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EDI業務フロー

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Academic year: 2021

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2010 © SOOP INC. all right reserved  ページ 1 5. 返品 (1) 返品/返品受入 (a) 現状 返品事由は実に多い。 ・ 小売業側企業の店舗や DC に納品された際に発見された商品違い ・ 商品過多 ・ 商品不良 ・ 消費者が購入したのちに発見された不良品やその同一ロット商品 ・ 特売商品の売れ残り ・ 陳列期間の長い定番商品 ・ 廃番決定商品の売れ残り ・ 新商品との入替え商品 ・ 改装時の引き上げ品 ・ 帳合変更の際の競合商品 ・ 受注予測のはずれた卸売業側企業での見込み在庫商品 など 返品は、小売業・卸売業側企業の任意の場合もあれば、商談結果や取引企業間の 協議の結果として決定される。 返品方法は、小売業側店舗からは手書きの赤伝が添付されて卸売業・製造業側企 業に直接、宅配便などで返送され、DC からはある程度まとめられて、これも赤伝が 添付されるかあるいはEOS を流用した返品情報が送信されたのち、納品時に使用す るチャータ便を利用して返送されるようである。そのほか卸売業・製造業側企業か ら引き取りに行く場合もある。 (b) 問題・課題 卸売業・製造業:返品される商品が大量である。不良在庫を抱える原因となるし、 返品商品の再生や流用や転用が効かず、廃棄処分とする場合が多 いなど、返品された商品の処理に関する問題や、返品が取引先企 業の任意に返送される場合なども多く、返品に要した物流経費が

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2010 © SOOP INC. all right reserved  ページ 2 甚大である。 小売業:返品業務が煩わしい 特筆すべきは、小売業側企業からは返品に関する回答が尐なく余りあまり関心が ないようであり、取引企業間における川上と川下の返品に対する意識や重要度に大 きな相違があるようだ。 (c) 解決案 ① 責任の明確化 返品による非効率は計り知れない。全く利益を生まなかった商品の物流コストが2 倍掛かる事になるからであり、さまざまな要因から通常そのまま商品としての価値 を生まないため、返品再生のコストが合わず廃棄処分をする場合が多い。不良品の 返品は当然であるにせよ、返品の事由ごとに、その責任が小売業側企業にあるのか 卸売業・製造業側企業にあるのかを明確にする必要がある。 ② 返品壊滅のための協調作業とコスト分担 小売業側店舗の改装時には一時在庫するスペースが確保できないため、一旦卸売 業・製造業側企業に返却し、再度納品というケースも多い。しかし、この際、改装オ ープンという事で包装などが劣化した商品の再納は認めないという店舗も尐なくな いようである。消費者の立場になれば勿論そういった商品の購買意欲は失われるた め、改装時には再納を認めないという事もわかるが、正規の商品として扱えない商 品に関しては価格を下げて売り切るとか、セット販売するとか、売り切る工夫をす べきである。その結果、返品が免れない場合には、返品商品の再生コストや廃棄コ ストを検討し、協調による相互負担が必要であろう。 返品の物流コストに焦点を当てた場合、店舗から単品ごとに返品するのは大きな 無駄であり、管理も粗くなる。DC を持つ小売業側企業であれば、DC 管理のもと返 品事由を明確にし、ある程度まとまった単位で返品し、無駄な物流コストを尐しで も下げることが可能である。店舗から直接返品する場合には、送料負担などの返品 時に発生しうるコスト分担を協議し明確化することが重要である。 ③ルールの遵守 取引企業間で定めた返品条件にしたがい返品業務を遂行することが重要であるが、

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2010 © SOOP INC. all right reserved  ページ 3 商談時に決められた筈のこの返品条件が、小売業側の本部管理部門と店舗責任者の 間で、あるいは卸売業・製造業側企業の営業と業務部門の間で確実に伝達されていな いため、返品業務に関するルールが遵守されないといった場合もあるので、各企業 内での情報伝達の徹底が大切である。 返品条件について取引当事者間で明確化されておらず、納入業者にあらかじめ計 算できない不利益を与えることとなる場合や、返品条件について取引当事者間で明 確化されていても、以下ような返品を行い納入業者にとって不利益を与えることと なる場合は、独占禁止法上問題となるとの指針が公正取引委員会からのレポートに 記述されているので参考にされたい。 < 公正取引委員会からのレポートより > (ア) 納入業者の責に帰すべき事由によらない汚損商品、毀損商品等の返品 ① 展示に用いたために汚損した商品の返品 ② 小売用の値札が貼られており、商品を傷めることなく剥がすことが困 難な商品の返品 ③ 小売業者がメーカの定めた賞味期限とは別に独自にこれより短い販売 期限を定め、この販売期限が経過したことを理由とする返品 (イ) 小売業者のプライベート・ブランド商品の返品 (ウ) 月末又は期末の在庫調整のための返品 (エ) 小売業者の独自判断に基づく店舗又は売場の改装や棚替えに伴う返品 (2) 返品起票/赤伝処理 (a) 現状 小売側企業の店舗における返品伝票の起票は、通常業務に追われながらの煩雑な 業務である。商品台帳を参照しての手書きによる伝票記入に頼っている店舗が大半 であり、同一商品を複数の卸売業・製造業側企業から仕入れている場合には、返品 すべき仕入先の判別も困難を極める。 一方、返品伝票を受け取る卸売業・製造業側企業では、その伝票の記入内容に漏 れがある、あるいは返品伝票と返品商品が同梱されてこない、返品伝票と返品商品

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2010 © SOOP INC. all right reserved  ページ 4 が一致しないなどの事故が多く、対応処理に相当な時間を要するようである。 (b) 問題・課題 取引企業間で返品の業務方法が明確に定められていない(守られていない) 返品に関する意識の相違によると思われるが、店舗における返品処理が曖昧なま ま行われている場合が多く、きちんとした返品処理をしている小売側企業が尐ない。 なかには、本部から返品伝票が送付され、その指示どおりの返品を行っていたり、 パソコンやハンディターミナルなどを利用したシステムを導入し、確実な処理を行 っている企業もあるが、まだその数は尐ないようである。 したがって、返品を受け取る卸売業・製造業側企業においても返品事由のわから ぬままや、商品と伝票が一致しないまま赤伝を適当に起票するなど、ずさんな処理 が施されており、取引企業間で売掛金の一致しない要因になっている。 (c) 解決案 ① 共用できるシステムを検討することで返品業務の規準を作る 手書きの返品伝票を送付している店舗が多いため、記入漏れや転記ミスなどをチ ェックできるようなシステムの導入が有効であろう。EOS や POS システムを導入 している小売側企業においても、返品業務に関してはシステム化がされていない企 業が多いが、EOS が導入されている店舗においては、発注業務とほとんど同様の運 用で返品の処理が可能であり、返品情報を取引のある卸売業・製造業側企業に送信す るのは容易であろう。 システムの導入をするまえに、納品書と同様、返品伝票の統一などを検討し、返 品伝票に記入する際の各種項目内容の標準化がまず必要であるかも知れないが、 EDI プラットホーム上では返品情報も交換できるので、各店舗においてこの返品情 報を簡単に作成し送受信できる単機能のパッケージシステムを、標準的な仕様で開 発することも有効であろう。伝票と返品商品の照合も商品コードをスキャンニング することで確認ができるので、高価な商品の場合にはSCM 情報の流用なども効果的 かもしれない。 返品システムの導入は手書き伝票による事故や人件費を軽減し、返品情報の交換

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2010 © SOOP INC. all right reserved  ページ 5 は取引企業間の売掛金の違算金額を減尐させ、返品システムの共用は返品業務のル ール化を推進することであろう。

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