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2000 年から 2004 年として季節ごとの風向の偏り,風速

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Academic year: 2022

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(1)土木学会東北支部技術研究発表会(平成22年度). II-57. 伊豆沼における底質の挙動に関する研究 東北大学工学部 東北大学大学院. 学生会員 正会員. ○別当 梅田. 雄亮 信. 2000 年から 2004 年として季節ごとの風向の偏り,風速. 1. はじめに 富栄養化が進行した多くの閉鎖性水域において水質. について検討した.. 改善の対策がなされてきているが,十分に効果が発現. 図-2 に 2000 年から 2004 年 5 年間を平均した月ごと. していないことも多く,課題となっている.特に,浅. の平均風速を示す.12 月から 4 月にかけて平均風速が. い湖沼の水質悪化の傾向が顕著であり,健全な生態系. 大きく,特に 3 月から 4 月にかけて強い風が吹いてい. を保全するためにも水質の改善・管理が必要となる.. ることがわかる.また,2000 年から 2004 年の 12 月か. しかし,浅い湖沼においては気象などの条件により底. ら 4 月における風向は西風の頻度が高いのが特徴的で. 泥が巻き上げられ,栄養塩が水中へと回帰すると考え. あった.. られる.底泥からの内部負荷による水質への影響を抑. 4. 現地観測. 制し,効果的な水質対策を行うためには,風による巻. 2010 年 12 月に底質の巻上げに関する現地観測を実施. き上げを含めた底質の挙動を考慮に入れることが重要. した.観測内容は風向・風速および湖内濁度・流速・. であると考えられる.. 波高の連続観測と底泥及び堆積物の物性調査である.. そこで本研究では,伊豆沼における底質と水の濁り. 観測地点は図-1 の通り.. に関する現地観測を行い,強風イベント時の濁度変化. 上流地点,湖心地点,下流地点の底泥分析からそれ. を整理した.また,水理学的な解析に基づく底質巻上. ぞれの地点の粒径の中央値は 47μm,約 200μm,54μ. げモデルを用いた数値計算を行い,その結果について. m であった.湖心地点は比較的砂質分が多いことがわ. 現地観測結果と比較検討した.. かった.. 2. 研究対象地域の概要. 12 月 6 日から 12 月 26 日までの観測期間中,比較的. 対象領域である伊豆沼は,宮城県北部に位置する湖. 大きな巻き上がりが生じた,12 月 21 日から 12 月 25 日. 2. 沼面積 2.89km ,最大水深 1.6m の浅い水域である.伊. における観測結果を図-3 に示す.図は上から,風ベク. 豆沼の平面図を図-1 に示す.. トル,風速変動,水面変動,流速,濁度である.この. 伊豆沼周辺の湿地環境は多様な動植物の生息地とな. ときの最大風速は 10m/s 以上で,風速 5m を超えたあた. っており,国内有数の渡り鳥の飛来地としてラムサー. りから急激に濁度が上昇していることがわかる.また,. ル条約にも登録されている.しかし,近年では家庭内. 湖心地点,下流地点では強風発生後は強風発生前に比. 排水の流入,水鳥の糞や餌などの影響により水質が悪. べて濁度の高い状態が数日間持続することが明らかに. 化し,富栄養化が深刻な問題となっている.. なった.. 3. 風の傾向分析. 5. 濁度の数値解析 濁度の数値解析. 底質の巻上げに対して,重要な外力となる風の傾向 をまず調べた.用いたデータは,伊豆沼の西側 6 km 地 点にある築館アメダスのデータである,対象期間を. (1) 巻き上げモデル 本研究で用いた解析モデルは,伊豆沼と同じく浅い 湖沼である霞ヶ浦において開発された銭ら. 1). の 3 次元. の流動解析モデルに,同じく霞ヶ浦の底質の巻上げの 照越川 3.0. 荒川. 1m 下流地点. 湖心地点. 浄土川 内沼. 風速( m/s ). 上流地点. 伊豆沼 濁度計測 風向風速計. 2.0 1.0 0.0. 0. 500m. 1km. 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月. 図-1 伊豆沼の平面図と観測地 図-2 2000~2004 年の月ごとの平均風速 ____________________________________________________________________________________________________ キーワード;伊豆沼,浅水湖,風向・風速,底泥の巻き上げ 〒980-8579 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉 6-6-06. Tel&Fax. 022-795-7453.

(2) 土木学会東北支部技術研究発表会(平成22年度). 風速( m/s ). 10 m/s. 風速( m/s ). 風ベクトル. 10 5. 下流地点. SS( mg/L ). 水面変動( m ). SS( mg/L ). 5 0 200 100. 12/22 0:00. 12/24 0:00. 12/25 0:00. 計算期間の風速. 上流地点. 計算 観測. 湖心地点. 計算 観測. 下流地点. 計算 観測. 500. 500. 0. 上流地点 湖心地点 下流地点. 0 12/21 0:00. 12/23 0:00. 0. 湖心地点 下流地点. SS( mg/L ). 流速( m/s ) 濁度(度 ). 10. 0. 図-4. 0.02 0 15. 5 12/21 0:00. 0. 0.04. 10. 12/22 0:00. 図-3. 12/23 0:00. 12/24 0:00. 12/25 0:00. 現地観測結果. 解析に用いられた梅田ら. 500. 0 12/21 0:00. 図-5. 2). による巻き上げモデルを組. み合わせたものである. (2) 計算条件 計算期間は,最大風速が 10m/s を超える風の生じた 2010 年 12 月 21 日午前 0 時から 25 日午前 0 時までの 96 時間を設定した.この期間の風速条件は図-4 に示し た通りである.濁質の沈降速度は調査した 3 地点の底 質の平均粒径分布を求め,この中央値である 62μm に 対して,ストークスの沈降則から沈降速度に換算し, 2.93×10-3 m/s と与えた. (3) 計算結果及び現地観測との比較考察 計算結果は濁度の現地観測を行った地点と同様に上 流部,湖心部,下流部における湖底から 50cm の位置の SS 濃度を出力した.計算結果を図-5 に示す.結果から 風速 5m を超える風で底泥の巻上げが大きくなる可能 性が示唆された.しかし,計算結果と濁度の現地観測 結果と比較すると湖心地点のピークとなる時間は一致 していたものの全体的にかなり過大評価となっている ことがわかった. 6. おわりに 本研究では,伊豆沼周辺における風の傾向を分析す るとともに,伊豆沼において底質と水の濁りに関する 現地観測を行った.その結果,風による底質の巻上げ が伊豆沼の濁度に影響を与えていることが確認された. また,水深の浅い地点ほど風の影響を受けやすいこと. 12/22 0:00. 12/23 0:00. 12/24 0:00. 12/25 0:00. 底泥巻き上がり時の計算結果. がわかった. 底質巻上げモデルを用いて濁度の経時変化を計算し, その結果と現地観測結果とを比較検討したところ,風 速 5 m/s を超える風で巻上げが生じる可能性が示唆さ れた.しかし,濁度の計算結果は全体的に過大評価と なっており,さらなるモデルの改良が必要であること が明らかになった. 以上のことから伊豆沼における強風時の濁度変動を k-εモデルを用いた三次元流動計算を行うことにより ある程度再現することが可能であることがわかった. これにより,風による濁度変動を把握することは,浅 い湖沼における水質管理において有効な手段になると 考えられる. 謝辞 :現地調査実施に際して,宮城県伊豆沼・内沼環境保全 財団にご協力頂いた.また本研究は,環境省の環境研究総合 推進費(B-1004)の支援により実施された. 参考文献 1) 銭新,石川忠晴,西部隆宏: 霞ヶ浦高浜入りにおける日 成層形成時の湾水交換の数値シミュレーション,土木学会論 文集,vol.43, pp.1216-1220, 1996 2) 梅田信・長嶺知徳・長広遥・石川忠晴・宇多高明 : 霞ヶ 浦湖心部における底泥の巻き上げ過程に関する研究,土木学 会論文集,vol.45, pp.1171-1176, 2001.

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