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犬の耳管に対する細径内視鏡を用いたカテーテル留置法

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Academic year: 2021

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麻布大学雑誌 第28巻 2016年 68

【背景】

犬の中耳炎は遭遇する機会の多い疾患の一つであ り,時に治療反応に乏しく慢性化することがある。中 耳炎の慢性化は,耳管の機能不全による耳道環境の変 化が一因であると示唆されている。中耳炎に対する従 来の治療法は,耳洗浄や抗生剤の投与といった内科的 治療法と外耳道切開術や内側鼓室胞切開術などの外科 的治療法が選択されている。しかし,これらの治療法 では,耳管に対する施術は行えていない。

【目的】

内視鏡を用いて耳管にカテーテルが留置可能である かを検討した。

【方法】

第一実験はビーグル犬の屍体

2

例に対し,内視鏡下 にて耳管へカテーテルが留置可能であるかを検討し た。実験方法は,犬を伏臥位 で保定し,内視鏡を鼻 孔より挿入して耳管開口部を確認した。20G の留置針 を軟口蓋から耳管開口部へ向かって穿刺し,外筒の みを耳管へ進入させた。留置した外筒内に

0.025

イン チのガイドワイヤーを通し,鼓室胞内まで進めた。内 視鏡を外耳道より挿入し,鉗子を用いて鼓膜の穿孔を 行う。鼓室胞内のガイドワイヤーを,鉗子を用いて外 耳道の外まで引き出した。外耳道側から

5Fr

の栄養カ

テーテルをガイドワイヤーに沿わせて耳管開口部まで 挿入した。カテーテル先端が耳管開口部で確認された ら,ガイドワイヤーを外耳道側から引き抜き,鉗子を 用いてカテーテルを鼻孔から取り出した。

第二実験は正常ビーグル犬

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例に対し,全身麻酔下 で第一実験と同様の手技を用いて内視鏡下にて耳管へ カテーテルが留置可能であるかを検討した。

【結果】

第一実験の結果,内視鏡下で全例において咽頭鼻部 の

10

時と

2

時方向に白色でスリット状の耳管開口部 が確認され,耳管内へカテーテルを留置することが可 能であった。第二実験の結果,第一実験と同様に,内 視鏡下で全例において耳管開口部が確認でき,耳管内 へカテーテルを留置することが可能であった。

【考察】

内視鏡下にて耳管内へカテーテルを留置すること は,今回実施した手技を用いることで可能であった。

今後は長期間カテーテルを留置し,耳道や鼓室胞内を 洗浄することで,今回の手技の有効性,安全性を検討 するべきである。また今回の手技は耳管へのドレナー ジが目的であるので,耳管の機能改善を目的として,

バルーンによる拡張やステントの留置も検討するべき であると考えられた。

第 91 回麻布獣医学会 一般学術演題 6

犬の耳管に対する細径内視鏡を用いたカテーテル留置法

◯中野 正大,金井 詠一,茅沼 秀樹,山田 一孝

麻布大学 獣医放射線学研究室

参照

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