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中国の小学校における廃棄物教育の評価 -瀋陽市の調査をとおして-

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Academic year: 2021

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論文名

中国の小学校における廃棄物教育の評価

-瀋陽市の調査をとおして-

氏名

長崎大学大学院生産科学研究科 王 正

論文内容の要旨

中国の都市ごみによる環境への悪影響はますます深刻になっている。

ごみ問題に対して、中国政府はごみ処理場の建設、処理方法などに力を注いできた。しか し最近は、ごみの排出抑制や市民への啓発手法などにも注目している。

2003 年に中国教育部は政府の環境保全政策にこたえ、日本の学習指導要領にあたる《中 小学校環境教育専題教育大綱》と《中小学校環境教育指南》を公布し、それぞれにおいてご み問題に言及した。また、2007年、教育部は国務院と国家発展改革委員会の方針に従って、

教科教育の中だけではなく、学校管理においても廃棄物減量に取り組んでいる。中国政府の 公的な位置づけとしては、中国国内では環境教育、廃棄物教育は定着していることであった。

そこで本研究では、学校教育(小学校)における廃棄物教育の現状について調査をおこなっ た。具体的には、瀋陽市を研究対象にごみ処理の現状を調査した。次に、瀋陽市の小学校に おけるごみに関する学習の実施形式、課程標準及び教科書を調べた。残念ながら、教科書の 内容はごみに関する教育という意味では不十分であった。

そのうえで、小学生児童および教師に対してアンケート調査をおこなった。瀋陽市政府か らはごみ分別の情報が市民には提供されておらず、かつ、学校教育においてもごみに関する 教育が実施されていない状況では、児童のごみ分別能力は低かった。さらに、経験を積んで いるはずの教師も、児童と同レベルの分別能力であることが明らかになった。

こうした結果(廃棄物教育の欠如)を踏まえて、日本におけるごみに関する教育の実践事 例を調査し、日本と中国の教科書比較をおこなったうえで、瀋陽市の小学校で実施可能な教 育プログラムについて検討した

本論文の構成及び各章の概要は、以下のとおりである。

第1章では、中国における環境教育の歴史について整理した。

中国政府の公式見解では、中国では環境教育は普及・定着していることになっていること を明らかにした。

第2章では、瀋陽市におけるごみ処理方法や現状などを紹介し、ごみ処理システムの課題 をまとめた。中国の大都市のひとつである瀋陽市では、ごみ処理状況が逼迫する一方で、市 民への啓発事業などがおこなわれていないことを明らかにした。

第3章では、瀋陽市の小学校教育におけるごみに関する学習の現状を調べた。

また、児童と教師へのごみに関するアンケート及びごみ分別テストを行い、その実態を把 握した。その結果、児童と教師のごみ分別能力がともに低いことを明らかにした。

第4章では、福岡県筑後市の事例を中心に、小学校における「ごみ減量・分別」授業の有効性 を検証した。小学校の社会科を活用した「ごみ減量・分別」授業は、環境行政の啓発事業として

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優れた事業であることを明らかにした。

第5章では、中国と日本の学習指導要領及び教科書を比較検討した。

その結果、中国におけるごみに関する教育は、統一されておらず、時間数、内容も不十分であ ることを明らかにした。さらに、今後の中国の初等教育における「ごみ減量・分別」内容の 課題を展望した。

参照

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