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バルク供給技術保安専門技術者研修テキスト(2009)

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第2章

バルク供給設備

1.バルク供給設備の定義

液石法において、「供給設備」は液化石油ガス販売の用に供する液化石油ガスの供給のため の設備(船舶内のものを除く。)及びその附属設備をいう。この中には、一般消費者が液化石油 ガスを燃料として消費する場合に必要な一連の設備の内、貯蔵設備からガスメーターまでの間 のものおよび屋根等の附属設備も含まれる。 なお、供給設備のうち規則で特に定めるものが特定供給設備であるから単に「供給設備」と いう場合は、「特定供給設備」も含まれている。 「バルク供給設備」も全く同様でこの中には貯蔵設備、附属機器、気化装置、調整器及びガ スメーターや、これらの設備に準じる高圧ホース、ピグテール、集合管、対震ガス遮断器等で あって、貯蔵設備とガスメーターの間に設けられるものとこれらの設備を接続する管や、屋根、 遮ヘい板および障壁である。(図2-1参照) 今回の「バルク供給設備」では、このうち「バルク供給」で特徴的な貯蔵設備(バルク貯槽 等)と附属機器および調整器と安全弁元弁について記述することとして、その他の「供給設備」 は従前によることとする。 図 2-1 バルク供給設備の概要

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2.バルク貯槽とバルク容器

(バルク供給に係る供給設備の技術基準は液石法規則第19条) 2.1 バルク貯槽 バルク貯槽は、充てん所等に設置されている大きなストレージタンクの製造法規と同じ、 高圧ガス保安法特定設備検査規則(以下「高圧法特定則」という。)の規定に基づき製造さ れ、設計、製作(溶接)、検査等において、厳密なチェックを実施することで、製品保証レ ベルは高いものとなっております。また、保安機器として附属機器も多く必要で、ハード面 で厳しく規定されている反面、ソフト面で緩和があり最初の検査期間が20年となっています。 このため定期的な維持管理が保安上重要です。 (液石法規則第19条第3号) バルク貯槽本体 バルク貯槽の設計にあたっては、あらかじめ、確認しておかなければならない事項がいく つかある。その主なものを以下にあげる。 ① バルク貯槽本体は、高圧法特定則の規定に基づいて製作する。 ② 設計圧力 バルク貯槽の設計圧力は、LPガスの組成(プロパン、ブタン等の含有率)によって蒸 気圧が異なることから、貯蔵するLPガスの組成を決定し、そのLPガスの40℃における 蒸気圧を求める。つぎに、充てん設備のポンプ能力を調査し、貯蔵するLPガスの蒸気圧 にポンプの全揚程を加えた圧力以上をバルク貯槽の設計圧力とする。 以下に一般家庭で使用するLPガスの場合のバルク貯槽の設計圧力の求め方を示す。 (押し込み充てんの場合) P>P1+P2 P1:使用するLPガスの蒸気圧 一般家庭で使用するLPガスは、液石法規則第12条に規定されており次の表に示 す分類となっている。この分類のい号LPガスの内、プロパン含有量が約97%~99 %のものが使用されている。このLPガスの40℃の蒸気圧は図2-2のLPガス蒸 気圧図から約1.3MPaとなる。 P2:充てんポンプの全揚程 充てん設備の充てんポンプの全揚程は、ポンプで約0.4MPaである。 P :設計圧力 バルク貯槽に加わる圧力は約1.7MPaとなり安全弁の作動圧力(バルク貯槽内の 圧力が設計圧力を超えた場合に、直ちにその圧力を設計圧力以下にもどす安全弁を 設けることとなっている。)を考慮し設計圧力を1.8MPa以上とする。

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LPガスの規格 プロパン及びプロピレン エタン及びエチレンの ブタジエンの 名 称 の合計量の含有率 合計量の含有率 含有率 い号LPガス 80%以上 5%以下 0.5%以下 ろ号LPガス 60%以上80%未満 5%以下 0.5%以下 は号LPガス 60%未満 5%以下 0.5%以下 図 2-2 LPガスの蒸気圧図 ③ バルク貯槽の貯蔵能力(バルク貯槽の大きさ) 設置するバルク貯槽の貯蔵量は、消費先における最大消費数量、バルク貯槽の設置場所、 充てん回数等を勘案して決定する必要がある。 バルク貯槽にLPガスを貯蔵することができる数量は、液石法規則第1条第2項第5号に規 定されており、次のロの算式(地盤面下に設置するもので、内容積が2,000L以上のものに ついては、次のイの算式)により得られた数量 イ W=0.9wV

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W 貯蔵設備の貯蔵能力(単位 kg) w 常用の温度におけるLPガスの比重(単位 ㎏/L) 「常用の温度におけるLPガスの比重」は、「温度40℃における当該貯槽に貯蔵 されるLPガスの比重」とする。この場合、当該貯槽に貯蔵されるLPガスの成分 が不明な場合はブタンが貯蔵されるものとして、また成分が不定の場合は比重が最 大のものが貯蔵されるものとして算定する。通常0.473を用いて設計されている。 (JLPA基準) V 貯蔵設備の内容積(単位 L) 2.2 バルク容器 (液石法規則第19条第1号、第2号) バルク容器本体 LPガスの容器とバルブは、容器および容器附属品として、高圧ガス保安法令(容器 保安規則を含む。以下この章において「法令」という)の適用を受けるので、法令によ る検査に合格したものでなければ使用してはならない。 (1) 耐圧性能・気密性能 耐圧試験は3.0MPa以上の圧力で、また気密試験は1.8MPa以上の圧力で行い合格したも のであること。 (2) バルク容器の貯蔵能力 設置するバルク容器の貯蔵量は、消費先における最大消費数量、バルク容器の設置場 所、充てん回数等を勘案して決定する必要がある。 バルク容器にLPガスを貯蔵することができる数量は、液石法規則第1条第2項第5号に 規定されており次の算式により得られた数量 W=V/C W:貯蔵設備の貯蔵能力(単位 ㎏) V:貯蔵設備の内容積(単位 L) C:容器保安規則第22条に規定する定数 (3) 容器の刻印 容器検査に合格した容器には、容器検査を実施した経済産業大臣、都道府県知事(内 容積500L以下の容器)、高圧ガス保安協会または指定容器検査機関が図2-3に示す刻 印をする。 刻印は次の①~⑧の事項について、この順序で行われる。 ① 検査実施者の名称の符号 ② 容器製造業者の名称またはその符号 ③ 充てんすべき高圧ガスの種類

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④ 容器の記号および番号(5桁以下に限る) ⑤ 内容積(記号 V、単位 L) ⑥ 附属品(取り外しのできるものに限る)を 含まない質量(記号 W、単位 ㎏) ⑦ 容器検査に合格した年月 図 2-3 容器の刻印の例 ⑧ 耐圧試験における圧力 (記号 TP、単位 MPa)およびM なお、内容積が500Lを超える容器にあっては、容器の厚肉の部分の見やすい箇所に明 瞭に、かつ、消えないように胴部の肉厚(記号 t、単位 mm)を打刻する。 また、登録容器製造業者の場合は①に代えて型式承認番号を、②に代えて登録容器製 造業者の名称またはその符号を、⑦に代えて製造年月を刻印する。 (4) 容器の表示等 イ 塗色 ① LPガスを充てんする容器は、法令で定められている黒色、赤色、緑色、白色、 黄色、かっ色を容器の表面積の1/2未満で、かつ、紛らわしくない色であれば、色指 定はない。 ② アルミニウム製、アルミニウム合金製およびステンレス製の容器の場合は、塗色 をしなくてもよい。 ロ 充てんすべきガスの名称、ガスの性質などを示す文字 ① ガスの名称としては「LPガス」または「液化石油ガス」という文字を赤色で胴 部に記入し、ガスの性質を示す文字として赤色で「燃」の字および「充てん期限」 「最高充てん圧力」を胴部に明示する。 ② 容器では以上の表示に加えて、容器所有者の氏名または名称、住所および電話番 号を容器の外面の色に対し鮮明な色(黒色および赤色を除く)の塗料またはシール で容器の表面に明示する。 ただし、管理業務を委託している場合は当該管理業務受託者に係る表示に代える ことができる。 ③ 充てん期限の明示 容器胴部の見やすい箇所に赤色で「充てん期限 □-○」(□は年、○は月)と 明示しなければならない。 この年月は、次回の容器再検査を受けないで、LPガスを充てんできる最終日を 含む年月である。したがって、表示された年月が過ぎれば、この容器にLPガスを 充てんすることはできないし、容器は再検査を受ける必要がある。 この期限内に充てんされた容器は、その期限が過ぎても、6か月未満ならば、消費 先へ引き渡してもよいが、それ以後は消費先へ新たに引き渡すことは禁止されてい

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(5) 容器の設置、取扱い上の注意事項 ① 容器は、粗暴な取扱いによって転倒、転落させると、衝撃により打こんや割れ、き ず等を生ずるおそれがある。充てん容器の場合、倒れた場合の衝撃も大きく、容器に 与える損傷も大きくなるので取扱いに注意を要する。 ② 容器は底部が腐食しやすいので、消費先に設置する場合は設置場所および設置方法 について十分注意を要する。 ③ バルク容器には温度40℃以下に保つ措置を講ずる。 (6) 容器再検査(容器再検査の期間) 容器は、必ず定期に容器再検査を受けなければならない。なお、容器の再検査は、登 録を受けた容器検査所で受けなければならない。 LPガス容器の再検査の期間は次表のとおりである。 製造後の経過年数 20年未満 20年以上 備 考 溶接容器の区分 下記以外 5年 2年 容器則第24条第1項第2号 6年 2年 (7) 附属品再検査(附属品再検査の期間) 附属機器等の種類 再 検 査 期 間 容器附属品 経過年数6年6ヶ月以内のもの 最初に受ける容器再検査の日 (安全弁、液取入バルブ、ガス取出バ ルブ、液取出バルブ、均圧バルブ) 機器 (1) 経過年数20年以下のもの 20年 (液面計、過充てん防止装置、カップ (2) 経過年数20年を超えるもの 5年 リング用液流出防止装置、カップリ ング) (8) 容器検査に合格する容器の規格 ① 容器の外面または内面について目視で検査を行い、その容器に使用上支障のある腐 食・割れ・すじ等がないものであること。 ② 適切な防錆塗装が行われていること。 ③ LPガス容器にあっては、スカートの著しい腐食、摩耗または変形がないものであ り、かつ、底面間隔(容器を水平面に直立させた場合における当該容器本体の底面と 水平面との間隔をいう)が当該容器の底部の腐食防止のために十分であること。 ④ 容器製造時の容器検査におけると同じ耐圧試験(膨張測定試験)に合格すること。 この場合、恒久増加率は10%以下であること。 ⑤ 内容積が500L以下の容器は、容器の腐食の程度(肉厚の減少量)を調べるために質 量検査をし、製造時の質量と比較して、現在の質量が95%以上である場合を合格とす る。

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図 2-4 300㎏地上用貯槽(例)

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図 2-6 70㎏バルク容器(例)

2.3 設置等について

① 地上設置又は地下埋設の選定

バルク貯槽を地上設置にするか地下埋設にするかは、設置先の状況及び消費者の希望等 により選定する。この場合、消費者にそれぞれの特長を明確に示すことが大切である。

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下表にそれぞれの特徴を示す。 地上設置バルク貯槽 地下埋設バルク貯槽 美観 良 優 良 火災に対する安全性 普 通 優 良 土地の有効利用 不 可 不 可 設備費 安 い 高 い なお、バルク容器は地上設置のみである。 ② 充てん口の位置 地上設置バルク貯槽等の充てん口をバルク貯槽等の上部に設ける場合は、充てん時の作 業性の問題から、充てん口の位置は、地面から1.3m以下とするのが望ましい。貯蔵量及び 胴径を十分考慮して設計する必要がある。 ③ バルク貯槽等には、底部の腐しょく及び転倒を防止するため適当な材質及び構造の支柱 又はサドル等を取り付ける。 ④ アンカーボルト 支柱またはサドル等の形状を下図に示す受台とした場合の受台の幅と必要肉厚及びアン カーボルトの必要断面積の例を示す。 図 2-7

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受台に作用する最大断面力と受台の安定を確保するために必要な部材の断面性能

バルク貯槽 作用断面力(奥行1m当たり) 必要肉厚 容量 許容応力度 幅 曲げモーメント(kgf・cm) 軸力(kgf) (cm)

σa(kg/cm )2 (cm) 常時 地震時 TOTAL 常時 地震時 TOTAL

510L受台 1900×1.5 5.04 9 663 669 37 212 249 0.55 2100L受台 1900×1.5 8.50 18 1464 1482 58 270 328 0.80 6000L受台 1900×1.5 15.00 203 16300 16503 155 133 288 1.95 バルク貯槽 許容応力度 作用断面力(奥行1m当たり) 必要断面積 ボルトの直径 容量 σa(kg/cm )2 せん断力(kgf) (cm )2 (mm) 常時 地震時 TOTAL 510L 1100×1.5 1 151 152 0.1 3.6 アンカーボルト 2100L 1100×1.5 4 225 229 0.3 6.2 アンカーボルト 6000L 1100×1.5 7 862 869 0.8 10.1 アンカーボルト ここに示す結果は、地震時における地上に設置するバルク貯槽の有効な受台の仕様を決 定するため、3タイプの地盤モデル硬質地盤、中位地盤、軟弱地盤上に設置したバルク貯槽 に、性質の異なる地震、長周期型地震(八戸波形)、短周期型地震(大船渡波形)、直下型 巨大地震(ポートアイランド波形)が起こった場合のバルク貯槽の挙動解析を行った結果 得られたものである。 ⑤ バルク容器には転倒、転落等による損傷を防止する措置を講ずる。 ⑥ バルク容器には温度40℃以下に保つ措置を講ずる。 2.4 バルク貯槽のLPガス発生量 自然気化方式を採用する場合は、最大ガス消費量を算出し、ピーク時間帯においてこの量 を超えるガス発生量を有するバルク貯槽・バルク容器を決定する。 1) バルク貯槽・バルク容器のガス能力は、次による。 ① 地上設置式バルク貯槽については、日本LPガス団体協議会技術基準「E-001- 1999地上設置式横型バルク貯槽等のガス発生能力」による。 ② 地下設置式バルク貯槽については、日本LPガス団体協議会技術基準「E-002- 2000地下設置式バルク貯槽のガス発生能力」による。 ③ ①又は②によれない場合はメーカが推奨するガス発生能力の値による。 ④ バルク容器(70㎏型)については、当該バルク容器メーカが推奨する値又は青本「設 計編」の50㎏容器1本当たりの標準ガス発生能力を準用する。

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2) ピーク時間の推定 ① 消費先のピーク時間が明確でない場合は、次表のピーク時間の推定表を参考にして求 める。 ② ピーク時間に関する有効な他のデータがある場合は当該データに基づくピーク時間を 取ることができる。 ピーク時間の推定 戸 数〔戸〕 1~2 3~7 8~14 15~30 31~50 51~69 ピーク時間〔h〕 1.0 1.5 2.0 3.0 4.0 連続使用 (注) ピーク時間が5時間以上のものを連続使用とする。 (参考) 消費状況の実態調査によると、平均ガス消費率(最大ガス消費率×0.7=R%) とピーク時間の長さ(T)との積は70~80%という結果がでている。 これを式で表すと R×T=70~80% 一般には R×T=80% ピーク時間の推定にあたっては次の式による。 80% T:ピーク時間(h) T = R% R:ピーク時間の平均ガス消費率(%) 地上設置式バルク貯槽のガス発生能力表の例 連続消費 ガス発生能力(㎏/h) バルク貯槽 時間(h) 15℃ 10℃ 5℃ 0℃ -5℃ -10℃ -15℃ -20℃ 1.0 14.0 12.2 10.5 8.8 7.1 5.4 3.7 2.1 1.5 9.8 8.5 7.3 6.1 5.0 3.8 2.6 1.4 2.0 7.7 6.7 5.8 4.8 3.9 3.0 2.0 1.1 3.0 5.6 4.9 4.2 3.5 2.8 2.1 1.5 0.8 150㎏型 4.0 4.6 4.0 3.4 2.9 2.3 1.7 1.2 0.6 (横型) 5.0 3.9 3.5 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 6.0 3.5 3.1 2.7 2.2 1.8 1.3 0.9 0.5 7.0 3.3 2.9 2.5 2.0 1.6 1.2 0.8 0.4 8.0 3.1 2.7 2.3 1.9 1.5 1.2 0.8 0.4 連続消費 ガス発生能力(㎏/h) バルク貯槽 時間(h) 15℃ 10℃ 5℃ 0℃ -5℃ -10℃ -15℃ -20℃ 1.0 27.3 23.9 20.6 17.2 13.9 10.6 7.4 4.1 1.5 18.9 16.5 14.2 11.9 9.6 7.3 5.1 2.8 2.0 14.7 12.9 11.1 9.3 7.5 5.7 3.9 2.2 3.0 10.5 9.2 7.9 6.6 5.3 4.0 2.8 1.5 300㎏型 4.0 8.4 7.4 6.3 5.3 4.3 3.2 2.2 1.2 (横型) 5.0 7.2 6.3 5.4 4.5 3.6 2.7 1.9 1.0 6.0 6.4 5.6 4.8 4.0 3.2 2.4 1.6 0.9 7.0 5.8 5.1 4.4 3.6 2.9 2.2 1.5 0.8 8.0 5.4 4.7 4.1 3.4 2.7 2.0 1.4 0.7

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連続消費 ガス発生能力(㎏/h) バルク貯槽 時間(h) 15℃ 10℃ 5℃ 0℃ -5℃ -10℃ -15℃ -20℃ 1.0 44.7 39.1 33.7 28.2 22.8 17.4 12.1 6.7 1.5 30.6 26.8 23.1 19.3 15.6 11.9 8.2 4.6 2.0 23.6 20.7 17.8 14.9 12.0 9.2 6.3 3.5 3.0 16.6 14.6 12.5 10.5 8.4 6.4 4.4 2.4 500㎏型 4.0 13.1 11.5 9.9 8.3 6.7 5.1 3.5 1.9 (横型) 5.0 11.1 9.7 8.3 7.0 5.6 4.2 2.9 1.6 6.0 9.7 8.5 7.3 6.1 4.9 3.7 2.5 1.4 7.0 8.7 7.6 6.6 5.5 4.4 3.3 2.3 1.2 8.0 8.0 7.0 6.0 5.0 4.0 3.0 2.1 1.1 連続消費 ガス発生能力(㎏/h) バルク貯槽 時間(h) 15℃ 10℃ 5℃ 0℃ -5℃ -10℃ -15℃ -20℃ 1.0 87.9 77.0 66.3 55.6 45.0 34.4 23.8 13.2 1.5 59.8 52.4 45.1 37.8 30.6 23.4 16.2 9.0 2.0 45.8 40.1 34.5 28.9 23.4 17.8 12.3 6.8 3.0 31.8 27.8 23.9 20.0 16.2 12.3 8.5 4.7 1トン型 4.0 24.8 21.7 18.6 15.6 12.6 9.6 6.6 3.6 (横型) 5.0 20.6 18.0 15.5 13.0 10.4 7.9 5.4 3.0 6.0 17.8 15.6 13.4 11.2 9.0 6.8 4.7 2.6 7.0 15.8 13.9 11.9 9.9 8.0 6.1 4.1 2.3 8.0 14.4 12.6 10.8 9.0 7.2 5.5 3.7 2.0 連続消費 ガス発生能力(㎏/h) バルク貯槽 時間(h) 15℃ 10℃ 5℃ 0℃ -5℃ -10℃ -15℃ -20℃ 1.0 89.7 78.7 67.7 56.9 46.0 35.2 24.4 13.6 1.5 61.2 53.7 46.2 38.8 31.4 24.0 16.6 9.2 2.0 47.0 41.2 35.4 29.7 24.0 18.4 12.7 7.0 3.0 32.8 28.7 24.7 20.7 16.7 12.8 8.8 4.8 985㎏型 4.0 25.7 22.5 19.4 16.2 13.1 10.0 6.8 3.8 (たて型) 5.0 21.5 18.8 16.2 13.5 10.9 8.3 5.7 3.1 6.0 18.7 16.3 14.0 11.7 9.5 7.2 4.9 2.7 7.0 16.7 14.6 12.5 10.5 8.4 6.4 4.4 2.4 8.0 15.2 13.3 11.4 9.5 7.7 5.8 4.0 2.1 (出典:日本LPガス団体協議会 技術基準 E-001)

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3.バルク貯槽等に附属する機器類

バルク容器とバルク貯槽の附属機器 バルク貯槽およびバルク容器に附属する機器類は法律によって次のように規定されている。 バルク貯槽:附属機器(液石法規則第19条第3号) バルク容器:附属品(容器則)および機器(液石法規則第19条第1号) これら機器類は直接圧力が加わらない特殊なもの(超音波式液面計等)を除いて液石法の の告示(バルク供給及び充てん設備に関する技術上の基準等の細目を定める件。以下「バル ク告示」という。)で「高圧ガス設備試験」に合格したものまたは「大臣認定品」の使用が義 務づけられている。 なお、バルク容器の附属品、機器では「バルブ」の用語が用いられ、バルク貯槽の附属機 器では「弁」が用いられているが、機能的には同一であると考えてよい。従って本書では特 殊な場合を除いて「弁」として記述する。 バルク容器の附属品と機器 バルク容器の「附属品」である安全弁とバルブは、容器則で附属品検査を受け合格したも のの使用が義務付けされている。 [高圧ガス保安法第49条第2項] また、これら以外の「機器」は液石法規則第19条第1号イ~トで下記の事項についてバルク 告示に従った機器を取り付けることとなっていて、バルク告示では液面計の特殊なものを除 いて全て高圧ガス設備試験合格品か、大臣認定品を用いることとされている。 イ カップリング用液流出防止装置を取り付けた液取入バルブ ロ ガス放出防止器又は緊急遮断弁を取り付けたガス取出バルブ ハ 液取出バルブにはガス放出防止器又は緊急遮断弁を取り付けた液取出バルブ ニ 均圧バルブを設ける場合は、先端にカップリングを取り付けたもの ホ 液面計 ヘ 過充てん防止装置 ト 上記は全てふた付きのプロテクターで保護する。 バルク貯槽の附属機器 バルク貯槽の「附属機器」は、液石法規則第19条3号ハ(1)~(8)でバルク容器と同様に以下 の事項についてバルク告示に従った機器を取り付けることとなっている。 また、バルク貯槽では安全弁や弁(容器則ではバルブ)を含めて、特殊な液面計などを除 いて全て高圧ガス設備試験合格品か、大臣認定品を用いることとされている。 (1) 安全弁 (2) 液面計 (3) 過充てん防止装置

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(4) カップリング用液流出防止装置を取り付けた液取入弁 (5) ガス放出防止器又は緊急遮断弁を取り付けたガス取出弁 (6) ガス放出防止器又は緊急遮断弁を取り付けた液取出弁 (7) 均圧弁を設ける場合の当該均圧弁は、先端にカップリングを取付けたもの。 (8) 上記は全てふた付きのプロテクターで保護する。 3.1 安全弁 バルク貯槽内の圧力が設計圧力以上に上昇したときバルク貯槽の破裂を防止するために、 バルク貯槽にはその気相部に法令で定められた仕様の安全弁を設けることとなっている。 [液石法規則第19条第3号ハ(1)、第54条第2号ホ][バルク告示第3条] バルク告示第3条で安全弁は元弁を設けたバネ式であることと定められ、貯蔵設備のバル ク貯槽の外表面積、LPガスの蒸発潜熱、水噴霧装置の有無やその能力、直射日光やその他 の熱源などをパラメーターとした所要吹出し量の算出公式などが詳細に示されている。 取り付けられた安全弁は、バルク貯槽の大きさによって選定される安全弁サイズが異なり、 メーカの資料等により確認が必要です。 安全弁には元弁が設けられており、当該元弁には安全弁を取り付けた場合のみ開放する構 造のものとハンドル、レバー等を操作することによって開閉する構造のものがある。 現在、安全弁再検査期限に達した製品があり、交換作業が実施されています。この交換作 業は、保安技術を習得した作業者が実施することが望ましい。 なお、バルク容器には、安全弁元弁の設定はありませんので、現地交換はできません。 図 2-10 安全弁の例

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3.2 液面計 液面計は、バルク貯槽・バルク容器内のLPガス量を内容積の割合(%)で表示し、受入 れ時の過充てん防止および残量管理のために設けられる。 ① 耐圧部分にガラス又は合成樹脂を使用したもの及びLPガスを放出しながら液面を測定 するスリップチューブ式等のもの以外の液面計とする。 ② 液面の目盛りの誤差は、LPガス量を表示する%目盛りに対して、表示目盛りの±5%以 内とする。 [液石法規則第19条第1号ホ、第3号ハ(2)、第54条第2号ホ] [バルク告示第4条] フロート式液面計は、アームの先端にフロートを取り付けてその回転角度を容量(%)で 表示する方式(図2-11)が主流であるが、最近は直動形フロート式のもの(図2-12)も使 用されている。 これらフロート式液面計は、バルク貯槽等の全容量を100%とした容量目盛がされていて、 最高充てんの液面を明らかにするために75~85%の範囲を赤色で表示してあるのが普通であ る。液面計の表示は、バルク貯槽等の全容量に対する充てんされたガス量を表示しているた めに、表示されている赤色表示以上に充てんすると、過充てんとなるおそれがあるので注意 が必要である。 したがって、充てん作業中は、液面計により常時液面を監視し、充てんしたLPガスの容 量がバルク容器又はバルク貯槽の内容積の85%(内容積2000L以上の地下式バルク貯槽は90 %)を超えないようにすること。 [液石法規則第72条第1号チ] また、液面計はその指示によって、過充てん防止装置が作動する前に充てんを中止する目 的で設けてあるので、その意味を理解すべきである。 液面計は、見やすい箇所に、次の事項が表示されている。 ・製造事業者の名称又は記号 [バルク告示第4条]

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図 2-13 超音波式液面計断面図の例 3.3 過充てん防止装置 バルク貯槽等には、貯蔵能力に対応する容量以下の設定した容量で充てんを停止する過充 てん防止装置を設けること。 [液石法規則第19条第1号ヘ、第3号ハ(3)、第54条第2号ホ][バルク告示第5条] 過充てん防止装置もフロート式のものが主流で、液面計と共に過充てん防止のための重要 な役割を担っている。 図2-14に示すように過充てん防止装置は、フロートが液により持ち上げられて弁が閉じて いる状態図である。この状態では遊動弁は液取入れ口側から圧力が加わってもキャップ側の 遊動弁の面積が液流入口側面積よりも大きいために圧力が加われば加わるほど弁を閉じる方 向に力が動くこととなる。 液面がフロートよりも低く、フロートが重量によって下がるとアームによって背圧弁を押 し下げて遊動弁内部の圧力がバルク貯槽内圧力と同一レベルとなるが、この状態で液取入弁 側から圧力が加わると、遊動弁は上部に移動して弁が開くこととなる。 フロート式過充てん防止装置は、防止装置の設定流量以上の流速で充てんを行うと弁が閉 止して充てんが出来なくなるので注意を要する。

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なお、過充てん防止装置の本体には次の事項が表示されている。 イ 製造事業者の名称又は記号 ロ 製造番号 ハ 製造年月 図 2-14 フロート式過充てん防止装置断面図の例 3.4 カップリング用液流出防止装置を取付けた液取入弁 [液石法規則第19条第1号イ、第3号ハ(4)、第54条第2号ホ][バルク告示第6条]

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液取入れ弁には、カップリング用液流出防止装置を取り付けることとなっている。液取入 弁は、通常のボールバルブ構造で、取り入れ口が横向きや上向きなどがある。 なお、液取入弁本体には次の事項の表示がされている。 イ 製造事業者の名称又は記号 ロ 製造番号 ハ 製造年月 ニ 開閉の方向 図 2-15 液取入弁の例 カップリング用液流出防止装置は一般家庭で使用している迅速継手と基本構造は同じだが、 口径が大きくまた流体の圧力も高いために弁体を押して開くのには力が必要となるので、充 てん用カップリングにはハンドルが設けてある。 カップリング用液流出防止装置は、脱着時の外部へのLPガスの液流出量は1回あたり平 均で5cc以下となっている。 カップリング用液流出防止装置のキャツプにはブリーダーバルブが設けてあるので、点検 時にこのバルブを開いて漏れの有無が確認可能である。 なお、カップリング用液流出防止装置の本体には次の事項が表示されている。 イ 製造事業者の名称又は記号 ロ 製造番号 ハ 製造年月 ニ 呼び径 図 2-16 カップリング用液流出防止装置の例 3.5 マルチバルブ マルチバルブは前述の附属機器のうち、液取入弁と過充てん防止装置、ガス取出弁、均圧 弁及び安全弁などを一体的に組込んだ様々な種類のものが製造され、小型のバルク容器やバ ルク貯槽ほどその集積度が高いマルチバルブが使用される。

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図 2-17 小型バルク容器用マルチバルブの例 3.6 ガス放出防止器を取付けたガス取出弁及び液取出弁 ガス取出弁及び液取出弁には必ずガス放出防止器または緊急遮断弁を取り付けなければな らない。 [液石法規則第19条第1号ロ、ハ又は第3号ハ(5)若しくは(6)] ガス放出防止器は「弁」に内蔵していても良いが、あとで述べるように組合せて使用する 調整器の開放流量と微妙な関係があるため、ガス取出弁(液取出弁)より下流側に取りつけ られるのが一般的となっている。また、高圧部以外の中圧部(調整器内部および二段減圧式 一次側調整器の出口)に取り付けてもよく、この場合は高圧ガス設備試験合格品や大臣認定 品の必要はない。 [バルク告示第7条第1号] ガス取出弁より下流に設けるガス放出防止器は入口圧力が0.2MPa~1.0MPaの範囲で調整器 の出口側を開放した場合作動することと定められた。 [バルク告示第7条第4号] なお、液取出弁に設けるガス放出防止器は調整器の表示容量の3倍以下の流量で作動するこ とと定められている。 [バルク告示第7条第4号] このバルク告示で、ガス取出し部に直接調整器を取り付けるバルク供給設備は平成12年6月 1日以降は全て調整器の出口側が開放となった場合ガスを遮断する機能を有したガス放出防 止器を設置しなければならないこととなった。 また、地震による震動及び地盤の液状化に伴う供給管の損傷を防止する措置は、LPガス 設備設置基準及び取扱要領(KHKS0738)(高圧ガス保安協会 平成15年3月)民生用バルク供給編 第1章第5節の規定によるものとする。 3.7 ガス放出防止器を設置しない場合の措置 〈バルク貯槽〉 バルク貯槽のガス取出弁にガス放出防止器等を取り付けない場合は、バルク貯槽に係る供給

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と。 ① バルク貯槽の供給管は、バルク貯槽のプロテクター出口部及びバルク貯槽の基礎上に設置 したアングル等の支持構造物の2箇所で固定する。 ② バルク貯槽とバルク貯槽基礎外の供給管との接続は、バルク貯槽の基礎と供給管を設置す る建築物の間の距離1.5m当たり10cm以上の変位を吸収できる措置を講ずること。 関係法令 規則第19条第3号ハ(5) バルク告示第7条 (解説) 1)バルク貯槽に係る供給管に対する地震による震動及び地盤の液状化に伴う供給管の損 傷を防止する措置は、次の①及び②による。 ① 次に掲げる方法で供給管を2箇所で固定する。(図1-8参照) a) 当該バルク貯槽のプロテクター出口部(プロテクターの出口又は出口直近の内部 をいう。以下この項において同じ。)で固定する。(図1-8中「固定場所A」) b) 当該バルク貯槽の基礎上に設置したアングル等の支持構造物で固定する。 (図1-8中「固定場所B」) 図 2-18 バルク貯槽に係る供給管の固定場所例 固定場所における施工例

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c) 供給管は、Uボルト、Uバンド、配管用サドル等の部材を用いて固定する。 d) 供給管を固定する場所(上記A及びB)間の供給管の長さは、次表の左欄に掲げ る供給管の口径に応じ同表右欄で示す長さ以上とする。 供給管の口径と供給管長さの関係 供給管の口径 供給管の長さ 呼び 外径(単位 mm) (単位 m) 25A 34.0 5.2 32A 42.7 5.9 50A 60.5 7.0 80A 89.1 8.5 備考1) 上表の左欄において、25A以下の口径の供給管は25Aに該当する供給管の長さ 以内、80A以上の口径の供給管は80Aに該当する供給管の長さ以内とする。 備考2) 上表の左欄に該当する口径がない場合は、当該口径より小さな口径の供給管に該当 する供給管の長さ以内とする。 ② バルク貯槽とバルク貯槽基礎外の供給管との接続方法 バルク貯槽とバルク貯槽基礎外の供給管との接続は、バルク貯槽の基礎と供給管を 設置する建築物の間の距離(以下解説において「基礎間距離」という。)1.5m当た り10cm以上の変位を吸収できる次の方法により行う。 a) 直管とフレキシブル管の組合せによる方法(基礎間距離が1.5m以下の場合) イ) 基礎間距離が1.5m以下の場合は、1.5m以上の直管及び30cm以上のフ レキシブル管を曲がり管等を介し、図1-9のようにアルファベットのL字型に設置 し、直管とフレキシブル管の間は、固定してはならない。 ロ) 直管の長さとは、現に施工した後の長さをいい、フレキシブル管の長さとは、 全長をいう。 ハ) フレキシブル管は、例示基準第28節1.(1)②1.で規定する低圧配管用継手付 き金属製フレキシブルホースを用いる。 ニ) フレキシブル管以降のバルク貯槽基礎上の供給管は、固定してはならない。 ホ) フレキシブル管は、バルク貯槽基礎上に固定しないで設置する。 ヘ) フレキシブル管は、軸方向に対する引張力をかけないように設置する。 ト) バルク貯槽基礎上の供給管は、その自重を支える措置を講じること。

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図 2-19 バルク貯槽に係る供給管のL字型配置 (注) 上記a)の直管とフレキシブル管の組合せによる方法は、基礎間距離1.5m当たり 10cm以上の変位を吸収できる措置として高圧ガス保安協会が平成14年度に実施 施した「バルク貯槽に係る可とう性確認試験実施結果」により、確認したものであり、 これ以外の方法は、実証試験等により確認する必要がある。 〈バルク容器〉 バルク容器(貯蔵能力が70㎏以下のものに限る。)のガス取出バルブにガス放出防止器等 を取り付けない場合は、バルク容器に係る供給管に対し、次に掲げる地震による震動及び地盤 の液状化に伴う損傷を防止する措置を講ずること。 ① バルク容器は、鉄鎖等によりバルク容器を家屋その他の構築物に固定する。 ② バルク容器とバルク容器基礎外の供給管との接続は、バルク容器の基礎と供給管を設置す る建築物の間が1.5m当たり10cm以上の余長を有するLPガス用継手金具付高圧ホース 又はLPガス用継手金具付低圧ホースを用いる。 関係法令 規則第19条第1号ロ・ハ バルク告示第7条 (解説) 1)バルク容器(貯蔵能力70㎏下のものに限る。)に係る供給管に対する地震による震 動及び地盤の液状化に伴う供給管の損傷を防止する措置は、次の①及び②による。 ① バルク容器は、鉄鎖等によりバルク容器を家屋その他の構築物に次に掲げる方法に

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より固定する。 a) バルク容器は、家屋その他の構築物(バルク容器を固定するための専用の架台、 構築物等を含む。)との間に隙間がないように設置する。 b) 鉄鎖、スチールバンド等(以下この項において「鉄鎖等」という。)を用い、バ ルク容器の全高の3/4程度の位置を固定する。 c) 鉄鎖等は、バルク容器との間にあそびを設けないよう設置する。 d) 鉄鎖等は、直径3mm以上又は引張強度が2.94kN以上の防錆処理を施した圧 接鎖、スチールバンド等は鉄鎖と同等以上の強度を有するものを使用する。 e) 鉄鎖等の止め金具は、十分な強度を有する金具を選定し、脱落・抜け等が起こら ないように柱又は壁等に取り付ける。 f) バルク容器は、スカート、支柱等に応じ十分な広さを有する基礎上に設置する。 g) 横置円筒型のバルク容器は、当該バルク容器に係る支柱等の支持構造物と基礎を 仮止めする。 h) その他の事項については、従来型容器の設置方法に準じる。 ② バルク容器とバルク容器基礎外の供給管との接続は、次に掲げる方法により行う。 a) バルク容器とバルク容器基礎外(例:建築物)の供給管は、高圧ホース又は低圧 ホースにより接続する。 b) 高圧ホースを使用する場合は、基礎間距離(バ ルク容器の基礎と供給管を設置する建築物の間の 距離をいう。以下この解説において同じ。)が1.5 m当たり10cm以上の余長を有する液石法施行 令別表第1第4号のLPガス用継手 金具付高圧ホースを用いる。 c) 低圧ホースを使用する場合は、基礎間距離が 1.5m当たり10cm以上の余長を有する液石法 施行令別表第1第11号のLPガス用継手金具付 低圧ホースを用いる。 d) 高圧ホースは、ホース内部の再液化したガス等 が高圧ホース内に滞留したり、調整器内部に侵入 しないようにバルク容器に向かって下り勾配と し、途中に液がたまらないようにたるみを生じな 図 2-20 バルク容器設置例 いように設置する。 e) 高圧ホース又は低圧ホースは捻れ、極度の曲げ等が生じないように設置し、プロ テクタ出口から供給管との取り付け場所まで迂回することがないように設置する。

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3.8 均圧弁を設ける場合の当該均圧弁は、先端にカップリングを取付けたもの 「液石法規則第19条第1号ニ、第3号ハ(7)、第54条第2号ホ][バルク告示第8条] LPガス受入れ作業を円滑に行うため、バルクローリとバルク貯槽等の均圧用に均圧弁を 設ける場合があるが、この場合均圧弁にはカップリングを設けたものが必要である。 均圧弁用カップリングには弁にカップリングが一体的に組み込まれた一体型と容器バルブ に後から取り付ける分離型がある。 均圧弁用カップリングは、液取り入れ弁用カップリングと形状寸法が異なり、また要求さ れる性能も多少異なっていて、この場合の脱着によるLPガスの気体の流出量の平均は1回 当たり1.2L以下となっている。 なお、均圧弁用カップリングの本体には右表の表示がなされている。 イ 製造事業者の名称又は記号 ロ 製造番号 ハ 製造年月 ニ 呼び径 図 2-21 均圧弁と一体型カップリングの例 図 2-22 分離型カップリングの例

4.その他の供給機器

冒頭にも記述したように、気化装置、調整器およびガスメーターや、これらの設備に準じる 高圧ホース、ピグテール、集合管、対震ガス遮断器等であって、貯蔵設備とガスメーターの間 に設けられるものおよび設備を接続する管や、屋根、遮へい板および障壁などがその他の供給 設備であるが、ここでは安全弁元弁(連結弁)と調整器についてのみ記述する。

図 2-4 300㎏地上用貯槽(例)
図 2-6 70㎏バルク容器(例)
図 2-19 バルク貯槽に係る供給管のL字型配置 (注) 上記a)の直管とフレキシブル管の組合せによる方法は、基礎間距離1.5m当たり 10cm以上の変位を吸収できる措置として高圧ガス保安協会が平成14年度に実施 施した「バルク貯槽に係る可とう性確認試験実施結果」により、確認したものであり、 これ以外の方法は、実証試験等により確認する必要がある。 〈バルク容器〉 バルク容器(貯蔵能力が70㎏以下のものに限る。)のガス取出バルブにガス放出防止器等 を取り付けない場合は、バルク容器に係る供給管に対し、次に掲げる

参照

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