平成28年度
実践事例集
目 次
Ⅰ はじめに
Ⅱ 研究の基本的な考え方
1 主題設定の理由
2 主題の意味
3 研究の仮説
4 研究の構想
Ⅲ 研究の実際(実践事例・資料、学習プリント等)と成果・課題
1 第1学年
2 第2学年
3 第3学年
4 第4学年
5 第6学年
Ⅴ おわりに
○ 平成28年度福岡市小学校音楽科研究委員会名簿
○ どんな感じだろう(音楽のことを言葉で表現するための資料)
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Ⅰ は じ め に
「豊かな情操」とは,美しいものや優れたものに接して感動する情感豊かな心のことで
あり,よさや美しさなどのよりよい価値に向かう傾向をもつ意思や心情と深く関わるもの
です。学校教育活動の目標として掲げられている『生きる力の育成』の実現のために,情
操を高めることは,豊かな人間性を育む上で必要不可欠なものです。音楽科の目標に挙げ
られている「豊かな情操を養う。」ための音楽科教育は,『生きる力の育成』につながる
意義のあるものだと考えます。
2020年から実施される学習指導要領の改定案には,『主体的・対話的で深い学び(ア
クティブ・ラーニング)』が導入されています。従来は,知識・技能を身に付けた上でそれ
を活用する力,すなわち思考力・判断力・表現力を身に付けることが求められていましたが,
それを超えて,主体的・かつ協働的に課題解決していく力が求められるということです。そ
のためには,学習方法自体が主体的・協働的なものでなければなりません。つまり「何を教
えるのか」+「どのように学ぶのか」を大事にしていくことです。
そこで,本年度は,昨年度までの「自分の思いや意図をもって,豊かに表現できる子ど
もを育てる音楽科学習指導の研究」主題を継続し,より主体的,能動的,協働的に音楽の
よさを感じ取る子どもの姿を追求しました。そのために昨年の研究を活かして,まず楽曲
分析を行い,「教えること」と「学ばせること」を教師が授業の中で明確にしました。そ
れから,学習過程のそれぞれの教育活動の中で,子どもの主体的に学ぶ姿,能動的に学ぶ
姿,協働的に学ぶ姿を位置づけていきました。そのための支援を具体的に仕組んでいきま
した。検証授業の中で,教師の支援によって,より自分の思いを表現したり,友だちと関
わりながら,自分の意図する表現や思いにつながる姿が見られ,成果を実感することがで
きました。
3年間の取り組みを通して研究委員の先生方と確認していたことは,これらの実践が福
岡市の先生方が「この授業だったらやってみよう。」「なるほど音楽の授業って楽しそう
だな。」と,本紀要をもとに授業をしていただけること,「音楽大好き」の子どもたちが
一人でもふえること,そのために,「現場に活用されるよう工夫しましょう。」でした。
できるだけ,学習過程,支援方法・教材提示を具体的にまとめていきました。その願いが
届きますよう,この紀要を授業に活かしていただければ幸いです。
最後になりましたが,研究委員所属の学校の校長先生はじめ,教職員の皆様,授業研究
にご協力いただきありがとうございました。また,福岡市教育センター 研修・研究課 第
3係長 振原 直子様 には,ご多忙にも関わらず的確なご指導をいただきありがとうご
ざいました。心よりお礼申し上げます。
平成29年3月吉日
福岡市小学校音楽科研究員会
研究委員長 杉 光 敦 子
(福岡市立東若久小学校長)
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Ⅱ 研究の基本的な考え方
研究主題 1 主題設定の理由 音楽は私たちの生活を潤いのあるものにし,豊かにすることができる。音楽を聴くと心が慰めら れたり,落ち着いたり,うきうきしたりする。また,歌を歌ったり友だちと一緒に楽器を演奏した りして爽快感や満足感を味わうこともできる。獲物を取るときの合図の音や意思を伝達するための 音など,音楽の原点は常に人間の生活そのものの中にあり,音楽は私たちの生活に必要不可欠なも のとなっている。このように,音楽と生活とのかかわりに関心をもって,生涯にわたり音楽文化に 親しむ態度を育むことをめざして,私たちは,音楽の表現や鑑賞の活動を通して,子どもの感性を 豊かにしようとする実践を累積してきている。 昨年度は,それぞれの題材において授業前に教材研究を行い,「教えること」と「学ばせること」 を明らかにしたことで子どもが主体的に学び,思いや意図をもって表現する姿が見られた。今年度 は昨年度の研究を踏まえ,評価も含めて研究を進める必要がある。 また,平成 32 年に実施される学習指導要領の改訂の中で注目されている「アクティブ・ラーニ ング」の目的は,児童が主体的に・能動的に学ぶ学び方を大事にしていくことである。実際に行わ れている授業では,教師の課題として,「何をどのように教えるべきか」と「何をどのように学ばせ るべきか」ということの整理がついておらず,教師主体で児童が歌ったり楽器を演奏したりするだ けで終わってしまう授業や,曲を聴いて感想をかかせるだけの授業が行われている実態もある。友 だちと一緒に音楽のよさを共有できる機会が少なく,子どもの思考力や表現力が十分に育っていな いなどの課題も見られる。「アクティブ・ラーニング」を行うためには,「何をどのように教えるべ きか」と「何をどのように学ばせるべきか」を明確にし,児童が主体的・協働的に活動できるよう に手立てをうつ必要がある。 以上のことから,音楽を表現,鑑賞する活動において,児童一人一人が主体的に音楽と関わり, 子どもが自ら音楽のよさや美しさを感じ取り,それを言葉や音で表すなどして,友だちと一緒に共 有できるようにしていくことが重要であると考え本主題を設定した。 2 主題の意味 (1) 「自分の思いや意図をもって,豊かに表現できる子どもを育てる音楽科学習指導」とは ① 「自分の思いや意図をもつ」とは 音楽科における子どもの思いや意図とは,子どもたちが楽曲に出合ったとき,次のように感自分の思いや意図をもって,豊かに表現できる子どもを育てる
音楽科学習指導の研究
~音楽のよさを主体的,能動的,協働的に感じ取ることができる表現及
び鑑賞の指導方法のあり方~
3 じることである。 ○ その楽曲に関して考えることや,情景を想像して思いをめぐらすこと ○ その楽曲を作った人が,「こんなことを表現したい」と思っていることを考えること また,表現をしていく中で,自分で表現方法を工夫することを考えることも「自分の思いや意 図をもつ」姿であると言える。 ② 「豊かに表現できる子どもを育てる音楽科学習指導」とは 豊かに表現する子どもとは,楽曲の特徴をとらえ,それらが生きるように表現する姿である。 出合った楽曲から,自分が感じ取ったことはどのようなことかを,すべての子ども一人一人が 思いや意図をもち,その思いや意図を発揮していくには,どのように表出すればよいかを考え, 試行錯誤を繰り返しながら,歌ったり,楽器で演奏したりする活動が大切である。 このことから,音楽科の授業では,自ら感じ取ったり,判断したり,思考し工夫したりする ような様々な表現の仕方で表出していく音楽科の活動を展開していくようにすることが必要で ある。 (2) 「音楽のよさを主体的,能動的,協働的に感じ取ることができる表現及び鑑賞の指導方法のあり 方」とは ① 「音楽のよさを主体的に感じ取る」とは 子どもたちが楽曲に出合ったとき,次のように感じ,自分の意志,判断で行動しようとする 姿である。 ○ 「歌ってみたい」「もう一度始めの部分を聴いてみたい」「リコーダーで演奏してみたい」 など ○ 「自分は森で楽しく踊っている感じがしたよ」「自分は夕日が落ちているきれいな海をイメ ージしたよ」など ○ 「自分はやさしい感じを表すためにやわらかいマレットで木琴を弱く打って演奏したい」 など ② 「音楽のよさを能動的に感じ取る」とは 自分の思いを友だちに音や言葉で伝えたり,友だちの思いをきいて自分の考えを広げたり深 めたりする姿である。 ③ 「音楽のよさを協働的に感じ取る」とは グループや全体で音を聴き合ったり話し合ったりしながら音楽を創り上げたり,よりよいも のにするために友達と試行錯誤しながら音楽表現を高めていく姿である。 以上の姿を目指し,「何をどのように教えるべきか」と「何をどのように学ばせるべきか」を 教師が明確に把握し,表現及び鑑賞の指導を行う。 3 研究の仮説 4 研究の構想 (1) 内容 音楽活動において,子どもが音楽のよさを主体的,能動的,協働的に感じ取ることができる活動 を位置づければ,思いや意図をもち,豊かに表現できる子どもが育つであろう。
4 ① 楽曲や教材分析を通して,教える内容と学ばせる内容を明らかにする。 ② 基礎・基本となる読譜,リズム,拍子,記号など,〔共通事項〕にあげてあることを,適時,指 導内容として取り上げる。 ③ 子どもの思いや意図を明らかにし,そのための支援のあり方を明確にする。 ④ 豊かに表現する子どもの具体的な姿の具現化とその支援のあり方を明確にする。 (2) 具体的な手だて ① 楽曲や教材分析を通して,教える内容と学ばせる内容を明らかにする。 ・題材や楽曲分析をもとにした指導内容(教材内容)の見いだし ・子どもの思うわけや考えるわけになる「考える素材」の提示 ② 子どもの思いや意図が表現できる動作的,映像的,象徴的な支援を設定する。 ・学習導入時のアンケートや気づき,絵などがかけるものや,子どものつぶやきが拾える学習プ リントの活用 ・教師の言葉かけと,言葉かけをしてからの表現や鑑賞の変容 ・子どもの言葉を,表現や鑑賞につなげていく価値付け ・ねらいと評価をあきらかにし,自己肯定力がそなわった評価規準の位置づけ ③ 思考力,判断力,表現力が育まれた子ども(豊かに表現したり,鑑賞したりする子どもの具体 的な姿)の具現化と主体的・能動的・協働的に活動するための支援の具現化 ・少人数(ペア・グループ等)での協働活動 ※ 本研究で行った学習指導案には,手だてとして,◎は子どもたちに学ばせるための活動を記述し ている。
Ⅲ 研究の実際
実践事例(学習指導案)
資料・学習プリント等
成果と課題
第1学年
指導実践例
題 材
ようすをおもいうかべよう
教材曲
「はるなつあきふゆ」
(三浦真理作曲)
第1学年-1 1 楽曲分析と教材内容 (歌唱教材) 第1学年 教材名「はる なつ あき ふゆ」(三浦真理:作詞・作曲) ※ 本教材で主な内容(教材内容)とするものには,○印をつけている。 曲 想 長調の明るい響きの中に,4分の2拍子の調子よい拍が流れている。速度も, と速すぎもせず遅すぎもせず,穏やかな曲想を生み出している。また, 歌詞には,「ふわり」「ざぶんと」「ちょろり」などの擬態語が多く用いられており, 四季のイメージを音から想像することができる,かわいらしい曲である。 ○ 歌詞 1番は「はる」,2番は「なつ」,3番は「あき」,4番は「ふゆ」の4場面にわ かれて示されている。それぞれの歌詞には,「ふわふわ」や「きらきら」といった 様子を思い浮かべやすい擬態語,そして「おおきな」「ちいさな」といった強弱に つながるような言葉などがあり,表現の工夫をする際のヒントが散りばめられて いる。 形式 a4+a´4の一部形式 リズム 2小節で1フレーズとなっている。 4分の2拍子で,8分音符が多用されており,調子のよいリズムになっている。 ○ 旋律 など順次下降進行が多く,歌いやすい旋律になっている。 和声 ヘ長調の,Ⅰ→Ⅱ→Ⅱ→Ⅰ→Ⅰ→ →Ⅳ→Ⅳ7→Ⅴ→Ⅴ7→Ⅰで進行している。 前半は,Ⅰ→Ⅱと進んだり,Ⅳの借用和音 (F7)が出てきたりするなど,お しゃれな響きの和声進行となっている。 ◎ 拍の流れ 4分の2拍子 調 ヘ長調 唱奏法 斉唱や,グループごとの斉唱。 音色 1番は「はる」,2番は「なつ」,3番は「あき」,4番は「ふゆ」の4場面にわ かれて示されているので,歌詞に合わせて表現の工夫が多様にできる。 例えば,1番は「やさしいく」,2番は「元気で明るく」,3番は「忙しそうに」, 4番は「静かに」などの工夫が考えられる。 ◎ 強さ 1番は「はる」,2番は「なつ」,3番は「あき」,4番は「ふゆ」の4場面にわ かれて示されているので,歌詞に合わせて表現の工夫が多様にできる。 例えば,1番・3番はmp(やや弱く),2番は mf(やや強く),4番は p(弱 く)などの工夫が考えられる。 ◎ 速さ また歌詞の様子に合わせて,速さを変化させることも考えられる。 全体を4分音符で80~88 個打つくらいの速さ。 例えば,3番は「ちょろり」「いそいで」からやや速く,4番は眠たそうだからゆ っくりなど。
第1学年-2 2 楽曲分析から考えられる指導する内容と学びの内容 各要素に関する教材内容 教えること 学ばせること 歌詞 「はる」「なつ」「あき」「ふゆ」の様子を思い浮かべやすい擬 態語や強弱につながる言葉を用いて,四季の様子を表現して いる。 ○ 旋律 順次下降進行が多く,歌いやすく穏やかな曲想を生み出して いる。 ○ 拍 の 流れ 4分の2拍子の調子のよい拍が流れ,四季の様子をかわいら しく表現している。 ○ 強さ 季節ごとに強弱の工夫ができ,四季の様子を表現している。 ○ 速さ ♩=80~88 で季節に合わせて,変化ができ,四季の様子を表 現している。 ○ 3 本教材で行った手だて(授業で必ず行ったこと) ○ 子どもの思いや意図が表現できるように ・映像や情景画などの視覚的な教具の工夫 ・歌詞の情景を捉えるための視覚的な具体物の工夫 ○ 思考力・判断力・表現力が育むために ・身体表現を用いて,曲想をつかんだり,全体で共有したりする活動
第1学年-3
第1学年 音楽科学習指導案
1 題材 ようすを おもいうかべよう 教材 「おどる こねこ」 作曲:ルロイ・アンダソン 「はる なつ あき ふゆ」 作詞・作曲:三浦真理 2 指導観 児童の実態について 本学級の児童は,音楽の時間以外でも曲が流れだすとおのおのに歌を口ずさみ始めたり,身体を動か して楽しんだりしている。また,1学期歌唱教材「ひらいたひらいた」では,れんげの花がひらいたり 閉じたりする様子を表現するために,強弱や身体表現を工夫する活動を行ってきた。さらに,1学期は 音楽表現へ消極的だった児童も,身体を使って表現しようとする様子が少しずつ増えてきた。これらの 姿から,楽しく音楽に関わろうとする態度や習慣はだんだんと高まってきていると考えられる。しかし, 学級全体で表現の工夫をする際に,自分の考えを発表する子が限られているなど,一人ひとりの児童が 思いや意図をもって音楽活動に取り組むまでには十分いたっていない。そこで,今回は「おどる こね こ」「はる なつ あき ふゆ」において,「~の感じ」をたくさん味わい,表現の工夫へつなげる活動を 通して,自分の思いを伝え合う楽しさや,表現の面白さを味わえる学習を目指したい。このような態度 は,今後の歌唱活動や学校生活の様々な場面においても価値があるものと考える。 題材について 本題材のねらいは,自分たちの思いや意図 を音楽にのせて表現できることである。具体 的な内容は,①一人ひとりが思いを持って歌 うことができること,②自分の思いを伝える ことができること,③友だちの表現に触れ, 学級全体で協同して表現の工夫を深めるこ とができること,である。 本題材の鑑賞教材では,こねこが踊る様子 を思いうかべながら楽しんで聴くことを目 的としている。「おどる こねこ」は,ヴァイ オリンによる子ねこの鳴き声や,3拍子のワ ルツにのせたなめらかな旋律,わかりやすい 速度の変化が用いられている。そのため,子 ねこになりきって場面や情景を想像しやす いと考える。 歌唱教材では,自分たちの思いや意図を身 体全体を使って表現できることを目的とし ている。「はる なつ あき ふゆ」は,歌詞に, 「ふわふわ」や「きらきら」といった様子を 思い浮かべやすい擬態語や,「おおきな」「ち いさな」といった,児童が様子を想像するの にわかりやすい言葉などがあり,曲の感じを つかむためのヒントが散りばめられている。 このように,自分の思いをもって表現活動へ 取り組んだり,友だちと関わり合う中で自分 の考えを深めたりしようとする態度は,今後 の学校生活の様々な場面において,大変意義 深いと考える。 指導・支援の工夫について 本題材の指導にあたっては,自分の思いを もって表現活動をすることの楽しさを味わ えるようにする。 そのために,次のような指導・支援を行っ ていく。 【つかむ段階】 ◎ 児童一人ひとりが思いや意図を持ち,表 現活動への意欲を高めるようにする。その ために,クジラや子リスの映像や情景画な どの視覚的な教具を用いて,情景を豊かに 想像できるようにする。 【深める段階】 ◎ 自分の思いを伝え,その思いを学級全体 の表現の工夫へと深めていけるようにす る。その際に,歌詞を大切にしながら,「~ の感じ」を,児童からたくさん引き出せる ようにしたい。そのために,身体表現を用 いて「~の感じ」をつかんだり,学級全体 で共有したりする。また,ここでも具体物 を用いて,「~の感じ」を視覚的に捉え, 共有できるようにする。 【味わう段階】 ◎ 友だちの考えに触れ,表現のよさに気付 けるようにする。そのために,よい表現を している児童を価値付け,みんなで真似す る中で,音楽活動の楽しさを味わえるよう にする。 題材の目標 ○ 想像したことを言葉や体を使って表したり,歌詞の表す様子や気持ちを想像しながら歌ったり, 進んで学習に取り組むことができる。 (音楽への関心・意欲・態度) ○ 歌詞の表す様子や気持ちを想像して,楽曲の気分に合った表現を工夫して歌うことができる。 (音楽の技能) ○ 楽曲の気分を感じ取りながら,想像豊かに聴いたり思いをもって表現したりすることができる。 (音楽表現の創意工夫) ○ 楽曲の楽しさや演奏のよさに気づいて聴いている。 (鑑賞の能力)第1学年-4 3 題材の評価規準 音楽への関心・意欲・態度 音楽表現の創意工夫 音楽表現の技能 鑑賞の能力 ① 想像したことや感じ 取ったことを言葉や身 体を使って表すなどし て,楽曲や演奏の楽し さに気づいて聴く学習 に進んで取り組もうと している。【関心-①】 ② 歌詞の表す様子や気 持ちを想像しながら歌 う学習に進んで取り組 もうとしている。 【関心-②】 ① 歌詞の表す様子や 気持ちを想像して表 現を工夫し,どのよう に歌うかについて思 いをもっている。 【創意-①】 ① 旋律や歌詞を覚え て,リズムや音程を 正しく歌っている。 【技能-①】 ② 歌詞の表す様子や 気持ちにあった表 現で歌っている。 【技能-②】 ① 楽曲を聴いて想像 したことや感じ取 ったことを言葉で 表すなどして,楽曲 や演奏の楽しさに 気付いている。 【鑑賞-①】 4 指導と評価の計画(6時間) 教材曲(配時) 第一次 第二次 第1時 第1時 第2時 第3時 第4時 第5時 「おどるこねこ」 「はる なつ あき ふゆ」 次 時 間 ◎ねらい ○学習活動・学習内容 評価の観点 ◆評価規準 評価方法 関 創 技 鑑 第 一 次 第 1 時 ◎ 楽曲の気分の変化を感じ取り,子ねこたちの踊りがどのように変わっていくのか想像しな がら聴くことができる。 第 1 時 ○ 体の動きや言葉で表しなが ら,子ねこたちの踊りがどのよう に変化していくのかを想像しな がら聴く。 ・ 楽曲の気分の変化を感じ取るこ と ① ① ◆ 想像したことや 感じ取ったことを 言葉や身体を使っ て表すなどして,楽 曲や演奏の楽しさ に気づいて聴く学 習に進んで取り組 もうとしている。 【関心-①】 ◆ 楽曲を聴いて想 像したことや感じ 取ったことを言葉 で表すなどして, 楽曲や演奏の楽し さに気付いてい る。 【鑑賞-①】 観察・発表 観察・発表 第 二 次 第 1 時 ◎ 「はる なつ あき ふゆ」の旋律や歌詞を覚えて,様子を思いうかべながら歌うことが できる。 ○ 「はる なつ あき ふゆ」の旋律 や歌詞を覚えて歌う。 ・ 楽曲の気分を感じ取り,表現活 動への意欲を高めることができ ること 関 創 技 鑑 ◆ 旋律や歌詞を覚 えて,リズムや音 程を正しく歌って いる。【技能-①】 ◆ 歌詞の表す様子 や気持ちにあった 表現で歌ってい る。【創意-①】 観察・発表 ① ①
第1学年-5 第 2 時 ◎ 「はる」の様子を思いうかべながら,思いをもって歌うことができる。 ○ 「はる」の様子を思いうかべな がら,工夫して歌う。 ・ 「はる」の歌詞にある「ゆれる」 や「ふわり」の言葉を感じ取りな がら,歌詞の表す様子や気持ちに あった表現の工夫ができること ① ◆ 歌詞の表す様子 や気持ちを想像し て表現を工夫し, どのように歌うか について思いをも っている。 【創意-①】 観察・発表 第 3 時 ◎ 「あき」の様子を思いうかべながら,歌詞の表す様子や気持ちにあった表現で歌うこ とができる。 ○ 「あき」の様子を思いうかべな がら,工夫して歌う。 ・ 「あき」の歌詞にある「ちょろ り」や「いそいで」の言葉を感じ 取りながら,歌詞の表す様子や気 持ちにあった表現の工夫ができ ること ① ◆ 歌詞の表す様子 や気持ちを想像し て表現を工夫し, どのように歌うか について思いをも っている。 【創意-①】 観察・発表 第 4 時 ◎ 「なつ」の様子を思いうかべながら工夫して歌い,友だちの表現のよさに気づくこと ができる。 ○ 「なつ」の様子を思いうかべな がら,工夫して歌う。 ・ 「なつ」の歌詞にある「おおき な」や「ざぶん」の言葉を感じ取 りながら,歌詞の表す様子や気持 ちにあった表現の工夫ができる こと ① ② ◆ 歌詞の表す様子 や気持ちを想像し て表現を工夫し, どのように歌うか について思いをも っている。 【創意-①】 ◆ 歌詞の表す様子 や気持ちにあった 表現で歌ってい る。【技能-②】 観察・発表 第 5 時 ◎ 「ふゆ」の様子を思いうかべながら工夫して歌い,友だちの表現のよさに気づくこと ができる。 ○ 「ふゆ」の様子を思いうかべな がら,工夫して歌う。 ・ 「ふゆ」の歌詞にある「ちいさ な」や「ひかる」や「つめたい」 の言葉を感じ取りながら,歌詞の 表す様子や気持ちにあった表現 の工夫ができること ① ② ◆ 歌詞の表す様 子や気持ちを想 像して表現を工 夫し,どのように 歌うかについて 思いをもってい る。【創意-①】 ◆ 歌詞の表す様 子や気持ちにあ った表現で歌っ ている。 【技能-②】 観察・発表
第1学年-6 5 本時 平成 28 年 10 月 17 日(月) 第5校時 音楽室にて 6 本時目標(5/6) ○ 「なつ」の歌詞から様子を思いうかべ,どのように歌うかについて思いをもつことができる。 (音楽表現の創意工夫) ○ 「なつ」の歌詞にある「おおきな」や「ざぶん」,「きらきら」の言葉を感じ取りながら,歌詞 の様子や気持ちに合った表現で歌うことができる。 (音楽表現の技能) 7 本時指導の考え方 前時までに子どもたちは,「あき」において,歌詞から様子を思いうかべ,グループで表現の工夫 をする活動を行ってきている。しかし,グループ活動は難しかった。 そこで,本時の指導にあたっては,「なつ」の様子を思いうかべながら,歌詞の様子や気持ちに合 った表現で歌い,友だちの考えのよさにも気づけるようにしたい。 具体的に,まず,第1時で学習をした,「なつ」は「ゆったりおよぐかんじ」という曲想を想起さ せたい。そのために,学習の足跡をまとめたものを掲示しておく。 次に,「なつ」の歌詞にある「おおきな」や「ざぶん」の言葉を感じ取りながら,子どもたち一 人ひとりから「~の感じ」という楽曲の気分をたくさん引き出し,歌詞の様子や気持ちに合った表 現で歌うことができるようにしたい。そのために,「おおきな」という歌詞から,強弱の工夫と拍の 重み,速度の工夫を引き出したい。そのために,クジラの模型や絵を用いて,クジラの大きさや泳 ぎ方に着目させる。 そして,「ざぶん」という歌詞からは,強弱と拍の重みを引き出したい。そのために,クジラの 尾ビレの具体物やクジラの大きさとつないで,クジラがもぐる海の深さを豊かに想像させたい。 さらに,「きらきら」の歌詞からも,強弱と拍の重みを引き出したい。そのために,夏の太陽の まぶしさや色に着目させ,表現の工夫へとつなげていく。 最後に,音楽表現の楽しさに気づくことができるようにしたい。そのために,「はる」「なつ」「あ き」を通して歌い,各季節によって表現の違いがでることを感じさせ,表現活動を積み重ねてきた 満足感や達成感を味わわせたい。そして,巨大なクジラの様子を表現する活動を通して,生き物・ 生命の尊さに気づく子どもが一人でも多くいたらと願っている。 8 準備 【教師】 情景画,拡大楽譜,拡大歌詞,流れ図,クジラの模型,自動車の絵,クジラの尾びれ模型 【児童】 教科書
第1学年-7 9 展開 段 階 学習活動と内容 (◎は子どもに学ばせる活動や内容) 教師の支援・手だて (※は評価規準) つ か む / ふ か め る / あ じ わ う 1 前時学習をふり返り,本時学習のめあてをつか む。 ○ 「なつ」は「ゆったりおよぐかんじ」という 曲想を想起すること 「なつ」の ようすが よくわかるように くふうして うたおう。 2 「なつ」の歌詞から様子を思いうかべながら, 工夫して歌う。 (1) 「おおきな」という歌詞から様子を思いう かべながら,工夫して歌う。 ◎ クジラの大きさや泳ぎ方から,「大きいか んじ」や「ゆったりしたかんじ」「重たいかん じ」という楽曲の気分をつかむこと (2) 「ざぶんと」という歌詞から様子を思いう かべながら,工夫して歌う。 ◎ クジラの泳ぐ海の深さから,「深くもぐる かんじ」や「水しぶきをあげるかんじ」とい う楽曲の気分をつかむこと (3) 「きらきら」という歌詞から様子を思いう かべながら,工夫して歌う。 ◎ 夏の太陽の色や光の強さから,「強く光る かんじ」や「まぶしいかんじ」という楽曲の 気分をつかむこと 3 今日の学習をふり返り,「はる」「なつ」「あき」 を通して歌う。 ○ ○ 表現活動の達成感や満足感,楽しさを味わう こと ○ 第1時で学習した曲想を想起できるよう, 学習の足跡をまとめたものを掲示しておく。 ○ 歌詞「おおきな」について,クジラの大き さから楽曲の気分をつかめるように,シロク ジラの30メートルという大きさを示す。そ の際に,クジラの大きさを,車が何台分に例 えることで,子どもたちが想像しやすいよう にする。 共通事項【強弱】 ※ クジラの大きさ・泳ぎ方・重さ,海の深さ, 太陽の輝きについて,動作や言語を用いたり, 友だちの真似をしたりして,自分の思い(「~ なかんじ」)を表現している。 【創意-①】 ※ 「~なかんじ」から,強弱や速度の工夫, 拍の重みという表現の工夫へつなげている。 その際,発表したり,友だちの真似をしたり して,表現できている。 【技能-②】 ○ 歌詞「おおきな」について,クジラの重さ や泳ぎ方から楽曲の気分をつかめるように, シロナガスクジラの泳ぎ方を動作化させる。 その際に,クジラの模型や,ゾウが 20 頭分と いう具体物を示すことで,子どもたちが想像 しやすいようにする。 共通事項【速度】【拍の流れ】 ○ 歌詞「ざぶんと」について,クジラが泳ぐ 海の深さからが曲の気分をつかめるように, 大きなクジラが深い海へもぐる様子を動作化 させる。その際に,情景画やクジラの尾ビレ の具体物を用いて,子どもたちが様子を思い 浮かべやすいようにする。 共通事項【強弱】【拍の流れ】 ○ 歌詞「きらきら」について,夏の太陽の色 や光の強さから楽曲の気分をつかめるよう に,太陽の輝きを動作化させる。その際に, 太陽の表情を考えることで,「強く光るかん じ」や「まぶしいかんじ」「元気なかんじ」を 引き出すようにする。 共通事項【速度】【拍の流れ】 ○ 「はる」「なつ」「あき」を通して歌うこと で,季節ごとの表現の違いを感じ,音楽表現 の楽しさや達成感を味わわせる。 めあて 「なつ」のようすが よくわかった おおきな つよく ゆっくり 「お」をおもく ざぶんと つよく 「ざ」をおもく うたうと きらきら つよく 「き」をおもく たのしいね
第1学年-8 板書計画 ようすを おもいうかべよう はる なつ あき ふゆ 情景画 どんなかんじ? ・ゆったりおよぐ かんじ ・大きい かんじ 「なつ」の ようすが よくわかるように くふうして うたおう。 めあて くじらの絵 30メートル くるまの絵 二 , お お き な く じ ら ざ ぶ ん と も ぐ る た い よ う き ら き ら な つ の う み と っ て も 大 き い か ん じ つ よ く お も い か ん じ ゆ っ く り ゆ っ く り お よ ぐ か ん じ 「 お 」 を お も く ふ か く も ぐ る か ん じ つ よ く お も い か ん じ 「 ざ 」 を お も く ク ジ ラ の 尾 ビ レ の 絵 と 海 太陽の絵 ま ぶ し い か ん じ つ よ く き ら き ら な か ん じ 「 き 」 を つ よ く 「なつ」のようすが よくわかった おおきな つよく ゆっくり 「お」をおもく ざぶんと つよく 「ざ」をおもく うたうと きらきら つよく 「き」をおもく たのしいね きょうのがくしゅうで
第1学年-9 10 指導の実際 【児童の反応】 ○ 歌詞の情景を捉えるための視覚的な具体物をたよりに考えをもつ児童 情景画から 大きな情景画を初めて見たときに,児童は「わぁ本当に歌詞の通りの絵だ。」と歌詞とつな げて情景画を眺めていた。歌詞だけでは曲の感じをつかむことが難しい児童にとって,曲の世 界観を捉えるヒントになっているようだった。 また,夏の「ざぶんともぐる」の歌詞の情景を捉える際,「こんなに大きなくじらが海にも ぐったら,どれくらい水しぶきがたつかな。」という発問に対して,情景画を見て自分の考えを もとうとする姿が見られた。
第1学年-10 具体物とつなげて ・ 「くじらってどれくらいの大きさだと思う?」と投げかけると,「これくらい。」と友だち同 士で手をつないで身体全体で表そうとする児童の姿があった。その上で,「クジラの体長は30 メートル。つまり,みんなが知っている乗り物がこれだけつながった長さだよ。」と絵と共に示 した。すると,「えぇ~思っていたより大きい。」という驚きの反応があり,歌詞の「大きなく じら」をより確かにイメージすることができていた。その他にも,クジラの重さについて「ア フリカゾウ20頭分」という例えを用いたり,クジラの泳ぎ方について模型を使ったりして, 歌詞の情景を捉えさせるための具体物を多用した。
第1学年-11 【授業の板書】 教室の側面に大きな情景画を,板書 には小さな情景画を掲示する。 表現の工夫をするために大切な歌 詞の部分は,色を変えて示す。 歌詞をわけて板書することで,歌 詞から想像したことを,すぐそばに 板書できるようにする。
第1学年-12 11 成果と課題 (1) 成果 ○ 子どもの思いや意図が表現できるように ① 動物たちの動く映像や歌詞の表す情景画を準備し,視覚的な教具を工夫したこと クジラや子リスの映像や情景画などの視覚的な教具を多用したことで,歌詞だけでは曲の感 じをつかむことが難しい児童にとっても,曲の世界観を捉えるヒントになった。大きく拡大し た情景画を音楽室の壁面に掲示することで,その世界に浸らせることができた。 ② 歌詞の情景を捉えるための視覚的な具体物を工夫したこと 例えば2番の歌詞にある「大きな」を捉える際に,漠然と「ただ大きい」ではなく,「車が 8台つながったくらい大きいんだ。」と具体的に歌詞から想像することができていた。具体的 な数値を提示することで,想像を膨らませ,その大きさを声の強弱で表現できたので,効果が あったと考える。 ○ 思考力・判断力・表現力が育むために ① 身体表現を用いて,曲想をつかんだり,全体で共有したりする活動 2番の歌詞にある「ざぶん」という様子を想像して表現とつなぐ際に,「大きなくじらがもぐ る海はどれぐらい深いかな。」という発問を投げかけた。すると「すごく深い。学校の1階から 4階ぐらい。」と子どもたちが返す。そこで「じゃあ,そんなに深い海に大きなくじらがざぶん ともぐると,どんなかんじかな。」と投げかけた。すると,「こんなかんじ。」と言って,ジャン プしてざぶんと勢いよくもぐって表現する児童の姿があった。それを見て「ざぶんざぶん」と 真似をして歌う児童の姿も見られた。それぞれ感じている「ざぶん」の様子を,身体表現を用 いることで,共有することができたと考える。 (2) 課題 ○ 情景画の活用 情景画などの教具はたくさん準備していたが,それを授業の中で十分活用しきれていなかっ た。情景画は、掲示しておくだけになりがちなので、児童の目に入るところに掲示して,見な がら歌ったり,児童の発言を情景画に書き込んだりすると、より歌詞の世界に入り込んで、豊 かな表現に繋がったと考える。 ○ よりよい表現に近づけていくための工夫 一人の子の「こんな風に歌いたい」という発言を受けて,全体に考えは広げられたがそこで 終わってしまっていた。その際に,教師が「じゃあ、みんなも○○さんが言っていたようにう たってみよう。」と言って,全員で共有し感じ取らせる時間があれば,よりよい表現に近づけ ていけたと考える。
第2学年
指導実践例
題 材
ようすをおもいうかべよう
教材曲
「小ぎつね」
(ドイツ民謡)
第2学年-1 1 楽曲分析と教材内容 (歌唱教材) 第2学年 教材名「 小ぎつね 」(勝 承夫 日本語詞/ドイツ民謡) ※ 本教材で主な内容(教材内容)とするものには,○印をつけている。 曲 想 ドイツ民謡曲。日本語歌詞は,小ぎつねの様子を愛らしく表現した物語性のある曲。 ○ 歌詞 秋から冬への小ぎつねの様子の移り変わりを表現 形式 A+Bの二部形式 リズム A部の流れるような反復の旋律とB部の軽やかな旋律 ○ 旋律 「やまのなか」以外はド~ソの5音で構成し,順次進行。「やまのなか」の反復部分のみ が跳躍進行。 和声 拍子 4分の2拍子 調 ハ長調 ○ 唱奏法 1番は明るく元気に,2番は少し残念そうに,3番は小さくがっかりした感じで歌う。 「やまのなか」の部分は,やまびこのように歌う。 ○ 音色 かわいらしい音が鳴り始めてから音楽が流れ始める。 全体的に軽く明るい音色。 ○ 強さ 全体的にmfぐらいで歌う。 2番,3番の小ぎつねの様子を考えながら強さを工夫できる。 速さ ♩=100~108
第2学年-2 2 楽曲分析から考えられる指導する内容と学びの内容 各要素に関する教材内容 教えること 学ばせること 歌詞 それぞれの小ぎつねの様子を感じ取ることができる。 ○ 旋律 「やまのなか」が反復になっており,音楽的な面白さがある。 ○ 唱法 小ぎつねに合った歌い方を考える。 ○ 音色 明るくかわいらしい音色。間奏部分が時の流れを表している。 ○ 強さ 小ぎつねの様子を考えて強さを工夫することができる。 ○ 3 本教材で行った手だて(授業で必ず行ったこと) ○ 子どもの思いや意図が表現できるように ・体の動きや言葉のグループ交流 具体的には,歌詞を読み,動作化することで小ぎつねの様子や気持ちを考える。 それによってどんな歌い方をしたら良いかを交流する。 ○ 思考力・判断力・表現力が育むために ・自分なりの考えにもとづいたグループでの活動 「やまのなか」の反復部分の工夫。グループに分かれ,どのように歌うかを考えさせる。
第2学年-3
第2学年 音楽科学習指導案
1 題材名 ようすをおもいうかべよう 教材名 「人形のゆめと目ざめ」 作曲:エステン 「夕やけこやけ」 作詞:中村 雨紅 作曲:草川 信 「海とおひさま」 作詞:高木 あきこ 作曲:橋本 祥路 「小ぎつね」 日本語詞:勝 承夫 ドイツ民謡 2 指導観 児童の実態について 本学級の子ども達は,歌がとても好きで,朝の歌や音楽の学習でも体を揺らしながら表情豊 かに歌うことができる。第1学年にも同じ教材「ようすをおもいうかべよう」があり,楽曲の 気分や言葉の感じをつかむ学習をしてきてはいるが,言葉の意味を理解した上で表現を工夫す ることにおいてはまだ難しさが見られる。 本題材を生かして,歌詞の表す情景や気持ちを想像しながら,言葉の感じを生かした歌い方, 声の出し方について表現を工夫することは,想いをもって歌うことの大切さをおさえるととも に,きれいな発音や発声に気をつけて歌う習慣を身につける上でも価値あることと考える。 題材について 本題材は,音楽を想像豊かに聴いた り,思いをもって表情豊かに表現したり することをねらいとしている。 「人形のゆめと目ざめ」は,4分の3 拍子,4分の4拍子,4分の2拍子の3 つの部分からなり,教科書の挿絵を参考 に,場面ごとの違いを感じ取らせること ができる。 「夕やけこやけ」は,歌詞の1番は夕 方,2番は夜が始まる頃の情景が歌われ ており,1番と2番の時間の経過に気づ き,速度や強弱を工夫できる曲である。 「海とおひさま」は,A+Bの二部形 式であり,擬音語が生かされた歌詞を基 に,海の気持ちを想像して歌い方の工夫 につなげることができる曲である。 「小ぎつね」は,名前の通り小ぎつね の様子を愛らしく描いている曲であり, 反復が印象的で音楽的な面白さを感じ させる。場面の変化を,速度や強弱の工 夫で表し,気持ちをこめて歌ったり,演 奏したりすることができる曲である。 以上のことから,本題材のねらいに適 切であると考えることができる。 指導・支援の工夫について <第一次> ○ 挿絵の四つの場面を基に,旋律や速度 に注目して音楽を聴き,場面ごとの人形 の様子を想像しながら聴かせる。また, 音楽を聴きながら,人形の動作化をさせ る。 <第二次> ◎ 歌詞を丁寧に音読させたり,動作化さ せたりすることで,情景を思い浮かべた り,気持ちを想像させたりし,思いをも って歌えるようにする。 ◎ ペアやグループになって,友だちと一 緒に想像を膨らませながら,反復や表現 の面白さに気付かせる。 ○ フレーズを感じながら演奏するよう に促し,小ぎつねの気持ちになって歌っ たときのことを思い出させて,速度や強 弱に気をつけて演奏する。 題材の目標 ○ 様子を思い浮かべながら聴いたり,曲の感じに合った表現をしたりしようとしている。 (音楽への関心・意欲・態度) ○ 楽曲の気分を感じ取りながら,創造豊かに聴いたり思いをもって表現したりすることがで きる。 (表現の技能) ○ 歌詞の表す様子や気持ちを想像して,歌い方を工夫して歌うことができる。 (音楽表現の創意工夫)第2学年-4 3 題材の評価規準 音楽への関心・意欲・態度 音楽表現の創意工夫 音楽表現の技能 鑑賞の能力 ① 楽曲全体にわたる 気分を感じ取って聴 く学習に進んで取り 組もうとしている。 【関心-①】 ② 歌詞の内容から情 景や気持ちを想像 し,思いをもって歌 う学習に進んで取り 組もうとしている。 【関心-②】 ③ 歌詞の内容から様 子や気持ちを想像 し,思いをもって歌 う学習に進んで取り 組もうとしている。 【関心-③】 ④ 階名暗唱した旋律 を鍵盤楽器で演奏す る学習に,進んで取 り組もうとしてい る。 【関心-④】 ① 旋 律 を 聴 き 取 り,その働きが生 み出すよさを感じ 取りながら,歌詞 の表す情景や気持 ちを想像して,声 の出し方,速度や 強弱を工夫し,ど のように歌うかに ついて思いをもっ ている。 【創意-①】 ② 旋 律 を 聴 き 取 り,その働きが生 み出すよさを感じ 取りながら,歌詞 の表す様子や気持 ちを想像して,声 の出し方,速度や 強弱を工夫し,ど のように歌うかに ついて思いをもっ ている。 【創意-②】 ③ 旋律やその反復 を聴き取り,その 働きが生み出す面 白さを感じ取りな がら,歌詞の表す 様子や気持ちを想 像して,声の出し 方,速度や強弱を 工夫し,どのよう に歌うかについて 思 い を も っ て い る。 【創意-③】 ① 歌詞の表す情景や 気持ちを想像しなが ら,声の出し方に気 をつけて,楽曲の気 分に合った表現で歌 っている。 【技能-①】 ② 歌詞の表す様子や 気持ちを想像しなが ら,工夫したことを 生かして,友だちと 気持ちをそろえて歌 っている。 【技能-②】 ③ 歌詞の表す様子や 気持ちを想像しなが ら,楽曲の気分に合 った速度や強弱で旋 律を演奏している。 【技能-③】 ① 速度や強弱などに気 をつけて聴き,様子を思 い浮かべたり楽曲の気分 の変化を感じ取ったりし たことを言葉で表すなど して,楽曲全体にわたる 気分を楽しんで聴いてい る。 【鑑賞-①】
第2学年-5 4 指導と評価の計画(9時間) 題材曲(配時) 第一次 第二次 「人形のゆめと目ざめ」 「夕やけこやけ」 「海とおひさま」 「小ぎつね」 第1時 第1時 第2時 第3時 第4時 第5時 第6時 第7時 時 間 ◎ねらい ○学習活動・学習内容 評価の観点 ◆評価規準 評価方法 関 創 技 鑑 第 一 次 第 1 時 ◎ 様子を思い浮かべながら音楽に合わせて体を動かすことを通して,音楽を形づくって いる要素(旋律や音色,速度,強弱,拍の流れ)を自然に感じ取ることができる。 ○ 音楽に合わせて体を動かした り,発表したりする。 ・ 楽曲全体の気分を感じ取るこ と ○ 挿絵の4つの部分を,旋律や 速度に注目して聴く。 ・ 楽曲の気分の変化を感じ取る こと ① ① ◆ 楽曲全体にわたる 気分を感じ取って聴 く学習に進んで取り 組もうとしている。 【関心-①】 ◆ 速度や強弱などに 気をつけて聴き,様 子を思い浮かべたり 楽曲の気分の変化を 感じ取ったりしたこ とを言葉で表すなど して,楽曲全体にわ たる気分を楽しんで 聴いている。 【鑑賞-①】 観察 観察・発表 第 二 次 ◎ 歌詞の内容に合わせて,1番と2番の歌詞の表す情景の違いで速度や強弱を工夫した り,曲の山場を感じ取り,声の出し方や発音の仕方を工夫したりして歌うことができる。
第2学年-6 第 1 時 第 2 時 第 3 時 ○ 範唱を聴いたり,歌詞を音読 したりする。 ・ 歌詞の表す情景を想像して覚 えて歌うこと ○ 歌詞に合った歌い方を工夫す る。 ・ 1番と2番の歌詞の表す情景 の違いや曲の山場を感じ取り, 工夫して歌うこと ② ① ① ◆ 歌詞の内容から情 景や気持ちを想像 し,思いをもって歌 う学習に進んで取り 組もうとしている。 【関心-②】 ◆ 旋律を聴き取り, その働きが生み出す よさを感じ取りなが ら,歌詞の表す情景 や 気 持 ち を 想 像 し て,声の出し方,速 度や強弱を工夫し, どのように歌うかに ついて思いをもって いる。 【創意-①】 ◆ 歌詞の表す情景や 気持ちを想像しなが ら,声の出し方に気 をつけて,楽曲の気 分に合った表現で歌 っている。 【技能-①】 観察・発表 ◎ 気持ちを直接に表現している部分や,擬音語の部分を海の気持ちや様子を想像しなが ら音色,速度,強弱を工夫しながら歌うことができる。 ○ 範唱を聴いたり,歌詞を音読 したりする。 ・ 歌詞の表す情景を想像して覚 えて歌うこと ③ ◆ 歌詞の内容から様 子や気持ちを想像 し,思いをもって歌 う学習に進んで取り 組もうとしている。 【関心-③】 観察・発表
第2学年-7 第 4 時 第 5 時 本 時 第 6 時 第 7 時 ○ 歌詞に合った歌い方を工夫す る。 ・ 1番と2番,3番の歌詞の表 す情景の違いを感じ取り,工夫 して歌うこと ② ② ◆ 旋律を聴き取り, その働きが生み出す よさを感じ取りなが ら,歌詞の表す様子 や 気 持 ち を 想 像 し て,声の出し方,速 度や強弱を工夫し, どのように歌うかに ついて思いをもって いる。 【創意-②】 ◆ 歌詞の表す様子や 気持ちを想像しなが ら,工夫したことを 生かして,友だちと 気持ちをそろえて歌 っている。 【技能-②】 観察・発表 ◎ 小ぎつねの気持ちを想像しながら場面の変化を,速度や強弱で工夫して歌うことがで きる。また,小ぎつねの気持ちを想像しながら鍵盤楽器で演奏することができる。 ○ 範唱を聴いたり,歌詞を音読 したりする。 ・ 歌詞の表す情景を想像して覚 えて歌うこと ③ ◆ 歌詞の内容から様 子や気持ちを想像 し,思いをもって歌 う学習に進んで取り 組もうとしている。 【関心-③】 観察・発表 ○ 楽曲の気分に合った歌い方を 工夫する。 ・ 小ぎつねの気持ちを考えなが ら,速度や強弱,反復を工夫す ること ③ ◆ 旋律やその反復を 聴き取り,その働き が生み出す面白さを 感じ取りながら,歌 詞の表す様子や気持 ちを想像して,声の 出し方,速度や強弱 を工夫し,どのよう に歌うかについて思 いをもっている。 【創意-③】 観察・発表 ○ フレーズを感じながら旋律を 演奏する。 ・ 階名を暗唱し,旋律を鍵盤楽 器で演奏すること ④ ◆ 階名暗唱した旋律 を鍵盤楽器で演奏 する学習に,進んで 取り組もうとして いる。 【関心-④】 観察
第2学年-8 ○ 小ぎつねの気持ちをこめて演 奏する。 ・ 工夫したことを生かして演奏 すること ③ ◆歌詞の表す様子や気 持ちを想像しなが ら,楽曲の気分に合 った速度や強弱で旋 律を演奏している。 【技能-③】 観察 5 本時 平成 28年 11月24日(木) 第5校時 2年4組教室にて 6 本時目標(7/9) ○ 様子や気持ちを想像し,思いをもって歌うことができる。(音楽への関心・意欲・態度) ○ 旋律や反復を聴き取り,小ぎつねの様子に合った声の出し方や速度,強弱を工夫すること ができる。(表現の工夫) 7 本時指導の考え方 本時は,小ぎつねのようすをおもいうかべながら歌うことが主なねらいである。 まず,本時の活動として,歌い方を工夫することに気づかせたい。そのために,「海とおひさま」 での学習を振り返らせ,意欲を高められるようにする。 次に,歌い方には様々な工夫ができることに気づかせ,小ぎつねの気持ちを想像して表現す る楽しさを味わわせたい。そのためにまず,歌詞を朗読させ,歌詞の意味を理解させる。実際 にその動きをさせてみることで,小ぎつねの気持ちにも気づかせていきたい。そして,1番は 「おしゃれぎつね」,2番は「がっかりぎつね」,3番は「待ちぼうけぎつね」などの名前をつ けさせることで,よりわかりやすく表現できるようにする。また,「小ぎつね」には反復部分が あるため,4人グループで二人ずつに分かれて歌い方の工夫をさせたい。やまびこごっこや呼 びかけあうなどの工夫を引き出させ,全体交流をする。実際に全体でやってみることで,反復 の面白さを共有させたい。 最後に,本時で考えた工夫を取り入れて全体を通す。その時に,めあてに振り返らせ,小ぎつね の気持ちに合った歌い方ができるようにしていきたい。 8 準備 【教師】 挿絵.拡大歌詞,拡大楽譜,表現CD,ワークシート 【児童】 教科書
第2学年-9 9 展開 段 階 学習活動と内容 (◎は子どもに学ばせる活動や内容) 教師の支援・手だて (※は評価規準) つ か む / ふ か め る / あ ら わ す 1 前時の学習を想起するために,「小ぎつね」を歌 い,本時学習のめあてをつかむ。 めあて 小ぎつねのようすをイメージしながら歌おう。 2 楽曲の気分に合った歌い方を工夫する。 (1) 歌詞を朗読し,小ぎつねのまねをする。 ・ 小ぎつねの様子をイメージすること (2) 1~3番の歌詞の表す気持ちに合わせ,強弱 や表現を変えて歌い方を工夫する。 ◎ 小ぎつねの様子に合わせて歌い方を工夫す ること (3) グループになり,反復の部分の歌い方を工夫 する。 ◎ やまびこごっこをイメージして強弱を工夫 すること (4) 全体交流をし,二つのパートに分かれて歌 う。 3 本時のまとめをし,次時の学習内容を知る。 (1) 小ぎつねの様子をイメージしながら歌う。 ○ 小ぎつねの様子や気持ち,反復に気をつけて 歌うこと まとめ 小ぎつねのようすや気もちを考えて,うたいか たをくふうすることができる。 (2) 次時の学習内容を知る。 ○ フレーズを感じながら演奏することを知る。 ○ 前時で学習した「海とおひさま」 を想起させ,めあてにつなげる。 ※ 歌詞の内容から様子や気持ちを 想像し,思いをもって歌う学習に 進んで取り組もうとしている。 【関心-③】 〔共通事項〕旋律 ○ 朗読させるだけでなく,そのとき の小ぎつねの動きを実際にやらせ ることで,そのときの小ぎつねの 気持ちに気づかせる。 ○ 1~3番の小ぎつねに名前をつ けさせて表現の工夫につなげる。 ○ やまびこごっこや呼びかけあう ようなイメージで歌うなど,強弱 を工夫するようにする。 ※ 旋律やその反復を聴き取り,そ の働きが生み出す面白さを感じ取 りながら,歌詞の表す様子や気持 ちを想像して,どのように歌うか について思いをもっている。 【創③ 演奏聴取,発言内容】 〔共通事項〕速度,強弱,反復 ○ 本時で学習したことを振り返ら せて,意識させてから歌うように する。 ○ 小ぎつねの様子を感じ取りなが ら演奏につなげさせる。
第2学年-10 10 指導の実際 【児童の反応】 ・ 歌詞を朗読する時は,リズムに乗りながら楽しそうに読み,小ぎつねの真似をしていた。1番~ 3番までの小ぎつねの変化にすぐに気づき,気持ちを考えた上でどのように歌ったらよいか考える ことができていた。 1番は,おしゃれが大好きな女の子のきつねがおしゃれを楽しんでいる様子 だと感じ取り,「明るく楽しく元気よくおしゃれに歌う」と考えた。 2番は,おしゃれができなくて悲しい。しょんぼりしているきつねととらえ, 「しょんぼりして,かわいそうな感じで,つまらなそうに歌う」と考えた。 3番は,つまらない。おしゃれがしたいし,動きたい。遊びたいきつね と考 と感じ取り,「遊びたいとウズウズしているように,がっかりしているから 暗く歌う」と考えた。 ・ 実際に歌ってみると,何も言わなくても動作をつけて歌い,1番と2番と3番で,強弱を工夫しな がら歌っていた。動作については,代表児に前に出てしてもらい,小ぎつねの気持ちに添っているか を吟味した上で行ったため,子どもたちも自信をもって歌うことができた。 ・ 反復の場面では,4人グループになり,半分に分かれて前半と後半を歌わせた。子どもたちは迷う ことなく後半を小さく歌っていた。理由を尋ねると,「やまびこみたいだから。」「あとを大きくする と変だから。」など,曲想に合わせた歌い方を考えていた。 ・ 歌いまとめの時には,聞き役の子を3人つくり,それぞれの小ぎつねの様子に合っているかとい う視点で聞かせた。歌う方も小ぎつねになりきって歌うことができ,聞く方も全体の歌声を客観的 に聞くことができ,子ども達同士の良さを感じ取ることができた。 【授業の板書】 挿絵を見ながら小ぎつねの 様子を考えた。 歌詞を縦書 きで掲示 どんな風に歌ったらよいか を考えた。 小ぎつねの気持ち 歌い方の工夫をすることを 確認してからめあてに。
第2学年-11 ○ 子どもたちの感想 ・ 小ぎつねになった気持ちで歌ったらすごく楽しくなって,どんな小ぎつねさんかもよくわか りました。すごく楽しかったです。 ・ 小ぎつねは,1番と2番と3番があるけど,全部歌い方が違っていてすごいです。とても面 白かったです。 ・ 小ぎつねの楽しさやつまらなそうな様子が上手に表現できてとても楽しかったです。また上 手に表現してみたいです。 ・ 1番は明るく楽しく元気よく歌いました。2番はしょんぼり悲しそうに歌いました。3番は つまらなさそうに早く春にならないかなという気持ちで歌いました。 ・ 今日本当に小ぎつねになって様子や強さを考えて歌うことができました。お母さんにも教え たいです。 ・ 小ぎつねの学習をして小ぎつねの気持ちがもっとわかりました。前より上手に歌えたと思い ます。とても楽しかったです。 11 成果と課題 (1) 成果 ○ 子どもの思いや意図が表現できるようにするために 歌詞の意味をしっかりと吟味させることで,小ぎつねの様子を深く考えることができた。動作化さ せることで,小ぎつねの状況や気持ちを思い浮かべることができ,よりよい理解につながったようだ。 ○ 思考力・判断力・表現力を育むために グループ(4人組)で行ったのも有効な手立てであったと思う。全体では意見が偏ってしまう が,グループで考えさせることにより,各々が自分の考えをもつことができた。また,2人組だ と,自信のない子もいるが,4人組でさらに2人と2人で行わせることで,2人組で相談しなが ら自信をもって歌い,表現することができた。さらに,歌いまとめの際に,工夫ができているか, 聞き役の子ども(3人)を決めたことで,歌う児童は工夫に意欲が見られ,聞き役の児童はその 工夫のよさに気づくことができた。 (2) 課題 ○ 環境の工夫 動作化するにあたり,お互いが見合えるような環境作りをすれば,もっと子ども達は小ぎつね になりきることができたのではないだろうか。音楽室の使用やサークル状での授業展開など,子ども 達がより表現しやすい工夫が必要であった。 ○ 自分の考えを視覚的に表現 今回の学習プリントでは,振り返りの評価と「今日の学習で」を書かせることのみにしていた。歌 詞を読んだり,動作したりすることで小ぎつねの気持ちを考えることができていたため,自分が考え た小ぎつねの気持ちや反復部分の工夫を吹き出しに書くなど,自分の考えを表現させることが必要が あった。 ※ 本教材で使ったCDは,「指導用 CD 歌唱・器楽・伴奏」
第2学年-12 【参考資料】本時で使った学習プリント
第3学年
指導実践例
題 材
せんりつのとくちょうを
感じ取りながらきこう
曲の山を感じ取って歌おう
教材曲
「メヌエット」
(ベートーベン作曲)
「ふじ山」
(文科省唱歌 巌谷小波作詞)
第3学年(鑑賞)-1 1 楽曲分析と教材内容 (鑑賞教材) 第3学年 教材名「メヌエット」(ベートーベン:作曲) ※ 本教材で主な内容(教材内容)とするものには,○印をつけている。 曲 想 優雅なフランスの踊りの様子を表現したピアノ伴奏によるバイオリン独奏曲。 ○ 標題 優雅なフランスの踊りの様子を表現 ○ 旋律 A 部の流麗な同型反復の旋律と B 部の軽やかな旋律 リズム A 部の流れるような同型反復リズムと B 部の軽やかなリズム 和声 ○ 拍子 A 部の流れるような3拍子と B 部の跳ねるような3拍子 調 ト長調 ○ 形式 A―B―A の曲の構成 ○ 唱奏法 A 部の流れるようなレガート奏と B 部の跳ねるようなマルカート奏 ○ 音色 バイオリンとピアノ 強さ 速さ A 部の始めと終わりの速さの変化,および B 部の始めと終わりの速さの変化
第3学年(鑑賞)-2 2 楽曲分析から考えられる指導する内容と学びの内容 各要素に関する教材内容 教えること 学ばせること 標題 3拍子のフランスの踊りの様子を表現している。 ○ 旋律 A 部のゆったりとした同型反復の旋律と B 部の跳ねるような旋律 で,優雅なフランスの踊りの様子を表現している。 ○ 拍子 A 部の流れるような3拍子と B 部の跳ねるような3拍子で優雅な フランスの踊りの様子を表現している。 ○ 形式 A-B-A の曲の形で優雅なフランスの踊りの様子を表現している。 ○ 音色 独奏バイオリンと伴奏ピアノで優雅なフランスの踊りの様子を表現 している。 ○ 奏法 A 部の流れるようなレガートと B 部の軽やかなマルカート奏で優雅 なフランスの踊りの様子を表現している。 ○ 3 本教材で行った手だて ○ 子どもの思いや意図が表現できるように ・2拍子と3拍子のCDや,音色の違いがあるCDの聴き比べ ・考えたわけについて,言葉,絵,図でかけるような学習プリントの工夫 ・体の動きや言葉のグループ交流 ・学習内容と活動の3段階の評価 ○ 思考力・判断力・表現力が育むために ・自分なりの考えにもとづいたグループでの活動
第3学年(鑑賞)- 3
第3学年 音楽科学習指導案
1 題材名 「せんりつのとくちょうを感じとりながらきこう」 教材名 「メヌエット」(ベートーベン作曲) 2 指導観 児童の実態について 本学級の児童は,音楽を聴くと,自分なりに考えたことを表現し,曲のまとまりについて着 目して聴くことができている。また,音色,音の高低,強弱については聴き取ることもできて いる。しかし,それらを曲想とつなぎ合わせて感じ取ったことを表現できなかったり,曲のま とまりについても細かくとらえてしまったりする児童もいる。 本題材では,曲想,曲の構成と変化や違いを感じ取り,バイオリンの音色の美しさを感じ取 りながら,楽曲全体がもつ踊りの様子を感じさせる演奏のよさを味わわせていきたい。 題材について 本題材は,「メヌエット」の曲想,曲 の構成と変化や違いを感じ取り,バイオ リンの音色の美しさを味わって聴くこ とがねらいである。 本教材曲「メヌエット」には主に次の ような特徴がある。 ① 優雅な踊りの様子を3拍子で表 現している。 ② 曲の構成は A-B-A で表されて おり,アのなめらかな感じでゆった りとしたリズムと,イのはずんだよ うな感じで細かいリズムで表現さ れている。 ③ 優雅な踊りの様子をバイオリン とピアノの音色で表現している。 また,この教材曲では,体を動か しながら踊りの様子を感じ取った り,曲の構成や変化,バイオリンの 音色の美しさを感じ取ったりする こともできる。 以上のことから,体を動かして聴き取 ることにも価値ある題材である。 指導・支援の工夫について 指導においては,体や手を動かすことを 中心にして,曲の構成や変化と違い,バイ オリンの音色のうつくしさを感じ取らせ るようにする。 ○ ベートーベンに興味をもち,進んで 学習に取り組むことができるように, クイズで学習の導入をする。 ◎ 言葉や図,絵を用いて自分なりの感 じ方や考えたわけを表現できるよう な学習プリントを準備する。 ◎ 曲の特徴や構成の変化,バイオリン やピアノで演奏している様子を感じ 取ることができるように,体や手を動 かしながら聴かせる。 ◎ グループで,自分なりの考えを表現 できるグループでの話し合いを取り 入れる。 ◎ 拍子や音色のよさを聴き取ること ができるように,2 拍子と3拍子のC Dやピアノだけで演奏したCD を準 備し,聴き比べをさせる。 ◎ 学習内容と活動を振り返ることが できる3段階の自己評価をさせる。 題材の目標 ○ 「メヌエット」の曲想とその変化や,演奏のよさを感じ取って聴こうとしている。 (音楽への関心・意欲・態度) ○ 曲の構成と変化や違い,バイオリンの音色の美しさを感じ取りながら,踊りの様子を表して いる演奏のよさを聴き取ることができる。 (鑑賞の能力)第3学年(鑑賞)- 4 3 題材の評価規準 音楽への関心・意欲・態度 音楽表現の創意工夫 音楽表現の技能 鑑賞の能力 ① 「メヌエット」を 作曲したベートーベ ンに興味をもち,曲 想を感じとりながら 進んで取り組んでい る。 【関心-①】 ②「メヌエット」の踊 りの様子が要素と絡 まり合っているよさ を感じ取って聴く学 習に進んで取り組ん でいる。 【関心-②】 ① 曲想や拍子,演奏し ているバイオリンやピ アノの音色に気を付け て聴いている。 【鑑-①】 ② 旋律の動き,曲の形, 演奏の仕方について聴 いている。 【鑑-②】 4 指導と評価の計画(2時間) 題材曲(配時) 第 一 次 「メヌエット」 第1時 第2時(本時) 時 間 ◎ねらい ○学習活動・学習内容 評価の観点 ◆評価規準 評価方法 関 創 技 鑑 第 一 次 第 1 時 第 一 ◎ ベートーベンに興味をもち,「メヌエット」の曲想,3拍子,バイオリンとピアノの音色 を聴き取ることができる。 ○ ベートーベンに興味をもつ。 ・ドイツ出身 ・エリーゼのために ・難聴 ○ 「メヌエット」の曲想,3拍子 と,バイオリンとピアノの音色を 感じながら聴き取る。 ・3拍子の踊りの曲 ・バイオリンとピアノの演奏 ① ① ◆ ベートーベンに興 味をもち,聴く学習 に進んで取り組んで いる。 【関心-①】 ◆ 曲想や拍子,演 奏しているバイオリ ンやピアノの音色に 気を付けて聴いてい る。 【鑑-①】 観察・発 表・学習プ リント 観察・発 表・学習プ リント