認知型
,感
覚的な フィー ドバ ックか ら行 為 を制御 しよ うとす るパ フォーマ ンス型,知
識・ 技能 両 面のバ ランスが とれ たバ ランス型 と生徒 を類別す る こ とに よつて,各
タイ プに応 じた有効 な指導法 を導いて い る30)。
コンス トラクシ ョニズムにおいて もプ ランニ ング型 とプ リカ レッジ型 とい う分類 を提案 してい る。 しか し この分類 は松浦 らの研究の よ うに技能学習 にお ける学 習者 の能力 の タイプ をみ るものではな く,ものづ くり
活動 にお ける作業段 階の多様性 を許容す るこ とを主張 してい るものである。 したがつて
,松
浦 らが各 タイ プの学習者 の短所 を補強す る指導法 を提案 してい るのに 対 し,コンス トラ クシ ョニ ズム では学習者 が 自分 に 合 つた学び に対す るアプ ローチ を行 うこ とを許容す る 姿勢 を とる。
3.4
コ ンス トラクシ ヨニズムの学習の過程本節 では
,未
だ明確 に示 され ていない コンス トラク シ ョニ ズムに基づ く学習 の過程 につ いて述べ る。前節プラ:fン グ
ブリカレッジ型 プリカレッジ型
プランニング型
\
ヽ
\
\
コンス トラクシ ヨニズムに基づ く学習の過程の検討
までで論 じてきた コンス トラクシ ョニズムの特徴 とコ ンス トラクシ ョニズムにお ける学び に対す るアプ ロー チ を集約す るこ とで,コンス トラクシ ョニ ズムに基づ
く学習 の過程 を検討 した。
コンス トラクシ ョニズムは ものづ くり活動 を学びの 中心 にお き,作品が完成す る とともに ものづ く り活動 を通 して学習者 自身 の中に知識 を構 築 してい く理論 で ある。 そのため学習 の過程 の大枠 としては,ものづ く
り活動 を通 じて実際 につ くりあげ る具体物 と学習者 自 身 の 中に知識 が構 築 され る。 ものづ く り活動 の出発点 と して ものづ く り教材 の設 定が求 め られ るが,ここで
い う教材 は学習者 の意欲・ 関心 を喚起 させ ることがで き,学習者 の興 味・ 関心 に沿 つた ものづ く りを行 うこ とので きる
,柔
軟性・ 多様性 に富 んだ ものでな けれ ば な らない。そ して ものづ く り活動 の 中では
,前
節 で説 明 した学 習者 の学 び に対す るアプ ローチ であるプ ランニ ング型 とプ リカ レッジ型 の両方 を行 うこ とが で きるよ うに, どの製作段階か らで も活動 を始 めるこ とができるよ う になつてい る。 プ ランニ ング型 は共 同作業者 との交流 を行 う中で 「(A)設
計,計
画」 「(B)実
験,観察,調
査」 「
(C)製
作,制
作」 といつた学習サイ クル の過程 をた どる。 ブ リカ レッジ型 は設計,計
画 を行 う前に と りあ えず 目の前 の対象 に取 り組 む 学 び に対す るア プ ローチであるため,「 (C)製
作,制
作」の段階 か ら入 り,「
共 同作業者 との交流」 を したの ち再び 「(C)製
作,制
作」 の段階 に戻 るこ ともあれ ば,「
共 同作業者との交流」 か ら 「
(A)設
計,計画」の段階に移行す る 可能性 も含 んでい るため,学習 の過程 は更 に複雑 にな る。コンス トラクシ ョニズムの学習 の過 程 を図
2に
示 す。 コンス トラクシ ョニズムにおいては,一
方 向へ の流れ の よ うな授 業展 開ではな く
,学
習者 が活動 を どの 段階か ら始 めるのか とい つた選択性や,次
に移行す る 段階 を選択 できる柔軟性 を含 んでい る。 ブ リカ レッジ 型 のア プ ローチ の よ うに(A)の
段 階 を経ず に直接(C)
の段階 に入 ることや
,段
階 を後 戻 りす るの もコンス ト ラクシ ョニ ズム特有 の学習 の過程 であ る。(A)〜
(C)の
過 程 は,ものづ く りの過程 を説 明 して い る以下の文献 をもとに作成 した。(1)向
坊 の提唱す る 「設 計の過程2つ
」,(2)技術 科 の教科 書 に掲載 さ れ て い る 「技術科 の学習 躍)3"」 ,(3)日
本 産 業技 術教 育学会 の示す 「技術 教 育 固有 の方法
30」
で ぁ る。(A),(C)は全 て の文献に共通 してお り,(B)は向坊 が(A)と
(C)の
過程の間に入れ ていた ものである。以 上二つ の過程 に コンス トラクシ ョニズムの特徴3に
もあ る 「共 同作 業者 との交流 」 を加 え
,図 2の
過 程 を規定 した。 なお,図
2の過 程 を規定す る際 に技術 科 に関す る文献 を参考 に した理 由 と しては,技術科 は 教科 目標 に 「ものづ くりな ど実践的・ 体験的 な活動 を餞
11:III‡
:::::│::
1共
同作業者 ││̲と の交流
̲l
畢
1 作品の完成 W 知識の習得
図2 コンス トラクシ ョニズムの学習の過程
通 して
1つ
」 とあ り,かつ 「D情報に関す る技術」の 学習の中で レゴマイ ン ドス トームを教材 として取 り 扱 つた り,プ
ログラミング学習を取 り入れた りしているため
,他
の教科に比べてコンス トラクショニズムと の親和性が高いと考えたからである。4.LBD Cearning by Design)との比較
コンス トラクショニズムと同様に社会的な集団の中 での ものづ くり活動を学びの中心にお くLBD(Learn―
ing by Design)に おいても同様の学習サイ クルが示 されてい る
3030。
LBDにお ける学習サイ クル を図 3 に示す。%雛 ♂ 知るヽきこと、 驀♂
図3 LBDの学習 サイ クル
LBDの学習理論 では
,「
公式の世界」 を 「工作 の世 界」 と協調学習活動 でつな ぐことに よ り,一
般 的 な原 理 を深 く学ぶ とともに学 んだ事実や スキルの適用法 も 学 ぶ こ とが で き る と考 え られ てい る )。 LBDでは教 師や教 え手側 が先導 した り,本
番 の活動 を行 う前 にそ のサイ クル をまわす練習 をす るためのプ レ活動 を行 つ た りす ることによ り学習サイ クル をまわ してい る。つ ま り図3の
矢 印 は教 師 に よつて導 かれ る方 向 を表 し てい る。しか しコンス トラクシ ョニ ズムにおいて学びの主体 は学習者 であ り
,教
師 は学習者 の学び を支援 す る存在 で あ る。 そのた め,教師 は図2で
示す 学習 サイ クルQじ
ものづくり教材の提案
平野由貴
紅林秀治
を活発にまわす よ うに先導す ることはせず,学習者 自 身に学晋 サイクル をまわす ことが求められる。そこで 必要になつて くるのが ヒュー リステ ィック (Hcuri
stic)"で
ある。ヒュー リステ ィックはアルキメデスが形状の複雑な 物 体 の体積 を調 べ る方 法 を思 いつ いた時 に叫 んだ
「ユー リカ
(Eweka)!」
を語源 としてお り,自分 自 身のために何かを発見することにより学ぶ方法であるSつ
。有益な理論や知識 を発見 した時に,学習者の学び はより充実 した もの とな り,そ
の後の学びの活動 を深 める動機 につながつてい く。 コンス トラクシ ョニズム に基づ く授業展開を行 うためには,授業の中に とュー リスティックが生 じるよ うに場面設定や しかけするこ とが求め られ る。 これが LBDとの大きな違いである。5
間■解決学習 との比較コンス トラクショニズムと同様に
,
自ら学び 自ら考 える力を育成す る学習方法 として,問
題解決学習,発
見学習
,構
案法,総
合的学習な どがある。本節では, コンス トラクシヨニズムに類似 してお り,か
つ広 く知られている学習理論 と比較を行 うことにより,コンス トラクシ ョニズムの学習理論の特徴 を明確にす る。そ の中でも学習者の学びへの積極的な姿勢を重視する点 や,学習者 自らが既存の知識や体験をもとに試行錯誤 を繰 り返す 中での学びな ど,コンス トラクシ ョニズム と類似点を多 くもつ問題解決学習 を取 り上げて比較 を 行 う。
■1 日■解決学目の過曖
問題解決学習は J.デユーイがマ ックマスター大学 附属の実験学校 において社会科の授業で初めて試みた 教育方法である。デューイは「その悪戦苦間を繰 り返 す,試行錯誤のプロセスの中に学習の 目的がある。 ま たその過程その ものが学習 といつてもいいJと主張 し てお り 田),学習者 自身の主体性や 自発性,学びに対 す る積極的な姿勢か ら,自ら体験的に学んでい くプロ セスや努力の価値 を評価する。また,デューイは問題 解決の過程 を以下のよ うに定義 した。
(1)問
題に気づ く (2)問題 を明 らかにする(3)仮
説 (解き方)を
提案する(4)仮
説の意味を推論する(5)仮
説を検討す るこれに対 し
,プ
ランスフォー ドも問題解決の過程 を 以下のよ うに定義 した")。
問題を見分ける
問題 を定義 し
,表
現する(3)可
能な方略を探求する(4)方
略に基づいて行動する(5)ふ
り返 り,自分の活動の効果を評価す るプランスフォー ドが示 した過程 とデューイの示 した 過程 を比較すると
,各
段階の内容は表現 こそ違 うが内 容的には大差ないことがわかる。他に も問題解決の過 程は様々な研究者により明確化 されてい るが,本論文 ではデューイの問題解決の過程を問題解決学習の過程 として採用す る。デューイの示 した問題解決の過程 を より実践的に示 したものが文部科学省 による問題解決 学習である。次節では文部科学省の示す問題解決学習とコンス トラクシ ョニズムを比較・ 検討する。
52
文部科学省における間■解決学晉平成 15年度の学習指導要領改訂時 か ら継続 して
「生きる力」の育成が掲げられてお り,生きる力を育 成するために必要なのが確かな学力である。確かな学 力は 「自分で課題 を見付け,自ら学び,主体的に判断 し
,行
動 し,よりよく問題を解決す る能力Jとされ,問題解決能力 もそのひ とつである。そ してその問題解 決能力を鍛 える学摺方法が問題解決的な学習である。
問題解決能力は,文部科学省においては(1)現実のも のであ り
,0)解
決の道筋がす ぐには明 らかではな く,(3)一
つの リテラシー領域内に限定 され ない場合に, 問題に対処 し解決する力 と定義づけられている0。
総合的な学習の時間のね らいを下記に示す。総合的 な学習の時間のね らいが示 しているよ うに,問題解決 能力の育成は総合的な学習の時間の中に位置づけられ ている。
1
自ら課題 を見付け,自ら学び,自
ら考 え,主体的に判断 し,よ りよく
FHq題
を解決す る資質 や能力 を育てること。2
学び方や ものの考 え方 を身に付 け,問
題 の解 決や探究活動に主体的,創
造的に取 り組む態 度 を育て,
自己の在 り方生き方 を考 えること ができるよ うにす ること。各教科において観察・実験や レポー トの作成,論述 等の活動 を行 うとともに
,総
合的な学習の時間におい て教科等を横断 した課題解決的な学習や探究活動 を行 うことにより,学習者の好奇心を刺激 し学ぶ意欲を向 上 させるとともに知識技能を体験的に理解す ることが でき,自ら学び 自ら考える力を高めることにつながる とされている。53
コンス トラクシ ヨニズム と同■解決学目の共通 点と相違点前節までの問題解決学習 に関す る調査か ら,コンス
コンス トラクシ ヨニズ ムに基づ く学習の過程の検討
トラクシ ョニズムと問題解決学習 との共通点 と相違点 を以下にま とめた。
く共通点>
・学習者の主体性 を重視 し,学習者 を学びの中心にお く。 また学習者が学びの中心であるため,学習者 自 身の好奇心や意欲を喚起 させ ることに重点 をお く。
・解決の道筋はす ぐに明 らかにはな らず,学習者が試 行錯誤 しなが ら問題 を解決 してい く。
・学習内容が一つの リテ ラシー領域内に限定 されず, 複数の領域の学署 内容 を含む学びの活動が行われ る。
また活動の初期段階で学習内容 が一領域 の もので あった として も,学習活動の進行につれて学署 内容 が他領域に発展 してい くこともある。
・ 学習者 が既 にもちあわせている知識や体験 をもとに 学習を行 つてい く。
・ できあがつた作品や調査を した結果に重点 をお くの ではな く
,そ
の成果に行 きつ くまでの学督 活動の過 程 を評価す る。・ 設計図や学習計画な どを教 え手か ら与えられるので はな く
,活
動内容 を計画す る段階か ら学習者 自身で 行つている。・実際に手を動か してものづ くりを行 つた り
,調
査に 出かけた りす るな ど,体験的な学習方法を中心 とす る。く相違点>
・ 学習の過程
―コンス トラクシ ョニズムには,設計・計画の段 階か ら活動 し始める方法 (プランニング型
)も
あ れば,計画を立てずに手探 りで作業をすすめる方 法 (プリカ レッジ型)も
あ り,そ
の両方 を認める。一問題解決学習 は,各学習段階の 中での試行錯誤 は行われ るものの
,そ
の過程はデューイの定義す る問題解決の過程 にしたが う。・学習の環境
―コンス トラクシ ョ‐ズムは,共同作業者 同士の 盛 んな交流 を推奨す るた め,集団の 中で学習 を 行 うことが強調 されてい る。
一問題解決学習では 自力解決の過程 を重視 してお り
°),コ ン ス トラ クシ ョ‐ ズ ム は ど集 団的 な学 習 を強調 していない。
・ 学習者 にとつての 「問題
Jの
位置づけ―コンス トラクシ ョニズムは 「作品を完成 させ る こ と」 が 目的で ある。 そのた め問題 を解決す る こ と自体 に主眼 をお くのではな く,作品を完成 させ るた めにそのプ ロセ スの 中で発生 した問題 を解決 してい くスタンスをとる。
一問題解決学習 は 「問題 を解決す るこ と」 が 目的 である。
コンス トラクショニズムと問題解決学習は両方 とも,
学習者 を学びの主体 とし
,学
習者 自身の既存の知識や 体験 をもとに試行錯誤を繰 り返す中で学びを行つてい く。 しか し問題解決学習において学習者の学習の過程 が固定 されているのに対 し,コンス トラクシ ョニズム においては前節で述べたプ リカ レッジ型で活動 を行 つ てい く学習者の学びに対す るアプローチも認められて いる。また問題解決学習では集団で活動 を行 うと優秀 な子 どものみで学習の場 を独 占して しま う危惧がある が,コンス トラクショニズムにおいてはむ しろ集 団の 中での学びを推奨 している。集団の中で共同作業者 と の教 え合いを通 して,教える側は教 える行為を通 して さらに知識 を深めることができ,教えられ る側はア ド バイスや活動に関す るヒン トを得 ることができるか ら である。コンス トラクショニズムと問題解決学習は学習者の 位置づけや試行錯誤の中での学び とい う大枠では共通 す るものがあるが,コンス トラクシ ョニズムの方がよ り学習者にとつて学ぶ過程の柔軟性 が高い と言 える。
6
考察構成主義から派生 したコンス トラクショニズムは学 習者主体の学び とい う共通 した基礎の上に,その学び をものづ くりを通 して行 うことを主張 している。図 2 で示 した学習の過程は,ものづ くりを通 して学摺 者が 作品を完成 させ ると同時に自らの知識 を獲得す る過程 を図示 している。
また図
1で
示 した学習者 のアプ ローチ も,も
のづくり活動の過程に適応 している。例 えば レゴマイン ド ス トームを用いてものづ くりを行 うとき, どのよ うな ものを作 るかを考えてか ら作 りは じめる者 もいれば, 手当た り次第にプロックを組み合わせてい く者 もいる だろ う。それがコンス トラクシ ョニズムでい うプラン ニング型 とプ リカ レッジ型の学習者の学びに対するア プローチである。また
,他
の学習者 と交流す る場面や センサの特性 を調べる場面 もあ り,そ
れ らの場面は頻繁かつ相互に移 り変わ る。それは図 2の学習の過程 でい うlA),(3),lC),(Dlの段階を行 つている場面で あ り,どの段階に移行することも可能である。 このこ とか らも
,図
2の学習の過程は コンス トラクシ ョニ ズムに基づ く学びに適応 してお り,妥当であるといえ る。フ
まとめ
本研究では
,パ
パー トの提唱 した コンス トラクシ ョ ニズムの学習理論を調査 し,コンス トラクシ ョニズム の特徴 は(1)具体的なものづ くり活動,(2)学習者の 学習 に積極的に取 り組む姿勢,(3)共同作業者の存在,(4)選択性や多様性 を兼ね備 えた学習対象
,の
四点であることを明 らかに した。また コンス トラクシ ョニズ
35