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IRUCAA@TDC : シリーズ「人体における内視鏡の世界」 : 5.耳鼻科領域の内視鏡

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Academic year: 2021

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(1)Title Author(s) Journal URL. シリーズ「人体における内視鏡の世界」 : 5.耳鼻科領 域の内視鏡 実吉, 健策; 久納, 浄; 松脇, 由典; 中島, 庸也 歯科学報, 100(8): 719-723 http://hdl.handle.net/10130/956. Right. Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/.

(2) 719. 教育ノ-ト. シリーズ「人体における内視鏡の世界」 5.耳鼻科領域の内視鏡 実 害 健 策  久 納   浄  松 脇 由 典 中 島 庸 也 東貢歯科大学市川総合病院耳鼻咽喉科. はじめに 耳鼻咽喉科が扱う領域は耳,寡,口腔,咽頭, 喉頭と,深く暗い領域が多い。このため内視鏡は 欠かすことのできない存在である。外来診療では 日常的に耳,鼻腔,副鼻腔,咽頭,喉頭の観察に 用いられ,各領域の隼検や異物の摘出などにも利 用されている。また,手術療法では慢性副鼻腔炎 に対する内視鏡手術が急速に普及し,さらに最近 では歯性上顎渦炎,副鼻腔嚢胞,鼻副鼻腔腫症, 鼻山血           眼膏吹き抜け骨 折),鼻性髄液漏,脳下垂体腫痕,視神経や漠裏 に対する手術などにも応用されている。 ここでは鼻副鼻腔領域の内視鏡を用いた手術療 法を中心に話を進め,加えて,各領域でみられる 内視鏡所見をいくつか紹介していく。 1.鼻副鼻腔領域の内視鏡 鼻副鼻腔は非常に複雑な構造をしており,前鼻 孔からの肉眼での観察には限界がある。これまで に裸眼で行われてきた鼻副鼻腔領域の手術では部半盲目的な操作が必要とされ,手術が不確実と なることが多かった。また,第三者は術者の操作 を見ることができなかったため,手術手技の習得 に長い時間を要した。 鼻副鼻腔領域の手術では  年代後半より内祝. 鏡の導入が試みられるようになった。はじめは内 視鏡を,直接,のぞきながらの手術であったが, 年頃からCCDカメラを接続し, TVモニ ターを見ながら手術が行われるようになった1'。 その後,鼻副鼻腔領域の手術療法は飛躍的な進歩 を遂げ,現在に至っている。 以下に,慢性副鼻腔炎に対する内規鐘ド鼻副鼻 腔手術          および鼻性髄液漏に 対する内視鏡手術を紹介する。 1)内視鏡下鼻副鼻腔手術 ・丁:ESSl 鼻副鼻腔領域の手術で最も多い慢性副鼻腔炎の 手術法は,鼻外法と鼻内法の2つに大別される。 鼻外法は顔面から,直接,目的とする副鼻腔に アプローチして行う手術法で,前頭渦前壁からア プローチする前頭洞経由法および上顎渦前壁から アプローチする上顎洞経由法が含まれる。広い視 野を確保し,前頭渦,上顎洞内の病的粘膜を完全 に摘出する櫨治的な手術法である。視野が広く確 実な手技が可能であることから,慢性副鼻腔炎手 術の主流をなしてきた。しかし,術後に副鼻腔の 形態および機能に大きな変化を来たすことや,柄 後性裏胞の発生などの問題点が指摘されてきた。 これに対し,鼻内法は鼻内から,目的の副鼻腔 にアプローチして行う手術法である。本来,鼻腔. Kell ANFヽ・    -   \仕Y   ・   W:状上  目1L、  状:\JTl上\ (1柚 ・ W   -1 the Human Body 5・ The Field of Otorhinolaryngology (Department of Otorhinolaryngology, Ichikawa General. 別刷請求先: 〒     市川市菅野 東京歯科大学市川総合病院耳鼻咽喉科 実吉健策 I1 1 I--.

(3) 実吉,他:耳鼻科領域の内視鏡. 720. と連絡がある副鼻腔の交通路を,鼻内から十分に 関大し,副鼻腔の換気と排浬を改善させることで. せながら慎重に,そして確実に手術を進めていく。 ESSでは,まず中鼻遠より入り,筋骨洞を開. 治癒させようとする保存的な手術である。患者に 与える皮嚢が少なく,副鼻腔本来の機能と形態を. 放する(図  。そして,篠骨渦から前頭洞, 上顎渦,煤形渦への交通路を開放していく。裸眼. 保ちながら治癒させることができるため,生理的 で,より合目的な手術と考えられている 。し. での観察,処置が困難である韓骨洞天蓋部,前頭 渦∪(図4),上顎渦膜様部(図5),嘆裂,煤形渦. かし,視野が狭く, -部半盲目的な手技が必要と され,手術合併症も多く,以前は敬遠される傾向 にあった。 内視鏡の導入は,こうした流れに大きな変化を 及ぼした。これまで鼻内から観察できず,半盲目 的に行ってきた部位の処置が,安全に,そして確 実に行えるようになった。現在,内視鏡を用いた 鼻内手術   が,慢性副鼻腔炎に対する手術療 法の主流となりつつある。 では延性内視鏡(硬性鐘)が用いられる。 -・般的には有効長が       外径 視野角     視野方向Oo置視塾と300または. 図2 小鼻遺,鼻茸(-)が認められる. 700前方斜視型が使われている。ただし,小児や 鼻腔の狭い症例では,外径   の硬性鐘が用 いられる(図1)。 手術中,患者は局所麻酔あるいは全身麻酔下に 半座位の体位をとる。術者は患者の右側に立ち, CCDカメラを接続した硬性鐘を左手に持って鼻 内に挿入し, TVモニターに映し出された鼻内の 映像を見ながら右手で手術操作を行う。術前に撮 影された副鼻腔の単純エックス線やCTなどの画 像から待られた情報と,鼻内の映像を照らし合わ 図    術中所見,箱骨渦を開放するところ(-). 図    で用いられる硬性鐘. 図4 前衰貢洞口.

(4) 歯科学報. 721. 術も行われている。篠骨渦天蓋,箱板,喋形骨洞. (図6 )などの観察には内視鏡の使用が必要不可欠 である。内視鏡を使用することで予想外の大量出. 内の髄液温では,内視鏡を用いた鼻内からの観察 および手術棟作が可能である(図8)。これらの部. 血,眼嵩内および頭蓋内合併症などの鼻副鼻腔手 術合併症を予防するとともに,確実な手術操作が 可能である。 2 ) blowout fracture. とは眼部前方から加わった 強い力により眼嵩内圧が上昇し眼球破裂を伴わず に眼嵩内側壁あるいは卜壁の骨折を生じたものを いう。眼雷内側壁の骨折では簾骨渦に,下壁の骨 折では上顎渦に眼高内容物が突出した状態とな る。症状としては眼球運動障害とそれに伴う複 梶,眼球運動時の捧痛,眼球反復運動時の眼精疲 労などがみられ,多くは手術適応となる。眼音か ら副鼻腔-の骨折であり,術中処置,術後経過観. 図6 喋形洞内に観察された視神経(喋形洞裏腫症例). 案の点から耳鼻咽喉科的アプローチが適してい る。耳鼻咽喉科では,眼嵩内側壁骨折は経鼻的に (図7 ),眼嵩下壁骨折は経上顎渦的または経鼻的 に整復術を行っている。内視鏡を使用することで 外傷状況を正確に把握でき,副鼻腔側から眼嵩内 容物を確実に整復・固定することが可能である:3'。 3 )鼻性髄液漏に対する手術 鼻性髄液漏は頭部外傷の前頭蓋底骨折に伴って 生じることや,下垂体や副鼻腔手術の副損傷とし て生じることがある。自然に正まるものもある が,止まらなければ手術が必要となる。鼻性髄液 満の閉鎖は開頭手術による方法が 磯的である が,最近,内視鏡を用いることで鼻内からの閉鎖. 図7 眼嵩内側壁骨折(左側) 箱骨洞内-突出した眼高内容物を経鼻的に 整復している. 図5 上顎洞膜様部からみられた洞内異物(椴管充 壊物). 図8 鼻性髄液漏 左側嘆裂天蓋に髄液の漏出を認める 3.

(5) 実吉,他:耳鼻科櫨域の内視鐘. 722. 位では広範囲な髄液漏を除いて,手術榎裏の少な い鼻内からの閉鎖術を第1選択とするべきである。. 口腔底の炎症,頭頚部の放射線療法に併発する喉 頭浮腫(図9 )や急性喉頭蓋炎(図  さらに咽喉. 鼻内からの髄液漏閉鎖術の概略を述べる。内祝 鏡下に髄液の漏出口を確認する。骨欠損が小さく. 頭の腫症(図11)などを鑑別し,すばやく原因をっ きとめ,気道確保の必要性を判断する。唆声を訴. 著明な硬膜損傷もなければ,鼻粘膿を採取して損 傷部位に当てフイブリン糊で固定閉鎖する。膏欠 損が大きく硬膜の損傷も著明である場合には髄液 圧に耐えうるボリュームのある筋月英を欠損都に充 壊し,固定閉鎖する。軟膏や骨を用いて補強する 場合もある4'。 2.咽喉頭領域の内視額 咽喉頭は解剖学的に虐視できない部位が多く, 通常,上咽頭の観察には後鼻鐘, F咽頭と喉頭の 観察には間接喉頭鏡が用いられる。詳細な所見を とる必要がある場合や生検,異物の摘出の際に. 図10 急性喉頭蓋炎. は内規鐘が用いられる。上咽頭では,経鼻的に延 性鐘あるいは廃性ファイバースコープ 経口的に硬性鏡が使用される。下 咽頭,喉頭では経鼻的に凌性ファイバースコー プ,経口的に硬性鐘が使用される。凌性ファイ バ-スコープは,当科では観察時に外径 および    視野角850のものを,生検や巽物摘 出時に外径5 mm視野角850のものを使用している。 咽喉頭の内規鐘検査は呼吸困難,唆声,燕下障 害などを訴える患者の病状の評価,原因疾患の診 断に役立ち,治療方針を決定するうえでも重要で ある.呼吸困難を訴える患者では上気遺,頚部,. 図11喉頭腫痘(-). 図9 喉頭浮腫. 図12 鼓室洞周囲(右側).

(6) 歯科学報. 723. える患者では,反回神経麻庫の有無,声帯結節や ポリープの有無,腫癌性病変の有無など,詳細に. 参 考 文 献 1)大西俊郎,小港 仁,笠原行喜,深見雅也,森山 寡,山下公一,他:慢性副鼻腔炎手術の歴史,内祝産 的副鼻腔手術 第1版     メジカルビュ-,東 京. 声昔の所見をとる必要がある。嘆下障害を訴える 患者では舌,軟口蓋,咽喉頭の麻庫や器質的疾患. 2)是川力雄,森山 寛,内田 豊,山下公一:副鼻腔 手術の概念,内祝鏡下鼻内手術 臨床解剖と手技 第 1版     医学書院,東京  , 3)山口展正:内視鏡下の         整復術.. の有無を詳細に観察する。 3.耳領域の内視鏡. JOfINS, 16 : 95-98, 2000.. 鼻咽喉頭に比較すると,内視鏡の使用される頻 度は少ない包域である。しかし,内祝産の使用に. 4)深見雅也:鼻性髄液漏閉鎖,耳鼻咽喉科・頭璽部手 術アトラス上巻 第1版, (犬山征夫,本庄 巌, 森山 寛編集      医学書院,東京 5)青木和博:内祝鼻下中耳手術の応用.頭璽部外科,. より詳純な鼓月莫所見をとることが可能となる。ま た,鼓膜穿孔を伴う中耳疾患の診察や,中耳手術. 7 :39-43, 1997.. 時に顕微鏡で観察できない部分の観案に利用され ている5)(図12)。. 5 -.

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