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大学生の水環境認識の地域性と水環境教育-香川大学学術情報リポジトリ

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大学生の水環境認識の地域性と

水環境教育

新見 泊* ・鈴木 裕一・**・島野 安雄***

肥田 登****・ 塚田 公彦***** 目 次 1. はじめさこ 2調査方法 3大学生の水環境認識とその地域性 4.大学生の水文知識と水環境教育 5小 二おわりに 1.. は じ め に 著者らは,1981年以来主として地理学の講義を受講する−・般教育レベルの大 学生を対象として,水環境に対する意識調査を継続的に.実施している。この調 査の目的は,大学生が身近な環境,特に水環境をどのように認識し,またどの 程度の知識を有しているかを明らかにすることであった。また同時にアンケー ト調査を実施することにより学生自身の環境への関心を喚起し授業への円滑な 導入を図ることが可能になると思われた。この調査の結果を整理・分析してい くなか■で,大学生の水(自然)環境認識(観)が未成熟な状態にあるというこ とが明らかとなった。そして,著者らほ小・中・高,さらには大学教育における 一項した水(自然)環境教育の重要性を再確認するとともに,大学生の水環境 認識の現状とその地域性・構造についてもすでに若干の検討を加えてきた(新 *香川大学教育学部 ■■筑波大学地球科学系 …熊本大学文学部(非常勤) …■秋田大学教育学部 ……鹿児島大学教育学部

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新見 治・鈴木裕一L・島野安雄・肥田 登・塚田公彦

見ほか,1982;安原はか,1983;島野,1985)。

本稿の目的は,1981−1984年の4か年に実施したこの調査の結果を総括的に 報告することであり,前報でほ十分な考察を加えることができなかった水環境 認識の地域性を明らかにし,その構造的把撞を試み.ることである。本稿でほ, 調査方法についてその概要を述べたあと,全国的レベルから1981−1984年の調 査結果を単純集計だけでなく若〒のクロス集計から分析する。最後に,大学生 の水文環境についての知識の現状と,小・中・高を通しての水環境教育の現状 について現行の「学習指導要領」をもとに若〒の検討を加えてみたい。なお, 図表は文末に一・括して掲げた。 2.調査方法 水環境に対する意識調査にあたっては,第1表に示したような調査項目から なる質問紙を作成したが,その項目や質問方法には年度によって幾らか相違が ある。それらの調査項目ほ,調査対象者の性格,地理・地学の学習経験,出身 地の水環境についての認識,水文環境に対する知識,その他に大別される。 アンケ一斗調査は,主として秋田大学,筑波大学,香川大学,熊本大学,鹿

児島大学の5大学の大学生を対象に毎年5−6月に実施してきた。1981−1984

年の調査対象者の総数は3,428名で,年度別には1981年889名,1982年1,021

名,1983年931名,1984年587名であった。第2表には出身都道府県別・在籍

大学別の調査対象者数を示したが,100名以上の調査対象者があった都道府県 ほ,北から秋田県(391名),茨城県(101名),東京都(184名),岡山県(122 名),香川県(365名),福岡県(230名),熊本県(375名),宮崎県(106名), 鹿児島県(213名)の9都県である。また,大学別には,秋田大学592名,筑波

大学1,017名,香川大学622名,熊本大学829名,鹿児島大学217名,その他

の大学151名であった。 3..大学生の水環境認識とその地域性 この章でほ,アンケート調査項目のうち,大学生の認識する出身地の水事情, 生活用水源,水利用障害の経験,水災害の経験,水域の汚染の現状,水道水の

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殊について,その地域性を中心に述べてみ.たい。調査項目の幾つかほ相対的評 価尺度での回答を求めているので,回答者自身が今までにどのような直接的体 験を,またどのような間接的情報を獲得してきたかによってその回答の意味す るところほ変わってくる性質ものである。 (1)出身地の水事情についての認識 「我が国ほ,世界でも有数の多雨地帯であるアジアモンスーン地帯に位置し,

年平均降水量ほ約1800mmであり,世界の平均降水量約970mmの約2倍となって

いる…‥‥人口1人当たりの年平均降水総量は約6,000m8であり,世界の平均で ある34,000mさの約5分の1しかなく,諸外国に比べ必ずしも豊富なものではな い。‥……降水量から蒸発散して失われる畳を差し引いた量が利用可儲となり得 るものであり,これを水資源賦存畳というが,我が国全体でほ,平水年賦存畳 は約4,500億m㌔ 渇水年賦存畳ほ約3,000億m8となっている。この水資源賦存 畳のうちかなりの部分ほ,降水時に直接海洋に流出してしまう性格のものであ り,実際に水資源として利用可能な量は……約2,000億m8が一応の限界と想定 されている。人口1人当たりの水資源既存畳を地域別にみると,関東,沖縄, 近畿及び北九州が少ない地域となっている。‥‥l」 これは我が国の水資源の有限性と偏在性について述べた国土庁(1984,p. 1−5.)の「日本の水資源」の叫・部を抜粋したものである。この水資源の有限 性の克服と安定的な水需給の確保を図ることが,現在までの,また将来の我が 国の水資源政策の大きな課題とされている。 調査では出身地の水事情をどう認識しているかという問を設け,5つの選択

肢[1∴恵まれている 2やや恵まれている 3どちらともいえない 4.やや恵

まれていない 5」恵まれていない]のなかから該当するものを選び回答しても らった。ただし,1981年の調査では選択肢の数は4つであった。前報でも述べ たように,現代日本の社会問題の1つに水問題があると言われているにも拘ら ず,全体では約90%の大学生が出身地ほ水資源に恵まれていると評価してい る。勿論,この評価にほ後述するような地域性が認められる。 ところで,大学生はどのような理由から出身地の水事情に対しこのような判

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新見 治・鈴木裕一・・島野安雄・肥田 登・塚田公彦 断を下したのであろうか。出身地の水資源評価の判断理由として5つの選択肢 [1.自分自身の体験から 2.学校教育の中で教えられてきたから 3一.父母やお 年寄りから聞かされてきたから 4.新聞やテレビなどのマスコミの情報から 5.何となく]の中から択一・回答してもらった。 第3表は1983・1984年の調査結果に基づき,回答者の水資源評価とその判断 理由とをクロス集計したものである。上段の偲は実際の回答者数,中段() 内の値は水資源評価とその判断理由が無関係(独立)であるとした時の期待頻 度,そして下段ほ実際と期待頻度の差である。5つある理由のなかから「1.自 分自身の体験から」を水資源評価の理由に挙げるものは全体の60%と最多で, 以下ほ「5‖何となく」20%,「4.新聞やテレビなどのマスコミの情報から」10%, 「2.学校教育の中で教えられてきたから」6%,「3“父母やお年寄りから聞かさ れてきたから」4%であった。 しかし,実際の回答数と期待頻度を比較するならば,評価とその理由の間に は次のような関係が認められる。すなわち,水資源に「1恵まれている」と積 極的に評価している老は「1.自分自身の体験」を挙げるものが多く,「5‖何とな く」や「4マスコミの情報」などの愛味な,あるいは間接的な理由を挙げる老 は少ない。「2やや恵まれている」と評価する老は,その理由として「5何とな く」を挙げる老が多く,「1.自分自身の体験」や「4一マスコミの情報」はやや少 ない。「3.どちらともいえない」といった中立的な回答では,「5∴何となく」が 圧倒的に多く,「4‖マスコミの情報」もやや多めである。これに対して,「1‥自 分自身の体験」を挙げるものほかなり少ない。「4いやや恵まれていない」と判断 する理由でほ,「4.マスコミの情報」,「3.学校教育」などの間接的情報が多く, 「5‖何となく」といった漠然とした回答ほ少ない。「5.恵まれていない」と低い 評価を下している理由としてほ,「1‖自分自身の体験」,「3小学校教育」,「4,.マス コミの情報」が多く,「5.何となく」といった理由は殆ど無くなっている。 以上をまとめると,出身地の水事情の評価の判断理由としては,全体的に.は 自己の体験などの1次情報を挙げるものが多いものの,中立的な評価はど明確 な理屈を欠き,マスコミなど2次情報に基づいてなされるという傾向が存在す ることを指摘できる。

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次に,「水資源評価指数」を47都道府県について算出した。すなわち,1981 年については「十分恵まれている」+1=00,「比較的恵まれている」+0。33,「や や不足している」−0‖33,「非常に不足している」−1.00の評点を与え,1982− 1984年についてほ,「恵まれている」+1.00,「やや恵まれている」+0‖50,「どち らともいえない」0.00,「やや恵まれていない」−0.50,「恵まれていない」−1 00を与え,回答者の評点の平均を求め,これを「水資源評価指数」とした。 こうして求められた結果を第6表に示した。調査対象者の限られた都道府県 もあるが,第1図に大学生の出身地の「水資源評価指数」の分布図を描いてみ た。地図表現としてほ階級区分図なども考えられるが,本稿に示した−L連の分 布図は数値に大きな差異がある場合にのみ視覚的に地域的特徴を認めることが 可能な円による図形表現図とした。この図において指摘できる特徴は,以下の 通りである。 この指数の分布には著しい連続性は認められないが,太平洋・日本海沿岸地 域,特に中部日本で大きく,虫食い的に西北九州・瀬戸内海沿岸・京都・東京 でやや小さく,沖縄では負の極めて小さな値である。すなわち,沖縄の最小

−0い72から,香川0。17,福岡0.22,長崎0.31,京都・広島0.36,東京0。40と

続く。すでに水資源評価が回答者自身の体験に2次情報を加味して行われてい ることを述べたが,出身地の水資源評価についてほ後にこのような地域的な差 異が生じる要因については後に考察してみたい。 (2)生活用利用水源とその地域性 一・般家庭レベルでの生活用水利用という面から都市化をとらえると,それは 自己水源である地下水から水道水への水源転換と,水利用枚器の導入のもたら す水需要の増大で特徴づけられる。全国統計によれば水道の普及率には地域差 が認められるが,はたして家庭レベルにおいて自己水源である地下水は生活用 水源としてどのような役割を担っているのであろうか。 第4表ほ,大学生の出身地の自宅における利用水源を総括的に示したもので ある。年度により多少の差異はあるが,水道水を単独水源とするものは全体の 70%強,水道水と自己水源である地下水を併用するものは15%前後,そして地

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新見 治・鈴木裕一・島野安雄・肥田 登・塚田公彦 下水を単独水源とするものは10%強である。換言すれば,水道水の利用ははば 90%の家庭で,また地下水は30%近い家庭で利用されている。ここに示された 水道水の利用率ほ,「水道統計 昭和57年度」による全国の水道普及率(人口 比)92%とはば等しい値である。 47都道府県のすべてについて生活用水源の現状を的確に把挺し,その地域性 を述べることはできないので,ここでは50以上の回答のあった18都府県につ いてその状況を第2図に表わした。この図は都市化に伴なう家庭レベルでの生 活用水源の変遷を表現するために,著者の一人,新見(1982)が作成したもの と同山形式である。この図において,右下端(Sg=1.0,S♪=0け0)は水道未給 水状態,左上端(Sg=0.0,S♪=1.0)は水道が完備し地下水が放棄された状態 を表わしている。また,斜辺は単独水源に依存した状態(Sg+S♪=10)を表わ し,この直線から左下に離れるにつれて水源併用の程度が強まる(1.0<Sg +5♪≦2.0)。この調査で得られた各都道府県の水道水利用率は,前述の「水道 統計」の水道普及率と大差ないので,ある程度一・般的な状態を反映していると 言えよう。この図によれば,18都府県は,水道の普及が進み地下水の利用がほ ぼ放棄されてしまった大阪(27),東京(13),神奈川(14),愛知(23)など, 水道ほ普及しているにもかかわらず依然地下水が活発に利用されている香川 (37),宮崎(45),秋田(5),福岡(40)など,水道の普及は他よりも遅れ依 然として地下水の利用が活発な茨城(8),熊本(43)の3つに区分することが できる。 (3)水利用障害の経験 日常生活の水利用においては,量的にも,質的にも安定した水需給関係を維 持することが必要とされる。とはいっても,予期せぬ自然界の変動や人間の不 完全な対応によって,我々ほしばしば水利用上支障を被っている。 回答者の水利用障害の経験については,次の選択肢のなかから該当するもの をすべて選択回答してもらった。 1特にない 2.渇水時の給水制源 3..地震・洪水などの災害時の断水など 4け厳冬期の水道管の破裂など 5‖地下水(井戸水)の汚染や枯渇 6..その他

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ただし,1981年の調査では選択肢3を欠く一・方で,「工事による断水など」や 「農業用(水量・水質・水温など)」の2つの選択肢を含んでいた。なお,集計 の際にはこれらへの回答は「その他」に含めた。

第6表にほ47都道府県別にその調査結果を示したが,第3図一策8図ほこの

結果の叫部せ地図化したものである。 ここでほ,「水利用障害指数I」および「水利用障害指数ⅠI」を算定した。水 利用障害の経験総数を有効回答者数で険した億を「水利用障害指数I」また量 的な水利用障害に係わる「渇水時の給水制限」,「地下水の汚染や枯渇」の経験 数を有効回答者数で険した値を「水利用障害指数ⅠI」とし,その地域的分布を

それぞれ第3図,第4図に示した。また,第5図一策8囲は具体的な回答項目

のいくつかについてその水利用障害経験の分布を示したものである。 「水利用障害指数I」の値ほ0.2から0.8の都道府県がその大半であるが, この障害指数が0.9を上回るのほ西南日本の沖縄の1‖17をはじめ,香川1.13,

福岡0.93,長崎0.92,東北日本の秋田098,山形0.95であった。これは「水

利用障害の経験なし」の分布図(第5図)の,言わば反転図である。 次に「水利用障害指数ⅠI」の分布図(第4図)をみれば,その多くの値ほ0い0 から0.2の値であるが,沖縄の1.00をはじめ,福岡0,56,長崎0.52,香川0‖48, 広島0.41といった西日本で大きいといった地域的特徴を認めることができる。 しかし,この分布に顕著な地域的連続性ほ認められず,西日本にも大小の値が 混在する。地下水の汚染・枯渇の経験率ほ小さく,かつその分布に明瞭な地域 性も認められないので,この指数ⅠⅠの分布は「渇水時の給水制限」の経験率の 分布図(第6図)とほぼ変わらない。この指数の地域的分布の特徴は,前報(新 見ほか,1982)でも指摘したとおり,近年の我が国の「渇水被害」の多くが西 日本のこの地域を中心に再三発生している事実とも−・致している。 このほか,水利用障害の地域的特徴としては,地襲・洪水などの災害時の断 水などの局地的な発生を指摘することができる(第7図)。すなわち,秋田・宮 城など東北地方での発生は地震の被害(具体的にほ1978年の宮城県沖地震, 1983年の日本海中部地震など)と,長崎・高知・島根など西日本での発生は集 中豪雨の被害(1982年7月の長崎での集中豪雨,1983年7月の山陰での豪雨な

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新見 治・鈴木裕一・・島野安雄・肥田 登・塚田公彦 ど)と対応しているものとみなすことができる。さらに,興味深いのほ,「厳冬 期の水道管の破裂など」の経験率の分布(第8図一)である。この水利用障害が 冬季の冷え込みの厳しい東北日本の日本海側を中心に発生するのは当然である としても,冬季比較的「温暖」であるというイメージでとらえられている西南 日本の四国・九州でも発生しているという事実である。これは,冬季の冷え込 みへの技術的対応が西南日本で不十分なことを物語ると同時に.,「温暖一案冷」 といった相対的な評価尺度だけでほ自然環境の認識としては不十分であること を指摘するものであった。なお,水利用障害としての「地下水の汚染や枯渇」, 「その他」については明瞭な地域性を指摘できないので,ともにその分布図は 省略した。 (4)水災害の危険性 我が国の豪雨ほ台風や梅雨に伴って西日本で多く発生し,これらが洪水や山 崩れを引き起こし大きな災害をもたらしている。 出身地が水災害に襲われる危険性を,河川の氾濫による浸水被害,高潮によ る浸水被害,山崩れ・崖崩れによる被害の3つの項目に関して,それぞれ3つ の選択肢[1.はとんどない 2.いくらかある 3。かなり大きい]の中から選択 回答してもらった。ただし,1981・1982年は別形式であるので,ここでの集計 ほ1983・1984年のものに限った。 出身地が水災害に襲われる危険性についての各項目の回答には,「ほとんどな い」に00,「いくらかある」+0.5,「かなり大きい」+10の評点を与えり 都道 府県ごとにこの評点の平均を求めた。さらに3項目についてのこの平均評点の 平均を求め,「水災害指数」とし,第6表,および第9図一策12図にその結果 を示した。 河川の氾濫による浸水被害の危険性には,その分布に地域的な特徴が認めら れる(第9図)。すなわち,その危険性は中部日本から瀬戸内を除く西日本にか けて高く,東北・北海道でほ小さい。また所謂,郡市水害の発生をこの図にお いて顕著に認めることはできなかった。高潮による浸水被害については,三重・ 和歌山・沖縄などで局地的に大きな値であるほかは,他の地域には殆ど見られ

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ない(第10図)。山崩れ・崖崩れによる被害発生の危険性については,河川の 氾濫による浸水被害の危険性と同じく,ほぼ全国に分布している。長崎・高知 などの西日本で大きい値となり,このはか埼玉・宮城でも大きな値であった(第 11図)。さらに.,第12図はこれら3つを総合した「水災害指数」の分布図であ るが,中部・西日本の太平洋側を中心に大きな値が分布する。 なお,「理科年表」により発生した主な風水害・地震・高潮の被害をみるなら ば,ここに示した水災害発生の危険性の分布図や前掲の一・連の水利用障害の発 生分布図との対応を認めることができる。 (5)水域の汚染 貌が国では全国的に水域の汚染が進行し,これに伴って河川や湖沼などの地 表水を水源とする水道水がまずくなったと言われている。大学生ほこの状況を どのように認識しているのであろうか。調査でほ水域の汚染状況について,次 の選択肢の該当するものすべてを指摘してもらった。

1.特にない 2.河川 3.湖沼 4.海域 5.農業用水路

6.地下水 7.その他

第6表にほその結果を示したが,第13図ほ「水汚染指数」の分布,第14図

一第17図ほ水域ごとの汚染状況を示したものである。ここでいう「水汚染指数」 とは認識する水域の汚染の回答総数を有効回答数で険して得られる僧である。 水汚染指数が0,ノ80以下の小さな値は北海道・富山・石川・三重・奈良・鳥取・ 愛媛と点在し,これとほ逆に大きい値ほ宮城(171),大阪(1.73),兵庫(1. 67),沖縄(1.80)などである。また,水汚染指数の分布からみた水汚染の全国 的な進行状況の裏返しが,第14図に示した「水域の汚染特にない」の回答状況 である。これに.よれば,南関東・京阪神・瀬戸内地域でこの値が小さく,水域 の汚染が進行していることを物語っている。関東地方についてみるならば,水 域の汚染が極限状態に達していると思われる東京で「水汚染指数」の値が1.27 と予想外に小さいのは,急激な都市化のために多くの水域が消失してしまい, 水の汚染を身近に認めることすらできなくなったからであろうか。そして,東 京周辺の水域が身近に存在する農住混合地域で深刻な水汚染が認識されている

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10 新見 治・鈴木裕一・島野安雄・肥田 登・塚田公彦 と害えよう。 以下,水域ごとに汚染の状況の特徴を述べてみたい。ただし,農業用水路や 地下水の汚染についてはその数も多くなく,また特に地域的な傾向も認められ ないので,ここには示さなかった。 第15図によれば,河川の汚染は全国的に認められているが,この値が0“5以 下と比較的小さいのは北海道,宮城を除く東北地方,島根,愛媛であり,南関 東・京阪神・沖縄でほ特に著しい汚染が認められている。 日本の湖沼ほその成因から火山地域や海岸付近の平野に偏在しているが,こ の分布状態を反映して認識される湖沼の汚染状況にも著しい地域性がある(第 16図)。すなわち,関東地力の茨城や千葉,滋賀のほか,山梨・長野でも深刻な 汚染が認められている。これらほ琵琶湖・霞ケ浦・諏訪湖のような,湖岸に都 市や住宅地が広がり人為的汚染が進行している湖沼を抱える地域である。 海域の汚染は内陸部を除く沿岸地域に広く認められるが,特に瀬戸内海沿岸 地域でほ40−7q%にも達している(第17図)。 (6)水道水の味 出身地および大学所在地の水道水の殊について,それぞれ3つの選択肢[1.

おいしい 2.どちらともいえない 3.まずい]の中から,該当するものを

選んでもらった。 この設問は1982年の調査より付加したものである。ここでは,水道水の「味 覚指数」を,それぞれの回答に「おいしい」+1.0,「どちらともいえない」0小0, 「まずい」−10の評点を与え,この評点の平均値として47都道府県について 算定した。ただし,1982年については5つの選択肢であり,「大変おいしい」 +10,「おいしい」+0.5,「どちらともいえない」0い0,「まずい」−0.5,「大変 まずい」−10とした。 第18囲および第6表によれば,出身地の水道水の殊については,大阪(−0 28),京都(−013)で負の値をとる以外は正の債であるが,南関東,瀬戸内, 沖縄では水道水の昧についての評価が低い。一・方,第5表によれば,大学の所 在地の水道水の殊については,熊本大学(熊本市)の019を除いて,秋田大学

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(秋田市)−0.27,筑波大学(筑波研究学園都市)−079,香川大学(高松市) −0.18と極めて低い評価を下している。また,これら大学所在都市の水道水の 「味覚指数」は,いずれも県全体の評価とも比べてもかなり低い値である。す なわち,秋田市でほ県全体の値0.32に比べて059ほど低く,筑波研究学園都 市では県全体の値0=22に比べて1.01も低い評価であった。また,高松市でも 県全体の借0′′18に比べて036ほど低く,熊本市でも県全体の借0‖65に比べて 0.46はど低い評価であった。 このように大学生の出身地と大学の所在地の水道水の殊についての評価には 大きな差異が認められるが,これは依存する水道水源の汚染状況を反映したも のとみることができる。すなわち,「水道統計 昭和57年度」によれば,秋田 市の水道水源はそのほぼ100%を河川水に依存しており,筑波研究学園都市で ほ筑南水道企業団(湖水を主水源とする茨城県水道用水供給事業からの原水受 水と自己水源の地下水にその殆どを依存する)の給水を受けている。これに対 し,高松市では吉野川の流域変更による香川用水からの浄水受水が水源の約 60%を占め,これを河川水・地下水の自己水源と混合して給水している。さら に,貞旨本市は水道水源のすべてを地下水で賄っており,50万人を超える都市と

しては極めて稀な存在である(島野,1985)。ひどく汚染の進行した霞ケ滞を主

水源とする筑波研究学園都市では水道水の殊についての評価ほ棲めて低く,や や汚染した雄物川に依存する秋田市でもその評価ほ低い。澄んだ吉野川の水に その多くを依存する高松市,さらに豊かな阿蘇火山の地下水にすべてを依存す る熊本市でほその評価はやや高くなる。 また,同一・出身地の回答者でも,他地域の大学へ進学した葛は出身地にある 大学に進学した者に比べて出身地の水道水の味を高めに評価する傾向を持っ が,これほ複雑な郷土意識の表われであろうか。すでにこの章の冒頭でも述べ たように,同一L回答でも回答者を取り巻く水環境・水事情には差異が存在する ことからその意味するところは異なると思われる。例えば,これまでに極めて まずい水を飲んで釆た人にとっては少々まずい水でも特に何も感じられないで あろうが,かなりおいしいとされる水を飲んで釆た人はとても飲めたものでは ないと感じるであろう。しかし,多くの地域で様々な水を飲む機会を持つこと

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12 新見 治・鈴木裕一・島野安雄・肥田 登・塚田公彦 により,相対的ではあるがより客観的な評価が可能となるであろう。 (7)水環境認識に関する指数間の関係 これ■までの節では大学生の認識する出身地の水環境の地域性に焦点をあてそ の特徴をみてきたが,ここでは水環境認識の構造的把撞のための第一歩として 水環境についてのいくつかの指数間に.見られる相互関係を明らかにすることを 試みる。 第6表にほ,47都道府県ごとに各指数の値を掲げた。回答者の限られた都道 府県の存在を考慮しても,これらの指数間の関係を相互に比較することは可能 であろう。 第7表は水環境認識に関する指数間の相関表である。これによれば,相関係 数の絶対値が0.50を上回るのは,障害指数Ⅰ,ⅠⅠ間の0.65を除けば,水資源 評価指数と障害指数ⅠⅠの−0‖85,水資源評価指数と水道水の味覚指数の0.50, 汚染指数と味覚指数の−0.54である。第19図は高い相関係数を持つこれらの 指数間の相関図を表わしたものである。水資源評価指数と障害指数ⅠⅠとの高い 負の相関,および水道水の味覚指数との正の相関ほ,出身地の水資源に対する 評価のかなりの部分が量的な水利用障害の経験(障害指数ⅠⅠ)に基づいてなさ れ,これに水道水の味覚(水の汚染の指標である)で表わされる水環境の質的 状態の良否が強く反映することを示している。 ここで,水資源評価指数(y)と障害指数ⅠⅠ(ズ1),味覚指数(品)の間に ほ,次の関係が成立している。 y=0..698−1.192・ズ1+0‖266・為 β2=0.776(β=0.881) ダ=78.964 (8)大学生の持つ出身都道府県の水環境イメージ 我々はある地域について,たとえば「温暖一寒冷」,「湿潤一乾燥」,「都会的 一田舎的」など様々な相対的評価尺度によるイメージを持っている。はたして, 大学生は出身地の水環境についてどのようなイメージを持っているのであろう か。ここでは,「水資源評価指数」,水道水の「味覚指数」,「水災害指数」を指

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標として,出身都道府県の水環境イメ1−ジを探り,さらにその横型化を試みた

い。まず,第20図にほ3つの指標により各都道府県の水環境イメージを示した

が,この図において類似したいくつかのグループをみることができる。

次に,各指標について単純に47都道府県を3階級に等分した。すなわち,水

資源評価指数についてほA(0.77以上),B(0.59−0=76),C(0・・58以下),

水道水の味覚指数についてはA(0小椙以上),B(0.32−062),C(0」・31以下)

とした。また水災害指数については1(0.06以下),2(0。.07−0・11),3(0・12

以上)である。第8表は,大学生の持つ出身地の水環境イメージを類型化を試

みた結果である。また,第21図はこの結果を地図上に表現したものである。な

お,50以上の回答のあった都道府県についてほ国中に大きな字で示した。

AAタイプ(畳・質ともに優れた水資源状態)は熊本・静岡などの10県,BB

タイプ(畳・質とも普通の水資源状態)ほ秋田・愛知・神奈川・岡山・大分な

どの10県,CCタイプ(畳・質ともに劣る水資源状憩)は東京・埼玉・大阪・

香川・福岡などの10都府県であった。このほか,ABタイプが北海道など4道

県,ACタイプが宮崎など2県,BAタイプが岩手など3県,BCタイプが茨城・

千葉・兵庫の3県,CAタイプが鹿児島など3県,CBタイプが愛媛など2県で

あった。日本地図上においては,大都市でCCタイプ,その周辺でBBやBCタ

イプ,そして農村地域でAAタイプという分布/くターンを認めることができ

る。

4..大学生の水文知識と水環境教育

(1)大学生の水文知識の現状

調査においては水を教材にすることの多い地理・地学の学習状況のはか,限

られた数ではあるが水文環境についての知識についての質問項目を設け,その

現状を知ることにつとめた。

第9表は,旧教育課程での学習者である1981−1984年の回答者の地理・地学

の学習経験を示したものである。年による差異はあるが,高校における履修経

験は地理が90%以上であるのに対して,地学では40−50%である。また,大学

入試時の受験科目としてこれらの科目を選択した者は,地理30−40%,地学

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14 新見 治・鈴木裕一・・島野安雄・肥田 登・塚田公彦 10−20%である。被調査者のかなりが地理・地学を履修しているにも拘らず, 後述するように水(自然)環境に対する知識は十分とはいえないのが現状であ る(第10表)。 例えば,出身地の自宅の置かれている地形の状況を地形用語と何とか対応さ せることができるのは60−70%であり,「わからない」との回答ほ約20%にも 達する(第10−a表)。ここに選択肢として挙げた地形用語ほ高校までの学習に おいて幾度も出くわすもので,その理解の程度も高いと思われるのだが。「その 他」と答えた10−20%も「平地」や「ⅩⅩ平野」のような地形用語とはいえな い回答が多い。そのうえ,具体的な地形用語を回答したものが適切な回答であっ たという確認もない。

日本の平均年降水量は1,800mmとされているが,1981年の調査では1,

500−2,000mmの正答は24%と低率で,「知らない」が37%であった(第

10−b表)。一方,日本の降水量に比べれば馴染みがあると思われた出身地の降

水量に.ついても「知らない」が60−70%にも達し(第10−C表),その正答率 もかなり低い状態であった。また,日本の降水量は,日本の降水量を1,800mm,

世界の陸地の降水量を670mmとするならば,相対的には「かなり多い」とい

えるであろうが,正答はわずか20%で,66%ほ「やや多い」と評価した(第10−d 表)。 水に関する用語の認識状況を第10−e表によりみれば,「知っている」との回 答は社会問題として関心を集めた「地盤沈下」では高いが,他ではかなり低い 割合である。「知っている」と回答した老も,どの程度までその内容を理解して いるであろうか。「自由地下水」ほ28%が知っていると回答したが,ほたして「自 由(不圧)地下水」と「被圧地下水」との区別ほできるのだろうか。 出身地の水道料金といったより生活に密着した知識はどうであろうか。第 10−f表によれば,「知らない」との回答が90%近くを占めており,具体的に料 金を答えた者も間違った回答が多く,正答率はわずか3−4%であった(新見 はか,1982;島野,1985)。 以上をまとめてみると,大学生の水環境認識や知識は相対的かつ主観的なも のに留まり,絶対的かつ客観的な知識に乏しいといえる。特に,身近な水環境

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についての知識ほ予想外に.貧弱であった。この調査では,大学生の水(自然) 環境祝そのものに対する設問ほないが,こうした結果から推測するならば不十 分な状態にあるといえる。 (2)「学習指導要領」からみた小・中・高における水環境教育 今手元にある小学校社会,中学校社会,高等学校地理・理科Ⅰなどの教科書 を開いてみると,「水をふせぎ,水を生かしてきたくらし」とか,「環境として の水」といった葦が見られ,かつての教育課程で学んできた著者らには新鮮さ が感じられる。「教材としての水」がいかなる教科の教科書に,いかに取り扱わ れているかを知ることが小・中・高における水環境教育の実態に迫るためには 必要であるが,この節でほその第一・歩として現行の「学習指導要領」において 水が教材としてどのように位置付けられ,水環境教育がどのように展開されて いるかを概観してみたい。 学校教育法施行規則の規定により,「小学校学習指導要領」,「中学校学習指導 要領」,「高等学校学習指導要領」は全面的に改正され,それぞれ1980年,1981 年,1982年に施行された。まず,学校ごとに教育課程を概観し,水がどの教科 で具体的な教材として取り扱われているかをみたい。 a)小学校の教育課程における「教材としての水」

小学校の教育課程は,国語,社会,算数,理科,音楽,図画工作,家庭,体

育の各教科,道徳,特別活動から編成されるが,このなかで水を教材とするの ほ社会,理科,家庭である。 「社会」の目標は「社会生活についての基礎的理解を図り,我が国の国土と歴 史に対する理解と愛情を育て,民主的,平和的な国家・社会の形成者として必 要な公民的資質の基礎を養う」ことにおかれ,各学年ごとに目標と内容が設定 されている。 第1,2学年では身近な生活を通して仕事や施設の重要性を認識させること を,第3,4学年では地域社会,自然環境といった概念を導入し,地域社会にお ける人々と自然環境の密接な関係を理解させることを目指している。第5,6学

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16 新見 治・鈴木裕一‥島野安雄・肥田 登・塚田公彦 年では学習地域を日本国土に拡げ,環境としての国士の特色,日本の歴史,現 代社会の政治経済の理解を目標としている。 こうした「社会」のなかにおいて,水は教材として重要な役割を担っている。 特に,第1学年では「日常生活で使われる水,電気,ガスなどの大切なはたら きに気付かせる」とし学習への導入の役割を担い,第4学年では地域社会に.お ける人々と自然環境の係わり合いを理解させる具体的な社会的事象として,生 活に不可欠な飲料水・用水などの事業や風水害などから人々を守る事業などを とりあげ,第5学年での日本の自然環境や環境保全の学習へと繋げている。 「理科」の目標は「観察・実験などを通して,自然を調べる能力と態度を育て るとともに自然の事象・現象についての理解を図り,自然を愛する豊かな心情 を培う」ことにおかれ,第1,2学年でほ身近な生物や自然の事物事象の観察の なかからその特徴を理解させることを目指している。第3学年以降は,「A 生 物とその環境」,「B 物質とエネルギー」,「C 地球と宇宙」に区分しその内 容を示している。理科の学習における教材としても,水は重要なものとなって いる。 「A 生物とその環境」の分野でほ,第5学年で植物の成長における水の重 要性を述べ,植物体内での水の行方を調べさせるとしている。「B 物質とエネ ルギー」の分野では水の物理的化学的性質が低学年の段階から扱われ,第2学 年では水の溶解性と温度,第3学年では水の非圧縮性,第4学年では再び水の 溶解性と温度,温度と水の体積変化・3態変化,第5,6学年では水溶液の性質 をその具体的内容としている。「C 地球と宇宙」の分野では,自然界での水の 在り方や挙動を観察を通じて理解させようとしている。すなわち,第2,3学年 では日射と水温,土壌への水の浸透を扱い,第4学年では雨水が地表を流れる 様子や川原・川岸の様子を観察させ流水の作用を理解させるとしている。続い て,第6学年でほ地層と地下水を取り扱うとしている。 このはか,「家庭」においては,「A 被服」で洗濯の方法の理解と実践,「B 食物」で食品の洗い方についての理解,「C 住居と家族」でごみ処理などを取 り扱い,さらに「道徳」にほ「自然を愛護し,優しい心で動物や植物に親しむ」 がその内容に含まれ,各教科・特別活動との密接な関係のもとに実施されてい

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る。 以上概観してきたように,小学校における水(自然)環境教育は身近なかつ 具体的な事象や現象の観察を通してその水(自然)環境観を養うことにあり, 特に低学年においては教科の枠にとらわれずに指導の効果をあげる必要がある とされている。 b)中学校の教育課程における「教材としての水」

中学校の教育課程は,必修教科(国語,社会,数学,理科,音楽,美術,保

健体育,技術・家庭),選択教科(音楽,美術,保健体育,技術・家庭,外国語 はか),道徳,特別活動から編成されるが,このなかで水を教材とするのほ社会, 理科,技術家庭である。 「社会」の目標は小学校のものとほぼ同一で,「広い視野に立って,我が国の 国士と歴史に対する理解を深め,公民としての基礎的な教養を培い,民主的, 平和的な国家・社会の形成者として必要な公民的資質の基礎を養う」こととさ れ その内容は地理的分野,歴史的分野,公民的分野の3つに区分されている。 地理的分野の目標の1つは,「自然及び社会的な条件と人間の関係は,人間の 活動によって絶えず変化し,それに伴って地域も変容していることに気付かせ るとともに,環境や資源の重要性についての認識を養う」ことであると述べ, 環境・資源教育をうたっている。地理的分野において自然環境が具体的に取り 扱われるのは,「世界とその諸地域」での生活舞台としての地球,世界の自然, 世界の諸地域一自然の特色,「日本とその諸地域」での国土の自然,日本の諸地 域一自然の特色,「世界の中の日本」での国土の利用と保全である。世界や日本 の諸地域の自然の特色では,地形,気候,植生などのうち各地域の生活,産業, 災害などと関連の深い事象をとりあげ,その理解を深めるとしている。 公民的分野では,国民生活の向上や福祉の増大のために必要なものとして, 公害の防止などの環境保全,資源やエネルギーの開発とその有効な利用を取り 上げている。これらの学習においては,地図・資料の活用や観察・調査報告の 作成など作業的学習を十分取り入れるとしている。 中学校での「理科」の目標は,「観察・実験などを通して,自然を調べる能力

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18 新見 治・鈴木裕一・・島野安雄・肥田 登・塚田公彦 と態度を育てるとともに自然の事象・現象についての理解を深め,自然と人間 とのかかわりについて認識させる」ことにおかれ,小学校に比べて人間と自然 環境との密接な関係の理解をより強調した表現となっている。 理科は第1分野と第2分野の2つに内容的に区分されるが,第1分野では水 の物理化学的性質を扱うなか,「運動とエネルギー」において日常生活では資源 やエネルギーが有効に利用されていることを述べるとしている。 第2分野では,「天気の変化」において大気中の水一湿度・蒸発・降水−を扱 い,「人間と自然」では,人間の生存を支える物質とエネルギt− ,自然界のつり 合いと環境保全という項目をもうけ,「自然環境や自然の事物・現象の基礎的な 理解をもとに.して,人間の生存を支える条件を認識させるとともに,自然の開 発や利用に当たっては,自然界のつり合いを考慮しながら,計画的に行うこと が重要であることを考察させる」としている。この「人間と自然」の内容は生 徒の自然環境観の形成に極めて重要な役割を果たし得るものと期待されよう。 このほか,「技術・家庭」においては,9つの領域の1つである「F 被服」 で日常着の洗濯の方法について学習させ,「H 住居」では家庭生活における水 と熱源の合理的な使い方を考えさせ,身近な生活での教材として水を取り扱っ ている。また,「道徳」では「自然を愛し,美しいものに感動し,崇高なものに 素直にこたえ.る豊かな心をもつ」をその内容として含んでいる。 以上概観してきたように,小学校・中学校と続く教育課程においては,水に ついての教育は身近なかつ具体的な事象や現象の観察と,水についての知識を 調和的に取り上げ,児童・生徒の水(自然)環境観を培うことを指向するもの といえる。このような小・中・での水(自然)環境教育をうけて,高等学校で はどのような水(自然)環境教育が進められようとしているのであろうか。 C)高等学校の教育課程における「教材としての水」 高等学校の教育課程は小・中学校に比べより細分化され,18の各教科に属す る科目と特別活動から編成されている。水を教材として扱う教科・科目は,社 会では現代社会,地理,理科では理科Ⅰ,理科ⅠⅠ,地学であるが,理科におい て取り扱われる内容が量的にも,質的にもその比重を増してくる。このほか,

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職業高校での科目として農業水利,土木計画,水理・土質などがあるが,これ についてほここでは触れない。 「社会」の目標は「広い視野に立って,社会と人間についての理解と認識を 深め,民主的,平和的な国家・社会の有為な形成者としての公民的資質の基礎 を養う」ことであるとし,必修科目としての「現代社会」において,現代社会 の基本的な問題の1つとして人類と環境,人口問題と資源・エネルギーを扱っ ている。 選択教科としての「地理」においてほ,「世界の人々の生活の地域的特色とそ の動向を,自然環境と社会環境とのかかわりにおいて理解させ‥‥‥‥川」をその日 標とし,「生活舞台としての自然」,「自然環境と社会環境」といった項目で自然 環境を取り扱うが,自然地理の用語や概念の説明がその中心となる。このほか, 「日本史」で水稲農業の展開が,「倫理」で日本人の自然観と風土が関連して扱 われる。 「理科」の目標ほ「観察・実験などを通して,自然を探求する能力と態度を 育てるとともに自然の事象・現象についての基本的な科学概念の理解を深め, 科学的な自然観を育てる」ことである。 必修科目としての「理科I」では,自然界にみられる原理・法則の理解とと もに,自然と人間生活との関係を認識させることにその目標がおかれてい る。 すなわち,「自然界の平衡」では地球の運動,地球の形状,地球の熱収支,生態 系と物質循環を内容として,大気や水の循環,また物質とエネルギー・の流れを 中心に有機的自然と無機的自然を総合して扱うことにしている。「人間と自然」 では,資源,太陽エネルギー・原子力の活用,自然環境の保全がその内容とさ れている。この「理科I」ほ中学校理科(第2分野)の内容を継承するもので あるが,選択教科として位置付けられた「地理」や「地学」との関係はどうなっ ているのであろうか。 このほか,「理科ⅠI」では自然環境についての調査という項目を設け,「地学」 では大気と海水の相互作用のなかで水の循環などを中心に扱うことに.してい る。 このように生徒の水(自然)環境観の形成にあたっては,「理科I」などの新

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20 新見 治・鈴木裕一・・島野安雄・肥田 登・塚田公彦 設の必修科目が重要な役割を果たすことになるが,選択科目として位置付けら れた「地理」や「地学」はこれを受けて水(自然)環境観の形成にどのように 係わっていくのであろうか。 5.おわ り に 本稿では,1981−1984年の4か年に実施した大学生の水環境に対する意識調 査結果を総括的に報告するとともに,小・中・高における水環境教育の展開を 現行「学習指導要領」にもとづいて概観した。 このなかで,大学生の水環境認識の現状とその地域性に検討を加えるととも にり 出身地の水環境イメ・−・ジの類型化を試みた。また,大学生の水(自然)環 琴認識(観)は未成熟な状態にあるものの,現行「学習指導要領」の内容を概 観する限りにおいては小・中・高の教育課程では水(自然)環境観の形成には それなりの配慮がされている。しかし,長崎(1985)らの指摘にもあるように, 地理学習における自然環境の取扱いにおいては,小学校・中学校・高校と学年 が進行するに伴っで身近な教材が少なくなり,ややもすれば断片的・羅列的な 自然地理用語の説明が多くなる傾向にある。また,渋沢(1983)ほ,学習対象 地域の取り扱いに「身近な地域社会一日本一世界」といった同心円的拡大の原 理が取り入れられ,下級学校はど見方・考え方の学習を重視して,上級学校ほ ど知識・理解が中心となる傾向があるが,これは生徒の発達段階と逆になって いると指摘し,この不整合性の解消を地理教育の課題として提起している。 この調査結果を整理するなかで,指摘しておきたいいくつかの事項がある。 例えば,日本の降水量についてである。日本の降水量の地域的・季節的変化に ついては,地理の教科書にも定性的,相対的なかなりの記述が見られるのに, その平均年降水量1,800mmという具体的数値の記載はまれである。おそらく, 社.会料地理としては徒らに数値を示して暗記偏重を招き生徒の理解を妨げては という配慮があるものと思われるが,これはかえって理解に混乱を招くのでは ないだろうか。著者らも降水量について幾つかの質問を試みたが,「日本の降水 量は他の国に㌧比べどうか」という質問に対して大学生はどのように考えて回答 したのであろうか。数値の記憶を強制することほ避けなければならないが,少

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なくとも基本的な数値についてほ具体的に提示した方が学習者の理解を助ける 意味からも適切と思われる。 すでに著者の一人である島野(1985)が試みたように特定地域内における大 学生の水環境認識(それほその地域の住民のもつ水環境認識にもつながる)の 地域性を微視的に検討すること,また「学習指導要領」の内容がどのように授 業に反映されているかを知るために小・中・高の教科書に記載されている内容 を把握すること,さらに大学の−・般教育レベルでの水環境教育の在り方を検討 することなどを,今後の課題としたい。 著者らほ,学習者の水を通しての自然環境観の形成と自然環境教育の充実の −L助となるようこの調査を継続的に実施していく予定である。忌悍のないご批 判,ご助言を賜われば幸いである。なお,調査の実施にあたりご協力いただい た教官・受講生の方々に対し,記して深謝の意を表する次第である。 文 献・資 料 厚生省(1984)「水道統計 昭和57年度」日本水道協会,1181p. 国土庁(1984)「日本の水資源」大蔵省印刷局,138p. 渋沢文隆(1983)小・中・高一・貫からみた地理教育の課題.地理,28(8),128−137. 島野安雄(1985)水文環境に対する熊本大学生の意識について.熊本大学教養部紀要 自然 科学編第20号,103−118. 新見 治(1982)調査事例の比較からみたわが国の家庭用水利用構造の特性,水温の研究, 26(3),2−ユ仇 新見 治・鈴木裕一・塚田公彦・肥田 登・島野安雄(1982)水環境についての大学生の意 識一予察的調査の結果から−.香川大学−L般教育研究第21号,21−45. 長崎 正(1985)小・中・高における自然環境の取扱い.地理,30(5),128−135. 文部省(1977)「小学校学習指導要領」大蔵省印刷局,109p. 文部省(1977)「中学校学習指導要領」大蔵省印刷局,157p. 文部省(1978):「高等学校学習指導要領」大蔵省印刷局,162p. 安原正也・新見 治・鈴木裕一・・島野安雄(1983)√’自然環境,特に水文環境に対する大学生 の意識について.新地理,30(4),32−39.

(22)

新見 治・鈴木裕一・・島野安雄・肥田 登・塚田公彦 22

廣/”

−10−05 0二00二510

●●い早昏

三㌻ 醐感 背筋

第1図「水資源評価指数」の分布 都市的・− 冴1農村的 地下水利用 10 05 00 都市的一−Sp一−−−一農村的 水道水利用 第2図 都道府県別の生活用水源の状況

5 秋田 8 茨城11埼玉12千葉13東京14神奈川 22静岡 23愛知 27大阪

28兵庫 33岡山 37香川 38愛媛 40福岡 42長崎 43熊本 45宮崎 46鹿児島

OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ

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堪 0 05 10

● ●

20 0 都道府県数 水利用障薯儲数Ⅰ 第3図「水利用障害指数I」の分布 第4図「水利用障害指数ⅠI」の分布

(24)

24 新見 治・鈴木裕一・・島野安雄・肥田 登・塚田公彦 0.0 05 1.0 こ− こ) 「特にない」

/ ♂

第5図 水利用障害「特にない」の分布 00 05 10 ● ● 温水時給水制限 叫_−∴J

㌔了

第6図 水利用障害「渇水時給水制限」の経験

(25)

第7図 水利用障害「災害時断水」の経験 20 都 道 府10 = リーく 数 0 00 05 10 ● ● 厳冬期の水道管破裂 第8図 水利用障害「厳冬期の水道管破裂」の経験

(26)

26 新見 治・鈴木裕一・・島野安雄・肥田 登・塚田公彦

第9図 河川の氾濫による浸水被害発生の危険性 福井のDは資料なしを意味する

第10図 高潮による浸水被害発生の危険性 福井のDは資料なしを意味する

(27)

帖虻

0 ∩︶ 0 21 都道府県数 0 0 ●● ⋮麗 い れ 山朋 、 る 山崩れ / ヂ / / 第11図 山崩れ,崖崩れによる被害発生の危険性 福井のDは資料なしを意味する 第12図「水災害指数」の分布 福井のDは資料なしを意味する

(28)

新見 治・鈴木裕一・・島野安雄・肥田 登・塚田公彦 28

∴∴・︰遥.

0 0 2 ■1・ 都道府県数

「鮎

Ol)051015 20 ・●●●● 水汚染指数 第13図「水汚染指数」の分布 第14図「水域の汚染特にない」の分布

(29)

過。

20 都道府県数 00 05 10

/サ

第15図 河川の汚染状況 第16図 湖沼の汚染状況

(30)

新見 治・鈴木裕一L・島野安雄・肥田 登・塚田公彦

♪ウ

30 0 0 0 21 都道府県数 00 05 10

● ●

海域の汚染 第17図 海域の汚染状況

N訂蟻

]10∋ 0 0 0 21 都道府県数 −10−05 0 0 0 5

●● いe◎

昧托指数

/ダ

す ̄、

第18図 出身地の水道水の「味覚指数」

(31)

区医窄㊤匝霜空将ぷ喧豆鋸南疲画素=闘蚕菰 S.〇 ⊂⊃ 撃 籠 軽 鮮 者

(32)

新見 治・鈴木裕一・・島野安雄・肥田 登・塚田公彦 水資源評価指数 32 第20図 大学生のもつ出身地の水環境イメ1−ジ 矢印の起点は水資源評価指数00の平面であり,実線の矢印は正,破 線の矢印ほ負を表わし,矢印の長さが水資源評価指数を表わす。 4 宮 城 9 栃 木 14神奈川 19山 梨 24三 重 29奈 良 34広 島 39高 知 44大 分 5 秋 田 10群 馬 15新 潟 20長 野 25滋 賀 30和歌山 35 山 口 40福 岡 45宮 崎 1北海道 2 青 森 6 山 形 7 福 島

11埼 玉 12千 葉

16富 山 17石 川 21岐 阜 22静 岡 26京 都 27大 阪 31鳥 取 32島 根 36徳 島 37香 川 41佐 賀 42長 崎 46鹿児島 47沖 縄 3 岩 手 8 茨 城 13東 京 18福 井 23愛 知 28兵 庫 33岡 山 38愛 媛 43熊 本

(33)

∴ご二三

/ ダ

第21図 大学生のもつ出身地の水環境イメージの類型 第8蓑に対応,大文字は50名以上の回答があった都府県

(34)

34 新見 治・鈴木裕一・・島野安雄・肥田 登・塚田公彦 第1表 水環境意識調査の項目 (1)調査対象者の性格 (2)地理・地学の学習状況 (3)出身地の水環境につい ての認識 (4)水文環境に対する知識 (5)その他 所属大学・学部・学年,出身地など 高校での地理l・地学の履修経験,大学入試時の地理 地学の受験経験など 利用水源,地域の水事・胤 水道料金,水利用障害, 水災害,水汚染,水道水の味など 出身地や日本の年降水量,出身地の地形,水に関す る用語など 地形区卜地図の利用など 第2表 出身都道府県別・・大学別調査対象者数 香川大学学生には香川県立保育専門学院学生を含む。

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第3表 出身他の水事情とその判断理由 (1)水資き原の評価 計 2 3 4 5 614 169 50 57 31 921 ロ (565) (181) (81) (64) (29) (60%) +49 −12 −31 − 7 + 2 51 20 5 12 7 95 2 (58) 2 (19) (8) (7) (3) (6%) − 7 +1 − 3 + 5 + 4 評 41 17 3 6 2 69 3 価 (42) (14) (6) − 3 (5) (2) (4%) 判 断 78 0 22 25 8 153 4 (30) (13) (11) (5) (10%) 164 76 55 7 2 324 5 (187) (21) (10) (20%) −23 (60) (27) +16 +28 −14 − 8 948 302 135 107 50 1,542 計 (61%) (20%) (9%) (7%) (3%) (100%) (1)水資源評価 1恵まれている 21やや恵まれている 3どちらともいえない 4やや恵まれていない 5恵まれていない (2)評価の判断理由 1自分自身の体験から 2学校での教育の中で数えられてきたから 3父母やお年寄りから聞かされてきたから 4新開やテレビなどのマスコミの情報から 5,何とな・く 上段の値は回答数,()内の値は水資源の評価とその理由が無関係てあ るとした場合の期待頻度,そして下段の低はその差を表わす。 第4表 生活用水源の現状 (嘩位:%) 水道水単独 併 用 地下水単独 1981年 77 12 1982年 71 18 1983年 70 17 13 1984年 69 18 13

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36 新見 治・鈴木裕…・・島野安雄・肥田 登・塚田公彦 第5蓑 大学所在地の水道水の味覚指数と水道水源 秋田市 筑波研究 高松市 熊本市 学園都市 (筑波大学) (秋田大学) (香川大学) (熊本大学) 当地の味覚指数 −0,27 −079 −018 019 (有効回答) (386) (808) (373) (822) 県の味覚指数 0,32 022 018 065 (有効回答’) (267) (70) (219) (355) 味覚指数の差 −059 −1小01 −0.36 −046 当地の水道水源構成 地表水(%) 995 41 316 0小0 地下水(%) 00 160 56 1000 受水他(%) 0一5 79 9 62 8 00 県の水道水源構成 地表水(%) 791 481 298 76 地下水(%) 158 306 22小5 855 受水他(%) 51 213 477 69 当地の味覚指数は当該大学学生が大学所在地の水道水の味を評価して得られた億であ り、県の味覚指数は当該県の出身者がその水道水の味を評価して得られた値である。 受水他の項については、筑波研究学園都市の場合原水の受水でその80%ほ湖沼水(霞 ケ浦)であり、高松市の場合は浄水の受水でその100%は香川用水(吉野川)である。 資料:「水道統計 昭和57年度」(厚生省.1984)

(37)

第6表 出身都道府県別の水環境認識に係わる諸指数の億 都道府県 有効回答 評価指数 障害指数Ⅰ 障害指数ⅠⅠ 災害指数 汚染指数 味覚指数 北海道 39 78 62 00 08 74 50 青 森 24 66 50 00 00 108 47 岩 手 24 67 54 08 29 113 64 宮 城 17 63 59 18 07 1‖71 41 秋 田 391 67 98 15 06 92 32 山 形 19 84 95 11 02 105 77 福 島 32 65 63 17 10 122 56 茨 城 101 62 56 12 05 126 22 栃 木 47 77 53 13 04 102 70 群 馬 34 95 44 15 06 85 68 埼 玉 70 57 44 16 07 1.28 14 千 葉 74 61 32 18 03 1“54 23 東 京 184 40 57 19 04 127 20 神奈川 98 69 43 09 07 151 32 新 潟 37 78 70 16 127 63 富 山 29 83 62 14 07 76 67 石 川 9 89 44 04 78 72 7 58 57 00 100 67 山 梨 10 48 60 10 20 110 81 長 野 38 75 82 03 12 113 83 岐 阜 29 86 55 07 16 107 88 静 岡 66 ′ 82 34 02 15 138 73 愛 知 60 59 28 13 04 1小20 32 三 重 12 79 36 09 24 67 36 滋 賀 20 80 70 10 05 170 29 京 都 36 27 00 04 140 −13 大 阪 57 54 46 14 07 173 −28 兵 庫 52 63 55 10 12 167 23 奈 良 4 71 25 00 17 75 83 和歌山 14 58 23 08 24 92 17 鳥 取 12 81 75 08 00 83 89 島 根 14 70 54 15 16 64 45 岡 山 122 72 50 08 09 1.40 40 広 島 35 36 82 41 13 151 36 山 口 37 56 61 14 08 137 23 徳 島 37 93 59 00 17 108 60 香 川 365 17 113 48 08 144 18 愛 媛 54 45 67 14 08 75 45 高 知 9 89 78 17 89 58 福 岡 230 22 93 56 07 133 25 佐 賀 38 75 34 13 17 100 45 長 崎 79 31 92 52 17 113 30 熊 本 375 81 40 07 113 65 71 33 09 08 101 41 大 分 71 83 42 108 30 鹿児島 213 53 54 20 115 72 沖 縄 6 −72 117 1.00 34 180 13 福井の災害指数の欄の「−」は資料なしを意味している。

(38)

38 新見 治・鈴木裕一・・島野安雄・肥田 登・塚田公彦 第7表 水環=囁認識に係わる諸指数の相関表 評価指数 障害指数Ⅰ 障害指数ⅠⅠ 災害指数 汚染指数 味覚指数 評 価 指 数 1小00 −047 −0,85 −0小32 −048 050 障害指数Ⅰ 100 065 007 019 002 障害指数ⅠⅠ 100 0小32 039 −032

災害指数

100 −005

汚染指数

100

味覚指数

100 第8表 出身都道府県の水環境イメージの類型化 水 道 水 の 味 覚 指 数(水汚染の指標) A (063以上) B (032−062) C (031以下) A AA AB AC (077以上)1 滋賀 水 石川鳥取

北海道 2

宮崎 資 3 三重 徳島 高知 源 B BA BB BC (059−076)1 青森秋田愛知 茨城千葉 評 2 宮城福島神奈川 岡山大分 価 岩手長野奈良 田 兵庫 指 C CA CB CC (058以下)1 山梨 東京 京都 数 愛媛 埼玉大阪山口 香川福岡 3 広島 和歌山長崎沖縄 1,2,3は水災害指数による区分で,1は0,06以下,2は007−011,3は012以上で ある。 CAの欄の福井は水災害指数を欠くため小区分ができない。 第9表 地理・地学の学習経験 (単位:%) 1981年 1982年 1983年 1984年 高校での履修 地理 90 94 92 90 地学 43 51 45 40 大学入試受験 地理 28 40 45 44 地学 16 21 19 10

(39)

第10表 大学生の水文環境に対する知識 (a)出身地の地形状態の認識 「わからない」との回答数 有効回答数 1981年 167 (19%) 868 1982年 177 (18%) 868・ 1983年 228 (25%) 928 1984年 103 (18%) 582 計 675 (21%) 3,246 (b) 日本の平均年降水畳 平均年降水盈(mm/年) 回答率(%) 500以下 0 500−1,000 2 1,000−1,500 15 1,500−2,000 24(正答) 2,000−2,500 13 2,500−3,000 8 3,000以上 「知らない」 37 (c)出身地の平均年降水畳 「知らない」との回答数 有効回答数 1982年 624 (62%) 1,005 1983年 650 (71%) 917 1984年 399 (69%) 582 討 1,673 (67%) 2,504 (d) 日本の降水長の相対的評価 173 (20%) 565 (66%) 21 (2%) 1 (0%) 98 (11%) 858 かなり多い やや多い やや少ない かなり少ない わからない 計 (e)水に関する用語の知識 「知っている」との回答数 有効回答数 地盤沈下 806 (91%) 889 自由地下水 253 (28%) 889 中水道 117 (13%) 889 水文学 111 (12%) 889

(40)

新見 治・鈴木裕一・島野安雄・肥田 登・塚田公彦 (f)出身地の水道料金の認識 40 「知らない」との回答数 有効回答数 1981年 688 (91%) 758 1982年 779 (86%) 910 1983年 676 (87%) 775 1984年 437 (87%) 501 討 2,580 (88%) 2,944 (b),(d),(e)は1981年の調査結果

参照

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