字で考える宗教の教育
小 山 一 乘
1. はじめに 本稿の目的は、文字学が浮き彫りにした、漢字の象形等の意味世界を概観し て、宗教の教育の教材を、素朴に、文字で考える端緒を得ることにある1。 周知のごとく、教育史上、文字学習の問題点・限界点を克服する事につとめ た先人として、コメニウス(コメンスキーとも、J.A.Comenius,1592-1670) 2 が、 想起される。彼は、「学校において授けられる教授は普遍的でなければならな い」 といい、そして、世界で最初の絵入りの教科書の『世界図会』を世に公に したことは、贅言を要さない。いかに立文字しても言い尽くせない事態があっ てきた理解の困難を解消しようとしたのである。まさに、「百聞は一見に如か ず(To see is to believe.)」であり、図示された図絵のお蔭で、「読書百遍」して も、なかなか、「意自ずから通ず」ること至難であった従前の、文字学習の難 儀な面の解消に、画期的貢献をした。 具象的・具体的に示された図絵のお蔭で、 学び習うことが、画期的に、いわば実念論的にも、観念論的にも、円滑にし得 た。その功を讃えること、それは、事後、余りにも久しかった。とくに、解剖 図が重要である医学教育などでは、積極的にプラスの評価がなされ得よう。誤 解を恐れず極論すれば、極楽図絵も地獄図絵も、確かに、文字経典の識字に疎 い信者の場合には、それぞれ、極楽や地獄のイメージ化を容易にしたことは想 像に難くはない。 2. 問題の所在 しかし、その反面、その、教科書における、図絵に依存し、それ以上の想像 力が活計せず、結果として、創造力も育成至難となり、さらに、文字軽視とい う事態に陥った。この罪を問うのには、余りにも、歳月がかかったのではないか。 元来、学校教育での教(える)材(料)の、一つの典型である、教科書(textbook)は、現実の日常生活の文脈(context)から、抽出され抽象化(記号化)された、 事柄(text、matter)である。あたかも、世俗の日常生活の context から、教義 として text が表される、いわゆる宗教の構図を想起するところでもある。必然、 具象的又は抽象的な文字・記号が立てられる(立文字)。当然、印欧文字もあり、 漢字もある。ひらがな、カタカナ等もある。 転じて、そこに底流する、対象を示す言語と、メタ言語との、言語論は、ま さに、比喩・方便の教育問題である。転じて、そもそも、「分かる」という言 葉を、誕生以来、「どう、分かって」使用してきているのか、という、教育方 法論上、重大な問題となる。時空を超えた事項が、教材という方便・比喩で、 なぜ、「分かった」と思えるのか。その、仕組みの正体解明問題である。つい「分 かったか?」と問い、反射的に「分かりました」、または、「分かりません」と 答えてしまって来ている事態が、仮に、あるとすれば、その事態こそが、本来 的に、根柢的に、深く刻まれるべき問題である。言為「分かる」・「分からない」 に関しては、論われてくる事項は根深く、大乗仏教の根柢的な論に連なるけれ ども、今は、この本稿の直接の目的ではない。 その、いわゆる textbook(教科書)は、日常生活上の context から、誰にも、 取り立てて説明をしなくても自明的な(trivial)要素を基盤にして、それを照 明しながら、其処を立脚点にして、教える材料(subject-matter)が抽出されて いる。適用されている、メデイアとしては、文字教材、図絵教材、図像教材、 静止画教材、動画教材、音声教材等であり、それらで、textbook として、構成・ 編集される。教科名称は、subject であり、その教科を構成する内容が matter(s) である。教材の典型が、教科書(textbook)である。昨今の、textbook は、図像、 イラスト等が満載である。確かに、一枚の絵は百万語のメッセージを送り、理 解を円滑にし得ていることは否めない。図絵を見てしまうと、脳の生理過程は、 それ以上、想像することを停止してしまいかねない程である。 いつしか、教育の場面では、文字・活字が軽く取り扱われてしまう懸念が生 じてきた。背景には、暗記学習否定論の影響も無関係ではない。結果として、 文字の成立、とくに、漢字の成立に関する文字学的な、関心・傾注が、軽薄に なってきたと穿ち得よう。さらに、その現象の増幅に、ワープロの普及が加担 しているといえよう。ワープロの功罪論も要る。児童・生徒・学生が、文字離 れし、漫画愛好に知的関心を抱く傾向の問題も論われよう。 ここで敢えて言うべきは、文字学的に、とくに、象形文字を凝視すれば、文
字・漢字自体が、実物、事象を象った図絵ですらあると言いうることがあるこ とに迂闊であってはならないと、筆者は思う。 還暦を過ぎて、文字通り、生涯学習・研究に着手した故白川静氏の文字学が 浮き彫りにした『字通』 3 に則しつつ、素朴に、「宗教の教育を字で考える」試 みをしたい。この事は、次にみる、「文字・活字文化振興法」の趣旨、及び、「教 育基本法」改正後の新「常用漢字表」の趣旨のもとに追加された文字群に、今 更の如くにして、みえてくる宗教の教育に関連深い文字群を確認した。今後の 課題が論われてくる。 3. 「文字・活字文化振興法」立法制定(平成十七年七月二十九日)について 児童生徒等の文字・活字離れの負の問題解消を期して、「文字・活字文化振 興法」(公布:平成十七年七月二十九日法律第九十一号、施行:平成十七年七 月二十九日)が立法・制定された。 同法の「目的」は、 第一条この法律は、文字・活字文化が、人類が長い歴史の中で蓄積してきた知 識及び知恵の継承及び向上、豊かな人間性の涵養並びに健全な民主主義の発達 に欠くことのできないものであることにかんがみ、文字・活字文化の振興に関 する基本理念を定め、並びに国及び地方公共団体の責務を明らかにするととも に、文字・活字文化の振興に関する必要な事項を定めることにより、我が国に おける文字・活字文化の振興に関する施策の総合的な推進を図り、もって知的 で心豊かな国民生活及び活力ある社会の実現に寄与することを目的とする。 と定める。 同法の「定義」は、 第二条この法律において「文字・活字文化」とは、活字その他の文字を用いて 表現されたもの(以下この条において「文章」という。)を読み、及び書くこと を中心として行われる精神的な活動、出版活動その他の文章を人に提供するた めの活動並びに出版物その他のこれらの活動の文化的所産をいう。 と定める。 同法の「基本理念」は、 第三条文字・活字文化の振興に関する施策の推進は、すべての国民が、その自 主性を尊重されつつ、生涯にわたり、地域、学校、家庭その他の様々な場にお
いて、居住する地域、身体的な条件その他の要因にかかわらず、等しく豊かな 文字・活字文化の恵沢を享受できる環境を整備することを旨として、行われな ければならない。 2 文字・活字文化の振興に当たっては、国語が日本文化の基盤であることに十分 配慮されなければならない。 3 学校教育においては、すべての国民が文字・活字文化の恵沢を享受することが できるようにするため、その教育の課程の全体を通じて、読む力及び書く力並 びにこれらの力を基礎とする言語に関する能力(以下「言語力」という。)の涵 養に十分配慮されなければならない。 と定める。 この法により、従来に比して、文字・活字への関心が高まった。教育施策も 加速しだした。 4. 「常用漢字表」(平成二十二年十一月三十日、内閣告示第二号)について 「内閣告示第二号」には、 「一般の社会生活において現代の国語を書き表すための漢字使用の目安を、次 の表のように定める。なお、昭和五十六内閣告示第一号は、廃止する。平成 二十二年十一月三十日 内閣総理大臣 菅 直人 」 とみえる。その概容を簡単に整理する。 昭和五十六年の常用漢字表(現行)→一九四五字 新常用漢字→二一三六字 ( 一九四五字(現行)−五字(削除)+一九六字(追加) =二一三六字(結果) ) 新常用漢字に追加されたもの →一九六字(略) 現行の一九四五字から五字削除 →(勺、錘、銑、脹、匁) 追加される読み方 → 委(ゆだ)ねる、育(はぐく)む、応(こた)える、 滑(コツ)、関(かか)わる、館(やかた)、鑑(かんが) みる、混(こ)む、私(わたし)、臭(にお)う、旬(しゅ ん)、伸べる、振(ふ)れる、粋(いき)、逝(い)く、 拙(つたな)い、全(すべ)て、創(つく)る、速(はや) まる、他(ほか)、中(ジュウ)、描(か)く、放(ほ う)る、務(つと)まる、癒(いえる・いやす)、要(か
なめ)、絡(から)める、類(たぐ)い 追加される熟語の読み→海士(あま)、鍛冶(かじ)、固唾(かたず)、尻尾(しっ ぽ)、老舗(しにせ)、真面目(まじめ)、弥生(や よい) 教育基本法全面改正(平成十八年十二月二十二日)、学校教育法一部改正、 教育職員免許法等改正、幼稚園教育要領改正、小・中・高の各学習指導要領改 正等の教育改革が続いてきている延長線上に、常用漢字改定が成る。 教育基本法が改正され、それまでの「宗教に関する寛容の態度」及び「宗教 の社会生活における地位」に加えて、「宗教に関する一般的な教養」を教育上 尊重すべき旨が盛り込まれたことは周知事である。だが、それが、家庭教育、 学校教育、社会教育、生涯学習、生涯教育の現場で、十分に実施されているか。 日常生活の文字文化の、context の面では、動静は、はたして、どうであろうか。 このような関心で、筆者は、追加された一九六字を概観してみた。 常用漢字表の変更点で、追加された一九六字のなかで、宗教用語、仏教用語 に関係深いと思われる字の例を摘記してみよう。すなわち、 挨、曖、畏、熊、詣、乞、駒、頃、沙、刹、呪、醒、戴、諦、頓、貪、那、奈、謎、 拶、訃、昧、蜜、冥、闇、侶(他略) 等がみられる。もちろん、これらのそれぞれの字は、必ずしも、宗教や仏教の context だけに限られるものではないことはいうまでもない。 しかし、宗教世界・仏教世界を示す熟語として使用される用例として、 挨拶、畏敬の念、蟻の熊野詣で、寺社参詣、刹那、覚醒、頓悟、貪欲、奈落、謎、 訃報、曖昧、六波羅蜜、冥土、 「人の親の心は闇にあらねども 子を思ふ道に まどひぬるかな、 藤原兼輔−−−後撰和歌集」、僧侶 など枚挙に暇ない。従来は、これらの字の使用に抑制がかかっていた。ゆえに、 日常生活では、意味上、「よみ」的には、常套的に馴致されているきている「挨拶」 等の言葉遣いであっても、従前は、使用し難く、不自由であった。標語「あさは、 にこにこ、あいさつ」が、学校現場などでの典型的標語であってきた。しかし、 漢字で「挨拶」と表記しなければ、「挨(アイ、お(す)・ひら(く))」及び「拶 (サツ、せま(る))」の各原義に気付き難い。 『広辞苑』の「あい ‐ さつ【挨拶】」の項には ①〔仏〕禅家で、問答を交わして相手の悟りの深浅を試みること。 ②うけこたえ。応答。返事。驢鞍橋ろあんきょう「いかが―あるべきや」。「何
の―もない」 ③人に会ったり別れたりするとき、儀礼的に取り交わす言葉や動作。「朝の―」「時 候の―」 ④儀式・会合などで、祝意や謝意、親愛の気持、あるいは告示などを述べること。 また、その言葉。「開会の―」 ⑤(「御―」の形で)相手の挑発的な、礼を失したような言動を皮肉っていう語。 ⑥仲裁。仲裁人。歌舞伎、お染久松色読販「そう見受けましたから―に這入り ました」。「―人」 ⑦紹介。紹介者。浄瑠璃、国性爺合戦「仲人もない―ない二人」 ⑧人と人との間柄。交際。日葡辞書「アイサッノヨイヒト」。日本永代蔵 6「殊 更いづれも―よく」 とみえている。たしかに、「禅家」で「問答を交わして相手の悟りの深浅を 試みること」と定義している。しかし、「挨」と「拶」との、それぞれの、字 の意味の解に言及していないので、遺憾ながら、極めて真剣な評価論であると いうことが、分かり難い。端的にいう。けっして、「あさは、にこにこ、あい さつ」等というような、単なる親和的関係論に終始しない厳しい評価である。 昨日までの、省顧と、それに基づく今日への構えの姿勢を、外から観て、内面 を推察する、教育評価行為である。もちろん、省顧と構えができているゆえに、 学習者が「にこにこ」している場合もあろう。今日一日今時に臨む、構えを、 指導者は、評価し、今日の、指導方法に反映していくのである。漢字「挨拶」 の表記は、意味深長な教育評価論かつ教育方法論となる。用語・術語となる前 の、一つひとつの漢字を、素朴に、意識的に対象化して、みていくと、宗教の 教育を考える原風景を観ることが可能となる。 以下においては、日頃、筆者が、考えようとしている文字例を、取り扱って いく。その際、白川静『字通』を使用する。
5 文字概観 5 − 1 文字「人」は、ひとりの「人の側身形。」 4
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字訓は「くじく」とみえる。法に坐して、その、負の結果がみえる。 5 − 4 文字「身」は、大切な子宝を「みごもっている人の側身形。」
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「子宝」との言為がある。子は宝ものである。大切なものである。転じて、 大切な知識・技能・態度等の大切な事項を、身に付けるという意味を持つに至 ることは、想像に難くはない。教師も、教材(経典)も存在しなくなれば、あ とは、子弟各自が身に付けている事項を出力し合って、相互に、教師となり、 学習者となりあいながら、切磋琢磨するという、教育の構造がみえてくる。 5 − 5 文字「免」は、「一は冑を免(ぬ)ぐ形で、逸脱の意がある。一は分娩 の象で、胯間(こかん)をひらき、子の生まれる象で、娩の初文。」
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訓義で、「うむ、そだてる、そだつ。やしなう」とみえる。頭を下にして、 重力方向に、生まれ落ちてくる様子が、みえている。うみおとす、生まれ落ち てくる、という言為がよくわかる。産後の肥立ちもよく、すこやかに、太って いく様子が、推察させられる。
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5 − 7 文字「子」は、「幼子の象。」
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統・身分の程を示していると推察される。 5 − 8 文字「孔」は、「子の後頭部に竅(あな)のある形。」か。
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䠷Ꮠ㡢䠹 䝁䜴䚷䠷Ꮠカ䠹 䛒䛺◻ᄙ
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8 ⏬䚷2241
䠄ت䠅
8 ⏬䚷2241
䠷Ꮠ㡢䠹 䝙䝳䜴 䞉 䝆䝳䚷䠷Ꮠカ䠹 䛱䛱 䞉 䜔䛧䛺䛖◻ᄙ
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䠷ព䠹 ᢐ䠄䛭䛖䠅䠄ཆ䛾࿀䠅 䠇ઃ䠄䛣䛖䠅䚹 ઃ䛿̉䛾ᵱ䚹 䛭䜜䛻ཆ䜢 ף䛘䛶႐䛧䛶䛔䜛ബ䚹 ټᄙ䛾આബ䛿্䛜̉䛧䛶䛔䜛䛣䛸䜢ᰳ 䛩ᵱബઆ䛷䚸 ᢐ䛾⤴ո䛿䛚䛭䜙䛟䜒䛸䛭䛾ᕐⷄ䛾ബ䛷䛒䜝䛖䚹 䛊◻ ᄙ䛋 ༑ୖ䛻 䛂͆а䜃䛾䜢᧯䜐䜢ت䛸ሜ䜂䚸 ᤲ䛻䛿ἕ䛸ሜ䜅䛃 䛸䛧䚸 આബ䛻䛴䛔䛶 䛂ઉ䠄䜅䠅䛻䜂䚸 ӗ䠄䛔䛴䠅䛻䜅䚹 ӗ䛺䜛⢗ 䛿ᤶ 䠄ᡲ䠅 䛺䜚䚹 ေࣨ⒄ͧ䛻䚸 ᤶ⅏䜛䛾ᅠ䚸 ⶲܮ䠄䛛䛖䜀䛔䠅䛻 ᱎ䜚䛶ͨ䛶䜢Ὢ䜅䚹 ჩ䛻ت䛿ӗ䛻䜅䚹 䡚ӗ䛿ᆎ䛻χ䜚䚸 ᲆ注目すべきは「 〔説文〕〔玉篇〕ともに 部に孔・ を属し、 を請子の候鳥 である 鳥として、孔・ の字説を試みているが、孔は生まれた子の髪の一部 に剃りを入れる形で、生子儀礼の一、 は抱いて授乳する形。いずれも とは 関係のない字である。」とみえることである。「孔」「乳」との字説で、「孔」は「生 子儀礼の一」とみて、「乳」は「抱いて授乳する形」としている。『字通』と『説 文解字』との解に注目しておきたい。 5 − 10 文字「宗」は、「宀(べん)+示。宀は 屋。示は祭卓の形。」 䛻ڸ䜛䚹 ᧯䜢⫳䛟䛾г䛺䜚䛃 䛸䛒䜚䚸 䛭䛾Ͼ䛿 䛊ᰵ▉䚸 ሰͧ䛋 ͮᆎ䛾ሰ䛻䛧䜛䛥䜜䛶䛔䜛䚹 䛊◻ᄙ䛋 䛾આ◻䛿䛭䛾Ͼ䛻⭂Ή䛧䛯䜒 䛾䛷䛒䜛䛜䚸 આ䛿ӗ䛻൝䛖ബ䛷䛿䛺䛔䚹 䛊◻ᄙ䛋 䛿ᕂઆቷ༑ୗ䛻 䛂ᢺ䠄䜔䛧䛺䠅䜅䛺䜚䚹 ্䛻䜂䚸 䜢ᵂ䠄䛔䛰䠅䛟ബ䛻ᵱ䜛䚹 ʶ䛻ሜ䛟䚸 䛻ت䛩䜛䛻ᵱ䜛䛺䜚䛃 䛸䛒䜚䚸 䛭䛾ʶሜ䛾ῲ䛿䚸 ت䛾આ䛾╫䛻ᅄ 䛩䜉䛝䜒䛾䛷䛒䜛䚹 Ʒ䊻ઃ 䞉 ᕂ 䠷カ⩏䠹 1. 䛱䛱䚸 䛱䛱䛧䜛䚸 䛱䜆䛥䚹 2. 䛱䛱䜢䛾䜎䛩䚸 䜔䛧䛺䛖䚹 3. 䛔䛴䛟䛧䜐䚸 䛭䛰䛶䜛䚹 4. 䜢䛖䜐䚹 䠷ྂカ䠹 䛊݅۵䛋 ت䚷ᇏ 䠄䛱䠅䚷䛊۵ῲ䛋 ت䚷䝏 䞉 䝲䝅䝘䝣 䞉 䝏 䝜䝬䝇䚷䛊ഖᴗ䛋 ت䚷䝽䝍䝹 䞉 䝏 䞉 䜻䝝䝬䝹 䞉 䜲䝖䝬 䞉 䝲䝅䝘䝣 䠷㒊㤳䠹 䛊◻ᄙ䛋 䛊᤻ഖ䛋 䛸䜒䛻ӗ⤴䛻ઃ 䞉 ت䜢ୡ䛧䚸 ӗ䜢☔䛾 г䛷䛒䜛ӗ䛸䛧䛶䚸 ઃ 䞉 ت䛾આ◻䜢▿䜏䛶䛔䜛䛜䚸 ઃ䛿᧯䜎 䜜䛯䛾ⷄ䛾ʶ⤴䛻֣䜚䜢ӱ䜜䜛ബ䛷䚸 ᧯ҹᰵ䛾ʶ䚸 ت䛿ྂ䛔 䛶̉䛩䜛ബ䚹 䛔䛪䜜䜒ӗ䛸䛿⬄ϭ䛾䛺䛔આ䛷䛒䜛䚹 䠷ㄒ⣔䠹 تnjia䚸 ቸ nԥ 䛿ॷ⡨䛟䚸 ቸ䠄䛰䛔䠅䛿ᓺઆ䜢ᬶ䛻ΰ䜚䚸 ͆䛾ଟᲠ䚹 䜎䛯̉༿䜔̉ᕶ䜢ቸ䛸䛔䛖䚹
䛆સ䛇
屋。ここは、「宗 のあるところ、またその祭る祖宗をいう」と。ここに来て、 拝し、子どもの誕生を報告し、家族の一員に加わったことを先祖に報告し、命 名し、子への加護と、子孫繁栄を頼む(「字」)際の「みたまや」でもある。「字」 䠷Ꮠ㡢䠹 䝅䝳䜴 䞉 䝋䜴䚷䠷Ꮠカ䠹 䜏䛯䜎䜔 䞉 䛸䛖䛸䜆 䞉 䜐䛽
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ᨂ
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文字「宗」と文字「字」とは、家庭教育における原初的風景、すなわち、重 要な構造と機能とを示すものであると思われる。「字」という字は、家庭教育 の原初的風景を根柢的に示していることに思いを致さざるを得ない。 新教育基本法はいう。「父母その他の保護者は、この教育について第一義的 責任を有する(略)」(教育基本法第一〇条)と規定する、そもそもの、家庭教 育にあっては、誕生した子どもへの、伸長と無病息災への願いを込めて、名は 体を表すべく、字を使用しての命名の儀がある。保育所や幼稚園に通えば、縦 社会、横社会の人間関係の context のなかで、人にはそれぞれに、個別の名前 が文字で表記されていることを認識する。学級担任制の小学校に就学すると、 文字学習が始動する。筆順も、漢字の成立をふまえつつ、学習する。国語科以 外の教科でも、同一学級担任が、人間が、環境を観察して、象形文字等を作成 した事への顧慮をしつつ、教科・領域を横断的に、鳥瞰しながら、文字学習の 指導を実施する。国語と、理科、社会科、算数等との関連づけも、観自在であ る。しかし、学科担任制の中学校に進むと、文字学習の事情は、小学校のそれ とは、聊か異なってくる。学科ごとに教師がかわる。ゆえに、関連づける、横 断的かつ鳥瞰的な文字指導が、必ずしも、担保し難くなる。高等学校において も、同様なことが懸念される。 5 − 13 文字「斅」は、「まなぶ・おしえる」の両義か
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「斅」の「攴」は、「卜(ぼく)+ (又)(ゆう)。卜は木の枝の形。これで ものを撃つことをいう。」とみえる。 ゆえに、「攴」は「教え手」を意味すると、筆者は解したい。ならば、「學」は、「学 び手」の側面で解したい。そう解するならば、「〔書、説命(えつめい)下〕に「惟(こ) れ斅(をし)ふることは、學ぶことの ばなり」とあり、教と学と相長ずるこ とをいう。」という解が、筆者には、とくに、解しやすくなってくる。 䠷ព䠹 ᅢઆ䛿ણ䚹 ᢡ䠄䛣䛖䠅䠇ᄠ䠄䛝䜘䛟䠅䠇Ԣ䠄䜉䛝䠅䠇䚹 આ䛾֊ബ䛿 䚹 ୖˀ䛻٣ቆ䠄䛱䛞䠅䛾䛒䜛ബ䚹 䛭䜜䛻䜢ף䛘䜛䛾䛿䝯䞁䝈䝝䜴䝇 䛾䚹 ᄠ䛿ൖ䛻ף䛘䛯䜒䛾䛷䛒䜛䛜䚸 ټᄙ䛻䛩䛷䛻䜏䛘䜛䚹 䛊◻ᄙ䛋 ୕ୗ䛻˳䜢ᓺઆ䛸䛧䛶 䛂╟ฑ䛩䜛䛺䜚䛃 䛸▄䛩䜛䛜䚸 ჹ䛘䜛䚹 ˳䛿 ⦘ᄙ䛾 䛊̃䠄䜔䛝䠅䛋 䛻䜏䛘䚸 ણ䛾ؔ▷ബ䛸䜏䜙䜜䜛䚹 䛊᤻ഖ䛋 䛻 ˳䜢 䛂ਸ䜅䜛䛺䜚䛃䚸 ણ䜢 䛂ਸ䜈䜢ۅ䛟䜛䛺䜚䚹 ╟䜛䛺䜚䛃 䛸䛒䜚䚸 ક 䜆䛸䛧䚸 ˓આ䜢ٚ䛩䜛䚹 䛊ሤ䚸 ◻ܶ䠄䛘䛴䜑䛔䠅ˁ䛋 䛻 䛂ฺ䠄䛣䠅䜜 ˳䠄䜢䛧䠅䜅䜛䛣䛸䛿䚸 ણ䜆䛣䛸䛾߅䜀䛺䜚䛃 䛸䛒䜚䚸 ჹ䛸ક䛸ᭀ⫧䛪䜛 䛣䛸䜢䛔䛖䚹 䠷カ⩏䠹 1. 䜎䛺䜆䚸 䛺䜙䛖䚸 䛥䛸䜛䚸 ᮪䜛䚹 2. કު䚸 䜎䛺䜆͆䚸 䜎䛺䜆䛣䛸䚹 3. 䜎䛺䜃䜔䚹 4. 䛚䛧䛘䜛䚹 䠷ྂカ䠹 䛊۵ῲ䛋 ણ䚷䝬䝘䝤 䞉 䝘䝷䝣 䞉 䞀䝅䝣 䞉 䝰䝜䝘䝷䝣 䞉 䝬䝛 䝤䚷䛊આ⪣⮥䛋 ˳ 䞉 ણ䚷䝘䝷䝣 䞉 䝰䝜䝘䝷䝣 䞉 䝬䝘䝤 䞉 䝬䝛䝤 䞉 䞀䝅 䝣 䞉 䝃䝖䝹 䠷㒊㤳䠹 䛊◻ᄙ䛋 䛻ਸ 䠄ჹ䠅 䜢⤴䛸䛧䚸 ˳䜢䛭䛾⤴䛻ୡ䛩䜛䚹 આ 䛿 䞉 ᳙ 䞉 ણ 䞉 ˳䛾䜘䛖䛻ୠ⫳䛧䚸 ᳙䛻ო䠄䜌䛟䠅䜢ף䛘䜛ਸ䛜䚸 䛭 䛾ؔ▷ബ䛸䛧䛶ᘐ᧯䛧䛯䚹 䠷ኌ⣔䠹 䛊◻ᄙ䛋 䛻ણ䛾ᭉॷ䛸䛧䛶⼂ 䞉 ╟ 䠄╏䠅 䛺䛹ӹઆ䜢ہ䜑䜛䚹 ⶲগ䛾ῲ䜢䜒䛴䜒䛾䛜এ䛔䚹
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5 − 14 文字「教」は、「旧字は敎に作り、爻(こう)+子+攴(ぼく)。爻は 屋上に千木(ちぎ)のある建物。そこに子弟が学んだので、 (こう)は學(学) の初文。古代のメンズハウスは神社形式に近い建物であったらしく、そこに貴 族の子弟たちを集め、長老たちが伝統や儀礼の教育をした。」
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䠷ㄒ⣔䠹 ਸkeôk䚸 წheô䚸 ણ 䞉 ˳heuk䚸 ᳙keô 䛿ॷῲ⡨䛟䚸 ۴ Ṿ䛾◭䚹 ټᄙ䛻ણ䜢᳙䛻ΰ䜛䚹
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「十字路の形。交叉する道をいう。」ともみえている。交差点に立てば、四方 が能く展望できるけれども、「彳(てき)、 亍(ちょく)」して、迷うところで もある。「呪力は道路で行うことによって、他の地に機能すると考えられ」と ころ。そもそも、「道」という字が、「[会意]首(しゆ)+辵(ちやく)。古文 は首と寸とに従い、首を携える形。異族の首を携えて除道を行う意で、導く意。 祓除を終えたところを という。」とするところからみれば、「行」と「道」と は、宗教的意味を漲らせた、密接不離の関係といえてくる。 5 − 16 文字「親」は、「辛(しん)+木+見。神事に用いる木をえらぶため に辛(針)をうち、切り出した木を新という。その木で新しく神位を作り、拝 すること。」
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「口( (さい))は祝禱を収める器の形で、その神の声を聞きうる人を聖と いう。」とみえる。「口( (さい))は祝禱を収める器の形」と、白川静は解 釈した。 䠷ព䠹 ᅢઆ䛿ᕸ䛻ΰ䜚䚸 ⁄䠇ۑ䠇⯈䠄䛶䛔䠅䚹 䛊◻ᄙ䛋 ༑ୖ䛻 䛂⇇ 䛺䜚䛃 䛸⢡⣕䛾䛸䛧䚸 આ䜢⼡ 䠄ܛ䠅 䠄䛶䛔䠅 ॷ䛻൝䛖䜒䛾䛸䛩䜛䛜䚸 આബ䛸۰䜟䛪䚸 ॷ䜒䜎䛯ᨵ䛺䜛䚹 ټᄙ䛻䚸 ⯈ 䠄͆䛾࿒ᴗ䛩䜛ബ䠅 䛾ˀ䛻⁄䜢䛭䛘䛯ബ䛻ΰ䜚䚸 ⁞䛾֊ᄙ䚹 䛾ॷ䜢⁞䛝䛖䜛͆䜢䛔䛖䚹 ۑ 䠄Ḷ䠄䛥䛔䠅䠅 䛿䜢ہ䜑䜛ࠔ䛾ബ䛷䚸 䛭䛾䛾ॷ䜢⁞䛝䛖䜛͆ 䜢⁖䛸䛔䛖䚹 䛊ఖΌ䚸 ┕١ݾ౫䛋 䛻䚸 ഝᆣᮜ䛸䛔䜟䜜䛯ృሗ䛜䚸 ᆨ䛸Ꮣ䛸䛜༦䛖䛻䛒䛯䛳䛶䚸 䛭䛾ჷ䜢ټ䛧䚸 ⳃॷ䜢⁞䛔䛶 䛂ٷⳃ ᴽ䛿䛪䚸 ᔎএ䛧䛃 䛸䚸 Ꮣ䛾ჷل䜢̔╵䛧䛯◊䛜䛒䜛䚹 䛭䛾䜘䛖䛺 䜒䛾䛜⁖䛷䛒䛳䛯䚹 ܦ֊䛾⦘ᄙ 䛊ᥤ䠄䛿䜣䛝䠅䛋 䛻 䛂ூ᮲ 䠄䜟䛖䛨䠅䛾ᕸચ䛃 䛸䛔䛖◭䛜䜏䛘䚸 䜎䛯⦘ᄙ䛻 䛂ᕸ䛺䜛ⱸ䛃 䜔 䛂ᕸ ᓽ䛃 䛂ރᕸ䛃 䛺䛹䚸 Ӟ͆䛻⁖䜢͛䛧䛶䛔䛖䛣䛸䛜এ䛔䚹 䛊◂䚸 ତ⮤䚸 ᓺሰ䛋 䛻 䛂⥫䠄䜏䠅䛺̔䠄䜟䜜䠅䜢䜀ᕸ䛺䜚䛸ሜ䜅䜒䚷◿䠄䛯䜜䠅䛛᠔䛾 ⮫⮣䜢᮪䜙䜣䜔䛃 䛾ۓ䛜䛒䜛䚹 䛊☟◭䚸 ⡻‱䛋 䛻䚸 ઃ䛿 䛂ᕸ䛸 ͈䛸䛾വ䠄䛤䛸䠅䛝䛿䚸 ֧䛱ܑ䠄䜟䜜䠅⚺䛻ᄂ䛶䛫䜣䜔䛃 䛸⡻䜉䛶䛚䜚䚸 ⁖䛿͆⫻ሬⶲ䛾ᥴ็ຎ䛸䛥䜜䛯䚹 Ʒ䊻⯈ 䞉 䞉 ⁞ 䠷カ⩏䠹 1. 䜂䛨䜚䚸 ⁖͆䚸 ᮪൯䛾ሬ䜒䛩䛠䜜䛯͆䚹 2. 䛥䛸䛔䚸 ʶ↾䛻⣕䛧䛯͆䚹 3. ঙ䚹 ঙ䛻⬄䛧䛶ᄇ◭䛸䛧䛶䛭䛘䜛䚹 4. ᚌ⥓䚹 ជ⥓䜢✜䛸䛔䛖䚹 䠷ྂカ䠹 䛊۵ῲ䛋 ᕸ䚷䝠䝆䝸 䞉 䜻䜽 䞉 䝁䝿 䞉 䝃䜹䝅 䞉 䜹䝶䝣 䞉 䜴䝮䚷 䛊આ⪣⮥䛋 ᕸ䚷䝠䝆䝸 䞉 䝁䝿 䞉 䝭䜹䝗 䞉 䜹䝶䝣 䞉 䜴䝮 䞉 䜻䜽 䞉 䝘䜺䝅 䠷ㄒ⣔䠹 ᕸsjieng䚸 䠄䠅 thyeng 䛿ॷῲ䛜⡨䛟䚸 䛿ᕸ䛾ۡᅈ 䛻֬ 䠄൯䠅 䛾ᭉᄙ䜢ף䛘䛯ബ䚹 ֬䛿䚸 ᕸ䛜⁄䛾ᅽ䜢˩䛸䛩䜛䛾 䛻ଓ䛧䛶䚸 ╋䜛䛣䛸䛾ᅽ䜙䛛䛺䛣䛸䜢˩䛸䛩䜛આ䛷䛒䜛䚹 ⁄ᬶ䛾൯䜢 ۰䜟䛫䛶䚸 ᅽ䛸䛔䛖䚹
5 − 18 文字「神」は、「声符は申(しん)。申は電光が屈折して走る形で、神 威のあらわれと考えられ、神の初文。」
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