• 検索結果がありません。

第6章 システムの安定化

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "第6章 システムの安定化"

Copied!
42
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

第6章 システムの安定化

■状態空間における安定化の基本的な方法を説明する.具体的には,状 態を使った状態フィードバックの方法と状態フィードバックとオブザー バを用いた動的出力フィードバックの方法を述べる.

■制御対象

˙

x(t) = Ax(t) + Bu(t) (173)

y (t) = Cx(t) (174)

ただし, x R n , u R m , y R p である.

207

(2)

第6章の内容

1. 状態フィードバックによる安定化

1入出力系の極配置

多入出力系の極配置

極選択の指針

2. オブザーバによる状態推定

3. 出力による安定化:状態フィードバックとオブザーバの併合系

208

(3)

1 状態フィードバック

■仮定:状態 x がすべて測定される

■制御入力

u = F x, F =

 

f 11 · · · f 1n .. . . .. .. . f m1 · · · f mn

  (175)

この安定化方法は状態フィードバックと呼ばれ,係数行列 F は状態フィー

ドバックゲインと呼ばれる.

■閉ループ系

˙

x = Ax + Bu = Ax + BF x x ˙ = (A + BF )x (176)

■内部安定性 = A + BF の安定性.

以降,これが可能となるための条件及び F の設計方法について説明する.

209

(4)

2 極配置法

■極配置法:希望する閉ループ系の極を予め選択し,実際の閉ループ極が そうなるように状態フィードバックゲイン F を決める

最も分りやすい方法

■極はシステム A 行列の特性多項式の根であり,閉ループ極が指定され ると,特性多項式も決まる.

例えば, n 次元のシステムでその極が {p 1 , · · · , p n } に指定されると,対 応する特性多項式は (s p 1 ) · · · (s p n ) となる.

■一方,閉ループ系の係数行列が A + BF であるからその特性多項式は

det(sI (A + BF )) で与えられる.

210

(5)

極配置法

両者が等しくなければならないことより変数 s に関する恒等式を得る

det(sI (A + BF )) (s p 1 ) · · · (s p n ) (177)

■上式両辺係数の比較により F の要素に関する n 個の連立方程式を得る.

■ 1 入力系の場合, F は 1 × n の行ベクトルでその要素数が n なので,

解が存在するとき一意解をもつ.

m 入力系の場合 Fm × n の行列であり,要素数は m × n 個あるた め,解が存在してもその解は一意ではない.

211

(6)

極配置法

■特性根の性質:複素根 λ を持つときその共役 λ も根として持つ.しか も,重根の場合重複度まで含める.つまり, λr 重根であるとき, λ

r 重根となる.

■よって,指定できる固有値集合は実軸に対して対称でなければならな い.以降,指定する固有値をこのようなものに限定するとする.

Im

0 Re

×

×

×

×

×

212

(7)

極配置の条件

例:次の不可制御システムの極配置について考える.

A =

· 1 1 0 −2

¸

, b =

· 1 0

¸

f = [f 1 f 2 ] とおくと, A + bf の特性多項式

det

· s (1 + f 1 ) −(1 + f 2 )

0 s + 2

¸

= (s 1 f 1 )(s + 2)

固有値は (1 + f 1 , −2) となる.開ループ極 −2 が状態フィードバックで 変えられない.つまり,このシステムの極を状態フィードバックで任意 に設定できない.

213

(8)

3 極配置の条件

定理 13 A + BF の固有値を任意に設定できるために, (A, B ) が可制御 でなければならない.

( 証明 ) (A, B ) が不可制御であるとき ∃T s.t ( 補題 2) A = T −1

· A 1 A 12 0 A 2

¸

T, B = T −1

· B 1 0

¸

任意の F について F = F T −1 = [F 1 F 2 ] とおけば

A + BF = T −1

· A 1 + B 1 F 1 A 12 + B 1 F 2

0 A 2

¸ T

det(sI A BF ) = det(sI A 1 B 1 F 1 ) det(sI A 2 ) A 2 の固有値は明らかに移動できない.

214

(9)

4 可制御正準系

補題 4 実現 (A, b, c, 0) に対応する特性多項式と伝達関数:

det(sI A) = s n + a n s n−1 + · · · + a 2 s + a 1 (178) c(sI A) −1 b = β n s n−1 + β n−1 s n−2 + · · · + β 2 s + β 1

s n + a n s n−1 + · · · + a 2 s + a 1 (179)

(A, b) が可制御であるとき,次式を満たす変換行列 T が存在する.

A := T AT −1 =

 

 

 

0 1 0 · · · 0

0 0 1 · · · 0

.. . .. . .. . . .. .. .

0 0 0 · · · 1

−a 1 −a 2 −a 3 · · · −a n

 

 

 

(180)

b := T b = [0 0 0 · · · 1] T (181)

c := cT −1 = [β 1 β 2 · · · β n−1 β n ] (182)

215

(10)

5 変換行列 T の計算

可制御行列

C = [b Ab · · · A n−2 b A n−1 b]

特性多項式

s n + a n s n−1 + · · · + a 2 s + a 1

の係数で構成した行列

U =

 

 

 

a 2 a 3 · · · a n 1 a 3 a 4 · · · 1 0 .. . .. . .. . .. . .. . a n 1 · · · 0 0

1 0 · · · 0 0

 

 

 

(183)

変換行列 T は次のように与えられる

T := (C U ) −1

216

(11)

補題4の証明

T −1 := [t 1 t 2 · · · t n−1 t n ] = [b Ab · · · A n−2 b A n−1 b]

×

 

 

 

a 2 a 3 · · · a n 1 a 3 a 4 · · · 1 0 .. . .. . .. . .. . .. . a n 1 · · · 0 0

1 0 · · · 0 0

 

 

 

t 1 = (A n−1 + a n A n−2 + · · · + a 3 A + a 2 I )b t 2 = (A n−2 + a n A n−3 + · · · + a 3 I )b

.. .

t n−1 = (A + a n I )b t n = b

217

(12)

b = t n より

At 2 = t 1 a 2 t n , . . . , At n−1 = t n−2 a n−1 t n , At n = t n−1 a n t n (184)

また, A n + a n A n−1 + · · · + a 2 A + a 1 I = 0 に右からを t n = b かけると

At 1 = −a 1 t n (185)

この2式をまとめると,

A[t 1 t 2 · · · t n−1 t n ] = [t 1 t 2 · · · t n−1 t n ]

 

 

0 1 · · · 0

.. . .. . . .. .. .

0 0 · · · 1

−a 1 −a 2 · · · −a n

 

 

A = T AT −1

また, T −1 b = C U b = b より T b = b が成立する.

さらに, c(sI A) −1 b = c(sI A) −1 b を用いれば c の式も確認できる.

218

(13)

6 1入力系の極配置

1入力の動的システム

˙

x = Ax + bu (186)

に対して , 状態フィードバックで閉ループ極を任意に指定できる条件を次 の定理に示す.

定理 14 1入力系に対して,状態フィードバック u = f x (f T R n ) で

A + bf の固有値を任意に指定できるための必要十分条件は, (A, b) が可 制御であることである.

219

(14)

1入力系の極配置

( 証明 ) 必要性は定理 13 で示した.ここで,十分性を示す.

■ (A, b) を可制御正準系 (A, b) に変換し, f T −1 = f = [f 1 · · · f n ] と おく

T (A + bf )T −1 = A + b f

=

 

 

 

0 1 0 · · · 0

0 0 1 · · · 0

.. . .. . .. . . .. .. .

0 0 0 · · · 1

−(a 1 f 1 ) −(a 2 f 2 ) −(a 3 f 3 ) · · · −(a n f n )

 

 

 

■等式 det(sI T XT −1 ) = det(T (sI X )T −1 ) = det(T ) det(sI X ) det(T −1 ) = det(sI X ) を使えば,次式が得られる.

det(sI (A + bf )) = det(sI (A + bf ))

= s n + (a n f n )s n−1 + · · · + (a 1 f 1 )(187)

220

(15)

1入力系の極配置

det(sI (A + bf )) = s n + (a n f n )s n−1 + · · · + (a 1 f 1 )

■指定する閉ループ系特性多項式

s n + γ n s n−1 + · · · + γ 2 s + γ 1

■係数比較により

f = [a 1 γ 1 · · · a n γ n ]

■よって,状態フィードバックゲイン

f = f T = [a 1 γ 1 · · · a n γ n ]T (188)

221

(16)

1自由度振動系の設計例

A =

· 0 1

M K 0

¸

, b =

· 0

1 M

¸

A + bf の固有値を (p 1p 2 ) に設定する行列 f = [f 1 f 2 ] が存在するかに ついて調べる.

det(sI (A + bf )) = (s p 1 )(s p 2 )

s 2 f 2

M s +

µ K

M f 1 M

= s 2 (p 1 + p 2 )s + p 1 p 2

が成立つ.両辺各項の係数を比較すると,連立方程式と一意解を得る.

f 2

M = p 1 + p 2K

M f 1

M = p 1 p 2

f = [K M p 1 p 2 , M (p 1 + p 2 )]

222

(17)

演習:第6章 (6a)

線形システム

˙ x =

· 0 1 0 0

¸

x +

· 0 1

¸

u, y = [1, 0]x

が与えられたとする .

(a) すべての状態が測定できるとき , 状態フィードバック u = f x に よって , 閉ループ系の極を −1, −2 に設定したい . フィードバック ゲイン f を求めよ .

223

(18)

【解答】 (a) 状態フィードバック系の特性多項式

A + bf =

· 0 1 0 0

¸ +

· 0 1

¸

[f 1 f 2 ] =

· 0 1 f 1 f 2

¸

⇒ |sI (A + bf )| =

¯ ¯

¯ ¯ s −1

−f 1 s f 2

¯ ¯

¯ ¯ = s 2 f 2 s f 1

= (s + 1)(s + 2) = s 2 + 3s + 2

f 1 = −2, f 2 = −3

(hm66.m を実行してから, hm66 sf.mdl を実行 )

224

(19)

数値例

3次元のシステム

˙ x =

 1 1 −2

0 1 1

0 0 1

x +

 1 0 1

u

に対して,閉ループ極が −2, −1 ± j 1 となるように状態フィードバック ゲインを設計せよ.

■可制御行列を計算

C = [b Ab A 2 b] =

 1 −1 −2

0 1 2

1 1 1

ランク3を持つ.よって,開ループ系が可制御であり,状態フィードバッ クによる極配置は可能である.

225

(20)

■開ループ系特性多項式

det(sI A) = s 3 3s 2 + 3s 1

より a 1 = −1, a 2 = 3, a 3 = −3 である.

■実現を可制御正準系に変換する変換行列

T −1 = C

a 2 a 3 1 a 3 1 0

1 0 0

 =

 4 −4 1

−1 1 0

1 −2 1

■指定された閉ループ系の特性多項式

(s + 2)(s + 1 j )(s + 1 + j ) = s 3 + 4s 2 + 6s + 4

であり, γ 1 = 4, γ 2 = 6, γ 3 = 4 となる.

■よって,状態フィードバックゲイン (p assign.m) f = [a 1 γ 1 a 2 γ 2 a 3 γ 3 ]T = [−15 47 8]

226

(21)

7 多入力系の極配置

補題 5 m 入力系 (A, B ) が可制御であるとき,任意の非零ベクトル b ImB に対して,必ず (A + BK, b) を可制御にする行列 K R m×n が存 在する.

定理 15 m 入力系

˙

x = Ax + Bu

に対して, A + BF の固有値を任意に設定できる状態フィードバックゲ イン F R m×n が存在するための必要十分条件は, (A, B) が可制御であ ることである.

227

(22)

多入力系の極配置

( 証明 ) 前記補題における bBg, g R m と書けることに注意する.入 力変換 u = Kx + gv を行うと,システムは可制御な1入力系

˙

x = (A + BK )x + bv

に変わる.定理 14 によれば,この1入力系の極配置を状態フィードバッ ク v = f x でできる.よって,

F = K + gf (189)

は所望のフィードバックゲインを与える.

228

(23)

8 極選択の指針

1. 収束速度の保証:極を虚軸から一定の距離以上に離す

Re(p i ) ≤ −σ, i

過渡応答の振幅 ( 包絡線 ) はおよそ e −σt になる.そして, e −4.6 1% であるので,整定時間 t sσt s 4.6 を満たす.

よって t s が与えられれば,パラメータ σσ 4.6/t s に決まる.

2. 振動の回数の抑制:虚部を小さくしなければならない.

通常,実部よりも虚部を小さくとる.これは,振動周波数は Im(p)

で周期が 2π/Im(p) となるから, Re(p) Im(p) のとき一周期で 振幅が e −Re(p)·2π/Im(p) e −2π = 0.19% に減少するからである.

3. 制御入力の飽和回避:極を原点から離しすぎてはいけない.

229

(24)

極選択の指針

以上を総合すると,指定できる極の存在域は次の図の斜線部分となる.

Re Im

0

45 o

■ただし,虚部と実部の比 Im(p)/Re(p) を小さくしすぎると,減衰係数 が大きすぎて,バンド幅が下がり,立上り時間は長くなってしまう.従っ て,立上り時間 t r も短くしたい場合,この比を1近くにする必要がある.

230

(25)

2慣性系 ( モータ駆動系 ) の例

■モータで負荷を駆動するシステム

motor load

φ

ω M u ω L d

5

モータ駆動系

231

(26)

■パラメータ

J M :モータの慣性モーメント k :回転軸のバネ定数

J L :負荷の慣性モーメント D :モータ側の粘性摩擦係数

D L :負荷側の粘性摩擦係数 ω M :モータ回転速度

ω L :負荷回転速度 φ :回転軸のねじれ角

u :モータトルク 測定出力: ω M

■モデル:状態ベクトル x = [ω L φ ω M ] T

˙ x =

D J L

L

k

J L 0

−1 0 1

0 J k

M D J M

M

x +

1 J L

0 0

d +

 0 0

1 J M

u (190)

y = [0 0 1]x (191)

232

(27)

2慣性系 ( モータ駆動系 ) の例

■制御仕様:

一定速度で回転している負荷にトルク外乱 d が印加されたとき,負荷の 回転速度 ω L があまり変化しないように制御したい.

■パラメータ:

J M = J L = 1, D M = D L = 0 , k = 100 .

■手段:安定化

状態フィードバックで閉ループ極を −4 ± j 4, −8 に配置する

■状態フィードバックゲイン

F = [13.4 104 16]

233

(28)

2慣性系 ( モータ駆動系 ) の例

単位インパルストルク外乱応答

0 0.5 1

−0.3

−0.2

−0.1 0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5

(motor place.m)

234

(29)

9 オブザーバ

■状態フィードバックを使うには,すべての状態をセンサ ( 通常は高価な ハードウエアである ) で測定しなければならないから,贅沢な制御法と言 えよう.

■さらに,無数の状態を有する柔軟構造物のようにすべての状態をセン サで測れない場合もある.

■従って,通常測定出力と制御入力を用いて何らかのソフトウエアで状 態の推定値を算出する方法がとられる.

■状態を推定するアルゴリズムはオブザーバと呼ばれる.

235

(30)

10 同一次元オブザーバ

x ˙ = Ax + Bu + L(Cx y ) (192)

■同一次元オブザーバの基本原理:

制御対象の動特性を利用してソフトウエアで状態推定値 x を作りだし ( 右 辺最初の二つの項 ) ,オブザーバの出力 Cx と既知の制御対象の出力 y の 誤差で状態推定値を修正する ( 右辺第3項 )

■行列 L :オブザーバゲイン

■実装時の方程式

x ˙ = (A + LC )x + Bu Ly (193)

236

(31)

11 状態推定ができるための条件

■推定誤差

e = x x (194)

x x e 0 なので,推定誤差の収束だけを考えればよい.

e(t) の動特性:

˙

e = ˙ x x ˙

= Ax + Bu + L(Cx Cx) (Ax + Bu)

= (A + LC )e (195)

■任意の初期誤差 e(0) に対して e(t) 0 となるために, (A + LC ) の安 定性が必要かつ十分である.

237

(32)

状態推定ができるための条件

定理 16 同一次元オブザーバにおいて, A + LC の固有値を任意に指定 できるオブザーバゲイン L R n×p が存在するための必要十分条件は,

(C, A) が可観測であることである.

(A + LC ) と (A + LC ) T = A T + C T L T が同じ固有値をもつこと,およ び (C, A) の可観測性と (A T , C T ) の可制御性が等価であることから,定 理は明らか.

■ (A + LC ) の固有値:オブザーバ極

状態フィードバックと同じように,オブザーバの設計においても極配置 法が一番分りやすいので,この方法について説明する.

238

(33)

12 オブザーバゲインの設計

■オブザーバの指定極: {r 1 , · · · , r n }

■オブザーバの特性多項式

det(sI (A + LC )) (s r 1 ) · · · (s r n ) (196)

両辺の係数を比較すると L の要素に関する n 個の連立方程式を得る.

■1出力系の場合,連立方程式を解くことで解を計算できる.

■多出力系の場合

det(sI (A + LC )) = det(sI (A T + C T L T )) (197) A = A TB = C TF = L T とおいて状態フィードバックゲイン設計の アルゴリズムで F を計算してから, L = F T とおけばオブザーバゲイン になる.

239

(34)

13 オブザーバ極の選定

■オブザーバの目的は状態を推定して状態フィードバックを実現させる ことにある.

■このためには,状態推定値の真値への収束は十分に速くしなければな らない.つまり,オブザーバの極は状態フィードバック系の極よりも十 分に虚軸から離れなければならない.

■通常オブザーバ極の大きさは状態フィードバック系の極の 2 5 倍に する.これはオブザーバ設計の指針である.

240

(35)

演習:第6章 (6b)

線形システム

˙ x =

· 0 1 0 0

¸

x +

· 0 1

¸

u, y = [1, 0]x

が与えられたとする .

(b) 出力だけが測定されるとき , 同一次元オブザーバを使って状態 x(t)

を推定したい . オブザーバ極が −4, −5 となるようにオブザーバ を設計せよ .

241

(36)

【解答】 (b) オブザーバの特性多項式

A + lc =

· 0 1 0 0

¸ +

· l 1 l 2

¸

[1 0] =

· l 1 1 l 2 0

¸

⇒ |sI (A + lc)| =

¯ ¯

¯ ¯ s l 1 −1

−l 2 s

¯ ¯

¯ ¯ = s 2 l 1 s l 2

= (s + 4)(s + 5) = s 2 + 9s + 20

l 1 = −9, l 2 = −20

従って,制御入力は以下のように構成される.

x ˙ = (A + lc)x + bu ly =

· −9 1

−20 0

¸

x +

· 0 1

¸

u +

· 9 20

¸ y u = f x = −[2 3]x

(hm66.m を実行してから, hm66 obsf.mdl を実行 )

242

(37)

2慣性系の例

■2慣性系では,負荷にセンサをつけることは困難なので,通常モータ軸 の角速度度 ω M を測定する.

■オブザーバ極: −12 ± j 19, −24

■求まったオブザーバーゲイン L = [−73.2 8.8 48]

■初期状態 x(0) = [1 0 0] T に関する推定誤差の応答 (motor place.m)

−0.5 0 0.5 1

−0.04

−0.02 0

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5

−0.05 0 0.05 0.1

243

(38)

14 併合系

■オブザーバで推定した状態を用いて状態フィードバックを施す

u = F x + v (198)

ただし,信号 v は外部からの入力 ( 例えば,外乱など ) を表す.

■併合系:状態フィードバックとオブザーバを使った制御構成

■ (x , x) の代わりに閉ループ系の状態を (x , e) と選ぶ

u = F x + vx ˙ = Ax + Bu に代入すると

˙

x = Ax + BF x + Bv = (A + BF )x + BF e + Bv

これを式 e ˙ = (A + LC )e とまとめると,閉ループ系が得られる.

244

(39)

併合系

■閉ループ系の状態方程式

· x ˙

˙ e

¸

=

· A + BF BF

0 A + LC

¸ · x e

¸ +

· B 0

¸

v (199)

■閉ループ系の極 = 状態フィードバック+オブザーバの極の和集合

det

· sI (A + BF ) −BF

0 sI (A + LC )

¸

= det(sI (A + BF )) det(sI (A + LC ))

■分離原理:

状態フィードバックとオブザーバがそれぞれ安定となるように設計され ていれば,全システムも安定になる.つまり,状態フィードバックの設計 とオブザーバの設計は独立しており,別々に行なえる.

245

(40)

併合系

■ただし,分離原理が成立つとは言え,状態フィードバックとオブザーバ の過渡応答を速くするだけで目標値や外乱に対する応答もよくなるとの 保証はない.なぜなら,過渡応答は零点にも依存するからである.

■例えば,目標値応答の場合,プラントと制御器の伝達零点は閉ループ伝 達関数の伝達零点になる.従って,プラントに虚軸に近い安定/不安定 零点をもつと,閉ループ極を大きくしすぎると出力応答の立上りが急激 になるから,かえって大きな行き過ぎ量/逆振れをもたらしてしまう.

■制御器の極でプラントの零点を相殺させればよいと思われるかもしれ ないが,外乱応答などの観点から虚軸に近い極零点相殺は許されない.

246

(41)

2慣性系の例

状態フィードバックとオブザーバーを併合した閉ループ系の単位インパ ルスのトルク外乱応答 (motor place.m)

0 0.5 1

−0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2

247

(42)

15 動的出力フィードバック制御器

u = F x

を式 x ˙ = Ax + Bu + L(Cx y ) (200)

に代入すると

x ˙ = (A + BF + LC )x Ly

y 7→ u の動的出力フィードバック制御器

K (s) =

· A + BF + LC −L

F 0

¸

(201)

これは状態フィードバックとオブザーバをまとめた動的出力フィード バック制御器である.

248

参照

関連したドキュメント

エッジワースの単純化は次のよう な仮定だった。すなわち「すべて の人間は快楽機械である」という

燃料デブリを周到な準備と 技術によって速やかに 取り出し、安定保管する 燃料デブリを 安全に取り出す 冷却取り出しまでの間の

9 時の館野の状態曲線によると、地上と 1000 mとの温度差は約 3 ℃で、下層大気の状態は安 定であった。上層風は、地上は西寄り、 700 m から 1000 m付近までは南東の風が

・電源投入直後の MPIO は出力状態に設定されているため全ての S/PDIF 信号を入力する前に MPSEL レジスタで MPIO を入力状態に設定する必要がある。MPSEL

検出電圧が RC フィルタを通して現れます。電流が短絡保護 のトリップレベルを超えた場合、 ローサイドの三相すべて の IGBT はオフ状態になり、フォールト信号出力 V

地震 L1 について、状態 A+α と状態 E の評価結果を比較すると、全 CDF は状態 A+α の 1.2×10 -5 /炉年から状態 E では 8.2×10 -6 /炉年まで低下し

地震 L1 について、状態 A+α と状態 E の評価結果を比較すると、全 CDF は状態 A+α の 1.2×10 -5 /炉年から状態 E では 8.2×10 -6 /炉年まで低下し

を負担すべきものとされている。 しかしこの態度は,ストラスプール協定が 採用しなかったところである。