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期間 T における発電時最大風荷重が s を超える確率

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月). Ⅰ‑384. 風車発電時最大風荷重の50年再現期待値を求めるための統計的外挿係数の評価式の提案 東京大学大学院工学系研究科 社会基盤学専攻 学生会員 ○石井 秀和 東京大学大学院工学系研究科 社会基盤学専攻 正会員 1.はじめに. 石原 孟. 3.発電時最大風荷重の 発電時最大風荷重の50年再現期待値 50年再現期待値の 年再現期待値の推定. 風力発電設備は国際基準IEC61400-1に定められて. 期間 T における発電時最大風荷重が s を超える確率. いる標準風車クラスの風条件に基づいて設計されている。. Fext ( s; T ) は,式(1)により表せる3)。. しかし、実際風力発電設備が設置される地点の風条件. Vout. Fext ( s V ; T ) f (V ) dV. は標準風車クラスの風条件と異なることが多いため、風. Fext ( s; T ) = ∫. 車を設置する前に現地の風条件に基づき発電時の最大. ここで、 Fext ( s V ; T ) は平均風速が V の時に期間 T にお. 風荷重を求め、風車の健全性を評価することが求められ. おける発電時最大風荷重が s を超える確率であり、. ている。国際基準IEC61400-1に示されるように時刻歴. f (V ) は平均風速 V の出現頻度分布である。また Vin と. 応答解析結果から発電時最大風荷重の50年再現期待. Vout はそれぞれカットイン風速とカットアウト風速を表す。. 値を求めることが可能であるが、多数の時刻歴応答解析. まず、各平均風速と乱流強度に対して実施した35回. を行わなければならない問題点があり、風車発電時の最. の時刻歴応答解析の時系列データから求めた最大値を. 大風荷重の平均値1)から50年再現期待値を求めるため. 用いて超過確率 Fext ( s V ; T ) を推定した。その際に極端. の統計的外挿係数の評価式の提案が望まれる。. に大きな値の影響を除くため、上位から10%のデータを. Vin. (1). そこで、本研究では、標準風車モデルを用いて、風速. 除いた32個のデータを使用した。32個のデータを昇順. 別、乱流強度別に時刻歴応答解析を実施し、年平均風. に並べ、 s1 , s2 ,⋯ , s32 とすると、平均風速 Vk の時の超過. 速と乱流強度を変化させた場合の最大風荷重の50年再. 確率 Fext ( s V ; T ) は式(2)を用いて推定できる。. 現期待値を算出すると共に、最大風荷重の平均値から. Fext ( si Vk ; T ) = 1 −. 50年再現期待値を算出するための統計的外挿係数の. i n +1. (2). 図1には Vk =9m/sおよび15m/sの時に推定された最. 評価式を提案する。. 大風荷重( I ref =0.16)を示す。図中の実線は3パラメー. 2.時刻歴応答解析 時刻歴応答解析の 解析の概要 本研究では土木学会構造工学委員会・風力発電設 備支持物の動的解析と構造設計小委員会が作成した 標準風車モデルを用いた 1)。この風車モデルは3枚翼を. タワイブル分布により近似した最大風荷重の超過確率 分布を示し、3つのパラメータはモーメント法により推定 した。 1. 有するアップウィンド式風車を対象に、現在陸上に最も 多く建設されている風車を模擬して作成されたものであ し、定格風速は約12m/s、定格出力は2MWである。 本研究では、作成した標準風車モデルに対し、平均. 超過確率. る。風車の制御は可変ピッチ、可変速の制御方式を採用. 9m/s 15m/s 0.1 Simulation Weibull. 風速は5m/sから25m/sまで2m/s刻みで11ケース、乱流 強度 I ref はそれぞれに対し0.10、0.16、0.22の3ケース. 0.01 0. を想定し、各ケースにおいて10分間の時刻歴応答解析 を35回ずつ行い、その結果に基づき最大風荷重の50年. 10. 20 30 40 最大風荷重[MNm]. 50. 図1 風速別最大風荷重の超過確率分布. 再 現 期 待 値 を 推 定 し た 。ま た 時 刻 歴 応 答 解 析 に は 次に、風速の出現頻度分布 f (V ) がレイリー分布に. GH-Bladed2)を用いた。 キーワード 連絡先. 発電時最大風荷重、50 年再現期待値、統計的外挿係数. 〒113-8656 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻. ‑767‑. 橋梁研究室. 03-5841-1146.

(2) 土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月). Ⅰ‑384. 従うと仮定し、超過確率 Fext ( s; T ) を式(1)に基づき推定 した。図2には年平均風速が10m/sの場合の超過確率. 本研究では、統計的外挿係数 re を年平均風速 Va と乱 流強度 I ref の関数として式(4)により評価した。. 分布を示す。図中の点線は再現期間 Tr における発電時. re = I ref × ( ln(Va ) + 0.83) + 0.82. 最大風荷重が sr を越える確率を表し、 sr の値は次式に より求める。. (4). 図3中の線は式(4)により求めた統計的外挿係数を示. Fext ( sr ; T ) =. T Tr. (3). す。統計的外挿係数は年平均風速 Va と乱流強度 I ref の 増加とともに増加することがわかる。. 本研究では、 T を 10 分としたため、再現期間が50年. 表1 発電時最大風荷重の50年再現期待値. に対応する超過確率は T Tr = 3.8 × 10−7 となる。すなわ. Va. 6m/s. 7m/s. 8m/s. 9m/s. 10m/s. 0.10. 27865. 28012. 28133. 28231. 28250. 0.16. 36560. 37298. 37833. 38246. 38376. 0.22. 45911. 47272. 48274. 49055. 49304. ち、超過確率が 3.8 × 10−7 となる最大風荷重が 50 年再. Iref. 現期間の最大風荷重 sr に相当することが分かる。図2か ら分かるように、年平均風速が 10m/sのときの発電時最 大風荷重の 50 年再現期待値は 3 パラメータワイブルを. 単位 (kNm). 仮定して推定された超過確率を表す実線と超過確率 3.8 × 10−7 を表す点線の交点の値 (38376kNm) として 外挿係数. 求められる。 1 0.1 超過確率. 0.01 0.001 0.0001. 1.6 1.5 1.4 1.3 1.2 1.1 1 0.9 0.8. Iref=0.10 Iref=0.16 Iref=0.22 5. 0.00001 0.000001 0.0000001. 6. 7 8 9 年平均風速[m/s]. 10. 11. 図3 年平均風速別統計的外挿係数 10. 20 30 40 最大風荷重[MNm]. 50. 5.まとめ. 図2 風車発電時の最大風荷重の超過確率分布 4.統計的外挿係数 統計的外挿係数の 外挿係数の評価式の 評価式の提案 統計的外挿係数は、発電時最大荷重の 50年再現期 待値 sr を 10 分間最大風荷重の期待値 save で割った値 で定義される。この統計的外挿係数が分かれば、発電 時の最大風荷重の50年再現期待値を最大風荷重の平 均値から推定することができる。本研究では、最大風荷 重の期待値 save を各平均風速における最大風荷重の平 均値の中の最大値とした。 表1には、年平均風速別と乱流強度別最大風荷重の. 本研究では時刻歴応答解析により得られた風荷重の 時系列データに基づき、最大風荷重の平均値から50年 再現期待値を求めるための統計的外挿係数を算出した。 その結果、統計的外挿係数は年平均風速および乱流 強度の増加と共に増大することが分かった。また時刻歴 応答解析から求めた統計的外挿係数に基づいて、最大 風荷重の平均値から50年再現期待値を求めるための統 計的外挿係数の評価式を提案した。 参考文献 1). 50年再現期待値を示す。年平均風速 Va は6、7、8、9、 10m/sの5通り、乱流強度を表すパラメータ I ref は0.10、 0.16、0.22の3通りを考えた。図3には50年再現期待値. を発電時最大荷重の期待値で割ることにより求められた. 2) 3). 統計的外挿係数を示す。. ‑768‑. 石原孟、石井秀和:発電時に風車タワーに作用する風荷 重の簡易評価式の提案その1、その2:日本風工学会誌、 Vol.34、No.2 211-214、2009 Garrad Hassen and Partners Limited:GH Bladed Theory Manual、2007 P.J.Moriarty. et al: Extrapolation of Extreme and Fatigue Loads Using Probabilistic Methods : NREL-NWTC Golden CO、2004.

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