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(1)

i文 b

国際合弁企業 における 二重階層 問題 に対応す る

アプローチ とその効果 について

- 日中合弁企業の実証研究に基づいて -

李 新 建

本論文の 目的は,国際合弁企業における二重階層間題に焦点 を当て, れに対応するコン トロール と信頼関係 とい う二つのアプローチが,令 弁企業の業寮 にいかなる効果を及ぼすかについての研究 をお こなうこと である. 日中の合弁企業についての大量のサ ンプルに基づ く実証分析 は.

次の ような二つの興味深い結果 をしめ した.一つは,コン トロールより もパー トナー との信頼関係が合弁企業の業績の向上に対 してより効果的 なアプローチである.いま一つは,コン トロールの重要性が親会社の業 績 目標 によって異なるということである. コン トロールは輸出オリエ ン テーシ ョン業溝 に対 しては,効果的なアプローチであるが, ローカルオ リエ ンテーシ ョン業溝 に対 しては有意な影響 は見出すことはで きなかっ

1 .国際合弁企業における二重階層間屈

国際合弁企業 とは 2 つ以上の親会社 が共同で出資 ・設立 し,少 な くとも

一つの親会社 の本社がある国以外 に立地 している企業法人である.国際合弁

企業は法律的には親会社 か ら独立 しているものの,実際 に親会社 によって共

(2)

92

現代軽 骨経済研 究 2

同運営 されている l ) .各 々の親会社 は合弁企業の意思決定 に積極的に関与 し ている

2)

. しか し,それぞれの親会社が必ず しも一致 した目標 を持つ訳 では な く,合弁企業におけるパー トナーシップは,協調的な関係にあると同時に, 自らの 目標 を追求する競争的な関係で もある

3-

.す なわち,合弁企業のマ ネ ジメ ン トにはそれぞれの親会社一典型的 に

2

つ一 によって影響 されるとい う二重階層間題が存在す る

4

) . したが って,国際合弁企業は各親会社の要望 に従って運営 されることが必然であるとは考えられない.特 に,出資比率が 対等 ( 二社出資では

50%

50%)

の場合 は,合弁企業の意思決定が合意に 至 るまでには,かな りの困難が予想 される.

Madhok (1995)

は合弁企業のマネジメン トにおけるこのような二重階層 間題に対応す るためには,二つの方法があると指摘 している.第 1 はコン トロールを中心 とするアプローチである.出資比率に基づいて,合弁企業の 意思決定をコン トロールすることによって,合弁企業の運営を親会社全体の 状況 と調和 させ ようとす る考 え方である.第 2 は信頼関係 を中心 とす るア プローチである.パー トナーとの信頼関係に基づいて,お互いが協力 しあう ことによって,親会社の効率 を改善することができるという考え方である.

また

,Das

&Teng

(1998)

もパー トナー との協調的な関係 における不確実 性に対応するため, コントロールの視点 と信頼関係の視点があると主張 して いる.これ らの

2

つのアプローチは焦点が異 なる ものの,合弁企業の運営 に対 して親会社が柔軟 に関与 し,親会社全体の運営 を効率化 させ るという機 能面においては共通 している 5) .

コン トロールについては,業績 との関係 などについては諸研究の間でコン セ ンサスが得 られていない部分 もあるものの,長い間,国際合弁企業に関す る研究の重要 な焦点の一つ とされて きた6 ' .信頼関係のアプローチに関 して は,信頼関係が業毒 削こ与える影響や信頼関係を構築するプロセスなどに多 く の注 目が集 まっている. しか しその実証研究はまだ緒 についたばか りであ る7 } ・本論文はコン トロールと信頼関係 という二つのアプローチに同時に焦 点を当て,国際合弁企業の業簾に与える効果を検討す ることにする.

論 文 :国際合弁企業における二重階層間題に対応するアプローチ とその執某について

93

2.

日中合弁企業に関する実証研究の重要性

コンテ ィンジェン ト

(contingent)

な視点か らみて, 日中合弁企業研究は 国際合弁企業のマネジメン ト研究において,重要な研究領域である8 ) .これ は日本企業の国際事業におけるマネジメン トの特異性 と,中国における国際 事業の展開のユニークさとが重な り合って出てきているためである,多 くの 研究者は, 日本企業の国際マネジメン トは欧米企業 と比べて,海外現地企業 とのコミュニケーションは非常に密接かつ詳細にわた り,意思決定面で も強 くコン トロールするといった親書 な特徴があると主張 している9 ) .一方,中 国における国際事業の展開は,他の国ではみ られない課題に直面 してお り, い ままでの国際 ビジネスの理論 に再検討 を迫っている

-0

㌧ 例えば

,Beamish (1993)は中国におけ る国際合弁企業の特徴 を次の ように要約 してい る.

「 中国側のパー トナーは政冊機関である場合が他の途上国 より遥かに多い.

他の途上国においては,合弁企業の設立に合意書がサインされるとほぼ確実 にその通 りに合弁企業が立ち上げ られると見なされるが,中国では実施され る比率 は半分に も至 らない.合弁企業の継続期間を契約書に記載することが 要求 される場合が多い

11㌧」

今 までの 日中合弁企業に関す る研究は,主 に 5 つの課題 に分析 の重点が 置かれてきた.それらは,① 日本的経営の中国 ビジネスへの移転,② 日本企 業の中国における事業展開の戦略的重要性,③ 日中合弁企業のマネジメント の現状 と特徴,④中国でビジネスを経験 した 日本人,あるいは駐在員の経験 に基づいてまとめられた日中間の慣習,文化などの差異や コンフリク ト ,⑤ 中国 ビジネスの成果あるいは撤退,である

12)

. これ らの課題 は相互 に関連 性 を持 ってお り,日中合弁企業のマネジメン トを理解するうえで多大の貢献

をしたといえるが,次の二点か ら再検討が必要である.

第一は, 日中合弁企業その ものに限定 している,あるいは日本企業のマネ

ジメン トの延長線上にあるもの と考えて考察 を加 えている研究がほとんどで

あることである. 日中合弁企業が 日本国内の企業 と基本的に異なる形態 をと

(3)

4

9

現代経営 軽済研究 第 2 号 論文 :国際合弁企業における二重階層間題に対応するアプローチとその効果について 95

diom

るため,国際合弁企業のマネジメン トとい う広い視点か ら議論す ることが必 デザ インの変更,製造 プロセスの変更な どである.調査の結果,三つのタイ

プの コン トロールに集約 された

17)

.一つは 「 支配的なコン トロール」 ( 要である・第二は,ほとん どの先行研究 はケースス タデ ィの事例 を通 じて事

実関係 を明 らか にするとい う方法 を取 ってきたことである.ケースス タディ

-

h d sare

)であ り,合弁企業が,完全所有 の子会社 の ように一つ の親会 社 に よって強 く支配 され る.二 つ 目は 「 共同的 なマ ネジメ ン ト

」 (

l t t nan conro

によって仮説 を検証す ることが必要 となる. しか し,この ような試みはあま

ma me )であ り,合弁企業が両方の親会社 か ら同時 に同 じウェー トの

り実行 されていない. 影響 を受 ける.三つ 目は特例の ように見えるが,合弁企業のマネジャーにか

本論文では国際合弁企業の二重階層間題に対応するコン トロール と信頼関 な りの軽骨権限を委譲 し,親会社があま り関与 しない. これは,その合弁企 係のアプローチに焦点 を当て, 日中合弁企業 を対象 とした調査か ら得 られた 業のマ ネジャーが過去に良い業績 を挙 げたことに起因 していると考えられて

t n nage

大量のデータに基づいた実証分析 をおこな う. いる.Ki の調査 に よる と,支配的 コン トロールを特徴 とす る合弁企業

仮 説 においては,比較的成功率が高い.親会社の間で 目標の設定やマ ネジメン ト

措置な どに関す る意見の不一致 によって,生 じる トラブルや非効率性 を回避

ing

ll 3.

.1

コン トロール と業績

マ ネジメ ン トコン トロール とは,組織が下位単位お よび構成 メンバーに影

3

響 を与 え,組織 の目標達成に向けて行動 させ るプロセスであると理解 されて

したため と考 えられる.

ing ll

一連の実証研究は Ki

200)が 中国におけ る国際合弁企業 を対象 に実証研究 し,外 国側親会1 (

のこの結論 をサポー トしていた

18)

.例えば,L

uo

いる

1

㌧ 国際合弁企業 とい うコンテ クス トにおいて コン トロール とは,親

会社が自社の利益 を確保するために合弁企業のマネジメン トに対 して影響 を 度 と関連 していることを証明 した. しか し,それ と相反する結果 となる実証

3

社に よるコン トロールの程度は外 国側親会社の合弁企業の業境 に対する満足

与 えるプ ロセスである と定義 されている

1

㌧ 国際合弁企業 にお ける コン ト

ロールの分析 は,主 に三つのテーマ をめ ぐって研究 されてきた.( 1) コン ト ロール より,各親会社による共 同的マネジメン トの方が合弁企業の業績 と関

4

研究 もあ った

lgJ.B mih ( 8 eas 198)は一 つの親会社 に よる支配的 な コン ト

ロールの程度

(exen oct tfont

r

o

l ) ,すなわち親会社 によるコン トロールの強 係 していることを証明 した.現地側パー トナーの視点を導入 し,積極的な協 さ

,()

コン トロールの焦点

oc

r

トロー ル の範 囲 の広 さ,及 び ( 3) コ ン トロー ルの メ カニ ズ ム

o

f t usocon f

(

2

L ),すなわち親会社 による コン 力 を得ることによって,外 国側パー トナーの現地事情 に対す る未知が カバー

A lua

されているか らと考 え られる. kh達

)

も出資比率 に基づ くコン

ms)であるL5'

.具体的 な コン トロールのメ カニズム と範囲は とも トロール とパー トナーシップの業範 との関係 を検討 したが,有意 な関係は見

s

l t conro

( (1996

me

か く,親会社は自分の 目標 を達成 させ るために国際合弁企業に対 して一定の 出せ なかった.若者達が複数の 日本の多国籍企業 にインタビュー調査 をした

j

h can

コン トロールを行 う

16).

結果, 日中合弁企業のマ ネジメン トにおいて コン トロールを重視 して成功 し た例 もある し,両者の合意 を重視 し業績 を上げた例 もあった.

ing ll

国際合弁 企業 にお け る コ ン トロー ル研 究 の パ イ オニ ア で あ る Ki

)は

,37 社 の国際合弁企業のマ ネジメ ン ト状況 を調査 し

,9

つの意思 しか し, 日本企業は一般的に海外事業に対 して強いコン トロールを行 う傾

3

8 9 1 (

決定の項 目について各親会社の関与の度合いを検討 した.それ らの意思決定 向がその特徴 とされている2 0 - . 日本的マネジメン トが海外に移転 され るの

の項 目は製品価格 の設定,部門マネジャーの任命,売上高 目標の設定,製品 に困難があ り時間がかかるため,あえて現地化 を急 ぐ必要がない という主張

(4)

現代経営経済研 究 第 2 号 論文 :国際合弁企業 における二重階層間題に対応するアプローチとその効果について

97 6

9

もあ る

2

.す なわち,知識移転 の視点か ら見て一定期間において 日本側 に よるコントロールは合弁企業の業績に良いという考え方である.それに,中

11

とな ど,パ ー トナー シ ップ

( 血 e )

に含 まれ てい る認知 的 な要素

na )

を意味 して い る・本論文 で は 日中合弁企業 にお け る

ip

h rs pa t

specs io

t percep (

国側親会社が一般的に国際市場 に関す る知識を欠いているため,日本側によ パー トナー信頼関係 について

,Ma k (199)

の合弁企業パー トナー信頼 るコン トロールの方が合弁企業の輸出 目標の達成を促進することがで きると 関係 の定義 を採用す る とともに,その信頼関係 を次の

3

つ の関連す る要素 考えられている.また,海外進出にさまざまなリスクを伴 うため,それを抑 によって把握する.それ らは,( 1 )構造的な要素,すなわち利益の互恵的バ

5 ho d

制す るには, 日本側が主導的な役 目を果す必要があるとい う主張 もある

22

㌧ ランス

, )

認知的な要素,すなわち各 レベルの人間が知覚 している信頼感, したがって, 日本側の視点からコントロールと日中合弁企業の業績の関係 に ( 3) 感情的な要素,すなわち各 レベルの友情である2 4 ' ・

ついて,以下のような仮説をもうけることがで きよう. 信頼関係 を構築するにはコス トがかか り,リスクも伴 うことが指摘 されて

2

(

仮説 1 :日本側 によるコン トロールが 日中合弁企業の業績 に正の影響 を与える.

.2

信頼関係 と業績

3

いる

2

. しか し,信頼関係はパー トナーの協力関係 を推進す るための有力 な方法である. コン トロールによって機会主義的な行動が生 じる可能性を抑 制するのに対 して,信頼関係は相手の機会主義的な動機を縮小 させ る・信頼 関係 を有す るパー トナーシップには,お互いに互恵的な関係 にあ り,パー ト ナーは十分な情報 と了解に基づいて相手の行動 を予測で きる・ さらに・高度

1 5

信頼関係 とい う概念は,様 々な組織 を対象 として多様な観点か ら研究 され て きた.多 くの研究者 に共通す る定義 は

,

相手の動機あるいは行動に対 し てポジティブな期待を持ち,それにより生 じるリスクも快 く受け取ること」

であ る2 3 ) . しか し,信頼関係 は個人間の信頼関係 と組織 間の信頼関係 に大 別で きる.個人間の信頼関係については心理学者や社会学者 らが多方面か ら アプローチ して きたが,組織間の信頼関係 に関 しては近年になってマーケ テイング学者や戦略 ・組織学者 らが注 目し始めた.特に国際提携の分野にお

な信頼関係のもとでは,相手を高 く評価 し,同 じ立場か ら価値観 を共有する ことによって,好 ましい感情 も生 じえる・ したがって,パー トナーは信頼関 係 に基づいた安心感か ら短期的利己性 よ り長期的相互利益 を重ん じる

26)・

それに,信税関係はパー け -の意思疎通を円滑化 させ,コンフリク トが生 じる可能性 を減 らし,合弁企業の運営効率を高める・特 に,個人関係を非常 に重視する中国においては,信頼関係の重要性が格段に高い もの と思われる・

実際に,信頼関係の構築に失敗 したために,合弁企業の運営が行 き詰 まり・

業績 も悪化 し,最後 に清算 されて しまったケー スもある

2

7 ) ・ したがって, いて

,D

&

g (

組織 コンテ ィンジェンシーがパー トナーの信頼関係 に強 く影響 していると主 信頼関係 と合弁企業の業溝がポジティブな関係にあると考えられる・

Ten

as 1998)

は,合弁企業,提携,資本参加 な どの異 なった

) 5

張 している.合弁企業におけるパー トナーの信頼関係 を

,Ma k (199

は相手が機会主義的な行動を起 こさないと感 じる確率であると定義 し,構造 仮説

2:

信頼関係が合弁企業の業掛 こ正の影響 を与える・

的な要素 と社会的な要素の二つか ら構成 されていると指摘 している.構造的

ho

d

な要素 とは,資源の相互補完性 によって生 じたシナジー

(synergy)

が付加

33.

コン トロール,信頼関係 と業績

価値 を生み出 し,それがパー トナー間の協力関係 を引 き出す誘因になること 前節では,合弁企業の二重階層間題に対応する二つのアプローチ としてコ

を意味 している.社会的な要素 とは,お互いを対等な関係 として認識するこ ントロールと信頼関係 を取 り上げ,それぞれが合弁企業の業掛 こ及ぼす効果

(5)

98 現代 経常 経済研 究 第

2

を検討 した・本節ではこの二つのアプロッチの効果 を総合的に検討する.す なわち,合弁企業の業績 を確保す るために, コン トロール と信頼関係は二者 択一 なのか・同時に同 じウェ- トで重要性 をもつ ものなのかについて議論す る.

先行研究はこの点について二つの観点に分かれている.一つはコン トロー ル と信頼 関係が代替的 な関係 にある と考 えている

28)

・コ ン トロー ルは相手 の行動に影響 を与 えることに対 して・信頼関係は相手の協力的動機や行動に 対 してポジテ ィブな期待 をもたらす・信頼関係が高ければ高いほど, コン ト ロールに対する必要性 がな くなって くる・逆に,信頼関係が弱 いほど, コン

トロールが必要 とされて くる・言い換 えれば, コン トロール と信頼関係の ど ちらか一つ を強調する必要があるが・ コス トをかけて両方 とも強める必要性 はない.

もう一つの観点はコン トロール と信頼関係 を並列な概念 として扱い,二つ のアプローチが同時に親会社の合弁企業に対する影響 を強め, 目標達成 を促 進 し・総合的な効果を もたらす という主張である

29)

・信頼関係が高 くて も, 必ず しも低いコン トロールを要求するこ とはない・逆 に, コン トロールが強

くて も,必ず しも低 い信頼関係 と伴 うこともない・即 ち, コントロールと信 頼関係 は,親会社 の 目標達成 を促進 する意味にお いて,お互いに補完的 な

( sp lme u pe n 叫 )関係 にある・ 日本的マ ネジメン トは人間関係 を重ん じる特 徴が見 られるが, しか し同時に・海外事業や子会社 を強 くコン トロールす る 憤向 もあると指摘 されている・著者 の 日本多国籍企業に対するインタビュー 調査で も, コン トロール と信頼関係 は二者択一の ものとして扱われたよ り, 両方 とも重視す るケースが殆 どであった・ したが って,本論文 ではコ ン ト ロール と信頼関係はお互いに代替的な ものでな く・補完的な関係にあると考 える.

コン トロールと信頼関係の水準 をそれぞれ高・低の レベルに分けると,四 つの組合せのパ ター ンが生 じる.つ ま り・高いコン トロールと高い信頼関係 の組合せ であるパ ター ン 1 ,高いコン トロールと低い信頼関係の組合せ であ

論文 :国際合弁企業における二重階層間題に対応す るアプローチ とその効果 について 99

るパ ター ン

2

,低 いコン トロール と高い信頼関係 の組合せ であるパ ター ン

3

, 及 び低い コン トロール と低い信頼関係 の組合せ であ るパ ター ン

4

である.

パ ター ン

1

の場合 には,合弁企業の業績 が最 も高 く,パ ター ン

2

とパ ター ン

3

の場合 には合弁企業の業績 が比較的中間的で,パ ター ン

4

の場合 には 合弁企業の業績が一番低い と考 えられる.

仮説

3:

コン トロール と信頼関係が両方 とも高い場合 には業績が最 も 高 く, コン トロールと信頼関係のいずれかが高 く他方が低い 場合には業簾が比較的中間的で, コン トロールと信頼関係が 両方 とも低い場合 には業績が最 も低い.

4.

調査と分析の方法

本節ではアンケー ト調査 によるデー タの収集方法を説明 し,仮説の各変数 の測定尺度及びその有効性 を明 らかにする.

4.1

調査対象

3 )0

本研究の対象 となった中国における日中合弁企業は, 日本側親会社が

5%

以上

95%

未満の資本金所有比率 をもつ製造業の企業である.この ような合 弁企業 を 「中国進 出企業 一覧」 ( 三菱総合研究所

,2001

~2002

年版)か ら抽出 した. また,家電 と繊維業界 において

7

社 の多国籍企業の 中国事業 担当マネジャーにインタビュー を実施 し,その際にもア ンケー ト調査 を依頼 した.質問用概 は

2001

1

月 に

1015

社 の中国事業担 当部署 に配布 し,一 つのアンケー ト票に一つの 日中合弁企業の状況 を回答するよう依頼 した . ア ンケー トは

254

通の回答が得 られたが,完全所有子会社

16

社 と非製造業合 弁企業

23

社 は本研究の対象 ではないために除外 し,最終的に

215

社の製造 業 における日中合弁企業か ら有効回答が得 られた.回答者 は,社長 ( 36 杜), 取締役

(31

社) , 国際部 などの ( 刺)部長 ( 74 社),国際部 などの係長 など

( 74 社)であった.

(6)

loo

現 代軽骨 経 済研 究 第 2 号 論 文 掴 際合弁企業 における二重階層間題に対応す るアプローチとその効果について

IOJ

日本側が 5%以上 5 H中双方の信頼関係 は,次の四つの項 目について 「 全 くそう思わない」か

0

5

ら 「 全 くその通 り」 とい うリッカー トの 5 点尺度 に基づい て質問 した・そ

れ らは

,

「 両者は互恵的な関係 を維持 している」

,

「 各階層において密接 な個

%未満の資本金所有率 を有す るサ ンプルが 2 %,

%

の所有率 を有す るサ ンプルが 1 %,5%以上 7%未満の所有率 を有 す るサ ンプルが 3 %,7%以上 9%未満 を有す るサ ンプ ルが 2 %で

あった. 人交流が行われている」

,

「 各階層にか 、 て個人間に信頼感がある」 と 「 各階

日本本社の規模 については,4% が 5 億 円以上の資本金 を有 し

,5%が 42.

05.

1 5

0 58.

5

9 5 91.

層 においてお互いに個人的親 しい友情がで きている」の 4 項 目であった・

5

億 円以下 である.直近年度の売上高 につ いて は 4

%が 30

億円以下であった. トナーとの信頼関係 を表す指標 とした.この指標は

9%が 30

億 円以上 で, この

4

項 目に対す る回答 の平均借 を計算 して, 日中合弁企業 におけるパ~

1

5 K l Sae,i hng&P lermutter

200)の測定尺度を適用 したものである・さらに・因子分析 によって信頼

関係の項 目の同一性 を確認 した ( 一つの国子に集約 され,各項 目の因子負荷

0 ( .2

調査の項 目

調査項 目を設計する際には,まず先行文献で使われてきた測定尺度を数多 量 は

4

9

Cronabc

-0.91

,寄与率 は 8 6

08.

であった).

は 0 2 で,参考基

8

O8.

く収集 し,本研究の概念 に適合するように修正 した.また,数名の中国事業 準 を大幅に上回っていた.

担当マネジャーの意見をもとに若干の変更が加えられた.

.2.1

コン トロール 国際合弁企業の業掛 ま各親会社の合弁企業における目標達成の度合いであ

4 4

.2.3

業績

日中合弁企業における意思決定の 1

4

の項 目について 「 完全 に中国側が決

)

,本論文 もこの定義 を採用 した・中国に める」か ら 「 完全 に 日本側が決める」 とい うリッカー トの 5 点尺度 を用い ぉいてのアンケー ト調査に対する制約があ り,本論文では日本側の視点か ら,

ると広範 に理解 されているので

31

て調査 した.それ らの項 目は

,

「 利益 の処分」

,

「 上級管理者の配置

,

「 戦略 E ]本人マネジャーが合弁企業の 目標達成に対 して評価 したものを日中合弁企 的な方向性」

,

「 製品価格」

,

「 教育訓練方針」

,

「 報酬政策」

,

「 財務 コントロー

ル」

,

「 再投資政策」

,

「 購買政策」

,

「 生産計画」

,

「 販売 と流通」

,

「 革新的な技 術 の導入及び開発」

,

「 品質管理」 ,及び 「 従業員の採用 と増員」であった.

業の業績 として定めた.

(1 )

日中合弁企業における日本側親会社の 目標

先行研究に基づいて,外国側親会社が中国における合弁企業に対 して持つ これ らの項 目に対する回答の平均値 を算出 して, コントロールの度合いとし

た. この指標 は Le

e&Beamih (s

具体的な 目標 として,次の項 目を整理 した

32)

内市場の開拓」

,

「 第三国への輸出及び日本への逆輸入」

,

「 現地の原材料の確

・それ らは

「 利益」

,

「中国国

)の測定尺度を通用 したものである.

5 9 9 1

sαは 6

で,参考基準 の

0を大幅 に上回 り,測定項 目の一致

性 を確認することができた.また,因子分析の結果,一つの国子に集約され, 画,研究開発方法の習得」

,

「中国側 による出資及び資金調達」

「中国流マネ

07.

09.

Cronab hcr

,

「 現地の廉価な労働力の確保」

,

「 優秀な人材の確保」

,

「 中国側の製品企

-0 7

で,寄与率 は 6

%であったので,調査

項 目の同一性 も確認できた. であった.各項 目の重要性 は,調査対象 において 「 重要性極めて低い」か ら

「 重要性極 めて高い」 とい うリッカー トの

5

点尺度 を用いて質問 した・こ

1

73. 8

.

各項 目の因子負荷量は

06.9

ジメント方法の習得」

,

「 本社又は他の海外現地法人への波及効果」の十項 目

.2.2

パー トナー との信頼関係 の

1

0個の項 目を因子分析 した結果,三つの因子に集約 された ( 表 1・第一

) 4

0

(7)

- -

7 2

0

1

現代軽骨軽 清研 究 第 2 号 論文 掴 際合弁企業における二重階層間軌 こ対応するアプロ-チ とその効果について

103

1

日中合弁企業における目標に対するE E l 子分析結果 ( Var i ma x回転後) 第一因子に集約 された五つの項 目の 目標達成に対する回答の加重平均値 を算

第- 因子 ( 輸出オリエン チ-シヨン目

第二 因子 ( 学習 目標)

第三 因子 ( ローカルオリエ

ンテ-シヨン目

出 して

,

「 輸出オリエ ンテー シ ョン業績」 とした・加重平均値のウエー トは 前文で述べたそれ らの目標項 目の重要性 に対する回答に した・同 じく・第三

標) 標)

国子に集約 された二つの項 目の 目標達成に対す る加重平均値 を 「ローカルオ

0

353

0.076 .774

) d.g 4 7 01.

7 2 00.

4 6 00.

2 1 04. ( (

利 益 _

7

リエ ンテーシ ョン業績」 とした・全ての項 目の目標達成に対する加重平均値 を 「 総合業績」 とした.

中国国内市場 の開拓

-0

.25 6

0.213

第三国へ の輸 出及び 日本へ の適格人 0 . 766

0.023

現地 の原材料の確保 0 . 59 2

0_336

現地 の廉価 な労働 力 の確保 0 . 61 5

0_

3 47 庫秀 な人材 の確保 0 _ 557

0.281

中国側の 製品企画,研 究 開発方法の習得 0. 01

0,

7 4

9

中国側 に よる出資及 び資金調達 0 .1 08 O Jt W

.2.4

業績に影響 を及ぼす他の変数

コントロールと信頼関係以外にもさまざまな要因が合弁企業の業掛 こ影響

4

を及ぼす ことが考えられる.本論文は,先行研究に基づいて・ 目標の明確性,

中国流マ ネジメ ン ト方法の習得 0.1 9 0

.755

本社 又 は他 の海外 現地法 人へ の波及効果 0

.535

-

0.1

02. 002. 002. 013. 3g 7 5 9

外部環境に対す る予測九 操業開始のタイ ミングを取 り上げて, ダミー変数

5 0 22.

1 9 54. 1 7

1 .00

7 00. 2 2 5

220.

9 4 15.

固有値

としての効果を検討する3 5 ) .

因子寄与率 ( %)

累積寄与率 ( %)

220.5 42.122 576.12

(1

) 目標の明確性

因子に集約 された五つの 目標項 目は輸出向けの もの と見 られるので,第一因 暗黙的了解に馴染むとい う日本の文化的特徴 と対照的に・中国人従業員に 子 を 「 輸出オリエ ンテーション目標」 と名づける.第二国子は中国側に学習 は明確 な 目標が必要であると指摘 されている

361

・若者達の 日本多国籍企業 す る及び中国側 に資源提供 を期待する 目標項 目か ら構成 されてい るので, に対するインタビュー調査で も同様な意見が聞かれた・ したがって, 目標の

「 学習 目標」 と名づける.第三因子は中国国内市場向けの 目標項 目か ら集約 明確性 は日中合弁企業の業掛 こ影響 を及ぼすことが考えられる・本論文は・

0 e

0D,onnll(200)の研究 を参考に して, 目標 の明確性 について二つの項 目

を 「 全 くそ う思わない」か ら 「 全 くその通 り」 とい うリッカー トの 5 点尺 された ものであ り

,

「ロー カルオリエ ンテー ション目標」 と名づける.第二

. 4以下であ り,明 らかに 日本側親会社 にとっ

2

因子の各 日標項 目の平均値 は

度で質問 した.それ らは

,

「 合弁企業の 目的は明確 になっている」 と 「 合弁 てそれほど目的 とされていなか った

3

, したがって,以降の分析では,第

二国子の学習 目標 を除外 し,第一国子の輸出オリエ ンテーシ ョン目標 と第三 企業の重要な目標は数字で表されている」であった・ この二つの項 目の回答

) 3

α b h ronac

に付する平均値 を計算 し

,4

を基準 としてダ ミー変数にした

・C

)

と因子分析 ( 何れの項 目の因子負荷量 因子のローカルオリエ ンテーション目標に焦点を当てることにする. この分

類 は,数多 くの研究者 による日本企業の中国進出の 目標に関する議論 とも一

(08.3 -0193

,固有値 -1 ・ 71 5 ・因子寄

77

5.

8

与率

- %)で,この測定尺度の有効性 を確認することがで きた・

致 している.彼 らは中国における日系企業の役割をグローバルな生産基地 と 中国市場開柘 と考えている

34).

)

目標達成度 と日中合弁企業の業嶺

アンケー ト調査では,各々の 目標項 目について,その達成の度合いは 「 非

2 (

2

()

操業開始のタイ ミング

海外進出の タイミングは合弁企業の利益性・成長性,競争優位などに対す

る重要 な影響要因であることが指摘 されている

3

・現地政府 は最初に進出

常 に不満足」か ら 「 非常 に満足」 とい うリッカー トの 5 点尺度で質問 した. した外資系企業に対 して,税嵐 土地の使用,エネルギーの供給 などにおい

(8)

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(9)

106 現代経営経済研究 策 2 号

3

5

は,それぞれ ロー カルオ T )エ ンテ- シ ョン業黄,輸 出オ リエ ンテー シ ョン業績 と総合業境 を被説明変数 とし, コン トロール と信頼関係を説明変 数 とした.モデル 2,4 と 6 は,業境 に影響 を及ぼす他 の変数一 目標 の明確 性,外部環境 に対する予測力,及び操業開始の タイ ミングー も加 えて重回帰 分析 を行 った.全 てのモ デルにお いて ⅥF 値 (

13)が低 いので,多重 .2 共線性が存在 しないことが確認で きた.

3

による と, コン トロールは,輸出オ リエ ンテー シ ョン業績 と総合業 績 に対 して有意 な正 の影響 を与 えてい る ( モデル 3とモ デ ル 5 で は,p<

0.10

; モデル 4 とモデル 6 では,p

<00).5.

しか し, コン トロールの ロー カ ルオ リエ ンテー シ ョン業績 に対す る有意 な影響 を見出せ なかった ( モデル 1 とモデル

2).

したが って,仮説

1

は部分的に支持 される結果 となった.

全てのモデルにおいて,信頼関係 は三種類の業簾に有意な正の影響 を与 え て いる ( モデル 1

-6,p<00).1. したが って,仮説 2

は支持 され る こ とに なった. また,外部環境の予測力,操業開始の タイ ミングと目標の明確性 も 合弁企業の業績 に正の有義 な影響 を及ぼ していることも確認 された.

5.2 ANOVA

分析の結果

コン トロール と信頼関係の変数値 は,3.

5

を基準 にその以上 を比較的に高 い水準 とし,その以下 を比較的に低い水準 とした. これによって,全サ ンプ ルは四つのグループに分 けることがで きた.それ らは,高いコン トロール と 高い信頼関係 を有するグループ 1,高いコ ン トロール と低 い信頼関係 を有す るグループ

2

,低い コン トロール と高い信頼関係 を有す るグループ

3

,低 い コン トロールと低 い信頼関係 を有す るグループ

4

であった.

ANOVA

分析 を 行 い,四つ の グループの間に業境 の差 を調べてみた.表

4

と表

5

は,その 結果 を表 している.表 4 を見 ると,四つ の グループの間に, ロー カルオ リ エ ンテーシ ョン業鼠 輸出オリエ ンテー シ ョン業績及び総合業績それぞれに ついて,有意 な差

(p<0.

0 01 )があることが確認 される. しか し,四つのグ ルー プを二つずつ細 か く比較 した結果 ( 表

5)

,グループ

1

は最 も高い総合

論 文 :国際合弁企業における二重階層間題に対応するアプローチとその効果について

107

4 ANOVA

分析の結果

平均値 標 準 偏 差 サ ン プル 平均値 標準偏差 サ ン プル 平均値 操車 偏 差 プル サ ン グルー プ 1 高 い 高い

3,440 0.531 42 3.215 .876 42 3.464 .619 42

グルー プ

2

高い 低 い

2.987 0.827 46 2.564 1.089 46 3.087 .843 46

グループ

3

低 い 高い

3.414 0.507 51 3.268 .911 50 3.420 .558 50

グループ

4

低 い 低 い

2.845 0.667 74 2.515 1.134 72 2.931 .678 74

F- auVle

l

l_992 8.286 8.09

表 5 グループ間の Bonf er r oni 分析の括果

薫漬 ペースとな グループる 平均値の差業菓 総合 標準偏差 ロー*J 平均値の差 レオリ エンテ

標準偏差漬 片

ン薫 平均値の差テ-シ∃ン

オl

)

エン 帯革偏差 グループ

1

グループ

Z 0.452' 0.138 0.651 0.219 0.378` 0.145

グループ

3 0.026 0.135 -0.053 0.215 0.044 0.143

グループ

4 0.595+ 0.125 0_699‥■ 0.199 0.533● 0.132

グループ

2

グループ

3 -0.427■ 0.132 -0.704 0.210 -0.333 0.139

グループ

4 0.143 0.122 0.048 0.194 0.156 0.128

p<0.01

,‥ p

0 5

.'p<0.1

業境 ( 平均 値

-3

. 44) を得 た もの の,グル ー プ

3

の総合業漬 ( 平均 値

-3.

414)

と比べ有意 な差が表れなか った. また, グループ 4は最 も低い総合業 蘇 ( 平均値 -2.

845)

となった ものの, グルー プ 2 の稔合業績 ( 平均値 -2.

987) と比較 して有意 な差が表れなか った. ロー カルオ1 )エ ンテ- シ ョン業 境,輸出オ リエ ンテーシ ョン業績のグループ間の比較結果 において も,同 じ 傾向が見 られた. したがって,仮説

3

は部分的に支持 される結果 となった.

6.

考 察

前節 の分析 の結果,仮説

2

は支持 され,仮説

1

と仮説

3

は部分的 に支持 されることが確認で きた.本節ではこの結果に基づいて理論的考察 を加 える.

まず,仮説 1 で は 日本側 の視点 か ら, 日本側 に よるコ ン トロールが強け

(10)

1

ノ † 九 †

現代軽骨経 済研 究 第 2 号

れば合弁企業の業軌 こポジティブな影響 を与えると仮定 した.実証分析の結 果・絵合業軌 こおいて は, この ような関係が確認 された. しか し,業境 を ローカルオ リエ ンテーシ ョン業第 と輸出オ リエ ンテーシ ョン業軌 こ分けて見 る と・後者 とコン トロールとの顕著 な関係 は支持 されたのに対 して,前者 と コン トロール との関係 は見出せ なかった・ この結果はパー け -の比較競争 優位 によるところが大 きい と推測 される・ 日本企業 は国際マーケテ イングお

論 文 :国際合弁企業における二重階層間蓮に対応するアプローチとその効果について 1 09

ない ことを想定 していた. しか し,表

4

と表

5

を見 る と,低 い コン トロー ル と高い信頼 関係 を有す るグループ 3 の業簾 は,高 いコン トロール と低 い 信頼関係 を有す るグループ 2よりはるかに高いことが分かった.す なわち,

コン トロールと信頼関係の重要性が違ってお り,信頼関係の方が業績に もっ と効果的であ る ことを示唆 してい る. さらに,表 3 の重回帰分析 の結果 を 見ると,信頼関係 とコン トロールの標準係数を比べて,前者は後者 よりはる よびグローバル生産には競争優位 を持 ってお り, E ]本企業 によるコン トロー か に大 きい :モデル

1

で は

211 (<0 )

.

<0 )

8 (<0

p 4 (<0

0

8

0 .

03 ,.

1 0 . p p 7 01. 0 ,.

1 0 . p (

299 (<0 )p .01

5

00.

0. 00. 66

( 有意で ない) ;モ デ ルは輸 出オリエ ンテーション業掛 こ影響 を与えると考え られる.この点は,

従来の コン トロール と業績の関係 についての複数の研究結果 と-敦 してい

2

で は

1 0 . 1 p

0 . p 9 01 , .

6 01.

9

( 有意 で ない) ;モ デ ル

3

で は

3 (<0

)対

9 (<0 )

;モデル

6

9 1 03 , .

1 ) ;モ デ ル

4

で は

01.66

39)

・一方,中国のパー トナーは中国市場 や中国 ビジネスを熟知 し,その

<0

では

5 0 . p (

5 0 . 7(<0p .01

)対

01.48 (<0 1

02 ,.

)

;モデル

5

では

p

1 )対

変化 に敏速 に反応で きることか ら・中国企業によるコン トロールのウェ- ト

)

である.

を高めることが,ロー カルオリエ ンテーシ ョン業掛 こ影響 を与えることも考 国際合弁企業マネジメン トに関す る先行研究においては, コン トロール, え られる・この点は

・A h

(988

の研究結果 とも一致 している・国際合弁企業におけるコン トロールと業績の 関係は,従来か らの研究対象の一つであるが, しか し先行研究では,合弁企 業の総合業篇だけを検討 し・実証研究の結果が分かれていたのである.前節 で述べ たように, コン トロールが業掛 こよい影響 を与 えるという実証研究の 結果 もあったが・そうでない結果 もあった・本研究は,国際合弁企業の業者 をローカルオリエ ンテー ション業績 と輸出オ 1 )エ ンテ-シ ョン業軌 こ細分類 して・ コン トロールとの関係 を明確化 した ことに意義が大 きい.

仮説 2 は・信頼関係 が合弁企業 の業績 にいい影響 を与 える と仮定 した.

本実証研究の結果・ この ような関連性が顕著にあることが確認された.仮説

3

では, コン トロール と信頼関係が補完的に菜軌 こ影響 を及ぼすことを仮定

して・具体的に, コン トロール と信頼 関係が両方 とも高いグループ ( グルー プ 1) の業軌 ま最 も高 く・両方 とも低 いグループ ( グループ 4) の業績 は最 も低 く・そのいずれかが高 く他方が低 い グループ ( グループ

2

とグループ

lk 1

ua (19

Beamsih ),LiPP,. (199)7

ら 信頼関係 と業簾 を同時に検討す るものがなかった.本研究では じめて業績へ

の影響 について,信頼関係が コン トロールよ り効果的であることを検証 した

点は,注 目に値す る. このような結果は,合弁企業 という組織形態の本質を

反映 していると考え られる.合弁企業の運営 は,基本的に各パー トナーの協

力がな くては成 り立たない ものである. したがって,各パー トナーか らのコ

ミッ トメン トと円滑な協力関係が根本的に重要なこととなる.時間をかけて

お互いに対する理解 と認知 を深め ることによって築 き上げたパー トナー間の

信頼関係は,本質的に相手の機会主義的な行動 あるいは動横 を縮小 させ るほ

か,長期的な目標 を重視 し,パー トナーの協力関係 を推進する.他方では,

コン トロールはパー トナーの槻会主義的な行動を抑制する と考え られるが,

必ず しもパー トナー との協力関係 を推進するとは限 らない.す なわち,不適

切 なコン トロールを実施する と,逆に機会主義的な行動や コンフリク トを引

き起 こす こ ともあ るのであ る4 0 ) .強いパー トナーは,権力 に基づ いて弱 い

相手 に不利になるような戦略 を強行す る一方,弱い方 はそれを克服或いは報

3) の業貴 は中間的な程度にあると仮定 した・この仮説 の背後には, コン ト 復す るため に,却 って横会主義的 な行動 を とる場合が あ るか らで ある

4).

ロールと信頼関係が業掛 こ同 じ程度で影響 を与え,そのウェ- トは全 く差が 特に,中国では規則やルールが欧米や E ] 本 ほど厳 しくな く,信頗 関係の効果

参照

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