球面体と
3
次元擬フックス群
(Sphairahedra
and three dimensional quasifuchsian groups)
阿原
一志
(
KazushiAhara
)
(
明治大学大学院理工学研究科
)
(Demartment
of
Mathematics,
Graduate School
of
lVIeiji University)
1Introduction
この研究は荒木義行さんとの共同研究です。
$\mathrm{I}\mathrm{n}\mathrm{d}\mathrm{r}\mathrm{a}.’\mathrm{s}$Pearls[MSW]
には、
函数論や
双曲幾何で出てくるような、
,
$\overline{\mathrm{b}}^{2}-$,
(または
$H^{3}$
)
上の擬フックス群の極限集合の美しい
コンピュータグラフィックが描かれています。 それらの定義式をみたところ、
次元
をあげた場合
(
つまり
$s^{3}$
または
$H^{4}$
上の場合
)
への自然に拡張ができそうに思われ
ました。
そして
「球面体
(
$\mathrm{s}_{1^{111\mathrm{a}\mathrm{i}_{1}\cdot \mathrm{a}.\mathrm{h}\mathrm{e}\mathrm{d}_{1^{\cdot}\mathrm{O}}\mathrm{n})\rfloor}}$という立体幾何の新しい概念を作ればそ
こから
3
次元擬フックス群が得られるとの結論に達しました。
それでは、
球面体 (擬フックス群を与えるためにはいくつかの技術的な条件を満
たす必要があります
)
がどれくらいたくさんあるか、 という問題が最初の問題とい
うことになります。
メビウス変換で球面体は球面体^
と写されますので、 メビウス
変換で写りあう球面体を一つと数えて、
どれくらい球面体が存在するかという問題
を考えました。
この論文では、
球面体の定義と、
面の数が
6
火
$\mathrm{T}$の場合の
(擬フックス群をあた
えるような)
球面体の分類定理を紹介します。 この定理の証明は現在投稿中の
[AA2]
に書いてあります。 また、
球面体の定義の条件を緩めた準球面体という概念も考え
ました。
この場合には、
一般に極限集合は球面と同相にはなりません。
どのような
位相形が現れるかは今後の課題です。
また、
3
次元擬フックス群のリミットセットは擬球
(quasi-sphere)
とよばれるも
のになります。
そのコンピュータグラフイツクはおそらく世界初ではないかと思い
ます。
ホームページ
$[\mathrm{A}\mathrm{A}.\cdot 3][\mathrm{A}\mathrm{h}]$でこれらのグラフイツクを見ることができます。
ただ
し、擬球の絵を定義だけからただちに描くことはできません。 描くための数学的準
備が必要です。
数理解析研究所講究録 1329 巻 2003 年 109-114
109
2
球面、球体の定義
$S^{3}=R^{3}\cup\{\infty\}$
を
3
次元球而とします
,,
、
$\mathrm{b}^{\gamma_{\mathrm{L}};}-\cdot$の中の球而、
開球体、 閉球体の定義を
します。
定義
(
$s^{3}$
内の球面、球体)
(1)
$\mathit{0}$が
$‘\sigma^{3}-$,
内の球面であるとは、
$\mathit{0}$が
3
次元空間内の球面であるか、
または
$\mathit{0}$が平而と無限遠点
$\infty$
の和集合であることをいう。
(2)
$D$
が
$\mathrm{L}\overline{\mathrm{h}}^{3}$,
内の開球体であるとは、 ある球面
$\mathit{0}$が存在して、
$\mathit{0}$によって
$l_{-}\overline{\mathrm{h}}^{3}$,
を
$.-\wedge$つに分けたときの一方が
$D$
と一致していることを言う。
また
$D$
の閉包
$\overline{D}=D\cup 0$
を閉球体と
$\overline{\overline{\equiv}}$う。
この定義を用いて、 球面体を定義しましょう。
定義
(
$.-\overline{\mathrm{b}}^{3}$,
内の球面体)
$P$
が
$|_{-}\mathrm{S}^{i3}$’
内の球面体
$(\mathrm{s}\mathrm{p}1_{1}\mathrm{a}\mathrm{i}\mathrm{r}\mathrm{a}\mathrm{h}\mathrm{e}_{-}\mathrm{d}\mathrm{r}\mathrm{o}\mathrm{n})$であるとは、
いくつかの閉球体
$D_{l\backslash }\overline{D_{\mathit{2}}}$–
.
$\cdots.\overline{D_{\gamma.\mathfrak{l}}}$が存在して、
集合
$\mathrm{L}\overline{\mathrm{h}}^{\prime 3}.-(\overline{D_{1}}\cup\overline{D_{2}.}\cup\cdots\cup D_{l^{1}})$
$(_{A}4)$
が連結で単連結な二つの成分からなり、
$P$
がその
- 方と
–致することをいう。
注意
:
この場合、
二つの連結成分の両方が単連結でなければなりません。
もし
(A)
が
3 つ以上の単連結な連結成分を持っ場合には、
$P$
は準球面体
(semi-sphairahedron)
であると呼ふことにします。
3
球面体が有理的であること、
理想的であること
平面と平而の間の面角
(ditled
$\Gamma^{\cdot}\mathrm{d}1$a.rlgle) という考え方を私たちは知っていますが、
このことは球而と球面との間の而角という考え方
$J\backslash$自然に発展させることができま
す
,)
接している二つの球面の而角は
0
であると考えまず。
さて、
ここで二つ言葉を準備しましょう。
定義
(
有理的な球面体、理想的な球面体
)
(1)
$F$
が有理的な球而体
(rat.ional
sphairahedron)
であるとは、
すゝての辺につ
いて、
そこでの面角が
1
80
度の約数になっていることである。
(2)
$P$
が理想的な球而体
(ideal sphairahcdron) であるとは、 すべての頂点につ
いて、
その頂点にあつまる辺が頂点で接していることを言う。
接している
4
有理的かつ理想的な球面体の分類定理
さて、
有理的、 理想的、
という \pi 葉の定義をしましたが、
これらの条件を満たす
ような球面体はあるのでしようか。
球面体をメビウス変換で写してもやはり球而体
ですし、
有理的であること、
理想的であることはメビウス変換で保たれます。
です
から、
有理的かつ理想的な球面体のメビウス変換類
(等角同値類といってもよい)
を分類することが重要になります。
実は 「たくさんある」 ことを証明することがで
きました。 そのことは論文
[AA2]
にまとめました。 たとえば、 サイコロ型の球而体
(
つまり
6
つの而、
1
2
本の辺、
8
つの頂点がある
) で、
すべての而角は
6
O
度
$(6$
$0$
は
1
80
の約数です。)
でかつ理想的なもの、 と条件を絞っても、
二つのパラメー
タをもつほどたくさんの例が見つかりました。 また、 その二つのバラメータを特定
の値にすると、
球面体が理想双曲多面体を
$-\mathrm{t}.-\star$えることがわかりました。
この場合の
球面体群
(5
章を見てください。
) はフックス群になります。
111
定理 (有理的理想的球面体の分類定理)
もし、
有理的かつ理想的な球面体の面の数が 6
以下であったならば、
その面角の
組み合わせ数
b
、等角同値類の次元
d、
有理的かつ理想的な準球面体の面角の組み合
わせ数 b’
、
等角同値類の次元
$d’$
の表は以下のとおりである。
5
球面体群
有理的な球面体
$P$
に対して、 球面体群
$G(P)$
を定義しましょう。
$P$
の面を定義す
る
$s^{3}$
内の球面を
$\mathit{0}_{1},$$\cdots,$
$\mathit{0}_{p}$とします。
$\mathit{0}_{i}$.
に関する球の反転写像を
$f_{i}$
とします。
こ
$l\mathfrak{F}\text{数て^{}\backslash }\backslash \text{あ}6_{}^{-\text{と}\mathrm{B}\grave{\grave{s}}^{\frac{\mathrm{B}^{\grave{\backslash }}}{\epsilon\nearrow\backslash }\ovalbox{\tt\small REJECT}\#-}}\mathit{0})\text{とき_{、}}]_{i}.,\cdots,$$]_{l!}.4\backslash ;\Re \text{する_{}1}\text{群を}\hat{c}_{7}\text{と}\llcorner \text{ま}-\mathrm{t}\not\in\mathrm{B}d)\text{ら}*\iota-\ovalbox{\tt\small REJECT}- t\hslash^{1}$
b-t‘
$\circ$。
$G\text{を}\mathrm{A}-\urcorner_{\text{、}}$長さ偶数の元全体がもなる
0
の
この群の関係式の長さがすべて
部分群とすれば、
これは向きを保つメビウス変換群の部分群になっています。
これ
を
$F$
の球面体群
$G’=G(P)$
と呼ぶことにします。
定理
有理的で理想的な球面体がサイコロ型のとき、
球面体群は擬フツクス群
(
または
フックス群
)
になる。
証明は
[AA2]
にあります。
他の有理的で理想的な球面体についても同様の定理が
主張できると思いますが、 まだ証明できていません。
6References
[Ah]
Ahara K.
,
$Q\iota\iota \mathrm{a}s\mathrm{i}$-sphere,
http:
$//\mathrm{w}\mathrm{w}\mathrm{w}$.math.meij
$\mathrm{i}.\mathrm{a}\mathrm{c}.\mathrm{j}\mathrm{p}/\sim \mathrm{a}\mathrm{h}\mathrm{a}\mathrm{r}\mathrm{a}/\mathrm{q}\mathrm{u}\mathrm{a}\mathrm{s}\mathrm{i}\mathrm{s}\mathrm{p}\mathrm{h}\mathrm{e}\mathrm{r}\mathrm{e}/$[AA1]
Ahara K. and Araki
Y.,
Sphairahedral
Approach to Para.meterize
Visible
Three
Dimensional Quasi-Fuchsia.n
Fra.ctals,
$\mathrm{t}_{1}\mathrm{o}$a.ppear in CGI2003
(2003)
[AA2]
Ahara
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and
Araki Y., Ideal
Rational
$\mathrm{I}9ph\mathrm{a}i\mathrm{r}\mathrm{a}hed_{l\partial}.$
.and
Three
Dirnensiona.l
Quasifuchsian
Groups, preprint
2003
[Ar]
Araki
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$F_{\mathit{1}}\cdot \mathrm{a}c\mathrm{t}\mathrm{a}l\mathit{3}\mathrm{D}_{\backslash }$http:
$//\mathrm{w}\mathrm{w}\mathrm{w}$.fract
$\mathrm{a}\mathrm{l}3\mathrm{d}.\mathrm{c}\mathrm{o}\mathrm{m}/\mathrm{h}\mathrm{o}\mathrm{m}\mathrm{e}/\mathrm{h}\mathrm{o}\mathrm{m}\mathrm{e}$.shtml
$2002[\mathrm{M}.\mathrm{S}\mathrm{W}]$
Mumford
D.,
Series
$\mathrm{C}\downarrow.$and
$\mathrm{W}\mathrm{r}\mathrm{i}\mathrm{g}\mathrm{h}\mathrm{t}_{1}$