宇都宮市学校ICT化推進基本計画
平成24年4月
宇 都 宮 市
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1 策定の趣旨 2 2 計画の位置づけ 3 3 計画期間 3 1 情報通信技術の急速な進展 4 2 教育の情報化に関する国の計画と諸施策 4 1 本市学校のICT化推進状況 9 2 本市における学校のICT化に係る課題 26 1 学校のICT化推進の基本理念 28 2 基本方針 30 1 基本目標と取組の方向 32 2 具体的な施策 36 1 推進体制について 59 2 計画の進捗管理について 60 1 参考資料 62 2 検討体制 93 3 検討経過 94目 次
第1章 計画の概要
第2章 学校のICT化をとりまく動き
第3章 本市の学校のICT化推進の現状と課題
第4章 学校のICT化推進における基本的な考え方
第5章 実現の方策
第6章 計画の推進にあたって
資 料 編
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21世紀は新しい知識・情報・技術が,経済・文化をはじめ社会のあらゆる領域での活動の 基盤として飛躍的に重要性を増す知識基盤社会と言われています。知識基盤社会の時代におい ては,子どもたちに,基礎的・基本的な知識及び技能を習得させるとともに,これらを活用し て課題を解決するために必要な思考力,判断力,表現力及び,主体的に学習に取り組む態度を 育み,「生きる力」を身に付けさせていくことがますます重要になっています。 国は,児童生徒が「生きる力」を身に付け,知識基盤社会を主体的に生きぬくための「教育 の情報化」の推進に関し,平成21年度より実施されている学習指導要領において,各教科等 を通じた情報教育の一層の充実を図ることとしました。また,平成22年度には「教育の情報 化の手引き」において,教育の情報化が円滑かつ確実に実施されるよう,教員の指導をはじめ, 学校・教育委員会の具体的な取り組みを示しました。さらに,平成23年度には「教育の情報 化ビジョン」により,新しい情報技術を授業で利用する効果や,校務へのICT導入による事 務の効率化などについて,今後,検討すべき方向を示しました。 本市においては,平成7年度から教材データベースとメール機能を核とした教育情報システ ムの構築後,市内学校間ネットワーク回線,校内及びパソコン室のネットワーク化を進めるな どして,情報教育環境の整備に努めてきました。さらに,平成19年度には教職員へのパソコ ンを配備し,校務及び授業へのパソコンの活用環境が整えるとともに,平成21年度には,授 業での提示装置の役割も果たすデジタルテレビを全普通教室等に設置し,教室での日常的な利 用ができるようになるなど,ハード面,ソフト面の充実を図りました。 しかし,近年,さらに教科指導におけるICTの活用や情報教育の推進,環境整備をより充 実することや,大規模化するネットワークへ適確に対応すること,校務システムを活用し効果 的に連携することなどが課題となっています。 そこで,本市の未来を担う子どもたちが,ICTの活用により,主体的に課題を解決できる 情報活用能力を身に付けていくことや,分かりやすく理解や思考を深める授業により確かな学 力が身に付けていくこととともに,教職員が校務の情報化により必要な情報を共有することに より教育への効果を高めていくことなどを目指し,今後ますます進展するICT化を見据え, 市立小中学校におけるICT化の基本的な考え方と進めるべき方向性を明らかにし,目標達成 に必要な施策や事業について体系化・計画化することにより,具体的かつ恒常的な取り組みを 進めていくことを目的として,新たに「宇都宮市学校ICT化推進基本計画」を策定しました。第1章 計画の概要
1 策定の趣旨
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(1) 小中学校における学校のICT化を総合的かつ計画的に推進していくための基本計画 (2) 「宇都宮市学校教育推進計画」及び「宇都宮地域情報化計画」との整合を図りながら学 校のICT化に関わる施策の実現を図る計画 ◇「宇都宮市学校教育推進計画」 基本方針1>施策の柱1>(2) 新たな時代への対応力の育成→情報活用推進事業 基本方針2>施策の柱7>(1) 教育環境の整備と充実→教育情報ネットワーク整備 事業の推進 ◇「宇都宮地域情報化計画」 市民の安全で安心な暮らしを支える情報化 だれもがICTの恩恵を享受できるための情報化, 他 平成24年度~平成28年度までの5か年計画 ただし,社会状況の変化や計画の進捗状況等により,必要に応じて見直しを行います。2 計画の位置づけ
3 計画期間
第5次宇都宮市総合計画基本計画 宮っ子未来ビジョン 宇都宮市学校教育推進計画 宇都宮地域情報化計画 宇都宮市学校ICT化推進基本計画 文部科学省 「教育の情報化ビジョ ン」 「学習指導要領」 「教育の情報化に関す る手引き」 本市 各種計画等 整合4
インターネットがグローバルな情報通信基盤となり,社会に変革をもたらしています。総務 省の調査によると,平成 22 年末のインターネット利用者は,国民の約 80%に及ぶ 9,462 万人 に及んでいます。その内訳は,携帯電話などモバイル端末からの利用者が 7,878 万人,パソコ ンからの利用者は 8,706 万人であり,その両者を併用している利用者は 6,495 万人と,インタ ーネットに接続できる情報端末が個人に広く普及していることが伺えます。その結果,誰もが 情報の受け手としてだけでなく,送り手としての役割が担えるようになり,日常生活も大きく 変化しています。 このような急速な情報化の進展に伴い,国民には大量の情報の中から必要な情報を取捨選択 したり,効果的な表現やコミュニケーションの手段として情報手段を活用したりする能力が求 められるとともに,ネットワーク上の有害情報や悪意のある情報発信,不用意な個人情報の流 出など,情報化に関連して留意すべき部分への対応も同時に求められています。 これからは,情報や情報手段を日常生活の中で適切に活用できる能力が必要とされることは もちろん,情報手段を効果的に活用して,多様な情報を結び付けたり,情報を共有し協同的に 活用したりすることで,新たな知識や情報などの創造・発信や問題の解決につなげていくとい った,情報社会を主体的に生きぬいていく力が必要となります。 (1) 教育の情報化について 教育の情報化に関しては,文部科学省の臨時教育審議会第1次答申(昭和60年6月) においてその重要性が指摘され,同審議会第2次答申(昭和61年4月)で,情報及び情 報手段を主体的に選択し活用していくための個人の基礎的な資質が,「読み,書き,算盤」 に並ぶ基礎・基本と位置付きました。 その後,「体系的な情報教育の実施に向けて」(平成9年10月3日 文部科学省 情報 化の進展に対応した初等中等教育における情報教育の推進等に関する調査研究協力者会 議「第1次報告」)において,情報教育の目標を「情報活用能力を育成すること」と規定 し,その内容として「情報活用の実践力」,「情報の科学的理解」,「情報社会に参画する態 度」の3つの観点を定義しました。 さらに,「教育の情報化の手引き」(平成21年9月,平成22年10月改訂 文部科学 省)では,「教育の情報化」の観点を,次のように整理しました。第2章 学校のICT化をとりまく動き
1 情報通信技術の急速な進展
2 教育の情報化に関する国の計画と諸施策
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教育の情報化の観点 (「教育の情報化の手引き」平成22年10月追補版 文部科学省) 「教育の情報化」とは,特に指導場面に着目したときの従来からの整理とともに, 昨今の教員の事務負担の軽減等の観点も含め, ・情報教育 ~子どもたちの情報活用能力の育成~ ・教科指導におけるICT活用 ~各教科等の目標を達成するための効果的なICT機器の活用~ ・校務の情報化 教員の事務負担の軽減と子どもと向き合う時間の確保 から構成され,これらを通して教育の質の向上を目指すものである。 そして,その実現において ・教員のICT活用指導力の向上(研修等), ・学校におけるICT環境整備 ・教育委員会や学校におけるサポート体制の整備 などが極めて重要であるとしている。 (2) 教育の情報化に係る国の方針等 教育の情報化に係るそれぞれの観点について,国においては,これまで次のような方針 などのもとに進められています。 ア 情報教育の推進と教科指導におけるICT活用 ① 情報教育の推進 情報教育とは,児童生徒の情報活用能力の育成を図るものであり,情報教育の目標に ついては次の 3 つの観点に整理されています。これら 3 つの観点は相互に関連付けて, バランスよく身に付けさせることが重要であるとしています。 情報教育の3つの観点 (「情報化の進展に対応した初等中等教育における情報教育の推進等に関する調査研究協 力者会議」第1次報告 平成 9 年 10 月 文部科学省)6
A 情報活用の実践力 課題や目的に応じて情報手段を適切に活用することを含めて,必要な情報を主体 的に収集・判断・表現・処理・創造し,受け手の状況などを踏まえて発信・伝達で きる能力 B 情報の科学的な理解 情報活用の基礎となる情報手段の特性の理解と,情報を適切に扱ったり,自らの 情報活用を評価・改善するための基礎的な理論や方法の理解 C 情報社会に参画する態度 社会生活の中で情報や情報技術が果たしている役割や及ぼしている影響を理解し, 情報モラルの必要性や情報に対する責任について考え,望ましい情報社会の創造に 参画しようとする態度 また,情報教育において情報モラル等を扱うことによって育成する「情報社会に参画 する態度」は,「豊かな心」に密接に関係しており,「生きる力」の育成の上でも,情報 教育が非常に重要な役割を担っています。 ② 教科指導におけるICT活用 教科指導でのICT活用の重要性を学習指導要領の総則に明記するとともに,教科の 目標を達成するために教員や児童生徒がICTを活用することを,各教科等の学習指導 要領解説の中に示しています。 また,ICTを授業で活用した効果についての検証も実施されました。 学習指導要領等からみた教科指導でのICT活用の重要性 (「学習指導要領」平成20年 文部科学省) ○ 情報手段に加え視聴覚教材や教育機器などの教材・教具の適切な活用を図ること ○ これらの教材・教具を有効,適切に活用するためには,教師はそれぞれの情報手 段の操作に習熟するだけでなく,それぞれの情報手段の特性を理解し,指導の効果 を高める方法について絶えず研究することが求められる7
イ 校務の情報化 文部科学省は,教員1人1台のコンピュータ配備と,校務システムを導入した校務の 効率化や改善を推進しています。 校務の情報化の意義 (「教育の情報化ビジョン」平成23年 文部科学省) ○ 学校における校務の情報化は,教職員等学校関係者が必要な情報を共有することに よりきめ細かな指導を可能とするとともに,校務の負担軽減を図り,教員が子どもたち と向き合う時間や教員同士が相互に授業展開等を吟味し合う時間を増加させ,ひいては, 教育の質の向上と学校経営の改善に資するものである。 ○ 具体的には,学籍・出欠・成績・保健・図書等の管理や,教員間の指導計画・指導 案・デジタル教材・子どもたちの学習履歴その他様々な情報の共有,学校ウェブサイト やメール等による家庭・地域との情報共有等に資するものである。 ウ 教員のICT活用指導力の向上 教員のICT活用指導力が,教育の情報化の時代において,すべての教員に求められ る基本的な資質能力であるとして,文部科学省は「教員のICT活用指導力の基準(チ ェックリスト)」を策定し・公表しました。これをもとに,経年的な調査が行われていま す。 「教員のICT活用指導力のチェックリスト 5つのカテゴリー」 (「教員のICT活用指導力の基準の具体化・明確化」平成19年 文部科学省) A 教材研究・指導の準備・評価などにICTを活用する能力 B 授業中にICTを活用して指導する能力 C 児童生徒のICT活用を指導する能力 D 情報モラルなどを指導する能力 E 校務にICTを活用する能力8
エ 学校におけるICT環境整備 「次世代を見据えた人的基盤づくり(全ての教員への IT 機器の整備,IT 活用による 学力向上)」が重点的に取り組む政策の一つとして位置付けられ,国の IT 新改革戦略及 びその下での「重点計画」において,平成 22 年度までの達成目標が明確化されました。 しかし,全国平均の値をみると,目標を十分に達成しているとはいえない状況といえま す。 「『IT新改革戦略』における学校ICT環境整備の目標と達成状況」 (「平成22年度 学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果」 文部科学省 から) 指標 国の目標 全国平均 (平成23年3月) コンピュータ1台あたりの児童生徒数 3.6人/台 6.2人/台 普通教室における校内LAN整備率 概ね100% 82.3% 超高速インターネット接続率 概ね100% 65.5%* 教員の校務用コンピュータ整備率 100%(教員1人1台) 99.2% *「超高速インターネット接続率」のみ平成 22 年 3 月の数値 オ 情報化の推進体制整備 文部科学省は,教育の情報化を推進するための体制の整備が,教育委員会と学校とに 必要であるとしています。教育委員会においては,教育 CIO(Chief Information Officer)の配置や,ビジョン や計画等の策定とそれに基づく施策の実施,教員,事務職員及び情報通信技術に詳しい 技術職員等のそれぞれの専門性を生かした協働などにより,実効ある体制の整備を,ま た,学校においては,管理職と教務主任や情報化担当教員(情報主任)との連携により 学校全体の情報化を具体化させていくとしています。
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(1) 情報教育の推進と教科指導におけるICTの活用 □ 本市の取組 児童生徒の情報活用能力の育成のため,情報教育を推進するとともに,ICTを活用 した分かりやすい授業により児童生徒が確かな学力を身に付けることができるよう以下 の取組を行っています。 A 情報教育の推進 ① 児童生徒の情報活用能力の育成への支援 ・ 情報を活用した学習への指導・支援 → 研究学校や小・中教研情報教育研究校への支援と授業実践例の共有化 ・ 地域教材などの作成と活用支援 → センターサーバへのデータ登録と活用 ② 情報モラル教育の充実 ・ 本市独自の情報モラル年間指導計画の策定と実施 → 小学校1学年から中学校3学年まで,体系的・継続的に発達段階に合わせ て取り組むべき情報モラルの題材を明示 ・ 文部科学省委託「平成21年度 情報モラル教育事業(専門員派遣事業)」 → 聖心女子大学 永野和男教授,東京女子体育大学 小田和美准教授らの指 導を得て作成 ・ 国立教育政策研究所「平成22年度 情報モラル教育に関する調査研究」 → 情報モラルに関する指導案の検証への研究協力 4校 B ICTによる分かる授業の実現 確かな学力を身に付けるための教科指導等におけるICT活用支援 ・ 学習指導の準備と評価のための教員によるICT活用 ・ 授業での教員によるICT活用 ・ 児童生徒によるICT活用 → デジタルテレビや実物投影機などのICT機器や教師用デジタル教科書 授業での活用 [効果] 学習に対する児童生徒の興味・関心が高める。 児童生徒一人ひとりが課題を明確につかむことができる。 児童生徒の思考や理解が深められる。 知識の定着が図れる。第3章 本市の学校のICT化推進の現状と課題
1 本市学校のICT化推進状況
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C 特別支援教育におけるICTの活用 ・デジタルテレビなどのICTの授業での活用 →例 特別支援学級(中学校)生徒の写真撮影教室,展示 ・障がいの状態や特性に応じたICTの活用の研究・環境整備は今後の課題 特別支援学級…認定就学拠点校(17 校パソコン各1セット)以外は未整備 かがやきルーム(特別支援教室)…未整備 □ 本市の現状 ◇ 授業でICTを活用することは,児童(生徒)の学習に効果があると思いますか。 とても効果 がある 効果がある あまり効果 がない 効果はない その他 教職員 28.8%, 64.8%, 2.0%, 0.0%, 4.5% 保護者 26.4%, 66.6%, 6.1%, 0.8%, 0.8% 児童生徒 37.6%, 53.5%, 7.7%, 1.2%, 0.4% 教職員,保護者,児童生徒のいずれもが,「授業でICTを活用することに効果が ある」と考えています。 *1 本項の「アンケート等から」は,本計画策定の基礎資料として実施した「学校のICTに 関してアンケートとヒアリング」による学校のICT化の課題や推進についての要望の現状 や,文部科学省による調査結果などからまとめています。 【学校のICT化に関するアンケート】 ・ 実施 宇都宮市教育委員会 教育センター ・ 実施年月 平成23年6月 ・ 対象 教職員,保護者,児童生徒 計2,548名 【学校のICTに関するヒアリング】 ・ 実施 宇都宮市教育委員会 教育センター ・ 実施年月 平成23年7月 ・ 対象 教職員関係団体 4団体 28.8% 26.4% 37.6% 64.8% 66.6% 53.5% 2.0% 6.1% 7.7% 0.0% 0.8% 1.2% 4.5% 0.8% 0.4% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 教職員 保護者 児童生徒 とても効果がある 効果がある あまり効果が無い 効果はない その他11
◇ 学習のどんな点で,ICTの活用が効果的であると思いますか。【複数回答】 教職員 保護者 児童生徒 1 興味・関心が高まる 86.3%, 76.7%, 62.8% 2 課題を明確につかめる 26.3%, 11.1%, 26.0% 3 思考や理解が深まる 36.3%, 11.3%, 36.2% 4 知識の定着を図れる 18.7%, 6.4%, 32.3% 5 表現力が高まる 15.1%, 33.4%, 19.0% 6 情報活用能力が高まる 31.3%, 64.8%, 36.9% 7 個別の学力の向上が図れる 5.6%, 9.7%, 12.6% 8 その他 3.6%, 3.4%, 2.7% ICT活用の効果として,教職員,保護者,児童生徒の多くが「学習への興味・ 関心が高まること」や,「情報活用能力が高まること」をあげています。教職員と 児童生徒は,3割程度が「思考や理解が深まる」ことや「知識の定着が図れる」こ ともあげています。 86.3% 26.3% 36.3% 18.7% 15.1% 31.3% 5.6% 3.6% 76.7% 11.1% 11.3% 6.4% 33.4% 64.8% 9.7% 3.4% 62.8% 26.0% 36.2% 32.3% 19.0% 36.9% 12.6% 2.7% 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0% 興味・関心が 高まる 課題を明確に つかめる 思考や理解が 深まる 知識の定着を 図れる 表現力が 高まる 情報活用能力が 高まる 個別の学力の 向上が図れる その他 教職員 保護者 児童生徒12
□ 分析 ・ 児童生徒に情報活用能力を身に付けさせるために,各教科等を通した情報教育の充 実に取り組むとともに,本市独自の「情報モラル教育年間指導計画」により発達段階 や実態に応じた情報モラル教育が行われるように努めています。 ・ 職員,保護者,児童生徒ともに,授業でICTを活用すると,学習への興味・関心 が高まったり,思考や理解が深まったりする効果があると考えています。 ・ デジタルテレビの全教室への設置や実物投影機の増備により,分かりやすい授業を 実現するためのICTの活用が進んできていますが,普通教室等への常設のパソコン や*電子黒板など,より学習効果を高めることができる環境については,まだ整備さ れていない現状があります。 ・ 教職員は,今後,ICTの授業活用のため環境の整備の充実がなされていくことを 求めています。同様に,小中一貫教育の推進に関わる地域学校園内の情報交流へのI CTの活用も必要だと考えています。 ・ 特別支援教育において,児童生徒の障がいの状態や特性に応じた効果的なICTの 活用を検討し,特別支援学級やかがやきルーム(特別支援教室)への導入を進めていく 必要があります。 * 電子黒板:本市はデジタルテレビが導入済のため,その画面のフレームに相当する 部分にセンサーに相当する枠のみを組み付ける「後付け型電子黒板」により整備が可 能です。13
(2) 校務の情報化 □ 本市の取組 校務の効率化と情報セキュリティの確保のため,学校内での情報の共有化を推進する とともに,市立小中学校間には学校教育情報ネットワークを利用した校務に関わるシス テムを必要に応じて段階的に導入し,以下の通り順次運用を開始しています。 ◇学校ファイルサーバ◇ ・各学校へのデータ保管用サーバの設置 教員用パソコンとの接続 ◇基幹システム◇ ・ 教育情報システム〔学校間情報共有〕(教育センター) 教材のデータベース化 学校間・学校=教育委員会の文書の送付 キャビネットによる事務データの共有化 イントラネット内メールの送受信 (年間約55万件) 教職員個人の認証管理 学校ホームページ公開(93校 全体で約3,000頁) ネットワーク管理 など ・ 学校用グループウェア〔学校内情報共有〕(教育センター) 掲示板機能…教育委員会掲示板,学校掲示板,地域学校園掲示板など 施設利用予約機能 学校行事予定管理機能 学校日誌作成機能 職員会議支援機能 ◇各課所管システム◇ ・ 学校図書管理システム(学校管理課・教育センター・学校教育課) 93 校分の蔵書データ約100万件, 利用者データ 約4万人分を集中管理 ・ 学習情報システム〔教師間情報共有〕(学校管理課・教育センター・学校教育課) 名簿管理 出席簿管理 成績処理・試験集計 通知票作成 指導要録作成 調査書作成 データ 約4万人分×9年=36万人分 を集中管理 ・ 内部管理システム(学校管理課・情報政策課)14
財務処理 市費職員庶務 市長部局サーバに接続 ・ 学校事務システム(学校管理課) 在籍管理 就学援助 ・ 物品有効活用システム(学校管理課) 備品管理 ・ 学校給食管理システム (学校健康課) 献立管理 ・ 学校徴収金会計事務システム(学校管理課・学校教育課・学校健康課) [試行:平成22年度~,稼働:平成24年度] 私費会計処理 ・ (予定)学校情報提供システム(学校管理課・学校健康課) 災害時等の学校情報の保護者へのメール等での配信 など ◇情報セキュリティ関連◇ ・ 「学校教育情報セキュリティポリシー」 [平成19年度策定] ・ 「学校USBメモリ取扱要領」 [平成22年度策定]16
□ 本市の現状 ◇ システムを導入した次の各校務は,導入前に比べて効率化されたと思いますか。 とても効率 化した 効率化した あまり効率 化していな い ほとんど 効率化し ていない 教職 員 教育情報システム 28.8%, 67.1%, 3.4%, 0.7%, SA@SCHOOL 17.2%, 56.8%, 17.5%, 8.4%, 学校事務システム 19.7%, 72.7%, 6.6%, 1.0%, 学習情報システム 20.4%, 64.2%, 12.4%, 2.9%, 学校図書管理システム 30.8%, 65.4%, 3.3%, 0.5%, 「教育情報システム」,「学校事務システム」,「学校図書管理システム」について は,校務が「とても効率化した」または「効率化した」とする肯定的回答が9割を 越えています。 2 8 .8 % 6 7 .1 % 3 .4 % 0 .7 % 0 % 1 0 % 2 0 % 3 0 % 4 0 % 5 0 % 6 0 % 7 0 % 8 0 % 9 0 % 1 0 0 % 教 職 員 教 育 情 報 シ ス テ ム と て も 効 率 化 し た 効 率 化 し た あ ま り 効 率 化 し て い な い ほ と ん ど 効 率 化 し て い な い 17.2 % 56 .8% 17.5% 8 .4% 0% 10% 20% 30 % 40% 50% 60 % 7 0% 80% 90% 1 00% 教 職 員 SA@ SC H O O L と て も 効 率 化 し た 効 率 化 し た あ ま り 効 率 化 し て い な い ほ と ん ど効 率 化 し て い な い 19 .7% 72.7 % 6.6 % 1.0% 0% 10 % 20% 30% 4 0% 50% 60% 70% 8 0% 90% 100 % 教 職 員 学 校 事 務 シ ス テ ム と て も効 率 化 し た 効 率 化 し た あ ま り 効 率 化 し て い な い ほ と ん ど効 率 化 し て い な い 20.4 % 64 .2% 12 .4% 2.9% 0 % 10% 20% 3 0% 40% 5 0% 60% 7 0% 8 0% 90% 10 0% 教 職 員 学 習 情 報 シ ス テ ム と て も効 率 化 し た 効 率 化 し た あ ま り 効 率 化 し て い な い ほ と ん ど効 率 化 し て い な い 30.8% 65.4% 3.3% 0.5% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 教職員 学 校 図 書 管 理 システム とても効率化した 効率化した あまり効率化していない ほとんど効率化していない17
※ 各校務システムの集計にあたっては,それぞれのシステムの運用に関与していないなどのため「わ からない」または「未記入」としている人数を除外して集計しています。 □ 分析 ・ 校務のICT化は,学校へのファイルサーバの設置,センター設置の教育情報シス テムによる学校間情報共有,学校事務システムによる学籍管理,学習情報システムよ る児童生徒の成績や出席の管理など,必要性の高いものから取り入れています。今後 も順次,校務のICT化を進めるとともに,システム間のデータの連携を図ることな どによりさらに効率化を図っていくことが求められています。 ・情報セキュリティについては,学校教育情報セキュリティポリシーを定め,その確保 に努めていますが,校務のICT化に合わせて意識を高めていく必要があります。 ・ 学校は,ホームページで学校活動の様子や学校評価などの情報を公開し,保護者や 地域との連携に努めています。今後はさらに「地域がみんなの学校」づくりへの1つ の支援として,新しい情報,必要な情報が,より簡単にホームページに掲載できるよ うになるとよいと感じています。 ・ 保護者はパソコンよりも携帯端末を情報伝達のツールとして利用することが増えている ため,地震や台風などの際の児童生徒の登下校に関わる情報など,緊急時に携帯端末向け に情報発信できるようになることが有効ではないかと考えています。18
(3) ICT活用指導力 □ 本市の取組 教職員のICT活用指導力育成のために,教育センター情報教育研修室や学校を会場 とし研修や支援を行っています。 ① 情報教育の推進やICTの授業活用力を育成する研修 ・ パワーポイントなどソフトの基本操作研修からICT活用した授業づくりな どの実践的な研修まで幅広く開催 ・ 情報セキュリティ,情報モラルに関わる内容の実施 ② 校務に関わる活用力への支援 ・ 教育情報システムや学校図書管理システム,児童生徒学習情報システムにつ いては,各システム操作対応するヘルプデスクを設置 ・ 学校での操作支援や講習会の開催 □ 本市の現状 「宇都宮市立小中学校教員のICT活用指導力」 (「平成 22 年度 学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果」 文部科学省) 本市教員は,授業中にICTを活用して指導する力や児童生徒へ活用を指導する 力のいずれもについて,全国平均を上回っています。19
□ 分析 ・ ソフトや機器の操作からICTを効果的に利用した授業方法まで,複数のコースを 設けて研修を実施したり,ヘルプデスクを設置したりすることにより,多くの教員が 必要な操作技術や指導力を身に付けています。しかし,すべての教員が確実にICT 活用指導力を身に付けられるよう指導していく必要があります。 ・ 学校は,校内の情報教育のリーダーとなる教員育成が必要だと考えています。20
(4) 学校のICT環境 □ 本市の取組 ① 宇都宮市学校教育情報ネットワーク 市立小中学校と教育委員会・教育センター等とを接続する教育用ネットワークをさ します。市長部局の回線とは別にネットワーク化されています。 ・ 接続先…小中学校,教育センター,教育委員会関係課など:全108箇所 ・ イントラネット…ビジネスイーサー タイプS(NTT東日本) 回線線速度 各学校等→10Mbps,教育センター→1Gbps ・ インターネット…宇都宮ケーブルテレビ 20Mbps NTT東日本 100Mbps ・ サーバ設備…40式50台(教育センター設置台数,学校管理課分を含む) ② 教育用ICT環境 児童生徒や教員が授業等において操作する教育用コンピュータなどの「教育用IC T機器」は次のような導入の状況です。 ・ パソコン室…1 人1台のパソコンが使用可能な台数を設置 (小学校40台,中学校35台) ・ 学校図書館…児童生徒用パソコン各2台 ・ 生徒用ノートパソコン…各5台校内で移動可能(中学校のみ) ・ 全普通教室・特別教室…50インチ地上デジタル放送対応テレビ など 《整備台数 教育用パソコン3,000台,管理サーバ93台》 ③ 校務用ICT環境 教員が校務等において操作する教員用コンピュータなどの「校務用ICT機器」は 次のような導入の状況です。 ・ 教員用パソコン…教職員に1人1台配備 (指導助手・非常勤嘱託員等を除く,一部例外あり) ・ 職員室共用デスクトップパソコン…各学校1台 ・ 学校事務システム端末…各学校1台 ・ カラーレーザープリンタ…各職員室1台 《整備台数 校務用パソコン3,200台,管理サーバ200台》21
④ 本市の整備状況と国の目標 本市の平成22年度末の整備状況を「IT 新改革戦略」(平成 18 年 IT 戦略本部)と 比較すると次のとおりです。 ・ 教育用パソコン 1 台当たりの児童生徒数は 11.9 人であり,国の目標の「1 台 当たり 3.6 人」を達成していない。 (本市小学校 12.8 人,中学校 9.7 人) ・ 超高速インターネット整備率について,本市は回線速度が10Mであるため, 高速回線(10M)ではあるが,国の目標の「超高速回線(30M)」を達成し ていない。 ・ 校内LAN整備率と校務用パソコンの整備率は共に概ね100%であり,国の 目標を達成している。 □ 本市の現状 「『IT新改革戦略』における学校ICT環境整備の目標と本市の達成状況」(小中のみ集計値) 指標 目標 平成22年度末の達成状況 (平成23年3月1日現在) 全国 栃木県 本市 教育用パソコン整備率 (コンピュータ1台あた りの児童生徒数)*1 100% (3.6人/台) 51.4% (7.0人/台) 55.3% (6.5人/台) 30.2% (11.9人/ 台) 普通教室における校内 LAN整備率 *2 概ね100% 76.6% 82.3% 99.8% 超高速インターネット 接続率(30M) 概ね100% 67.7% 54.4% 0% 教員の校務用コンピュ ータ整備率 教員1人1台 (100%) 95.1% 108.4% 115.2% クラス用コンピュータ (可動式) 40台/校 中5台/校 普通教室パソコン 特別教室パソコン 周辺機器の整備 各2台 6台 0台 0台 電子黒板設置校 69.3% 54.9% 0% *1 教育用パソコン整備率:1 台当たり児童生徒数 3.6 人/台(国の目標)の教育用 パソコン整備率を 100%とした際の割合を算出 *2 超高速インターネット接続率」のみ平成 22 年 3 月の数値(「平成 22 年度 学校 における教育の情報化の実態等に関する調査結果」 文部科学省から)22
◇ 今後の円滑なICT活用のために,必要であると思うものはどれですか。【複数 回答】 教職員 1 教員同様に校務や授業を行う指導助手や非常勤講師等への教員用パソ コンの整備 56.7% 2 災害などにより校務で保存しているデータが消失しないようにするこ と 47.8% 3 機器や校内LANの不具合発生時の連絡先を分かりやすくすること 14.8 4 機器やソフトの操作・活用について具体的な内容の研修の機会を充実す ること 35.5% 5 各システムの操作や利用について支援するヘルプデスクを充実するこ と 24.9% 6 ICTを利用した授業や校務をサポートする支援員が訪問できるよう にすること 30.2% 7 その他 5.9% 教職員は「教員同様に校務や授業を行う指導助手や非常勤講師等への教員用パソ コンの整備」,「災害などにより校務で保存しているデータが消失しないようにする こと」などが今後の円滑なICTの活用のために必要だと考えています。 56.7% 47.8% 14.8% 35.5% 24.9% 30.2% 5.9% 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 教員同様に校務や授業を行う 指導助手や非常勤講師等への 教員用パソコンの整備 災害などにより 校務で保存しているデータが 消失しないようにすること 機器や校内L ANの 不具合発生時の連絡先を 分かりやすくすること 機器やソフトの操作・ 活用について 具体的な内容の 研修の機会を充実すること 各システムの操作や 利用について支援する ヘルプデスクを充実すること I C Tを利用した授業や 校務をサポートする支援員が 訪問できるようにすること その他23
□ 分析 ・ 教育センターにはシステムの稼働やデータの管理のためにサーバが約40式50台設置 されています。しかし,地震や火災,ネットワークを介しての外部からの不正侵入などに よりデータの消失などの危機が発生した場合,教育委員会及び学校の業務に大きな支障が 生じる恐れがあります。 ・ 学校とのネットワークについては,パソコン台数増加やインターネット動画教材の利用 増にともない,表示に時間がかかるようになっています。また,校内LANは,セキュリ ティ上分離することが望ましいとされる校務システム用と児童生徒用のネットワークを 共用しています。 ・ 学校は,さまざまな機器や校務システムが導入されていますが,それぞれに問い合わせ 先が異なるので不明な点や不具合への対応が複雑であると感じています。 ・ センターサーバシステムの入替仕様の作成や,約 7,000 台のネットワーク化されたパソ コンの稼働を維持しながら行う入替作業の指示監督について,必要となる作業が増えると ともに技術的な難易度が上がっています。24
(5) 情報化の推進体制 □ 本市の取組 本市の教育のICT化の推進は,主に,次の体制で実施しています。 ① 教育委員会 教育委員会内の位置づけとしては, ◇ 校務のICT化と,教材・教具としての情報機器の整備 …主として学校管理課 ◇ 情報教育の推進やICTの活用支援と基幹となる学校間情報ネットワークやシ ステム及び教員用パソコンの管理 …主として教育センター また,学校教育課が,ICT活用も含んだ教科等の指導や児童生徒学習情報システ ムで直接教員の校務に関わる内容について担当しています。 しかし,教育委員会として学校のICT化の推進に関し,全体を統括する体制が明 確ではありません。 ② 小中学校 各学校に情報教育担当者やホームページの担当者などが,校務分掌の一つとして位 置づいています。これらの担当者は,実質的に各学校において学校ICTの活用と管 理の役割を担っており,他の教職員と連携しながら以下に例示しているような業務を 実施しています。 ・ 学校 LAN 機器の導入又は更新などの調整及び取りまとめに関すること ・ 情報セキュリティ対策の実施及び教職員の意識啓発に関すること ・ 情報システムの操作研修など,教職員などの情報リテラシー向上に関すること ・ 学校ホームページの更新管理に関すること □ 本市の現状 ・ 教職員は,教育センターが,これから先のICTを活用した効果的な授業や,それ を実現する技術や機器について調査・研究し,今後の方向を検討する役割を果たすこ とを求めています。 □ 分析 ・ 教育のICT化については,必要となったICT環境の整備や個別の校務システ ムに関し,関係課が連携を図りながら整備,活用を進めてきました。しかし,統括的 な責任を持つ体制が明確でないことや,全体を見通しにくいまま整備を進めているこ とが多いことが現状でした。25
・ 教育センターは,授業や情報教育関わる今後のICT技術や機器について調査・ 研究し,今後の方向を検討する役割を果たせるように体制を整備していく必要があり ます。