Japanese Society for the Science of Design
NII-Electronic Library Service Japanese Sooiety for the Soienoe of Design
「
型
」 を
出
る
。「
型
」
を
つ
く
る
。Go beyond
”
KATAbF.
Create”
KATA”
.
廣 木利昌 フ リ
ー
ラ ン スデザイナー
「守」 「破
」 「離
」 武道など 「道」 とつ く もの には 「型」 (か た) が あ り ま す。
まず
「型」 を学 び (「守
」 とい う )、
その 先 を 行くため に は 「型」 を出る こ と を し な け ればいけ ない (「破」 とい い、
そ して その次の 「離」 は、
自 由 にな り新しく型を作る)そう です。 図1 「守j 「破 」「離」 につい て 創造 性とい うの は、
その [型」 を出る事、
型をつ く るこ とだと 思いま す。
型 か ら入っ て型 を出
る先日 あ る学 校で
、
学生 が 立体 系の コ ン ペに 出 すデ ザイン案 を 考え て いまし た が、
昨 年の大 賞が奇 抜な アイ デアだっ たことを気に かけて い ま し た。
彼 は構 造に興 味を持っ てい て良い作 品 を 作っ てい ま した が、
それ を無に し て昨 年の大賞
作 品に引っ張ら れ ている だけで し た。
昨 年の奇抜と言う 「型」 には まり、
「型」 を抜け出せ な く なっ てい るよ う に感じ ま し た。
解決 と して は、
その大 賞の事は気にかけ て も、
自分の良 いとこ ろ、
面白いところ を 加 え、
型 か ら抜 け 出 さ な いといけないと思 いますe 本 人 が 体 験して 実 感し な い と分か らない な と痛感し ま し た。
それ と 同 じこ と が私のf
十事で も よ く あ り ま す。
あ ま り詳し くは書け ない の ですが、
最 近 あるデ ザイン 58 SP[C’
[AL ]SSUEOFJSSDV 。l l2No.
320〔IS デザイ ン学 研 究 特集号 会社
立ち上げに協 力 していて、
他に も適用出 来る其 本 デ ザ インを行うプ
ロセスで、
私 が まず
叩 き台のデ
ザイ ン を出し、
そ れ を元に固
め てい くこと になり、
基 本 案を出し ま し た.
それ か ら私不 在でフ ォー
マ ッ トが 決 まりま し た。
私の案に良い こと が加わっ てま すが、
その 配 置で は加 わっ て い るこ と が う ま く 生 か さ れ ないと私は 思い、
左右 逆の案も両方 作る こ と に し ま した。
結 果は 左右 逆の私
の案が採用 さ れ ま した。
ちょっ と したこ とではありますが、
言わ れ たことや 当 た り前
の事、
上記の学
生の事と同じで、
「型」を抜 け出す こ と を考える、
又 はよい方 向へ 持っ てい く信 念の よ う な もの が創造 陸 に は 必要なの で は ない で し ょ う か。
服 飾雑 貨メ
ー
カー
との仕 事で は、
商 品や ブラ ン ド 再構 築に関わり、
新シ リー
ズ 立 ち 上 げに伴う商 品デ ザインか らロ ゴマー
ク、
グ ラフ ィ ッ クデ ザ インや 既 存 商品の見 直し な どを し たの ですが、
ウェ ブサイ ト も リニ ュー
アルする事に しました。
ウェ ブ プロ ダク ショ ンに 頼 ん だ とこ ろ、
あ まり思 わ し く ない もの が 出来 ヒが っ て きま した。
「コ ン テ ン ツ のボ タンが楕 円 なの は な ぜ ?」 と 聞 く と [流 行っ て いる か ら。
」 と言 う返 事が即 座に返っ てきま し たの で、
丁重 に お断り ま し た。
その結果私
が、
商品 や ブラ ンドに関わっ て お り、
熟知 してい ると言うことで制 作するこ と に な り ま した。
少々 納 期は か か りま し た が、
サー
バー
を 変え た時、
担当者が 「初め て作っ た と は思い ま せ ん で した。
プロダク ションに依 頼 して いると思いまし た。
1
と言って いま し た。
考え方は 「個性 が あ る商
品 なの で そ れ を 際 た せ る た め に、
逆にウェ ブ 自体は、
造形的要 素をシ ンプ ルにする。
、 とい うこ とでしょ う か。
個 性 的な商品 なの で ウェ ブ も個 性 的にするとい う事も あ り ま す が、
異なっ た ブラ ン ド を増や し、
イ メー
ジ を変えてい く 段 階で あ るため、
上記の考えノ∫ に し ま し た。
今か ら 思 う と 「流 行っ て い る か ら」 と い う 「型」 には まっ てい る事が引っ 掛か っ たの でし N工 工一
Eleotronio LibraryJapanese Society for the Science of Design
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よ う か
。
ウェ ブの 世 界では流 行っ て いる か も 知 れ ま せ ん が、
サイ トを訪れる人 に は 関 係 ない と思い ます.
流 行 に 影 響 は 受 ける で し ょ うが、
そ の 「型」 に は ま っ て い る とバ ク り、
その 「型」 を ちょ っ と出 る と 「お、
い いね。
」 となるの で は な い で しょ う か。
イノ ベー
シ ョン と い うの は、
「ある モ ノが 肚に出て、
何で 今 まで気 づ か な かっ たの かと思い、
その 後そ れ が 当 たり前にな ること。
」だと言っ た 人 がいま す が、
なる ほどと 思います。
し か し加えて 言う と、
ユー
ザー、
消 費 者は そ のバ ク リ を 購 人 す る 人 が多い のも事実で す が。
創 造 性がな くてはいけ ない という 人 と、創
造 性あるもの=
変な もの と 言 う 人の二 通りがい るよ う な 気が し ます。
しか し、
生み出す側か ら す る と 「型 」 を出る、
イノ ベー
シ ョ ン、
ブレイク ス ルー
を重 視 し て い か な い とい け ない と思っ て い ま す。
「型」をつ く る 「離」 は、
まさにイノベー
ショ ンで は ないか と 思い ます。
新しい 「型」で あ り、
一
何で今まで気づ かなか ったの か。
」 という事です。 皆が認め、
買いた く な る モ ノ、
つ くる側では、真似
し た くなるモ ノで す。
し かし、
本 来の意 味での 「離」 は 数 える ほどと思い ま す。
私 はその よ う なモ ノ はデ ザイ ン し た 事 が ありま せ んe しか し関わっ た事は あ り ま す。
そ れ は、
照 明 デ ザイ ナー
の パイオニ アの方の 事務 所に在籍
し た事
で した。
日 本で照 明デザ イナー
はその方以前はい ま せ ん で し た。
その 方がい ろい ろと 活 動 を し、
しだい に認 知さ れるよ う に な一
った事に よ り現 在、
照 明に関 わ るデザイ ナー
とい う 「型」が出 来ま し た。
セ ル フプロジェ ク トのプロセス私は
、
2004 年
に セ ルフ プロ ジェ ク トを思い 、’
tlち ました
。
それが 「deg
.
ign
for
peace
project
、
(以 ドd や一
p)です
。
「dfp−
p」 の概 要 を簡 単に説 明 すると、
プロ ダ ク ト (メッ セー
ジ性を加え た製 品) を 通 し て、
平 和に 貢 献す るブラ ン ドです。
以 ドに実 際の フ ロセ ス を 飾り な く書き
、
創 造陸に 関し て検証し ます。
2004
年5
月、
企業
か らの委 託であれ ば 制約 や 背 景 がありますが、
あ え て作らず、
力 タ チの ト レー
ニ ン グのつ も りで ドロー
イングを 始め ま し た。
毎 日コー
ヒー
や お茶を沢山飲む 身 近 な もの とい う ことで、
マ グカップとだけ決め ま し た.
ま ず はマ グ カップっ て こ うだよ な と 思 う 基 本 的な カ タ チ を描き ま し た。
期 限 を 決め て い なかっ たので1
週間で50
個 ほ ど で す。
そ してカッ プ部 とグリッ プ部に分け、
い ろ い ろ と描 き 組み合わせ ま し た。
資 料1 ドロー
イ ング例それか ら全 体で考え る より
、
グ リッ プ 部だけに絞 っ て考えて み よ うと思 い ま し た。
そ れ か ら スケ ッ チ を描き続け まし た。
2
週間 程です。
し か し何か しっ く りこない事
がありま した。
それ は、
ただ
カ タ チ を 変え た だ けの モ ノ、
変 わっ たモ ノ で い い の か と い う 事です。
企 業の依 頼で はないの で 自 由 に カ タ チ を 考 えて もい い の です が、単
体でデザイ ン して も制 約や背景、
(今になっ て思 えば
)「型」がな い のだと無意
識 に ありま し た。
カ タ チだけ出 来た とこ ろで どうな る のだろ う と。
リ サー
チ したり、
「自 分で使 う な ら」 と考え るで しょ う。
何 かに特 化し た モ ノ、
シ ンプル に考え る事が大切 だ と実 感し てい ま した。
依 頼が あ る場 合では、
普通に考えて いる 思考で す。
そ し て私 は今ま で、
時代 と共 に移り変わっ て い く 「デザイン1
ということ につ い て、
できる こと を考え ていま した。
ある朝
、
ニ ュー
スを 見 ました。
イラ ク 人のf
ども の 目の 手術をさ せ よ う とした橋田 さ ん達の銃撃事 件 です。 「ひら めいた !」 と言いたい と こ ろ ですが、
私 白身娘が い る の で その時は ど う し て その様 な 行 動を して い る入 が 殺さ れ るの か と理不尽に思っ た だ け で し た。
「 凵 ほ ど たっ て、
ふ と 「 銃 撃」一・1
どうして そ ん な事
に な るのか」 → 「殺 さないで くれ」→ 「助
け たい 」一
→
「マグ カ ップの デ ザイ ンどうしよう 」→
デ ザ イン学 研 究 特 集 号 SPECIAL ISSしE(,FJSSDVol l2 Ne
,
3 2005 5gJapanese Society for the Science of Design
NII-Electronic Library Service Japanese Sooiety for the Soienoe of Design
「何か括り (型 ) が 欲 しい 」
→
「銃撃
」→_。
と頭 を駆 け 巡っ て いま し た
。
Let’
s・
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ow ・awayしhe gun and g厂asp this
騨1丶
、,
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鹽
・
・
轄一
P“.
ド
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〆轟そ
の
銃
を
捨
て
、
そ
し
て
こ
の
銃
を
握
ろ
v)
O 資料4 マクカップ 決 定案 資料2 銃の ドロー
イングそし て
、
そう い えば グリッ プを銃の カ タ チ に 見立 て たモ ノも描いた な と今までの ドロー
イン グを 見な が ら思い出しました。
(資料2
)辱》
署
D
・・礁
曾
1
Ashtray
瀞
1se
資 料3 ラフ モデ ル 検 討 デ ザ インと’ ド和 を ミッ ク スし た らと。
私は今まで 何 とな く思っ て いた 事 があ り ま した。
アー
トでも デ ザイン で も、
何かを イメー
ジした もの、
メッ セー
ジ 性の あるもの でも 叫ぶだけで その先 が空自 な事が嫌 で し た。
そ し て今回 も [メッ セー
ジ性を加えたプロ ダク ト1 で良い の です が、
そこか ら進 ま な く な りま した。
(資 料3
)一
ヶ 月ほど たっ た時、
解決でき な く て も淋rl
維 持に支 援出 来 ればと 思い、
寄 付を 考え ま した。
(資 料4
)その製 品が 売 れる事で収 益の 部をこ の 事に使お う と
。
そ う思う と次々 と他の プロ ダク トの デザインが描 け、
シリー
ズ化 し たい と思っ て いま し た。
(資 料5
> 資料5 シ リー
ス案 セル フプ
ロジェ ク トの検
証 創 造性に関してふ り返る と、一
一
一
つ の 考え を展開 し (フ ォ ルムの ドロー
イン グ)、
完成は 考えずプロセ ス を重 視。
完 成 時の 1一
型」 を最 初からつ く らず、
ブ.
ロ セ ス か ら発 見を し、
発 展。
後に具 体 化に伴う一
型1
(製 品、
ブラ ン ドの コ ンセフト) に 近づける解釈を 付 加。
−
dfP−
p」 で は.
デ ザ インと平和の.
二つ の事 柄を あ わせ た 「型1
と考え ます。
その 都 度 考え、
感じ て い て計画性に欠けるよう であ り ま す が、
最初
か ら’ 卜和 な ど考えつ くこ とが出 来 ない と思いま す。
自分が考 えつ かない ことに出会 うこと、
そ こ に 創 造 性 が あ る と思いま す。
言葉 だけ ですが、
恥ずか し な がら現 場の 丶’
/l
場 か ら デ ザ インに お け る 創 造 性 研 究 に役 、 S /l
てばと思い 書き ま した。最後に こ の よ う な機 会を頂 き
、
誡に感 謝い た し ます。
60 SPEC1へ]