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IVR 会誌 Jpn J Intervent Radiol 23, 2008.

日本

IVR

学会関連

研究会・地方会抄録

第 22 回日本 IVR 学会中部地方会

場   所:名古屋国際会議場 1 号館

日   時:平成 19 年 2 月 24 日(土)

当番世話人:伴野辰雄(藤田保健衛生大学医学部 放射線科)

1. くも膜下出血で発症した CCF の 1 例 岡崎市民病院 放 同脳外1) 渡辺賢一/小山雅司/石川喜一/高木輝秀1)  71歳女性,数年前に脳ドックで脳動脈 瘤を指摘されている。2 年前に頭部外傷 を受けた。その 1 年半後に皮質下出血を きたしたが保存的に治療された。さらに 半年後にクモ膜下出血を発症した。脳動 脈瘤破裂によるものと考え開頭術が施行 されたが,脳表に異常血管が認められた ため閉頭。術前の 3D−CTAを見直すと傍 鞍部から脳表にかけて異常血管が描出さ れていた。DSAでdirect CCFの診断がな されたため血管内治療を行なった。離脱 型バルーンと金属コイルを併用して塞栓 術を行い,シャントは消失した。術翌日 より生じた左外転神経麻痺は経過観察中 に徐々に改善し,5 ヵ月後には消失した。 1年後にもCCFの再発は見られていない。 外傷に起因すると考えられるCCFに対し てバルーンとコイルを用いて治療を行っ た。先入観にとらわれず,3D−CTAなど のデータは最大限に活用することが重要 である。 2. 頭頸部癌に対する新しい選択的動 注手技について 愛知県がんセンター中央病院 放治 不破信和/古平 毅/立花弘之/中村達也 佐藤義高/中原理恵/供田卓也  頭頸部癌に対する選択的動注療法の問 題点は治療途中でのカテーテルの脱落で あり,我々の施設では 24%(17/70)に脱 落を認めた。この対処として 1999 年よ り選択動脈末梢側へカテーテルを挿入す るカテーテル交換法を採用した。対象例 は 1999 年 5 月から 2004 年 12 月までの間 の症例の中で選択的動注を予定した 92 例である。症例の多くは舌癌であった。 選択率は 83%(76/92),治療中のカテー を呈す。血管撮影で左第 2 および第 3 腰 動脈の硬膜枝から多数の微細な動静脈瘻 が描出され,狭い範囲に集中して硬膜静 脈に流入し,硬膜外静脈から体循環に導 出されると共に,硬膜内根静脈に逆流し ていた。硬膜外動静脈瘻と診断した。 【治療】 上記 2 本の腰動脈の硬膜枝から 33%および 20%の濃度で 2 回塞栓し,完 全閉塞を得,自立歩行可能となった。 【結論】 NBCAを用いた塞栓術で完全閉塞 を得,症状の改善が得られた。脊椎硬膜 外動静脈瘻に対するNBCAを用いた塞栓 術の有効性を示すと思われた。 5. 結核患者に認めた肺動脈瘤の 1 例 福井赤十字病院 放 同呼1) 川原清哉/里上直衛/山田篤史/木下一之 根来慶春/浜中大三郎/左合 直/外山善朗1)  症例は 76 歳男性。肺結核にて入院加 療中に喀血を認め,BAE 目的にて紹介。 BAE 施行前の造影 CT 検査にて,荒廃し た左下葉に 1.5㎝大の動脈瘤を認めたが, 気管支動脈ではなく,肺動脈瘤からの出 血を疑われた。血管造影時,気管支動脈 造影では瘤の描出なく,肺動脈造影にて 瘤の描出を認めた。動静脈瘻は認めず, 瘤の近位を金属コイルにて塞栓した。コ イリング後は喀血の再発はなかったが, 4 ヵ月後に緑膿菌肺炎を併発し死亡され た。本例は肺結核に伴う Rasmussen 動 脈瘤を疑われたが,空洞壁に接している か不明で,Rasmussen動脈瘤と断定でき なかった。肺結核患者に喀血を認めた場 合は肺動脈瘤からの出血の可能性を考慮 して血管内治療に望むことが重要。 6. 喀血で発症した両側性気管支動脈 蔓状血管腫に対して気管支動脈塞 栓術が奏功した 1 例 名古屋大学 放 半田市立半田病院 放1) 同呼内2) 松島正哉/鈴木耕次郎/駒田智大/森 芳峰 太田豊裕/長縄慎二/肥田野暁1)/小川雅弘2) 【症例】 64歳 女性 【主訴・現病歴】 突然の喀血を来たし救急 外来を受診した。肺疾患の既往なし。 【経過】 緊急気管支鏡にて左下葉気管支内 にcoagula,右下葉入口部に拍動する隆起 性病変を認めた。胸部造影 CT にて気管 テル脱落率は 1例(1.3%;1/76),動注療 法の完遂率は 93%(71/76),有害事象は カテーテルの感染を 1例(1.3%;1/76)に 認めた。3年局所制御率は70%であった。 本治療手技により安定した選択的動注手 技が可能となったが,選択不能例に対す る対策が今後必要である。 3. 頸椎・頸椎周囲病変に対するneedle biopsyの穿刺ルートの検討:前方, 側方穿刺法の有用性 聖隷浜松病院 放 片山元之/増井孝之/佐藤公彦/杉山雅洋 瀬尾英和/忽那明彦  頸椎領域の CT ガイド下針生検術を施 行した 3 症例につき,穿刺ルートおよび 工夫点を報告した。症例 1 は肺癌で原発 巣から病理診断が得られず,C3椎体背側 の腫瘍に対し,後方アプローチで穿刺, 扁平上皮癌と診断された。症例 2はC6か ら椎前間隙の病変を甲状腺経由での前方 アプローチにより内容物を吸引,結核と 診断された。症例 3 は C5 から椎前間隙 の腫瘍に側方アプローチで施行。椎体前 結節と内頸静脈を超えた部位で穿刺針の 方向を修正する工夫で穿刺可能となり, ランゲルハンス組織球症と診断された。 いずれも合併症は認めなかった。側方ア プローチを考慮することにより,穿刺 ルートのバリエーションが増え,穿刺の 適応が広がると考えられる。 4. 脊椎硬膜外動静脈瘻に対するNBCA を用いた塞栓術の 1 例 浜松医科大学 放 同脳神外1) 稲川正一/平松久弥1)/阪原晴海 【目的】 ごく稀な硬膜外動静脈瘻の1例を 報告する。 【症例】 54歳男性。6 ヵ月前から両下肢末 梢優位の運動感覚障害が出現し,2 ヵ月 前から杖歩行となり,1 ヵ月前から頻尿

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支周囲に異常血管を認めた。Angio にて 左右の気管支動脈の拡張・屈曲・蛇行, 肺動静脈へのシャント,小動脈瘤を認め, 原発性気管支動脈蔓状血管腫と診断した。 できるだけ末梢側でゼラチンスポンジと

micro coilにて塞栓した。4 ヵ月後Angio

では拡張血管とシャントの改善を認めた。 6 ヵ月間喀血の再発は認めていない。 【結語】 稀な両側性気管支動脈蔓状血管腫 に対し気管支動脈塞栓術が奏功した 1 例 を経験した。 7. 回収可能な下大静脈フィルター留 置時の傾きに関する検討 愛知医科大学 放 西尾市民病院 放1) 東名古屋病院 放2) 亀井誠二/勝田英介/大島幸彦/萩原真清 松田 譲/大野良太/岩井宏悦/石口恒男 中村篤史1)/白石里支1)/村田勝人2) 【目的】 回収可能な下大静脈フィルター留 置時の傾きを留置方法別に検討する。 【対象と方法】 対象は回収型下大静脈フィ ルターを留置した 39 例,回収を行った 15例。原則として大腿静脈からアプロー チし,血栓などにより困難な場合のみ頸 静脈からアプローチした。フィルターの 下大静脈長軸に対する傾き,回収率を検 討した。 【結果】 傾きは頸静脈アプローチ(16例)で 7.0±3.8°,大腿静脈アプローチ(36例)で 5.9 ± 4.1°であった。回収は全例で成功 した。 【結論】 回収を行う場合でも頸静脈アプ ローチに固執する必要はないと考えられた。 8. Zenith AAAによる腹部大動脈瘤の 治療−中期成績− 三重大学 放 同胸外1) 松阪中央総合病院 放2) 加藤憲幸/石田正樹/竹田 寛/下野高嗣1) 新保秀人1)/平野忠則2) 【目的】 三重大学におけるZenith AAAを 用いた腹部大動脈瘤治療の中期成績を報 告する。 【対象と方法】 平成11年10月から平成15 年 7月までに,三重大学において15例(74 ± 7 歳,全例男性)の腹部大動脈瘤症例 に対し Zenith AAA を用いて治療を施行 した。このうち 12 例は,人工血管置換 術の適応外として外科より紹介された症 例であった。 【結果】Zenith AAAの留置は全例で成功し, 30日以内の死亡はなかった。エンドリーク は術後30日以内で2例(Ⅰ型1例,Ⅱ型1例) に認められたが,それ以降も残存した症 例は 1例(Ⅱ型)のみであった(7%)。この 症例では,最終的に開腹手術による腰動 脈の結紮術が必要となった。経過観察中 に 7例(46%)が死亡した。1例で腹部大動 11. 腎動脈狭窄を伴った腎動脈瘤に対 し IVR を施行した 1 例 名古屋市立大学 放 成田記念病院 放1) 橋爪卓也/北瀬正則/上岡久人/竹内 充 佐々木繁/荻野浩幸/芝本雄太/下平政史1)  症例は68歳男性。高血圧follow中にCT で右腎動脈瘤を指摘された。CT では右 腎動脈第 1 分岐部に neck の広い動脈瘤 を認めた。根部には狭窄があり,狭窄後 拡張を伴っていた。動脈瘤は瘤内塞栓で 親動脈の温存が可能であった。起始部の 狭窄はパルマッツステントにて治療した が,その夜に急性腎動脈閉塞が生じた。 緊急で施行した血栓除去術では血栓通 過に難渋したが,6Fr.のガイディングカ テーテルをゆっくり進めると血栓部を容 易に通過可能であった。血栓吸引とウロ キナーゼ動注で主な分岐の再開通を得た。 狭窄後拡張部のステント密着不良が急性 閉塞の原因と考え,拡張部をカバーする パルマッツステントを追加留置した。そ の後,再閉塞は起っておらず,血圧コン トロールも改善した。 12. 肝細胞癌に対する動注用シスプラ チンを用いた肝動注化学療法の治 療成績 愛知県がんセンター中央病院 放診 IVR 名嶋弥菜/稲葉吉隆/山浦秀和/佐藤洋造 嶋本 裕/西尾福英之/友澤裕樹/坂根 誠 佐々木文雄 【背景】 肝細胞癌に対し,2004 年 7 月よ り動注用シスプラチン製剤が使用可能と なったが,肝細胞癌に対する肝動注化学 療法の位置付けは未だ定まっていない。 【目的・方法】 当院での同製剤による動注 化学療法の治療成績を明らかにするた め,2004 年 7 月から 2006 年 7 月に同療法 を施行された全 13 例を retrospective に 検討した。 【結果】 前治療あり/なし=8/5,治療適応 は TAE 不応 / 門脈腫瘍栓合併= 4/9。奏 効率=15%(CR/PR/SD/PD/NE=0/2/3/ 5/3),生存期間中央値 5 ヵ月。食欲低下 (69%),倦怠感(62%),腹痛(62%),発熱 (69%),肝障害(77%)などを高率に認めた が,概ね軽度であった。しかし,2例(15%) の治療関連死(肝腎不全 1例,胆道感染1 例)を認め注意が必要と考えられた。 13. 治療抵抗性大腸癌肝転移に対して の DSM/MMC による肝動注化学 療法の検討 愛知県がんセンター中央病院 放診 IVR 嶋本 裕/稲葉吉隆/山浦秀和/佐藤洋造 名嶋弥菜/西尾福英之/友澤裕樹/坂根 誠 佐々木文雄  標準治療に抵抗性を示した大腸癌肝 転移 13例に施行したDSM/MMCによる 脈瘤の破裂を認めたが,他の症例の死因 はいずれも腹部大動脈瘤と関連はなかっ た。1 年生存率は 100%,2 年生存率は 86%,5 年生存率は 50%であった。瘤径の 縮小は,最終的に79%の症例で得られた。 【結語】 Zenith AAAによる腹部大動脈瘤の 治療は低侵襲かつ有効で,瘤破裂死亡を 減少させる可能性がある。しかし,様々 な危険因子を有する手術不能症例では, 慎重な患者選択が必要と考えられる。 9. 上腸間膜動脈仮性動脈瘤をステン トグラフト内挿術にて治療した1例 藤田保健衛生大学 放 同胆膵外1) 同心血外2) 花岡良太/加藤良一/伴野辰雄/乾 好貴 片田和広/堀口明彦1)/宮川秀一1)/西部俊哉2) 近藤ゆか2) 【目的】 左上腕動脈経由で上腸間膜動脈仮 性動脈瘤に対してステントグラフト内挿 術を施行したので報告する。 【症例】 35 歳,男性。急性膵炎の既往あ り。造影 CT にて上腸間膜動脈本幹分岐 直後に2㎝大の仮性動脈瘤が認められた。 ステントグラフトは径 10㎜,長さ4㎝の Psager を使用し,デリバリーシステムは 8F-Shuttle-SL Flexor sheathと径3㎜,長

さ 2㎝のSavy balloon catheterを用いて作 製した。動脈瘤近傍の変異総肝動脈と空 腸動脈をコイルにて塞栓し,左上腕動脈 よりデリバリーシステムを誘導し,ステ ントグラフトを留置した。 【考察】 同システムは上腕動脈経由での手 技が可能であり,上腸間膜動脈へのステ ントグラフト内挿術に有用であると考え られた。 10. 腹腔動脈の解離性動脈瘤に対して ステント留置を施行した 1 例 名古屋市立大学 放 成田記念病院 放1) 尾陽病院 放2) 西川浩子/佐々木繁/上岡久人/橋爪卓也 竹内 充/荻野浩幸/芝本雄太/下平政史1) 岡野美穂2)  症例は 69歳男性。足のむくみを主訴に 近医を受診し,CTで腹腔動脈の解離性動 脈瘤と診断された。解離は腹腔動脈から 総肝動脈にみられ,拡張した偽腔とこれ による真腔の狭小化がみられた。血管造 影では固有肝動脈の閉塞もみられ,解離 部の血栓による閉塞が疑われた。SMART Control stent 8㎜×40㎜を留置したが,偽 腔のエントリーが残存したため,近位部 に重なるようにPalmaz stent 7㎜×17.8㎜ を留置し後拡張を追加した。確認造影で も偽腔が若干描出されたが真腔の拡張は 良好であった。術後翌日,3 ヵ月後の CT にてもステントの拡張は良好で偽腔は縮 小傾向であった。

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 症例は 63歳男性。肝移植後8日に肝動 脈血栓を来し,緊急血管造影がなされた。 吻合部狭窄に対して PTAがなされ肝動脈 血流の回復をみたが,翌日に再閉塞を来 した。再度 PTAを行ったが,肝動脈は破 裂した。破裂肝動脈に stent-graftを留置 した。Stent-graft留置後,止血が得られ, 合併症も認めなかった。現在 8 ヵ月の経 過観察中 stent-graftの血流は良好に保た れている。 19. 正中弓状靱帯圧迫の腹腔動脈狭窄 に合併した背側膵動脈瘤破裂に対 して TAE を施行した1例 トヨタ記念病院 放 名古屋大学 放1) 伊藤信嗣/川瀬世津子/牧野直樹/伊藤信嗣1) 鈴木耕次郎1)/長縄慎二1)  79歳男性。腹腔動脈狭窄に因る径8㎜ の破裂背側膵動脈瘤を認めた。コイルと NBCA で 5 本の流入・流出動脈を塞栓し た。瘤への僅かな血流が残存したが,術 後CTで動脈瘤は完全に血栓化しており, 再発は認めていない。 20. 大型肝細胞癌に対する TAE 併用 RFA 三重大学 放 高木治行/山門亨一郎/中塚豊真/浦城淳二 竹田 寛 【目的】 大型肝細胞癌に対する TAE 併用 RFAの治療成績について検討。 【対象と方法】 対象は5.1∼10㎝までの大 型肝細胞癌を有する患者 20 例(男性 16 例,女性 4例,平均年齢69歳)。主腫瘍径 は 5.1∼9.5㎝(平均6.2㎝)。全例でRFA の1∼2週間前にTAE併用。手技成功率, 合併症,局所再発率,生存率,無再発生 存率を評価した。 【結果】 手技は全例で成功(100%)。合併 症として肝膿瘍 2例と横隔膜ヘルニア1例 を認めた。累積局所再発率は 3 年 32%, 5 年 32%,累積生存率は 3 年 62%,5 年 41%,無再発生存率は3年28%,5年14% であった。 【結論】 大型肝細胞癌に対する TAE 併用 RFA は有用で,外科治療成績と比べ遜色 のない結果が得られた。 21. 肝切除後再発肝細胞癌に対する RFA 三重大学 放 高木治行/山門亨一郎/中塚豊真/浦城淳二 竹田 寛 【目的】 肝切除後再発肝細胞癌に対する TAE 併用 RFA の治療成績について検討。 【対象と方法】 対象は 5 ㎝までの肝切除 後再発肝細胞癌を有する患者 32例(男性 26 例,女性 6 例,平均年齢 68 歳)。主腫 瘍径は 1.0∼4.8㎝(平均2.4㎝)。全例で 肝動注化学療法の内容,効果および合併 症について検討。1 回の手技での薬剤注 入量は DSM中央値1200㎎(300∼3900), MMC中央値12㎎(6∼24)。肝動注化学療 法の治療継続期間の中央値は 76日(16∼ 219)で,施行回数の中央値は2回(1∼6)。 奏効例は見られなかったが,SD が 7 例 見られた。また,治療関連と考えられる 肝不全死を 1 例経験した。約 2 ヵ月間の 治療継続が可能であったが,重篤な合併 症を来たす可能性があることを念頭に置 くべきである。 14. 1ルートによる肝動注用ロングテー パーカテーテル留置例におけるカ テーテル閉塞の検討 富山大学 放 加藤 洋/蔭山昌成/富澤岳人/川部秀人 渡邊直人/瀬戸 光 【目的】 1ルートによる肝動注ロングテー パーカテーテル留置例のカテーテル閉塞 について検討する。 【対象と方法】 1ルートによりGDAコイル 法もしくはSPAコイル法でロングテーパー カテーテルを留置した50例。カテーテル 閉塞,肝動脈閉塞を評価した。 【結果】 平均観察期間は144.4日。リザー バーポートシステムの閉塞は8例(16%), 肝動脈の閉塞は 1 例(2%),フィブリン シースによると思われる肝動脈の偽閉塞 は 2例(4%)であった。リザーバーポート システム閉塞症例のうちマイクロカテー テルの交換で,再開通が得られたものが 3例あり,システムの抜去を回避できた。 【考察】 これまでのリザーバーポートシス テムの閉塞率と比較して若干高いが,マ イクロカテーテルの交換で再開通が得ら れたものがあり,閉塞を認めたときには 試みてもよい方法と考えられた。 15. 腎癌膵転移による胆道閉塞に対し てステント挿入による開存の維持 に難渋した1例 市立砺波総合病院 放 同放治1) 同核2) 同泌3) 野畠浩司/海東惠子/角田清志/西嶋博司1) 絹谷啓子2)/三崎俊光3)  症例は 70 歳代男性。99 年左腎細胞癌 の術後経過観察中,05年9月より膵頭部 の転移性腫瘍による閉塞性黄疸を認め, PTBD 施行後下部総胆管にベアステント (ジルバー)を挿入。11 月に黄疸再発で 2回目のPTBD施行。腫瘍のingrowthを 認めたため,カバードステント(Niti-S ComVi)をインステントで挿入。しかし 拡張力不足で内腔の開存が得られないた め,バルーン拡張型ステント(パルマッ ツ)を追加して外瘻抜去可能となった。 06 年 2 月に黄疸再発で 3 回目の PTBD 施 行。肝門側の overgrowthを認め,Niti-S を追加。その後 4 月に死亡するまで黄疸 の再発はなかった。本例では腫瘍の急速 な増大,相対的に強い胆管の締め付け, 出血を伴う内腔への浸潤が特徴で,その ため約半年間に 3 回の PTBD と 4 回のス テント挿入を要したが,初回よりカバー ドステントを使用すれば,治療機会が軽 減できた可能性があった。 16. Circumflex type の胃腎短絡に対 して B-RTO を施行した 1 例 金沢大学 放 寺山 昇/南 哲弥/眞田順一郎/香田 渉 服部由紀/吉江雄一/扇 尚弘/松井 修  症例は 40 代女性。アルコール性肝硬 変による胃静脈瘤の治療目的に入院。肝 機能障害とアンモニア高値を示した。右 内頸静脈からバルーンカテーテルを左腎 静脈に注ぐ排血路に挿入。シャント閉塞 下に造影を行ったが後腹膜への側副路を 見るのみであった。カテーテルを進める が,逆にシャントの閉塞が不能となり, downgradingは困難であった。Circumflex typeシャントであることに気付き,側副路 をコイル塞栓後,カテーテルをcircumflex シャントの合流部より手前まで引き戻し てB-RTOを施行した。このようなシャン トは downgradingする際のピットフォー ルに成りうるので,このようなタイプの 存在も認識しておくことが重要である。 17. TIPS が奏効した肝性胸水の 1 例 金沢大学 放 南 哲弥/眞田順一郎/寺山 昇/小林 聡 草彅実穂/望月健太郎/中村功一/尾崎公美 松井 修  患者は 69歳,男性。非代償性肝硬変に て経過観察中,腹水とともに胸水の増加 が見られ,発熱と呼吸困難が出現した。 利尿剤,アルブミン製剤抵抗性となり, 肝性胸水に感染を繰り返してたため経皮 経肝門脈体循環短絡術(TIPS)を施行し た。術後胸腹水は減少し,外来通院中で ある。肝性胸水の機序は,腹水が腹腔内 圧の上昇により生じた横隔膜小孔を通じ て,陰圧である胸腔内に移行するとされ ている。初期治療は塩分制限や利尿剤投 与,次に胸水穿刺排液および胸膜癒着術 が試みられることが多いが,難治性であ り,難治性腹水の治療に有効であるTIPS が奏功する事が多く報告されている。 18. 肝移植後の肝動脈狭窄に対する PTA 後に肝動脈破裂を来した1例 三重大学 放 同肝胆膵外1) 京都大学 外2) 山門亨一郎/高木治行/中塚豊真/浦城淳二 竹田 寛/櫻井洋至1)/臼井正信1)/伊佐治秀司1) 上本伸二2)

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RFA の 1 ∼ 2 週間前に TAE 併用。手技成 功率,合併症,局所再発率,生存率,無 再発生存率を評価した。 【結果】 手技は全例で成功(100%)。合併 症として気胸 3 例を認めた。累積局所再 発率は3年19%,5年19%,累積生存率は 3 年 83%,5 年 59%,無再発生存率は 3 年 53%,5 年 43%であり,腫瘍数単発また は肝切除から再発までの期間 1 年以上の 場合に無再発生存率は有意に高かった。 【結論】 肝切除後再発肝細胞癌に対する TAE併用RFAは有用であった。 22. 肺 RFA 後の PET/CT での治療効 果の検討 三重大学 放 須澤尚久/山門亨一郎/高木治行/中塚豊真 浦城淳二/竹田 寛  PET陽性の肺悪性腫瘍をもつ患者19症 例 24 病変の RFA 後の効果判定における FDG−PET/CTの有用性をプロスペクティ ブに検討した。FDG−PET/CTはRFA直 前および後 3 ヵ月ごとに施行した。経過 観察は平均11 ヵ月,再発は24病変中1病 変(4%)であった。3 ヵ月時点での感度, 特異度,正診度は RFA 1 週間後に比べ 30%以上縮小したものを効果ありとした 場合はそれぞれ 100%,43.5%,45.8%で あり,SUVの25%以上の減少を効果あり した場合は全て 100%であった。FDG− PET/CTは肺RFA後の効果判定において 形態および機能の両者を評価できる有 用なモダリティである。SUV 減少率は RFA後早期(3 ヵ月)での効果判定に有用 であった。 23. 脳原発 hemangiopericytoma:肝・ 胸膜転移に対して集学的治療を 行った 1 例 三重大学 放治 児玉大志/山門亨一郎/高木治行/浦城淳二 中塚豊真/竹田 寛  症例は 55 歳女性。頭蓋内 hemangio-pericytoma の肝転移,左胸膜転移に対す る加療目的で当科入院となった。まず, 肝転移に対して TAE+RFAを施行した。 次に胸膜転移に対してRFAを単独で行っ たところ,術中に多量の喀血と血胸を合 併し,出血性ショックに陥った。経過観 察のみで止血したが,輸血を余儀なくさ れた。この件を踏まえ,2 回目の RFA の 際には,事前に出血予防目的で肋間動脈 からの TAEを行った。これにより,大きな 合併症なく手技を終えることができた。 現在,初回治療から 13 ヵ月が経過して いるが,無再発生存中である。血管原性 腫瘍に対して RFA を行う際は,事前に TAE を施行しておく必要があると考え られた。 1. 私の RFA 補助具 広島市立安佐市民病院 放 直樹邦夫  ボストン社の LeVeen needleを使った RFA の際に手技を補助する器材を 2 つ考 案したので供覧する。ひとつは LeVeen needle の array が手技中に勝手に開かな いように固定する器具で,装着や展開 量の調節は簡単に行える。固定具の重量 は 13.5gと軽量で,装着後に針本体がた わむような事はなく,自験例での使用に あたり特に問題はない。別の補助器材は RF3000 ジェネレーターの情報をパソコ ンにて記録する専用ソフトである。記録 は 1 秒毎に可能で従来のプリンターによ る記録と比べてリアルタイムにデーター が反映されており,有用性が増したと思 われる。尚,ソフトについては近日中に ボストン社あるいは次のサイト(http:// は全身麻酔下に施行した。Cool-tip針にて nidus に穿刺し,5W で開始,5W/2min で上昇させ,12分間で終了とした。術後 3症例とも良好な除痛効果が得られた。 3. 生体豚モデルにおける経気道的生 理食塩水注入併用肺ラジオ波焼灼 療法の基礎的検討−第 2 報− 鳥取大学 放 同病1) 米子医療センター 放2) 博愛病院 放3) 山陰労災病院 放4) 河合 剛/神納敏夫/橋本政幸/大内泰文 高木康伸/足立 憲/小川敏英/藤岡真治1) 井藤久雄1)/杉浦公彦2)/中村希代志3)/井隼孝司4)  以前我々は均一な生理食塩水分布を 得る方法として経気道的注入法による肺 RFA を報告したが,今回は腫瘍モデルで 検証する。豚肺を用いて生食注入部,非 注入部を経皮的に穿刺し,ミンチ状にし た豚大腿部筋肉を注入して腫瘍モデルを 作成する。次に腫瘍部を熱凝固し,肉眼 的・組織学的に検討した。腫瘍部割面の 肉眼像はいずれも類円形であった。注入 部では熱凝固範囲が有意に増加し,組織 インピーダンスは有意に低下した。経気 道的生食注入肺 RFA は腫瘍の周囲実質 を含めた十分な凝固が可能で有用と考え られた。 4. 生食注入下での肺RFA:ブタ正常 肺での実験 岡山大学 放 同病理1) 赤穂中央病院2) 井石龍比古/平木隆夫/乗金精一郎/松井裕輔 丸中三菜子/井上大作/小林桂子/櫻井 淳 藤原寛康/黒瀬太一/郷原英夫/三村秀文 金澤 右/柳井広之1)/吉野 正1)/田尻展久1) 【目的】 豚正常肺において,生食注入下に RFAを行い,その有効性を検討する。 【方法】 豚 3 頭を用い展開針で合計 20 箇 所焼灼。Group 1(n = 6);生食注入な し,10Wで開始,5W/分で上昇。Group 2(n = 5);生食注入なし,30W で開始, 10W/ 分で上昇,Group 3(n = 9);生食 注入下に 30Wで開始,10W/分で上昇。 【結果】 Group 1,2,3において凝固壊死 体積は各々 878 ± 502 ㎣,858 ± 722 ㎣, 1421±761㎣であり生食注入したGroup 3 において有意に拡大した(P=.03)。 【結論】 生食注入により凝固壊死体積が有 意に拡大した。 5. 肺ラジオ波焼灼療法後に肺仮性動 脈瘤を認めた 1 例 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 放1) 櫻井 淳/三村秀文/郷原英夫/黒瀬太一 藤原寛康/田尻展久/井石龍比古/井上大作 小林桂子/乗金精一郎/松井祐輔/丸中三菜子 金澤 右 【症例】 50 歳代,男性。肺血管内皮細胞 腫と診断。以後病変は徐々に増大傾向 www2.ocn.ne.jp/~kuni-70k/)にて配布の 予定である。 2. 類骨骨腫に対して RFA を施行し た 3 例 岡山大学 放 岡山医療センター 放1) 丸中三菜子/郷原英夫/小林桂子/藤原寛康 平木隆夫/黒瀬太一/三村秀文/金澤 右 脇 隆博1)  類骨骨腫に対するRFAは海外で多数行 われ有効とされているが,本邦では症例 数は少ない。また焼灼プロトコールは文 献により様々で定まったものがない。今 回当科にて 3 例経験したので若干の文献 的考察を含め報告する。症例は14歳から 26 歳の 3 人で,部位は大腿骨頚部 2 人, 仙骨 1人であった。術前VRSはそれぞれ 7 ∼ 10 で,3 人とも消炎鎮痛剤を常用し ている状態だった。RFAは腰椎麻酔また

第21回日本IVR学会中国四国地方会

場   所:米子コンベンションセンター

日   時:平成 19 年 9 月 21 日(金),22 日(土)

当番世話人:小川敏英(鳥取大学 放射線科)

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にあったため,肺ラジオ波焼灼療法(以 下 RFA)目的に入院となった。病変は左 上葉 S5に認められ,肺動脈(A5)に非常 に近接していた。LeVeen針(17G-2㎝)を 用いて焼灼した。RFA より 17 日目に喀 血を認め,CT で 5 ㎜大の仮性動脈瘤を 指摘された。気管支動脈造影,肺動脈 造影では活動性出血の所見なく経過観 察となった。1 ヵ月後の CT 再検で仮性 動脈瘤の増大を認めたため,肺動脈造 影を施行し,A5 に仮性動脈瘤を確認し た。血管塞栓用コイル 16 本にて塞栓し, isolation に成功した。以後経過観察中喀 血を認めず良好な経過である。 【考察】 当院で施行した 2007 年 5 月まで の肺 RFA,538セッション中1例(0.2%) で生じた稀な合併症を報告した。 6. 直腸癌局所再発に対して RFA を 施行し排尿障害をきたした 1 例 高知大学 放 同外1) 同医療管理学2) 伊藤悟志/山西伴明/西岡明人/小川恭弘 岡本 健1)/花崎和弘1)/小林道也2)  症例は 69 歳の男性で 66 歳時に直腸癌 に対する miles 手術を施行後。以降経過 観察中に局所再発が疑われた。有効と考 えられる治療法がない状態であり,同 病変に対してラジオ波焼灼療法を施行し た。焼灼範囲 1 ㎝の cool tip needle にて 焼灼したが,十分な効果が得られず,最 終的には焼灼範囲 2 ㎝の LeVeen needle を用いて焼灼した。焼灼後より尿意がな くなり,神経因性膀胱の状態となった。 直腸全摘により損傷した自律神経系であ る骨盤神経叢が焼灼によりさらに損傷し たことにより尿意反射の低下をきたした ものと考えられた。 7. 当院における出血に対する緊急 IVR の現状 鳥取県立中央病院 放 中村一彦/藤原義夫 【目的および対象】 過去4年半の間に緊急 IVRを行った44例の出血性疾患の解析を 行った。 【結果】 原因は,肝癌破裂(8例),外傷(7 例),気管支拡張症(6例)が多かった。動 脈性出血22例中20例に血管外漏出像が8 例に仮性動脈瘤が認められた。静脈性出 血 20 例中静脈瘤が認められた症例はな かった。2 例は動脈性あるいは静脈性の 鑑別不能であった。36 例で TAE を必要 とし,全例で手技的には成功したものの, 止血率は 94%であり,Aspergillomaの2 例では止血不能であった。選択された塞 栓物質は,microcoil 8例,spongel 13例,

Gelpart 11例,spongel +microcoil 3例, Gelpart + microcoil 1 例であり,TAI を

行った 2例では5FUおよびPSLの動注が 10. 当院救命救急センターを受診した 肝癌破裂症例の検討 高知医療センター 放療 同放1) 徳弘有香/秦 康博/森田荘二郎/野田能宏1)  当院で経験した肝癌破裂症例について 検討した。対象は,2005 年 3 月 1 日から 2007 年 9 月 20 日までに当院を受診した肝 癌破裂症例 11例。死亡例4例は,肝障害 度 B 2例,C 2例。全例T4。症例1,TAE 施行も翌日急速な血圧低下を来し死亡。 症例 2,Vp3,加療せず 38 日後死亡。症 例 3,TAE 施行も 58 日後死亡。症例 4, TAE 施行も 6 日後死亡。肝障害度 C で生 存例は 1例のみ。T2,Vp0。dynamic CT で blush signを認め血管造影でも漏出像 を認めたため選択的な TAEができ,術後 116 日現在,生存中。肝障害度,腫瘍進 行度ともに進行した症例では治療後も早 期死亡が多いが,選択的な止血が行えた 症例では救命できる可能性が示唆された。 11. 冠動脈穿孔に対しコイル塞栓術を 施行した 2 例 鳥取赤十字病院 放 同循1) 鳥取大学 放2) 小林正美/三島一也/森谷尚人1)/小川敏英2)  症例 1は79歳,男性。2005年11月,狭 心症にてCAG施行されseg11:100%狭窄 を認めた。PCI後seg11:0%となったが, 術後に心タンポナーデとなり心嚢ドレ ナージ施行。seg13 末梢枝の穿孔を認め たため,穿孔部の近位側をマイクロコイ ルにて塞栓し止血した。心機能への影響 はなかった。症例 2は71歳,女性。2007 年 1 月狭心症にて CAG 施行され seg7: 99%,seg9:90%狭窄を認めた。PCI 後 seg9 にガイドワイヤーによる穿孔を合 併した。バルーンカテーテルによる圧迫 止血を試みたが止血できず,穿孔部をマ イクロコイルにて塞栓し止血した。手技 終了時に左冠動脈解離(原因不明)を合併 したが PCIにて再開通した。心機能への 影響は左冠動脈解離に起因する軽度心筋 梗塞のみであった。 12. 産科出血に対する動脈塞栓術の 検討 広島大学病院 放 寺田大晃/稗田雅司/豊田尚之/石川雅基 平井伸彦/太刀掛俊浩/松浦範明/伊藤勝陽 【目的】 産科出血は突然かつ大量出血とな り,保存的治療で止血困難な場合も存在 する。今回我々は産科出血に対する緊急 動脈塞栓術について検討,報告する。 【対象と方法】 平成15年11月から平成19 年 8 月までの間に認めた産科出血 9 例計 10 回について検討した。原疾患は頸管 妊娠 3 例,産道損傷 2 例,弛緩出血 1 例, 仮性子宮動脈瘤 1 例,胎盤遺残 1 例,子 宮内反症 1 例。年齢は 23 ∼ 40 歳。出血 行われた。 【結論】 出血に対する緊急IVRを行うため には,血管解剖(特に吻合枝の存在)を熟 知し,カテーテル操作に習熟しているこ とが重要である。 8. 血管造影検査から2日後に顕在化 した腸骨回旋動脈仮性瘤の1例 JA尾道総合病院 放 目崎一成/森 浩希/高澤信好/木曽哲司 【はじめに】 血管造影から2日後に顕在化 した腸骨回旋動脈仮性瘤の 1 例を経験し たので報告する。 【症例】 70代男性,胸部痛にて心カテ施行, 3 枝病変を認めたため,待機的に CABG 予定にて抗凝固療法中であった。心カテ から 2 日後右側腹部の急激な腫脹,血圧 低下,貧血を認めた。CT にて右側腹部 に血腫,造影剤の血管外漏出を認めたた め,治療目的で血管造影を施行した。右 腸骨回旋動脈に仮性瘤を認め,マイクロ コイルにて塞栓した。塞栓後の経過は良 好で,CABG後退院となった。 【考察】 心カテ施行時にアングル型ガイド ワイヤーが迷入した可能性があり,シー ス挿入時の慎重な操作が必要であったと 考えられた。また抗凝固療法中の患者で は遅発性に仮性瘤を生じうることも留意 すべきと考え症例を提示した。 9. 胆道出血で発症した膵炎後仮性動 脈瘤の 1 例 姫路聖マリア病院 放 同内1) 中国中央病院 放2) 姫路循環器病センター 循内3) 岡山大学 放4) 宮武智実/大前健一/芝本健太郎/藤江俊司 能登貴史1)/安藤由智2)/衣笠允雄3) 丸中三菜子4)/金澤 右4)  膵仮性嚢胞内出血はその2 ∼ 10%と比 較的稀だが,死亡率は 25 ∼ 40%と高い。 今回,仮性膵嚢胞に合併した仮性動脈瘤 が総胆管に穿破し胆道出血を呈した症例 に対し,動脈塞栓術で止血し得たので報 告する。  症例はアルコール多飲歴のある 40 歳 代男性,心窩部痛を主訴に近医を受診, 総胆管結石の疑いで当院内科紹介となっ た。CTおよびMRIにて総胆管内の血腫, 総胆管に隣接した膵体部の仮性嚢胞およ び嚢胞内の仮性動脈瘤を認めたため,止 血目的に動脈塞栓術を施行した。血管造 影では胃十二指腸動脈領域に仮性動脈瘤 が描出されたため,出血部の前後をマイ クロコイルにて塞栓し良好な結果を得た。

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量は少量の持続出血から約 3500 ㎖まで で, 塞栓物質 は gelatin sponge および microcoilを使用した。 【結果】 血管造影上extravasationは2例2 回に認め,7 例 8 回に認めなかった。全 例に両側子宮動脈塞栓術を施行,2 例に 内陰部動脈,1 例に内腸骨動脈を追加塞 栓した。1 例は 2 回の塞栓術が無効で子 宮全摘術を施行した。その他は全例止血 に成功した。また,塞栓術中,術後に重 篤な合併症はみられなかった。 【結語】 産科出血に対する緊急動脈塞栓 術は安全かつ有効な治療法と思われる。 13. 新生児巨大肝腫瘍に対してTAEを 行った 1 例 高知医療センター 放 同放療1) 野田能宏/徳弘有香1)/秦 康博1)/森田荘二郎1)  症例は近医で出生後新生児搬送された 女児。主訴は腹部膨満・呼吸障害在胎 37 週 1 日,体重 3192g,アプガースコア 1 分 6 点 5 分 8 点。CT で肝左葉に巨大な低 吸収肝腫瘤を認め,一部高吸収で腫瘍内 出血疑われた。動脈優位相では良く造影 され,平衡相でほぼ均一に造影された。 DIC を併発しており,多血性肝腫瘍によ る Kasabach-Merritt症候群と診断。DIC の加療のみでは回復期待できず動脈塞栓 術を選択。右大腿動脈を 22G穿刺針,18 ガイドワイヤで確保した後 3.3Frシース, 3Fr コブラカテーテル,先端 2.0Fr マイ クロカテーテルにて施行。当初左肝動脈 のみ塞栓施行していたが最終的には固有 肝動脈を塞栓した。その後は DIC の改 善見られず死亡。剖検では血管内皮腫で あった。 14. 多発性嚢胞腎に対して無水エタ ノールを用いて腎動脈塞栓術を施 行した 1 例 岡山医療センター 放 岡山大学 放1) 向井 敬/脇 隆博/清水光春/新屋晴孝 郷原英夫1)/三村秀文1)/金澤 右1)  症例は 76 歳,女性。50 歳代で多発性 嚢胞腎と診断され,5 年前に血液透析導 入。経過中腹部膨満感が出現し嚢胞穿刺 +エタノール注入療法が繰り返されてい たが腹部膨満感が増悪してきたため腎動 脈塞栓術目的にて紹介となった。まずバ ルーンカテーテルを右腎動脈にかけ,腎 動脈本幹でバルーン閉塞下に,無水エ タノール:造影剤= 4:1 の割合で混和 した塞栓物質を計 5.5㎖注入し塞栓した。 左腎動脈にはバルーンカテーテルを進め ることはできなかったため,フック型カ テを左腎動脈にかけ,マイクロカテーテ ルをやや末梢側に進め無水エタノール: リピオドール= 7:3 の割合で混和した 塞栓物質を計 2.5 ㎖注入し塞栓した。治 膵炎,膵仮性嚢胞にて近医通院中であっ たが,吐血,貧血にて近医緊急入院と なった。腹部 CT にて胃仮性動脈瘤が認 められたため,塞栓術目的に当科紹介と なった。第 10 病日に血管造影を施行し, 左胃動脈の分枝に仮性動脈瘤を認めたた め,microcoilを用いたisolationによる塞 栓術を施行した。塞栓術により止血が得 られ,仮性動脈瘤の縮小も認められた。 慢性膵炎が背景にある仮性動脈瘤では, 塞栓術は低侵襲である上に止血効果も高 く,第一に選択すべき治療であると考え られる。 18. TAE 後の腫瘍壊死により致死的 出血をきたした 1 例 川崎医科大学 放(画診) 業天真之/今井茂樹/田中冬樹/渡部 茂 山下武則  症例は 65 歳男性,再発胃癌の Roux-Y 再建部浸潤にて消化管持続出血をきたし たため,TAE目的にて当科紹介となった。 血管造影にてSMAの枝から栄養される腫 瘍濃染を認め出血の責任血管と考えたが, 腸管壊死の危険があるため 300 ∼ 500 ㎛ のマイクロスフェアで控えめに TAE を 行った。また横行膵動脈からの腫瘍濃染 もみられ,こちらは消化管への関与なし と判断し,100 ∼ 300 ㎛で強めに TAE を 行った。術後 4 日目に大量吐血を認め, 緊急血管造影を行ったところ,脾動脈本 幹から再建消化管への著明な血管外漏出 像がみられたため,金属コイルにて脾動 脈を isolationした。出血の原因は横行膵 動脈塞栓により脾動脈周囲の腫瘍壊死を きたし,脾動脈の一部が破綻したものと 推測された。腫瘍への TAE は比較的一 般的な手技であるが,塞栓物質の選択や 塞栓の強さの決定には十分な注意が必要 である。 19. 当院における BRTO 岡山済生会総合病院 放 安井光太郎/宗田由子/長谷川明/守都常晴 石原節子/戸上 泉  2005年4月から2007年7月の間に10人 に対し11回のBRTOを行った。男性6人, 女性 4人(5回)であり,年齢は53∼78歳 (平均 67歳)であった。肝障害の原因は HCV 8人,HBV 1人,HCV+HBV 1人で, HCCを有する患者が5人で,Child-Pugh 分類で A が 5 人,B 5 人であった。胃静 脈瘤からの出血歴がある者が 5 人で,胃 静脈瘤は F2 が 1 例,F3 が 10 例で,Lg-f が 4例,Lg-cf が7例であった。  右大腿静脈から 8F BRTO用のシースを 留置し,5% EOIと50∼70% Glucoseを 静脈瘤内に 30分間停滞させた。約1週間 後ダイナミックCTでは全例で静脈瘤の血 療後の経過は良好で,腎の縮小,腹部膨 満感の軽減が得られた。 15. Trufill DCS coil を用いて塞栓し えた腎動脈瘤の 1 例 山口大学 放 徳山中央病院 放1) 岡田宗正/松永尚文/安井正泰1)/片山 節1) 折橋典大1)  症例は,70歳女性で,下血の精査中に 左腎動脈瘤が認められた。左腎動脈瘤は 石灰化があるものの,瘤径が 3 ㎝あり加 療の適応があった。コイルコンパクショ ンが原因と思われる,腎動脈瘤の delayed rupture を関連病院で経験していること から,柔らかな金属コイルを用いて塞栓 し,coil compactionを起こりにくくする こととした。脳動脈瘤に使用される柔ら かい trufill DCS coilを用いて腎動脈瘤内 をcoil packingした。腎動脈瘤塞栓後,一 部腎梗塞を来したが臨床的には問題はな かった。腎動脈瘤塞栓の適応はneck径が 4 ㎜以下とされ,本例では neck 径が 4 ㎜ で塞栓の適応限界に近く,neckを塞栓中 に腎梗塞を来したものと思われた。 16. 脾動脈瘤塞栓術後に増大した下膵 十二指腸動脈瘤の 1 例 愛媛大学 放 稲月千尋/平田雅昭/田中宏明/兵頭朋子 村上正哲/津田孝治/望月輝一  60 歳代男性。6 年前に脾動脈瘤に対し 遠位近位塞栓術施行。同時期に認めた 5 ㎜の下膵十二指腸動脈瘤は経過観察と されていたが今回増大を認めた。下膵 十二指腸動脈分岐部にふたこぶ状の動脈 瘤と瘤内より3分枝(前後上膵十二指腸動 脈・背側膵動脈への吻合枝)を認め,瘤 内 packing と 3 分枝の遠位塞栓を施行し た。塞栓時にバルーンカテーテルを使用 し血流コントロールと上腸間膜動脈への コイル逸脱予防を図った。6Frガイディン グシースの右鼠径穿刺で 2 本のマイクロ カテーテル(塞栓用とバルーン)を使用す ることで患者負荷軽減を図った。また, 本症例では塞栓後の側副血行路の血流・ 血圧増大に伴い瘤増大をきたしたと推測 された。TAE 後は血行動態の変化に伴 う動脈瘤増大も考慮し,長期的な経過観 察が重要であると考えた。 17. 塞栓術が奏功した胃仮性動脈瘤の 1 例 鳥取県立厚生病院 放 同内1) 三朝温泉病院 内2) 鳥取大学 放3) 矢田晋作/仙田哲朗/藤瀬 幸1)/金藤英二1) 石飛誠一2)/小川敏英3)  膵仮性嚢胞による胃仮性動脈瘤に対し て,塞栓術が奏功した 1 例を経験したの で報告する。症例は 56 歳,男性。慢性

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栓化がみられた。内視鏡での経過観察で は静脈瘤の消失 4,縮小 5(CT のみで評 価2)で再発が2例(同一症例)にみられた。 20. 腸管虚血に対して経皮的血管形 成術を行った 4 症例 下関市立中央病院 放 杉原正浩/長岡 榮/江本拓也/瀬戸明香 江部和勇  SMA或いはIMAの狭窄(75∼99%)を 認めた 4 症例に対して経皮的血管形成術 を行った。3 例にステント留置術を,1 例にバルーン拡張術を施行し,全例で狭 窄解除(< 25%)が得られた。合併症と して 1 例で手技に伴う末梢塞栓が生じ, 経カテーテル的塞栓除去を行った。術 前に腸管梗塞や著明な腸管虚血を伴っ た 2 症例は病状の改善は得られず死亡の 転帰をとった。他の 2 例の経過は良好で ある。SMA あるいは IMA へのステント 留置には,柔軟にガイドワイヤーに追従 し,正確な位置に留置でき,強い拡張力 を有するステントが要求される。我々は

balloon expandable stentである冠動脈用

ステントや胆道用ステントを用いたが, そうしたステントが本邦で保険適応とな ることが望まれる。 21. 肝移植後に発生した門脈吻合部狭 窄に対し kissing stenting を施行 した1例 広島大学病院 放 平井伸彦/豊田尚之/稗田雅司/石川雅基 寺田大晃/太刀掛俊浩/松浦範明/伊藤勝陽  58歳男性。1983年以来のアルコール性 肝障害。2006 年には多発肝細胞癌を指 摘され,腫瘍の破裂により緊急塞栓術を 施行。2007年に弟をドナーとする右葉グ ラフトを用いた生体肝移植施行。術後吻 合部門脈内血栓を生じ門脈形成術施行。 門脈本幹の先端を 2 本に形成し,グラフ トの前区域枝,後区域枝に吻合した。術 後 2 ヵ月頃より腹満感が出現し,超音波 および CT にて門脈吻合部の狭窄が示唆 された(圧較差 10mmHg)。2 ヵ所の門脈吻 合部狭窄に対し,回結腸静脈アプローチ にて,Kissing stenting technique を用い て SMART Control Stentを留置した。内 腔の良好な拡張が得られ,圧較差は消失 した。 22. 大腿ループグラフト側の中枢部静 脈に対するステント留置 近森病院 放 宮崎延裕/清水和人/森田 賢  大腿ループグラフトシャント患者は他 の血管が荒廃し再建困難例が多く,長期 開存の意義は大きい。シャント側の中枢 部静脈狭窄 5症例(elastic recoil 3例,PTA

25. 経皮的ドレナージが有用であった 内視鏡的除石術後の後腹膜腔膿瘍 の 1 例 鳥取県立厚生病院 放 鳥取大学 放1) 仙田哲朗/矢田晋作/小川敏英1)  症例は88歳女性。内視鏡的乳頭切開術 およびバスケット鉗子による除石術後, 右後腹膜腔に広範な泡沫状ガス像を伴う 液体貯留が認められ,穿孔に伴う後腹膜 膿瘍と診断した。CTガイド下,経皮的に 右後腹膜腔に 4 本の側孔付きピッグテー ル型ドレナージカテーテルを留置し,持 続的に胃液吸引を行ったところ,翌日よ り臨床症状の改善が見られ 4 週間後には 膿瘍の治癒が得られた。内視鏡的乳頭 切開に伴う十二指腸穿孔に後腹膜膿瘍を 合併した場合,外科的に debridementや drainageを行う必要があるとされている が,経皮的ドレナージは,カテーテルを 複数本留置することにより広範囲のドレ ナージ効果が得られ,手術に匹敵する治 療手段となりうることが示唆された。 26. 直接穿刺が困難な部位に対する経 皮的膿瘍ドレナージの検討 中国労災病院 放 帖佐啓吾/内藤 晃/本田有紀子/飯田 慎 高畑良子 【はじめに】 今回我々は,直接穿刺が困難 な膿瘍形成に対し,経皮的ドレナージを 施行した症例について検討する。 【対象・方法】 対象は,CTやUSによる画 像ガイド下での,経皮的アプローチにて 直接的な穿刺ルートが得られなかった 8 例。いずれも,穿刺ルートに腸管や肺等 の臓器や,脈管・神経が介在し,体位変 換や呼吸性変化を考慮しても,穿刺困難 と思われた。これらに対し,穿刺針,ガ イドワイヤー,カテーテル等のデバイス を組み合わせることで,目標部位への到 達を試みた。 【結果】 全例で手技的成功および症状の改 善がみられた。術中・術後において,重 篤な合併症は見られなかった。 【結語】 直接穿刺が困難な膿瘍形成に対 し,経皮的ドレナージを施行した症例に ついて検討した。画像上,直接的な穿刺 が困難でも,状況によってはドレナージ 可能な例があり,試みる価値はあると思 われた。 27. 転移性脊椎腫瘍に対するラジオ波 焼灼併用椎体形成術 鳥取大学 放 米子医療センター 放1) 博愛病院 放2) 山陰労災病院 放3) 足立 憲/神納敏夫/橋本政幸/大内泰文 河合 剛/小川敏英/杉浦公彦1)/中村希代志2) 井隼孝司3)  2003 年 12 月から 2007 年 9 月に脊椎領 後の再狭窄 2 例)に対しステント留置を 行った。Easy Wallstent,Wallstent RPを 使用。外腸骨静脈(EIV)2例,大腿静脈 (FV)2例,FV+EIV(2本)1例。経過は 開存 4例(追加IVRなし2例,あり2例), 閉塞 1例。開存期間(月):1次16.6(0.7 ∼ 46.4),2次31.1(0∼53.5),最長27.4(4.9∼ 46.4)と良好であった。股関節部留置例 で,グラフトから EIV まで長く 1 本のス テントを留置した症例はトラブルなく開 存していた。PTAでのコントロール困難 例はステント留置が有用であることが示 唆された。 23. 肝性脳症に対し脾静脈塞栓術が奏 功した 1 例 岡山大学 放 松井裕輔/郷原英夫/櫻井 淳/藤原寛康 平木隆夫/黒瀬太一/三村秀文/金澤 右  症例は60代男性。肝性脳症の加療目的 で当科紹介となった。画像上,著明な脾 腎シャントを認め,脾静脈塞栓による短 絡路温存門脈−大循環分流術の適応と考 えられた。経皮経肝的に門脈を穿刺し, 5Frバルーンカテーテルを用いて0.035inch コイル計 18本を留置しシャント流入部手 前の脾静脈本幹を塞栓した。術後門脈圧 は 13 → 17mmHgへと軽度上昇。血中アン モニア値は 166 → 36 ㎍ / ㎗へと低下し, その後も再上昇なく経過した。シャント を直接閉塞した場合時に門脈圧上昇が高 度になり,腹水や食道静脈瘤の悪化が問 題になる事があるが,分流術の場合門脈 圧の上昇は軽度に留まる。脾腎シャント に伴うシャント型肝性脳症に対して分流 術は有効な治療法であると考えられた。 24. 治療に難渋したPyogenic Granuloma が疑われる 1 例 高知医療センター 放療 秦 康博/徳弘有香/森田荘二郎/野田能宏  症例は 60 代女性,既往歴 C 型肝硬変, 糖尿病。鉄欠乏性貧血の精査内視鏡で 十二指腸副乳頭近傍に易出血性の腫瘤を 認めた。血管造影検査では十二指腸アー ケードより血流を受ける AVM が疑われ た。進行肝硬変より手術困難,内視鏡 治療は出血のコントロールが困難で動脈 塞栓術を行った。2 回の塞栓でアーケー ドの血管全てをマイクロコイルで塞栓し たが,腫瘤は若干縮小した程度で,最終 的にはスネアーで切除した。術後出血は 少量で,4 日後の内視鏡で残存は無かっ た。病理診断は“Vascular proliferative lesion”であるが,臨床的には pyogenic granuloma が疑われる。治療後 3 ヵ月再 出血は認められない。

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域(仙骨は除く)の転移性骨腫瘍に対して 透視または CT ガイド下に RFA 併用椎体 形成術を施行した 19 例 28 部位 22 回治療 について検討した。全例で RFA および 椎体形成術は成功した。疼痛改善目的に 施行した 12 回の治療では VAS は平均で 8.1 から 3.6 に減少した。神経障害などの RFA および椎体形成術による重篤な合併 症は生じなかった。脊椎悪性腫瘍に対す る RFA 併用椎体形成術は安全に施行で き,除痛効果も良好である。 28. Peribiliary cystによる胆管狭窄に 対して嚢胞硬化術を施行した 1 例 岡山大学 放 藤原寛康/郷原英夫/三村秀文/黒瀬太一 田尻展久/櫻井 淳/金澤 右  Peribiliary cystは肝内胆管付属腺より 発生し,肝門部胆管周囲に特異的に多発 する嚢胞として報告されている。通常臨 床的に問題になることは少ないが,嚢胞 による圧迫により胆管狭窄をきたす症例 を時に認める。そのような症例では,胆 管炎,閉塞性黄疸を生じることがあり, また胆管癌の存在を疑われ切除を施行さ れた報告も認められる。このように,時 に胆管狭窄をきたす症例があることを認 識しておく必要があるが,その治療法と して有用なものは報告されていない。今 回,peribilary cystによる胆管狭窄に対し て嚢胞硬化術を施行し,良好な治療効果 を認めた症例を経験したので報告する。 29. NOMI の 4 例 岡山大学 放 井上大作/郷原英夫/乗金精一郎/松井裕輔 丸中三菜子/井石龍比古/小林桂子/櫻井 淳 田尻展久/藤原寛康/黒瀬太一/三村秀文 金澤 右

 NOMI(non-occlusive mesenteric ischemia) は,器質的な閉塞機転を認めない腸間膜 の血行障害と定義される。死亡率 70 ∼ 100%と高率であり,当院で経験した 4 例もいずれも救命し得なかった。最も NOMI の診断に有用だったと思われる要 素は,透析施行患者,血圧低下のエピソー ド,腹痛症状,アシドーシス及び逸脱酵 素の上昇であった。CT 所見では,腸間 膜浮腫及び腹水,Smaller SMV signが高 頻度に見られた。血管造影所見として, 文献的に特徴的とされている String-of-sausages sign は確認されなかった。最 も特徴的に見られたのは,多分枝に渡る 動脈の枯れ枝状所見であり,それらは分 枝によって狭窄の程度が異なる様子が見 られた。 30. Twiddler’s syndrome 様のカテー テル逸脱を生じた前腕部留置式埋 没型中心静脈カテーテルの1例 高知大学 放 山西伴明/伊藤悟志/片岡優子/西岡明人 小川恭弘 【症例】 44歳,女性 【現病歴】 平成 11 年左乳癌と診断され, 外来化学療法を実施されていたが,ルー トキープ困難であり,平成 18 年 11 月に CVリザーバー留置施行となった。 【経過】 留置から28日後にリザーバー閉塞 あり。透視下で左肘関節レベルにカテーテ ルがとぐろ状で存在していることを確認。 システムを全抜去し,左上腕部留置式埋 没型カテーテル留置に留置法を変更した。 「Twiddler’s syndrome」はペースメーカー の患者がジェネレーターを twiddle(ひね くり回すの意味)することが原因で電極 リードの離脱を起こす症例のことである。 前腕留置では我々の検索した限りではみ られない。このような稀なカテーテル逸 脱が起こることを改めて認識させられた。 31. 血栓吸引療法が著効した上腸間膜 動脈血栓塞栓症の 1 例 松江赤十字病院 放 同消外1) 鳥取大学 放2) 太田靖利/遠藤雅之/杉原修司/森岡伸夫 佐藤仁俊1)/小川敏英2)  症例は 63 歳男性。腹痛で当院救急外 来受診,腹膜刺激症状及び発熱は認めな かった。5 日前に心房粗動にて除細動の 既往があり,CK 508IU/ℓ,LDH 324IU/ℓ であった。単純CTにて上記疾患を疑い, 造影CTで確診した。発症8時間後に行っ た血管造影では,SMA 本幹に 2 ヵ所陰 影欠損を認めたが,回腸末梢領域は側副 血行路により供血されていた。限局した 血栓と考えスロンバスターによる吸引を 行い,3 個の比較的大きな赤色血栓を摘 出した。後の造影では一部に軽度の壁不 整を認めるのみで回腸領域まで良好に造 影されており,ウロキナーゼを 6 万単位 動注して終了した。経過良好であり,外 科的処置は不要であった。SMA 血栓症 に対してスロンバスターを用いた血栓吸 引療法は有用な治療手段と思われた。 32. 閉塞性動脈硬化症に対するハイブ リッド手術の経験 川崎医科大学 心血外 柚木靖弘/正木久男/田淵 篤/久保陽司 湯川拓郎/久保裕司/稲垣英一郎/南 一司 濱中荘平/種本和雄  当科では血管内治療と外科的バイパス 術を組合わせるハイブリッド手術を施行 している。腸骨動脈にステントを留置し 大腿−大腿交叉バイパス術を行った A群 8 例,腸骨動脈にステント留置し同側の 大腿−膝窩動脈バイパス術を施行した B 群 14 例,その他 C 群 5 例。A 群の 1 例は 全身状態を考慮し局所麻酔のみで手術 を施行。術後早期合併症はなく,全例で ABPI の低下もなく開存。B 群は術後創 部感染 1 例・脳梗塞 1 例を生じたが,多 くの症例は比較的早期に退院した。2 例 で大腿−膝窩動脈バイパスが閉塞。C 群 は経過観察期間は短いが良好な開存が得 られている。ハイブリッド治療は特に合 併疾患が多くリスクの高い症例の血行再 建術としては有効な手段である。 33. 回収型 IVC フィルターの使用経験 香川大学 放 福永浩太郎/外山芳弘/亀山麗子/室田真希子 山本由佳/木村成秀/西山佳宏/大川元臣  回収型 IVCフィルターであるギュンター チューリップフィルターの使用経験に ついて報告した。対象は 2006年3月から 2007 年 9 月までに当科に依頼された 16 症例(男性 7例,女性9例,21歳∼ 86歳, 平均 62.2歳)で,計21回の留置を行った。 全例留置可能であったが,フィルターの ジャンピング,留置用シースの破損,他 静脈への誤留置が各 1 例あった。また留 置期間中にフィルター感染が疑われた症 例が 1 例あった。フィルター回収は 7 例 11 回試み,全例成功した。回収時に下 大静脈損傷が疑われた症例が 1 例あった が,特に処置は必要としなかった。ギュ ンターチューリップフィルターは留置後 も体動制限がないことや永久留置への切 り替え可能などの利点があるが,回収可 能期間が短いことが問題と考えられた。 34. PDA coilを用いて塞栓しえた肺動 静脈瘻の 1 例 山口大学 放 岡田宗正/中島好晃/山砥茂也/藤田岳史 松永尚文  症例は,25 歳女性で,近医で胸部異 常陰影を指摘され,胸部 CT で肺動静脈 瘻と診断された。家族歴として,母親 diffuseな肝AVFがあり,Rendo-Osler-Weber 病に伴った肺動静脈瘻と診断され た。流入血管は 8.9 ㎜大に拡張した右下 肺動脈で,近傍には動静脈奇形様の拡張 した血流腔があり,流出静脈である右下 肺静脈も太く high flow の AVF と思われ た。肺血流シンチでは,シャント率は 25.9%で,塞栓術の適応と判断された。大 きな流入血管を有する肺動静脈瘻であっ たため,microcatheterを用いた塞栓術で は塞栓効果が弱いと判断され,detachable PDA coilを用いて塞栓術が安全にできた。 塞栓後のシャント率は 11.7%と改善した 症例を経験したので報告する。

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