雑誌名 異文化
巻 18
ページ 1‑166
発行年 2017‑04‑01
URL http://hdl.handle.net/10114/13160
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私たち日本人が、一般にアメリカについて抱いているイメージ(ステレオタイプ)として「多 国間紛争に頻繁に介入する」「強い軍事力を持つ」「ヒーロー」「世界の警察」などがあげられ る。では、なぜ「ヒーロー」であるアメリカで、ドナルド・トランプ氏が次期大統領に選ば れたのか。彼は人種と女性に対する差別的な発言を繰り返し、さらに他国には介入しないと 明言している。これは私たちが抱くアメリカのイメージにそぐわない。つまり、そこには私 たち日本人が知らないアメリカの姿があるということだ。彼がアメリカ国民に望まれたのは なぜか。その理由を探るため、アメリカの裏側とでもいうべき姿を研究し、発表したいと思う。
この発表を通して、来場者が抱くアメリカのイメージに新たな視点を与えることが私たちの 発表の目標である。
発表の手順として、まずアンケートを元に作成した、アメリカについての一般的なイメー ジを写真や絵、新聞などを使い提示する。次に、そのイメージが形作られた一因であろうヒー ロー映画を例として取り上げ、さらに実際にアメリカが “ 正義 ” の名のもとに他国へ介入した 歴史もたどっていく。それによって、アメリカに対して多くの人が抱くイメージがあながち 間違いではないことを示す。
ではなぜトランプ氏が選ばれたのか。アメリカの裏側の説明として主にアメリカの孤立主 義を歴史的な観点から説明する。実はアメリカでは孤立主義の考えは、建国当時から現在に 至るまで常に存在していたことを提示する。この孤立主義という思想は、国際主義とは真逆 でありつつも表裏一体の関係にあり、アメリカは常にこの二つの極の間で揺れ動いていた。
最後にトランプ氏が選ばれた背景として、現在アメリカでは白人中産階級が貧困層に陥って いることを示す。このように貧困層に陥った、または陥りそうな白人は他国や他人種のこと より白人を優遇する保護主義に同意したのである。この保護主義と、他国よりアメリカを優 先するという孤立主義の思想は合致しており、トランプ氏も孤立主義者であることから、ア メリカはただの世界の警察であるだけでなく、孤立主義的一面を持っていることを示す。こ れにて一般的には知られていないがアメリカでは国際主義と孤立主義が長く拮抗しているこ とを示し、発表を終える。
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意外と知らないアメリカ
~常識を疑え~
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栩木ゼミ石 塚 蘭
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金欠で困っているので何かカネを題材に作品を作りたいと思い制作した。普遍的な感情か もしれないが、昔からカネに対して一定の嫌悪感があり、かといってそれなしでは生きてい けないしそれに助けられ時には頼って生きていることがなんとなく悶々としていて、目的の 前に手段として立ちはだかりあたかもそれが目的だったかのように思わせてしまったり、他 人や自分の親切でさえ汚く見せてしまうことがあるこの存在をどうしてやろうかと思ってい た。
そんな時、今自分が興味を持つ、人間の装いと社会の関係について学んでいる中で、貨幣 の弊はヌサであり布だということを知り、今私たちが使っている紙幣などもその役目におい て死ぬ日が来るのではと思い制作した。流動的な価値を改めて考える機会となればと思う。
Value?
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島田ゼミ飯 野 麟 太 郎
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クマゼミは「身体性」と「多文化共生社会」の二つをキーワードにインスタレーション発 表をします。日頃私たちは “ 五感 ” という「個々人」の身体性を使い、様々な情報を得ます。
しかし “ 文化 ” とは無意識に日本文化とアメリカ文化、フランス文化とイギリス文化と「国 別」に分けて考えていませんか。このような「国」で区切ることは、私たち一人一人の個性 を見ないで、ただ乱暴に大きな枠として区切ることになっていないでしょうか。乱暴な区切 りで私たちを区切るために「○○文化」と言うのは、やめにしませんか。私たちがこの世界 のいたる所で国境を越え生きている私たちの文化をもう一度見つめ直してみましょう。
このインスタレーションでは電車に乗る、大学へ通うなど私たちの日常生活と戦争、過疎 地域などあまり直面しないような非日常生活の映像を流し、スピーカーからは普段聞いてい るようなアラーム音、食器の合わさる音、話し声などの生活音を流して、そしてもう一度す べてに対して五感を鋭敏にして、同時刻・違う場所・違う人間一人一人の異なった/同じリ アルでこの世界は成り立っているということを自ら感じ取る機会にしたいと思います。見慣 れた日常と異空間で見る非日常を合わせて見る、聞くことで私たちは多様な活動を通して共 に生きていることを実感します。生きているから体を動かし、音を出し、五感を使い身体性 を行使できます。生きるという身体性の行為は多文化の中に身をおくことなのです。
今年のゼミ活動を通して学んだナム・ジュンパイクやクリスチャン・ボルタンスキーに関 する論文や作品にインスパイアされ今回このようなインスタレーションを行うことにしまし た。この作品を学部学会における「第一回クマゼミ・アニューレ」の一つとして発表します。
他の作品も「身体性」「多文化共生社会」の二つのキーワードをもとに作成しています。皆様 にはクマゼミの作品をたどって見て回ることをお願いします。
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Lives.
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熊田ゼミ江 川 玲 露 木 理 久 小 島 シ テ ィ マ イ 百 那 柏 瀬 将 吾 御 子 柴 亮 介 完 倉 舞 舘 美 月 菊 池 麻 里 馬 可 欣 奈 良 春 花 塩 田 優 香 金 子 綾 花 鈴 木 理 美 子 大 沢 愛 絵 伊 東 伸 彦 高 橋 沙 樹 里 東 明 香 里 布 上 果 歩
田 中 遙 香 近 藤 郁 美 澤 井 薫 藤 本 卓 也
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表象文化演習「ポピュラー音楽の系譜」では、春学期にゼミ所属メンバーがポピュラー音楽の歴史をジャ ンルごとに調べ発表を行なった。だがポピュラー音楽の成立の仕方について学ぶうち、私たちは「私たちはポピュ ラー音楽を、ただ音だけで体験しているわけではないのではないか?」ということに気づいた。私たちがポピュ ラー音楽を楽しむ時、その傍らにはいつも視覚的に体験するもの、つまり「ビジュアル的要素」がある。例えば、
レコード(CD)アルバムのジャケット、ミュージックビデオ (MV)、メディア上にあふれるアーティストの写真や 映像などだ。ポピュラー音楽の受容において、楽曲をビジュアル的要素と共に体験する機会は非常に多い。
またビジュアル的要素の中には、楽曲やアルバムのコンセプトを視覚的印象で表現しているものがある。例 を挙げると、1970 年代の後半にイギリスで流行したパンクロックは、歪んだギターの音や荒々しさを表現す るメロディー、反社会的な意味を持つ歌詞などの音楽的特徴を持っている。しかし「パンクが過激である」と いうイメージは、ミュージシャンの逆立てられた髪型、故意に引き裂いた衣装、反社会的行為を映すジャケッ ト写真といった「ビジュアル」的要素抜きには成立しなかっただろう。パンクロックという一音楽ジャンルが、
ファッションなどの文化・社会現象に及ぼした影響を考えると、音楽や楽曲の理解が、ビジュアル的要素にお おいに依存していることがよくわかる。あるいは、日本でおなじみの「アイドル」は、顔や身体の要素が非常 に重視される。アイドルに関し、彼らが容貌の良い若い男女であるのは周知のことだ。そしてアイドルはメディ アへの露出が重要視される人々だ。あるいはアイドルについて「テレビにたくさん出ているから人気がある」と いう認識の枠組みが定着しているのは、彼らの社会的認知においてビジュアル的要素が決定的に重要だから だ。
今回の発表は、ポピュラー音楽における音楽とビジュアル的要素のつながりを、以上のような具体例をも とに考察した成果である。発表では、インスタレーションの形式を用いて、各種ポピュラー音楽がビジュアル 的要素とどのようにつながっているのかを分析・提示した。空間には四つのテーマ別展示(①ジャケットの変 遷と音楽作品にもたらす作用 ②私たちが知っている/聴いているアーティストは本当に歌っているだけなの か? ③ビジュアル的要素が反映される音楽作品の販売戦略 ④人は音楽の何に惹かれるのだろうか?)を 設置し、ポピュラー音楽の体験にさまざまなビジュアル的要素が含まれている実態が、展示を見ることで解 き明かされるという仕組みにした。また最後の④のブースでは、音楽とビジュアル的要素に関する来場者から
私たちは音楽をただ音・耳だけで 聴いて/感じているのだろうか
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林ゼミ浅 香 健 人 石 川 晏 里 井 口 弓 夏 大 石 橋 結 大 西 み の り 三 輪 大 輝
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精神分析家であるラカンは眼差しについてこう言いました。「絵においてはつねに眼差しと いう何かが確実に現れる」1と。
絵を見ている私たちだけが眼差しを送っているだけではなく、絵の向こうからも眼差しが あると言うのです。そこから、私たちはこのように思いました。普段何気なくしている「見る」
こととはなんなのだろう、と。
「見ること」は私たちの生活の一部です。視覚から得られる情報は他の器官に比べて圧倒的 に多く、私たちは「見ること」でいろいろなことを思ったり感じたりすることができます。
絵を見て美しいと感じたり、光を見て眩しいと思ったり。しかし、「見ること」とは、そんな に単純なことなのでしょうか。
見るための目があって、その対象物があって、そちらに視線を向けて、はじめて物を見る ことができるのです。さらに言えば、私たちが目を持って物を見ているように、他の人々も 同じように目を持ち、何かを見ています。私たちがふとした瞬間に誰かを見るとき、その人 もまた私たちを見ているかもしれません。
普段当たり前のようにしている「見ること」と、その奥深さを今回私たち森村ゼミは発表 していきます。私たちのインスタレーションを是非覗いて、それを感じていただければ幸い です。
1 Lacan, J. Miller, J. A. (Eds.) Les quatre concepts fondamentaux de la psychoanalyze 1963-1964 (『精神分析の四基本概念』 小出浩之、
鈴木國文、新宮一成、小川豊昭共訳 岩波書店 , 2000 年)
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『Se’e’cret』
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森村・川村ゼミ山 﨑 優 高 橋 麻 理 子 佐 野 奈 々 美 桝 林 佳 生 子 上 田 瑞 季 丸 谷 拓 人 横 山 亮 太 朗