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今回の金融政策報告書では 米国内の投資活動が弱いために輸出が想定ほど伸びていないとしながらも 金融業などサービス関連の好調さを示す分析や 商品価格下落がカナダ企業の投資活動を抑制する動きは底打ちしたとの指摘など カナダ景気に前向きな材料も散見されます 当面は 政策金利の据え置きを続けると見通します

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Academic year: 2021

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0.00 0.50 1.00 1.50 2.00 2.50 14/1 15/1 16/1 カナダ政策金利 カナダ5年国債金利 当資料のお取り扱いにおけるご注意 ■当資料は、ファンドの状況や関連する情報等をお知らせするために大和投資信託により作成されたものであり、勧誘を目的としたものではありません。■当資 料は、各種の信頼できると考えられる情報源から作成していますが、その正確性・完全性が保証されているものではありません。■当資料の中で記載されてい る内容、数値、図表、意見等は当資料作成時点のものであり、将来の成果を示唆・保証するものではなく、また今後予告なく変更されることがあります。■当資 料中における運用実績等は、過去の実績および結果を示したものであり、将来の成果を示唆・保証するものではありません。 販売会社等についてのお問い合わせ⇒大和投資信託 フリーダイヤル 0120-106212(営業日の9:00~17:00) HP http://www.daiwa-am.co.jp/ 2016年10月20日

<政策金利~カナダ銀行は政策金利据え置きを維持>

カナダ経済、金利、為替の見通し

10月19日(現地、以下同様)、カナダ銀行(中央銀行)は政策金利(翌日物金利の誘導目標)を市場予想通り0.50% に据え置くことを発表しました。カナダ銀行は声明文で、経済成長の見通しを下方修正するもののインフレに関するリ スクはおおむね均衡しており、現状の金融政策スタンスは適切であると判断したと、据え置きの理由を説明していま す。 カナダ政策金利の推移 (出所:ブルームバーグ) (2014年初~2016年10月19日) (%) 2014年後半からの原油価格下落により、カナダの経済成長はやや低調な状況が続いていました。他地域との比較 では北米圏経済は堅調でしたが、世界的な金融緩和圧力の強まりに連れてカナダの政策金利も据え置かれ、長期 金利も徐々に低下して金融緩和的な環境が続きました。 しかし、カナダでは2015年に自由党政権が発足して以来、金融緩和路線に加えて財政刺激策により景気浮揚を図 る姿勢が強まりました。カナダ銀行は財政刺激策が実体経済に及ぼす影響を見極める姿勢を強めています。

(出所:Bank of Canada Monetary Policy Report – October 2016を基に大和投資信託作成)

≪ご参考≫10月「金融政策報告書」の見通し(四半期) ※下段括弧内の数値は16年7月「金融政策報告書」の見通し 2017 2018 1-3 4-6 7-9 10-12 10-12 10-12 1.2 0.9 1.1 1.4 2.2 2.2 (1.1) (1.0) (1.3) (1.9) (2.1) (2.2) 2.5 ▲ 1.6 3.2 1.5 (2.4) (▲1.0) (3.5) (2.8) 1.6 1.5 1.3 1.7 1.9 2.0 (1.6) (1.6) (1.5) (1.8) (2.1) (2.1) 2.0 2.1 1.9 1.9 1.7 2.0 (2.0) (2.1) (2.0) (2.0) (2.0) (2.1) 2016 消費者 物価指数 (前年同期比、%) 実質GDP 成長率 (前年同期比、%) (前期比年率、%) コアインフレ (前年同期比、%)

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0.2 0.4 0.6 0.8 ‐1.0 ‐0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 11 12 13 14 15 16 その他 政府部門(政府支出+公共投資) 実質GDP成長率 グラフからは、カナダの経済成長に占める政府支出の割合が長らくマイナスにとどまってきたものの、昨年からの政 策転換に伴い政府支出の景気下支え効果が徐々に出てきていることわかります。 IMF(国際通貨基金)は財政刺激による需要喚起策の有効性を主張しており、カナダのほかにも中国などですでに 財政刺激への取り組みが強まっています。また、米国にあっても、インフラ(社会基盤)の老朽化や更新投資の不足 が続いてきたこともあり米国大統領候補の両名ともインフラ投資の拡大などに前向きな姿勢を見せています。 カナダで今年行われる減税策としては7月から実施された子供手当ての割合が大きく、下半期のカナダの消費にプ ラス効果を及ぼすものと期待されます。

<カナダ経済~財政による景気下支えの中、エネルギー産業の苦境もあく抜けへ>

(2015年12月~2016年7月) カナダの実質GDP(国内総生産)成長率の推移 (前年同期比、寄与度、%) ※寄与度は、実質値から簡易に試算し たものです。 (出所:各種データを基に 大和投資信託作成) 今回の金融政策報告書では、米国内の投資活動が弱いために輸出が想定ほど伸びていないとしながらも、金融業 などサービス関連の好調さを示す分析や、商品価格下落がカナダ企業の投資活動を抑制する動きは底打ちしたとの 指摘など、カナダ景気に前向きな材料も散見されます。 当面は、政策金利の据え置きを続けると見通します。今後のスケジュールとしては、次回の政策金利の発表が12月 7日に予定されています。 カナダ月次GDP成長率の推移 (前月比、季節調整済、%) (2011年1-3月期~2016年4-6月期)

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‐5 0 5 10 15 20 2016:Q3 2016:Q2 2016:Q1 2015:Q4 2015:Q3 2015:Q2 2015:Q1 ※1ページ目の「当資料のお取り扱いにおけるご注意」をよくお読みください。 ※数字は、「設備投資を増やす予定」と回答した企業の割合から、「設備投資 を削減する予定」と回答した企業の割合を引いたものです。 民間製造業企業の設備投資意欲 (%) (出所:カナダ銀行) 民間セクターに目を転じてみると(下記、グラフ「民間製造業企業の設備投資意欲」参照)、カナダ銀行の調査デー タからも民間企業の設備投資意欲の高まりが確認できます。今年9月にはカナダのエネルギー・パイプライン企業が 米国の企業を買収し北米全土に広がる天然ガス供給ネットワークを構築するなど、エネルギー産業においては戦略 的買収などの攻めの動きも出てきています。米国におけるリグ稼働数も下げ止まっており、原油価格が下げ止まる中、 企業活動への逆風は、今後は弱まるとみられます。 《ご参考》カナダ自由党政権による2016年の景気刺激策 (出所:カナダ政府ホームページより大和投資信託が作成) 実施時期 備考 低中所得者層向け減税 2016年初から 所得税率テーブルの変更による低中所得者層 向け減税。900万人程度が恩恵に浴する。 子供手当ての増額 2016年7月分から 総額230億カナダ・ドル(1.8兆円程度)規模と推 定される。 (2015年1-3月期~2016年7-9月期)

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‐30 ‐20 ‐10 0 10 20 30 14/1 14/7 15/1 15/7 16/1 16/7 輸出 エネルギー・鉱物関連 製造業関連製品 0.90 1.00 1.10 1.20 80 85 90 95 円/カナダ・ドル(左軸)

<カナダ・ドル~円高、山火事、「トランプ・リスク」による出遅れを取り戻す>

カナダ・ドルの推移 今年2月から5月にかけては原油価格に連れてカナダ・ドルは対米ドルで反発してきましたが、円の対米ドルでの上 昇が対円でのカナダ・ドルの動きを鈍くしました。加えて、5月にはアルバータ州で山火事が発生し景気の足を引っ 張ったほか、8月以降は北米自由貿易協定(NAFTA)脱退に言及するトランプ米国大統領候補に対する警戒も、対円 でカナダ・ドルの頭を抑えてきました。 (2016年初~2016年10月19日) (円/カナダ・ドル) (カナダ・ドル/米ドル) ※エネルギー・鉱物関連は、エネ ルギー製品・鉱物・鉱物製品の合 計、製造業関連製品は、一般機 器・電気機器・自動車・同部品・航 空機・同部品の合計。 カナダの品目別輸出の推移 (出所:カナダ統計局) (前年同月比、%) 下のグラフは、カナダの品目別輸出の伸び率の推移を示しています。カナダ銀行は製造業関連の輸出の伸びの鈍 化を警戒していますが、一方でエネルギー・鉱物関連輸出の減速は悪化が止まっています。カナダ国内における資 源産業から製造業への雇用や投資のリバランスの動きが落ち着きに向かい、今後は企業設備投資や雇用の拡大に 目が向きやすくなるとみています。 (2014年1月~2016年7月)

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2017年の経済成長については、IMF(国際通貨基金)など主要シンクタンクから今年度からの緩やかな加速の見通し が示されています。新興国経済の成長回復が本格化しない一方で、2017年はカナダに続き米国でも財政刺激策が 検討される可能性があることから、カナダを巡る環境は良好とみています。景気の回復が進むとともに金利は緩やか な上昇が続くとみています。 また、世界的なエネルギーの需給は供給過剰から均衡へ調整する過程にあり、OPEC(石油輸出国機構)やロシア による生産調整への動きが一時的にこの調整を早める可能性もあります。従って、資源国通貨の反発は継続を見込 みます。「北米経済の優位性」を背景に、安定した経済ファンダメンタルズと資源価格への関連性を兼ね備えるカナ ダ・ドルは選好されやすいと考えています。 以上 ※1ページ目の「当資料のお取り扱いにおけるご注意」をよくお読みください。

<今後の見通し>

前述のカナダ・ドルへの悪材料は、今後は解消に向かうと考えています。 まず日本の経常収支の黒字拡大や日銀の政策手詰まり感を背景にした円高の流れですが、今後は経常黒字幅が 原油価格上昇による輸入拡大で頭打ちになると予想しています。 一方、カナダ経済については、4-6月期のマイナス材料だったアルバータ州について、7-9月期には操業回復や復 興需要により3%後半の高い成長が見込まれています。米国大統領選挙についても、もしトランプ候補が勝った場合 はエネルギー産業に前向きな政策環境が期待され、関連投資が大きく加速する可能性があります。従って、いわゆる 「トランプ・リスク」によるカナダ・ドルへの打撃があっても、影響は一時的なものと考えています。

参照

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