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平成 30 年度 学内研究助成金 研究報告書

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Academic year: 2022

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平成 30 年度 学内研究助成金 研究報告書

究 種

□奨 励 研 究 助 成 金 □研究成果刊行助成金

□21世紀研究開発奨励金   (共同研究助成金)

□21世紀教育開発奨励金   (教育推進研究助成金)

研 究 課 題 名 炎症性サイトカインTGFによるSirt1の制御と肝星細胞の活性化機構の解 明

研究者所属・氏名 研究代表者:天野  恭志    共同研究者:

1.研究目的・内容

肝臓の線維化は生活習慣や加齢に伴う老化、ウイルス感染によって生じる結果、慢性的な炎 症を誘導し、肝硬変や肝がんを発症する病因となり得る。しかし一方で、薬剤によって改善する 可能性が残されている。本研究では、線維化の主要因子である TGFによる線維化を抑制する 機構について明らかにすることを目的とする。

2.研究経過及び成果

1. TGFによるSirt1の発現の制御機構の解析 

  マウス胎仔線維芽細胞(以下 MEF)において、Sirt1 の発現 を解析するために定量性PCRを行なったところ、TGF刺激に よる mRNA レベルでの発現において顕著な変化はなかった (Fig1.A)。ところが、時間依存的にタンパク質レベルでは低下 す る こ と を 明 ら か に し た(Fig1.B)。 ま た 、TGFの 下 流 で 、 Smad2のリン酸化を解析したところ、刺激後3時間では検出さ れたが、24 時間後には検出されなかった(Fig1.C)。このことか ら、TGFによるSirt1の発現の低下は、Non-canonical TGF

シグナル伝達によるものと考えられた。 

2.  ニコチンアミドモノヌクレオチドによる線維化の抑制機構の 解析 

Sirtuin や補酵素 NAD+合成による経路は、線維化形成に関 与することが申請者らを含む複数のグループにより明らかにな っている。しかし、線維芽細胞において、この分子経路がどの ような機構によって線維化を抑制するのかについて

は明らかになっていない。そこで、ニコチンアミドもの ヌクレオチドが TGFによって誘導された線維化形 成を抑制する機構を明らかにするために、次世代シ ーケンサーによる RNAseq 解析を行った。MEF 細 胞に対して Control、TGF、TGFとニコチンアミド モノヌクレオチドを投与した細胞を比較した。その結 果、TGFを単独で投与した細胞と比較して、TGF

とニコチンアミドものヌクレオチドを投与した細胞で は、TGF経路や炎症性反応の経路に関与する遺 伝子群が有意に低下していた(Fig2)。 

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3.本研究と関連した今後の研究計画

  培養細胞を用いた実験により、TGFによる線維化の誘導に対して Sirtuin 経路が抑制されて いることが明らかになった。今後は、詳細な分子機構を明らかにするとともに、マウスモデルを用 いた個体におけるこの分子経路について明らかにしていきたいと考えている。そのため、肝臓だ けでなく、様々な臓器や組織に存在する線維芽細胞について、近年急速に進歩してきているシ ングルセル解析と NGS 解析を組み合わせることによって、遺伝子発現や調節における分子経 路を解析していくことも考えている。

4.成果の発表等

発  表  機  関  名 種類(著書・雑誌・口頭) 発表年月日(予定を含む)

日本がん分子標的治療学会 口頭 令和元年6

日本生化学会 口頭 令和元年9

参照

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