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中学生期の陸上競技長距離走選手を対象としたトレーニング法の検討

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Academic year: 2021

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 昨年度は,県新人駅伝前(1月)と陸上競技県大 会前(4~5月)の2回,週に1回の頻度で3~4 回の低酸素トレーニングを実施しました(宮崎ら,

2012;森ら,2013).その結果,選手の走パフォー マンスが向上したという実感がありました.しかし,

低酸素トレーニングが可能な鹿屋体育大学まで,帖 佐中学校からではバスで片道2時間弱,往復で4時 間近くもの時間が必要となり,土曜日に実施せざる を得ませんでした.十分な練習時間が取れ,ポイン ト練習を行える土曜日に低酸素トレーニングを行う ことは,効果がある練習とはいえ私自身も若干の抵 抗がありました.

 私の経験として,例年駅伝シーズンに向けて走行 距離を増やしてトレーニングを行うと,生徒たちに シンスプリントや足底筋膜炎,肉離れといった症状 が起こり,想定していたチーム練習を行うことがで きないことが多々ありました.それらは,着地衝撃 による脚への疲労の蓄積が原因であると考えられま す.そこで,その影響を減らすために本年度では本 格的な駅伝練習が始まる8月から,県駅伝の11月まで,

自転車を用いたクロストレーニングを実施しました.

 クロストレーニングを実施するに当たり,トレセ ンからPowermaxVⅡを借用し,私が練習を見てい て,故障の多いと感じる生徒を対象にトレーニング を行いました.自転車エルゴメーターを用いたペダ リング運動は,ランニングと同じ脚の運動でありな がら着地衝撃がなく,障害の予防やリハビリテーシ ョンの目的で一般によく行われています.また,サ ドルを高くし,後ろに蹴る意識でペダルをこぐこと で,ランニングで使われるハムストリングスを鍛え ることができるとされています.つまり,このよう なトレーニングは着地衝撃を少なくし,怪我の予防

をしながら,同時にパフォーマンスの向上にもつな がる可能性があります.

 トレーニング期間(3ヶ月間)の練習形態として は,週に1回ポイント練習として,短時間の全力運 動をインターバル形式で行いました.また,走れな い者はロングジョグのような低負荷での自転車ペダ リングを30分間程度行うこととしました.3ヶ月間 の取り組みの結果,トレセンでの測定では明確な結 果は見られなかったようですが,私の感覚としては トレーニングを行った選手には,スピードの切れが 出てきたように感じました.また,通常故障により 落ちてしまう持久力も維持できていたと感じました.

 また,先述したように8月と11月にはクロストレ ーニングの開始にともない,トレセンにて有酸素性 能力の指標とされるVO2maxの測定や,無酸素性能 力,体脂肪率,筋力,柔軟性などの走パフォーマン スに関係する精密な測定を行いました.8月の結果 を端的にいうと,チームの現状として,有酸素性能 力は中学生としても高い生徒が多いものの,スピー ドや柔軟性が足りないというものでした.これらの 結果は,私が普段から練習を見ていて足りないと感 じていたものを反映したものでした.また,個人ご とにみた場合にも,もう少し減量が必要な者や,持 久力,筋力が必要など,個人個人に課題をみること ができ,指導する上での参考となりました.

 クロストレーニングによる大きなパフォーマンス の向上は認められませんでしたが,故障者に対する トレーニング手段として,自転車を用いたトレーニ ングは非常に有効でした.また,トレセンでの測定 により個々の課題を数値として表し,目標にさせる ことができたことは,非常に有益だったと感じてい ます.

スポーツトレーニング科学14:41,2013

中学生期の陸上競技長距離走選手を対象としたトレーニング法の検討

―自転車エルゴメータを利用したクロストレーニングの効果―

米徳 直人

姶良市立帖佐中学校

参照

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