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藤江 正教 授 か ら教 わった こ と

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Academic year: 2021

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藤江 正教 授 か ら教 わった こ と

田 野 有 ‑

藤江 正先生 の名誉教授記念号 の韓 に,先生 について述 べ る機会 を得,光 栄 に存 じます。私 が本学 に赴任 ( 昭和 5 3 年 1 0 月) した時,先生 は確 か今 の 私 ぐらいの年齢 で は‑ と記憶 してお ります。先生 は昭和 40年以後 ,今春 まで の 28年間,小樽 商科大学 の保健体育担 当教官 として教育 ・ 研 究 に情 熱 を注が れ ました。 その約半分 にあた る歳 月 を先生 と共 に歩 む ことがで きた私 は幸せ 者 で あ り,先生 に対 し深 く感謝 を申 し上 げ る次第 で あ ります。

先生 は昭和 2 6 年春, 日本体育大学 の前身で あ る「日本体育専 門学校」の ( 記 命 すべ き)最後 の卒業生 で あ り, その後 , 中央大学経済学部 へ編入学 され, 昭和 28年春 に同校 を御卒業 ‑ とお聞 きしてお ります。先生 と同 じ体育学 の道 を歩 む者 として, また 日体大 の同窓 として,先生 の ような素晴 らしい先輩 に 出会 えた こ とを大変嬉 し く思 ってお ります。私 は これ まで に先生 か ら数多 く の教訓 を賜 りましたが, その中の幾つか を この紙面 をか りて記 してお こう と 思 い ます。 まず,先生 は 『 人 との出会 いの大切 さ』 を教 えて下 さい ました。

この出会 いが時 として人生 を左右 す るこ とさえあ る‑ とも語 られ ました。次 に,運動 中の 『ケガ に対 す る ( 細 心 の)注意 の必要性』 であ りますo これ に ついては,特 に先生御 自身 が ラグ ビーの現役選手時代,不幸 に して大事故 ( ス クラム中の環椎損傷) に遭遇 され,大手術 の後,生死 の境 をさ迷 わね ばな ら なか った‑ といった経験談 を基 に深 く説 いて下 さい ました。平素,体育 ・ス ポー ツの指 導 にあた る我 々 に とって は,深 く肝 に銘 じてお くべ き教訓 で あ り

ます。 『 時間 の厳守』 と 『 常 に余裕 を もって行動 を‑』 も ( 先生 に よる)不言

実行 の教 えだ った と思 い ます。 さ らには,先生 の 『 教 え子 に対 す る愛情』 に

はいつ も感 心 させ られ ました。 か な り昔 の‑ と容易 に察 しが つ く本学 の卒業

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人 文 研 究 第

87

生が,先生 を訪 ねて来学す る光景 を,私 は何度 とな く拝見 して きました

" 戟 師冥利〟 とは, この ことを指 して言 うので し ょう

さて,先生が本学在職 中,数多 くの研究業績 を残 してお られ ますが, なか で も最 も感銘深 いのは,1 9 7 3 年 3 月刊行 の人文研究第 4 5 輯 に掲載 の「 現代生 活 と身体運動」と題 した学術論文です。私が本学 に赴任 す る以前 の著ですが,

「いつの時代 に も健康 ほ ど大切 な もの はない」‑ との書 き出 しで始 まるこの論 文 は, ( 20 年経 った今 日もなお,重要 な課題 とされている)" 健康生活 を営む 上で身体運動が必要性 とされ る根拠〟 を示 し, また ≠身体運動 の生活化 の重 要性〟 について指摘 された貴重 な ものであ ります。私 は研究室 で時折読 み返 してお ります。時 の流れ とともに,社会 は次第 に変貌 を遂 げる もので はあ り ますが, 本論文で先生が指摘 されてい る健康面 に対 す る国の施策 の立 ち遅れ, 国民 の余暇時間の善用対策や運動不足 に起 因す る と考 え られ る健康問題 は, 果 た して今 日的な社会問題 で もあるわ けです。 しか し, こうした一方で,い か に時代 の流れ とはい え,今 日的 な課題 である ( 最高学府 としての)大学 に お ける保健体育教育 の見直 し問題 も, ともすれ ば易 きに流れ る風潮 にある現 代学生 の気質 を も充分 に考慮 した上 での論議 と見直 しが なされなけれ ば,将 来 においで悔いを残 す ことになるのでは‑ と思 い悩 む今 日この頃です。

ところで,藤江先生 は本学 の課外活動面 において も精力的に御指導 され, 特 に ( 先生 の専門種 目で もある) ラグビー部, な らびに基礎 スキー部 の発展 に多大 な功績 を残 された ことは誰 もが認 める ところであ ります。 また,学外 での諸 団体 の要職 に在 る先生 の御活躍 の御姿 もまた,私た ちには実 に学ぶ点 が多 く,先生 の穏和 な表現 の中に, そ して真筆 な態度 を もって指導 に当た ら れ る場面 において,藤江先生 な らで はの一面 を拝見 させ ていただ きました。

先生 には御退官後 も,本学 の保健体育教育 の担 当教官 として御力添 えをい ただ きますが, どうぞ御身体 に十分留意 され まして,私 ども小樽商科大学の 教官, な らびに学生 に対 して, さ らなる御教導 を賜 ります よう御願 い申 し上

げます。先生 の益々の御活躍 と御多幸 を御祈念 申 し上 げ,本輯 ( 藤江 正先

生名誉教授記念号) としての言葉 とさせていただ きます。

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