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第4学年国語科学習指導案.doc

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Academic year: 2021

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第4学年国語科学習指導案

学 級 4年3組 場 所 4年3組教室 授業者 須田 有香 1 単元名 材料の選び方を考えよう 教材名 「アップとルーズで伝える」 中谷 日出 2 指導の立場 (1) 教材観 本単元は「読むこと」領域にとどまらない「読むこと」から「書くこと」への総合単元である。本教 材「アップとルーズで伝える」は、第二教材「四年三組から発信します」の自らが情報の発信者 となって表現活動をする前段階として位置付けられている。本教材は、普段よく目にしているメ ディアであるテレビの映像技法を中心に述べたものである。児童にも身近に感じられる内容で あり、実際に確かめることも容易である。テレビや新聞などの映像や画像が、送り手の目的など によって取捨選択され組み合わされたものであることを「アップ」と「ルーズ」という映像技法を 通して考えさせたい。また、本説明文の特徴は、「アップ」と「ルーズ」の意味やそれぞれの違 いをキーワードや写真を対比しながら説明しており、「対比説明-まとめ」を繰り返す「はじめ・ なか・おわり」という段落構成になっている。これらの特徴を的確に捉えることにより、第二教材 へとつないでいきたい。 これまでに児童は、3学年「アリの行列」において、「形式段落」「段落ごとのキーワードを中心 に短くまとめること」「内容から文章のまとまりを考えること」、また、文章構成においては「問題 提起-答え」という流れを学習している。そして4学年「『かむ』ことの力」において、「問題提起 -説明-まとめ」という文章構成を、接続する語の働きと内容から読み取り、段落相互のつな がりを考える学習をしてきた。これが5学年の「ニュース番組作りの現場から」につながってい く。 (2) 児童の実態 男子14名、女子14名、計28名の学級である。どんなことにも興味を持ち、どんどん質問をし て積極的に取り組むことができる児童がいる。しかし、学習活動にとりかかるのが遅く、教師の 発問に対してすぐに反応できない児童もいる。交流では、友達の考えに反応できるがなかな か自分の考えを発言することができない。2学期に入り自分の考えを発言するときには、全体 が見える場所に移動して、話すことができるようになった。 1学期の「『かむ』ことの力」では、「問題提起-説明-まとめ」の3段落構成やキーワード、要 点の捉え方を学習してきている。また、11月に入って文章構成の似ている2年生教材「たんぽ ぽのちえ」を通して、以下の9観点で児童の実態を把握した。

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反対語 接続語 指示語 問題提示 答 え 対 比 文 末 段 落 要 点 的確に捉えている 86% 86% 25% 68% 58% 43% 43% 64% 68% 大まかに捉えている 7% 0% 11% 0% 21% 21% 7% 0% 14% 捉えていない 7% 14% 64% 32% 21% 36% 50% 36% 18% 上記の実態を分析すると、反対語のように動作の対比や、接続語の文のつながりはほぼ理 解している。しかし、指示語がなにを示しているのかはっきり捉えることができていない。また、 文章構成における対比が弱く、的確に対比している言葉を捉えることができていない。そして、 まとめが書かれている段落の結果から、事実と意見の区別がはっきりと理解できていないこと がわかる。これらのことから、本教材では、「対比しながらまとめる」という表現の工夫を指導計 画に位置付けていく。そして、「文末表現」「文章構成」など、説明的文章の用語の意味を理解 していくことが大切である。 (3) 本時における研究内容との関わり 【研究内容①レディネス調査を生かした単元指導計画の工夫】 単元を通して、「対比-まとめ」を繰り返す段落構成を大切にしたい。レディネス調査の結果 から、反対語や接続語はほぼ理解できていると考える。本時では、接続語をはさんで長所と短 所が書かれており、逆接の「しかし」「でも」があることにより、長所から短所にかわっていること はすぐに理解できると考える。しかし、対比を見つけるときに、大まかには捉えているが、まだ 的確に捉えていない児童が半数以上いるので、言葉に着目させて一つ一つ対比を確認して いきたい。また、指示語を的確に捉えている児童が少ないので、何を指しているのかはっきりさ せながら進めていきたい。単元の終わりには、文章全体の段落構成を考え、「はじめ・なか・お わり」を理解させたい。そのために、各段落の要点をまとめていき、ふりかえりがしやすいように する。 【研究内容②伝え合う(練り合う)必然性を生み出す主発問づくり】 課題解決のために全体で交流する場をもつ。本時では、アップとルーズのちがいを見つけて 板書に構造的に位置づけることで、練り合いをしやすくする。アップとルーズが対比しているこ とは前時で学習しているので、だいたいは理解しているはずである。目的に応じてアップとル ーズを使い分けるというまとめに説得力をもたせるためにアップとルーズの長所と短所を対比 させながら書き、また、同じ書きぶりになっている。そこから、話し合いを焦点化するために「ア ップとルーズではどちらが大事だろうか。」という主発問をして、アップとルーズには伝えられる ことと伝えられないことがあるので両方とも必要だと分かり、これらをうまく組み合わせてうつす 方がよいことに気づかせたい。また、対比させながら書いてあることによって、ちがいがわかり やすいことを理解させたい。

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3 単元指導計画(全7時間) 時 学習のねらい 評価規準 1 本文を通読し、何についての文章かを大 きくつかみ、初発の感想をもつことができ る。 題名読み、段落分け、意味調べをすること ができる。 「アップ」と「ルーズ」について関心を もって教材文を読み、学習課題につながる ような初発の感想を書いている。 2 初発の感想をもとに単元を貫く課題を設 定することができる。 初発の感想のうち疑問に思った点から、 単元を貫く課題を設定し、自分の課題とし ている。 3 形式段落①~③から、画面と文章を結び 付けることを通して、アップとルーズの意 味や「対比説明-まとめ」の書き方になっ ていることを読み取ることができる。 アップとルーズそれぞれの意味や「対比 説明-まとめ」の書き方になっていること を読み取っている。 4 ( 本 時 ) 様子を表す言葉や接続語に着目して、ア ップとルーズのちがいを話し合う活動を通 して、4段落と5段落を対比させて説明し、 6段落で目的に応じて使い分けるというま とめに導く書き方の工夫を読み取ることが できる。 様子を表す言葉や接続語に着目して、ア ップとルーズのうつし方のちがいを話し 合い、4段落や5段落の段落内・段落相互 の対比や、6段落が目的におうじて切りか えるというまとめになっている筆者の書 き方の工夫を読み取っている。 5 形式段落⑦⑧から、筆者のまとめを読み 取り、7段落挿入の意図を考えることで、 全体における7、8段落の役割を考えるこ とができる。 映像・写真が送り手の意図や目的によっ て取捨選択することが大切であるという 筆者の考えや、「一般化-全体のまとめ」 の書き方になっていることを読み取って いる。 6 全文から、段落のつながりを想起しなが ら、文章全体の構成を考えることができる。 「対比説明①-まとめ①-対比説明② -まとめ②-一般化-全体のまとめ」とい う文章構成になっていると読み取ってい る。 7 紹介文を書くための取材内容や写真撮影 の計画を立てることができる。 (8~13時)は、大野小の宝物の紹介文を 書く。 大野小の宝物と校区の環境のいずれか を選び、何について取材をするのか計画を 立てている。

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4 本時のねらい 様子を表す言葉や接続語に着目して、アップとルーズのちがいを話し合う活動を通して、4段落と5段落を対 比させて説明し、6段落で目的に応じて使い分けるというまとめに導く書き方の工夫を読み取ることができる。 5 本時の展開(4/7) *人権同和教育の観点 過 程 学 習 活 動 指導・援助(○)と評価(◆) ふ り か え る つ か む 考 え る 練 り 合 う ま と め る 1. 前時の内容を振り返る。 ・アップとルーズの意味を確認する。 ・①と②段落はアップとルーズについて対比し、③段落でそれぞれの 意味についてまとめている。 2. 課題を把握する。 3. ④から⑥段落を微音読して、一人読みと全体交流をする。 4.主発問を把握し、練り合いをする。 5. 本時の振り返りとまとめを書く。 ○写真を提示して、アップ・ルー ズを確認する。 ○掲示物を見ながら前時の書き方 の工夫を振り返る。 ○読み取りの視点(様子を表す言 葉、接続語、段落のつながり) 方を確認する。 ◆「しかし」「でも」という接続語 をはさんで長所と短所が書かれ ていることに気付いていること を価値付ける。 ○4段落と5段落が対比している ことに気付いている子には、具 体的にどこが対比しているのか を考えるように促す。 ◆4段落と5段落が対比して同じ ような書きぶりになっているこ とに気付いたことを価値付ける。 *自分の考えと比べながら仲間の 考えを最後まで聞くことができ る。 ○アップとルーズの長所と短所の 読み取りに終わらないよう、段 落相互の関係に気付くように導 く。 ◆6段落には4・5段落のまとめ になっていることに気付いたこ とを価値付ける。 ○6段落のまとめに説得力をもた せるために4と5段落を対比し て説明をしているという段落の つながり方であることに気付く ようにする。 ○ 「対比」「まとめ」という言葉 を使って本時のまとめを書く。 アップとルーズのちがいをどんな書き方で説明しているのだろうか。 ④段落でアップの長所と短所、⑤段落でルーズの長所と短所のそれぞれを対 比させながら説明して、⑥段落で目的におうじてアップとルーズを切りかえな がら放送しているとまとめている。 【評価規準】 ◆様子を表す言葉や接続語に 着目して、アップとルーズの うつし方のちがいを話し合い、 4段落や5段落の段落内・段 落相互の対比や、6段落が目 的におうじて切りかえるとい うまとめになっている筆者の 書き方の工夫を読み取ってい る。 アップとルーズではどちらが大事だろうか。 【内容に着目】 ・④段落はアップのことで、⑤段落 はルーズのことを書いている。 ・アップもルーズも初めに長所を書 いてその後に短所を書いている。 【着目する言葉】 ④段落「アップ」 細かい部分の様子がよく分かります。 しかし うつされていない多くの部分は分かり ません。 ⑤段落「ルーズ」 広い範囲の様子がよく分かります。 でも 顔つきや視線、それらから感じられる 気持ちまでは、なかなか分かりません。 【接続詞に着目】 ・「しかし」や「でも」の前は、長 所、後には短所を書いている。 【着目する言葉】 ④段落(アップ) ⑤段落(ルーズ) ・アップでとったシーン ・試合終了直後シーン ・ゴールを決めた選手 ・勝ったチームの応援席 ・全身で喜びを表しながら~・一体となって喜び合って ・しかし ・でも ・走っている選手以外~ ・各選手の~分かりません。 分かりません。 【 段落の つな が りに着目】 ・④段落と⑤段落 を 対 比 さ せ な が ら 説 明 し て いる。 ・「このように」 か ら ⑥ 段 落 は ④ と ⑤ の ま と め を 書 い て い る。 【アップが大事】 ・選手の表情や気持ちまで伝わって くるから。 【ルーズが大事】 ・選手と観客席の両方の様子が伝わっ てくるから。 【アップとルーズの両方ともが大事】 ・アップで伝えられないことはルーズで伝えて、ルーズで伝えられないことは アップで伝えるので、両方いると思う。 ・アップの短所はルーズの長所になっていて、ルーズの短所はアップの長所に なっているので、これらをうまく組み合わせてうつす方がよいと思う。 ・⑥段落にそれぞれ伝えられることと伝えられないことがあるので、目的に応 じて切りかえながら放送すると書いてあるからどちらもいると思う。

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6 教材分析表 内容に関わるキーワード 構成に関わるキーワード はじめ(1~3段落) なか 事例1(4~6段落) なか 事例2 7段落 おわり 8段落 ①ルーズでとった全体の様子 ②アップでとった選手の様子 ③1段落と2段落のまとめ(アップとルーズの意味の違い) ④アップの事例(アップの長所と短所) ⑤ルーズの事例(ルーズの長所と短所) ⑥4段落と5段落のまとめ(目的に応じた使い分け) ・ アップでとったゴール直 後のシーン ○ アップでとると、細かい部 分の様子がよく分かりま す。 しかし、 ● 走っている選手以外の、う つし出されていない多く の部分のことは、アップで はわかりません。 ・ 試合終了直後のシーン ○ ルーズでとると、広いはんい の様子がよく分かります。 でも、 ● 各選手の顔つきや視線、それ らから感じられる気持ちま では、なかなか分かりませ ん。 初めの画面 次の画面 どんな~でしょ う。(問いかけ) しかし このとき でも このように それで ~にも ~しているので す。(断定) このように、アップとルーズには、それぞれ伝えられることと伝えられ ないことがあります。 それで、目的に応じてアップとルーズを切りかえながら放送しています。 アップとルーズでは、どんなちがいがあるのでしょう。 《1つ目の画面》 ・ 会場全体 ・ コート全体 ・ 観客席 ・ スクリーン ・ おうえん席 《2つ目の画面》 ・ コートの中央 ・ 選手 ・ 目 ・ 顔つき 対 比 広 い は ん い ル ー ズ あ る 部 分 ア ッ プ 対 比 対比 対比 テレビでも新聞でも、受け手が知りたいことは何か、送り手が伝えたいこ とは何かを考えて、アップとルーズでとるかを決めたり、とったものを選ん だりしているのです。 写真にも、アップでとったものとルーズでとったものがあります。 目的にいちばん合うものを選んで使うようにしています。

参照

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