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…一数理計画法の立場からの一・考察一叫  

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(1)

「PretialeBetriebslenkung」について  

…一数理計画法の立場からの一・考察一叫  

井 上 勝 人   

Ⅰ序  

遠く造か紅隔つるかに見える計算上の諸テクニックと経済学ないし経営学上   の命題との間には極めて密接な関係がある場合が多い。例えば制約条件付極大   問題の解法としてのラグランジュ未定乗数法が企業行動の解明紅.適用せられて   定式化された場合紅はいわゆる限界生産力説を意味するものとなるし,またL   Pのシ∵/プレックス解法がバーナー・ド・サイモンの意思決定論の論理構造その  

(1)  

ままであることなどである。承稿でとりあげるpretialeBetrid)Slenkungもこ   れを体現する計算上のテクニックとしてほLP分割法そのものである。これら   のことは,換言すれば,経済学ないし経営学上の命題ほ数学の広義定理紅帰着   される場合が多い,と云えるであろう。   

さて,pretialeBetriebslenkung紅ついては,すで紅いろいろと議論され  

(2) たところであるが,われわれがここで再びこの問題をとりあげる理由は上述の  

ように・数理計画法の視点から,あらためてこの問題を考えなおしてみたいと思   うからである。すなわち,かつての論議に.おいては未だ数理計画法そのものが   存在せず,したがって問題は専ら文章紅よって記述的紅展開されたものであっ   たが,その後LPをはじめとする各種のOR手法が産業界に.導入されるに.及   び,企業の計画に・関′してもこれらOR手法の影響は蘭祝することができないも   のとなって,いわゆる数理計画法としてそ・の考え方がまとめられて今日紅至っ  

(1)拙著「計立経営学」,1977年,25−27ぺ一−ジ,47ぺ−ジ参照。  

(2)例えば,中村常次郎稿,賞与制分権的経営管理,PR,1954年9月号。池田英次郎    稿,プレチア・−レ・レンクソク,PR,、1954年11月号。市原季一・稿,プレチアーーレ・  

レンクンク史,PR,1954年11月号。   

(2)

第52巻 第3・4弓  

一一 ご −   266  

ている。したがってこの立場からほ,かつて議論された問題がいかに.把握され   るかを明らかにするこ.とは,その間題の本質を究明するに当たって意味のあ♪る   ことと思われるのである。   

ところでpretialeBetriebslenkungという言葉は,周知の如くVユマ−レン  

(3)  

バッハが彼の分権的管理組織匿名付けた名前であるが,pretialとはラテン語の   Pretium=Preisの意であり,PIeisには価格という意味と賞与という意味があ  

(い  

ることから,これらをめぐっていろいろ議論があり,ついには土岐教授がわざ   わざシュマ→レンバッハに直接問い合わされて,それが賞与を意味することに  

(5)  

落着した経緯がある。かくしてL pretiale Betriebslenkung とは経営の賞与制分   梅管理と訳されて今日紀要って‥いる。われわれはこれを数理計画法の立場から   ほ,Vユマ爪ぺ/ンバッノ、の言明にも拘わらず,Pretiale Betriebslenkungの論   理構造から考えて,賞与の存在を以て:必ずしもpretiale Betriebslenkungの不   可欠の前提を成すものでほなく,したがってこれは計算価格ないし管理価格に  

よる経営の分権管理と訳すことが妥当であり,これに.関連してシュマ−レ∵/バ   ッノ\の最適有効数ほLPの双対価格に.相当することを主張するものである。   

以下これらの点について論ずるが,まず順序としてPretiale Betriebslen・  

kungの内容に.ついて概観し,次に最適有効数とシ∵/プレックス乗数との関連,  

締め括りとしてpI・etialは賞与でほなく計算価格と解すことが妥当であるこ.と   を論じたい。  

ⅠI「Pretiale Betr−iebslenkung」の概観  

さで,シュマ1−レンバッノ、のpr etiale Betriebslenkungの考え方であるが,  

まず彼は経営を管理することに‥おいて,対照的な二つの組織,すなわち官僚的  

(3)E.Schmalenbach,Pretiale Wirtschaftslenkung:Bd.1,Die optimale   Geltungszahl,1947。Bd.2,Pretiale Lenkung des Betriebes,1948.  

(4)Ⅹ.Bender,PretialeBetriebslenkung,Gruzlds責tzederBetriebsrechnungund   Betriebsorganisation beidezentralerI,enkung,Essen1951,S.5.  

(5)土岐政蔵稿,PretialeWirtschaftslenkunざの意義について,企業会計1954年4月   

号。   

(3)

・−・β −  

「Pretiale Betriebslenkung」紅ついて  

267  

管理組織(btirokratische】∋etriebsorganisation)と価格的管理組織(pretiale  

く6)  

Betriebslenkung)に.ついて論ずるこ.とから出発する。もっとも本稿の  pretialという言葉が,内容的にいかなるものを意味するかを追究することがそ   ゃ一つであるのに,いきなり価格的管理と云うのは適当ではないだろう。した   がって出発点としては上記の二つの言辞ほ,意訳して−集権的宮理組織と分権的   管理組織としておこう。   

経営の集権的管理組織とは云うまでもなくあらゆる権限が本社のトップに集   中し,下級部門の自由裁患は屈められない組織形態である。かかる組織に点い   ては職務はトップの命令に.よってその枠内に.おいてのみ遂行されるために・,そ   こに働く個人ほ上司の命令だけを遂行し,その機嫌をとることに汲々として,  

その行動の基準はいわゆる安全策劇主義,出世主義となって企業の目的とほか   け離れたものとなる。これが官僚的管理組織と呼称される所以である。これに   対し,分権的管理組織でははとんどの権限が経営の下級部門に委譲され,これ   ら各部門の自由裁鼻が大幅に.認められ,大幅紅認められる反乱 各部門の成果   についてほ貴任を持たせられ,標準より成績がよかった場合に.は賞与が与えら   れ,以て経営のモラールを向上せしめることを狙いとした組織形態である。シ/  

ユマー・レ∵/バッハはかかる管理組織に.pretiale Betriebslenkungなる名称を   与えたのである。   

かくしてシュマ−!/ンバッハはこれらニ?の対照的な管理組織のうち,現代  

(7) の大規模経営における官僚的硬直化傾向を思うとき,企業から官僚的気質を払  

拭して,企業家精神を後括する上に.おいては,この分権管理の方が勝っている   とし,そのためには上述の如く刺激的賞与分配制を導入して,企業の各部門を  

し8)  

、して唱由と責任に.おいて職務を遂行せしめる必要がある,と述べている。p工e−  

tiale Betriebslenkungが賞与制分権管理と訳される所以である。   

ところで,かかる裳与制分権管理が可能となるために・は,経営の下級部門に・ \  

(6)E.Schmalenbach,Pretiale Lenkung des Betriebes,k61n,1948,S・18・  

(7)A.a.0,S.4.  

(8)A.a.0.,SS.8−9,S.18.   

(4)

籍52巻 第3・4葛   268  

−− 4 −  

おいて当該部門の成果を的確に計算し得ると共把,いかなる部門の長と難もそ  

(9)  

の影響力を行使し得ない中央集権化された計算制度を必要とする。けだし部門   管理者の賞与ほこの部門損益計算の成果紅応じて決定されると共に,他面この   成果の公正な決定は部門管理者の統制不可能な計算価格に.よる評価によつては  

じめてこ可能となるからである。かくして,この場合の引算価格は個人め慈恵を   超越した客観的規範つまり最適有効数(die optimale Geltungszahl)に∴適合し  

(10) たものでなければならなくなる。   

シ.ユ.マー・レンバッハによれば,最適有効数とほ限界効用と限界原価の交点に   よって形成される価格である。しかるに.これを価格と呼ばずしてわざわざ有効   数と称しているのほ,これが単紅原価を内容とするものでほなく,財の最適配   分を保証する機能をも合わせ持つことを表現せんとする意図に基づくからであ  

(11) る0そもそも価格のかかる機能に関してはつとに.アダム・スミニスの指摘せると  

ころであって,妨げなき供給と需要,つまり自由価格機構のもとに.おいては,  

見えざる手(invisible hand)に.よって価格は自然価格に収赦し,そこ.に.おいて   は財の最適配分が保証される,というものであった。ミ/云.マーレンバッハは価   格のかかる機能が企業内の経営部門(Teilbetrieb)間に.おいて引渡される財の   価格に.適用せられないかに注目し,こ.の場合でも,自由価格機構が企業の部門   統制の問題に.関して最良の器官であることを主張したのである。つまり自由市   場の価格のメカニズムを企業の内部に扶植すると.とを説いたのである。以下こ   の点に/ついて数行しよう。   

こ.の自然価格は,別言すれば均衡価格である。けだし均衡価格は元来,需要   盟と供給鼠とが・一激する価格において定義され,ここに.需要量を規制する要因   としてノ効用,供給量を規制する要因として原価を考え,次の如く2段階紅分け  て考察すると,これが価格を媒介として限界効用と限界原価の一致する点に等   しくなるのである。すなわち,まず消費紅おける需要と価格との関係はいわゆる   価格比例の法則に.よって,各財の効用はそれぞれの価格紅比例するとき最大と  

(9)A.a.0.,S.13..  

(10)(11)E.Schmalenbach,Dieoptimaledeltungszahl,K61n,19生7,SS.11−14.   

(5)

「Pretiale Betriebslenkung.」について:   ーー 5 −・  

269  

なる,と説明される。こ.の法則は内容的には限界効用均等の法則,つまり消費   者の最大満足は各財の限界効用が等しくなる価格に‥海いて達成される,を言い   換えたものである。他方,生産に.おける供給と価格との関係はいわゆる費用法   則に.よって,つまり限界原価と価格との等しい生産量が最大の利益を与える生   産最である,と説明される。この法則は内容的に・は限界原価という概念があ  

る−■・定の生産量軋付加された生産最1単位軋必要とせられる費用であるという   定轟から,それを超え.る追加生産鼠がすべて損失になるという意味で当然帰結   される法則である。かくて消費常おける需要と生産払おける供給との関係は.価   格を媒介として結合せられ,その限界効用と限界原価との等しい点は均衡点を   形成する。最適有効数とほかかる均衡価格にはかならない。そ・してこの均衡価   格ほまたこれを超えるまたほ不足する価格が何れも不経済になるという意味に 

(12) おいて「諸財を最も効率的に.使用せしめる価格でもあるのである。以上の如くし  

て,最適有効数とは限界効用と限界原価の交点に成立する均衡価格であり,計算   価格の拠るぺき規範となるものである。かくて最適有効数ほ交点のいずれを見  

るかによって一つの限界効用であり,また限界原価でもある。しかしながら,企   業における計算価格の拠るべき基準としては消費者行動の説明理論としての限   界効用理論が生産者行動の分析に屈用せられて限界年産力理論となった如く,  

効用の代りに.生産力の面を注目することが重要となる。ここに‥おいて,われわ   れは二つの問題に直面した。すなわち算1は,計算価格という言葉を今迄度々   使用してきたが,シュマーーレンバッノ、はこれをいか紅把捉しているかという問   題であり,第2は,最適有効数の限界原価の面のみならず限界生産力の面をもノ  

(12)同じこ.と葱近代経済学流紅表現すれば次のように.なる。  

いま,任意の2財Ⅹ,Yの価格をそれぞれP芳,Py,限界効用をU‡,Uγ,限界生    産費をC霊,Cyであらわせば,  

Pぉ/Py=Uガ/Uy   (12−1)  

P訂/P y=C鴛/Cy   (12−2)  

∴ Uぉ/Uy=P霊/Py=Cで/Cy   (12−3)   

が成立する。式(12−3)は価格体系の媒介に・よる効用とコストとの調整卑あらわし   ており,このことを通しでさまざまな生産部門にたいする資源配分の決定が行われる   ことを意味している。  

詳しくは,熊谷尚大著,現代経済学入門,47−48ぺ−ジ参照。   

(6)

算52巻 第3、・4号   270   ーー 6 −  

重視するのはいかなる薄味を有するかという問題である。でほ,黄1の計算価   格紅関するシュマーレンバッハの見解から考察しよう。   

シュマーレンバッハの計算価格に.対する見解ほ次の如きである。すなわち,  

計算価格は経営主体によってこある目的に応じて意識的に形成される価格であ   り,その企業が市場で販売する商品の価格とは本質的に展なるものである。前   者が計算価格と呼ばれるに対し,後者は国民経済的価格(volkswirtschaftlicher   Preis)と呼ばれ,これは価格をその所得形成機能(dieFunktiondes Einko    mmensbildung)の面からとらえた概念であり,いわゆる市場価格として役得可   能価格(erzielbarePreise)を意味するものである。そして国民経済的価格と計   算価格の分け方が価格の機能する範囲からの分娩とするならば,獲得可儲価格  

としての分け方ほ価格の機能する目的からの分類であり,こ・れによれば所得形一   成機能に.対応する機能は管理価格としての機能(dieFunktiondesLenkpreise) 

(18)  

である。つまり,シ㌧マーレ∵/バッハは計算価格をば管理価格として−,つまり   下級部門の選択過程を最適計画の形成という目標に規制する価格として把握し  

ていると云えるのである。すなわち,復合経営(gemischte Werke)を基調と   する現代の大規模企業では,個人的監督能力に・依存する従来の中小企業の如き   やり方では管理不能となり,経営の部門間で取引される財の評価に・よって生ず   る計静価格によってのみ管理可能となったのである。さきにわれわれはシュマ  

−レンバッハが計算価格とほある主体が目的をもって設定する価格であると定   義したことを指摘したが,ここ.においてこの主体とほ下級経営部門を統轄する   上級管理部門,−・般的に.は全般管理層であり,この機関がその下に属するいく   つかの生産部門を統制するために/設定する価格が彼の計算・価格ないし管理価格   であると理解されるのである。かくて彼の計算価格論は単に原価を正確紅知る   ためのみのものではなく,組織と管理の基本思考にかかわる問題として論ぜら   れていることに注目すべきである。  

(i3)E.Schmalenbach,PretialeLenkungdes Betriebes,SS.8−9.E.Schmalen−   

bach,ひber Verrechnungspreise,Z.f.h.F・,1908−9,S.165 

土岐政蔵稿,計静価格に.就てミ会計雰35巻63ぺ一汐参照。   

(7)

「Pretiale Betriebslenkung」紅ついて   ・−・7 …   

271  

次に,第2の最適有効数の問題である。計算価格は既私見たように.経営の諸   部門をしてもっとも効率的に活動せしめる機能を有するものであるが,それが   そうあるがために.は最適有効数の条件に適合したものでなければならない。最   適有効数の条件に適合するとほシュマ−・レンバッハの場合限界原価価格をもっ   て計算価格とすることを意味する。つまり,最適有効数は限界効用と限界原価   との交点に成立する均衡価格であったから,それほ鵬つの限界効用でもあり限   界原価でもあり且つそれらの均衡価値でもあり得るが,生産部門としては前述   の如く効用を生産力と置き変え.て:もそれは限界原価であるぺきであると云うの   である。こ.のテ−マほいわゆる比例計算の優位性をめぐっての論議となった聞  

く14) 題である。すなわら,限界原価は基本的に部門の操業をカープディマルなものに 

導く機能を有しており,このことを通して当該部門の利益を調整するから,限   界原価価格を最適有効数として適用することはもっとも重要なこととされるの   である。けだし限界原価は原価逓減(Kostendegression)の場合,つまり不足   操業(Unterbeschaftigung)のときに.は平均原価より低く,原価逓増(Kosten−  

progreSSion)つまり過度操業(Uberbeschaftigung)のときに.は平均原価より   高くなるから,これを基準としで設定せられる価格ほ前者虹鱒いては価格低限   を構成して需要を換起し,後者においては価格最高限を構成して需要を減退せ   しめ,以て−操業規制者(Beschaftigungregulator)としての機能を通して究極  

(15) 的に.当該部門の損益に.大きな影響力を持つからである。  

(14)シュ.マ−・レンバッノ、は計算価格の種類として次の四つを考えた。  

(1)生産費価格計算(Produktionskostenpreis・Verrechnung.)  

(2)標準価格計算(Normalpreis・Verrechnung.)  

(3)市場価格計算(Marktpreis−Verrechtlung・)  

(4)比例価格計算(Proportional9reis・Verrechnung.)  

このうち(4)の比例価格計算は比例率(Proportionalsatz)を計算基礎とし,後   紅シュマ」−VンバッハはとれをGrenzkosten と云ってるよう紅,これがわれわれが    今迄使用してきた限界原価に相当する。そしてこの比例価格が操業を調節してオプテ  

ィマムたらしめる機能を有することについて,シュマーレンバッハはこれを評価した    が,例えばモ−ルはそれに過大な期待をかけることは幻想であるとして批判した。か   

くの如き帝争を指す。J・Mo11,Kosten・KategorienundKostenGe畠etz,1934,S・   

120−123.われわれの立場もまた本文に凍す如くモ−ルのそれ紅近い。  

(15)E.Schmalenbach,PretialeLenkung des Betriebes,S。63.   

(8)

欝52巻 第3・4号  

− β −−   272   

しかしながらわれわれの見解は若干ニュアンスを異にする。すなわち,次節   で詳論されるように.,限界原価は.−・生産部門の操業を最適なもの紅する機能を   有するこ.とは.認めるが,いくつかの工程ないし生産部門つまり複合経営を基調  

とする分権管理下に‥おいて資源をもっとも効率的に.使用せしめる価格としては   限界原価では不充分であり,最適有効数のもう一・つの面たる限界生産力を体現   する価格の必要を主張するのである。つまり計算価格の規範ほ.限界原価ではな  

く最適有効数である。シ′ユ.マー・レンバッハがせっかく最適有効数を主張しなが   ら実践的にほ限界原価のみを考えていたのほ,当時の経済分析のフレームワ−  

クがいわゆる限界原理によって説明されていた状況の影響に.よるものと考えら   れるが,われわれはバ/ユマ−レ∵/バッハの原点に帰り,計算価格の規範を最適   有効数として,限界原価把.さら紅加えて限界生産力の重要性を主張するのであ  

る。   

シュマーレンバッハに‥おいてほ上述の如く最適有効数を考えながら計算価格   の規範としては限界原価の面を強調した。したがって実践的にもこれは次の如  

く説明されている。すなわち,経営の下級部門は比例原価を中心とした計算思   考(Proportionalkalkulation)に,よって部門損益計算を行い,算出された部門   最適生産鬼の生産原価部分を予算化する(Kostenbudgetierung)こと紅より標   準原価(Sollkosten)を作成する。そしてその達成度に.、よって部門の成繚が判定  

く1¢)  

され,部門管理者の賞与額が決定される。利益ほ原価の延長概念であるから,  

これほ利潤標準とその達成の度合いと云ってもよい。要する紅Sollkostenない   しSollgewinnとIstkostenないしIstgeWinn との差が当該部門の利益であ   り,賞与の源泉となるのである。  

ⅠⅠⅠ最適有効数とシンプレックス乗数  

われわれは前節に.おいてVユ.マ−レンバッハのPr etiale Betriebslenkungの  

(16)A.a.0.,S.85.  

E.Schmalenbach,KostenIeChnung und Preispolitik,K61n und Opladen,   

1956,SS.202〜203.   

(9)

「Pretiale Betriebslenkung」に.ついて  − 9 一   273   

構造と性格について一考察した。そしてその過程において感得したことは,これ   はそ・のままダンチヒらのLP分割原理の経営学的解釈に相当すると云うことで   ある。つまり,同一▲の内容のことをシュ.マーレンバッハは文章で記述し,ダン   チヒらは数式で展開したのである。もとより彼らのそれぞれの時代には相当の   隔たりがあるので,お互いに啓蒙し合ってそれぞれの研究を深めた′とは思われ   ず,しかも片や経営経済学者,−・方は数学者という距離があるに.拘わらずであ   る。これ本稿の冒頭紅,遠く遥かに.隔つるかに㌧見える,と書き始めた所以である。  

かくし{:LP分割法の経営学的解釈ほこのpretialeBetriebslenkungの論述に  尽きると云っても過言ではないであろう。このことをpretialeBetriebslenkung   にとってごもLP分割法に.とっても最重要な柱である最適有効数とシンプレック   ス乗数の問題紅ついて見てみよう。もっとも,本稿はpretialeBetriebslen−  

kungとLP分割法との関連を発掘するのが本旨であるから,LP分割法その  

(17)  

ものに関する論述は他の拙稿にゆずり,本稿では主題紅関連ある部分のみの記   述に.とどめることにする。   

さて,LP分割法の考え方の積杵は共通条件式紅対応するシ∵/プレックス乗   数に.よって子問題LPの目的関数の係数を改訂し,この改訂された子問題LP   を解いた解を使って−,最適性判定を行うという手順に.あるが,とれは前節にお   いて経営の上級部門が下級部門を統制するに際し,計算価格を管理価格として   使用し,かつその計算価格ほ最適有効数紅適合していなければならないとする  

シュマー・レンバッハの論述紅・そのまま該営するのである。すなわち,この場合   の上級部門とはいくつかの事業部生産部門を統制する全般管理層に.相当するこ   とは前述したが,こ・の全般管理層がここで管理する共通資源に・対応するシ.ンプ   レックス乗数を事業部に通知し,事業部ではこのシ∵/プレックス乗数紅.基づい   て原価計算をしなおして,その事業部の生産物の利益を改訂すること紅なるが,  

∈・のシンプレックス乗数がとりもなおさず最適有効数紅適合した計算価格に・は   かならないのである。け■だしシ∵/プレックス乗数はprimalが資源の最適配分   を保証する最大化問題であるとき,そのdualの解であり,このdualの解は  

(17)前掲拙著,53〜82ぺ−ジ。   

(10)

ーヱ0一   帯52巻 算3・4号   274  

第1に・一一つの均衡価格であり,算2紅生産部門に.とっては限界生産力を意味す  

(i8)  

るからである。   

第1の点から考察しよう。いま,基準型LPのprimalを   タ¢・→maX.   

ぶ.才.AQ≦C  

Q≧0  

!  

(1)  

とする。ただし,Pほ牒次元の行ベクトル,Qは牒次元,Cは沼次元の列ベ   クトル,Aは∽行紹列の行列とする。式(1)のdualほ,  

Cy−→min. 

ざ.才.A′Ⅴ≧P   y≧0  

i  

(2)  

となる。ただし,Cは研次元の行べクレレ,Ⅴほ研次元,Pほ牒次元の列ベ   クトル,A′はAの転置行列とする。   

式(1)をいかなる製品の組合せが利潤最大化をもたらすかという生産問題   と解釈すると,式(2)の制約条件の右辺は製品の単位利潤を表わすから,左辺   はその製品の原価を表わす。つまり原価と利潤を比べたとき,原価が利潤に等   しいかまたほ大きくなければならないこと,換言すれば,利潤が発生してほな   らない,つまり安定的な均衡価格が満足しなければならない条件を表わしてい   るのである。そレて−この式の内容は左辺が当該製品1単位を生産するの紅必要   な資源の原価であり,右辺串ミ単位利潤である0そしてこれらの単位という意は,  

例えば総利潤を総塵産藍で割ったものではなく,いわば限界利潤であり,しか   も限界効用という消費者行動の言辞をそれ軋相等する生産者行動の言葉で表現   すれば限界生産力となり,さらにこれを資源の観点からではなく製品の視点か   ら見れば限界利潤となることを思えば,この均衡価格は限界原価と限界効用の   均等点で成立する最適有効数と概念的に・等しいものであることが首肯されるの  

(18)正確に,は、限界生産力と云うより限界利潤ないしSChadowpriceと云うぺきであ   

ろう。けだしdualの解は制約ある資源を1単位増加した場合,どれだけ利潤を増減   

させるかを表わすものであるからである。しかし,ここでは最適有効数と比較した場   

合,効用と対応する生産力と云う言辞で,そめ資源の利潤麓得カを表現したのである○   

(11)

「Pretiale Betriebslenkung」について  

275   −JJ−  

である。   

かくしてdualの解は一つの均衡価格であり,その内容はシュ.マーレンバッ   ハの最適有効数と異ならないものであるエとを論じてこ.こに.至ったが,さらに 

こ申開適性を補強する考察として,また第2点のdualの解が限界生産力をあ   らわす論証への橋渡しとして,LPにおける限界原価の分析を行う必要がある。   

−・般に・LP分析は式(1)に・見るように.利潤最大化を目途する製品の最適組   合せを求めようとするものである。したがってそこで問題となるのは製品組合  

せと等利潤曲線であって,生産遥とその費用関係ほ式(1)からは直接に.は導   出されない。また式(2)ほ利潤と価格関係であって,こ.れも生産患との関係   は表現されていない。したがってLPに.おける生産鼻と費用との関係を見るに  ほ,データを追加するなどのエ夫が必要となる。このようなエ夫ほ,生産盈と   費用との関係が利潤最大化への階梯として重要なステップとしての意義を有す  

るに拘わらず,数多くあるLPの研究書にもはとんど見られないもので奉る  

(19)  

が,それを行った数少ない業績の一つに・ポーモルの研究がある。したがって−以   下の生産嵐と費用に・関する論述ほ彼の見解に.従うことにする。  

(20〕  生産患と費用との関係に・おいてもっとも重要な費用は限界原価である。LP  

において限界原価を導出するためには,まず各製品の売価のデー・タを導入し   て,各工程の単位原価を計算しなければならない。かかる場合の直観的把握に 

(21)  

は図に・.よる表現がもっとも適当であるので,以下例題にはって論を進めよう。  

Z=0.9Ql十0.75Q2・十1.0(∋8十1.1Q4ニケmaX.  

ざ.≠.2(91十1.5()2十3.5()3・+・7Q4≦4000  

(19)W..J..Baumol,EconomicTheoryandOperationsAnalysis,2nded.,Prentice−  

Ha11,1965.  

(20)費用(A11fwand)と原価(Kosten)にI関してVユマーレンバッハは,損益計算上    把捉される財の消費を費用と呼び,原価計算上把捉される財の消費を原価と呼んで区    別してこいるが,ここではそのような区別なし酷使用している。したがっで限界費用と  

してもよい。  

Vglu〉E・Schmalenbach)Kostenrechnung undPreispolitik,K81nundOpladen,   

1956,Sい113爪  

(21)Baumol,Op.Citn,pp.272M273.   

(12)

欝52巻 算3・4号  

−ヱ2一   276  

0.4Ql十0.45(∋2十0.35Q3・十0.3Q4≦600   Ql,Q2,Q3,Q4  ≧ 0   

上式の経営的解釈ほ次の通りである。すなわち,例えば,ス・エ−ドなめし皮   を生産しているある企業で,エ程1でほ染色前の標本の不良個所の検査,工程  

2では生皮の検査,工程3では工程1の業務紅さらに生皮の一部の標本検査も   合せ行う,エ程4では染色とその検査を行っている。各工程に必要な染色能力   の制約ほ4000ガロン,熟練労働患の制約ほ600人時(何れも過当り)である。工   程1の単位当りの収入ほ0.9(千円),工程2のそれは0.75,工程3は1.0,工  

(22) 程4は1.1である。このなめし皮の売価を単位当り2(千円)とすると,各工程  

の単位原価ほゝ  

工程1……2・−0.90=1.10(千円)  

工程2川‥川・2・一0.75=1.25   工程3……‥2・−1.0 =1.0   エ程4‥ ・・‖・2−1.1=0.9  

となる。上記四つの工程のうちもっとも費用のかからない工程は工程4である。  

したがって耳程4を能力・一杯に使用して操業すると,第1表の第1タブロー・に  

〈幻)  

見る如く,571.43(フィ−りの生産が可能である。しかしこの段階払おいて   利用可能な4000単位の染色能力は使い尽くされてしまうから,つぎに費用のか   からない工程3に切り換える。この切り換え.ほ工程4と工程3の生産係数と生   産量増減分との積の比較によって行われる。すなわち工程3製品1単位の追加   紅伴う染色能力の必要盈は3.5ガロンであり,工程4製品1単位の放棄に伴う   染色能力の解放鼠は7ガロンであるから,工程4巷望品1単位の減少により工程  

3巻廷品は2単位生産可能となり,究極のところ総生産鼠は1単位増加すること   に.なる。しからばこの.1単位を増産するのに必要な費用は幾許かと云うに.,工  

(22)金額は原昏セはもとよりドル表示であるが,ここではその金額をそのまま千円表示   とした。  

、 (23)原審に」はこのようなレンプレックス表は掲載されていない。しかし各数値は引用さ   

れて:いるので,ここでは論述の便宜上全表を掲載した。しかし,小数点以下の処理の  

ちがいから,誤差が累積されて,各数値は必ずしも原音の通りではない。   

(13)

「Pretiale BetIiebslenkung」について   −ヱ3−  

277  

第1表 例題のシ∵/プレックス表  

ろ   一鴛1 .方2 .方8    芳4 .%$ .%6   β  

∬5  4000   2 1.5   3.5   7 1 1  

0  

571.43 一斗  

・∬6   600  0.4 0.45  0.35   

gグーCプ  

0 −0ひ9−0.75 −・1、.0  

0   1   2000   

0   0  

・→.勘 571u43【0.291 0,.21  0り5   1  0.14   0   1970.45  

.方6 428.57】0.311 0..39  0小2   0  −0巾04  1   1382.48 −す   gデー・Cブ 628.57トー0.58】−0り52 −0.45   0   0..154  0  

∬≠170・510 −Ol16loい31】   1  0。18 −0.94   550.03・−す    0  −0.13  3.23   2126..89   0   0い08  1一.87  

3.23 0…58 −3…03   

−2.1 0小25  5。2   0。23 0。12  1…66  

・・す方11382u48 1  1、26    gグー・Cプ 1430パ41 0   0u21   

1  0  0  

7   2  

5  6  1  

0  1  0  

0  1  0  

−−>.方3 550=03  

.方11024=96    gグー・Cプ1468n91  

程3の増加分1.0×2=2.0(千円),工程4の減少分0.9×1=0.9(千円),差   引き2.0一−・0.9==1.1(千円)となる。かくして工程3は4000÷・3.5=1142.9(フ   ィート)まで生産可能であるから,生産鼻571.4フィ−トから1142.9フィ−ト  

までの限界原価ほ1.1(千円)となる。同様紅して,次紅工程1の限界原価を計   算する。工程3を工程1に切り換えるにほ,工程1の増加分を』Ql,工程3の   減少分を。dQ∂とすると,工程1の染色能力2単位を浮かすにほ,前述の思考過   程から式(、3)が成立し,総生産鼠の1単位の増加に.は式(4)が成立する。  

2』Ql=3」5.dQ3・…… り・・ 

(3)  

』Ql=』Q3十1…・・…l 

(4)  

i  

これを解いて』Ql=÷,』Q8=÷を得る0  

かくて,工程3を÷単位減少させ,工程1を−㌃単位増加させれば・胎生   

(14)

第52巻 第3・4号  

ーJ・ノー   278  

産量は1単位増加し,その費用は   Cl』Ql・−C3』Q3=1・10×−1・0×  

=1.23(千)  

となる。そしてこれらの生産最は表1の第4タブロ−より,工程3は550.03単   位,工程1ほ1024.96単位であるから,総生産鼠1142.9フィ−トから1574.99フ  

イ−トまでの限界原価は1.23(千)となる。これらの関係を図で表現したの   が籍1区卜である。ABほ工程4,CDは工程3,EFは工程3と工程1の組合   せによる限界原価を表わす。第1図によるとLP紅おげる限界原価曲線は生産   藍の増加と共紅漸次増加するが。非継続的であることが分る。そして,ここ紅   生ずる疑問は,こ.の例題の解として,限界原価の最低の工程4が選ばれずして,  

E  

F  

C   D   B   100ト A  

500 1000 1500  2000  2500  生産盈   欝1図 LP紅おける限界原価曲線  

(出所,W。J.Baumol,Economic Theory and Operations Analysis,  

2nd ed.,p.289l.)   

工程1と工程3の組み合せが選ばれたのは何故かと云うことである(弟1表第   4タブロ・一参照)。これに対する解答こそが計算価格は最適有効数に.適合しなけ   ればならないとするレユ.マ」−レンノうッハの見解なのである。すなわち,一・般に  計算価格は限界原価でなければならないとする意見は前述した如く人口に.胸奥  

レて いる命題であるが,資源の有効な利用を通して生産を最適なコ−スに.導く   

(15)

・−ヱ5∴−  

「Pretiale Betriebslenkung」についで   

279  

計算価格の規範として限界原価のみでは不充分であり,最適有効数のもう一・つ  

の面たる限界生産力ないし限界利潤の観点をも見落すべきでないことを物語っ  

て小ろのである。ここにおいてわれわれほ第2の点であるdualの解が限界生   産力を意味することの分析にうつらなければならない。つまりここに・おける計  

算価格は表1のgプ・−Cグの行を反映する価格(機会原価)でなければ最適生産   へと導くことほ不可能なことを明らかにする。   

まずdualの解はLagrange乗数に対応するから,dualの解の意味の究明   ほ.L喝工・ange乗数の含意を開明することにより果たされる。   

いま,簡単化のため二変数とし,Lagrange関数Fを   F=ノて方,.γ)一+入g(.方,.γ)  

で定義すると,この関数が最大値を与える点ほ,   

笠=0・−・設=0,意   =0   を満足する。したがって  

=」十入=0   

=・+=O  

g(.先・,.γ)=0   となり,結局  

/莞【=若/笠=・−入  

.   

(5)  

g(.方,.γ)=0  

となる。式(5)の中央の式は目的変数ノーの変数gに対する微分が・−入紅等しい   ということであり,このことは目的関数./■で表わした制約変数gの単位変化に  

対する限界変化分つまり経済学的術語に・換言すれば生産物メ で表わした制約資   源gの限界生産力ないし制約資源gが潜在的に持っている価値とレてのShad−  

owcostを表わして:L、る,と云うことができる。かくしてdualの解は限界生  

産力を表わすことが明らかとなった。そしてこの解は第1表のgプ・−・Cプの行,つ  

まり制約資源の機会原価を表わす行灯現われ,制約資源の効果的活用に・よる利   

(16)

算52巻 算3・4号  

ーJ6−   280  

潤最大化の要請に導かれて−,当該部門の生産計画を最適なものたらしめる計算   価格の規範となるのである。すなわち,dualのSlackをエとすると,式(2)  

より  

A/y−エ=P    であるから,  

エ=A′y・−P=g7・−Cメ  

(24)  

(6)   

となる。かくてベクトルⅤほ係数列に掛けると判定要素が得られ,シ∵/プレッ   クス乗数と呼ばれる所以である。   

以上の如くして,さきの限界原価と限界生産力(消費者理論に.おける限界効   用)との交点はシュマー・レンバッハの云う最適有効数であったから,企業の分   権管理下における計算価格は最適有効数に適合しなければならぬとするシュマ  

−・レンバッハの主張の正当性を,われわれはここに.LPにおける限界原価なら   びに.双対価格の考察から証由したのである。   

かくしてわれわれはシュマ−・レンバッハのPretiale Lenkungとダンチヒの   LP分割原理との関連性を発掘することに虜めてきたのであるが,次KL pretial   の意味として賞与か価格かの問題に触れなければならぬ。   

こ・の問題についてのわれわれの考えは,既に本稿冒頭に記した如く,pretial   を以て価格(計算価格)の意と解するにある。その理由め算1は,われわれの   ここ迄の論述に.おいて,賞与という問題がpretialeLenkungの論理構造に‥お   いてはとんど重要な働きをしていないことに.見られるよう紅,pretialeLen−  

kungの内容に・おいては賞与はなくてもやってt、けるが,価格(計算価格)は   なくてはpretialeLenkungそのものが成立しないという意味に.おいて,価格   はpretialeLenkungを成立せしめている要件なのである。算2は,賞与その   ものはモラ−ルの形成とくに.事業部という自由裁塩梅を有する自主単位に.とっ   ては有意義なものと考えられるのであるが,既紅.述べた如く賞与の源泉は標準   と実績との差異分析に.より生ずる。したがって−賞与制度の前提として,これら  

(24)式(6)の証明に.ついてほ,前掲拙著,59−60ぺ」−汐参照。   

(17)

「Pretiale Betriebslenkung」紅ついて  

281   −J7−  

のデー・タが絶対正確であり,標準と実績との差異をもたらす複雑な要因のから   みあいが分析確定できることが必要である。しかしながら現実に.ほかかる前提   は成立しないことを思えば,軽々に.標準と実績との差異に息づく評価は行い得   ないことを知るべきであろう。このことを岩田教授はいみじくも次の如く指摘   されている,「工場別・支店別に.損益を計算した場合,その結果の大小を以てた   だち紅成績の等級をつけたり担当者のIiabilityを追求するごときはもっての  

(25)  

はかである。追求さるぺきは1iabilityでほ.なく accountabilityのみである。」  

ⅠⅤ 結   

以上見てせたように・pretialeLenkungに.おいてほ賞与よりも計算価格が重   要であり,この引算価格によって分権管理組織が統制されるのである0つま′り   組織の分権と計算の集中である。そしてこの計算価格はシュマーレンバッノ、の   最適有効数に・適合してはじめてその役を果し得るのであって−,それを体現して   表徴化したものがLPのシンプレックス乗数である。かくて遠く遥かに.距つる   か紅見える経営理念と数学理論とは内面において密着しているのである。   

われわれはVユマー・L/ンバッハのpretiaieLenkungの主張を考察する七と   に・より,それが数学的紅はダンチヒのLP分割原理として結実したことを,最   適有効数とシンプレックス乗数の分析に.よって開明し,複合的経営を基調とし   た分権管理下における計算価格としては,単に限界原価だけではなく,まさに   シュマーレンバッハの最適有効数紅適合しなければならないことを再確認し,  

さら町加えて,これらの論理的帰結としてpretialほ賞与ではなく計算価格   であることを明らかにしたのである。そして以上のことはLP分割法に.おける   シ∵/プレックス乗数の役割りを吟味することに・ヰ:ってなされたのであり,まさ   紅数理計画法は既成の理碍に・とって代わるものではなく,それを補強するもの   であることが看取されるのである。  

(25)岩田巌稿,企業会計,巻頭言1953年8月号。   

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