Interna.tional
Students'
Formation
of Education
Movements
and Higher
Education
Hubs and Change
of Multicultural
Policies:
Societies
t: t
C *
Pvliki Sugimura
Abstract
The purpose of this paper is to discuss how international students' movements affect higher education policies with an aim of forming education hubs. International students' movements have become more active, massive and diversified in the process of globalization and internationalization of higher education. People in general have come to be more concerned about studying abroad through the cross-border programs, while governments are also eagerly attracting international students for human resource development.
There are several types of students' movements as follows; 1) bilateral movement, 2) multilateral movement through international networking, and :3) transit movement in which students can move from one place to another. As a result., education centers have appeared or are being designed to become hubs for international students. Those hubs are classified into three types; "student hub", "skilled workers hub"
, and "knowledge /innovation hub" (Knight, 2011), which can become an important strategic factor of higher education policy in many countries. For example, Sri Lanka has just started a reform of higher education with an aim to become "the most-cost effective and quality education hub in Asia". Malaysia has already started functioning as a "student hub", thus attracting various international students from Asia, Middle East and African countries. It can
be said that Malaysia is a transit point as the preliminary destination for students who will eventually go on to English speaking countries like USA, UK, Canada, Australia and so on to get higher degrees.
However, the formation of hub by international students' movement has also caused some issues as follows; frictions between local people and newcomers, drastic cultural changes and social security problems, one of which is the typical issue of people flowing illegaly into countries. These conflicts can stimulate people's nationalism, thus bringing about controversial political debates. International students' movements can provide higher education policies with new perspectives, while it is also true that it causes political and social problems.
* ± .1Nt 0 At f it #f, E-mail: miki-sqsophia.ac.jp
1.は じ め に グ ロ ー バ ル化 や 国 際 化 の 進 展 に伴 い 、 今 日、 高 等 教 育 政 策 の あ り方 は 大 き く変 容 して い る 。 従 来 の 高 等 教 育 政 策 は 、 国 家 発 展 の た め の 人材 育 成 の機 能 を、 自 国 の 教 育 制 度 の 枠 組 み を中 心 と して 展 開 して きた 。 諸外 国 へ の 留 学 も行 わ れ て きた が 、 そ れ らは 、相 互 理解 交 流 で あ っ た り、 あ る い は相 手 国 か ら技 術 や 知 識 を学 び、 そ れ を 自 国 の 発 展 に役 立 て る と い う もの で あ り、 しか もそ う した 交 流 も ご く一 部 の学 生 に 限 られ て い た。 しか し なが ら、今 日で は、 国 内 にお け る 高 等 教 育 の大 衆 化 に加 え 、 国 外 へ 向 け た 学 生 移 動 の 動 き、 あ るい は 国外 か ら 自国へ 来 る学 生 移 動 そ の もの が 大 衆 化 し、 か つ 多 様 化 して い る 。 こ う した 状 況 の 中 で 、 高 等 教 育 の あ り方 自体 も、 そ れ ま で の 自国 の 社 会 発 展 を主 軸 に置 い た 政 策 の あ り方 か ら、 諸 外 国 の 動 向 を ふ ま え た 政 策 展 開 を 図 る 必 要 が 生 じて い る。 そ こ で は、 高 等 教 育 の 目的 の ひ とつ で あ る国 家 発 展 の た め の 人 材 育 成 の 場 に 、 学 生 移 動 を含 め た 人材 移 動 の活 発 化 とい う新 た な要 因 が 加 わ り、 自国 の 人材 育 成 に と ど ま らず 、他 国 か らの 人材 をい か に 活用 す る か とい う視 点 も重 要 な戦 略 とな っ て い る 。 こ う した学 生 移 動 の 変 容 とそ れ に伴 う高 等 教 育 政 策 の あ り方 の変 化 は 、 先 進 国 に と どま らず 、 発 展 途 上 国 の高 等 教 育 政 策 に も大 きな影 響 を及 ぼ す よ う に な っ て い る 。 発 展 途 上 国 にお い て は 、 自国 内 で の 高 等 教 育 が 非 常 に 限 られ た もの で あ り、 先 進 国 へ の留 学 が 活 発 化 す る一 方 、 そ れ が 同 時 に頭 脳 流 出 を引 き起 こす とい う図 式 が 一 般 的 で あ った 。 しか しな が ら、今 日で は、 自国 の 高 等 教 育 の 国 際 化 を 図 る こ とで 、 自国 の 学 生 の 高 等 教 育 需 要 に応 じ、 頭 脳 流 出 問 題 へ の解 決 を 図 ろ う とす る と と もに 、 他 国 か らの 学 生 移 動 を誘 致 す る こ と で、 国 際 社 会 に お け る高 等 教 育 の 拠 点 と して の 「教 育 ハ ブ(educationhub)」 を 目指 そ う とす る高 等 教 育 政 策 が 展 開 され る よ う に な って い る 。 小 論 で は 、 この よ うに 大 衆 化 し多 様 化 す る 学 生 移 動 が 、 高 等 教 育 政 策 に どの よ う な影 響 を及 ぼ して お り、 そ れ が どの よ う な 政 策 を生 ん で い る の か 、 同 時 に そ う した 政 策 が 、 どの よ うな 新 た な課 題 を もた ら して い る の か を検 討 す る 。 は じめ に 、 学 生 移 動 の 大 衆 化 と多 様 化 、 な らび に そ の 類 型 を 先 行 研 究 に 基 づ き整 理 した あ と、 次 にそ う した 学 生 移 動 の 高 等 教 育 政 策 にお け る 影 響 を端 的 に 示 す もの と し て、 高 等 教 育 政 策 に お け る 「教 育 ハ ブ」 創 出 の 動 向 を把 握 す る。 そ の う えで 、 実 際 に 「教 育 ハ ブ 」 と な る こ と を 目指 し、 あ る い は 推 進 して い る ス リ ラ ン カ と マ レー シ アの 事 例 を と りあ げ 、 そ れ ぞ れ の 国 で 学 生 移 動 に伴 うハ ブ形 成 が 、 国 際 化 を推 進 す る重 要 な 手段 に な っ て い る一 方 、 そ れ が 国 内 の 多 文 化 社 会 に新 た な 変 容 と課 題 を もた ら して い る こ と を 指摘 す る。
II.学 生移動 の大衆 化 と多様化
1.「 普 通 の 人 々 」 に よ る大 衆 化 今 日、 世 界 の 学 生 移 動 は 、 量 的 拡 大 と 流 動 性 お よ び 移 動 ル ー トの 多 様 化 と い う 特 徴 を も つ よ う に な っ て い る 。 ま ず 学 生 移 動 の 量 的 拡 大 に つ い て は 、そ れ が 「普 通 の 人 々 」 に よ る 大 衆 化 に よ っ て 引 き 起 こ さ れ て い る こ と が 指 摘 さ れ る 。1975年 に 国 外 で 高 等 教 育 を 受 け て い た 学 生 は 世 界 中 で 約80万 人 で あ っ た の が 、1985年 に はllO万 人 、1995年 に は170万 人 、2005年 に は260万 人 と な っ て お り、 さ ら に2010年 に は4,ll9,002人 と な っ て い る 。(OECD2010:313,2012:381)。 絶 対 数 で は35年 の 問 に 約5倍 以 上 に 膨 れ 上 が っ て い る こ と に な る 。 こ の よ う に 学 生 移 動 が 活 発 化 す る 背 景 に は 、 複 数 の 要 因 が 考 え ら れ る 。 第 一 に 、 個 人 の 高 等教 育 需 要 で あ る。 そ れ は 留 学 を 可 能 にす る個 人 の経 済 力 の 伸 長 に 留 ま らな い 。 今 日の学 生 移 動 をみ て い る と、 経 済 性 とい う意 味 で は、 よ り安 く費 用 の か か らな い 教 育 機 関 の 選 択 は、 引 き続 き重 要 な 要 因 で あ る 。 しか しな が ら、 今 日で は、 た とえ 経 費 が 多 くか か っ て も、 教 育 を一 つ の 財 産 形 成 とみ な して そ の 将 来 性 に 投 資 す る と考 え、 費用 が 高 く と も よ り充 実 した プ ロ グ ラム を 選 択 す る 者 も多 い。 さ ら に発 展 途 上 国 の 出 身 者 の な か に も、 子 弟 を留 学 させ る だ け の 十 分 な 資 産 を有 して い る場 合 に は、 子 ど もに よ り良 い教 育 を うけ させ る た め で あ れ ば 費 用 は問 題 で は な い とす る事 例 もみ られ る。 第 二 に 、 そ う した個 人 的 需 要 を 生 み 出す だ け の さ ま ざ ま な プ ロ グ ラ ムが 増 加 して い る こ とで あ る。 特 に、国境 を超 え て展 開 さ れ る プ ロ グ ラ ム(ク ロ ス ボ ー ダ ー ・プ ロ グ ラム 、 トラ ンス ナ シ ョ ナ ル ・プ ロ グ ラ ム)の 登 場 に よ り、 従 来 の よ う に、 当該 国 に行 か な け れ ば そ の 国 の 高 等 教 育 機 関 の 講 義 が 受 講 で き ない とい う よ う な こ とは必 ず し もな くな り、A国 にあ る大 学 の プ ロ グ ラ ム を B国 で 学 ぶ とい う よ う に、 よ り身近 に、 かつ 手 軽 に海 外 の 高等 教 育機 関 の プ ロ グ ラ ム を学 ぶ 機 会 が 増 えた 。 こ こ で い う ク ロ ス ボ ー ダ ー ・プ ロ グ ラム 、な い し トラ ン ス ナ シ ョナ ル ・プ ロ グ ラム とは 、 ニ カ 国 あ る い は そ れ 以 上 の 複 数 の 国 に跨 っ て 学 生 が 履 修 す る こ と を特 徴 とす る もの で あ る。 そ こ に は プ ロ グ ラ ム履 修 国 で 一 定 の 期 間 を学 び 、 残 りを学 位 授 与 教 育 機 関 が あ る 第 三 国 で履 修 す る部 分 学 位 プ ロ グ ラム や 、 学 位 授 与 機 関 の分 校 、 そ こ で の カ リキ ュ ラ ム を履 修 す る こ とで 学 位 取 得 を 目指 す プ ロ グ ラム 、 さ ら に はe一ラー ニ ング等 に よ る遠 隔教 育 や 通 信 教 育 を利 用 した プ ロ グ ラ ム な どが み られ る。 ま た 、取 得 で きる学 位 も相 手 国 の 教 育 機 関 の 学 位 で あ る場 合 や 、 自 国 と相 手 国 の 両 方 の 学 位 が 取 れ る二 重 学 位 プ ロ グ ラム な ど、今 日で は そ の 形 態 も様 々 で あ る1。 こ う した プ ロ グ ラ ム の ほ とん ど は英 語 を教 授 用 語 とす る ものが 多 く、 か つ 「移 動 」 とい う意 味 で も、 実 際 に プ ロ グ ラ ム の 実 施 国 に行 っ て 学 ぶ プ ロ グ ラ ム に と ど ま らず 、 自 国 に い な が ら海 外 の プ ロ グ ラム が 履 修 で き る もの まで よ り多 彩 な プ ロ グ ラム が 展 開 され る よ う に な って い る。 第 三 に、 高等 教 育機 関側 や各 国 政府 が 、従 来 以 上 に学 生 の獲 得 に積 極 的 に乗 り出す よ う に な っ た こ とが 考 え られ る 。 高 等 教 育 に お け る民 営 化 や 私 立 セ ク タ ー の 進 出 とあ い ま っ て 、移 動 す る よ り優 秀 な 人 材 確 保 は 、 高 等 教 育 機 関 に と って は運 営 と質 保 証 の 点 で 、 ま た 各 国 政 府 に と っ て は社 会 発 展 の た め の 人材 育 成 と と も に、 国 際 化 にお け る 対 外 文 化 交 流 の プ レゼ ンス 確 保 と して 重 要 な手 段 と な るた め で あ る。 この よ う に、 学 生 移 動 を加 速 させ て い る 学 生 の教 育 需 要 、 柔 軟 な プ ロ グ ラ ム、 高 等 教 育 機 関 ・ 各 国政 府 の 高 等 教 育 政 策 の積 極 的 展 開 とい っ た要 素 は 、 あ た か も顧 客 と商 品 と生 産 ・販 売 者 か ら な る 「サ ー ビス 産 業 」 の 構造 を彷 彿 と させ る。 学 生 移 動 の 大 衆 化 は、 ま さ に 高 等 教 育 が そ う した 「サ ー ビス 産 業 」 の 一 つ と して 語 られ る よ う に な った ひ とつ の 帰 結 とい え る。 2.学 生 移 動 の多 様 化 次 に 、 大 衆 化 し量 的 に も急 増 して い る移 動 す る学 生 の移 動 先 をみ る と、 留 学 先 も多 様 化 し始 め て い る こ とが わ か る。2008年 に 国外 にお い て 高 等 教 育 を受 け て い た学 生330万 人 の う ち、 移 'ト ラ ンス ナ シ ョナ ル ・プ ロ グ ラ ム に つ い て 、杉 本均(2011)は 、 「伝 統 的 留 学 に対 して、 新 た に 「非伝 統 的 『留 学 』」 とい うモ デ ル を提 示 し、 次 の よ う に説 明 して い る。 す な わ ち、 「伝 統 的留 学 」 で は 、学 生 が 実 際 に そ の留 学 先 国 に移 動 し、そ こで 生 活 しな が ら学位 や 資格 、技 能 を獲 得 す る。 そ れ に対 し、「非 伝 統 的 「留 学 』」 で は 、① 留 学 生 二学 習 者(プ ロ グ ラ ム履 修 者)、 ② 学 校=教 育 課 程 担 当 者(プ ロ グ ラ ム実 施 者)、 ⑧ 大 学=そ の 終 了 に伴 う学 位 ・資格 ・単 位 の 認 定 者 ・授 与 者(学 位 等授 与 者)の 三 者 間 の 関係 を考 え た 場 合 、 第 一 の 形 態 と して学 生 の 移 動 を伴 わ な い プ ロ グ ラ ム(通 信 課 程 、 海 外 分 校)、 第二 の形 態 と して履 修 プ ロ グ ラ ム と学 位 授 与 大 学 が 一 部 も し くは 完 全 に分 離 され る プ ロ グ ラ ム(部 分 学 位 プ ロ グ ラ ム また は ッ イ ニ ン グ ・プ ロ グ ラ ム 、外 国 機 関 提 携 学 位)、 さ らに留 学 先 国 と は ま た違 う第 三 国 の学 位 を 目指 す プ ロ グ ラ ム な どが あ り 「留 学 概 念 のパ ラ ダ イ ム転 換 」 が 起 きて い る と指 摘 して い る。
動 先 の 国 を み る と 、 第1は ア メ リ カ で 全 体 の18.7%、 次 い で 英 国(10.0%)、 ドイ ツ(7.3%)、 フ ラ ン ス(7.3%)、 オ ー ス ト ラ リ ア(6.9%)、 カ ナ ダ(5.5%)、 ロ シ ア(4.3%)、 日 本(3.8%)と な っ て い る が 、 こ の 割 合 を2000年 と比 較 し て み た 場 合 、 そ の 比 率 は 微 妙 に 変 化 し て い る こ と が 指 摘 で き る 。 た と え ば 、 ア メ リ カ は8年 前 も1位 で は あ り 、 そ の 点 で は 変 わ ら な い が 、 当 時 の 世 界 に お け る ア メ リ カ の 留 学 生 受 入 れ シ ェ ア は24%で あ っ た の に 対 し、2008年 に は6.7%も 下 が っ て い る こ と に な る 。 同 様 に シ ェ ア 率 が 下 が っ た の は ド イ ッ(2%減)、 英 国 、 ベ ル ギ ー(各1% 減)、 フ ラ ン ス 、 南 ア フ リ カ 、 ス ウ ェ ー デ ン、 中 国(各1.5%減)と な っ て い る 。 こ れ と は 逆 に 、 シ ェ ア を 伸 ば し て い る の は オ ー ス ト ラ リ ア 、 韓 国 、 ニ ュ ー ジ ー ラ ン ドで あ り 、 い ず れ も1%の 伸 び で あ る 。 ま た 注 目 さ れ る の は ロ シ ア が2%も シ ェ ア を 伸 ば し て い る こ と で あ ろ う(OECD2010: 314)。 さ ら に ア メ リ カ の 受 入 れ シ ェ ア は2010年 に は16。6%に ま で 下 が っ て い る(OECD2012: 379)a ま た 、 そ れ ぞ れ の 受 入 れ 国 の 人 数 の 変 遷 を み る と、2000年 と2008年 を 比 べ た 場 合 、 ア メ リ カ は 、2000年 の 時 点 で の 留 学 生 数 は 約51万 人 で2008年 に は 約62万 人 と な っ て お り、 そ の 増 加 率 は21%で あ る 。 同 様 に 英 国 は 約22万 人 が39万 人 と な り74%、 オ ー ス ト ラ リ ア で は14万 人 が23 万 人 と な り67%の 伸 び と な っ て い る 。 こ れ に 対 し て 、 ア ジ ア の 国 々 は 著 し く 受 入 れ 留 学 生 数 を 増 や して お り、 た と え ば 、 マ レ ー シ ア は 約28000人(2002年)が8万 人(2009年)と278%の 伸 び を み せ 、 同 様 に 中 国 が2000年 の 時 に5万2000人 だ っ た の が2008年 に は22万 人 と428%の 伸 び を 、 韓 国 は1万2000人(2003年)が6万3000人(2008年)と519%増 加 し、 さ ら に シ ン ガ ポ ー ル に い た っ て は 、2002年 に1万1000人 だ っ た の が 、2008年 に は9万 人 と818%の 増 加 率 を 示 して い る2。 こ う し た 留 学 先 の 多 様 化 に よ り、 実 際 の 学 生 移 動 に は 大 き な 変 化 が 生 じ て い る 。 そ れ は 学 生 移 動 の 動 き は 送 り 出 し 国 と 受 入 れ 国 の 二 地 点 間 の 移 動 だ け で は な く、 場 合 に よ っ て は 三 地 点 以 上 の 移 動 も含 ん で い る こ と や 、 ま た 、移 動 の 流 れ も、英 語 圏 先 進 国 へ の 一 方 向 的 な 流 れ に 限 らず 、 費 用 や 出 入 国 管 理 等 の 社 会 的 条 件 な ど を 比 較 して 、 学 位 や 資 格 取 得 に よ り有 利 な フ.ログ ラ ム を 選 ん で 起 き て い る た め で あ る 。 こ こ で 学 生 が ど の よ う な 要 因 で 移 動 先 を 選 択 し て い る か と い う こ と に つ い て は 、 エ ジ プ ト、 イ ン ド、 イ ン ド ネ シ ア 、 南 ア フ リ カ に お け る 学 生 移 動 に 焦 点 を あ て て 調 査 し たDeWit(2008: 28)ら の 要 因 分 析 が 興 味 深 い 。 そ こ で は(a)教 育 的 要 因 、 す な わ ち プ ロ グ ラ ム の 内 容 、 ラ ン キ ン グ や 社 会 的 評 価 、 就 学 費 用 、 自 国 制 度 との 連 携 、 相 手 国 大 学 と の 戦 略 的 連 携 、(b)政 治 ・社 会 ・ 文 化 的 要 因 、 す な わ ち 言 語 問 題 や 異 文 化 適 応 、 政 治 的 社 会 的 安 定 、 出 入 国 管 理 政 策 、 学 問 の 自 由 、植 民 地 時 代 か ら の つ な が り 、地 域 統 合 、宗 教 的 要 因 、(c)経 済 的 要 因 、(d)人 材 開 発 の 指 標 、 留 学 後 ・帰 国 後 の 雇 用 機 会 、(e)地 理 的 要 因 が あ る こ と が 指 摘 さ れ 、 か つ て の 北 側 の 欧 米 先 進 国 へ 集 中 し て い た 学 生 移 動 が 、 今 で は 、 南 側 諸 国 間 の 移 動 や 、 北 側 諸 国 か ら南 側 諸 国 へ の 移 動 と 多 様 化 し て い る と 述 べ て い る 。 ア ジ ア に お い て 、1980年 代 か ら2000年 代 は じめ に か け て の ア ジ ア 人 学 生 の 移 動 動 向 が 、 欧 米 一 辺 倒 で あ っ た か つ て の 動 き か ら、 ア ジ ア域 内へ も広 が りをみ せ る よ うに な って い る こ とに も、 こ う し た 要 因 が 当 て は ま る 。 こ の ア ジ ア 域 内 で の 学 生 移 動 の 活 発 化 は 、 日本 、 中 国 、 韓 国 の 東 ア ジ ア3力 国 間 の 学 生 移 動 、 東 ア ジ ア とASEAN、 あ る い はASEAN域 内 の 学 生 移 動 、 イ ン ド を 中 心 と す る南 ア ジ ア 域 内 の 移 動 な ど が あ げ ら れ る 。 WorldBank2011:1(Originaldatafrom:CarolineMacreadyandCliveTucker,WhoGoesWhereand YVhy?ArzOverviewandAnalysisofGlobalEducationalMobility,NewYork:InstituteofInternational Education).
そ れ に加 え、今 日で は 、 後述 す る よ うに 、 中東 お よ び ア フ リカ か ら東 南 ア ジ ア の 国 々へ の学 生 移 動 の 急 増 が 目立 つ 。 学 生 移 動 を促 す 要 因 と して 学 生 の 招 致 活 動 が 活 発 化 して い る ア ジ ア で は 、 域 外 との つ なが り を もつ こ とに よ り、 発 展 的 に高 等 教 育 の 国際 化 を進 め よ う と して い る。 そ の 典 型 例 は 、 マ レ ー シ ア が 重 点 を お い て い る 中 東 諸 国 か らの 留 学 生 受 入 れ 、 な ら び に ア フ リ カ諸 国 か ら の留 学 生 受 入 れ で あ ろ う。 特 に2001年 に ア メ リ カで 起 きた 同 時 多 発 テ ロ以 降 、 イス ラ ー ム 圏 の学 生 の 移 動 が 制 限 さ れ る な か で 、 マ レー シ ア は 当 該 地 域 との 経 済 関係 強 化 等 の戦 略 か ら イス ラー ム 国 家 と して 受 入 れ を行 って きた 。 こ こ に は、競 合 す る シ ン ガポ ー ル や タイ とは異 な り、 イス ラ ー ム 国 と して の 特 性 を生 か して 交 流 拠 点 と して の 差 別 化 を図 ろ う とす る意 図 も見 出 す こ とが で き る。 他 方 、DeWit(Ibid.)が 指 摘 す る よ う に、 ア フ リカ で は、 南 ア フ リ カが サ ブサ ハ ラ 以 南 の学 生 の 留 学 先 と して 中心 的 役 割 を果 た して お り、 あ る い は エ ジ プ トが 宗 教 的 要 因 か ら ア ジ ア、 中 等 地 域 の 様 々 な国 か らの 学 生 移 動 の 目的 地 と な って い る。 3.学 生 移 動 の類 型 以 上 述 べ た よ うな 学 生 移 動 につ い て 、杉 村(2011:S17)は そ の 流 動 【生を3つ の 類 型 に 分 類 し て い る。 第1の 型 は従 来 型 と もい え る送 り出 し国 と受 入 れ 国 の 間 の 二 国 間 ・二 地 点 間 の 移 動 で あ る。 この 移 動 は 、特 定 の 国 に、個 別 の領 域 プ ロ グ ラ ム を求 め て留 学 し、そ こで学 ん だ技 術 や知 識 ・ 情 報 を 自国 に持 ち帰 る と い っ た 場 合 で あ り、 行 き先 が 限 定 さ れ て い る留 学 プ ロ グ ラ ム や 、 国 費 留 学 に よ くみ られ る とお り、本 国 へ の 帰 国 を前 提 と した 留 学 、 あ る い は よ り専 門 性 の 高 い 大 学 院 プ ロ グ ラム な どが これ に相 当 す る。 第2の 型 は 、多 国 間 ・多 地 点 間 に また が る 学 生移 動 で あ る 。 この移 動 は 、複 数 の大 学 が コ ン ソ ー シ ア ム を つ く り運 営 す る プ ロ グ ラ ム な ど にみ られ 、学 生 は提 携 す る二 機 関(地 点)以 上 の プ ロ グ ラ ム を 選 択 して学 ん で い くた め 、 時 に三 か 国 以 上 に わ た る場 合 も あ る。 ヨー ロ ッパ で 展 開 さ れ て い るEUの エ ラ ス ム ス ・ム ン ドゥス プ ロ グ ラム は この 例 で あ る が 、 ア ジ アで は、 東 南 ア ジ ァ 諸 国 連 合(ASEAN)が 実 施 して い る 「ASEAN大 学 連合(ASEANUniversityNetwork,AUN)」 が あ る。AUNは1995年 に ア セ ア ン10力 国 の 高 等 教 育 担 当 大 臣 に よ りア カ デ ミ ック ネ ッ トワ ー ク と し て設 立 され 、 学 生 と教 員 の 交 流 、 共 同研 究 、 情 報 共 有 、 ア セ ア ン研 究 の促 進 を柱 と して 活 動 して お り、10か 国 の メ ンバ ー 大 学 が プ ロ グ ラ ム を提 供 し、 学 生 や 教 員 が そ れ ら を軸 に教 育 研 究 活 動 を展 開 す る地 域 間 連 携 プ ロ グ ラ ム で あ る。 現 在 、 日本 、 中 国 、 韓 国 で 始 動 した 「キ ャ ンパ ス ア ジ ア」 構 想 とそ れ に よ る大 学 間 連 携 プ ロ グ ラム も、 基 本 的 には この 類 型 に分 類 され る。 さ らに 第3の 類 型 は 、 筆 者 が 「トラ ン ジ ッ ト型 」 と呼 ぶ 学 生 移 動 で あ る。 こ れ は2力 国以 上 、 複 数 の 国 を移 動 す る とい う意 味 で は第2の 類 型 に似 て い るが 、 第2の 類 型 が 一 定 の メ ンバ ー 国や 参 加 大 学 の 問 で の移 動 と な る の に対 し、 この トラ ンジ ッ ト型 移 動 で は、 メ ンバ ー 国 で あ る な し にか か わ らず 、A国 出 身 の学 生 が 、 まずB国 に留 学 し、 そ こか ら さ らにC国 へ と再 留 学 して い く。 そ こ で最 も重 要 な の は、 学 生 個 々 人 が 、 自分 の 興 味 と関 心 、 学 び た い 専 門分 野 と、 留 学 経 費 や 留 学 先 国 との 関 係 な ど、 学 生 移 動 の 要 因 に基 づ い て 次 の 目的地 を選 び、 そ こへ 移 動 して い く と い う点 で あ ろ う。 この 学 生 移 動 は 、従 来 の よ うに 国家 、 あ る い は各 大 学 の連 携 戦 略 に即 した ル ー トを動 くの で は な く、個 々の 自 由 な 意 志 と与 え ら れ た 要 件 の も とで ル ー トを 開 拓 して い く移 動 で あ る。 今 日の 学 生 移 動 は 、 こ う した3つ の類 型 の移 動 が入 り混 じ って 展 開 され て お り、 前 述 の とお り、 学 生 移 動 の 量 的 拡 大 と と も に、 移 動 の 様 相 を よ り重 層 的 で 複 雑 な もの と して い る。
III.学 生移動 が もた らす高等教育政 策の新動 向
「
教育ハ ブ」 の登場
今 日の学 生 移 動 の 大 衆 化 、 多様 化 の 影 響 は 、 高 等 教 育 にお い て 、 そ の 変 化 の 速 さ と、 学 生 移 動 そ の もの が も た らす社 会 変 容 とい う点 で 、各 国 の 高 等 教 育 政 策 に大 き な変 革 を求 め る よ う に な っ て い る 。 ハ ブ形 成 の 戦 略 性 に つ い て は 、 す で に 白石 隆(2009)が 、 シ ン ガ ポ ー ル に お け る 国 際 ビ ジ ネ ス の 「ハ ブ化 」 戦 略 に 注 目 し、 馬 越 徹(2005)の 指 摘 を ふ ま え な が ら、 東 ア ジ ア の 都 市 間競 争 ・地 域 間競 争 にお け る 「東 ア ジ ア最 強 の プ レー ヤ ー 」 の一 つ と な っ た こ と を 強調 し て い るが 、 今 日、 ま さ に 高 等 教 育 の 拠 点 形 成 を促 す 「教 育 ハ ブ」 が 、 高 等 教 育 政 策 の 戦 略 的 展 開 に大 きな 影響 力 を もつ よ うに な っ て い る 。 「教 育 ハ ブ」 の形 成 は 、前 述 の学 生 移 動 の3類 型 との 関 連 で い えば 、 第2な い し第3の 類 型 が 登 場 し、 よ り顕 著 に な って い る現 象 で あ る とい え る。 もち ろ ん 、移 動 の 第1類 型 の よ う に、 送 り出 し国 と受 入 れ 国 とい う二 国 間 関係 の 場 合 が 中 心 で あ っ た 時 期 か ら、 す で に学 生 移 動 の ハ ブ 形 成 は み ら れ た 。 特 に、 学 生 受 入 れ 数 の う えで 絶 対 的 な優 位 を保 っ て きた ア メ リカ は 、 世 界 の学 生 移 動 の 「教 育 ハ ブ」 で あ り続 け て きた し、 そ れ は今 日 も変 わ らな い 。 しか しな が ら、 移 動 が 大 衆化 、多 様 化 す る今 日、注 目さ れ る の は、ア メ リカ の よ うに学 生 移 動 数 で優 位 を保 つ 国 に 限 らず 、 学 生 移 動 の ル ー トが 多 様 化 す る な か で 新 た な ハ ブが 形 成 され た り、 あ るい は そ う したハ ブ 形 成 を狙 お う とす る高 等 教 育 政 策 を と る国 が 登 場 す る よ うに な っ た こ とで 、 そ の 様 相 を複 雑 に して い る とい う こ とで あ る 。 1.多 国 間 連 携 の 学 生 移 動 と教 育 ハ ブ た と えば 、 学 生 移 動 の 第2類 型 で あ る多 国 間 ・多 地 点 間 に ま た が る学 生 移 動 は 、 そ こで 形 成 さ れ る学 生 移 動 の連 携 ネ ッ トワー クが 、 世 界 全 体 の 学 生 移 動 の な か で ひ とつ の ハ ブ を形 成 し得 る 。 今 日、EUの エ ラス ムス ・ム ン ド ゥス プ ロ グ ラ ム を追 い か け る もの と して 、ASEANIOか 国 をそ れ ぞ れ代 表 す る大 学 に よっ て形 成 され て い る ア セ ア ン大 学 連合(ASEANUniversityNetwork,AUN) が あ る。AUNは1995年 に アセ ア ン10力 国 の 高等 教 育 担 当 大 臣 に よ りア カデ ミッ ク ネ ッ トワー ク と して設 立 され 、 学 生 と教 員 の 交 流 、 共 同研 究 、 情 報 共 有 、 アセ ア ン研 究 の 促 進 を柱 と して 活 動 してお り、10か 国 の メ ンバ ー 大 学 が プ ロ グ ラ ム を提 供 し、 学 生 や 教 員 が そ れ ら を軸 に教 育研 究 活 動 を展 開す る 地域 間 連 携 プ ロ グ ラ ム で あ る 。ASEANと い う地 域 を 国際 的 な学 生 移 動 の なか で ひ とつ の ま と ま っ た移 動 ネ ッ トワー ク と して 位 置 づ け 、 北 米 や ヨー ロ ッパ 地 域 に形 成 され て い るの と同様 の 地域 的 な 「教 育 ハ ブ 」 と して 中心 的 な役 割 を担 う一機 構 とな りつ つ あ る 。 同 様 の 取 り組 み は 、 南 ア ジ ア の8か 国 で 始 ま っ たSAARCに よ る高 等 教 育 地 域 連 携 に もみ られ る。 地域 協 力 連 合(SAARC)は 、 南 ア ジ ア 地域 に1985年 に創 設 され た地 域 協 力 組 織 で あ り、 イ ン ド、 バ ン グ ラデ シ ュ、 ス リ ラ ン カ、 パ キ ス タ ン、 ネ パ ー ル 、 ブー タ ン、 モ ル デ ィ ブの7ヵ 国 を 原加 盟 国 と して 発足 後 、2007年 に は ア フ ガニ ス タ ンが 加 盟 し、現 在 の メ ンバ ー 国 は8か 国 で あ る。 SAARCの 目的 は、 世 界 人 口 の ほ ぼ2割 強 を 占め なが ら、GDPは 世 界 全 体 のGDPの わず か1.8%、 世 界 貿 易 額 の約1%を 占 め る にす ぎず 、 世 界 の 貧 困 層 の 約4割 が この 地域 に住 ん で い る とい わ れ る南 ア ジ ア にお い て 、南 ア ジ ア 諸 国 の 国民 の福 祉 増 進 と生 活 の 質 的 向 上 を 図 り、 経 済 成 長 、社 会 的 進 歩 、 文 化 の 発 展 を促 進 して す べ て の 人 に尊 厳 あ る 生 活 を 送 る 機 会 を提 供 す る こ と、 な ら び に南 ア ジ ア諸 国 の 集 団 的 自立 を促 進 し、相 互 の 信 頼 と問 題 の理 解 に 貢 献 す る と と もに、 社 会 、 経 済 、文 化 、科 学 技 術 の分 野 にお け る協 力 と相 互 支 援 を促 し、他 の 開発 途 上 諸 国 や 地域 協 力 機 関 、 国 際 機 関 と協 力 す る と され て い る。 こ の 活 動 指 針 は 、2011年11月 の 第17回SAARCサ ミ ッ ト宣 言 にお い て も繰 り返 し強 調 さ れ て い る。 特 に 高 等 教 育 に お い て は 、専 門 学 位 の相 互 認 証 と学 術水 準 の 調 和 化(harmonization)の た め の枠 組 み 策 定 の 推 進 、 な らび に南 ア ジ ア 地 域 の 大 学 ・研 究 機 関 及 び シ ンク タ ン ク 間の 長 期 連携 制 度 の 確 立 が 目標 の ひ とつ に掲 げ られ た 。SAARCに 誕 生 した 「南 ア ジ ア大 学(SouthAsianUniversity、 以下SAU)」 は、 ま さ に そ う したSAARCの 高 等 教 育 連 携 を象 徴 す る大 学 院 大 学 で あ る。SAUは 、2005年 の 第13回SAARCサ ミ ッ トで イ ン ドの シ ン 首 相 が 提 案 し、2007年 の 第14回 サ ミ ッ トで 設 立 合 意 が 図 られ 、 地域 連 携 と人材 育 成 を 目指 す 高 等 教 育 機 関 と して現 在 、 開 学 準 備 が 進 め られ て い る。 そ の 設 立 理 念 は、 シ ン首相 の 提 案 に あ る とお り、 世 界 レベ ル の教 育 機 関 を整 備 し、 学 生 や 研 究 者 な どの 人材 を集 め る こ とで 、 南 ア ジ ア を世 界 の 拠 点 の ひ とつ とす るた め に地 域 の 加 盟 国 が と も に協 力 し合 う こ と にあ る3。 SAARCが 高 等 教 育 連 携 に力 を入 れ る も う一 つ の 理 由 は 、 これ まで 南 ア ジ ア か ら多 くの 人 材 が 欧 米 先 進 国 、 特 に 旧宗 主 国 で あ っ た イ ギ リス へ と留 学 し、 そ の ま ま頭 脳 流 出 と な る こ とで 人 材 獲 得 上 、 不 利 な立 場 に た た さ れ て きた こ とが あ る。 留 学 は 、 留 学 終 了 後 の 就 業 の 可 能 性 と密 接 に結 び つ い て お り、 従 来 は ア メ リ カへ 留 学 した イ ン ドの 留 学 生 が 、 そ の ま まア メ リカ に残 っ て 就 職 す る とい う例 が 多 か っ た。 も っ と も最 近 で は、 留 学 修 了 後 、 そ の ま ま ア メ リ カ に残 っ て 就 職 す る の で は な く、 本 国 に帰 国 し、 新 た に起 業 す る と い っ た 例 もみ られ る よ う に な っ て お り、 SAARCと して は この 機 を と らえ て 人材 獲 得 と国 際 交 流 拠 点 と して の 位 置 づ け を確 か な もの と し よ う と して い る。 この 意 味 で 、 政 治 的 な課 題 は 含 み つ つ も、SAARCの 地 域 連 携 の取 り組 み が 、 今 後 、 国 際 的 な学 生 流 動 の 新 た な 「教 育 ハ ブ 」 と して 成 立 す るか ど うか が 注 目 され る。 2.学 生 移 動 の トラ ン ジ ッ ト化 と教 育 ハ ブ 以 上 述 べ た 多 国 間連 携 とそ れ に伴 う教 育 ハ ブ が 主 と して 第2類 型 の 学 生 移 動 に関 連 して い る の に対 し、 第3類 型 の トラ ンジ ッ ト型 の学 生 移 動 で は 、個 別 の事 例 に よ って ハ ブ も よ り多 様 な特 徴 を もつ 。 す な わ ち トラ ン ジ ッ ト型 の 移 動 をす る学 生 は 、 定 型 化 した パ ッ ケ ー ジ 型 の 移 動 ル ー ト で は な く、 自身 の 興 味 や 関 心 に よ り独 自の 移 動 ル ー トを渡 り歩 い て い く学 生 で あ る。 こ う した トラ ンジ ッ ト型 の学 生 移 動 の 活 発 化 は 、 トラ ン ジ ッ トの 地 点 とな る 国や 地域 に、 学 生 招 致 を 通 じた新 た な 高 等 教 育 政 策 の展 開 を可 能 に して い る。 多 くの 、 しか も多 様 な 「普 通 の 人 々」 と して の 学 生 が よ り柔 軟 に 移 動 す る こ とで 、 そ れ ぞ れ の トラ ン ジ ッ ト地 点 は、 単 に 高 等 教 育 に と ど ま らず 、 そ の 地 で学 ん だ 学 生 を将 来 的 に 人材 と して活 用 す る こ とや 、 あ る い は さ ま ざ ま な学 生 を招 致 す る こ とで 、 社 会 活 動 を よ り活 発 に展 開 で き る よ う に な るか らで あ る。 Knight(2011)は 、 こ う した 「教 育 ハ ブ 」 を、 シ ン ガポ ー ル 、 マ レ ー シ ア 、 香 港 、 ア ラ ブ首 長 国連 邦 、 カ ター ル、 バ ー レー ン の6つ の事 例 調 査 を基 に3つ の タ イ プ に 類 型 化 して い る。 第1 の タ イ プ は 「学 生 ハ ブ(StudentHub)」 で あ り、 自国 の 学 生 お よ び外 国 人 学 生 に対 して教 育 活 動 を提 供 す る こ とで 、外 国 人 学 生 か らの授 業 料 収 入 、 自国 学 生 へ の 教 育 機 会 の 提 供 、 国 内 高 等 教 育 の 国 際 化 、 地 域 高 等 教 育 に お け る 国 際競 争 力 の 強化 を 目指 す とい う もの で あ る。 第2の タ イ プ は 「高 度 人 材 ハ ブ(SkilledWorkforceHub)」 で あ る。 この タ イ プ は、 第1の 「学 生 ハ ブ」 と 一 見 類 似 して い る もの の、 労 働 力 と して の 高 度 人 材 を育 成 し、 か つ 卒 業 後 、 か れ ら を雇 用 して 3南 ア ジ ア地 域 協 力 連 合(SAARC)に は 、オブザーバー として、 日本 、中国、米国、EU、 韓国、イラ ン、 モ ー リ シ ャ スが 加 わ っ て い る。SAARCの 設 立 意 義 や 目的 は 、統 合 行 動 計 画(lntegratedProgrammeof Action)に お い て、7分 野(農 業 ・農 村 開 発 、 運 輸 通 信 、社 会 開発 、環 境 気 象 、 科 学 技 術 、 人 材 開 発 、 エ ネ ル ギ ー)に お け る 地 域 連 携 を図 る こ と に重 点 が お か れ て い る。 高 等 教 育 の 専 門学 位 の 相 互 認 証 に つ い て は、 す で に 生 物 、看 護 学 、医 学 、教 育 科 学 、薬 学 、工 学 、数 学 、 地理 学 、 コ ン ピ ュー ター 、 農業 、 法 学 、教 員 養 成 、 会 計 学 の 分 野 で 、修 学 期 間 や 単 位 数 の 相 互 認 証 を どの よ うに 進 め る か とい う論 議 が 開始 さ れ て い る。 この 施 策 は 、SAARC全 体 が 目指 して い る地 域 経 済 統 合 とそ の た め の 国 家 間 の相 互 連 携 シ ス テ ム の構 築 の一 環 で あ る。
そ の ま ま 当 該 国 に 残 っ て も ら う と い う こ と を 意 図 し て お り 、 産 学 連 携 が 鍵 と な る 。 さ ら に 第3の タ イ プ で あ る 「知 識 ・イ ノ ベ ー シ ョ ン ハ ブ(Knowledge/lnnovationHub)」 は 、知 の 創 生 と イ ノ ベ ー シ ョ ン を 図 る と い う も の で 、 経 済 を 基 盤 と し た 知 識 ・サ ー ビ ス 基 盤 経 済 の 創 出 、 高 度 人 材 の 育 成 、 海 外 か ら の 直 接 投 資 の 勧 誘 、 地 域 ・グ ロ ー バ ル 経 済 に お け る 競 争 力 お よ び ソ フ トパ ワ ー の 獲 得 を 目 的 と す る も の で あ る 。 こ の 第3の タ イ プ で は 、 国 内 外 の 教 育 機 関 、 産 業 界 、 研 究 所 、 企 業 と い っ た ア ク タ ー 相 互 の 協 力 が 重 要 な 鍵 と な る と い う の で あ る 。 も っ と もKnight(2011)は こ う し た3つ の 「教 育 ハ ブ 」 の 類 型 化 を 、 さ ら に 検 証 す る 必 要 が あ る こ と を 指 摘 し て い る 。 こ れ ら3つ の 教 育 ハ ブ は 一 見 す る と 、「学 生 ハ ブ 」 か ら 「高 度 人 材 ハ ブ 」、 そ し て 「知 識 ・イ ノ ベ ー シ ョ ンハ ブ 」 へ と 「発 展 」 す る も の と も と れ る が 、 果 た し て そ う し た 時 系 列 的 な と ら え 方 が 適 切 な の か ど う か と い っ た 点 や 、 こ う し た 教 育 ハ ブ モ デ ル が 、 オ ー ス ト ラ リ ア や 英 国 、 米 国 と い っ た よ り 大 規 模 な ク ロ ス ボ ー ダ ー 教 育 を 展 開 して い る 国 に も適 用 で き る の か ど う か 、 さ ら に は 日 本 が 提 案 し て い る よ う な 「ゲ ー ト ウ ェ ー モ デ ル 」 と は ど の よ う に 関 連 づ け る こ と が で き る か ど う か と い っ た 問 題 で あ る 。 た だ い ず れ に し て も 、 こ う し た 「教 育 ハ ブ 」 と 呼 ば れ る も の が 誕 生 す る よ う に な っ た 背 景 に 学 生 移 動 の 活 発 化 が あ る こ と、 そ し て 今 後 も 、 学 生 移 動 の あ り よ う 如 何 で 、 高 等 教 育 政 策 に お け る 「教 育 ハ ブ 」 の 位 置 づ け が 変 容 す る 可 能 性 が あ る こ と は 確 認 す る こ と が で き よ う。 そ れ は 従 来 型 だ け の 二 国 間 を基 軸 とす る 学 生 移 動 で は 生 み 出 さ れ る こ と の な か っ た き わ め て 多 角 的 な 機 能 を も つ 「教 育 ハ ブ 」 で あ り、 今 日 の 高 等 教 育 政 策 の 重 要 な 戦 略 と な り う る 概 念 で あ る 。
IV.「 教 育ハ ブ」 をめ ぐる高等教 育政策 の事例
1.ス リ ラ ン カ ハ ブ 形 成 へ の 挑 戦 そ こ で 次 に 、「教 育 ハ ブ 」が ま だ こ れ か ら創 出 さ れ よ う と し て い る 事 例 を と り あ げ る 。 こ こ で は 、 「教 育 ハ ブ 」 と い う 戦 略 を 設 け る こ と に よ り、 高 等 教 育 の 拡 充 と 国 際 化 を 図 ろ う と し て い る ス リ ラ ン カ の 例 を分 析 す る 。 ス リ ラ ン カ は 、 イ ギ リ ス か ら1948年 に 独 立 後 、 民 族 、 宗 教 な ら び に 地 域 別 差 異 を も つ 多 文 化 社 会 と し て 、 国 民 統 合 を 大 き な 課 題 と し て き た 国 で あ る 。 そ の 多 様 性 は 、 民 族 的 に は シ ン ハ リ 族74%、 ス リ ラ ン カ ・タ ミル 族12.6%、 イ ン ド ・タ ミ ル 族5.5%、 ム ー ア 族7.1%、 そ の 他 と な っ て お り、 他 方 、 宗 教 的 に は 仏 教 徒 が 全 体 の 約7割 を 占 め る の に 対 し、 ヒ ン ズ ー 教 が15.5%、 キ リ ス ト教(主 と し て カ ト リ ッ ク)7.6%、 イ ス ラ ー ム(ス ン ニ 派)7.5%、 そ の 他 と な っ て い る 。 人 口 約2040万 人(2010年 現 在)を 抱 え 、 そ の う ち35歳 以 下 の 若 者 が61%を 形 成 して い る 若 い 国 ス リ ラ ン カ で は 、 国 家 発 展 の た め の 人 材 育 成 が 喫 緊 の 課 題 と な っ て い る 。 特 に2009年5月 に 、26 年 に お よ ぶ 内 戦 が 終 結 し て 以 降 は 、 国 家 発 展 の た め の さ ま ざ ま な 戦 略 が と ら れ る よ う に な っ た 。 そ の 政 策 を最 も 象 徴 す る の が 、2010年 に ラ ジ ャパ ク サ(MahindaRajapaksa)大 統 領 が 発 表 し た 国 家 戦 略 ビ ジ ョ ン 「マ ヒ ン ダ ・ビ ジ ョ ン(MahindaChinthana)」 で あ る 。 そ れ に よ れ ば 、 「世 界 を 見 据 え る 若 者 を 育 成 す る 」 と い う ビ ジ ョ ン と と も に 、 ス リ ラ ン カ を 南 ア ジ ア に お け る 「知 識 ハ ブ(KnowledgeHub)」 を 目指 す と い う こ とが 打 ち 出 さ れ た 。 ス リ ラ ン カ が 提 唱 し て い る 「ハ ブ 形 成 」 は 、「知 識 ハ ブ 」 の 教 育 に と ど ま ら ず 。 「商 業 ハ ブ(CommercialHub)」 、「海 洋 ハ ブ(Naval Hub)」 「エ ネ ル ギ ー ハ ブ(EnergyHub)」 、 「航 空 路 ハ ブ(AviationHub)」 の5つ の ハ ブ で あ る が 、 特 に 「知 識 ハ ブ 」 は 、 他 の4つ を 結 び つ け る も の と し て 、 扇 の 要 の 機 能 を 果 た す も の と 位 置 付 けこ す た め の 重 要 な 戦 略 と し て 「知 識 ハ ブ 」 を 目 指 す と さ れ 、 そ こ で は 具 体 案 と し て 「も っ と も 経 済 的 で あ り、 か つ 質 の 高 い 教 育 ハ ブ(Tobethemost-costeffectiveandqualityeducationhub inAsia)」 を 目指 す と し て い る 。 こ う し た ス リ ラ ン カ の ハ ブ 形 成 戦 略 は 、 ス リ ラ ン カ の 高 等 教 育 の 拡 充 施 策 と 組 み 合 わ せ て 展 開 さ れ て い る 。 ス リ ラ ン カ に は 現 在 、 放 送 大 学 を 含 む15校 の 大 学 と イ ン ス テ ィ チ ュ ー ト と よ ば れ る 高 等 教 育 機 関 が 複 数 あ る が 、 こ れ ら の 機 関 の 学 生 定 員 が 少 な く、 た と え ば2010年 の 同 年 齢 人 口 の 高 等 教 育 在 籍 者 比 率 は4.3%に す ぎ な い 。 こ の た め 、 ス リ ラ ン カ 政 府 は 、 高 等 教 育 機 会 拡 大 の た め の 外 部 学 位 プ ロ グ ラ ム な ら び に 技 術 教 育 発 展 の た め の 高 等 技 術 学 校 の 拡 充 を 図 っ て い る 。 同 時 に 、 高 等 教 育 へ の 私 立 セ ク タ ー の 参 加 を 呼 び か け 、 私 立 高 等 教 育 機 関 の 設 立 認 可 お よ び 海 外 か ら の 高 等 教 育 機 関 の 招 致 に 積 極 的 に 乗 り 出 して い る 。 こ れ に よ っ て 、 ス リ ラ ン カ 国 内 の 高 等 教 育 需 要 へ の 対 応 は も ち ろ ん の こ と 、海 外 の 学 生 誘 致 を 行 う こ と で 、南 ア ジ ア に お け る 「教 育 ハ ブ 」 と し て の プ レ ゼ ン ス を確 立 す る と い う の が ス リ ラ ン カ 政 府 の 戦 略 で あ る 。 2.マ レー シ ア 多 様 化 す る 「学 生 ハ ブ」 以 上 述 べ た ス リ ラ ン カ の 「教 育 ハ ブ」 戦 略 は、 す で に 東 南 ア ジ ア の 国 々 が と っ て きた 高 等 教 育 政 策 に類 似 した もの が み られ る。 特 に、 国 内 の 高 等 教 育 機 関 の拡 充 を私 立 セ ク タ ー の 導 入 お よ び海 外 の 教 育 機 関 との 連 携 に よ っ て進 め 、 国 内学 生 の 高 等 教 育 需 要 は も と よ り、 国外 学 生 の 獲 得 に よ り 「教 育 ハ ブ 」 と して の プ レゼ ンス を高 め る とい う戦 略 は、 ま さ に マ レ ー シ ア の 高 等 教 育 政 策 が1990年 代 の 半 ば 以 降 とっ て きた 政 策 に 非 常 に 類似 して い る 。 1957年 の独 立 以 降、 国民 統 合 と経 済 発 展 を 国家 目標 に掲 げ、 特 に1970年 代 以 降 、 高 等 教 育 政 策 にお い て も 国語(マ レー 語)と 国 教(イ ス ラー ム)を 軸 と した マ レ ー系 優 先 政 策(ブ ミ プ ト ラ政 策)を 展 開 して きた マ レ ー シ ア に と って 、1990年 代 半 ば に設 立 が 認 め られ る よ うに な っ た 私 立 高 等 教 育 機 関 とそ こで 展 開 され る英 語 を教 授 言 語 と した ク ロ ス ボ ー ダ ー ・プ ロ グ ラ ム の 導 入 は、 高 等 教 育 に大 きな 変 化 を もた ら した。 そ こ に は 、 国 内 で と られ て い た民 族 別 大 学 入 学 者 比 率 制 度(ク ォ ー タ ー ・シス テ ム)の 影 響 もあ り、 国 内 の 国 立 大 学 に 進 学 で きず に従 来 は 国 外 へ 「留 学 」 して い た学 生 が 、 マ レー シ ア 国 内 に開 学 した 私 立 高 等 教 育 機 関 な らび に そ れ を通 じ た ク ロ ス ボ ー ダー ・プ ロ グ ラ ム に 参 加 す る よ うに な っ た 。 同 時 に、 そ う した ク ロ ス ボ ー ダ ー ・ プ ロ グ ラ ム に、 国外 か らの 学 生 が 参 加 す る よ う に な り、 マ レ ー シ ア は従 来 の 「留 学 生 送 り出 し 大 国 」 か ら転 じて 「留 学 生 受 入 れ 国 」 へ と転 身 した の で あ る。 例 えば2008年 の 時 点 で マ レー シ アが 受 け入 れ て い る留 学 生 の 出 身 国 を み る と、 中 国 とイ ン ドネ シ ア が そ れ ぞ れ 約1万 人 と な っ て い るが 、 次 い で 多 い の は イ ラ ンの 約6200名 で あ り、 ナ イ ジ ェ リア約6000名 、 バ ン グ ラデ シ ュ約 3600名 、 イエ メ ン約3000名 、 ボ ツ ワ ナ約2400名 、 ス ー ダ ン約2000名 、 イ ラ ク 約1600名 、 パ キ ス タ ン約1600名 、 ソマ リア、 モ ル デ ィブ 、 サ ウ ジ ア ラ ビ アが そ れ ぞ れ約1500名 とい った 様 相 で あ る4。 こ こか ら明 らか な よ うに、マ レー シ ア は 中東 とア フ リカか らの留 学 先 と して位 置 づ け られ て い る。 こ う した転 換 は 、 マ レー シ アが 従 来抱 え て い た 頭 脳 流 出 問題 へ の 対 応 と な る と と もに 、 学 生 移 動 の ハ ブ と な る こ とで 、 国 際 社 会 で の プ レゼ ンス をあ げ よ う とす る戦 略 で あ る。 この よ う なマ レー シ アの 「ハ ブ形 成 」 を、Knight(2011)は 「自 国 の学 生 お よ び外 国人 学 生 に 対 して 教 育 活 動 を提 供 す る こ とで 、外 国人 学 生 か らの授 業 料 収 入 、自国学 生 へ の教 育機 会 の提 供 、 国 内 高 等 教 育 の 国 際 化 、 地 域 高 等 教 育 に お け る 国 際 競 争 力 の 強化 を 目指 す 『学 生 ハ ブ』」 と位 置 付 け て い るが 、 ま さ に学 生 移 動 が もた らす 高 等 教 育 政 策 の あ り方 の 典 型 とい え よ う。 4マ レー シ ア 出入 国管 理 局 が2009年 に 発 表 した 「マ レー シ ア にお け る留 学 生 の 出 身 国 と在 籍 機 関」に よる 。
V.学
生移動 が もた らす 「
教 育ハ ブ」 の可 能性 と多文 化社会変 容の ジ レンマ
1.ハ ブ形 成 の 流 れ と国 境 を超 え る政 策 展 開 の 可 能 性 ス リ ラ ンカ や マ レー シ ア の事 例 にみ る 「ハ ブ 形 成 」 の 流 れ に み る よ う に、 今 日の 学 生 移 動 が 高 等 教 育 政 策 に与 え る 影 響 に は そ れ ぞ れ差 異 が あ る 。 マ レー シ ア の 事 例 に対 して 、 ス リラ ン カ が これ か ら 目標 とす る の は、 ま ず は 「学 生 ハ ブ 」 に な り得 るか ど うか とい う点 で あ る。 こ の 点 につ い て 、世 界銀 行 か ら刊 行 され た レポ ー ト(WorldBank2011)で は、 ス リ ラ ン カが ハ ブ形 成 す る に は ど の よ うな 条件 が 必 要 か とい う点 に つ い て 、 「学 生 ハ ブ 」 と な る に は、 国 際 的 に 認 め ら れ る質 を維 持 した高 等 教 育 を実 現 し、 か つ 卒 業 生 が 学 業 終 了 後 に雇 用 され うる よ う な プ ロ グ ラ ム を見 るべ きで あ る こ と、 ま た 「高 度 人 材 ハ ブ 」 に な る に は、 査 証 条 件 や 手 続 き を緩 和 し、 学 業 終 了 後 に ス リ ラ ンカ で 仕 事 に就 くこ とが で き る環 境 整 備 を行 うべ きで あ る と して い る 。 さ ら に 「知 識 ・イ ノベ ー シ ョ ンハ ブ」 に な る に は 、 国 際 的 に 通 用 す る研 究 環 境 と研 究 力 の整 備 、 海 外 との 研 究 パ ー トナ ー シ ッ プ の準 備 、 さ らに諸 外 国 の有 名 な 研 究 者 を招 聰 す る だ け の 生 活 お よ び仕 事 の環 境 整 備 を挙 げ て い る 。 こ こで あ らた め てKnight(2011)が 掲 げ た3つ の 「教 育ハ ブ 」 モ デ ル を 見 直 す と、「学 生 ハ ブ」、 「高 度 人材 ハ ブ 」 そ して 「知 識 ・イ ノ ベ ー シ ョンハ ブ」 で は 、単 に学 生 の 国際 移 動 が活 発 化 す る だ けで は な く、 そ れ が 人材 育 成 に どの く らい か か わ る か 、 あ る い は 知 の ネ ッ トワー ク や 文 化 を 構築 す る点 で どの よ う な機 能 を もつ か と い う点 で 質 的 差 異 が あ る。 す で にKnightも 問題 提 起 し て い る よ う に、 この3つ のハ ブ は、 「学 生 ハ ブ 」 「高 度 人 材 ハ ブ」 「知 識 ・イ ノベ ー シ ョ ンハ ブ」 へ と段 階 的 に 移 行 す る 時 系 列 的 な もの か ど うか は、 議 論 の 余 地 が残 る と こ ろ で あ ろ う。 そ の 国 や 地 域 の 高 等 教 育 政 策 の 状 況 如 何 で は、 当初 よ り 「高 度 人 材 ハ ブ」 と して の位 置 づ け を もつ と こ ろ もあ れ ば、 「学 生 ハ ブ」 と して学 生 移 動 の なか で 重 要 な機 能 を担 う と こ ろ もあ る と考 え られ るか らで あ る。 た とえ ば 、 マ レー シ ア に とっ て は 今 後 、 「学 生 ハ ブ 」 か ら 「人 材 ハ ブ 」へ とい か に移 り動 くこ とが で き るの か が 政 策 上 の 焦 点 と な っ て い る。 しか しな が ら、現 実 の マ レー シ ア は 、前 述 の よ う に、中東 や ア フ リカ か らの学 生 を積 極 的 に誘 致 す る一 方 、そ う した学 生 の多 くは 、 卒 業 後 もそ の ま ま マ レー シ ア に残 って 仕 事 に 就 き た い と思 わず 、 よ り上 級 の 学 位 や 就 職 先 を欧 米 先 進 国 に 求 め る とい う例 が 多 い 。 い わ ば、 マ レ ー シ ア は 欧 米 先 進 国 へ の トラ ン ジ ッ ト ・ポ イ ン トな の で あ る(杉 村2010a:44-45)。 この 点 で 、「学 生 ハ ブ」 と して の マ レー シ ア は そ れ 自体 が 、 学 生 移 動 の 流 れ の 中 で 、 中 東 や ア フ リ カの 学 生 が 欧 米 先 進 国 へ 移 動 す る際 の 仲 介 とい う一 定 の 機 能 を有 して い る。 この よ う に 、 ハ ブ 形 成 の流 れ は、 こ れ まで の 主 と して 国 家 の枠 内 を 中心 に 行 わ れ て い た 高 等 教 育 政 策 に対 し、 そ れ に加 え て 国境 を超 えて 展 開 され る新 た な 高 等 教 育 政 策 の 可 能性 を提 起 す る 。 2.「 教 育 ハ ブ」 が生 み 出 す2つ の高 等 教 育 像 国 家 発 展 と地 域 発 展 ハ ブ形 成 の もた らす 第 一 の意 義 は、 前 述 の よ う に 国 家 に と っ て の 発 展 戦 略 で あ る。 しか しな が らそ れ は 、 当 該 国が あ る地 域 国 際 社 会 の状 況 と も密 接 にか か わ る 。 小 論 で取 り上 げ た ス リ ラ ン カの場 合 、少 な く と もス リラ ンカ政 府 と して は 、「学 生 ハ ブ 」 か ら 「人材 ハ ブ 」、「知 識 ・イ ノベ ー シ ョンハ ブ 」 を 目指 して い く戦 略 を とろ う と して い る が 、 他 方 で 、 ス リ ラ ンカ が 含 ま れ る 南 ア ジ アで は、 前 述 の とお り、SAARCに よ る新 た な 地域 連 携 に よ る高 等 教 育 の 試 み が 既 に 開 始 され て お り、 一 方 で 地 域 ハ ブ の 動 き も活 発 化 して い る。 こ う した 場 合 、 国 と して の ス リ ラ ン カ の ハ ブ 形 成 と、 国 を越 え て形 成 さ れ る 地 域 の ハ ブ 形 成 が 同 時 に進 行 す る こ と に よ り、 少 な く と もス リ ラ ン カ 自体 は 二重 の 意 味合 い で 自国 の 高等 教 育 を位 置 づ け る必 要 が あ る 。同 様 の こ と は す で に マ レ ー シ ア で 実 際 に 起 こ っ て い る 。 マ レ ー シ ア で は 、 前 述 の と お り、 東 南 ア ジ ア に お け る 「教 育 ハ ブ 」 と し て 少 な く と も 「学 生 ハ ブ 」 は 確 立 さ れ て い る 。 た だ し、 そ う し た マ レ ー シ ア 独 自 の 戦 略 と は 別 に 、 マ レ ー シ ア も ま たASEANの 加 盟 国 と し てASEANが 展 開 しつ つ あ る 「地 域 ハ ブ 」 に も 参 加 し て お り、 自 国 の 発 展 と と も に 、 地 域 と の 協 力 や 発 展 も 考 慮 す る こ と を 求 め ら れ て い る 。 た と え ば 、ASEANの 場 合 に は 、 マ レ ー シ ア と 同 様 に 、 シ ン ガ ポ ー ル も ま た 「教 育 ハ ブ 」 と し て 位 置 づ け ら れ 、 そ の 意 味 で は 、 マ レ ー シ ア と シ ン ガ ポ ー ル は 、 そ れ ぞ れ の ハ ブ と し て の 特 徴 は 異 な る も の の 、 人 材 育 成 や 人 材 獲 得 と い う 意 味 で は 競 合 関 係 に あ る 。 し か し 同 時 に 、ASEANの ネ ッ トワ ー ク の な か で は 、ASEAN域 外 の ネ ッ トワ ー ク と の 対 比 に お い て 協 調 関 係 に あ る 。 こ の こ と を ふ ま え る と 、ハ ブ 形 成 に は 大 別 し て2つ の 可 能 性 が あ る 。 ひ とつ は 、Knight(2011) が 整 理 し て い る よ う に 、 各 国 政 府 が 高 等 教 育 政 策 の 戦 略 と し て と る 「教 育 ハ ブ 」 で あ り、 そ れ は 国 家 単 位 の ハ ブ を 生 み 出 す 。 そ れ に 対 し て 、ASEANやSAARCが 生 み 出 そ う と し て い る の は 、 地 域 単 位 の ハ ブ で あ る 。 こ の 地 域 単 位 の ハ ブ は 、 単 独 の 各 国 政 府 の ハ ブ と は 異 な り 、 連 携 や ネ ッ ト ワ ー ク を 基 盤 と す る 「教 育 ハ ブ 」 で あ る 。 学 生 移 動 は 、こ れ ら2つ の 「教 育 ハ ブ 」 を生 み 出 し 、 そ れ ぞ れ の 「教 育 ハ ブ 」 は 、 国 別 の 教 育 発 展 と 地 域 発 展 と い う異 な る 次 元 で の 高 等 教 育 の 機 能 を 創 出 す る の で あ る 。 3.「 教 育 ハ ブ 」 が もた らす 多 文 化 社 会 変 容 の 課 題 他 方 、 「教 育 ハ ブ 」 の創 出 は 、 学 生 が移 動 した 先 の 社 会 に 、 多 文 化 化 と社 会 変 容 を も た ら し、 そ の こ とが 、 少 な か らず 高 等 教 育 政 策 の課 題 に な る こ と に も留 意 す る必 要 が あ る。 そ れ は 学 生 移 動 に よ り、多 種 多 様 な文 化 を もっ た学 生 が 集 ま る こ とで、新 た に生 じる 文化 摩擦 の 問題 で あ る 。 ハ ブ形 成 が 進 み 、 異 な る文 化 的背 景 を もっ た 学 生 が 交 流 の 機 会 を得 る こ とは 、 学 生 移 動 に本 来 期 待 さ れ る 相 互 理 解 や協 働 の場 を提 供 す る こ と とな り、 教 育 の 国 際 化 の 観 点 か らみ れ ば 意 義 深 い こ とで あ る。 しか し なが ら、 逆 に 相 互 理 解 が う ま く進 ま なか っ た り、 逆 に相 互 の 不 信 や 摩 擦 が 起 こ る可 能性 もあ る 。 た と え ば、Tan(2011)が 指 摘 す る よ う に、 今 日、 マ レー シ ア で 急 増 して い る ア フ リカ系 学 生 につ い て は、 マ レー シ ア社 会 と の折 り合 い の 難 しさが 問 題 化 して い る。 こ う した 文 化 接 触 に伴 う摩 擦 の 問 題 は、 ク ロス ボ ー ダー ・プ ロ グ ラム に よ っ て 学 生 移 動 が 加 速 され る な か で 顕 在 化 して きた 問 題 で あ る。 マ レー シ ア社 会 に馴 染 み に くい ア フ リ カ系 の 学 生 の 場 合 、 か れ らが マ レー シア の 文 化 や 地 域 性 に 惹 か れ て マ レー シ ア に 留 学 して きた わ け で は な く、 英 語 で、 しか も よ り安 い 費 用 で ク ロス ボ ー ダー ・プ ロ グ ラ ムが 履 修 で き る とい う利 点 に 魅 か れ て マ レー シ ア に来 た 例 が 多 い 。学 生 に とっ て は、 マ レー シ ア社 会 に 対 す る理 解 や 相 互 交 流 は 関 心 外 の こ と と な りが ちで あ る。 ま た、 ハ ブ形 成 が 目指 す 人 材 の 獲 得 とい う点 で も課 題 は多 い。 「教 育 ハ ブ」 の特 徴 は 、 そ れ が 人 材 の 養 成 や 獲 得 に結 び つ く点 にあ り、そ れ は 「学 生 ハ ブ」 「高度 人材 ハ ブ」 「知識 ・イ ノベ ー シ ョ ンハ ブ」 の い ず れ に もあ て は ま る。 実 際 、 ス リ ラ ンカ に お い て もマ レ ー シ ア に お い て も、 ハ ブ 形 成 の 中心 に は 国 家 発 展 を担 う 人材 育 成 が あ る。 しか しなが ら、学 生 移 動 が 活 発 化 す る な か で 、 そ れ に伴 う入 国管 理 の 問 題 が 深 刻 化 して い る こ と も否 め な い。 マ レー シ ア で は、 前 述 の よ うに 、 中 国や イ ン ドネ シ ア を は じめ 、 中 東 や ア フ リ カ諸 国 か らの 留 学 生 を多 く受 け 入 れ て い るが 、 本 来 期 待 され る留 学 終 了 後 の就 労 につ い て は 、 有 意 味 な 国 際 交 流 が 展 開 さ れ る 一 方 、 イ ン ドネ シ ア人 労 働 者 をめ ぐる 政 治 問 題 に代 表 さ れ る よ う に、 そ れ が 人 権 問題 や 不 法 滞 在 者 問 題 に発 展 す る例 も あ る。 「学 生 ハ ブ」 と して の位 置 づ けが そ の ま ま 「高 度 人 材 ハ ブ」 へ と発 展 す る に は解 決 す べ き課 題 が 山積 して い る。
こ う した状 況 が よ り深 刻 化 す る の は、 相 互 不 信 が ナ シ ョナ リズ ム に結 び つ く場 合 で あ る。 平 野(2006)は 「移 動 が ナ シ ョナ リズ ム と切 り離 せ な い もの で あ る」 と し、 そ こ で の ナ シ ョナ リ ズ ム には① 国境 を越 え て 『出 て い く』人 々の ナ シ ョナ リズ ム、② 国境 を越 え て 『入 っ て くる』人 々 の ナ シ ョナ リズ ム、 そ して ③ 国境 の な か に留 ま る人 々 の ナ シ ョナ リズ ム が あ る こ と を指 摘 して い る。 そ して、 学 生 移 動 を含 め た 今 日の 人 の移 動 に お い て は、 「人 々が 国 境 を ま た い で 異 文 化 の 人 々 と大 量 に、 そ して絶 え ず 接 触 す る状 況 」 が作 り出 され て お り、 「相 互 理 解 と友 好 」 が 生 まれ る可 能性 が あ る 一 方 、「相 互 反発 と排 斥 、敵 対 の 関係 を結 集 す る危 険 性 」 もあ る こ と をあ げ て い る。 シ ンガ ポ ー ル で 開学 準 備 が 進 む 米 国 イ ェ ー ル大 学 と シ ン ガ ポ ー ル 国 立 大 学 の 連 合 カ レ ッジ 設 立 をめ ぐ り、 集 会 や 結 社 の 自 由 に規 制 が あ る シ ン ガ ポ ー ル の 規 定 に ど う折 り合 い をつ け る か と い う問 題 はそ の 例 で あ ろ う。 同 カ レ ッジ は 、300年 に及 ぶ イ ェ ー ル大 学 の歴 史 で初 め て の 連 合 カ レ ッ ジ と な る高 等 教 育 機 関 で 、4年 間 の学 部 課 程 の 大 学 で あ る。 東 西 の文 化 を融 合 す る教 養 教 育 プ ロ グ ラ ム を中 心 に して お り、 ア ジ ア の 高 等 教 育 に大 きな 影 響 を与 え う る存 在 に な る で あ ろ う が 、 他 方 で シ ン ガ ポ ー ル の 国家 政 策 との ず れ が 生 じる とす れ ば 、大 学 の 運 営 が 難 しい もの と な る(Gooch2012)。 この こ と をハ ブ形 成 の 動 き と重 ね て 考 え た 時 、 一 方 で は 学 生 移 動 の ル ー トを繋 ぐネ ッ トワー ク化 を 図 る 動 き とな る が 、 多 文 化 社 会 の 変 容 とそ れ に伴 うナ シ ョナ リズ ムの 問題 が 生 じた 際 に は 、 逆 にそ れ が 対 立 の拠 点 と な り、 あ る種 の ブ ロ ッ ク化 を図 る逆 の効 果 を生 む こ と に もな ろ う。 そ の 場 合 に は 、 「学 生 ハ ブ」 を形 成 し、学 生 移 動 を通 じて 自国 の プ レゼ ンス を高 め る こ とが 難 し い状 況 に もな りか ね な い 。 VI.ま と め 小 論 で は 、 国 際 的 な学 生 移 動 が 活 発 化 し、 大 衆 化 ・多様 化 す る な か で 、 そ れ が 高 等 教 育 政 策 に与 え る 影 響 を 「教 育 ハ ブ」 の創 出 とい う観 点 か ら分 析 した 。 国家 発 展 と そ の た め の 人材 育 成 とい う観 点 か ら、 今 日で は高 等 教 育 政 策 に お い て 、 学 生 移 動 の 拠 点 と して の 「教 育 ハ ブ」 とな るか が 大 き な焦 点 とな っ て い る 。Knight(2011)の 分 析 に よれ ば 、 そ れ ら は 「学 生 ハ ブ」 「行 動 人 材 ハ ブ 」 「知 識 ・イ ノ ベ ー シ ョンハ ブ 」 の3類 型 に分 類 され る。 他 方 、 学 生 移 動 に つ い て は 、 従 来 か らあ っ た 「二 国 間 ・二 地 点 間 の 移 動 」、 「多 国 間 ・多 地 点 間 の移 動 」 さ ら に 「トラ ンジ ッ ト型 の 移 動 」 の3類 型 が み られ 、 こ う した学 生 移 動 の 実 態 に照 ら した場 合 、 「教 育 ハ ブ 」 は 、 各 国 政 府 が 目指 す 国家 発 展 の た め の ハ ブ と と も に、 地 域 連 携 や ネ ッ トワ ー ク を基 盤 とす るハ ブ が 同 時並 行 的 に形 成 され る 可 能性 を持 つ 。 こ う した学 生 移 動 に伴 う 「教 育 ハ ブ」 の創 生 は 、 現 在 、 「学 生 ハ ブ 」 へ の 挑 戦 を行 っ て い る ス リ ラ ン カの 事 例 、他 方 、 「学 生 ハ ブ」 か ら 「高 度 人 材 ハ ブ」 へ の展 開 を図 ろ う と して い る マ レー シ アの 事 例 の い ず れ に お い て も、頭 脳 流 出 を解 決 し、 自国 の 高 等 教 育 拡 充 とい う意 味 で は 一 定 の 意 義 を もつ 。 しか し同 時 に、 そ れ ぞ れ の社 会 に文 化 変 容 を もた らす 可 能 性 が あ る。 ま た 、 そ れ ぞ れ の 地域 で形 成 され て い るSAARCやASEANそ れ ぞ れ の 地 域 連 携 との 兼 ね 合 い も重 要 な要 素 で あ る。 今 後 は 、 国 際 化 の も と で進 行 す る学 生 移 動 とハ ブ 形 成 の こ う した 功 罪 に、 ど の よ う に バ ラ ンス よ く対 応 す る か が 高等 教 育 政 策 の 課題 とな ろ う。 現 在 、 日本 にお い て も、 中 国、 韓 国 との 間 で 「キ ャ ンパ ス ア ジ ア 」 構 想 が 具 体 化 し、 実 際 の 大 学 連携 プ ロ グ ラム が始 動 して い る 。 この プ ロ グ ラム が よ り本 格 化 す れ ば、地 域 連 携 を通 じた 「多 国 間移 動 」 が東 ア ジ ア で も よ り活 発化 し、ASEANを は じめ とす る他 国 ・他 地域 との連 携 も含 め て 、
地 域 的 な ハ ブ形 成 を促 進 す る 。 しか しな が ら、 現 実 に は 、 政 治 的 な 対 立 事 項 もあ り、 か つ そ れ ぞ れ の 国 が 自 国 の 「教 育 ハ ブ」 と して の発 展 を 目指 して お り、 ナ シ ョナ リズ ム の 問 題 に ど う対 応 す るか が 大 きな 課 題 と な って い る。 「教 育 ハ ブ」 が 高等 教 育 政 策 に もた らす 影響 は 、 国 際 化 が もた らす 国 際 協 調 の 側 面 と、 新 た な ナ シ ョナ リズ ム の 浮 上 とい う2つ の相 反 す る方 向 性 に ど う折 り合 い を つ け るか とい う 国際 教 育 学 の 課 題 とそ の重 要 性 を、 あ らた め て 再 認 識 させ る もの とい え る。 参 考 文 献 く 日 本 語 文 献 〉 馬 越 徹2005年 「ア ジ ア ・太 平 洋 地 域 の 高 等 教 育 改 革 」、 財 団 法 人 静 岡 総 合 研 究 機 構 編 、 馬 越 徹 監 修 『ア ジ ア ・太 平 洋 高 等 教 育 の 未 来 像 』、 東 京:東 信 堂 。 OECD教 育 研 究 革 新 セ ン タ ー/世 界 銀 行 編 著(斉 藤 里 美 監 訳)2008年 『国 境 を超 え る 高 等 教 育 教 育 の 国 際 化 と 質 保 証 ガ イ ド ラ イ ン 』、 東 京:明 石 書 店 。 北 村 友 人 ・杉 村 美 紀 編2012年 『激 動 す る ア ジ ア の 大 学 改 革 グ ロ ー バ ル 人 材 を 育 成 す る た め に 』、 東 京:上 智 大 学 出 版 。 白 石 隆2009年 「東 ア ジ ア 統 合 と ア ジ ア の 大 学 シ ン ガ ポ ー ル の 事 例 」、 『IDE現 代 の 高 等 教 育 』No.507、22-27頁 。 杉 村 美 紀2008年 「ア ジ ア に お け る 留 学 生 政 策 と 留 学 生 移 動 」、『ア ジ ア 研 究 』54巻4号 、10-25頁 。 2010a年 「高 等 教 育 の 国 際 化 と 留 学 生 移 動 の 変 容 マ レ ー シ ア に お け る 留 学 生 移 動 の ト ラ ン ジ ッ ト化 」、 『上 智 大 学 教 育 学 論 集 』44号 、37-50頁 。 2010b年 「ア ジ ア に お け る 国 家 ・個 人 の 留 学 戦 略 と多 様 化 す る 留 学 生 移 動 」、 愛 知 大 学 現 代 中 国 学 会 編 『中 国21』VoL33、 東 京:東 方 書 店 、33-54頁 。 2011年 「ア ジ ア に お け る 学 生 移 動 と 高 等 教 育 の 国 際 化 の 課 題 」、 『メ デ ィ ア 教 育 研 究 』 第 8巻 第1号 、S13-S21。 ・黒::雄 編2009年 『ア ジ ア に お け る 地 域 連 携 教 育 フ レ ー ム ワ ー ク と 大 学 問 連 携 事 例 の 検 証 』、 文 部 科 学 省 平 成20年 度 国 際 開 発 協 力 サ ポ ー トセ ン タ ー ・プ ロ ジ ェ ク ト最 終 報 告 書 。 杉 本 均2011年 「トラ ン ス ナ シ ョナ ル 高 等 教 育 の 展 開 と課 題 」、 杉 本 均(研 究 代 表)『 ト ラ ン ス ナ シ ョ ナ ル ・エ デ ュ ケ ー シ ョ ン に 関 す る 総 合 的 国 際 研 究 』 平 成20∼22年 度 科 学 研 究 補 助 金 研 究 最 終 報 告 書(基 盤 研 究B・ 一 般)、1-20頁 。 平 野 健 一 郎2006年 「国 際 移 動 時 代 の ナ シ ョ ナ リ ズ ム と 文 化 」、『イ ン タ ー カ ル チ ュ ラ ル 』第4号 、 2-22頁 。 森 川 裕 二2006年 「留 学 生 交 流 」、毛 里 和 子 ・森 川 裕 二 編 『東 ア ジ ア 共 同 体 の 構築4図 説 ネ ッ ト ワ ー ク 解 析 』、 東 京:岩 波 書 店 、228-229頁 。 <外 国 語 文 献>
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