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コリオリの力について

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Academic year: 2021

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奈良教育大学学術リポジトリNEAR

コリオリの力について

著者 岡崎 良吉

雑誌名 奈良教育大学教育研究所紀要

6

ページ 57‑64

発行年 1970‑02‑27

URL http://hdl.handle.net/10105/6202

(2)

コリ才リのフゴについて

理科教育教室岡崎良吉

1 コリオリの力を示す実験

 髄風は左巻きの渦になる自これは上から見た時の方向や、地上から観測すれば反対の右巻きにな る。このことは髄風の目が近くを通る場合に雲の流れを観ているとよくわかる。これは何故だろう か。その理由を数式を使。て説明し納得させることは容易でない。

      支笥台え  図  1

      多舳 記銚窒寡融孔  雛榊

         ・一葉

       滑動面

 無まさつ運動実験器Ai・一t a Dユeに図1のような装置を附加して実験し、それに適当な考察な り説明を加えることにより、中学牛・高校生・大単生とどのような相手にも、満足のいく理解を与 え、更には思考カを養うことができる。図1で示されているように、滑動面.上に直径25cmの滑動 板の中心が縫針によって固定されている。この滑動板は平で細い円輪上に円板を添着したもので、

この円板の外周近くの孔にパイプを接着し、円板の下部で滑動面から出た空気の一部がこのパイプ から噴出し、その力で滑動板を時計の針と逆方向にωで回転させるようになつている。

この回転角速度ωは空気噴出孔の大きさを適当に制限して変化させることができる。他方支え棒の 先端に交流(当地では60サイクル)で振動する記録片をつけ、これをモーターを使い,一定速度で 前万より矢印の方向に移動させる目

2 実験によって得られた記録

 もし、滑動板が静止していれば、記象片の先端は、円板上に殆ど直線運動を記嶽する。厳密には 支え棒の支点を中心とする弧になるが棒を長くしておけば、弧も殆ど直線と考えてよい目ところが、

滑動板が角速度ωで回転していると、この上1こ記録された軌跡は図2.3.4.に示すようになる。

 すなわち、回転している円板上(回転座標系)から見ると、基準座標系での直線連動もこのよう に見える。

一57一

(3)

図2

}3

ノ ・、、!一一

l/l

㌔ω

1…

、  図4

、、\

f

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、、

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1㍉.、

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(4)

さ 曲線連動を記録する理由

図 5 一  、

//  \   \

\/   \/   〉

/1 〈  \

 図5はこの関係を示したもので、その(1)〜(5)では円板上の点Aは基準座標系(宇宙、ここでは紙 面)に対し、一定方向A Bに向って真直ぐに等速でO.エ.一2.…5と動くが、円板は逆時計方向に(Oト

(5)と回わる。その結果、この円板上でこの連動を見ていれば、円板そのものの回転には気付かない から、逆にA点の動く方向が図(6)に示すように1.2.…と変化し、AC線のような曲った軌跡を観測 することになる。

図 6 1㍗B

ll≒

旧1   oo

イマ㍗\、

 。、.。  ヰ     \一

/  \_。  そ一

       ㍗   \、

 ,

       心         一

       占ヰ

               .

      

       ,1   ∵

 ■        1

木 。÷ !

       止・一

  ゾ、ll レ

     ㌧∴ピ

        午

一59一

(5)

 図6の曲線は図3と似た軌跡で、基準系に対し、直線A B上を0.1.2.…12…と動く運動をCの 周をωの角速度で回わる回転系から見たものである。この回転系から見た速度は、図の曲線に沿う て次第にその方向を変えている。これで運動点がOのとき、回転板の一点がC Oの方向にあつたと すれば、回転板が約半回転して、この点が○15の方向に来た時は、運動点は15のところにくる。

       l     l      一

すなわち、置線運動。.1,2.…15…と円板上の一点の運動O…5…軌・・,曲線運動。.1.2.…15…

のそれぞれの数字は皆相対応した点である。

卑 図6のような記録から解析できること

 (ユ)基準系に対する直線運動A→Bとその直線上の速度の求め方

  ①回転円板上の円形記録紙の中心Cを中心とし、記録打点(曲線軌跡)に接する小円を描き 打点の初期の任意の点O上りこの小円に切撮00 を引けば、この線(A B)は基準系から見た運 動方向(V軸)と考えて』こい。

  ④打点(曲線)上でO点』二り一定時間(例えば1O打点で1/6秒)おきに印1.2.3.…をっ けていく。

  ③原図の上にトレーシング・べ一パーを重ね、小円の中心Oを押ピンで止め、①で綿いた直 線(A B)をこの上に写しとる」

  ④原図は固定し、ぺ一パーだけを時計方向に回わし、べ一パー一上の層1線が②の曲線上の各点 1.2.…に合致したところに印をつけていけば、それぞれの点は基準系上での1白1線運動〔AB方向)

の速度になるから、これを再び原図上に転写する。

  ⑥図6の直線(AB)上の点O.1.2.…はこのよ1うにして求めた点で、各区間μnは1/6秒 間に動いた距離で一基準系上での1重度ψ・/古…になる一

 例) この図で全体にわたつての平均速度はA B上の点n・6,,1・7,2・8,3・9…間を平均したも ので、実測値は8・60腕/secになる。

(2)回転系から見た速度

 前記(ユトー②の回転打点丑・2−3…それぞれの点から小円に切線を引げば、それが曲線上それそれ σ)点での速度の方向を示す。またその大きさはそれぞれに対応した基準系での速度に比例する。

 また図7は上記それぞれの速度ヴェクトルを平均移動させたもので、これから速度変化の様子が わかる。

 (3)回転速度ωの測定       図 7      7        古 /

上記図7から回転板の角速度ωを軸でき

@   //他

る。すなわち、任意の速度ブェクトル間の角              1   ・!・

度(ラシ7ソr)とその間の時間〔打点闘隔           /.、! 2

は、/。。。。)から求める。    1 l、・1∵/ ノ・

例1)図、から求めると曲線に沿い。と1、 ㌧  ・〃三1二 l

      1  一〜    実ミ・一・一、忘

・・閥の角度はπ,この間の時i11は・…緬  \ω・1一・ ・ こ\

一。.。。畠、。であるからωJム1.〃、、。  ツ・ノ ㍉

(6)

側1)図2について前記と同様にして図8.

の時間は1Secであるから

         ω   白 となる。

   図 8

O.855γ/Seo

図9と進めOと6間の角度は49oE O.855γ、この間

図 9

ψ

。  ・い24cブ・

㌧へ

、/

     ψ        、

ω冒σ鮒篶

;、

 (4)コリオリの力の箆出

 図7.図9から速度ブェクトル四の矢の先の移動速度は毎秒動く弧の長さになるからωσになる。

 例) 図7では ω〃=1.27x 8.6目10.2cn/S     図9では ω〃=O.855x 24=20.3cn/S

 これは同時に運動体の加速度と考えてよく、更に運動体の質量を単位にとれば、これは運動体に 働く力で、コリオリの力にあたる。

 すなわち、回転系が反時計万向であると、このカが速度プェクトルに対し直角で、しかも右向き に作用していることになる。

 (5)コリオリの力の数学的導人(平面上に於ける座標系の回転)

 πγを基準座標系、ξηを回転座標系とすれば、図10から

一61一

(7)

図10    渚

      り

      P(x光り)

      。・!i、

        !   P、ω亡               1 、

         ・ /    1、、  峯

      一  ・       .・・… 、       l  l

      ωt l=  λ

      0

   π =ξ COeωε ηSinω

       1    (ユ〕

   γ=ξSinωf+ηCbsω

速度の直1角成分

   ^ dξ.   dη

   …一一二一止一一・一 Cosωf 一一…一Silユω  一ω(ξSinω  十ηα⊃sω )

   dj  df     dε    む .6ξ.  dη

  一一一一一ヨー一一S■nωf+一  Cosωε十ω(ξQOsω 一ηS]二nω )

   d   d      d丘    れ  dξ    dη

          α〕sωC−   Sユニユω4一ωγ    ∂ξ  d       df

      }  (2)

   4γ dξ .   dη

  一⊥一ロー一一S■nω3+   COsω 十ωκ    d   {〜      4

加速度の直角成分

   A 々    42η.  む

   、えr70.sω ■7rS!nωトωわ

       3ξ.   dη

      一ω(一一Smω工十   〇〇sω工)

       d      4

       々   d2η.   む  。

     二II一三■COsω 一山ブS1nωf−2ω   十ωκ        〃      〃        6

      1 (3)

   1え2y62ξ、  /η   ^  。

   ^r仁■アS1nω 十■2COsω 十2ω  十ωγ

   dε  a         d       d,

力の置角成分は(3)式にmをかけ

        ん a2ξ   d2η.   打  。

   X己m7Fm〃C舳にm7S■nω工一2mω〃十mω

        d2γ ・〜.  d2η    れ  ,

   Y己m■ア叫アSlnω 十md〆Oosωけ2mω〃十Hγ

}(4)

(8)

また図nから (ユj式と同様に        図 11

・一 O.…ωに・…ω1     身

   〔        1(5)ト_。、。ω 十且。。、ω。   リ

   〕       Y..............F

また      .一・! じ、

       ,・.      1 、       .!       1 、       ..・      1 、

 〔      . ・      I  、

 コ=xoosω 十Ysinω       H−     1\

       1(6)        ト_一・〔

 H冨一XSinω  十Y⊂bsω           1二        1 1

      ωt  l l

(6)式に(41を人れ         

       c    X

  〔 42ξ  々   れ

  こ刊アー2皿ω(石O.sωト丁;S

      2

       +mω(πOOsω 十γSinωC)

      a2η  れ   ㎡γ   H・)

   H吉 皿「一十2mω(一Cosω  十一一」L・Sinω  )       山     d      d f

      2

       +mω(γCO・ωC一κS加ω

また図10で

   ξ誼北Co・ω 十ySinω        /  (8)

   η吉一κSinω 十γCOsωi

(ユ)から (2)を導いたと同様に

   6ξ れ     む

     =一一COsωC+一SinωC+ω(一κSi]ユω工十yCOsω3)

   d   d j     d,

   6η ^     む

   ^一山S血ω三十TrOosωにω(北O舳C+yS

(8)(9)より

   ^     む    dξ

     0Dsω 一L Sinωf 詑一一ωη    d f      d       d

       1 ㈹

   6y    わ     dη

  一 OOsω 一一Sinω 言一一十ωξ    ac     6f     4

(7〕に㈹(8)を人れ

   ト合・・一俳・一/)・…l

   1一与・・一劣一一η)・・ぺ(11)

x

}(9)

(11)を書き直すと回転座標系に対する運動方程式が出る。すなわち、

一一U3一一

(9)

(11)を書き直すと回転座標系に対する運動方程式が出る。すなわち

令s・・皿一任・皿・/

      1岬      ♂η     4ξ  。

    1コ1一丁ア= H − 2mω・一十 mωη      〃         d

         ↑  ↑   ↑

        実際に  質点の相対  質点の相対         作用す 速度に関す  的位置に関         る力  るコリオリ する遠心力       の力

 (6)(ユH5〕の説明と数式との比較

 上言己(5)の計箆から出したコリオリの力は回転座標系の角速度と質点の基準系に対する速度、それ に質量等の積になっているが、この点既に(4)で出した内容と全く同じである。図12−1は速度ブ

ェクトル〃、加速度α、回転角速度ωの関係を示したもの、図12−2はこれらヴェクトルと座標 との関係を示したものである。

図12一工

δ 4

uJ

図I2−2 H一

r

迎.」.一  4土

   、†・舳塞 ; 釜三1ε 、 一2舳竺   F.

   dか.、.・

参照

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