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Attention Shift Induced by Dynamic Face Stimuli

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Academic year: 2022

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

Attention Shift Induced by Dynamic Face Stimuli

小川, 将樹

https://doi.org/10.15017/1500740

出版情報:Kyushu University, 2014, 博士(芸術工学), 課程博士 バージョン:

権利関係:Fulltext available.

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(様式3)

氏 名 : 小川 将樹

論文題名 : 動きのある顔画像提示による注意の移動

Attention Shift Induced by Dynamic Face Stimuli

区 分 : 甲

論 文 内 容 の 要 旨

視線はヒトが社会的な生活を送るうえで重要な意味を持つ。他者の視線を目にすることで、その 方向に無意識的な注意の移動が生じることが知られている。更に、それによって生じる注意の移動 は、矢印や単語などによって方向を示した際に生じる注意の移動とは異なる性質を持っている可能 性が示されその生起メカニズムを明らかにする目的で、様々な研究が行われてきた。それらの研究 によって、この現象の基礎となる視線方向検出器の発見や、その後の視線情報の統合メカニズム等 が示されてきた。現在もそのような実験は継続的に行われているが、殆ど影響が確かめられていな い要因も残されている。その一つに、観察対象の運動情報がある。本研究の目的は、注意の移動現 象における運動情報の影響について、動きを含む刺激による同現象の基本的特性を調査し、同現象 に対する研究を発展させるための基礎的知見を示すことである。

本研究では、運動情報を伴った刺激であっても、注意の移動効果は静止した刺激と同じなのか、

あるいは運動情報による何らかの修飾があるのかを検討した。具体的には、まず、注意の移動を誘 起する刺激として、最も簡便に動きを表現する正面顔とそれに続く逸視顔の2フレームの仮現運動 刺激を用いてその注意の移動効果への影響を測定した。運動情報がもたらす影響としては、それが 手掛かりとして加わる事による加算的な影響が考えられた。しかし、実験の結果、正面顔を短時間 提示することで反応時間の全体的な短縮効果がみられたが、注意の移動に対する直接的な影響は見 られなかった。このことから、基本的な注意の移動効果は、運動情報を含む刺激であっても、静止 画を用いた場合と同様であると考えられた。次に、注意の移動方向の決定法則を確かめる実験を行 った。具体的には、頭部と目の方向を様々に組み合わせた刺激を用いて、注意の移動方向を調べた。

実験の結果、2 フレームの仮現運動を用いても、注意の移動方向は静止画を用いた先行研究の結果 と良く一致し、頭部と目の相対的な方向が重要、つまり注意の移動は提示された画像の頭部中心座 標系によって決定されることが分かった。二つの実験の結果から、運動情報を付加した条件であっ ても、静止画を用いた条件と基本的に同様の注意の移動特性を誘起することが分かった。

次に、運動する刺激を用いた場合、運動が終了した最終フレームだけを参照して注意の移動が生 じるのか、その運動の過程ですでに注意の移動が始まっているのかを調べた。 この問題が生じうる 最も簡易な、3フレームの仮現運動刺激を用いてその注意の移動への効果を測定した。具体的には、

先の実験の結果を基に、第 2、第 3フレームに、単独ならそれぞれ異なる方向へ注意の移動を誘起 する顔画像を用いた。観察者の注意がどちらのフレームに指向されたかによって、視線の変更の途 中である第2フレームと、視線の変更が完了した状態である第3フレームのどちらがより優先的な 手がかりとなるのかを確かめた。実験の結果は、第3フレームの示す方向に注意の移動が生じた事 を示していた。但し、第2フレームも完全に無視されるわけではなく、予備的な情報として利用さ れていた可能性が示された。

本研究では、視線による視覚的注意の移動現象に運動情報を加えた場合の基礎的知見を得る事を

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目的として実験を行った。その結果、注意の移動方向などの基本的な性質は、運動情報を含まない 刺激を用いた先行研究の結果を応用し得ることが分かった。また、観察対象の視線が経時的に変化 する条件では、最終的に観察対象の視線が向けられた方向に注意の移動が生じることが分かった。

これらの結果は、この現象における頭部と目の方向の相互作用による注意の移動方向の決定過程や、

観察対象の動きの影響を示す重要な基礎的知見である。本研究の成果は、展示映像や仮想空間にお けるアバタや、対人コミュニケーションを行うロボットの動作において、ヒトの注意をさりげなく ある方向へ誘導する等スムースなコミュニケーションを促進する技法への応用が可能である。

参照

関連したドキュメント

 (堤和子・増田珠子・堤龍一郎訳『映画技法のリテラシー I』フィルムアート社 , 2003) L.Giannetti, Understanding Movies,9th Edition,Pearson Prentice

以上の条件を組み合わせて,全部で 26 の交差パターン (2 方向条件 × 13 短音レベル) と 28 のグライドパターンとがあった (1 空隙条件 × 2 方向条件 + 13 中央区間レベル

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出版情報:Kyushu University, 2013, 博士(芸術工学), 課程博士

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Akimoto, "Critical Heat Flux Correlation for Subcooled Boiling Flow in Narrow Channels", International Journal of Heat and Mass Transfer, Elsevier, Vol. Lu,