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高速列車の輪重分布と鋼桁部材の発生応力分布における研究(その2)

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Academic year: 2022

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(1)4-189. 土木学会第60回年次学術講演会(平成17年9月). 高速列車の輪重分布と鋼桁部材の発生応力分布における研究(その2) 東海旅客鉄道㈱. 正会員 ○内藤 繁. 東海旅客鉄道㈱. 正会員. 東海旅客鉄道㈱. フェロー 関. 庄司朋宏 雅樹. 1.はじめに 鋼鉄道橋の疲労による損傷発生の可能性の評価は,直接的には列車走行により桁部材に発生する応力を基に 行うことが基本である.しかし,桁の供用期間中の応力変動をすべての桁部材部位で測定することは実務的に 困難なため,作用荷重や発生応力の変動の特性を把握して評価に反映する手法をとることがある1).前回報告 2). では,RCラーメン高架橋上のバラスト軌道における輪重分布調査から,作用荷重のばらつきの再評価を行. ったが,本研究では,鋼桁上における輪重分布および発生応力分布調査から,輪重と実際の発生応力との関連 について検討を行ったので報告する. 2.測定概要. 表1. 測定橋梁は,線路勾配15‰の直線区間中にほぼ連続して並 んだ3主桁下路プレートガーダー(以下,TG),I断面上路 プレートガーダー(以下,DG)および下路トラス(以下, TT)各1連で,いずれも開床式(無道床)の単連の桁であ. 測定項目. 桁種別. 公称応力 (支間中央下フラ ンジ橋軸方向). TG. 主桁(側・中央)、縦桁、横桁. DG. −. TT. 縦桁. 輪 重 (外軌側レールせ ん断力). る.測定は同列車同時測定で,1日間(始発〜最終列車)で 実施した.測定内容を表1に、橋梁の概要と測定位置を図1 DG: 上路プレートガーダー ( 開床式) 支間長15m. 側主桁 横桁. 縦桁. 測定箇所. TG. 桁支間中央付近の横桁上. DG. 桁支間中央. TT. 桁支間中央の横桁上. に示す. TG: 下路プレートガーダー (開床式) 支間長15m. 測定内容. TT: 下路トラス(開床式) 支間長60m. 主構. 縦桁 横桁. 主桁. 列車進行 方向. 中央主桁. 3m@5=15m. 15m. レール. 輪重測定位置. 10m@6=60m ※図の簡略化のため、まくら木は記載していない. 公称応力測定位置. 図1. 測定橋梁概要と測定位置(平面図). 3.測定結果 桁形式別の輪重分布を図2に示す.走行車両は軸距が同じで軸重もほぼ等しい3種類で,図中の車種A〜C は前回報告 2)と共通である.測定時の列車速度は220〜270km/hで,257km/h以上の列車が70%を占めた. 輪 重 分 布(TG:15.0m). 700. 輪 重 分 布(DG:15.0m). 700. 600. 600. 600. 500. 500. 500. 400. 400. 度 数. 400. 度 数. 度 数. 300. 300. 300. 200. 200. 200. 100. 100. 100. 0 30. 35. 40. 45. 50. 55. 60. 65. 70. 75. 80. 85. 9 0 (kN). 輪 重 分 布(TT:60.0m). 700. 0 30. 35. 図2. 40. 45. 50. 55. 60. 65. 70. 75. 80. 桁形式別輪重分布. 85. 9 0 (kN). 0 30. 35. 40. 45. 車 種A. 50. 55. 60. 65. 70. 車種 B. 75. 80. 85. 9 0 (kN). 車 種C. キーワード:高速列車,鋼鉄道橋,疲労,輪重分布,発生応力分布 連絡先:〒485‑0801愛知県小牧市大山1545‑33 東海旅客鉄道㈱総合技術本部技術開発部 TEL 0568‑47‑5374 -377-.

(2) 4-189. 土木学会第60回年次学術講演会(平成17年9月). 桁形式の違いによる輪重の平均値と標準偏差を表2に示す.RC高架橋よりも剛性が低い鋼橋は,輪重の測 定値が桁の挙動の影響を受けやすいと考えられるが,影響線長が長いTTでは挙動が比較的穏やかと考えられ ることから,RC高架橋に近いばらつきとなっている. また,公称応力測定箇所のうち,TG縦桁およびTT縦桁について,疲労の評価を意識して応力範囲で整理 した公称応力(範囲)分布を図3に示す. 1400. 表2. 輪重の平均値と標準偏差 平均値μ 標準偏差σ [KN] [KN]. 公 称 応 力 分 布 (TG :15.0m )縦桁. 公称応力分布図. 1000. TT:60.0m 縦桁. 900. 1200. 800 1000. 700 600. 800 度 数. 高架橋(道床). 56.6. 4.38. 600. 500 度 数 400. TT(無道床)60.0m. 49.7 57.8. 4.93 5.75. 400. 300. DG(無道床)15.0m TG( 無道床)15.0m. 56.6. 6.34. 200 200. 100 0. 0 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32. 車 種A. 図3. 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33(MPa). (MPa). 車種B. 車 種C. 公称応力(範囲)分布. 4.補正係数に関する考察 表3. 輪重および公称応力(範囲)について,サンプリングデータの平均値. 輪重と応力の補正係数. から母集団の最大値を推定するための補正係数を(平均値+2σ)/平均値で. 輪重 ( μ+2σ) /μ. 1). 算出している .桁の供用期間中に発生すると思われる最大応力(範囲). 現在の補正係数 高架橋(道床). は,限られた期間の測定データに輪重の補正係数を乗じて推定している. TT( 無道床)60.0m. が,この手法は,作用力を反映していると考えられる輪重と発生応力と. DG(無道床)15.0m TG( 無道床)15.0m. の間にほぼ比例関係があると仮定することで成り立っている. 表4. 部材ごとの発生応力(範囲)のばらつきを補正係数で整理 ラーメン高架橋上に比べ鋼橋上ではばらつきが大きいもの の,桁形式ごとの差はほとんどない.しかし,発生応力に. 1.300 1.128 1.198. − 1.150. 1.199 1.199. − 1.348. ※測定箇所中、最大値を示した部材について計算. 補正係数を桁形式別に算出したものを表3に示す.また, したものを表4に示す.輪重については,剛性の高いRC. 発生応力※ ( μ+2σ) /μ. 桁部材別補正係数. 主桁 端横桁 中間横桁 縦桁 ( μ+2σ)/μ ( μ+2σ) /μ (μ+2σ) /μ (μ+2σ)/μ 現在の補正係数 無道床)60.0m TT( 無道床)15.0m TG(. 1.300 − 1.268. − 1.186. − 1.148. 1.170 1.316. ついては,TTとTGとでは明らかに差があり,輪重よりもはるかにばらつきが大きくなっている.また,同 じTG内でも影響線長が短く軌道を直接支持している縦桁は,他の部材に比べ発生応力のばらつきが顕著であ る.このことから,少なくともTGの発生応力については輪重との関連が小さいと考えられる. また,TTに関する過去の調査結果1)によると,TT縦桁の発生応力(範囲)に対する補正係数は1.140と なっており,今回の調査とほぼ同じ結果となっている.すなわち,輪重のばらつきが小さくなったにも関わら ず桁の発生応力のばらつきにはあまり反映されていないことになる. これらのことから,輪重と桁の発生応力との間には別の要素が大きく介在しており,輪重に対する補正係数 を使って供用期間中の最大応力(範囲)を推定するためには,さらに詳細な調査が必要であると考えられる. 5.まとめ 現在の補正係数(1.3)は,走行車両形式が現在よりも多く,輪重にばらつきが大きかった時期に設定した たものである.今回は特定の橋梁で行った測定結果に対する評価であり,数字の精度を高めるにはさらにサン プルを増やす必要があるが,走行車両の軽量化等の効果で輪重のばらつきが小さくなり,かつ発生応力の絶対 値自体も小さくなっていることから,現状の補正係数を使って評価すれば十分安全側の評価結果が得られると 考えられる. 参考文献 1)佐藤,内藤,瀬戸:東海道新幹線の鋼橋主要部材における発生応力のばらつき評価と疲労健全度評価への活用 について,土木学会第51回年次学術講演会講演概要集,I‑A423,1996.9 2)庄司,伊藤,関:高速列車の輪重分布と鋼桁部材の発生応力分布における研究, 土木学会第59回年次学術講演 会講演概要集,1‑078,2004.9 -378-.

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